| 【発明の名称】 |
栽培用マット |
| 【発明者】 |
【氏名】木村 友浩
【氏名】高木 紀子
【氏名】穂積 忠
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| 【要約】 |
【課題】いかなる種類の植物種子の発芽、栽培にも好適な栄養素と抗菌性を備えており、しかも強靭な材質の栽培用マットを得ること。
【解決手段】モロヘイヤの破砕物に植物種子を混入配合して板状に固化せしめてなることを特徴とする栽培用マット。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 モロヘイヤの破砕物に植物種子を混入配合して板状に固化せしめてなることを特徴とする栽培用マット。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は植物種子の発芽、栽培に使用する栽培用マットに関する。 【0002】 【従来の技術】従来栽培用マットは、ピートにバーミキュライトおよび肥料を混合し、適度な間隔で植物種子を埋め込んで乾固したものが用いられているが、使用する植物種子および肥料の種類によっては発芽やその後の芽の生育が不十分になる他、発芽のために注水すると発芽するよりも先に微生物が繁殖して種子が腐敗してしまう欠点がある。さらに従来栽培用マットは、ピートにバーミキュライトの配合であるため材質が脆く、すぐに砕けてしまうので輸送や保存には不向きであった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、いかなる種類の植物種子の発芽、栽培にも好適な栄養素と抗菌性を備えており、しかも強靭な材質の栽培用マットを得るべく鋭意研究の結果、モロヘイヤの破砕物を使用すればよいことに想到し、本発明を完成させるに至った。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は、モロヘイヤの破砕物に植物種子を混入配合して板状に固化せしめてなることを特徴とする栽培用マットである。 【0005】 【発明の実施の形態】本発明で用いるモロヘイヤ(Corchorus olitorius Linne)は、日本名シマツナソと呼ばれるコルコルス属シナノキ科の一年草で、近年健康食品としての利用に供されている。またモロヘイヤ破砕物には保湿性や粘性があることが知られており、この性質に着目してこれを化粧料に使用する技術(「外用化粧料組成物」特許第2597184号公報)および加工食品に使用する技術(「コーティング材およびこれを用いた加工食品」特許第3019954号公報)は開示されているが、植物種子の発芽、栽培用のマットとして使用する技術は開示されていない。 【0006】モロヘイヤは市販の生鮮もしくは乾燥した葉、茎または全草を用いればよく、これらを機械的に破砕して、生鮮モロヘイヤはペースト状になったものを使用するが、本発明の性質上完全にペーストである必要はなく、長径の破砕片が混在していても支障はない。また乾燥モロヘイヤはこれを機械的に粉砕して乾燥粉末にして使用する。この乾燥粉末はその粒径を、たとえば直径約10mm以下、好ましくは約800μ以下にして使用すればよいが、長径の破砕片が混在していても支障はない。 【0007】このようにして得られたモロヘイヤのペーストまたは乾燥粉末に結合剤を混合し、所定寸法の型枠に嵌めた後、適当間隔を空けて風乾し、本発明製品とする。本発明で使用する結合剤は、モロヘイヤの破砕物を結合、固化せしめ、注水して種子を発芽、生育させるときは崩壊して土に還るような性質のものが好ましく、これには例えば米、小麦、トウモロコシ、ジャガイモ、サツマイモ、サゴ、タピオカ、長芋、つくねいも、バナナ等の澱粉類、トラガントガム、カラヤガム、アラビアガム、キサンタンガム、グアーガム等の天然ガム類、コンニャクマンナン、木材マンナン、海草マンナン、酵母マンナン等のマンナン類、大豆蛋白等の天然物系のものおよびメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の合成物が挙げられる。これらの結合剤の使用量は、モロヘイヤと結合剤の乾燥物同士またはペースト同士の混合物中に5〜20重量%の割合で含有するようにすればよい。 【0008】結合剤として澱粉類、マンナン類を使用する場合、結合効果を発揮するためには水を加えて加熱する必要がある。この場合、モロヘイヤのペーストまたは乾燥粉末に適度の水を加えてペーストにしたものに澱粉またはマンナンを混合し、得られた混合物を型枠に嵌めてマット状に型取りしたものを加熱して澱粉またはマンナンが糊化した段階で冷却する。冷却後の混合物は軟らかなゲル状態にあるので、これに適当間隔で植物種子を埋めて風乾し、製品とする。なお、前記型取りは混合物の加熱前ではなく、加熱後の軟らかなゲル状態にあるものについて行うようにしてもよい。また、モロヘイヤの乾燥粉末に水を加えるのは、乾燥粉末に澱粉を混合した後の混合物に対して行うのであってもよい。 【0009】なお、前記結合剤が天然ガム類のようなそのままで接着力があるようなものやメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースのような加水することにより接着力を発揮するものを使用する場合には、単にモロヘイヤのペーストまたは乾燥粉末にこのような結合剤またはこれと水との混合物を混合して型取りすればよく、加熱処理は不要であることはいうまでもない。 【0010】本発明において、完成品マットの寸法は任意に定めてよいが、商品としての流通および保管の便を考慮すれば、風乾後約1〜30cm×1〜30cm×0.3〜3cm程度、好ましくは10cm×10cm×0.5cmになるように型取りするのが好ましい。また、植物種子の埋入も互いに生育の障害にならないような間隔に保てさえすれば任意の密度で行ってよく、用いる種子の種類によっても異なるが、一般に5〜10cm×5〜10cm×0.5cmのマットに1個の割合で配するようにすればよい。本発明マットはこのような構成のものであり、これを皿、盆等のような浅底の容器またはプランター、植木鉢に入れて、あるいは直接地面に置いて適度に注水して種子の発芽を促すようにすればよい。 【0011】 【実施例】実施例1乾燥モロヘイヤの茎20kgを衝撃破砕機で破砕した粉末を篩にかけて粒径800μ以下のモロヘイヤ茎粉末約19kgを得た。このモロヘイヤ茎粉末8kgにトウモロコシ澱粉0.9kgおよび水1.1kgを混合して得た混合物10kgをオーブンにいれて約100℃で1分間加熱した後、取出して常温に戻し、内径11cm×11cm×1.1cmの型枠に入れて型取りし、三色スミレの種を2個埋めて10日間風乾し、約10cm×10cm×1.0cmの本発明栽培用マットを得た。この栽培用マットを直径20cm、深さ1cmの皿に入れ、日当たりのよい窓際において毎日マットが充分に潤うように注水し続けたところ、1週間後に2個とも発芽し、その後順調に生育し、開花した。 【0012】実施例2乾燥モロヘイヤの全草(茎、葉)20kgを衝撃破砕機で破砕した粉末を篩にかけて粒径500μ以下のモロヘイヤ全草粉末約18kgを得た。このモロヘイヤ全草粉末8kgにジャガイモ澱粉0.6kgおよび水1.4kgを混合して得た混合物10gをオーブンにいれて約80℃で3分間加熱した後、取出して常温に戻し、内径5.5cm×11cm×0.6cmの型枠に入れて型取りし、スイートピーの種を1個埋めて1週間風乾し、約5cm×10cm×0.5cmの本発明栽培用マットを得た。この栽培用マットを直径20cm、深さ1cmの皿に入れ、日当たりのよい窓際において毎日マットが充分に潤うように注水し続けたところ、1週間後に発芽し、その後順調に生育し、開花した。 【0013】実施例3乾燥モロヘイヤの葉、茎、根20kgを衝撃破砕機で破砕した粉末を篩にかけて粒径1mm以下の約19kgを得た。このモロヘイヤ葉茎根粉末7.2kgにコンニャクマンナン1.3kgおよび水1.5kgを混合して得た混合物10kgをオーブンにいれて100℃で3分間加熱した後、取出して常温に戻し、内径5.5cm×5.5cm×3.3cmの型枠に入れて型取りし、スミレの種を1個埋めて1週間風乾し、約5cm×5cm×3cmの本発明栽培用マットを得た。この栽培用マットを直径10cm、深さ1cmの皿に入れ、日当たりのよい窓際において毎日マットが充分に潤うように注水し続けたところ、約1週間後に発芽し、その後順調に生育し、開花した。 【0014】実施例4乾燥モロヘイヤの葉20kgを衝撃破砕機で破砕した粉末を篩にかけて粒径300μ以下のモロヘイヤ葉粉末約17kgを得た。このモロヘイヤ葉粉末8kgに大豆蛋白0.8kgおよび水1.2kgを混合して得た混合物10kgをオーブンにいれて約70℃で8分間加熱した後、取出して常温に戻し、内径11cm×11cm×1.1cmの型枠に入れて型取りし、ナデシコの種を1個埋めて15日間風乾し、約10cm×10cm×1.0cmの本発明栽培用マットを得た。この栽培用マットを直径20cm、深さ1cmの皿に入れ、日当たりのよい窓際において毎日マットが充分に潤うように注水し続けたところ、1週間後に2個とも発芽し、その後順調に生育し、開花した。 【0015】実施例5乾燥モロヘイヤの葉および根20kgを衝撃破砕機で破砕した粉末を篩にかけて粒径900μ以下のモロヘイヤ葉根粉末約19kgを得た。このモロヘイヤ葉根粉末約8kgにカルボキシメチルセルロース0.5kgおよび水1.5kgを混合して得た混合物10kgを作り、内径5.5cm×11cm×0.6cmの型枠に入れて型取りし、パセリの種を20個バラバラに埋めて1週間風乾し、約5cm×10cm×0.5cmの本発明栽培用マットを得た。この栽培用マットを直径20cm、深さ1cmの皿に入れ、日当たりのよい窓際において毎日マットが充分に潤うように注水し続けたところ、1週間後に発芽し、その後順調に生育した。 【0016】実施例6乾燥モロヘイヤの茎および根20kgを衝撃破砕機で破砕した粉末を篩にかけて粒径800μ以下のモロヘイヤ茎根粉末約17kgを得た。このモロヘイヤ茎根粉末8.7kgにグアーガム1.3kgを混合して得た混合物10kgを内径11cm×11cm×1.1cmの型枠に入れて型取りし、百日草の種を2個埋めて10日間風乾し、約10cm×10cm×1.0cmの本発明栽培用マットを得た。この栽培用マットを日当たりのよい柔らかな土の上において毎日マットが充分に潤うように注水し続けたところ、1週間後に2個とも発芽し、その後順調に生育し、開花した。 【0017】実施例7乾燥モロヘイヤの根20kgを衝撃破砕機で破砕した粉末を篩にかけて粒径800μ以下のモロヘイヤ根粉末約19kgを得た。モロヘイヤ根粉末約9kgにカラヤガム1kgを混合して得た混合物10kgを内径11cm×11cm×1.1cmの型枠に入れて型取りし、コスモス草の種を3個埋めて10日間風乾し、約10cm×10cm×1.0cmの本発明栽培用マットを得た。この栽培用マットを日当たりのよい柔らかな土の上において毎日マットが充分に潤うように注水し続けたところ、1週間後に3個とも発芽し、その後順調に生育し、開花した。 【0018】実施例8生鮮モロヘイヤの葉20kgを瞬間熱破砕機で破砕し、さらにグラインダー(MASUKO社製スーパーマスコロイダー)にかけて破砕した粒径100μ以下のペースト粉末約20kgを得た。このモロヘイヤ葉ペースト10kgに小麦デンプン1kgを混合して得た混合物11kgを内径11cm×11cm×1.1cmの型枠に入れて型取りし、白菜の種を1個埋めて7日間風乾し、約10cm×10cm×1.0cmの本発明栽培用マットを得た。この栽培用マットを日当たりのよい柔らかな土の上において毎日マットが充分に潤うように注水し続けたところ、1週間後に発芽し、その後順調に生育した。 【0019】実施例9生鮮モロヘイヤの全草(葉、茎)100kgを瞬間熱破砕機で破砕し、さらにグラインダーにかけて破砕した粒径200μ以下のペーストを約100kgを得た。このモロヘイヤ全草ペースト10.4kgにサツマイモデンプン0.6kgを混合して得た混合物11kgを内径11cm×11cm×1.1cmの型枠に入れて型取りし、ホウレンソウの種を1個埋めて7日間風乾し、約10cm×10cm×1.0cmの本発明栽培用マットを得た。この栽培用マットを日当たりのよい柔らかな土の上において毎日マットが充分に潤うように注水し続けたところ、1週間後に発芽し、その後順調に生育した。 【0020】実施例10生鮮モロヘイヤの根50kgを瞬間熱破砕機で破砕し、さらにグラインダーにかけて破砕した粒径50μ以下のペースト約50kgを得た。このモロヘイヤ全草ペースト10.1kgにメチルセルロース0.9kgを混合して得た混合物11kgを内径5.5cm×5.5cm×2.2cmの型枠に入れて型取りし、種大豆を1個埋めて7日間風乾し、約5cm×5cm×2cmの本発明栽培用マットを得た。この栽培用マットを日当たりのよい柔らかな土の上において毎日マットが充分に潤うように注水し続けたところ、1週間後に発芽し、その後順調に生育した。 【0021】実施例11生鮮モロヘイヤの茎200kgを瞬間熱破砕機で破砕し、さらにグラインダーにかけて破砕した粒径50μ以下のペースト約200kgを得た。このモロヘイヤ茎ペースト10kgにキサンタンガム1kgを混合して得た混合物11kgを内径5.5cm×5.5cm×2.2cmの型枠に入れて型取りし、ヒマワリの種を1個埋めて7日間風乾し、約5cm×5cm×2cmの本発明栽培用マットを得た。この栽培用マットを日当たりのよい柔らかな土の上において毎日マットが充分に潤うように注水し続けたところ、1週間後に発芽し、その後順調に生育した。 【0022】 【発明の効果】本発明栽培用マットは、モロヘイヤの破砕物を結合剤で固めているので長距離、長期の輸送、保管にも崩れない強靭性を有しており、しかもいかなる種類の植物種子の発芽、栽培にも好適な栄養素と抗菌性を備えている汎用性の高いものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】398050777 【氏名又は名称】株式会社アルソア本社
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| 【出願日】 |
平成13年4月20日(2001.4.20) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2002−315442(P2002−315442A) |
| 【公開日】 |
平成14年10月29日(2002.10.29) |
| 【出願番号】 |
特願2001−159675(P2001−159675) |
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