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【発明の名称】 複層パネル型緑化ブラインド、及び緑化ブラインド
【発明者】 【氏名】佐久間 護

【氏名】石川 幸雄

【要約】 【課題】日射の遮蔽量を自由に変更可能とし、かつ緑化修景を行える複層パネル型緑化ブラインドを提供すること。

【解決手段】透明板材14,16相互間に確保され、室内空間と連通している空間18内にブラインド20を配設する。ブラインド20のスラット22には、植栽基盤24が貼り付けられており、その植栽基盤24にはコケ26が保持されている。本発明では、ブラインド20のスラット22の角度を変更することにより自由に遮光ができる。また、スラット22にコケ26が保持されているので、緑化修景を行うことができ、室内空気の浄化も行える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 互いに間隔をおいて配置された二枚以上の透明板材と、前記透明板を保持する枠部材と、前記透明板材間に形成される空間に配置され、少なくとも角度調整可能な複数のスラットと、前記スラットの表面の少なくとも一部に設けられ、植物を保持可能な植栽基盤と、を有することを特徴とする複層パネル型緑化ブラインド。
【請求項2】 前記複数のスラットの回転及び所定の方向への移動の少なくとも一方を行う操作手段を有することを特徴とする請求項1に記載の複層パネル型緑化ブラインド。
【請求項3】 前記植栽基盤は、吸水性を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の複層パネル型緑化ブラインド。
【請求項4】 前記植栽基盤は、吸水性ポリマーを含むことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の複層パネル型緑化ブラインド。
【請求項5】 前記植栽基盤及び、前記植栽基盤に保持された植物の少なくとも一方に水分を供給する水分供給手段を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の複層パネル型緑化ブラインド。
【請求項6】 前記水分供給手段は、ドライフォグを発生することを特徴とする請求項5に記載の複層パネル型緑化ブラインド。
【請求項7】 前記植栽基盤に苔を保持させたことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の複層パネル型緑化ブラインド。
【請求項8】 前記スラットの配置された空間と室内空間とを連通する連通部を有することを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の複層パネル型緑化ブラインド。
【請求項9】 少なくとも角度調整可能な複数のスラットと、前記スラットの表面の少なくとも一部に設けられ、植物を保持可能な植栽基盤と、を有することを特徴とする緑化ブラインド。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物における窓などの開口部に設置することにより、該開口部からの日射熱取得性能を自在に制御することができ、かつ緑化修景を行えるようにした複層パネル型緑化ブラインド、及び緑化ブラインドに関する。
【0002】
【従来の技術】通常、建築物は、採光のために窓などの開口部を有しており、該開口部には、一般にブラインドやカーテンを設置することにより、日射光の透過量を調節したり、外から室内が覗き見られることのないようにしてプライバシーの保護が図られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のブラインドでは、日射光の透過量を調節したり、プライバシーの保護を図るしか使用目的がなった。
【0004】建物においては、緑化修景、室内空気の浄化等が求められており、種々の提案がなされているが、ブラインドを用いてを緑化修景を行えるものは無かった。
【0005】窓に鉢植え植物を多数配置し、鉢植えを回転したり移動させるタイプの装置が提案されている(特開平7−158359号公報、特開平7−213160号公報、特開平7−213165号公報、特開平7−222525号公報、特開平7−222526号公報、特開平7−222527号公報、実公昭63−40127号公報等)。
【0006】しかしながら、これらは何れも観葉植物等の葉で日を遮るものであるため、植物の葉が生い茂っていなければブラインドの役目を果たすことができず、植物の管理が煩雑である。また、植物の葉だけで完全な遮光を行うことは困難である。
【0007】なお、特開平7−222527号公報には、鉢植え移動機構と一般のブラインドとを組み合わせたものが開示されているが、鉢植えとブラインドが重なるため窓部分の厚みが増える問題があり、また、鉢植えとブラインドの各々を動かさなければならず、操作が煩雑である。
【0008】また、特開平7−217328号公報は、開閉可能な窓に日射を遮蔽する植物を配置しているだけであり、太陽の高さ(角度)に応じて日射の遮蔽量を自由に変更することはできない。
【0009】本発明は上記事実を考慮し、従来通り日射の遮蔽量を自由に変更可能とし、かつ緑化修景を行える複層パネル型緑化ブラインド、及び緑化ブラインドを提供することにその目的がある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の複層パネル型緑化ブラインドは、互いに間隔をおいて配置された二枚以上の透明板材と、前記透明板を保持する枠部材と、前記透明板材間に形成される空間に配置され、少なくとも角度調整可能な複数のスラットと、前記スラットの表面の少なくとも一部に設けられ、植物を保持可能な植栽基盤と、を有することを特徴としている。
【0011】次に、請求項1に記載の複層パネル型緑化ブラインドの作用を説明する。
【0012】請求項1に記載の複層パネル型緑化ブラインドでは、複数のスラットの角度を調整することにより、従来のブラインドと同様に日射光の透過量を調節したり、プライバシーの保護を図ることができる。
【0013】また、スラットに植栽基盤が設けられているので、例えば、苔等の背の低い植物をスラットの表面に保持することができ、緑化修景を行うことができる。
【0014】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の複層パネル型緑化ブラインドにおいて、前記複数のスラットの回転及び所定の方向への移動の少なくとも一方を行う操作手段を有することを特徴としている。
【0015】次に、請求項2に記載の複層パネル型緑化ブラインドの作用を説明する。
【0016】操作手段を操作することにより、複数のスラットを回転させたり、複数のスラットを所定の方向へ移動させて集めたりすることができ、一般のブラインドと同様に室内へ取り入れる光の量を調整することができ、また、外から見た時の外観(緑の見える量)を変更することもできる。
【0017】請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の複層パネル型緑化ブラインドにおいて、前記植栽基盤は、吸水性を有することを特徴としている。
【0018】次に、請求項3に記載の複層パネル型緑化ブラインドの作用を説明する。
【0019】植栽基盤が吸水性を有しているので、植栽基盤に水を吸水させて植物の育成に必要な水を有る程度の量保持させておくことができる。
【0020】請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の複層パネル型緑化ブラインドにおいて、前記植栽基盤は、吸水性ポリマーを含むことを特徴としている。
【0021】次に、請求項4に記載の複層パネル型緑化ブラインドの作用を説明する。
【0022】吸水性ポリマーは、多量の水を保持することができるので、水分の供給間隔をあけることが出来る。
【0023】請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の複層パネル型緑化ブラインドにおいて、前記植栽基盤及び、前記植栽基盤に保持された植物の少なくとも一方に水分を供給する水分供給手段を有することを特徴としている。
【0024】次に、請求項5に記載の複層パネル型緑化ブラインドの作用を説明する。
【0025】水分供給手段は、透明板材間に配置されている植栽基盤及び、前記植栽基盤に保持された植物の少なくとも一方に、透明板材を外さずに水分供給を行える。
【0026】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の複層パネル型緑化ブラインドにおいて、前記水分供給手段は、ドライフォグを発生することを特徴としている。
【0027】次に、請求項6に記載の複層パネル型緑化ブラインドの作用を説明する。
【0028】ドライフォグとは、物体に接触しても濡れることのない粒径が3〜5ミクロン程度の霧である。したがって、透明板材に霧滴を付着させることなくスレッドの植物に水分を供給することが出来る。
【0029】また、苔からの蒸発水分による結露は、送風により速やかに消失させることができるので、複層パネル内の結露や藻の発生による不透明化は起こらない。
【0030】請求項7に記載の発明は、請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の複層パネル型緑化ブラインドにおいて、前記植栽基盤に苔を保持させたことを特徴としている。
【0031】次に、請求項7に記載の複層パネル型緑化ブラインドの作用を説明する。
【0032】苔は、植物の中でも比較的栽培が容易であるため、メインテナンスが楽になる。また、苔は密集して生えるので、スレッド一面を緑色にすることができる。
【0033】また、苔は背が低いものが多いため、スレッドの間隔をあけて採光する際に光を遮ることがない。
【0034】請求項8に記載の発明は、請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の複層パネル型緑化ブラインドにおいて、前記スラットの配置された空間と室内空間とを連通する連通部を有することを特徴としている。
【0035】次に、請求項8に記載の複層パネル型緑化ブラインドの作用を説明する。
【0036】請求項8に記載の複層パネル型緑化ブラインドでは、植物の配置された空間と室内空間とが連通部を介して相互に連通しており、植栽基盤に保持した植物が炭酸ガスを吸って酸素を排出するので、室内の炭酸ガスの多い空気を酸素を多く含んだ空気に取り替えることができる。
【0037】請求項9に記載の緑化ブラインドは、少なくとも角度調整可能な複数のスラットと、前記スラットの表面の少なくとも一部に設けられ、植物を保持可能な植栽基盤と、を有することを特徴としている。
【0038】次に、請求項9に記載の緑化ブラインドの作用を説明する。
【0039】請求項9に記載の緑化ブラインドでは、複数のスラットの角度を調整することにより、従来のブラインドと同様に日射光の透過量を調節したり、プライバシーの保護を図ることができる。
【0040】また、スラットに植栽基盤が設けられているので、例えば、苔等の背の低い植物をスラットの表面に保持することができ、緑化修景を行うことができる。
【0041】また、窓の室内側に配置することにより、植物により室内空気の浄化を行うことができる。
【0042】
【発明の実施の形態】[第1の実施形態]本発明の複層パネル型緑化ブラインドの第1の実施形態を図1乃至図6にしたがって説明する。
【0043】図1及び図2に示すように、本実施形態の複層パネル型緑化ブラインド10は、矩形の枠12内に2枚の透明板材(ガラス、透明の合成樹脂等)14,16が間隔をあけて配置されている。
【0044】2枚の透明板材14,16相互間に確保される空間18内には、ブラインド20が配設されている。
【0045】なお、複層パネル型緑化ブラインド10については、三枚以上の透明板材を用いて2以上の空間を形成し、これらの空間における少なくとも適宜の一の空間内にブラインド20を配設して構成するものであってもよい。
【0046】ブラインド20は、水平に配置されたスラット22を鉛直方向に複数配列するとともに、これらスラット22を同期させた回転と昇降との少なくともいずれかの一方の制御を自在にして連結することにより形成されている。
【0047】この場合における各スラット22の回転と昇降とは、従来周知のブラインドと同様に、連結用の紐などを介して個々のスラット22を連結し、角度調整と昇降操作を行うための紐などからなる操作手段を操作することによりその制御が自在となって行われることになる。
【0048】また、各スラット22が単に回転制御するのみでよい場合には、例えば個々のスラット22の一側端に歯車を付設し、隣り合う歯車相互を噛合させた上で、手動や自動で駆動される適宜の操作手段を介してそれぞれを同期させながら角度調整を自在とすることにより実現することができる。
【0049】この場合、スラット22の回転角は90度以上、望ましくは180度以上とするのが良い。
【0050】本実施形態のスラット22には、歯車(図示せず)等からなる操作手段49が設けられており、操作手段49には、スラット22の角度を検出する角度センサー50及びスラット22を回転させるモータ52(図4参照)が設けられている。
【0051】本実施形態のスラット22は、やや厚みのある帯形状の合成樹脂シートで形成されており、図3に示すように、その片面には、植物を保持可能な植栽基盤24が接着剤等で貼り付けられている。
【0052】植栽基盤24としては、微細な空間を無数に有すると共に、水分保持機能を有するものが好ましい。
【0053】植栽基盤24の具体例としては、網、不織布、3次元立体織物、スポンジ等を上げることができるが、植物を保持可能で、ある程度の水分を保持可能なものであればこれら以外のものであっても良い。
【0054】また、水分保持機能を向上するために、吸水性ポリマーを植栽基盤24に保持させても良い。
【0055】本実施形態では、植栽基盤24に苔26を保持させている。
【0056】苔26としては、スナゴケ、ハイゴケ、シノブゴケ等を、受光量に合わせて用いる。
【0057】例えば、南に面した窓では、スナゴケにより緑化することができ、北に面した窓ではハイゴケ、シノブゴケにより緑化することができる。
【0058】図1に示すように、本実施形態の複層パネル型緑化ブラインド10には、苔26に水分を供給するための灌水装置28が設けられている。
【0059】灌水装置28は、枠12の上部に、空間18内に向けてドライフォグを噴霧するノズル30を備えている。
【0060】ノズル30は、配管32を介してポンプ34及びタンク36に接続されている。
【0061】なお、通常のミスト散水(水滴の径φ50μm程度)を用いても良いが、その場合、透明板材14,16に付着した水滴を送風により速やかに乾燥させる必要がある。
【0062】なお、タンク36には水を貯留するが、その水には水溶性の肥料が添加されていても良い。
【0063】また、灌水装置28を2系統設け、一方の灌水装置28のタンク36には水を、他方の灌水装置28のタンク36には液体肥料を貯留し、必要に応じて施肥することも可能である。
【0064】また、枠12の上部には空間18と室内37とを連通する連通孔12Aが、下部には空間18と室内37とを連通する連通孔Bが形成されている。
【0065】上部の連通孔12Aには、室内37の空気を吸引して空間18内に送風するファン54が装着されている。
【0066】また、複層パネル型緑化ブラインド10には、図4に示すように制御装置38が設けられている。
【0067】制御装置38には、ポンプ34、複層パネル型緑化ブラインド10の空間18内の湿度を検知する湿度センサー40、空間18内の温度を検知する温度センサー42、室内37の湿度を検知する湿度センサー44、室内37の温度を検知する温度センサー46、太陽の高さ(仰角)及び日射量を検出する光センサー48、スラット22の角度を検出する角度センサー50、スラット22を回転させるモータ52、ファン54等が接続されている。
【0068】制御装置38は、湿度センサー40、温度センサー42、湿度センサー44、温度センサー46、光センサー48等から送られた情報に基づいて、ポンプ34、モータ52、ファン54等を制御することが出来る。
【0069】また、制御装置38は時計及びタイマーを内蔵しており、予め決めた時刻や、一定時間毎にポンプ34を自動的に作動させることもできる。
【0070】なお、苔26の手入れが可能な様に、透明板材14,16の一方を開閉または、簡単に外せるようにすることが好ましい。
(作用)以下に、本実施形態の複層パネル型緑化ブラインド10の作用、効果を説明する。
(1) 本実施形態の複層パネル型緑化ブラインド10では、ブラインド20により遮光ができる。
【0071】通常、窓からの熱の侵入は、建物のエネルギー付加に大きな影響を与えるが、ブラインド20のスラット22に苔26を保持させることにより、著しい省エネ効果が期待できる。
(2) ブラインド20のスラット22に苔26が保持されているので、緑化修景を行うことができる。建物の外観としては、壁面緑化された景観を提供することができる。また、ただの窓に比べて。緑化による様々な有効機能が得られ、都市環境の改善にも寄与する。
【0072】例えば、図5、6に示すように、ブラインド20を閉めれば、窓全体を緑一色にすることができる。
(3) ファン54を作動させ、日中の室内37の空気を空間18内に送風すると、苔26が炭酸ガスを吸って酸素を排出するので、室内37の炭酸ガスの多い空気が酸素を多く含んだ空気に取り替えられて室内37に排出され、建物内部の空気の浄化を行うことができる。
(4) 灌水装置28が苔26に自動的に灌水を行うので、人手により灌水を行う必要が無く、メインテナンスが楽である。また、施肥を自動で行うこともできる。
(5) ドライフォグにより灌水を行うので透明板材14,16に霧滴が付着しない。
【0073】したがって、透明板材14,16が期待する屋外景色の供給を遮ること、即ち、曇って外が見えなくなることが無い。
【0074】なお、苔26に付着して霧滴は、苔26の体内に吸収されるが、それ以外は蒸発してしまう。即ち、ドライフォグは、水滴を作ることがないので、漏水が起こることが無い。
(6) ドライフォグの気化熱による植栽基盤24の冷却もあり、これにより省エネ効果が期待できる。
(7) 苔26が、屋外の風雨にさらされないので、苔26が脱落したりすることが無く、耐久性が良い。
(8) 空間18内の温度及び湿度、室内37の温度及び湿度、太陽の高さ(仰角)及び日射量等によってスラット22の回転角度、ファン54の作動を制御できるので、快適な室内環境が得られる。
【0075】また、同一季節でも、太陽位置の変化にあわせて時刻ごとにスラット22の回転角度を変化させることも可能である。
[その他の実施形態]上記実施形態ではスラット22が水平に配置されていたが、スラット22は垂直に配置されていても良い。
【0076】上記実施形態では、スラット22の片面に植栽基盤24を貼り付けたが、植栽基盤24を両面に貼り付けて一方の面と他方の面とで異なる種類の苔を保持させても良い。
【0077】上記実施形態では、植栽基盤24に苔26を保持させたが、苔状の他の植物を保持させても良い。
【0078】上記実施形態では、不織布等の植栽基盤24をスラット22に貼りつけたが、スラット22の表面に苔26が保持できるようにスラット表面を凹凸に加工しても良い。
【0079】また、複層パネル型緑化ブラインド10の空間18内及び室内37に、各々酸素センサー、炭酸ガスセンサーを接続し、酸素濃度、炭酸ガス濃度に基づいてスラット22の角度、ファン54の作動を制御しても良い。
【0080】なお、上記酸素濃度及び炭酸ガス濃度等に基づいて、ファン54を作動させることもでき、また、苔26の状態(発育不良、枯れ等)を把握することもできる。
【0081】また、制御装置38を室内37のエアコンの制御装置と接続し、エアコンと共にブラインドの制御を行うこともできる。
【0082】また、灌水装置28を室内37の加湿器として利用することもできる。
【0083】また、ファン54を太陽電池で駆動しても良い。
[第2の実施形態]次に、本発明の複層パネル型緑化ブラインドの第2の実施形態を図7にしたがって説明する。なお、第1の実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0084】図7に示すように、本実施形態のスラット60は、3枚の板材60A,60B,60Cにより三角形に形成されている。
【0085】ここで、板材60B,60Cは透明であり、外表面には長波長の赤外線(例えば波長2μm以上の赤外線)を反射させ、これより短波長の赤外線(例えば波長1μm以下の赤外線)を透過させるような選択透過膜からなる低放射層(図示せず)が形成されている。
【0086】即ち、低放射層の形成された板材60B,60Cは、断熱性に優れ、放射熱を伝え難い性質を有している。
【0087】このような選択透過膜は、可視光を透過させるものであり、例えばFやSbがドープされたSnO2膜やSnがドープされた酸化インジウム膜により形成されている。
【0088】また、残りの板材60Aには、苔26の生えた植栽基盤24が貼り付けられている。
【0089】このような構成からなる板材60A及び板材60B,60Cは、季節間もしくは日間の太陽の位置や太陽光の入射角度を考慮して、30〜90度の内角(開角)θ1 が付与されることが好ましい。本実施形態では、内角(開角)θ1が60度である。
【0090】本実施形態では、複層パネル型緑化ブラインド10のスラット60がこのように構成されているので、視界を確保した上で、とりわけ夏期における冷房負荷と、冬期における暖房負荷とをそれぞれ効果的に軽減することができる。
【0091】なお、スラット60は、断面が図8に示すように、二等辺三角形であっても良い。
【0092】なお、上記実施形態では、ブラインド20を枠12内に配置した2枚の透明板材14,16の間に配置したが、従来のブラインドと同様に、ブラインド20のみを窓際に取り付けても良い。
【0093】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の複層パネル型緑化ブラインドによれば、従来通り日射の遮蔽量を自由に変更可能とし、かつ緑化修景を行うことができる、という優れた効果を有する。
【出願人】 【識別番号】000003621
【氏名又は名称】株式会社竹中工務店
【出願日】 平成13年5月29日(2001.5.29)
【代理人】 【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳 (外3名)
【公開番号】 特開2002−345330(P2002−345330A)
【公開日】 平成14年12月3日(2002.12.3)
【出願番号】 特願2001−160175(P2001−160175)