| 【発明の名称】 |
マルチフィルム処理装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】宮丸 雅博
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| 【要約】 |
【課題】トンネルマルチからフィルムを除去する際に、その裾部から外側に張り出した押さえフィルムに被せられている土への食い込みを良くして土を除去しあるいは土と共に押さえフィルムを基端側から切断して土と共に反転させるマルチフィルム処理装置。
【解決手段】■.ディスク刃11を歩行型トラクタ1の左右両側に設け、該ディスク刃11の外周縁に、押さえフィルムに被せられた土への食い込みを良くしあるいはフィルムの切断性を良くするための複数個の切り込み11bを配設した。■.両ディスク刃11の移動方向後方に、該ディスク刃11の作業及び機体走行を安定化させる尾輪17または尾ソリ等を配設した。■.ディスク刃11及び尾輪17または尾ソリの左右方向への張り出し長さを調節可能とした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 エンジンを搭載した歩行型トラクタに、該エンジンから動力を受けて回転駆動し、トンネルマルチフィルムの裾部から外側に張り出している押さえフィルムに被せられている土に食い込んでこれを反転・除去し、あるいは土と共に押さえフィルムを基端部から切断し、切断されたフィルムと共に土を反転させるディスク刃を備えるマルチフィルム処理装置において、上記ディスク刃を歩行型トラクタの左右両側に設け、該ディスク刃の外周縁に、押さえフィルムに被せられた土への食い込みを良くし、あるいはフィルムの切断性を良くするための複数個の切り込みを配設したことを特徴とするマルチフィルム処理装置。 【請求項2】 上記両ディスク刃の移動方向後方に、該ディスク刃の作業及び機体走行を安定化させる尾輪または尾ソリを配設したことを特徴とする請求項1記載のマルチフィルム処理装置。 【請求項3】 上記ディスク刃及び尾輪または尾ソリの左右方向への張り出し長さを調節可能としたことを特徴とする請求項1又は2記載のマルチフィルム処理装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、トンネルマルチからフィルムを除去する際に、その裾部から外側に張り出した押さえフィルムに被せられている土への食い込みを良くして土を除去し、あるいは土と共に押さえフィルムを基端側から切断して土と共に反転させるマルチフィルム処理装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、トンネルマルチ(ビニールハウス)は、幅が3〜4mのものを連続して設置する場合、それぞれの間隔を1m程度とっており、その間隔の中央部分に幅30cm程度、深さ20cm程度の排水溝を設けている。トンネルマルチは、圃場に立設された多数の半円状の支柱の外側にビニールフィルムをトンネル状に被覆し、このビニールフィルムが風によってめくり上がらないように、その裾部を押さえフィルムとしてトンネルマルチの下端部から外側に30cm前後の長さで張り出させ、その上に重石としての土を20cm程度の厚さで覆っている。この重石としての土は、ビニールフィルムの上に載せられているので乾燥して含有水分が低下し、非常に固くなっている場合が多い。 【0003】このようなマルチフィルムの裾部に被せられている土、あるいは土と共に押さえフィルムを除去する装置として、従来、各種のものが提案されている。例えば本出願人は、特願平11−143031号において、エンジンを搭載し、このエンジンから動力を受けて機体を走行させる左右一対の走行車輪と、エンジンから動力を受けて回転駆動する作業部と、作業部の移動方向前側に設けられたガイド車輪とを備える歩行型トラクタにおいて、上記作業部に、トンネルマルチフィルムを除去する際に該トンネルマルチフィルムの下端部から外側に張り出して土が被せられている押さえフィルムを、基端部から切断すると共に、切断されたフィルムを、その上に被せられた土と共に反転させるディスク状のフィムル切断・反転刃を設け、このフィムル切断・反転刃の近傍に、フィムル切断・反転刃の作業及び機体の走行性を安定させるための一輪のガイド輪を設けたマルチフィルム処理装置を提案している。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】上記先行技術のマルチフィルム処理装置においては、フィルム切断・反転刃がディスク刃により構成され、その外周縁は滑らかな円形をなしているため、押さえフィルム上の固い土に対してスリップして食い込みが悪く、押さえフィルム上の土を十分に除去することができなかった。また、押さえフィルム上の土と共に押さえフィルムの基部を切断する場合における切断性も良くない、という問題があった。さらに、ガイド輪は、フィムル切断・反転刃の前側で、左右のトンネルマルチ間の間隙の中央部分に形成された排水溝に沿って走行する一輪のものであり、フィムル切断・反転刃により反転された土壌が排水溝にあふれると、フィムル切断・反転刃の作業性及び機体が左右に振られることによって走行性が不安定になる、といった問題もあった。本発明は、このような問題点を解決することを目的になされたものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために本発明は、A.エンジンを搭載した歩行型トラクタに、該エンジンから動力を受けて回転駆動し、トンネルマルチフィルムの裾部から外側に張り出している押さえフィルムに被せられている土に食い込んでこれを反転・除去し、あるいは土と共に押さえフィルムを基端部から切断し、切断されたフィルムと共に土を反転させるディスク刃を備えるマルチフィルム処理装置において、上記ディスク刃を歩行型トラクタの左右両側に設け、該ディスク刃の外周縁に、押さえフィルムに被せられた土への食い込みを良くし、あるいはフィルムの切断性を良くするための複数個の切り込みを配設したことを特徴としている。 【0006】B.上記両ディスク刃の移動方向後方に、該ディスク刃の作業及び機体走行を安定化させる尾輪または尾ソリ等を配設したことを特徴としている。 C.上記ディスク刃及び尾輪または尾ソリ等の左右方向への張り出し長さを調節可能としたことを特徴としている。 【0007】 【作用】上記の構成によって本発明のマルチフィルム処理装置は、以下のような作用を行う。 【0008】■.上記A.の構成により、左右両側の押さえフィルム上に被せられた土に対してディスク刃は、その外周縁に設けた切り込みにより食い込みが良くなり、土を反転させて効率よく除去する。また、ディスク刃により押さえフィルム上に被せられた土と共に押さえフィルムの基部を切断する場合に、その切断性が良好となり、切断したフィルムを、その上に被せられた土と共に反転させて地上部に露出させる。 【0009】■.上記B.の構成により、両尾輪または尾ソリは、両ディスク刃によって反転・除去された土あるいは押さえフィルムの跡に形成された溝に沿って走行・移動するので、機体は左右に振られることがなく、ディスク刃による作業が安定して行われ、機体は安定して走行する。 【0010】■.上記C.の構成により、左右両側のトンネルマルチの間隔に応じて、ディスク刃及び尾輪または尾ソリの左右張り出し長さを調節し、左右の押さえフィルムに被せられた土を適切な位置で除去し、また、押さえフィルムの基部を切断して土と共に反転する。 【0011】 【実施例】以下、本発明の一実施例を添付の図面を参照して具体的に説明する。図1及び図2において、符号1は周知のものと同様の歩行型トラクタであり、機体にエンジン2を搭載し、このエンジン2から動力を受けて機体を走行させる一輪の走行車輪3、機体から後方に延びる操縦ハンドル4、機体の後方で、かつ操縦ハンドル4の下方に設けられた作業部5等を具備している。エンジン2の近傍には、図示しないが変速装置が設けられ、この変速装置で変速された動力が車輪伝動ケース6を介して走行車輪3に、また、作業部伝動ケース7を介して作業部5にそれぞれ伝達される。作業部5への伝動経路には、操縦ハンドル4位置で操作されるクラッチが介装されている。上記走行車輪3は、この実施例ではラグ付き一輪車輪にしているが、左右2輪の車輪にしてもよい。 【0012】上記作業部5は、作業部伝動ケース7の上部から後方に向け作業部支持フレーム8が延出されている。この作業部支持フレーム8の中間位置の両側から、斜め後方に向けて所定の角度で延びる左右一対のディスク刃支持アーム9が、左右方向への張り出し長さを調節可能に設けられている。このディスク刃支持アーム9の終端部には、ディスク刃支持板10の上端部が固着され、垂下されている。該ディスク刃支持板10の下端部に、図3にも示すディスク刃11が進行方向外側に向け所定の角度で広がるようにして軸支されている。このディスク刃11には、作業部伝動ケース7の下端部から左右両側に突出している回転軸からユニバーサルジョイント12、伸縮移動軸13を介して回転動力が伝達される。ディスク刃11には、中央部分に取付け部11aが設けられ、外周縁に、トンネルマルチの押さえフィルム上に被せられた土への食い込みを良くし、あるいはフィルムの切断性を良くするための4個のV字状(U字状にしてもよい)の切り込み11bを所定間隔に配設している。この切り込み11bは任意の間隔に設けても良く、その個数は4個に限らず増減してもよいものである。 【0013】作業部支持フレーム8の後端部には、尾輪支持ロッド14が上下調節ねじ15により上下調節可能に設けられ、この尾輪支持ロッド14の下端部に、左右水平方向に延びる尾輪支持桿16の中央部が固着されている。この尾輪支持桿16は左右両側への張り出し長さが調節可能であり、該尾輪支持桿16の両端部に左右一対の尾輪17が軸支されている。この尾輪17は、それぞれディスク刃11の移動方向後方に配設され、該ディスク刃11の作業及び機体走行を安定化させる働きをする。また、尾輪17はゲージホイールを兼ねており、尾輪支持ロッド14の上下調節により、ディスク刃11の作業深さを調節する。この尾輪17は、尾ソリ等に替えてもよいものである。符号18は前後方向に起倒可能のスタンドである。 【0014】ディスク刃11は、歩行型トラクタの移動方向(前進方向)と同じ方向に200〜300rpm程度で回転駆動しながら、押さえフィルム上に被せられた土に対して、外周縁に設けた切り込み11bにより食い込みが良くなり、左右の土を同時に反転させて除去する。また、ディスク刃11により押さえフィルム上に被せられた土と共に押さえフィルムの基部を切断する場合には、切り込み11bにより切断性が良好となる。そして、切断したフィルムを、その上に被せられた土と共に反転させて地上部に露出させ、切断したフィルム及びマルチフィルムを容易に除去することができる。なお、ディスク刃11は、移動方向に対して20〜35°程度の偏向角度で偏向されている。 【0015】次に、上記のように構成された本発明のマルチフィルム処理装置の動作について説明する。図4に示すように、トンネルマルチ21,21からビニールフィルムを除去するときには、作業部5(ディスク刃11及び尾輪17または尾ソリ)を装着した歩行型トラクタ1を、その走行車輪3がトンネルマルチ21,21間に形成された排水溝19のほぼ中央部に接して走行するように導入する。そして、ディスク刃11,11を回転駆動させながら歩行型トラクタ1を前進させると、左右のディスク刃11,11は、トンネルマルチ21,21の下端部から外側に張り出している押さえフィルム上に被せられている固い土でも、切り込み11bが食い込んでスリップを生ずることなく土を切削し、反転・除去する。また、ディスク刃11により押さえフィルム上に被せられた土と共に押さえフィルムの基部を切断する場合には、切り込み11bによりフィルムの切断性が良好となり、切断したフィルムを、その上に被せられた土と共に反転させて地上部に露出させる。 【0016】左右のディスク刃11,11により切削された土または切断された押さえフィルム及び土は、排水溝19内に反転される。そして、切断された押さえフィルム及びトンネルマルチ21,21のビニールフィルムを容易に取り除くことができる。このとき両尾輪17または尾ソリ等は、両ディスク刃11,11によって反転・除去された土あるいは押さえフィルムの跡に形成された土またはフィルム除去溝20,20に沿って走行・移動することになり、機体は左右に振られることがなく、ディスク刃11,11による作業が安定して行われ、機体を安定して走行させることができる。 【0017】トンネルマルチ21,21の間隔に広狭の差があるときは、その間隔に応じて、ディスク刃11及び尾輪17または尾ソリ等の左右張り出し長さを調節することにより、左右の押さえフィルムに被せられた土を適切な位置で除去し、また、押さえフィルムの基部を適切な位置で切断して土と共に反転することができる。さらに、ディスク刃11,11刃の作用深さを調節するときは、尾輪支持ロッド14を上下調節して、尾輪17または尾ソリ等による接地支持高さを変更すればよい。 【0018】 【発明の効果】以上説明したように本発明のマルチフィルム処理装置によれば、以下の効果を奏することができる。 ■.ディスク刃を歩行型トラクタの左右両側に設け、該ディスク刃の外周縁に、押さえフィルムに被せられた土への食い込みを良くし、あるいはフィルムの切断性を良くするための複数個の切り込みを配設したので、左右両側の押さえフィルム上に被せられた土に対してディスク刃は、その外周縁に設けた切り込みにより食い込みが良く、左右の土を同時に反転させて効率よく除去することができる。また、ディスク刃により押さえフィルム上に被せられた土と共に押さえフィルムの基部を切断する場合に、切り込みにより切断性が良好であり、切断したフィルムを、その上に被せられた土と共に反転させて地上部に露出させることができる。そして、切断された押さえフィルム及びトンネルマルチフィルムを容易に除去することができる。 【0019】■.両ディスク刃の移動方向後方に、該ディスク刃の作業及び機体走行を安定化させる尾輪または尾ソリ等を配設したので、両尾輪または尾ソリ等は、両ディスク刃によって反転・除去された土、あるいは押さえフィルムの跡に形成された溝に沿って走行・移動することになり、機体は左右に振られることがなく、ディスク刃による作業が安定して行われ、また、機体は安定して走行することができる。 【0020】■.左右のディスク刃及び尾輪または尾ソリ等の左右方向への張り出し長さを調節可能としたので、左右両側のトンネルマルチの間隔に応じて、ディスク刃及び尾輪または尾ソリ等の左右張り出し長さを調節し、左右の押さえフィルムに被せられた土を適切な位置で除去することができ、また、押さえフィルムの基部を切断して土と共に反転することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】591121524 【氏名又は名称】株式会社宮丸アタッチメント研究所
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| 【出願日】 |
平成13年5月24日(2001.5.24) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100063565 【弁理士】 【氏名又は名称】小橋 信淳 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−345347(P2002−345347A) |
| 【公開日】 |
平成14年12月3日(2002.12.3) |
| 【出願番号】 |
特願2001−155211(P2001−155211) |
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