| 【発明の名称】 |
露地水耕栽培用定植パネルの防雨カバー装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】矢野原 良民
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| 【要約】 |
【課題】露地水耕栽培において、定植パネルと栽培槽側壁との間隙から雨水が槽内へ流入するのを防止すると共に、浸漬式害虫駆除をも円滑に実施できる定植パネルの防雨カバー装置を提供する。
【解決手段】栽培槽の上部に支持された定植パネルにおける上記栽培槽側壁と間隙をあけて対向するパネル端辺に、平板状防雨板の基端部を連結し、上記防雨板は、上記定植パネル上面を上記栽培槽の開口上面よりも上に位置させたとき、該定植パネル端辺から少くとも栽培槽側壁上面を覆う位置まで下り傾斜で延長する長さを有すると共に、上記定植パネルを栽培槽内に沈下させたとき、該栽培槽側壁内面に沿って立ち上るように防雨板基端部を揺動自在に連結されている、露地水耕栽培用定植パネルの防雨カバー装置。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 栽培槽の上部に支持された定植パネルにおける上記栽培槽側壁と間隙をあけて対向するパネル端辺に、平板状防雨板の基端部を連結し、上記防雨板は、上記定植パネル上面を上記栽培槽の開口上面よりも上に位置させたとき、該定植パネル端辺から少くとも栽培槽側壁上面を覆う位置まで下り傾斜で延長する長さを有すると共に、上記定植パネルを栽培槽内に沈下させたとき、該栽培槽側壁内面に沿って立ち上るように防雨板基端部を揺動自在に連結されている、露地水耕栽培用定植パネルの防雨カバー装置。 【請求項2】 栽培槽の上部に支持され定植パネルにおける上記栽培槽側壁と間隙をあけて対向するパネル端辺に、屈撓自在の防雨シートの基端部を連結し、上記防雨シートは、上記定植パネル上面を上記栽培槽の開口上面よりも上に位置させたとき、該定植パネル端辺から栽培槽側壁上面へ下り傾斜で延長し、且つ上記定植パネルを栽培槽内に沈下させたとき、該栽培槽側壁内面に沿って槽内へ引きこまれつつシート先端部を少くとも栽培槽側壁上面に残す長さを有する、露地水耕栽培用定植パネルの防雨カバー装置。 【請求項3】 上記定植パネル端辺から栽培槽側壁上に下り傾斜で延長する上記防雨板により上記定植パネルを栽培槽側壁上に支えるべく、上記防雨板を上記の下り傾斜の延長状態で上方へ揺動不能にロックする着脱自在のロック手段を備えた、請求項1に記載の露地水耕栽培用定植パネルの防雨カバー装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本願発明は、露地水耕栽培装置において、降雨時に雨水の栽培槽内への流入を防止する定植パネルの防雨カバー装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、建屋内の水耕栽培による植物に太陽光を直接あてることによって植物の商品価値を高めることが要請されている。上記の要請に応えるべく、従来の建屋内の水耕栽培装置をそのまま露地に設置した場合、降雨時に雨水が定植パネルと栽培槽側壁との間から槽内に流入して培養液を薄めたり、ときには培養液を槽外へ溢出してしまい、その結果所要濃度の培養液を繰返し調合して入れ替えなければならない不経済な事態を招くこととなる。 【0003】この場合、栽培槽内への雨水の流入を防止する何らかの防雨手段を採った場合、その防雨手段は、植物の植えられた定植パネルを所要時間培養液中に浸漬するという、本発明者がさきに開発した浸漬式害虫駆除方法をも円滑に遂行できる構造のものであることが望まれる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題及びその解決手段】本願請求項1及び2の発明は、雨水の槽内への流入を防止すると共に、浸漬式害虫駆除方法をも円滑に実施できる定植パネルの防雨カバー装置を提供することを課題とする。 【0005】その解決手段として、本願請求項1の発明は、栽培槽の上部に支持された定植パネルにおける上記栽培槽側壁と間隙をあけて対向するパネル端辺に、平板状防雨板の基端部を連結し、上記防雨板は、上記定植パネル上面を上記栽培槽の開口上面よりも上に位置させたとき、該定植パネル端辺から少くとも栽培槽側壁上面を覆う位置まで下り傾斜で延長する長さを有すると共に、上記定植パネルを栽培槽内に沈下させたとき、該栽培槽側壁内面に沿って立ち上るように防雨板基端部を揺動自在に連結されている、露地水耕栽培用定植パネルの防雨カバー装置を提案し、【0006】本願請求項2の発明は、栽培槽の上部に支持され定植パネルにおける上記栽培槽側壁と間隙をあけて対向するパネル端辺に、屈撓自在の防雨シートの基端部を連結し、上記防雨シートは、上記定植パネル上面を上記栽培槽の開口上面よりも上に位置させたとき、該定植パネル端辺から栽培槽側壁上面へ下り傾斜で延長し、且つ上記定植パネルを栽培槽内に沈下させたとき、該栽培槽側壁内面に沿って槽内へ引きこまれつつシート先端部を少くとも栽培槽側壁上面に残す長さを有する、露地水耕栽培用定植パネルの防雨カバー装置を提案する。 【0007】一方、上記請求項1及び2の発明において、定植パネルを、その上面が上記栽培槽の開口上面よりも上に位置する状態に支持するには、定植パネルが培養液面に浮くフロートタイプの場合は、該定植パネルを厚いものとし、また定植パネルが培養液中に自重で沈むタイプの場合は、該定植パネルを上から昇降自在に吊るものとする構成をとることになるが、前者は、浸漬式害虫駆除の実施において、定植パネルの浸漬に高押圧力を要し、後者は、大掛りな吊り装置を必要とする。 【0008】本願請求項3の発明は、上記請求項1及び2の発明の課題とともに、簡単な構造をもって定植パネルを、その上面が栽培槽の開口上面よりも上に位置する状態に支持することのできる防雨カバー装置を提供することを課題とする。 【0009】その解決手段として、本願請求項3の発明は、上記請求項1の発明において、定植パネル端辺から栽培槽側壁上に下り傾斜で延長する上記防雨板により上記定植パネルを栽培槽側壁上に支えるべく、上記防雨板を上記の下り傾斜の延長状態で上方へ揺動不能にロックする着脱自在のロック手段を備えた、露地水耕栽培用定植パネルの防雨カバー装置を提供する。以下図面を参照して本願発明の実施例について説明する。 【0010】 【実施例】図1、2において、培養液(2)を入れた左右側壁(3)、(3)、前後側壁(4)、(4)及び底板(5)からなる上面開口の箱形栽培槽(1)内の液面に、植物を保持させるべき定植孔(7)…を多数有する厚地発砲スチロール製のフロートタイプの定植パネル(6)を、該パネル(6)の四周端と栽培槽側壁(3)、(3)、(4)、(4)との間にそれぞれ間隙をあけて浮かべ、該定植パネル(6)の左右、前後端辺に各端辺の全長に及ぶ長さの合成樹脂、軽金属等の平板状防雨板(8)…の基端部をそれぞれ連結してある。 【0011】上記定植パネル(6)は、液面に浮いているとき、その平坦上面を栽培槽(1)の開口上面よりも上に位置させており、その状態において、上記防雨板(8)…は、定植パネル(6)の当該端辺から栽培槽(1)の対応する側壁(3)(3)、(4)(4)上面を覆いつつ適宜外側方位置まで下り傾斜で延長すると共に、各防雨板(8)…基端部を支点としてそれぞれ定植パネル(6)に対し約90度の位置まで上方へ揺動できるように、ゴム、合成樹脂、革等の弾性シートからなるヒンジ(10)…により定植パネル端辺にそれぞれ連結してある。 【0012】この場合隣り合う各防雨板(8)(8)、…の各コーナー部分の開口を遮へいするため、図2に示すように各隣り合う防雨板(8)(8)、…の各側端に、屈撓性合成樹脂フィルム等からなるほぼ扇形のコーナーカバー(11)…を取りつけてある。 【0013】図1、2のように各防雨板(8)…及びコーナーカバー(11)…により定植パネル(6)の四周端と栽培槽(1)側壁(3)、(3)、(4)、(4)との間隙を覆えば、降雨時に定植パネル(6)上に降った雨水は上記防雨板(8)…及びコーナーカバー(11)…上を流れて栽培槽(1)外へ流下し、槽(1)内に流入することはない。 【0014】又、浸漬式害虫駆除の実施においては、液面に浮いている定植パネル(6)を、それに植えられている植物(P)…とともに、機械的手段又は手作業により図1仮想線で示すように培養液(2)中に押しこみ、その際各防雨板(8)…が栽培槽側壁(3)、(3)、(4)、(4)内面に押されて立ち上り、各防雨板により各植物(P)…全体を囲む保護壁を形成し、この保護壁により、押しこみ時に植物(P)…の葉が側壁(3)、(3)、(4)、(4)内面を擦って損傷するのを防止する。 【0015】所要時間浸漬により植物に付着する害虫を駆除したら、定植パネル(6)を浮上させ、元の水耕栽培に戻す。上記浮上時においても、各防雨板(8)…により植物(P)…の損傷を防止する。定植パネル(6)が元の浮き状態に戻ると、各防雨板(8)…が自動的に倒伏して元の防雨状態に復帰する。 【0016】図3は図1、2の他の実施例を示し、自重沈下タイプの定植パネル(6a)をワイヤ(12a)により昇降自在に吊支し、該定植パネル(6a)の四周端辺に防雨板(8a)…を連結し、他の構造は上例と実質的に同一である。 【0017】図4に示す防雨カバー装置は、ワイヤ(12a)で昇降自在に吊支された自重沈下タイプの定植パネル(6b)の四周端辺に、屈撓性合成樹脂フィルム又はシートからなる防雨シート(8b)…の基端部をそれぞれ止着し、これら防雨シート(8b)…を定植パネル(6b)各端辺から栽培槽側壁上面へ下り傾斜で延長し、ついで上記側壁上面から側壁外面に沿って下方へ延長し、そして各側壁外側面にブラケット(13b)、(13b)にて支持された巻取り軸(14b)にそれぞれロール状に巻き取ってあり、その長さは、浸漬式害虫駆除において定植パネル(6b)を培養液(2b)中に沈下させたとき、側壁内面に沿って槽内に引きこまれつつシート先端部を未だ巻取り軸(14b)に残している程度としてある。他の構造は図1、2と実質的に同一である。本例においても、定植パネル(6b)の浸漬降下及び上昇時に防雨シート(8b)…が植物の葉を保護する。 【0018】図5の防雨カバー装置は、防雨板を定植パネル支え板に兼用したもので、一例として薄地発砲スチロール製で、周縁部に補強枠材(15c)…を装着してなるフロートタイプの定植パネル(6c)の四周端辺に、定植パネル(6c)を支えるだけの強度を有する防雨板(8c)…をロック自在に連結してある。その連結装置は、図6、7に示すように定植パネル(6c)の端辺部上面に2枚構成のコ字形ブラケット(16c)を突設し、該ブラケットは、2枚板の先端がわ上部にピン孔(17c)、(17c)を設けると共に、コ字形の屈曲部をストッパー(18c)とし、一方防雨板(8c)の基端部上面に、該防雨板とほぼ平行で定植パネル(6c)がわへ突出するアーム(19c)を突設し、このアーム(19c)の先端部を上記ブラケット(16c)のストッパー(18c)寄り2枚板に軸(20c)にて揺動自在に連結すると共に、ロックピン(21c)を、上記アーム(19c)の上を横切って上記ピン孔(17c)、(17c)に挿入したとき、該防雨板(8c)が、定植パネル(6c)に対しやや下り傾斜の延長状態で上方へ揺動不能にロックされ、上記ロックピン(21c)を引き抜いたとき、該防雨板が図6仮想線で示すように上方へ揺動できるように構成してある。なお、上記の連結装置は1枚の防雨板について複数個設ける。 【0019】上例において、通常の水耕栽培を行う場合は、図6、7のように各連結装置にロックピン(21c)…を差しこんで各防雨板(8c)…を揺動不能にロックした状態で、図5のように各防雨板(8c)…を栽培槽側壁上面にのせて定植パネル(6c)を支持すればよい。 【0020】図5の状態から浸漬式害虫駆除を行う場合は、各連結装置のロックピン(21c)を抜き取ると、定植パネル(6c)が降下して液面に浮かぶ。その状態で機械的手段又は手作業により定植パネル(6c)を液中に押しこんで浸漬を行う。上記押しこみにおいては、各防雨板(8c)…が栽培槽側壁内面に押されて上方へ揺動する。浸漬後定植パネル(6c)を浮上させ、ついで防雨板(8c)…を栽培槽側壁上面上に引き上げてロックピン(21c)…をそれぞれ挿入すれば、定植パネル(6c)が防雨板(8c)…を介して図5の水耕栽培の状態に戻る。定植パネル(6c)の浸漬降下及び上昇時に防雨板(8c)…は植物の葉を保護する。 【0021】図5の他の実施例として、定植パネルを、図3、4と同様の自重沈下タイプのものとし、他の構造は図5、6、7と実質的に同一にした例もえられる。 【0022】 【発明の効果】本願請求項1及び2の発明によれば、降雨時に防雨板もしくは防雨シートにより雨水の槽内への流入を防止することができ、それにより従来降雨ごとに培養液を調合して入れ替える欠点を解消することができ、しかも浸漬式害虫駆除の実施において、定植パネルを浸漬降下及び上昇させた際、防雨板もしくは防雨シートが栽培槽側壁内面に沿って昇降して円滑な浸漬を進行させることができると共に、昇降時に防雨板もしくは防雨シートが植物を囲む保護壁となって植物の葉の損傷を防止することができるのである。 【0023】本願請求項3の発明によれば、上記請求項1及び2の発明の効果に加え、ロックした防雨板を栽培槽側壁上面にのせることだけで、定植パネルを、その上面が栽培槽の開口上面よりも上に位置する状態に、支持することができ、それにより定植パネルがフロートタイプのものであれば薄いものを、自重沈下タイプのものであれば吊り装置なしで、それぞれ防雨板を雨水流下可能の下り傾斜にセットすることができるようになり、前者の場合は浸漬式害虫駆除の実施において定植パネルの押し下げ沈下が容易となり、後者の場合は大掛りな吊り装置を省略できる利点がえられるのである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】395021239 【氏名又は名称】株式会社生物機能工学研究所
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| 【出願日】 |
平成13年4月26日(2001.4.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100061619 【弁理士】 【氏名又は名称】田中 武文 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−320417(P2002−320417A) |
| 【公開日】 |
平成14年11月5日(2002.11.5) |
| 【出願番号】 |
特願2001−128568(P2001−128568) |
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