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【発明の名称】 家庭内循環ネットワークシステム
【発明者】 【氏名】山本 雅弘

【氏名】宮本 和彦

【氏名】坂田 紀子

【氏名】吉田 哲也

【氏名】小森 悟

【氏名】久保 美穂

【氏名】西村 剛

【氏名】貞平 美加

【氏名】高田 宏規

【氏名】杉本 美貴

【要約】 【課題】家庭内循環ネットワークシステムを実現し、利用者に時間的、肉体的、精神的、金銭的、心のゆとりを与える。

【解決手段】便器装置3には排便を分解して植物の肥料を生成する機能を有しており、各家庭の住人2が排世した便は植物の肥料となる。埃吸収植物4は便器装置3が各家庭の住人2が排世した便より生成した肥料を与えることで成長する。各家庭の住人2は埃吸収植物4を部屋に置いておき、定期的に便器装置3で生成された肥料を与えることで、部屋の埃が吸収される。埃吸収植物4は便器装置3で生成された肥料並びに吸収した埃により生育する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 汚物を分解し植物の肥料を生成する便器装置と、空気中の埃を吸収もしくは吸着する埃吸収植物とにおいて構成され、前記埃吸収植物は前記便器装置が生成した肥料により生育する家庭内循環ネットワークシステム。
【請求項2】 汚物を分解し植物の肥料を生成する便器装置と、食料を実らせる食物生成植物とにおいて構成され、前記食物生成植物は前記便器装置が生成した肥料により生育する家庭内循環ネットワークシステム。
【請求項3】 室内の温度もしくは湿度の少なくとも1つ以上を制御する空気制御装置と、室内の光の強度を制御する照明装置と、上記埃吸収植物の生育もしくは吸収する埃成分もしくは吸着する埃成分もしくは吸収量の少なくとも1つ以上、もしくは上記食物生成植物の生育もしくは生成する食物の量もしくは食物が生成される時期の少なくとも1つ以上を前記空気制御装置もしくは前記照明装置の少なくとも1つ以上を用いて制御する制御装置を有する請求項1もしくは請求項2記載の家庭内循環ネットワークシステム。
【請求項4】 制御装置は、家庭外からの遠隔コントロールにより動作する、もしくは吸収植物や食物生成植物の生育状態を家庭外に知らせる構成とした請求項3記載の家庭内循環ネットワークシステム。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、便器装置、埃吸収植物もしくは食物生成植物、制御装置により構成される家庭内循環ネットワークシステムに関し、特に便器装置と埃吸収植物もしくは食物生成植物の関係及び役割に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の家庭内循環ネットワークシステムは存在しない。すなわち、それぞれの機器が単品として機能を果たしていた。人は便意を催した場合、便座に着座し排便を行う。出された排便は便器の上に落とされる。その後、人為的に洗浄レバーを操作することにより、便器に水が流れ、排出された便は水と共に各家庭の下水管を通じて公共の下水道に放出される。
【0003】一方、家庭内の空気中の埃は重力の法則に従って床や棚等に蓄積される。よって、各家庭の住人は掃除機を用いて蓄積された埃を掃除する。各家庭の住人は掃除機を用いて埃を吸い取る。吸い取られた埃は掃除機内のゴミパックに「ゴミ」として蓄積され、満杯になった時点で各家庭の住人はゴミパックを捨てる。
【0004】さらに、各家庭の住人が毎日食べる食物については、スーパー等に買い物に出かけることによって手に入れる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従来の方式によっては、以下のような問題が発生している。例えば、便器装置を利用することによって、汚物が各家庭より下水管に流されるが、これは環境の悪化につながる。すなわち、流された汚物は悪臭を放つし、しいては川や海に放出されることにより、生態系その他に影響を及ぼすこととなる。また下水処理場においてエネルギーを用いて処理/分解等を行うにしても、エネルギーの消費が伴い、資源エネルギーの枯渇等につながる。
【0006】一方、掃除機を用いた掃除においては、家庭内の住人にとって家事労働となり、負担が発生する。すなわち、家庭内の住人は定期的に掃除機を用いて掃除を行わないと、埃等が大量に蓄積し健康を害することとなる。また、各部屋には様々な物品が置かれており、隅々まで掃除を行うためには、場合によっては物の移動等も発生し、掃除における家事負担は相当なものとなる。これにより、各家庭の住人にとっては自由な時間が失われることとなる。また、掃除機で吸い取った「ゴミ」は前述のようにゴミパックとしてゴミ収集日に家庭外に排出され、ゴミ処理場等で処分されるため、屋外のゴミ置き場における環境の悪化やゴミ処理場におけるエネルギーの消費が発生することとなる。
【0007】さらに、食物の買い物については、各家庭の支出がかさむとともに時間を費やす必要も発生する。すなわち、各家庭の住人は毎日の食事のためにスーパー等に出向き食材を購入しなければならない。これは、家計の圧迫につながり、しいては、安い食物の購入が繰り返されることで、健康を害する部分にまで影響が及ぶ。また、買い出しのために時間とエネルギーも必要となる。
【0008】本発明は、前記従来の課題を解決するもので、排世物を肥料に変え、その肥料を用いて埃の吸収や食物の生育を行う植物を育てることで、環境悪化、家事労働、支出の増加を防ぎ、しいてはエネルギーの消費を抑制する家庭内循環ネットワークを構築することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記従来の課題を解決するために、本発明の家庭内循環ネットワークシステムは、汚物を分解し植物の肥料を生成する便器装置と、空気中の埃を吸収もしくは吸着する埃吸収植物とにおいて構成され、前記埃吸収植物は前記便器装置が生成した肥料により生育する手順を備えたものである。
【0010】そして、排便を家庭外に下水として排出することがなくなり、環境にやさしい社会を実現することができる。また、掃除機を用いることなく空気中の埃を減らすことができ、掃除による家事負担を軽減させることができる。さらに、埃吸収植物が植物の外見をしているため、家庭内の住人にとっては殺伐とした社会における「やすらぎ」を享受することができるようになる。
【0011】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、汚物を分解し植物の肥料を生成する便器装置と、空気中の埃を吸収もしくは吸着する埃吸収植物とにおいて構成され、前記埃吸収植物は前記便器装置が生成した肥料により生育するものである。
【0012】そして、排便を家庭外に下水として排出することがなくなり、環境にやさしい社会を実現することができる。また、掃除機を用いることなく空気中の埃を減らすことができ、掃除による家事負担を軽減させることができる。さらに、埃吸収植物が植物の外見をしているため、家庭内の住人にとっては殺伐とした社会における「やすらぎ」を享受することができるようになる。
【0013】請求項2記載の発明は、汚物を分解し植物の肥料を生成する便器装置と、食料を実らせる食物生成植物とにおいて構成され、前記食物生成植物は前記便器装置が生成した肥料により生育するものである。
【0014】そして、各家庭の住人は自らが排世した便をベースにして自らの食料を手に入れることができ、スーパー等への買い物による手間や支出を抑制することができる。また、自らが排世したものを循環させ自らが食べることで、新たなエネルギーの消費を行うことなくエネルギーの循環が実現でき、環境にやさしいしくみを構築することができる。さらに、食物生成植物が植物の外見をしているため、家庭内の住人にとっては殺伐とした社会における「やすらぎ」を享受することができるようになる。
【0015】請求項3記載の発明は、室内の温度もしくは湿度の少なくとも1つ以上を制御する空気制御装置と、室内の光の強度を制御する照明装置と、上記埃吸収植物の生育もしくは吸収する埃成分もしくは吸着する埃成分もしくは吸収量の少なくとも1つ以上、もしくは上記食物生成植物の生育もしくは生成する食物の量もしくは食物が生成される時期の少なくとも1つ以上を前記空気制御装置もしくは前記照明装置の少なくとも1つ以上を用いて制御する制御装置を有するものである。
【0016】そして、各家庭の住人は制御装置をコントロールすることで、埃吸収植物や食物生成植物の生育等を調整でき、必要に応じた室内の清掃が可能になると共に、欲しい時に欲しい分だけ欲しい食物を手に入れることが可能となる。また、各家庭の住人は埃吸収植物4や食物生成植物を鑑賞することで「やすらぎ」を享受できると共に、制御装置をコントロールすることでガーデニングの楽しさを味わうことができる。
【0017】請求項4記載の発明は、制御装置が家庭外からの遠隔コントロールにより動作する、もしくは上記吸収植物や食物生成植物の生育状態を家庭外に知らせるものである。
【0018】そして、各家庭の住人は埃吸収植物や食物生成植物の生育コントロールを各家庭に居ない場合においても可能となり、本システムを利用する場合の利便性が向上する。また、遠隔コントロールセンターに制御装置のコントロールを任せることで、生育監視の煩わしさから解放され、より一層利便性が向上する。さらに、埃吸収植物や食物生成植物の生育状態等も遠隔で通知されることにより、リアルタイムでの埃の度合や食物の食べ頃が把握でき、時間の節約及び本システムの普及効果が増大する。
【0019】
【実施例】以下に、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0020】(実施例1)図1は、本発明の実施例1における家庭内循環ネットワークシステムのシステム構成図である。図1において1は各家庭である。2は各家庭の住人である。3は便器装置である。4は埃吸収植物である。
【0021】図1において、各家庭1には便器装置3と埃吸収植物4が設置されている。ここで、各家庭の住人2が便意を催した場合、便器装置3を利用して排便を行う。ここで、便器装置3には排便を分解して植物の肥料を生成する機能を有している。よって、各家庭の住人2が排世した便は下水管等に放出されることなく便器装置3により植物の肥料となる。一方、埃吸収植物4は図1のように外見が植物であり、実際肥料を与えることで成長する。すなわち、埃吸収植物4は便器装置3が各家庭の住人2が排世した便より生成した肥料を与えることで成長する。埃吸収植物4は、その葉等より各家庭1の空気中の埃を吸収する、一種の掃除機の役割を果たす機能を有するよって、各家庭の住人2は埃吸収植物4を部屋に置いておき、定期的に便器装置3で生成された肥料を与えることで、部屋の埃が吸収される。ここで、埃吸収植物4は吸収した埃を内部で分解し自らの養分として吸収する。すなわち、埃吸収植物4は便器装置3で生成された肥料並びに吸収した埃により生育する。
【0022】以上により、図1の家庭内循環ネットワークシステムを用いることで、排便を家庭外に下水として排出することがなくなり、環境にやさしい社会を実現することができる。また、掃除機を用いることなく空気中の埃を減らすことができ、掃除による家事負担を軽減させることができる。さらに、埃吸収植物4が植物の外見をしているため、家庭内の住人2にとっては殺伐とした社会における「やすらぎ」を享受することができるようになる。
【0023】(実施例2)図2は、本発明の実施例2における家庭内循環ネットワークシステムのシステム構成図を示す。図1と同じ機能を持つものは同じ番号を付与している。図2において、5は食物生成植物である。
【0024】図2において、各家庭1、各家庭の住人2、便器装置3は図1の場合と同様の機能を有するため、説明を省略する。ここで、食物生成植物5について詳しく説明する。食物生成植物5は、例えば便器装置3が生成した肥料により生育し果実を実らせる。例えば、トマトやリンゴ等である。なお、どのような果実を実らせるかは、食物生成植物5に与えられる肥料の成分により変わる。よって、各家庭の住人2は便器装置3が生成する肥料を成分毎に分け、食物生成植物5に与えることにより、好んだ果実を手に入れることができる。そして、各家庭の住人2は食物生成植物5に実った果実を収穫し、自らの食料とする。なお、この肥料の成分毎の分解は、便器装置4が自動的に行う方法を用いてもよい。
【0025】以上により、各家庭の住人2は自らが排世した便をベースにして自らの食料を手に入れることができ、スーパー等への買い物による手間や支出を抑制することができる。また、自らが排世したものを循環させ自らが食べることで、新たなエネルギーの消費を行うことなくエネルギーの循環が実現でき、環境にやさしいしくみを構築することができる。さらに、食物生成植物5が植物の外見をしているため、家庭内の住人2にとっては殺伐とした社会における「やすらぎ」を享受することができるようになる。
【0026】(実施例3)図3は、本発明の実施例3における家庭内循環ネットワークシステムのシステム構成図を示す。図1もしくは図2と同じ機能を持つものは同じ番号を付与している。図3において、6は空気制御装置である。7は照明装置である。8は制御装置である。
【0027】図3において、各家庭1、各家庭の住人2、便器装置3、埃吸収植物4、食物生成植物5は図1もしくは図2の場合と同様の機能を有するため、説明を省略する。各家庭の住人2は埃吸収植物4の生育状態や埃吸収度合、吸収する埃成分等を調整するため、また食物生成植物5の生育状態や食物ができる時期、食物の大きさ、食物の種類等を調整するため制御装置8を用いる。具体的には、制御装置8は空気制御装置6及び照明装置7をコントロールする。ここで、空気制御装置6は各家庭のエアコンの役目を果たし、室内の温度や乾燥度合等を制御する。照明装置7は照明器具の役目を果たし、室内の明るさ等を制御する。各家庭の住人2は制御装置8を利用して空気制御装置6もしくは照明装置7をコントロールする。これにより、埃吸収植物4や食物生成植物5の生育環境がコントロールされることとなる。その結果、埃吸収植物4は埃の吸収をパワーアップしたり、吸収する埃の成分を調整したりする。また、食物生成植物5は果実ができる時期が早まったり、果実の大きさが変化したりする。なお、埃吸収植物4や食物生成植物5の根本の生育肥料は便器装置3からの肥料によって賄う。
【0028】以上により、各家庭の住人2は制御装置8をコントロールすることで、埃吸収植物4や食物生成植物5の生育等を調整でき、必要に応じた室内の清掃が可能になると共に、欲しい時に欲しい分だけ欲しい食物を手に入れることが可能となる。また、各家庭の住人2は埃吸収植物4や食物生成植物5を鑑賞することで「やすらぎ」を享受できると共に、制御装置8をコントロールすることでガーデニングの楽しさを味わうことができる。
【0029】(実施例4)図4は、本発明の実施例4における家庭内循環ネットワークシステムのシステム構成図を示す。図3と同じ機能を持つものは同じ番号を付与している。図4において、9は遠隔コントロールセンターである。
【0030】図4において、各家庭1、各家庭の住人2、便器装置3、埃吸収植物4、食物生成植物5、空気制御装置6、照明装置7、制御装置8は図3の場合と同様の機能を有するため、説明を省略する。各家庭の住人2は制御装置8を操作して空気制御装置6や照明装置7をコントロールすることも可能であるが、家庭外にいながら遠隔で制御装置8をコントロールすることも可能である。例えば、図4において、各家庭の住人2は携帯電話や電子メール等を利用して遠隔コントロールセンター9にアクセスし、自らの家庭1の制御装置8をコントロールしたい旨を伝える。遠隔コントロールセンター9はその旨の指示を受け取ると、各家庭1の制御装置8に対して各種回線を利用して指示内容を伝える。これにより、制御装置8は空気制御装置6や照明装置7をコントロールすることとなる。
【0031】一方、各家庭の住人が制御装置8を利用した空気制御装置6や照明装置7のコントロールが煩わしい場合、制御装置8の動作を遠隔コントロールセンター9に一切任せることも可能である。この場合、各家庭の住人2は予めその旨を遠隔コントロールセンター9に伝えておく。遠隔コントロールセンター9では各家庭1に応じた制御装置8のコントロールを人手もしくはコンピューター等を用いることで行い、各家庭の住人2の作業を代行する。
【0032】さらに、各家庭の住人2は外出先から制御装置8のコントロールを行うだけでなく、埃吸収植物4や食物生成植物5の生育状態等の通知を受けることも可能である。これは、埃吸収植物4や食物生成植物5の生育状態等、例えば、食物が熟している等の情報を制御装置8及び遠隔コントロールセンター9を経由して、各家庭の住人2が外出先等で有している携帯電話等に知らせることで実現が可能である。
【0033】以上により、各家庭の住人2は埃吸収植物4や食物生成植物5の生育コントロールを各家庭1に居ない場合においても可能となり、本システムを利用する場合の利便性が向上する。また、遠隔コントロールセンター9に制御装置8のコントロールを任せることで、生育監視の煩わしさから解放され、より一層利便性が向上する。さらに、埃吸収植物4や食物生成植物5の生育状態等も遠隔で通知されることにより、リアルタイムでの埃の度合や食物の食べ頃が把握でき、時間の節約及び本システムの普及効果が増大する。
【0034】
【発明の効果】このように、本発明の家庭内循環ネットワークシステムによれば、掃除や買い物といった家事労働をなくすことで、人々に時間的、肉体的、精神的、金銭的ゆとりを与えることができるという効果がある。また、システムを構成する各種装置の外見を植物で実現することで、人々にやすらぎを与え、心のゆとりを創出することができるという効果がある。さらに、自らが排世した便を食物に戻すネットワークを実現することで、環境を劣化させることなく生活を維持できると共に、エネルギーを新規に使わない循環型システムを構築でき、自然にやさしい社会を実現できるという効果がある。
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【出願日】 平成13年5月25日(2001.5.25)
【代理人】 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄 (外2名)
【公開番号】 特開2002−345338(P2002−345338A)
【公開日】 平成14年12月3日(2002.12.3)
【出願番号】 特願2001−156559(P2001−156559)