| 【発明の名称】 |
施設園芸用被覆材 |
| 【発明者】 |
【氏名】坂本 秀志
【氏名】安藤 勇二
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| 【要約】 |
【課題】本発明は、優れた防曇性を有し、換気、保温、雨水導入による土壌管理、気温較差による作物の着色促進と糖度向上及び休眠打破等を目的として巻き上げと巻き下ろしによる開閉作業を繰り返しても長期間防曇性の低下が少ない施設園芸用被覆材を提供することを目的とする。
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】熱可塑性樹脂組成物からなる熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも片面に、実質的に連続した凸部と前記凸部に仕切られた不連続の凹部とからなる凹凸形状が形成され、前記凹凸形状が形成された面に、更に防曇性塗布膜が形成されたことを特徴とする施設園芸用被覆材。 【請求項2】前記凹凸形状が下記条件を満足することを特徴とする請求項1記載の施設園芸用被覆材。 1)凹部の深さdaが0.005〜0.5mm。 2)凹凸形状が形成されたフィルム面における凹部面積Saと凸部面積Sbの割合Sa/Sbが、0.1≦ Sa/Sb≦ 5。 【請求項3】熱可塑性樹脂組成物を構成する熱可塑性樹脂が、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂の群から選ばれた1種または2種以上である請求項1もしくは2記載の施設園芸用被覆材。 【請求項4】凹凸形状が形成された熱可塑性樹脂フィルムが一軸もしくは二軸方向に延伸された延伸フィルムであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の施設園芸用被覆材。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、施設園芸用ハウスやトンネル等(以下ハウス等という)に使用する施設園芸用被覆材に関する。詳しくは、優れた防曇性を有し、ハウス等において前記施設園芸用被覆材の巻き上げと巻き下ろしによる開閉作業を繰り返しても防曇性の低下が少ない施設園芸用被覆材に関する。 【0002】 【従来の技術】従来から、ハウスやトンネル等の施設園芸用被覆材として様々な熱可塑性樹脂フィルムが使用されている。それらの代表的なものとして、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリエチレンフィルム、エチレン酢酸ビニル共重合体フィルム等を挙げることができる。これらの熱可塑性樹脂フィルムで被覆されたハウスやトンネル等の内部では、地面や作物から蒸散した水蒸気が外気で冷やされたフィルム面で結露し水滴となって付着する。この水滴は、光を反射させてハウス等の中へ入る日射量を減少させるだけでなく、フィルム面から落下(以下「ぼた落ち」という)して作物を濡らし病虫害発生の原因にもなるため、速やかに取り除く必要があり、通常、ハウス等の天面部に勾配を持たせて付着した水滴を水膜にしてフィルム面に沿って流下させ、ハウス等の側面(サイド)から地面に吸収させる方法が採られている。 【0003】付着した水滴を水膜にして流下させるために、前記熱可塑性樹脂フィルムには、古くからソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノベヘネート等のソルビタン系界面活性剤、グリセリンモノラウレート、ジグリセリンモノパルミテート、グリセリンモノステアレート等のグリセリン系界面活性剤等の防曇剤が配合されてきた。しかし、配合された防曇剤が時間の経過につれてフィルム表面に析出し消費されるため、防曇効果が長期間持続しないという問題があった。 【0004】更に、省資源・省エネルギー化及び施設園芸コストの低減の一環として被覆材の長期耐用化が求められ、防曇性にも長期持続性が望まれるようになった。防曇性を長期間持続させる方法としては、無機系コロイド物質を主成分とした防曇性塗料をフィルム表面に塗布及び乾燥する方法が知られている(特公昭63−45432号公報、特公昭63−45717号公報、特公昭64−2158号公報)。しかし、これらの方法ではフィルム表面の防曇塗布膜が擦れにより剥離しやすいため、換気のための巻き上げ作業が必要なハウス内部に張設される内張用やトンネル用の被覆材として使用することができなかった。 【0005】近年、周年栽培の要求が高まり、保温や換気を目的として、また、土壌中の塩類を除去するためにハウス内への雨水導入による土壌管理を目的として、施設園芸用ハウスの外張用の被覆材についても繰り返し巻き上げや巻き下ろしによる開閉ができるものが必要とされている。更に、果樹等に見られるように昼夜の気温較差を利用して着色を促進させたり糖度を上げる目的で、また、ハウス内の作物の休眠打破や花芽分化促進の目的で、繰り返し巻き上げや巻き下ろしができるものが必要とされている。しかしながら前記防曇塗布方法では、防曇塗布膜が剥離して防曇性が失われるため防曇性塗布剤の塗布方式のものは使用することができなかった。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、優れた防曇性を有し、換気、保温、雨水導入による土壌管理、気温較差による作物の着色促進と糖度向上及び休眠打破等を目的として巻き上げと巻き下ろしによる開閉作業を繰り返しても長期間防曇性の低下が少ない施設園芸用被覆材を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討した結果、熱可塑性樹脂フィルムに特定の凹凸形状を付与し、更に前記凹凸形状付与面に防曇塗布膜を形成した施設園芸用被覆材が前記目的を達成することを見出し、本発明を完成した。 【0008】本発明は、以下の構成を有する。 (1)熱可塑性樹脂組成物からなる熱可塑性樹脂フィルムの少なくとも片面に、実質的に連続した凸部と前記凸部に仕切られた不連続の凹部とからなる凹凸形状が形成され、前記凹凸形状が形成された面に、更に防曇性塗布膜が形成されたことを特徴とする施設園芸用被覆材。 【0009】(2)前記凹凸形状が下記条件を満足することを特徴とする前記(1)項記載の施設園芸用被覆材。 1)凹部の深さdaが0.005〜0.5mm。 2)凹凸形状が形成されたフィルム面における凹部面積Saと凸部面積Sbの割合Sa/Sbが、0.1≦ Sa/Sb≦ 5。 【0010】(3)熱可塑性樹脂組成物を構成する熱可塑性樹脂が、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂の群から選ばれた1種または2種以上である前記(1)もしくは(2)項記載の施設園芸用被覆材。 【0011】(4)凹凸形状が形成された熱可塑性樹脂フィルムが一軸もしくは二軸方向に延伸された延伸フィルムであることを特徴とする前記(1)〜(3)項のいずれか1項記載の施設園芸用被覆材。 【0012】 【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態を説明する。本発明の施設園芸用被覆材に用いられる熱可塑性樹脂組成物を構成する熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネイト樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。中でも、エチレン単独重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリエチレン系樹脂や、プロピレン単独重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合体等のポリプロピレン系樹脂に代表されるポリオレフィン樹脂やポリ塩化ビニル樹脂が加工性や経済性の観点から好ましい。 【0013】前記ポリエチレン系樹脂としては、エチレンの単独重合体、エチレンを主成分とするエチレン以外の単量体との二元以上のランダムまたはブロック共重合体及びこれらの2種類以上の混合物が挙げられる。なお、本発明において主成分とは最も多い成分をいう。前記エチレン以外の単量体としては、特に限定されないが、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン等の炭素数3〜12のα−オレフィン、酢酸ビニル等のビニルエステル、アクリル酸エチル等のアクリル酸エステル、メタクリル酸メチル等のメタクリル酸エステル、一酸化炭素等が例示できる。これらは1種でも2種以上の併用でもよい。 【0014】また、前記ポリプロピレン系樹脂としては、プロピレンの単独重合体、プロピレンを主成分とするプロピレン以外の単量体との二元以上のランダムまたはブロック共重合体及びこれらの2種類以上の混合物が挙げられる。前記プロピレン以外の単量体としては、特に限定されないが、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン等の炭素数2〜12のα−オレフィン等が例示できる。これらは1種でも2種以上の併用でもよい。 【0015】これらのポリオレフィン系樹脂には、柔軟性を向上させるためにシングルサイト触媒や公知のマルチサイト触媒で重合されたエチレン−ジエン弾性共重合体、エチレンープロピレン弾性共重合体、スチレン−ブタジエン系弾性共重合体等の弾性共重合体を添加しても構わない。 【0016】また、前記ポリオレフィン系樹脂には、通常ポリオレフィン系樹脂に使用される保温剤、酸化防止剤、ヒンダードアミン系耐候剤、紫外線吸収剤、防霧剤や帯電防止剤等の界面活性剤、アンチブロッキング剤、スリップ剤、抗菌剤、防黴剤、顔料等を必要に応じて配合することができる。 【0017】前記ポリ塩化ビニル系樹脂は、塩化ビニル単独重合体のほか、塩化ビニルを50重量%を超えて含有する塩化ビニルとそれ以外の単量体との共重合体をいう。塩化ビニルと共重合しうる単量体化合物としては、塩化ビニリデン、エチレン、プロピレン、アクリロニトリル、マレイン酸、イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸、酢酸ビニル等があげられる。これらポリ塩化ビニル系樹脂は、乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法、塊状重合法等の従来公知の製造法のうち、いずれの方法によって製造されたものであってもよい。 【0018】前記ポリ塩化ビニル系樹脂の平均重合度は600〜3,000程度のものが用いられ、引張強さや引裂強さ等の物性を向上させるためには平均重合度の高いものが望ましいが、平均重合度を高くするにつれ加工性が低下する。これらの加工性を改善する目的で平均重合度2,000〜3,000程度のポリ塩化ビニル系樹脂に平均重合度600〜2,000程度のポリ塩化ビニル系樹脂を混合しても構わない。 【0019】前記のポリ塩化ビニル系樹脂には、柔軟性を付与するために、ポリ塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、20〜60重量部の可塑剤が配合される。可塑剤の配合量を上記範囲にすることにより、目的の施設園芸用ポリ塩化ビニル系樹脂被覆材に、優れた柔軟性と機械的性質を付与することができる。 【0020】前記可塑剤としては、例えば、ジ−n−オクチルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジベンジルフタレート、ジイソデシルフタレート等のフタル酸誘導体;ジオクチルフタレート等のイソフタル酸誘導体;ジ−n−ブチルアジペート、ジオクチルアジペート等のアジピン酸誘導体;ジ−n−ブチルマレート等のマレイン酸誘導体;トリ−n−ブチルシトレート等のクエン酸誘導体;モノブチルイタコネート等のイタコン酸誘導体;ブチルオレエート等のオレイン酸誘導体;グリセリンモノリシノレート等のリシノール酸誘導体;その他、エポキシ化大油、エポキシ樹脂系可塑剤等があげられる。また、樹脂フィルムに柔軟性を付与するために、上述の可塑剤に限られるものでなく、例えば熱可塑性ポリウレタン樹脂、エチレン−酢酸ビニル−一酸化炭素三元共重合体等を使用することもできる。 【0021】前記ポリ塩化ビニル系樹脂には、上記可塑剤のほかに、通常ポリ塩化ビニル系樹脂に使用される紫外線吸収剤、光安定剤、有機リン酸エステル又は有機リン酸金属塩、滑剤、熱安定剤、酸化防止剤、安定化助剤、防霧剤、防曇剤、帯電防止剤、無機フィラー、着色剤、防カビ剤、防藻剤等を必要に応じて配合することができる。 【0022】本発明の施設園芸用被覆材においては、少なくともハウスやトンネル等の内面側に、実質的に連続した凸部と前記凸部に仕切られた不連続の凹部とからなる凹凸形状が形成され、凹部は凸部により囲まれた正方形、平行四辺形、菱形、円形や楕円形等の形状となる。なお、本発明においては、施設園芸用被覆材として必要な物性を損なわない範囲で凸部に部分的に不連続個所が設けられる場合、凸部は実質的に連続したものとみなす。 【0023】凹凸形状は、総平均厚さや防曇性の要求特性等によって、また更に熱可塑性樹脂膜を延伸する際には延伸倍率や総平均厚さ等を勘案して決定されるが、施設園芸用被覆材としての引張強さ、引裂強さや衝撃強さ向上の観点から、また、延伸する際には加工性の観点から網目模様が好ましい。 【0024】本発明の施設園芸用被覆材においては、前記凹凸形状の形成により下記の効果が得られる。 ■ハウスの外張や内張に用いる際の巻き上げやたくし上げによる磨耗によって生じる防曇塗布膜の損傷を、表面の凹凸形状により防止することができる。これにより、従来、防曇塗布膜形成タイプは固定外張や固定内張にしか用いることが出来なかったが、本発明の被覆材は、固定外張や固定内張だけでなく巻き上げが必要な外張、天窓部、サイド部、内張、トンネル等に広く用いることができる。 【0025】■表面の凹凸形状により付着した水分が水滴となりにくく、また、被覆材内面への付着水分が凹部を伝わって下方に流れるため、熱可塑性樹脂と塗布膜の密着性とは裏腹な傾向を示す防曇性能を多少落として密着性を向上させても十分な防曇性能が得られる。 【0026】■防曇塗布膜が異常昇温により熱可塑性樹脂膜から剥離した場合でも、凹凸形状の効果により防曇性不良による極端なぼた落ちが発生しにくく、病害虫の発生や日射量の低減を抑制することができる。 【0027】■従来、延伸された施設園芸被覆材は引裂強さが弱く、台風等で破れやすかったが、表面の凹凸形状により、引裂強さが向上し耐久性が向上する。 【0028】本発明において、凹凸形状の形成方法としては、公知の加工技術であるカレンダー装置、Tダイ装置やインフレーション装置等により熱可塑性樹脂フィルムを製造した後、前記熱可塑性樹脂フィルムを一対の加熱エンボスロールユニット間に挟み込んで冷却する方法、前記熱可塑性樹脂フィルムを溶融軟化させ一対の冷却エンボスロールユニット間で押圧し冷却する方法、また、熱可塑性樹脂を押出機やカレンダーロールで溶融状態としたものを一対の冷却エンボスロールユニット間で押圧し冷却する方法等が挙げられる。 【0029】熱可塑性樹脂フィルムの片面のみに凹凸形状を付与する場合には、一方のロール表面にフィルム表面と逆の凹凸形状を形成したものを、他方のロールは表面が平滑な金属ロールやゴムロールを用い、熱可塑性樹脂フィルムの両面に凹凸形状を形成させる場合には、凹凸形状を有する二本のエンボスロールを用いる。 【0030】また、施設園芸用被覆材に更に剛性や引張強さが必要な場合には、1軸延伸もしくは2軸延伸の手法が用いられる。この場合は、延伸前の熱可塑性樹脂フィルム・シートに予め凹凸形状を形成させておくことが望ましく、延伸後の被覆材に凹凸形状を形成させるためには、被覆材を再溶融させる必要があるため、延伸の効果が失われて所期の剛性や引張強さが得られないことがある。 【0031】2軸延伸の手法では、凹凸形状が形成された前記熱可塑性樹脂フィルム・シートは、通常、縦(機械)方向と横方向の2軸方向にそれぞれ2〜8倍の延伸倍率(面積倍率で4〜60倍)で延伸されるが、同時に2軸方向に延伸する同時2軸延伸方式でも、縦方向に延伸した後に横方向へ延伸、もしくは横方向に延伸した後に縦方向に延伸する逐次延伸方式であっても構わない。延伸の面積倍率が4〜60倍であると、均一に延伸することができ、延伸時の前記フィルム・シートの破断も起こりにくい。また、こうして得られた延伸フィルムは内部の残留歪みを除去する目的で、溶融温度以下の加温環境下で緩和処理してもよい。 【0032】本発明の施設園芸用被覆材に形成される凹部の深さdaは0.005〜0.5mmである。その中で、好ましい凹部の深さdaは施設園芸用被覆材の種類により異なり、ポリ塩化ビニル系樹脂やポリオレフィン系樹脂の軟質系被覆材では、0.005〜0.1mmが、フッ素系、ポリエステル系等の硬質系被覆材では、0.005〜0.5mmが好適である。前記daが0.005mm未満では所期の防曇性向上効果が得られ難く、前記daが0.5mmを超える場合は、前記被覆材に優れた防曇性や強靱性は得られるが、凹凸形状の付与は硬質系被覆材では困難で生産性が低下し、軟質系被覆材ではその利点である柔軟性が低下して取扱がしにくくなる。 【0033】本発明の施設園芸用被覆材に形成された凹凸部の厚さは特に限定されるものではなく、被覆材として必要とされる強度や保温性等の特性によって決定されるが、軟質系被覆材の場合には0.03mm〜0.2mm、硬質系被覆材の場合には0.2mm〜5mm程度のものが用いられる。 【0034】前記熱可塑性樹脂フィルムの凹凸形状が形成された面における凹部面積Saと凸部面積Sbの割合Sa/Sbは、0.1≦Sa/Sb≦5、好ましくは0.3≦Sa/Sb≦4、更に好ましくは0.5≦Sa/Sb≦3である。この割合Sa/Sbが0.1未満の場合には、凸部の幅が大きくなり、防曇性の向上効果が得られにくくなる。また、Sa/Sbが5を超える場合には、凸部の幅が狭くなるため前記防曇性の向上効果には好ましいが、エンボスロールへの凹凸形状の形成が難しくなる。 【0035】前記熱可塑性樹脂フィルムの凹凸形状において、凹部もしくは凸部のピッチ(図1参照)は1〜50mm、好ましくは5〜25mmが好適である。ピッチが50mmを超える場合には、付着水が水滴となりやすくなり、本発明の防曇性の向上効果は得られ難い。また、1mm未満の場合には、エンボスロールへの凹凸形状の形成が難しくなる。 【0036】本発明において前記熱可塑性樹脂フィルムの凹凸形状が形成された面に、更に形成される防曇性塗布膜は、施設園芸用被覆材に防曇性を付与するものであれば限定されるものではなく、コロイダルシリカやコロイダルアルミナに代表される無機コロイドを利用した無機コロイド系防曇性塗布剤を塗布及び乾燥したもの(特公昭54−22230号公報、特公昭63−45432号公報、特公昭60−44149号公報、特公昭63−45717号公報、特公平02−18357号公報)、親水性ポリマーを利用した親水性ポリマー系防曇性塗布剤を塗布及び乾燥したもの(特公昭50−6437号公報、特開平03−197511号公報、特開平03−221566号公報)、親水性を示す重合性単量体を含む塗布剤を塗布し、電子線や紫外線等の放射線により硬化させたもの(特開昭63−251401号公報、特開平02−38431号公報、特開平03−275705号公報、特開平06−145274号公報)等が挙げられる。中でも無機コロイドを含有する防曇性塗料(以下「無機コロイド系防曇性塗料」という)は防曇性や耐候性等の持続性の観点から好適に用いることができる。 【0037】本発明において防曇性塗布膜形成のため好適に用いられる前記無機コロイド系防曇性塗料は、溶媒中に無機コロイド物質と親水性有機化合物及び/もしくは疎水性有機化合物が分散した塗料である。この無機コロイド系防曇性塗料には、これらの成分の他に、必要に応じて消泡剤、造膜助剤、増粘剤、紫外線吸収剤、フッ素系界面活性剤、顔料、顔料分散剤等の慣用の添加剤を添加することができる。 【0038】前記無機コロイド系防曇性塗料の溶媒としては、水、メチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、エチレングリコール、キシレン等が挙げられる。これらの溶媒は防曇性塗料が塗布された後の乾燥工程で除去され、防曇性塗布膜が前記熱可塑性樹脂フィルムの凹凸形状が形成された表面に形成される。 【0039】前記無機コロイド物質は、溶媒中に、無機化合物がコロイド状に分散する性質を有する無機粒子である。具体的には、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、コロイド状のFe(OH)2 、コロイド状のSn(OH)4、コロイド状のTiO2 、コロイド状のBaSO4及びコロイド状のリチウムシリケート等が挙げられる。中でも塗工性及び塗布膜の透光性の観点からコロイダルシリカ及びコロイダルアルミナが好適に用いられる。 【0040】前記無機コロイド物質は、単独で、あるいは2種以上組み合わせて溶媒中に添加して用いられ、無機コロイド系防曇性塗料に対し、0.1〜5重量%の割合で添加される。0.1重量%未満の場合には、防曇性が不十分であり、5重量%を超える場合には無機コロイド系防曇性塗料の塗工性が低下したり、塗布膜の透明性が低下する。 【0041】無機コロイド系防曇性塗料の溶媒中に分散している無機コロイド物質粒子の平均粒径は、通常5〜200nmのものが用いられる。5nm未満の場合は、防曇性塗料としての塗工性が劣り、200nmを越える場合には形成される防曇性塗布膜の透明性が劣る。 【0042】本発明において、無機コロイド系防曇性塗料の成分となる前記親水性有機化合物としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系等の各種界面活性剤、水酸基含有ビニル単量体成分と酸基含有ビニル単量体成分とからなる共重合体またはその部分もしくは完全中和物、スルホン酸基含有ポリエステル樹脂等が挙げられる。 【0043】アニオン系界面活性剤の例としては、特に限定されないが、具体的には、カプリル酸ナトリウム、カプリル酸カリウム、デカン酸ナトリウム、カプロン酸ナトリウム、ミリスチン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム、ステアリン酸ナトリウム、ベヘン酸カリウム、ステアリン酸テトラメチルアンモニウム等の炭素原子数6〜24のアルキル鎖を有するカルボン酸の金属塩またはアンモニウム塩;オクチルスルホン酸ナトリウム、ドデシルスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸アンモニウム等の炭素原子数6〜24のアルキル鎖を有するスルホン酸の金属塩またはアンモニウム塩;炭素原子数6〜24のアルキル鎖を有するリン酸エステルの金属塩またはアンモニウム塩;炭素原子数6〜24のアルキル鎖を有するホウ酸エステルの金属塩またはアンモニウム塩;パーフルオロデカン酸ナトリウム、パーフルオロオクチルスルホン酸ナトリウム等のフッ素系アニオン性界面活性剤;ポリジメチルシロキサン基とカルボン酸金属塩等に陰イオン性基を有するシリコン系アニオン性界面活性剤等が挙げられる。これらの中では、特に炭素原子数6〜10のアルキル鎖を有するカルボン酸のアルカリ金属塩が好ましい。 【0044】カチオン系界面活性剤としては、特に限定されないが、具体的には、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルエチルアンモニウム塩等の炭素原子数12〜18のアルキル鎖を有するアンモニウム塩;ステアロオキシメチルピリジニウム塩、脂肪酸トリエタノールアミン、脂肪酸トリエタノールアミンギ酸塩等のエステル結合を有するアンモニウム塩;ポリオキシエチレンアルキルアミン、N-アルキルプロピレンアミン、N-アルキルポリエチレンポリアミン等の炭素原子数12〜18のアルキル鎖を有するアミン誘導体等が挙げられる。 【0045】ノニオン系界面活性剤としては、特に限定されないが、具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルナフチルエーテル、ポリオキシエチレンモノ脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノ脂肪酸エステル等の炭素原子数7〜18のアルキル鎖を有するポリオキシエチレン系化合物;エチレングリコールモノ脂肪酸エステル、プロピレングリコールモノ脂肪酸エステル、ソルビタンモノ脂肪酸エステル等の炭素原子数9〜17のアルキル鎖を有する多価アルコール系化合物等が挙げられる。 【0046】前記の水酸基含有ビニル単量体成分と酸基含有ビニル単量体成分とからなる共重合体としては、具体的には、ビニルアルコール単位と(メタ)アクリル酸単位を有する重合体、ビニルアルコール誘導体単位と(メタ)アクリル酸単位を有する重合体、ヒドロキシアクリレート単位と(メタ)アクリル酸単位を有する重合体等が挙げられる。また、その共重合体の部分もしくは完全中和物としては、具体的には、前記の重合体酸基のメチルエステル、エチルエステル等の重合体等が挙げられる。 【0047】前記親水性有機化合物の含有量は、その種類により異なるが、前記無機コロイド系防曇性塗料に対して0.05〜10重量%の範囲が好ましく、より好ましくは0.1〜5重量%である。0.05重量%未満であると十分な濡れ効果が得られず、10重量%を超えると無機コロイド系防曇剤塗料の粘度が高くなって作業性が低下し、塗布面が不均一になりやすい。 【0048】本発明において、無機コロイド系防曇性塗料の成分となる前記疎水性有機化合物は、前記無機コロイド系防曇性塗料と前記熱可塑性樹脂フィルムの凹凸形状が形成された表面との密着性向上及び耐水性向上を目的として必要に応じ添加され、特開平9−111227号公報に開示されているような疎水性アクリル系樹脂が例示できる。 【0049】前記熱可塑性樹脂フィルムの凹凸形状が形成された表面に対する無機コロイド系防曇性塗料の接着性が不充分な場合は、前記凹凸形状が形成された表面を予めアルコール又は水で洗浄したり、プラズマ放電処理やコロナ放電処理を施したり、他の塗料あるいはプライマーを下塗りする等の前処理を施してもよい。このうち、表面処理効果、コスト等の面でコロナ放電処理が好ましい。 【0050】前記無機コロイド系防曇性塗料は、前記熱可塑性樹脂フィルムの凹凸形状が形成された表面にディップコート法、スプレーコート法、はけ塗り等の公知の方法で塗布される。無機コロイド系防曇性塗料の乾燥方法は、自然乾燥、加熱乾燥のいずれを用いてもよいが、乾燥効率の面から加熱乾燥法が好適に用いられる。無機コロイド系防曇性塗料の塗布量は乾燥後で0.02〜1.0g/m2の範囲が好ましく、この範囲であれば塗布されたフィルムは防曇持続性に優れ、塗布時の塗布むらの発生も起こりにくく、短時間で乾燥することができる。 【0051】本発明の施設園芸用被覆材をハウスやトンネル等に展張する場合、前記被覆材の防曇塗布膜形成面がハウスやトンネル等の内面となるように展張される。また、施設園芸用被覆材はヒートシール、超音波シール、高周波シール等の方法により長さや幅継ぎ加工されるが、ヒートシール等をし易くするために施設園芸用被覆材の防曇塗布膜のない表面に、共押出法、ウェットラミネート法、ドライラミネート法等の公知の方法によりシール層が形成されていても構わないし、塵埃等による汚れを防止するため施設園芸用被覆材のハウス外面側となる面に公知の防塵性塗布膜を形成しても構わない。また、前記熱可塑性樹脂フィルム・シートは、その断面が一層のものだけでなく、2種3層、3種3層、3種5層、4種5層等の多層構造のものでもよい。 【0052】 【実施例】以下、実施例及び比較例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。 【0053】なお、実施例及び比較例における施設園芸用被覆材のそれぞれの特性は、下記評価方法により実施した。 【0054】■密度;JIS K7112−1980「プラスチックの密度と比重の測定方法」6.1A法(水中置換法による測定方法)により測定した。 【0055】■メルトフローレート;JIS K 7210−1976「熱可塑性プラスチックの流れ試験方法」表1の条件4(試験温度190℃、試験荷重21.18N)によりポリエチレン系樹脂を、表1の条件14(試験温度230℃、試験荷重21.18N)によりポリプロピレン系樹脂を測定した。以下MFRという。 【0056】■開閉作業による長期防曇性評価肩部に換気用自動巻き上げ装置を有する施設園芸用ハウスに施設園芸用被覆材サンプルを展張し、巻き上げと巻き下ろしによる開閉作業を実施し、防曇性の変化を評価した。 (1).試験圃場;熊本県水俣市(2).試験期間;2000年10月6日から2001年3月5日まで実施。 (3).開閉作業9時から16時まで1時間毎に巻き上げが、9時50分から16時50分まで1時間毎に巻き下ろしができるようにタイマーをセットし、一日当たり8回の開閉作業を実施した。 (4).防曇性評価;下記評価基準に従い、展張直後から一ヶ月毎の防曇性をハウス内より朝8時に目視判定した。 ◎:防曇性が非常に良好であり、ハウス外側がクリアーに見える。 ○:防曇性が良好であるが、若干水滴が認められる。 △:水滴の発生が認められるが、ぼた落ちにはなっていない。 ×:水滴の発生が激しく、ぼた落ちしている状態。 【0057】■引張切断強さ及びエルメンドルフ引裂強さ;JIS K 6732「農業用ポリ塩化ビニルフィルム」の試験方法に従って測定した。 【0058】実施例1MFR=3.5g/10分(190℃、21.18N)、密度=0.910g/cm3のシングルサイト触媒より重合された直鎖状低密度ポリエチレン(商品名:PL1845、ダウケミカル日本(株)製)に、ハイドロタルサイト類化合物(商品名DHT4A、協和化学工業(株)製)5重量%、ヒンダードアミン系耐候剤0.1重量%、紫外線吸収剤0.05重量%、フェノール系安定剤0.1重量%、リン系安定剤0.1重量%を配合した熱可塑性樹脂組成物を90mm押出機にて溶融混練し、Tダイより溶融フィルムとして押出した。 【0059】次に、前記溶融フィルムを、凹部の深さ、幅及び縦横ピッチがそれぞれ0.05mm、1.0mm、5mmであって、凸部の形状が正方形である凹凸形状をロール表面の機械方向(MD)に配列した鉄製エンボスロールと、テフロン(登録商標)チューブで被覆したゴムロールとの間に挟み込んで冷却固化し、幅2m、目付重量90g/m2の熱可塑性樹脂フィルムを得た。 【0060】得られた熱可塑性樹脂フィルムの凹凸形状形成面側にコロナ処理を施して、コロイダルシリカ1.5重量%,コロイダルアルミナ2.5重量%、水溶性セルロースエステル3.0重量%、フッ素系界面活性剤0.1重量%からなる無機コロイド系防曇性塗料をスプレーコーティングにより塗布・乾燥し2m幅の施設園芸用被覆材を得た。塗布量(目付重量)は乾燥後で0.05g/m2であった。 【0061】更に、4枚の前記施設園芸用被覆材を幅方向に並べ、MFR=1.0g/10分(190℃、21.18N)、密度0.908g/cm3のシングルサイト触媒により重合された直鎖状低密度ポリエチレン(商品名:PL1840、ダウケミカル日本(株)製)に、ヒンダードアミン系耐候剤0.3重量%を配合した組成物よりなる幅50mm、厚さ0.1mmのテープを、前記施設園芸用被覆材の防曇性塗布膜の形成されていない面に当てて熱融着し、幅8mのハウス展張用サンプルとした。被覆材の仕様と評価結果を表1に示した。 【0062】実施例2MFR(230℃、21.18N)=1.8g/10分、密度=0.90g/cm3のエチレン−プロピレン共重合体樹脂(商品名:チッソポリプロXF1800、チッソ(株)製)に、全結合スチレン量=10重量%、メルトフローレート(230℃、21.18N)=3.5g/10分、密度=0.89g/cm3の水添されたスチレン−ブタジエン系共重合体ゴム(商品名;DYNARON1320P、日本合成ゴム(株)製)20重量%、ヒンダードアミン系耐候剤0.1重量%、紫外線吸収剤0.05重量%、フェノール系安定剤0.1重量%、リン系安定剤0.1重量%を配合した熱可塑性樹脂組成物を90mm押出機にて溶融混練し、Tダイより溶融フィルムとして押出した。 【0063】次に、前記溶融フィルムを凹部の深さ、幅及び縦横ピッチがそれぞれ0.3mm、0.6mm、2mmであって、凸部の形状が正方形の凹凸形状をロール表面の機械方向に配列した鉄製エンボスロールと鏡面鉄製ロールとの間に挟み込んで冷却固化し、目付重量が1800g/m2の熱可塑性樹脂シートとした。得られた熱可塑性樹脂シートをシート温度が140℃となるように加熱したのち、縦方向延伸倍率×横方向延伸倍率がそれぞれ4×5倍(面積倍率20倍)の条件で2軸延伸し、幅2m、凹部厚さ0.025mmであって、目付重量91g/m2の熱可塑性樹脂フィルムを得た。 【0064】得られた熱可塑性樹脂フィルムの凹凸形状形成面にコロナ処理を施して、コロイダルシリカ1.5重量%,コロイダルアルミナ2.5重量%、水溶性セルロースエステル3.0重量%、フッ素系界面活性剤0.1重量%からなる無機コロイド系防曇性塗料をスプレーコーティングにより塗布・乾燥し2m幅の施設園芸用被覆材を得た。塗布量(目付重量)は乾燥後で0.05g/m2であった。 【0065】更に、4枚の前記施設園芸用被覆材を幅方向に並べ、 MFR(230℃、21.18N)=1.8g/10分、密度=0.90g/cm3のエチレン−プロピレン共重合体樹脂(商品名:チッソポリプロXF1800、チッソ(株)製)に、ヒンダードアミン系耐候剤0.3重量%を配合した組成物よりなる幅50mm、厚さ0.1mmのテープを、前記施設園芸用被覆材の防曇性塗布膜の形成されていない面に当てて熱融着し、幅8mのハウス展張用サンプルとした。被覆材の仕様と評価結果を表1に示した。 【0066】実施例3ポリ塩化ビニル(平均重合度=1400)100重量部、ジオクチルフタレート50重量部、バリウム−亜鉛系複合液状安定剤1.5重量部、ステアリン酸バリウム0.2重量部、ステアリン酸亜鉛0.4重量部、有機リン酸エステル、紫外線吸収剤0.1重量部、ヒンダードアミン系光安定剤0.1重量部からなるポリ塩化ビニル系樹脂組成物を90mmφ押出機を用い、押出温度190℃にて溶融・混練した後に溶融フィルムとして押出した。 【0067】次に、前記溶融フィルムを凹部の深さ、幅及び縦横ピッチがそれぞれ0.3mm、0.6mm、2mmであって、凸部の形状が正方形の凹凸形状をロール表面の機械方向に配列した鉄製エンボスロールと鏡面鉄製ロールとの間に挟み込んで冷却固化し、目付重量が1100g/m2の熱可塑性樹脂シートとした。得られた熱可塑性樹脂シートを温度が110℃に加熱したのち、縦方向延伸倍率×横方向延伸倍率がそれぞれ3×3倍(面積倍率9倍)の条件で2軸延伸し、幅2m、目付け重量124g/m2の熱可塑性樹脂フィルムを得た。 【0068】得られた熱可塑性樹脂フィルムの凹凸形状形成面にコロナ処理を施して、コロイダルシリカ1.5重量%,コロイダルアルミナ2.5重量%、水溶性セルロースエステル3.0重量%、フッ素系界面活性剤0.1重量%からなる無機コロイド系防曇性塗料をスプレーコーティングにより塗布・乾燥し2m幅の施設園芸用被覆材を得た。塗布量(目付重量)は乾燥後で0.05g/m2であった。更に、4枚の前記施設園芸用被覆材を幅方向に並べ、 ポリ塩化ビニル樹脂を主成分とする組成物よりなる幅50mm、厚さ0.1mmのテープを、前記施設園芸用被覆材の防曇性塗布膜の形成されていない面に当てて熱融着し、幅8mのハウス展張用サンプルとした。被覆材の仕様と評価結果を表1に示した。 【0069】比較例1エンボスロールの代わりに鏡面鉄製ロールを用いる他は実施例1の記載と同様に実施した。被覆材の仕様と評価結果を表1に示した。 【0070】比較例2エンボスロールの代わりに鏡面鉄製ロールを用いる他は実施例2の記載と同様に実施した。被覆材の仕様と評価結果を表1に示した。 【0071】比較例3エンボスロールの代わりに鏡面鉄製ロールを用いる他は実施例3の記載と同様に実施した。被覆材の仕様と評価結果を表1に示した。 【0072】表1に示すように実施例1〜3の施設園芸用被覆材サンプルは、形成された防曇塗布膜が凹凸形状により保護されるため、施設園芸用ハウスに展張し、巻き上げと巻き下ろしによる開閉作業を繰り返しても防曇性の低下が認められない。 【0073】 【表1】
【0074】 【発明の効果】本発明の施設園芸用被覆材は、特定の凹凸形状が形成された熱可塑性樹脂フィルムの凹凸形状形成面に更に防曇塗布膜を形成させることにより、防曇塗布膜を凹凸形状が保護し、これまで防曇性塗布膜を形成させた施設園芸用被覆材では不可能であった換気、保温、雨水導入による土壌管理、気温較差による作物の着色促進と糖度向上及び休眠打破等を目的として巻き上げと巻き下ろしによる開閉作業を頻繁に行なうことを可能にした。これにより、従来の防曇性塗布膜を形成させた施設園芸用被覆材が使用できなかった施設園芸用ハウスの内張りや巻き上げ用外張りでの使用が可能になり、更に、施設園芸用トンネルの被覆材として数年間、繰り返し使用することが可能となり、省資源、省エネルギー及び施設園芸農家の被覆資材コスト低減に大きく寄与することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002071 【氏名又は名称】チッソ株式会社 【識別番号】596032100 【氏名又は名称】チッソ石油化学株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年4月24日(2001.4.24) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2002−315446(P2002−315446A) |
| 【公開日】 |
平成14年10月29日(2002.10.29) |
| 【出願番号】 |
特願2001−126452(P2001−126452) |
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