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【発明の名称】 簡易育苗キット
【発明者】 【氏名】新井 憲夫

【氏名】河村 勇

【要約】 【課題】資源の浪費と自然環境の破壊を有効に避けることができ、かつ流通性に優れた簡易育苗キットを得ること。

【解決手段】サイズの開口14を有する基本台紙12a及び少なくとも開口14を塞ぐサイズを有する併せ台紙12bから成る台紙12と、樹脂収納凸部18及びフランジ部20を有するケース16と、から収納側が構成され、樹脂収納凸部18には、育苗用アイテムとして圧縮培土22、種苗21及び折り畳み式の生分解性ワックス含浸ポット24と、を含み、ケース16は、フランジ部20を基本台紙12aの開口の縁部に係止させ、収納凸部18のみを開口14から突出可能な形状とサイズを有し、この係止状態で収納物を収納し、併せ台紙12bを基本台紙12aにフランジ部20の係止側から貼着して形成さている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 所定の形状、サイズの開口を有する基本台紙と、少なくとも前記開口を塞ぐサイズを有する併せ台紙と、育苗用アイテムを収納可能な空間としての収納凸部及びその収納凸部の縁部に外方へ広がるように形成されたフランジ部を有し、使用時にはポット受け皿として機能するケースと、前記育苗用アイテムには前記ケースの収納凸部内に収納可能なサイズと形状を有する圧縮培土、種苗及び折り畳み式ワックス含浸ポットと、を含み、前記ケースは、前記フランジ部を前記基本台紙の開口の縁部に係止させ、前記収納凸部のみを前記開口から突出可能な形状とサイズを有し、この係止状態で前記収納物を収納し、前記併せ台紙を前記基本台紙に前記フランジ部の係止側から貼着して形成されることを特徴とする簡易育苗キット。
【請求項2】 前記ケースの収納凸部は、複数に分けられ、それぞれの空間に前記育苗用アイテムを収納するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の簡易育苗キット。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は簡易育苗キット、特に、育苗のための必須アイテムが全て含まれた簡易育苗キットの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般家庭等において、様々な植物の栽培が行われており、このような育苗のためのアイテムも一般人が利用しやすいような構成のものが種々提案されている。例えば、種苗やその育成のために必要な培土、更に育成のためのポット等が販売されている。
【0003】また、このような育苗のためのアイテムは、リサイクルや自然環境への悪影響のないように種々の改良がされ、できるだけゴミを出さず、また、環境破壊を生ぜしめないものが望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の育苗のためのアイテムの販売は、それぞれ個別に行われることが多いが、セット化されて販売される場合、各アイテムを収納するための部材も必要となり、その全部の構成要素について、いわゆる可燃性の廃棄物以外のゴミを出さず、更に環境への悪影響防止が達成されることは困難であった。また、セット化された物の販売、送付等の簡便化について配慮されているものも存在していない。
【0005】本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は資源の浪費と自然環境の破壊を有効に避けることのできる流通性に優れた簡易育苗キットを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る簡易育苗キットは、所定の形状、サイズの開口を有する基本台紙と、少なくとも前記開口を塞ぐサイズを有する併せ台紙と、育苗用アイテムを収納可能な空間としての収納凸部及びその収納凸部の縁部に外方へ広がるように形成されたフランジ部を有し、使用時にはポット受け皿として機能するケースと、前記育苗用アイテムには前記ケースの収納凸部内に収納可能なサイズと形状を有する圧縮培土、種苗及び折り畳み式の生分解性ワックス含浸ポットと、を含み、前記ケースは、前記フランジ部を前記基本台紙の開口の縁部に係止させ、前記収納凸部のみを前記開口から突出可能な形状とサイズを有し、この係止状態で前記収納物を収納し、前記併せ台紙を前記基本台紙に前記フランジ部の係止側から貼着して形成さている。
【0007】上記構成の簡易育苗キットによれば、育苗のために必須とされるアイテムが、簡単な構成の中に納められており、また、各構成要素は通常の可燃性のゴミ、自然に分解して消滅するもの及び他の用途で使用するいわゆるリ・ユース可能な物から成っている。したがって、廃棄の際の自然環境への悪影響を及ぼすおそれが極力若しくは完全に解消されている。また、コンパクトに構成されるので流通性に優れたものとなっている。
【0008】請求項2に係る簡易育苗キットは、前記ケースの収納凸部が、複数に分けられ、それぞれの空間に前記育苗用アイテムを収納するようにしている。
【0009】これにより、1つのキットの中に複数の独立した育苗アイテムを収納することができる。例えば、同種類の種苗の育成アイテムを複数入れたり、異種類の種苗の育成アイテムを1つのキット内に含めることができる。
【0010】
【実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について詳細に説明する。図1は、完成した実施の形態に係る簡易育苗キットの一例を示している。図示のように、簡易育苗キット10は、育苗用のアイテムが納められて成っている。
【0011】まず、この簡易育苗キット10の主たる構成要素について説明する。図2は、この簡易育苗キット10の基本的構成部分である台紙12を示している。本実施の形態では、台紙12は基本台紙12aの部分と併せ台紙12bの部分とから構成されており、これら両台紙部分は、基本的には開閉式の構成となっている。しかし、このような構成に限られず、セパレートされた2枚の台紙から構成しても良い。製造装置の形式に応じて選択が可能でなものである。
【0012】基本台紙12aには、開口部14が形成されている。併せ台紙12bは閉じられたときに少なくともその開口部14を覆うことのできるサイズと形状を有するように構成される。本実施の形態では、基本台紙12aと併せ台紙12bとはほぼ同じサイズと形状に形成されている。この台紙には、装填されるアイテムに応じて様々な解説や図柄、更に宣伝が記載される。また、後述するように、開閉式に構成し、所定箇所のみに糊などによる貼着を行うことで機能するので、閉じられたときに内側に位置する面にも種々の印刷が可能であり、十分な情報伝達領域が確保されている。
【0013】なお、この台紙12のサイズは、幅が約120mm、長さが約220mmであり、各台紙の厚さは約2mmとされている。このサイズに限定されるものではないが、キットの完成後において、流通時の省スペース化や郵送時における簡易化、即ちそのまま郵送に付することのできるサイズになるように設定することが好適である。また、小孔13は、鎖などにより吊り下げ可能とするために形成された孔である。
【0014】次に、図3は上記台紙12に挟まれて装填される樹脂ケース16を示しており、同図(A)は斜視図、同図(B)は概略断面図である。本実施の形態では透明に形成され、図示のように、2つのスペースを確保するように分割されている。そして、スペースを確保する収納凸部18の外縁部には、所定幅のフランジ部20が形成されている。
【0015】なお、本実施の形態では、収納凸部18の深さHは、約12mmとされ、長さLは約80mmとなっている。このサイズに限定されるものではないが、キット全体として流通時の省スペース化や取扱いの簡易化を図り得るサイズとすることが好ましく、特に郵送時に特別な作業を行うことなくそのまま送ることのできるようなサイズに設定することが好適である。
【0016】この樹脂製ケース16で重要なことは、育苗を行うに際し、後述するポットを受ける受け皿として用いることができる様に構成されていることである。すなわち、ポットのサイズに適合した形状を有しており、収納凸部18の内側でポットを受けることができる。
【0017】また、上述の様に2つのスペースを確保するように収納凸部18を分割したことにより、同種の種苗を複数セット収納したり、異種の種苗のセットを1つのキット内に納めるようにすることが容易に可能となる。
【0018】以上の台紙12と樹脂ケース16により、収納側の要素が構成されているが、これに収納されるアイテムを本実施の形態の場合を例として説明する。図1に表されているように、樹脂ケース16の収納凸部18内には、ある植物の育苗に必要なアイテムが全て装填されている。まず、育苗の元となる種子が紙性の袋21に収められて装填されている。袋21は袋ごと埋設植栽が可能な生分解性の材料にて形成されており、ゴミは生じない。
【0019】また、この種子を播き或いは埋めるための培土22が装填されている。この培土22は、例えば、椰子殻圧縮培土が用いられ、天然素材のみから形成される。なお、圧縮成形品であることからその形状や大きさも任意に設定することができる。また、ある程度の硬さを有しているのでケース内にそのまま装填して流通させることが可能である。
【0020】次に、装填されるアイテムとしての上記培土22を入れるためのポットは、紙製の本体にワックスを含浸させて生分解性のポットしたワックスポット24が用いられている。特に、割り箸リサイクル再生紙を主原料として製造することができる。ワックスは天然原料、又はB.P.S(生分解性樹脂研究会)で認証された分子量1000以下の製品を使用する。また、このワックスポット24は折り畳まれた状態で収納凸部18内に装填されるが、この折り畳み状態から戻す状態が図4に示されている。
【0021】同図に示すように、薄く折り畳まれた状態(同図(A)の状態)で収納凸部18に納められているが、同図(B)の様に指などで押すことによりこれを箱形に変形させることができる。同図(C)はそうして完成したポットの状態が示されている。
【0022】次に、このような構成要素から成る簡易育苗キットの作成について説明する。基本台紙12aの開口部14に樹脂製ケース16を装着するが、これは樹脂製ケース16の収納凸部18の部分のみを基本台紙12aの開口部14の外側に突出させるように、即ち、樹脂製ケース16のフランジ部20を開口部14の縁部に係止させるようにして行われる。
【0023】そして、上述の各育苗用アイテムを樹脂製ケース16の収納凸部18内に装填し、併せ台紙12bを閉じ、収納された各アイテム(21,22,24)が収納凸部18内に納められる。なお、収納凸部18への各アイテムの収納と、樹脂製ケース16の開口部14への装着は何れを先に行っても良い。
【0024】また、上記基本台紙12aと併せ台紙12bとの貼着は、基本台紙12aの重ねられる部分全体で行っても、所定の部分的箇所のみで行っても良い。この貼着は、内部のアイテムを取り出す際に台紙を容易に剥がすことができ、かつその際にその面の印刷状態を破壊することがないようになされており、重ね合わされる面は、貼着部を含めて全体で情報伝達のための領域として使用可能であり、台紙面の有効活用が図られている。
【0025】上記実施の形態によれば、コンパクトに育苗用のアイテムが納められ、且つその形態も直接郵送可能なものとなっている。更に、可燃物としての紙(台紙12)、分解される生分解性の部材としての種子袋21やワックスポット24、そして、受け皿として用いられる樹脂製ケース16は、環境破壊や廃棄処理の煩雑化を引き起こす要素を軽減もしくは、排除しており、リユース・リサイクルされるものである。
【0026】なお、本発明は上記実施の形態の構成に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。例えば、樹脂ケース16は、2つに収納凸部18を分割した例を示したが、それに限られず、3以上に分割すること、或いは単一のスペースにすることも可能である。また、育苗アイテムを実際に使用するまでの過程で廃棄処理に支障のあるものや環境に悪影響を与えるものでなく、発明の趣旨を変えない範囲で他のアイテムを収納することも可能である。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、育苗用のアイテムの流通、販売、使用の各過程において、簡易化が図られ、且つ資源の浪費と自然環境の破壊を有効に避けることが可能となっている。これにより、育苗用のアイテムの普及並びに環境保護への貢献が達成される。
【出願人】 【識別番号】591173936
【氏名又は名称】旭日工業株式会社
【識別番号】594025210
【氏名又は名称】安藤パラケミー株式会社
【出願日】 平成13年5月15日(2001.5.15)
【代理人】 【識別番号】100100354
【弁理士】
【氏名又は名称】江藤 聡明
【公開番号】 特開2002−335767(P2002−335767A)
【公開日】 平成14年11月26日(2002.11.26)
【出願番号】 特願2001−144754(P2001−144754)