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【発明の名称】 壁面緑化ユニット及び壁面緑化工法
【発明者】 【氏名】長谷部 廣行

【氏名】小島 雅樹

【氏名】滝澤 幸治

【氏名】小林 正幸

【氏名】小西 武史

【要約】 【課題】建造物の緑化を迅速に行なえるようにすると共に、緑化植物の維持管理に要する労力や経費を軽減する。

【解決手段】壁面緑化ユニット1をケース2及び植栽材3で構成する。前記ケース2は上面に入水口21を有し、下面に排水口22を有する。前記植栽材3は適度な通水性を有する通水層31、培養土を含む培土層32及び植栽層33で構成される。最も表側になる前記植栽層33には緑化植物4、4、…が植栽されている。前記壁面緑化ユニット1、1、…は、緑化する建造物の壁面Wに対して順次取り付けて並べられる。このとき、上側の前記ユニット1の前記排水口22と、下側の前記ユニット1の前記入水口21を順次接続する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】建造物の壁面に取付可能で上面に開口する入水口および下面に開口する排水口を有するケースと、このケース内に収容した培養土を含む植裁材と、この植裁材に植裁され前記ケースの外側面に露出する緑化植物とからなることを特徴とする壁面緑化ユニット。
【請求項2】前記植裁材は、前記ケース内で前記壁面側に位置する通水層と、この通水層の表側に重ねられ前記培養土を含む板状の培土層と、この培土層の表側に重ねられ前記緑化植物が植裁されたマット状またはシート状の植裁層とからなることを特徴とする請求項1記載の壁面緑化ユニット。
【請求項3】前記ケースの外側面に形成した開口部にメッシュが張られていることを特徴とする請求項1または2記載の壁面緑化ユニット。
【請求項4】前記入水口は前記ケースから上方に突出し、前記排水口は前記入水口より小形状で前記ケースから下方に突出していることを特徴とする請求項1から3の何れか記載の壁面緑化ユニット。
【請求項5】請求項1から4の何れか記載の壁面緑化ユニットを用い、建造物の壁面に対し前記壁面緑化ユニットを順次取り付けて並べるとともに、上側の壁面緑化ユニット下面の前記排水口と下側の壁面緑化ユニット上面の前記入水口を順次接続することを特徴とする壁面緑化工法。
【請求項6】前記建造物の壁面には、前記壁面緑化ユニットを縦方向に並べて組み込むための緑化ユニット設置枠を予め施工しておくことを特徴とする請求項5記載の壁面緑化工法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は壁面緑化を行なう壁面緑化用植物支持材と、その壁面緑化用植物支持材を用いた壁面の緑化工法に関する。
【0002】
【従来の技術】建造物の外壁面を緑化する場合、ツタ類等、壁面を這って成育する性質を持つ植物を建造物の天端や外壁面下部に植栽し、この緑化植物を成育させる方法がある。また、その他の建物外壁面緑化の方法として、特開平6−217648公報や特開平10−313692公報で公知のように、あらかじめ緑化植物を植栽した緑化基盤材を外壁面に取り付ける方法もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の、ツタ類等の緑化植物を建造物の天端や外壁面下部に植栽する外壁面緑化法は、緑化の達成に要する期間が植物の成育に大きく依存するため、緑化には長い期間を要するという問題点があった。また、あらかじめ緑化植物を植栽した基盤材を建造物外壁面に取り付ける方法では、緑化後、外壁面を覆う緑化植物への潅水や施肥に高所作業を要するなど、緑化植物の維持管理に多大な労力や経費を要するという問題があった。
【0004】本発明の課題は、建造物の緑化を迅速に行なえるようにするとともに、緑化植物の維持管理に要する労力や経費を軽減することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するため、請求項1記載の発明は、例えば図1、2に示すように、壁面緑化ユニット1が、建造物の壁面に取付可能で上面に開口する入水口21および下面に開口する排水口22を有するケース2と、このケース2内に収容した培養土を含む植裁材3と、この植裁材3に植裁され前記ケース2の外側面に露出する緑化植物4、4、…を備えていることを特徴とする。
【0006】請求項1記載の発明によれば、壁面緑化ユニットは、既に工場内等で緑化植物が植栽された植栽材を、前記緑化植物がケースの外側面の開口部から露出するようにして、前記ケースに収容することで形成されており、これを建造物の壁面に設置すれば、緑化植物の成育に依存することなく迅速に前記壁面の緑化を達成できる。
【0007】ここで、前記植栽材には培養土が含まれているので、緑化後の施肥をほとんど必要としない。また、前記ケースには、上面に、入水口、下面に排水口が設けられているので、前記入水口を雨どい等の給水設備に接続することにより、降雨等を利用して前記緑化植物に潅水することができる。よって、緑化植物の維持管理に要する労力や経費を大幅に軽減できる。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載の緑化ユニットであって、例えば図2に示すように、前記植裁材3が、前記ケース2内で前記壁面側に位置する通水層31と、この通水層31の表側に重ねられ前記培養土を含む板状の培土層32と、この培土層32の表側に重ねられ前記緑化植物4、4、…が植裁されたマット状またはシート状の植裁層33とからなることを特徴とする。
【0009】請求項2の発明によれば、前記ケース上面の前記入水口から流入した水を、前記緑化植物へ供給できるとともに、前記培土層の培養土に含まれた養分を水と一緒に前記緑化植物へ供給することができるので、労力、経費をほとんど要することなく前記緑化植物の維持管理を行なうことができる。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の壁面緑化ユニット1であって、例えば図1に示すように前記ケース2の外側面に形成した開口部2aにメッシュ5が張られていることを特徴とする。
【0011】請求項3記載の発明によれば、前記ケースの前記開口部に張られた前記メッシュで前記植栽材を押さえることにより、前記ユニットを前記壁面に設置した際、前記植栽材が重力のためにたわむことを防ぐ。このことにより、前記緑化植物を維持管理しやすいように保つとともに、前記壁面の美観を保つことができる。
【0012】請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれか記載の壁面緑化ユニット1であって、例えば図2に示すように、前記入水口21の入水口側ガイド21bは前記ケース2から上方に突出し、前記排水口22の排水口側ガイド22bは前記入水口側ガイド21bより小形状で前記ケース2から下方に突出していることを特徴とする。
【0013】請求項4記載の発明によれば、前記壁面緑化ユニット1の前記排水口側ガイドと前記ユニットの下側に接続するユニットの入水口側ガイドを接続して通水路を形成し、この通水路を経て前記ユニットから排出された水を漏れなく前記ユニットの下側に接続されたユニットへ流入させることで、複数の壁面緑化ユニットを容易に潅水し、前記壁面緑化植物の維持管理に要する労力、経費を軽減させることができる。
【0014】請求項5記載の発明は、請求項1から4の何れか記載の壁面緑化ユニット1を用いた壁面緑化工法であって、例えば図3に示すように建造物の壁面Wに対し前記壁面緑化ユニット1、1、…を取り付けて並べるとともに、上側の壁面緑化ユニット1下面の前記排水口22と下側の壁面緑化ユニット1上面の前記入水口21を順次接続することを特徴とする。
【0015】請求項5記載の発明は、あらかじめ工場内等で緑化植物の植栽された壁面緑化ユニットを建造物の壁面に順次取り付けて並べることで、壁面の緑化作業を迅速に行なうことができる。
【0016】また、例えば図2、3に示すように、前記壁面に対し、壁面緑化ユニットを互いの下面の排出口側ガイドと上面の入水口側ガイドで接続することで順次並べて接続することによって、最上部に位置するユニットに給水を行なえば、その下方に接続されたユニットへ順次給水されることとなる。このことにより、労力、経費をほとんど要することなく前記壁面全体の緑化植物の維持管理を行なうことができる。
【0017】さらに、前記壁面の緑化を、前記壁面緑化ユニットの集合体によって行なうことにより、仮に前記壁面を覆う緑化植物の一部に何らかの不具合が生じた場合、該当する緑化植物の植栽されたユニットだけを交換すればこの不具合を解消できるので、前記緑化植物の維持管理に要する労力、経費を軽減できる。
【0018】請求項6記載の発明は、請求項5記載の壁面緑化工法であって、例えば図4、5に示すように前記建造物の壁面Wには、前記壁面緑化ユニット1、1、…を縦方向に並べて組み込むための緑化ユニット設置枠6を予め施工しておくことを特徴とする。
【0019】請求項6の発明によれば、あらかじめ緑化ユニット設置枠を前記壁面に設置しておくことで、この緑化ユニット設置枠へ前記壁面緑化ユニットを組み込むことにより、容易に前記壁面を緑化することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。まず、本発明の壁面緑化ユニット1の構成を説明する。図1、2に示すように、壁面緑化ユニット1は、ケース2、植栽材3、緑化植物4、4、…及びメッシュ5等により、構成される。
【0021】前記ケース2の外側面には開口部2aが設けられている。該開口部2aは、四方の縁部分2bを残して、前記ケース2の外側面の大部分を占める様にして設けられている。
【0022】前記ケース2上面の前記壁面W側には入水口21が設けられている。この入水口21は入水穴21aおよび入水口側ガイド21bにより構成される。前記入水穴21aは前記ケース2上面の前記壁面W側に1個または複数個穿設されている。また、前記入水口側ガイド21bは前記入水穴21aを囲んでいるとともに、上側へ突出している。前記入水口側ガイド21bは、後述する排水口側ガイド22bとともに通水路を形成する。
【0023】前記ケース2下面の前記壁面W側には排水口22が設けられている。この排水口22は排水穴22aおよび排水口側ガイド22bにより構成される。前記排水穴22aは前記ケース2下面の壁面W側に1個または複数個穿設されている。前記排水口側ガイド22bは前記排水穴22aを囲んでいるとともに、下側へ突出している。
【0024】ここで、前記ケース2は前記植栽材3を収容したとき、外側面に設けられた前記開口部2aから前記植栽材3に植栽された緑化植物4、4、…を露出させることができる。また、前記縁部分2bは、前記植栽材3を前記ケース2に収容することで完成した前記ユニット1を、建造物の壁面Wに設置したとき、前記植栽材3が落下しないよう支持できる程度の幅を有する。
【0025】また、後述するようにして前記ユニット1、1、…を壁面Wに設置した際、前記ユニット1の排水口22と、前記ユニット1に隣接するユニット1の入水口21とを組み合わせることで通水路を形成できるとともに、この通水路から水が漏れないようにするために、前記排水口側ガイド22bは前記入水口側ガイド21bよりも小さな形状を有する。入水穴21a及び排水穴22aの穿設個数、形状、大きさは設計事項であり、適宜決定される。
【0026】前記植栽材3は、通水層31、培土層32および植栽層33という3枚の構造物によって構成される。前記植栽材3で、最も建造物の壁面W側となる部材が前記通水層31である。前記通水層31の表側(前記ケース2に対して外側面側)に前記培土層32が接合され、さらに前記培土層32の表側に前記植栽層33が接合されることで、前記植栽材3が形成される。
【0027】前記通水層31は、例えばロックウールやグラスウールのように適度な通水性を有する材質でできた板状体である。前記通水層31は、前記入水口21から前記排水口22へと効率よく水を通すとともに、前記培土層32に対して適量の水を供給する。なお、前記通水層31が上述の機能を有するのであれば、前記通水層31は例えば多孔質板状体としてもよいし、砂や砂利等、粒子状の素材で形成してもよい。
【0028】前記培土層32は、培養土を含む板状体である。前記培土層32は前記通水層31を通る水を間隙水として吸収、保持するとともに、緑化植物4、4、…へ水と栄養分を供給する。また、前記培土層32は、前記ユニット1を壁面Wに設置したり前記培土層32が水を含んだりしたときに、崩落したり、たわんだりしないよう、培養土に繊維の細片や網状の繊維などの繋ぎ材を混入し、固化することによって形成される。ここで、前記培土層32を固化させる材料、手段は、前記緑化植物4、4、…の根の成育を阻害しないことを条件に選定される。
【0029】前記植栽層33は、前記緑化植物4、4、…が植栽されたマットまたはシート状の構造物である。前記植栽層33は、植栽された前記緑化植物4、4、…を表側にして、前記培土層32と接合される。前記植栽層33は前記緑化植物4、4、…の根の育成を妨げることなく前記緑化植物4、4、…を保持する。
【0030】前記植栽層33の素材、構造は、上述の機能を実現すると共に、耐久性、耐候性を有するものから適宜選定される。また、緑化植物4、4、…の種類は、前記壁面Wの立地条件や、緑化の目的等によって適宜選定される。
【0031】前記メッシュ5は、前記ケース2の前記開口部2aに張られる。前記メッシュ5は、前記ユニット1を前記壁面Wに設置した際、前記植栽材3を押さえつけることにより、前記植栽材3が重力によってたわむことを防ぐ。この機能により、前記植栽材3を、前記緑化植物4、4、…の維持管理が容易になるよう保つことができるとともに、前記壁面Wの美観を保つことができる。
【0032】ここで、前記メッシュ5には、例えばステンレス等のワイヤーメッシュを用いるが、それ以外のメッシュでも、上述の機能を実現するとともに、耐久性、耐候性を有するものであれば何を用いてもよい。また、前記メッシュ5の機能を補うため、前記通水層31に通水性だけでなく弾力性も兼ね備えた材料を用いたり、前記ケースの背面部にばねなどの弾性体を設置したりするなどして、前記植栽材3を前記メッシュ5に押し当ててもよい。
【0033】次に、図4、5を用いて本発明の壁面緑化ユニット設置枠6の構成を説明する。前記壁面緑化ユニット設置枠6は、外枠材61、61、中枠材62、横繋ぎ材63、63、…及び枠材冶具64、64、…等によって構成される。
【0034】前記枠材固定冶具64は、コの字型の形状を有する部材である。前記枠材固定冶具64は、建造物の外壁面Wに対して直接固定される。前記横繋ぎ材63は、例えば前記壁面緑化ユニット1の整数培の長さを有するH型鋼である。前記横繋ぎ材63は、2個以上の前記枠材固定冶具64、64を介し、前記壁面W及び前記建造物の基礎部に対して水平方向に固定される。また、前記横繋ぎ材63、63、…は、上下方向に適宜の間隔で並べることにより、複数本設置される。
【0035】前記外枠材61は例えば溝型鋼であり、前記壁面緑化ユニット1の整数倍とほぼ同じ長さと、該ユニット1の奥行きとほぼ同じフランジ間距離を有する。また、前記中枠材62は例えばH型鋼であり、前記外枠材61とほぼ同じ長さ及びフランジ間距離を有する。
【0036】前記外枠材61、61及び前記中枠材62は、前記横繋ぎ材63、63、…上に固定することにより、前記基礎部に対して垂直方向に設置される。このとき、後述するようにして、前記ユニット1、1、…を水平方向に2列以上設置することができるよう、2本の前記外枠材61、61が両端に、前記中枠材62が前記外枠材61、61の間にそれぞれ位置するように設置する。このとき、前記外枠材61と前記中枠材62の間隔は前記ユニット1の幅とほぼ同じ長さをとる。
【0037】次に、図1〜3を用い、本発明の実施の1つの形態である壁面緑化ユニット1を用いた建造物の外壁面Wの緑化方法を説明する。
【0038】まず、建造物外壁面Wの緑化を行なう部分に対し、前述したようにして緑化ユニット設置枠6を予め施工しておく。この緑化ユニット設置枠6に順次壁面緑化ユニット1、1、…を差し込み、設置する。このとき、最下部に設置されたユニット1の排水口22を、下水道や排水溝等の排水設備に接続する。また、この最下部ユニット1の入水口21と、そのすぐ上に設置されたユニット1の排水口22を、前記入水口21の入水口側ガイド21bの内側へ前記排水口22の排水口側ガイド22bを差し込むことによって接続する。
【0039】さらに、上述した手順と同じ手順で、上下に隣り合うユニット1、1、…の入水口21と排水口22を順次接続し、最上部に設置するユニット1の入水口21は予め建造物に設置された雨樋等の給水設備と接続する。このようにして、前記壁面緑化ユニット1、1、…を上下方向一列に設置することができる。
【0040】前記建造物の壁面Wに前記緑化ユニット設置枠6を予め設置しておくことにより、前記壁面緑化ユニット1、1、…を前記壁面Wに設置する作業を容易に行なうことができる。
【0041】また、前記壁面Wの緑化を前記壁面緑化ユニット1、1、…の集合体によって行なう事によって、前記壁面Wを覆う緑化植物4、4、…の一部に枯死等の不具合が発生した場合、最小限の労力、経費でこの不具合を解消することができる。この場合には該当する緑化植物4、4、…の植栽された壁面緑化ユニット1、1、…だけを交換すればよい。このことにより、前記壁面Wを覆う緑化植物4、4、…の維持管理に要する労力、経費を軽減できる。
【0042】具体的には、前記緑化ユニット設置枠6に設置された前記壁面緑化ユニット1、1、…を前記枠6からいったん抜き取り、該当する壁面緑化ユニット1を取り除いた後に、不具合のない前記壁面緑化ユニット1、1、…と新しい壁面緑化ユニット1を再び前記枠6に差し込み、設置すればこの不具合を解消することができる。
【0043】次に、本発明の実施形態の1つである壁面緑化ユニット1、1、…を用いて壁面Wを緑化した場合における前記緑化植物4、4、…への潅水、施肥について説明する。
【0044】壁面緑化ユニット1、1、…内の水の流れは図2の矢印によって示される。まず、ユニット1の上部に接続された雨どい等の給水設備から、前記ユニット1の前記ケース2上面に設けられた入水口21へと雨水等の水は流入する。こうして前記ユニット1内へ導入された水は、植栽材3の通水層31へと流入する。前記通水層31へ流入した水の一部は培養土を含んだ培土層32へ浸透し、前記培養土の間隙水として保持される。
【0045】前記培土層32に保持された水は、さらに、植栽層33に植栽された緑化植物4、4、…の根へと吸収される。また、前記培土層32を構成する培養土に含まれた養分は、前記培土層32に吸収、保持された水へと溶け出し、さらにこの水とともに前記緑化植物4、4、…へと吸収される。このようにして前記壁面緑化ユニット1では、労力、経費をほとんど要することなく前記緑化植物4、4、…へ潅水、施肥を行なうことができる。
【0046】また、前記通水層31へ流入した水のうち前記培土層32へ吸収されなかった余剰水は排水口22を通じて排出される。前記排水口22から排出された水は下部に接続されたユニット1の入水口21から、このユニット1内部へ導入される。
【0047】上下方向1列に配置された前記壁面緑化ユニット1、1、…のうち、最上部のユニット1へ雨どい等の給水設備から給水すれば、上述したようにして、順次下部のユニット1、1、…に水が供給され、労力や経費をほとんどかけることなく、上下方向一列に配置された前記ユニット1、1、…に植栽されたすべての緑化植物4、4、…に潅水、施肥を行なうことができる。これにより、建造物の外壁面Wを覆う緑化植物4、4、…の維持管理に要する労力、経費を大いに軽減することができる。
【0048】なお、前記ケース2の外側面に設けられた開口部2aは、図1、2に示したような大きさ、形状、数でなくともよい。例えば、開口部2aを前記緑化植物4を1本または複数本露出可能な大きさの小孔として、複数個設けてもよい。
【0049】また、前記緑化ユニット設置枠6は壁面緑化ユニット1、1、…を前記壁面W上で支持できるのであれば、図4、5に示したような構成でなくともよい。例えば、図6に示すように、横繋ぎ材63、63、…を前記ユニット1の幅のほぼ4倍としてもよい。このとき、前記横繋ぎ材63、63、…の両端に2本の外枠材61、61を固定し、前記外枠材61、61の間に3本の前記中枠材62、62、62を、前記ユニット1の幅とほぼ同じ間隔をおいて固定すれば、壁面緑化ユニット1、1、…を水平方向4列に設置できる。
【0050】その他、前記設置枠6を構成する各部材の形状、材質、数量等は、前記建造物の壁面W及び前記ユニット1の条件に合わせて適宜変更することができる。例えば、前記ユニット1を、前記枠6に個別に嵌め込んで取り付けることのできる構造とすれば、緑化植物4、4、…の一部に不具合が生じた場合に、該当する壁面緑化ユニット1のみを取り外して新しい壁面緑化ユニット1と交換することにより、この不具合を解消することができる。
【0051】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、壁面緑化ユニットは、壁面に取り付け可能なケースに緑化植物の植栽された植栽材を、前記緑化植物が前記ケースの該側面に設けられた開口部から露出するように収容して形成されているので、緑化植物の成育に依存することなく建造物の壁面の緑化を迅速に行なうことができる。
【0052】また、前記ケースには上面に、入水口、下面に排水口が開口しているため、前記緑化植物へ容易に潅水できる。また、植栽材には培養土が含まれているおり、前記緑化植物への施肥をほとんど要さないので、前記緑化植物の維持管理に要する労力、経費を大幅に軽減できる。
【0053】請求項2の発明によれば、前記通水層へ前記ケースの前記入水口から給水することにより、労力、経費をほとんど要することなく前記緑化植物への潅水、施肥を行なうことができる。
【0054】請求項3記載の発明によれば、前記植栽材を前記ケースの前記開口部に設けられたメッシュで押さえることで、前記植栽材のたわみを防ぎ、前記緑化植物を維持管理が容易な状態で保つとともに、前記壁面の美観を保つことができる。
【0055】請求項4記載の発明によれば、前記ユニットの入水口は上方へ突起しており、排水口は下方へ突起すると共に、前記入水口より小さな形状を有しているため、前記ユニットの前記排水口と、前記ユニットの下側に設置されたユニットの入水口を接続することで前記排水口から排出された水を漏れなく前記下部ユニットの前記入水口へ給水することができる。このことにより、上下方向一列に配置した壁面緑化ユニットに植栽された緑化植物への潅水を容易に行なうことができる。
【0056】請求項5記載の発明は、あらかじめ前記緑化植物の植栽された前記壁面緑化ユニットを順次壁面に取り付けて並べることで、前記壁面の緑化を迅速に行なうことができる。
【0057】また、壁面に対し、壁面緑化ユニットを互いの下面の排出口側ガイドと上面の入水口側ガイドで接続することで順次並べて接続することによって、最上部に位置するユニットに雨水等の水を供給すれば、さらに、その下方に接続されたユニットへ順次給水することが可能となる。
【0058】また、壁面の緑化を壁面緑化ユニットの集合体によって行なう事により、仮に緑化植物の一部に何らかの不具合が生じた場合には、該当する緑化植物の植栽された壁面緑化ユニットだけを交換すればこの不具合を解消できる。
【0059】請求項6の発明によれば、請求項5記載の発明の効果を得られるとともに、あらかじめ緑化ユニット設置枠を前記壁面に設置しておくことで、前記壁面緑化ユニット設置を容易に行なうことができる。
【出願人】 【識別番号】000195971
【氏名又は名称】西松建設株式会社
【識別番号】000175560
【氏名又は名称】三協アルミニウム工業株式会社
【識別番号】500550212
【氏名又は名称】長屋製作株式会社
【識別番号】501203517
【氏名又は名称】郵船港運株式会社
【出願日】 平成13年5月22日(2001.5.22)
【代理人】 【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司 (外1名)
【公開番号】 特開2002−335765(P2002−335765A)
【公開日】 平成14年11月26日(2002.11.26)
【出願番号】 特願2001−152940(P2001−152940)