| 【発明の名称】 |
機能緑化用パネルおよびそれを用いた軽量緑化ユニット |
| 【発明者】 |
【氏名】高汐 健司
【氏名】居林 眞夫
【氏名】市川 英夫
【氏名】杉本 隆一
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| 【要約】 |
【課題】強度及び耐候性に優れ、かつ、簡単に作ることができ、さらに屋上の大きさや形状等に応じてパネル全体の大きさや形状を簡単に変更でき、リサイクルやリユースが容易にできるとの特徴を有する機能緑化用パネルを提供する。
【解決手段】底板上に、その中に植物育成用の緑化資材を入れるための仕切枠であって、熱可塑性樹脂を主材料とし気泡を含有する板より構成されているものを1または複数設けたことを特徴とする機能緑化用パネル。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 底板上に、その中に植物育成用の緑化資材を入れるための仕切枠であって、熱可塑性樹脂を主材料とし気泡を含有する板より構成されているものを1または複数設けたことを特徴とする機能緑化用パネル。 【請求項2】 仕切枠を構成する板の曲げ弾性率が、500MPa以上であることを特徴とする請求項1に記載の機能緑化用パネル。 【請求項3】 仕切枠を構成する板の気泡の含有比が、体積比で0.1〜20倍であることを特徴とする請求項1又は2に記載の機能緑化用パネル。 【請求項4】 熱可塑性樹脂がスチレン系樹脂またはオレフィン系樹脂であることを特徴とする請求項1乃至3に記載の機能緑化用パネル。 【請求項5】 熱可塑性樹脂がABS系樹脂であることを特徴とする請求項4に記載の機能緑化用パネル。 【請求項6】 仕切枠を構成する板の表面が、紫外線吸収剤を含有するフィルムで覆われていることを特徴とする請求項1乃至5に記載の機能緑化用パネル。 【請求項7】 フィルムが、アクリル系樹脂からなり厚みが50〜600μmであることを特徴とする請求項6に記載の機能緑化用パネル。 【請求項8】 フィルムが、紫外線吸収剤を含有する透明アクリル系樹脂からなる表層を有する多層フィルムである請求項6又は7に記載の機能緑化用パネル。 【請求項9】 仕切枠が、切れ込みを有する複数の板を組み合わせて構成されていることを特徴とする請求項1乃至8に記載の機能緑化用パネル。 【請求項10】 切れ込みを有する複数の板が、その長辺の中央部付近に切れ込みを有する方形の板、及びその一辺の端部付近に切れ込みを有する他の方形の板を含むことを特徴とする請求項9に記載の機能緑化用パネル。 【請求項11】 仕切枠が、その少なくとも一方の端面にカンザシピン差込孔を有する複数の板を、カンザシピンを差しこむことにより互いに接合させて構成されていることを特徴とする請求項1乃至10に記載の機能緑化用パネル。 【請求項12】 仕切枠が、凹型金具にその少なくとも一方の端面を嵌め込むことにより互いに接合をおこなうことができる複数の板を組み合わせて構成されていることを特徴とする請求項1乃至11に記載の機能緑化用パネル。 【請求項13】 底板上に設けた熱可塑性樹脂を主材料とし気泡を含有する板よりなる1または複数の仕切枠の中に、植物生育用の軽量緑化資材を入れることを特徴とする軽量緑化ユニット。 【請求項14】 軽量緑化資材が、吸水性樹脂と他の土壌改良剤を含むことを特徴とする請求項13に記載の軽量緑化ユニット。 【請求項15】 他の土壌改良剤100重量部に対し、吸水性樹脂が0.01〜400重量部であることを特徴とする請求項14に記載の軽量緑化ユニット。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、その中で植物を育成させるための機能緑化用パネルとそれを用いた軽量緑化ユニットに関する。より詳細には、建物の屋上等に設置し、その中に植物を育成させ屋上等を緑化するために用いられる機能緑化用パネル及びそれを用いた軽量緑化ユニットに関する。 【0002】 【従来の技術】建物の屋上緑化法は,最も一般的には鉢植え植物を置く方法があるが,緑化には限度があるので、屋上等に緑化用のパネル等を置き、その中のまたはその上に積層した土に植物を生育する方法は広く行なわれている。例えば凹凸差の大きい合成樹脂板を使用し、その上に人工土壌を積層して植物を栽培する方法が知られている。しかし、この方法では、部品サイズが大きく施工が困難であることや、耐久性等に問題があるので、それを改良する方法として鉤部と溝部を有するブロックおよび鉤部と溝部と凹部を有するブロックを組み合わせその上に土壌を積層して植物を植える方法なども提案されている。(特開平7−79638号)また上記のような機能緑化を目的とする場合は、維持管理にかける工数をできるだけ省くために、水管理の容易な植物を選択する等の方策や、種々の潅水方法などが提案されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】屋上等の緑化用資材は、建物の強度を考慮して軽量なものでなければならず、またそれ自体は土等の重みや圧力に耐える強度を有し、かつ耐久性のあること、さらに屋上の大きさや形状に応じてパネル全体の大きさや形状を簡単に変更でき、水管理の容易なものが望まれる。従来、これらの屋上等の緑化用にはモルタルや軽量コンクリートブロック、或いは合板などの木材で縁取りした中に土壌を入れる方法が行なわれていたが、これらは重量が重いため、特別に強化した屋上でなければ設置できなかった。また施工しにくく時間がかかるためコストが高く、古くなると木材が反ったり腐ったりし、コンクリートが割れて外観や見栄えが悪くなる等の問題があった。このような問題を解決するために合成樹脂製のボックス型、或いはユニットタイプのものが使用されるようになってきたが、屋上への搬入、施工にかなり工数を必要とし、屋上の形状に合わせた自由度が少なく、重量的にも設置するためには屋上の強化を必要とするものであった。軽量化のために発泡ポリスチレン製のボックスタイプのものも検討されているが、強度が不充分であり、耐候性がないためすぐ崩壊して外観や見栄えが悪くなる等の問題があった。さらにボックスタイプの容器は、運送運搬及び強度の問題から大きさが制限される。また、形状も生産コストの面から多様化が難しかった。これは、景観改善のためには大きな制約となる。屋上緑化用に設置が簡単で施工形状の自由度が高くて、組立やメンテナンスが容易で工数がかからず、軽量で強度が高く、耐候性に優れたものが求められていた。 【0004】本発明はこれら従来の問題点を解決し、強度、耐候性の優れた緑化用ユニットとして、簡単に使用できる機能緑化用パネルを提供することを目的とする。本発明はさらに強度、耐候性が優れているのみならず屋上の大きさや形状等に応じてパネル全体の大きさや形状を簡単に変更でき、リサイクルやリユースができるものを提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、底板上に、その中に植物育成用の緑化資材を入れるための仕切枠であって熱可塑性樹脂を主材料とし気泡を含有する板より構成されるものを1または複数の設けたことを特徴とする緑化用パネルを提供するものである。 【0006】 【発明の実施の形態】本発明において、仕切枠を構成する板は、熱可塑性樹脂を主材料とした板状発泡体であるが、中でもスチレン系樹脂を主材料とした板状発泡体及びオレフィン系樹脂を主材料とした板状発泡体が好ましい。 【0007】このスチレン系樹脂としては、ゴム状重合体に芳香族ビニルモノマーとシアン化ビニルモノマー、(メタ)アクリル酸エステルモノマーから選ばれる一種以上のモノマーをグラフトしたグラフト共重合体と芳香族ビニルモノマーとシアン化ビニルモノマー、(メタ)アクリル酸エステルモノマーから選ばれる一種以上のモノマーを(共)重合して得られる重合体が例示される。スチレン系樹脂を構成するゴム状重合体としては、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム等の共役ジエン系ゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−非共役ジエンゴム等のエチレン−プロピレン系ゴム、アクリル系ゴム、ポリオルガノシロキサン系ゴム、さらにはこれら2種以上のゴムからなる複合ゴム等が例示される。スチレン系樹脂を構成する芳香族ビニルモノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、O-メチルスチレン、m-メチルスチレン、p-メチルスチレン、ジメチルスチレン、tert-ブチルスチレン、ブロモスチレン等が挙げられ、単独あるいはこれらを混合して使用することができる。シアン化ビニルモノマーとしては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられ、単独あるいは混合して使用することができる。(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、メチルメタクリレート、メチルアクリレート等が挙げられ、単独あるいは混合して使用することができる。また、本発明においては、必要に応じてこれらと共重合可能な他のビニルモノマーを使用することも可能である。このような共重合可能な他のビニル単量体としては、N−メチルマレイミド、N−フェニルマレイミド等のマレイミド系単量体、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸単量体、無水マレイン酸、無水イタコン酸等の不飽和カルボン酸無水物系単量体、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル等の不飽和エポキシ系単量体、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート等の水酸基含有不飽和単量体等が例示され、それぞれ1種または2種以上混合して使用することができる。またポリオレフィン系樹脂としては、エチレン、プロピレン、ブテン、ヘキセン、オクテン及びジエンモノマーから選ばれる一種以上のモノマーを(共)重合して得られる重合体が例示される。機能緑化用パネルの直射日光にさらされる部分には、耐候性が求められる場合がある。そのような場合には熱可塑性樹脂としてオレフィン系樹脂よりもスチレン系樹脂が好ましい。またスチレン系樹脂の中では、アクリロニトリル成分、共役ジエン系ゴム成分及びスチレン成分の3成分を主成分として共重合して得られるいわゆるABS系樹脂が好ましい。 【0008】本発明において、仕切枠を構成する板状発泡体は、500MPa以上の曲げ弾性率を有することが好ましい。板状発泡体の曲げ弾性率を500Mpa以上とすることにより、仕切枠が柔らかすぎて植物育成用の緑化資材が水を含んだときに変形したり土壌保持効果がなくなる等の問題を効果的に抑制することができる。一方、板状発泡体の曲げ弾性率が5000MPaを超えるものを製造するためにはコストがかかるため、通常、板状発泡体の曲げ弾性率は500MPa以上かつ5000MPa以下が好ましく、より好ましくは700MPa〜4000MPa、さらに好ましくは1000MPa〜3000MPaである。 【0009】仕切枠を構成する板状発泡体中の気泡の含有比は、取り扱い、成形加工のしやすさを考慮すると、0.1〜20倍が好ましく、より好ましくは0.5倍〜10倍、さらに好ましくは2倍〜7倍である。ここで気泡の含有比とは、板状発泡体中の樹脂部分の体積に対する気泡部分の体積の比率である。従って、気泡の含有比が0.1〜20であれば、板状発泡体の発泡倍率、すなわち発泡後の体積の発泡前の体積に対する比率は1.1〜21となる。発泡倍率をこの範囲とすることにより、本発明の機能緑化用パネルおよびそれを用いた屋上緑化ユニットを軽量化することができ、一方、板が柔らかすぎて植物育成用の緑化資材の保持ができなくなる、取り扱い性、加工性が低下する等の問題を効果的に防ぐことができる。 【0010】仕切枠を構成する板状発泡体の製造方法は特に限定されず、一般的な製造方法で製造することができる。例えば発泡方法としては、熱分解または化学反応によって気体を発生する有機または無機の化合物を用いる常圧発泡法、押出し発泡法、プレス発泡法、射出発泡法など、さらに水、炭酸ガスまたは低沸点有機溶剤の気化膨張により発泡する型内発泡法、2液混合発泡法、さらに溶出法、燒結法などが挙げられる。これらの発泡方法のうち適当な方法を用いて樹脂を発泡し成形することにより仕切枠を構成する板状発泡体を製造することができるが、用いられる発泡成形法の中でも押出し発泡法、プレス発泡法により板状発泡体を成形する方法や射出発泡成形法が好ましい。 【0011】本発明の緑化用パネルの仕切枠は、上記のようにして得られる板状発泡体を、複数組み合わせて作られていることが特徴である。組み合わせの方法としては、切れ込みを有する複数の板状発泡体をその切れ込み部で接合して組み合わせる方法、少なくとも一方の端面にカンザシピン差込孔を有する複数の板状発泡体を、カンザシピンを差しこむことにより互いに接合して組み合わせる方法、複数の板状発泡体を、凹型金具にその少なくとも一方の端面を嵌め込むことにより互いに接合して組み合わせる方法等が挙げられる。上記の方法あるいは他の方法を、2種以上組み合わせて仕切枠を構成してもよい。 【0012】切れ込みを有する複数の板状発泡体をその切れ込み部で接合して組み合わせる方法においては、当該切れ込みを有する複数の板として、その長辺の中央部付近に切れ込みを有する方形の板、及びその長辺の端部付近に切れ込みを有する他の方形の板を用い、これらを組み合わせることが好ましい。ここで、長辺の中央部付近としては、長辺を5等分したときの中央部分にあること、又長辺の端部付近としては、長辺を5等分したときの端の部分にあることが好ましい。 【0013】切れ込みを有する板を製造する方法は、特に限定されず、例えば射出発泡成形法では仕切枠が切れ込みを有する板を直接成形することができ、また押出し発泡法、プレス発泡法では板状発泡体パネルを成形して、パネルを切断、打ち抜き、切削、溶断など適時、目的の形状に合わせて切断する方法を選択すれば良い。本発明ではこのようにして得られた成形材をそのままで単独で使用すれば良いが、2枚以上張り合わせたものを板状発泡体として用いることも可能である。 【0014】本発明において、機能緑化用パネルの耐候性を向上させるため、仕切枠を構成する板状発泡体の表面を、紫外線吸収剤を含有するフィルムで覆うことが可能である。特に、安価なオレフィン系樹脂やスチレン系樹脂を使用する場合には、耐候性を向上させるため、この方法を採用することが好ましい。 【0015】このような板状発泡体の表面を被覆するためのフィルムとしては、アクリル系樹脂から得られるフィルムが用いられる。アクリル系樹脂としては、例えば、ポリメタクリル酸アルキル、メタクリル酸アルキル50〜99重量%とアクリル酸アルキル50〜1重量%との共重合体等が適当である。また、当該アクリル系樹脂には、本発明の目的を損なわない範囲で他のモノマーを共重合成分として含んでいてもよい。ここで、メタクリル酸アルキルとしては、例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピルなどが挙げられるが、特にメタクリル酸メチルが好ましい。また、アクリル酸アルキルとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチルなどが挙げられる。アクリル酸アルキルにおけるアルキルは、通常炭素原子数が1〜10程度のものであるが、特に炭素原子数2以上のものが好ましい。かかるアクリル系樹脂としては、汎用の市販品を使用することができる。 【0016】また、このような板状発泡体の表面を被覆するためのフィルムとして、アクリルゴム粒子である耐衝撃アクリル系樹脂を含み、単層又は多層構造のものを用いるのも有効である。特に、ゴム弾性層を含む多層構造のアクリル系重合体が有利である。これは、少なくとも2層、好ましくは3層の多層構造を有する。かかる多層構造のアクリル系重合体としては、例えば、アルキルの炭素原子数が4〜8のアクリル酸アルキルと多官能単量体との共重合体からなるゴム弾性体を内層とし、メタクリル酸メチルを主成分とする硬質重合体を外層とする2層構造のアクリル系重合体や、メタクリル酸メチルを主成分とする硬質重合体を最内層とし、アルキルの炭素数が4〜8のアクリル酸アルキルと多官能単量体との共重合体からなるゴム弾性体を中間層とし、メタクリル酸メチルを主成分とする硬質重合体を最外層とする3層構造のアクリル系重合体などが挙げられるが、中でも、後者の3層構造のものが好ましい。 【0017】これらのフィルムは、例えばチルロールによる押出キャスティング、フィルムの両面をロール表面に接触させて成形する押出成形法、両面を金属ベルトに接触させて成形するベルト冷却押出法、インフレーション押出成形法、溶剤キャスティング法などによって、容易に成形することができる。 【0018】このようして得られるフィルムは、絵柄を片面に印刷されて用いられてもよいし、最外層に帯電防止等のコーティングなどがなされてもよい。また、予めフィルムに真空成形等の熱成形を施して形状を付与したものを、貼合に用いてもよい。さらに、別の樹脂、例えば、他のアクリル系樹脂、塩化ビニル樹脂、透明ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン系樹脂などからなるフィルム又はシートを裏打ちした構造のフィルムとすることも可能である。 【0019】板状発泡体の表面を被覆するためのフィルムの厚みは、好ましくは50〜600μm の範囲であり、より好ましくは100〜600μm 程度、さらに好ましくは100〜300μm 程度である。 【0020】板状発泡体の表面を被覆するためのフィルムは、紫外線吸収剤を含有する。紫外線吸収剤としては、通常のアクリル系樹脂に添加されるのと同様のものが使用でき、具体的には、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系などの紫外線吸収剤が、それぞれ単独で、又は2種以上組み合わせて用いられる。フィルムからの揮発分を少なくし、また下地層の劣化を防止するなどの観点からは、分子量の大きいベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が好ましい。適当なベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤として、例えば、2,2'−メチレンビス〔6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール〕、2−〔2−ヒドロキシ−3−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5−メチルフェニル〕ベンゾトリアゾールなどが挙げられる。 【0021】板状発泡体の表面を被覆するためのフィルムが単層の場合は、その中に紫外線吸収剤が存在していればよいが、多層のフィルムを用いる場合は、表層(外層)が、透明アクリル系樹脂からなりかつ表層中に紫外線吸収剤を含有させるのが好ましい。紫外線吸収剤の使用量は、単層フィルムの場合はそれを構成するアクリル系樹脂あたり、また多層フィルムの場合は表層を構成するアクリル系樹脂あたり、それぞれ通常0.1〜2重量%程度である。フィルムを構成するアクリル系樹脂組成物は、他の添加剤を含有していてもよい。かかる添加剤としては、例えばヒンダードフェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、ヒンダードアミン系光安定剤のような耐候剤、難燃剤、着色剤、顔料、無機系充填剤などが挙げられる。 【0022】単層フィルムの場合は、そのフィルム自体が前記の厚みを有するようにすればよいが、多層フィルムの場合は、表層の厚みは50〜200μmが好ましい。より好ましくは、80〜150μmである。 【0023】本発明は、又、底板上に設けた熱可塑性樹脂を主材料とし気泡を含有する板よりなる1または複数の仕切枠の中に、植物生育用の軽量緑化資材を入れることを特徴とする軽量緑化ユニットを提供する。植物生育用の軽量緑化資材としては、土壌改良剤、保水剤等を含む軽量土壌等が挙げられるが、吸水性樹脂を含有する軽量緑化資材が好ましく使用される。 【0024】吸水性樹脂は高い吸水量を有し、保水力にも優れていることから、土壌改良剤または保水剤として農業や園芸の分野で使用されている。しかし、通常の吸水性樹脂は、水分は保持するが、空気層を持たないため、これをだけを保水剤等として大量に使用すると、根腐れのおそれがあるため、好ましくは他の土壌改良剤と混合して用いられる。 【0025】吸水性樹脂としては、微粉末あるいは熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂と混合し、炭化水素系発泡剤で発泡・成形して得られる発泡成形品等が用いられる。又、吸水性樹脂としては、例えば熱可塑性樹脂であるポリエチレンオキサイドを架橋して製造される架橋ポリエチレンオキシドあるいは架橋ポリビニルアルコールなどが挙げられるが、特に熱可塑性樹脂との相溶性のうえで架橋ポリエチレンオキシドを使用するのが好ましい。またN−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−n−プロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、アクリロイルピペリジン、アクリロイルピロリジン等のN−アルキル置換アクリルアミドモノマーを主成分とし、これに架橋性の多官能モノマーを加えて重合することによって得られるポリマーも挙げることができる。また、これらは必要に応じて他のビニルモノマーを共重合することがもでき、共重合可能なビニルモノマーとしては、(メタ)アクリル酸及びその塩、(メタ)アクリルアミド、tーブチルアクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド等を挙げることができる。 【0026】吸水性樹脂と混合される土壌改良剤としては、軽量で農業や園芸の分野で、土壌改良剤等として使用されているものであれば特に限定されず、天然または人工の保水機能をもつ多孔性軽量資材等が用いられる。又、本発明の効果を損なわない範囲で、他の土壌等も吸水性樹脂と混合することができる。天然または人工の保水機能をもつ多孔質軽量資材としては、例えばカヌマ土,細粒軽石,バーミキュライト,パーライト、活性炭やゼオライト等を単独または複合した嵩高で軽量の資材が好ましく用いられる。また紙や発泡させたビーズ状のゴム系あるいはポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系等の合成樹脂も好ましい。無機物質を空隙を持つように接着させた無機系多孔ブロックや多孔質化した廃棄物燃焼灰や繊維状の材料、例えばロックウールおよびこれらの混合資材も用いることができる。 【0027】吸水性樹脂は、これらの土壌に分散含有させる。分散含有させるためには単純に混ぜ合わせれば良いが、合成樹脂発泡体あるいは無機系多孔ブロックを製造する途中の工程に吸水性樹脂を添加・混合する事により製造する事もできる。吸水性樹脂の添加量は、水を吸収した時、多孔成型体の空隙部分を満たす程度が好ましい。多孔成型体の空隙率が大きいほど保水量は増加する。他方多孔成型体の毛管現象で水を上部の用土に供給するため、多孔成型体の毛管は細い方がよい。従って、この両要件を満たす範囲の多孔成型体を選択することが好ましい。通常、他の土壌改良剤と吸水性樹脂の混合割合は好ましくは、他の土壌改良剤100重量部に対し吸水性樹脂が0.01〜400重量部の割合である。 【0028】本発明の軽量緑化ユニットは、底板上に、上述の板状発泡体を組み合わせて仕切枠を1又は複数組み立て、その仕切枠の中に、植物生育用の軽量緑化資材を入れるという簡単な手順で作ることができ、この軽量緑化ユニットを用いて建物の屋上等に花壇や芝生を作ることができる。仕切枠の中には、上述の植物生育用の軽量資材を入れるだけでも良く、又、上述の植物生育用の軽量資材の中で吸水性樹脂を多く含むものを保水ベッドとして底部に敷き、上部には吸水性樹脂の少ない、或いは含まない用土を積層させても良い。本発明の軽量緑化ユニットを作った以後の維持管理は、普通の花壇や芝生と同様に扱えばよい。また潅水の頻度は吸水性樹脂の量によって異なるが潅水できないような場所であっても植物が枯死する事はないのでメンテナンスフリーの花壇や芝生とすることができる。 【0029】以下、本発明を、実施例を用いてより具体的に説明するが、本発明の範囲はこの実施例に限定されるものではない。 【0030】 【実施例】図1、図2において、それぞれ1及び2は、ABS樹脂等の熱可塑性樹脂を主材料とし気泡を含有する板、すなわち板状発泡体である。いずれの板状発泡体も、曲げ弾性率が500MPa以上であり、その表面は、紫外線吸収剤を含有するフィルムで覆われていてもよい。又、いずれの板状発泡体も、切れ込み3を有しているが、図1の板状発泡体1においては、切れ込み3はその一辺の端部付近にあり、一方、図2の板状発泡体2においては、切れ込み3はその一辺の中央部にある。本実施例においては、図1の板状発泡体1は、図2の板状発泡体2より長い長辺を有しているが、この長さの関係は特に限定されない。板状発泡体1及び2は、カンザシピン差込孔4を有している。板状発泡体1は、カンザシピン差込孔4を一方の側面のみに有しているが、板状発泡体2は、カンザシピン差込孔4を両方の側面のみに有している。本実施例のように、カンザシピン差込孔は複数であってもよい。本発明の板状発泡体は、3のような切れ込みの組み合わせ、カンザシピン、凹型金具等により他の板状発泡体と接合される。そこで、3のような切れ込みやカンザシピン差込孔の少なくともいずれかを有していることが通常であるが、本実施例の板状発泡体1及び2は、切れ込みやカンザシピン差込孔の両方を有し、他の板状発泡体と、切れ込みの組み合わせ及びカンザシピンにより接合される。すなわち、板状発泡体1は、切れ込みの組み合わせ及びカンザシピンにより他の2枚の板状発泡体と組み合わせることができる。又、板状発泡体2は、切れ込みの組み合わせ及び両方の側面にあるカンザシピンにより他の3枚の板状発泡体と組み合わせることができる。 【0031】図1の板状発泡体1及び図2の板状発泡体2を複数枚組み合わせて、本発明の機能緑化用パネルを作ることができる。図3は、そのようにして作られた機能緑化用パネルの斜視図であり、図1の板状発泡体1及び図2の板状発泡体2が、接合部5及び6で接合されて、5つの仕切枠7を有する機能緑化用パネルが、底板8の上に、構成されている。接合部5は、切れ込み3の組み合わせにより接合されており、接合部6はカンザシピンにより接合されている。板状発泡体は、凹型金具にその少なくとも一方の端面を嵌め込むことにより互いに接合することもできる。この機能緑化用パネルに、さらに板状発泡体を接合することにより、より大きな、すなわち仕切枠7の多い機能緑化用パネルを作ることも可能であるし、又、板状発泡体の組み合わせ方を変えることにより、あるいは他の形状、大きさの、板状発泡体を用いることにより、機能緑化用パネルの形状、大きさを変えることも容易である。 【0032】このようにして構成された機能緑化用パネルの仕切枠7の中に、植物生育用の軽量緑化資材を入れることにより本発明の軽量緑化ユニットを作ることができる。上述のように、軽量緑化資材としては、吸水性樹脂と他の土壌改良剤を含むものが好ましい。こうして作られた軽量緑化ユニットの、仕切枠7の中の軽量緑化資材に植物を育成し屋上花壇等を作ることができる。 【0033】 【発明の効果】本発明の機能緑化用パネル、緑化用ユニットは、簡単に作ることができ、かつ強度及び耐候性の優れたものである。さらに、紫外線吸収剤を含有するフィルムで表面を覆う等の方法により、さらに耐候性の優れたものとすることができる。本発明機能緑化用パネル、緑化用ユニットは、さらに屋上の大きさや形状等に応じてパネル全体の大きさや形状を簡単に変更でき、リサイクルやリユースができるとの特徴を有するものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】500073146 【氏名又は名称】株式会社久保工 【識別番号】500494363 【氏名又は名称】三高株式会社 【識別番号】399034220 【氏名又は名称】日本エイアンドエル株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年4月25日(2001.4.25) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100093285 【弁理士】 【氏名又は名称】久保山 隆 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−315437(P2002−315437A) |
| 【公開日】 |
平成14年10月29日(2002.10.29) |
| 【出願番号】 |
特願2001−127244(P2001−127244) |
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