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【発明の名称】 植生マットと植生構造とその施工方法
【発明者】 【氏名】阪口 正弘

【氏名】黒田 実

【氏名】足立 景一

【要約】 【課題】屋上緑化のために多くの時間と労力を要し、施工後の管理コストも高い。また、重量構造物になると建造費用が高くなるとともに既存ビルでの屋上緑化が困難になる。

【解決手段】面状の不織布2の下面に空間19を形成した排水層21と、この排水層21の上部に所定厚の軽量材料18を設けた軽量材料層22と、この軽量材料層22の上部に、面状の不織布2の上面に線状の係止部材3を設けこの係止部材3に粒状の軽量土壌材料7を絡ませて保持した植生層20とを設け、この植生層20に植物12を播種又は播苗して植生構造15を構成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 面状の繊維材の上面に線状の係止部材を所定高さで設けて繊維マットを形成し、該繊維マットの係止部材に粒状の軽量土壌材料を絡ませて保持することにより植生層を形成し、該植生層に植物を播種又は播苗した植生マット。
【請求項2】 線状の係止部材を、不規則に絡み合う線状の樹脂材料で形成したことを特徴とする請求項1記載の植生マット。
【請求項3】 面状の繊維材の下面に空間を形成した排水層と、該排水層の上部に所定厚の軽量材料を設けた軽量材料層とを有し、該軽量材料層の上部に、面状の繊維材の上面に線状の係止部材を設け該係止部材に粒状の軽量土壌材料を絡ませて保持した植生層とを設け、該植生層に植物を播種又は播苗した植生構造。
【請求項4】 線状の係止部材を、不規則に絡み合う線状の樹脂材料で形成したことを特徴とする請求項3記載の植生構造。
【請求項5】 面状の繊維材の片面に線状の係止部材を設けて繊維マットを形成し、該繊維マットの係止部材を下向きに使用して排水層を形成し、該繊維マットの係止部材を上向きに使用して植生層に用いたことを特徴とする請求項3又は請求項4記載の植生構造。
【請求項6】 軽量土壌材料を、火山砂利を主構成とした土壌材料で構成したを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の植生構造。
【請求項7】 植物を多肉植物セダム類で構成したことを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載の植生構造。
【請求項8】 軽量材料を火山砂利で構成したことを特徴とする請求項3〜7のいずれか1項に記載の植生構造。
【請求項9】 線状の係止部材を上面に有する繊維マットを地面に敷設し、該繊維マットの係止部材に軽量土壌材料を絡ませて形成した植生層に植物の播種又は播苗を行って植生マットを構成し、該植生マットの植物を定着させた後、所定の大きさに切断して搬送するようにした植生構造の施工方法。
【請求項10】 所定の大きさに切断した植生マットを芯材に巻いて搬送形態とし、該巻いた状態の植生マットを施工現場で広げて敷設することを特徴とする請求項9記載の植生構造の施工方法。
【請求項11】 施工現場の施工面に、該施工面上に空間を形成する排水マットを敷設し、該排水マットの上部に所定厚の軽量材料を敷設し、該軽量材料上に、植物の播種又は播苗を行って所定の大きさに切断した植生マットを敷設することを特徴とする請求項9又は請求項10記載の植生構造の施工方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、ビルの屋上等を緑化するための植生マットと、その植生構造とその施工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、ビルの屋上等を緑化する技術が提案されており、近年、都市部の屋上緑化が注目されている。この屋上緑化による効果として、ほぼ一日を通してコンクリート温度を一定にすることにより、日中と夜中との温度差で生じるコンクリートの伸縮によるひび割れを抑制した建物の延命や、断熱効果による灼熱都市(ヒートアイランド)現象の緩和や冷暖房費の節約がある。また、屋上緑化によって大気汚染の浄化や水質浄化も期待されている。
【0003】このような屋上緑化を行うための従来技術として、例えば、特開平11−243781号公報記載の発明がある。この発明では、掛止部材を有する遮水シートを屋根部に敷設し、その遮水シート上に厚層基材を吹付け、この厚層基材を掛止部材に絡ませることにより植生基盤を形成している(従来例1)。
【0004】また、他の従来技術として、特公平3−42042号公報記載の発明がある。この発明では、フィルタに載置された下側の保水層土壌と、上側のフレームのフィルタに載置された露天状態の植生層の土壌との間に、上下方向に剛なスペーサを介して気体のみの空気層を形成している(従来例2)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従来例1では、全ての作業を施工現場で行う構成であるため、緑化のための現場作業に多くの時間を要するとともに、緑化後の散水のための灌水設備工事等にも非常に時間がかかり、作業の長期化による費用の増加を招いてしまう。また、植生基盤が全体的に保水してしまうので、大幅な重量増加を招いてしまう。しかも、緑化した後のメンテナンスに多くの時間と労力を要する。例えば、芝生等の植物の管理には、施肥、水やり、雑草抜き、枯れた部分の張替等に多くの管理費が必要となる。
【0006】また、前記従来例2では、上下のフィルタ間に設けられるスペーサによって厚みの大きい構造体となってしまうとともに、人がその上を散策したりゴルフの練習をしたりできるような構造としているため、重量構造物となってしまう。しかも、複雑な構造であるため、その施工に多くの時間と労力を要する。
【0007】さらに、このような建築物においては、建築基準法施工令で定められた積載荷重に上限値があり、屋上緑化するための構造物が重量物となると、新築ビルでは、その積載重量が建築基準法施工令で定められた基準値を満足するように通常より柱を大きくしなければならなくなり、構造物の建造費用が高くなってしまう。また、既存ビルでは、この基準値を満たすことがほぼ不可能となり、屋上緑化ができなくなる。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、前記課題を解決するために、本願発明の植生マットは、面状の繊維材の上面に線状の係止部材を所定高さで設けて繊維マットを形成し、該繊維マットの係止部材に粒状の軽量土壌材料を絡ませて保持することにより植生層を形成し、該植生層に植物を播種又は播苗している。この繊維マットとしては、例えば、不織布で形成された繊維材上に、不規則な弧を描くように形成した多数の線状の係止部材を融着したものが用いられる。また軽量土壌材料としては、例えば、細孔を有する軽量の土壌材料が用いられる。このように、面状の繊維材の上面に設けた係止部材に粒状の軽量土壌材料を絡ませ、この軽量土壌材料を絡ませた植生層に植物を播種又は播苗することにより、植物の種苗を植えた状態の植生マットのみでの搬送を容易に行うことができる。
【0009】前記線状の係止部材を、不規則に絡み合う線状の樹脂材料で形成すれば、形成が容易で耐候性の高い係止部材を形成することができる。
【0010】また、本願発明の植生構造は、面状の繊維材の下面に空間を形成した排水層と、該排水層の上部に所定厚の軽量材料を設けた軽量材料層とを有し、該軽量材料層の上部に、面状の繊維材の上面に線状の係止部材を設け該係止部材に粒状の軽量土壌材料を絡ませて保持した植生層とを設け、該植生層に植物を播種又は播苗している。このように、繊維材の下面に空間を形成した排水層と、その上部の軽量材料層と、その上部の軽量土壌材料を係止部材に絡ませた植生層とから植生構造を形成しているので、軽量材料層が適度に水分を保持しながら排水層から余分な水分を排水し、植生層の軽量土壌材料で植物が育つようにした植生構造を形成することができる。
【0011】この線状の係止部材を、不規則に絡み合う線状の樹脂材料で形成すれば、形成が容易で耐候性の高い係止部材を形成することができる。
【0012】また、面状の繊維材の片面に線状の係止部材を設けて繊維マットを形成し、該繊維マットの係止部材を下向きに使用して排水層を形成し、該繊維マットの係止部材を上向きに使用して植生層に用いるようにすれば、排水層と植生層とを形成する繊維マットを共通品として生産コストの低減や容易な施工が可能な植生構造とすることができる。
【0013】その上、軽量土壌材料を、火山砂利を主構成とした土壌材料で構成すれば、入手が比較的容易で、植物の生長に適した軽量土壌材料を主構成とした土壌材料を用いることができる。
【0014】さらに、植物を多肉植物セダム類で構成すれば、灌水や除草、施肥等のメンテナンスを軽減した植生構造とすることができる。
【0015】また、軽量材料を火山砂利で構成すれば、軽量土壌材料と同様に、入手が比較的容易で、植物の生長に適した材料で排水層と植生層の間の中間層を形成するので、植物を生長させる土壌ともなりうるようにできる。
【0016】一方、本願発明の植生構造の施工方法は、線状の係止部材を上面に有する繊維マットを地面に敷設し、該繊維マットの係止部材に軽量土壌材料を絡ませて形成した植生層に植物の播種又は播苗を行って植生マットを構成し、該植生マットの植物を定着させた後、所定の大きさに切断して搬送するようにしている。これにより、施工現場に敷設する前に地面(畑等)で植物の種苗を定着させることができるので、施工後の植物を安定して生長させることができる。
【0017】また、所定の大きさに切断した植生マットを芯材に巻いて搬送形態とし、該巻いた状態の植生マットを施工現場で広げて敷設するようにすれば、植物を植えた状態の植生マットの搬送が容易であるとともに、植生マットの施工を短時間で容易に行え、労働時間と労力の削減を計ることができる。
【0018】さらに、施工現場の施工面に、該施工面上に空間を形成する排水マットを敷設し、該排水マットの上部に所定厚の軽量材料を敷設し、該軽量材料上に、植物の播種又は播苗を行って所定の大きさに切断した植生マットを敷設するようにすれば、施工現場での作業と植生マットの製造とを平行して行うことができるので、施工現場での作業に続いて植生マットの施工を連続的に行うことができるので、屋上緑化作業を短時間で労力を要することなく行うことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本願発明の植生マットに使用する繊維マットの一実施形態を示す平面図であり、図2は図1に示すA−A断面図、図3は図1に示す繊維マットの斜視図である。
【0020】図1,2に示すように、繊維マット1は所定厚の面状の繊維材たる不織布2と、この不織布2の片面に設けられた係止部材3とから構成されている。不織布2は、水は通すが粒状の軽量土壌材料は通さないような繊維材で、また、植物の根の生長を大きく妨げない繊維材として用いられている。係止部材3は、不規則な弧を描く線状に形成された樹脂材料を不特定な形状に曲げた線状のフィラメント材を不規則に絡み合わせることによって形成されている。この線状に形成されたフィラメント材からなる係止部材3が、山4と谷5を有する凹凸状に形成され、谷5部で不織布2の片面に熱融着6されて一体的な繊維マット1が構成されている。線材としては、直径1mm程度の材料が用いられている。このように線状の係止部材3を不特定な形状に曲げて絡み合わせて山4と谷5を有するように形成し、谷5部を不織布2に融着することによって、係止部材3の山4部で所定の弾性と圧縮強度を有するようにしている。
【0021】この係止部材3の山4と谷5は、例えば、高低差hを25mm程度、間隔wを25mm程度とすることにより、10mm程度の粒状の軽量土壌材料7を絡ませて保持するのに好ましい形態に形成することができる。なお、この高低差hと間隔wは、軽量土壌材料7を絡みつかせて保持できる寸法であればよく、軽量土壌材料7に応じて決定すればよい。また、図示する係止部材3の量は一例であり、粒状の軽量土壌材料7を保持する量や粒の大きさに応じて適宜調整すればよい。
【0022】図3に示すように、このように形成された繊維マット1の係止部材3側には粒状の軽量土壌材料7が敷かれ、係止部材3に絡ませることによって保持されている。この軽量土壌材料7としては、火山砂利が、比重が0.8程度と軽く、保水性も有しているので、主構成とするのに好ましい。この軽量土壌材料7には、火山砂利とともに砂や山土等も混ぜられ、係止部材3に絡ませるように敷設されて不織布2の上面に植生層20が形成される。
【0023】図4は図1に示す繊維マットを使用した植生構造の施工方法を示す縦断面図であり、図5は図4に示す施工方法の次工程を示す縦断面図、図6は図5に示す施工方法の次工程を示す縦断面図、図7は図6に示す施工方法の次工程を示す縦断面図、図8は図7に示す施工方法の次工程を示す縦断面図、図9は図8に示す施工方法の次工程を示す縦断面図、図10は図9に示す施工方法の次工程を示す縦断面図、図11は図10に示す施工方法の次工程を示す縦断面図である。これらの図に基いて、以下、植生マットの生産方法とその植生マットを使用した植生構造の施工方法を説明する。この植生マットに使用する繊維マットは上述した図1〜3に示すものを使用している。なお、植生マットの生産は地面(畑)で行い、この植生マットをビルの屋上に施工する例を説明する。
【0024】まず、図4〜図8に基いて植生マット8(図7)の生産方法を説明する。図4に示すように、畑等の地面9に所定ピッチで孔11を設けた有孔ビニールフィルム10を敷き、この有孔ビニールフィルム10上に、係止部材3を上向きにして不織布2を下にした繊維マット1を敷設する。この繊維マット1の大きさとしては、例えば、1m×10m程度が作業上好ましい。
【0025】次に、図5に示すように、繊維マット1上の係止部材3に軽量土壌材料7を絡ませながら敷設する。この軽量土壌材料7には、上述したように粒状の火山砂利が主構成として用いられ、この火山砂利に砂や山土等を混合したものを、例えば、70℃以上に高温殺菌消毒してから用いられる。火山砂利の量としては、50%以上の量が混合され、その粒径としては、10mm以下を用いるのが、係止部材3に絡ませて保持するのに好ましい。
【0026】次に、図6に示すように、これらからなる軽量土壌材料7を敷き均し、係止部材3の部分に植生層20を形成する。
【0027】次に、図7に示すように、植生層20に植物12を播種又は播苗、もしくは播種と播苗を行う。この植物12としては、耐候性がすぐれ、寒暖の温度差に強く、多年草である多肉植物セダム類が好ましく、例えば、アルバム、アクレ、スプリューム、サカサマンネン等を植えることにより、施工後のメンテナンスに労力を要しない。この時、必要に応じて化成肥料や液体肥料を散布すればよい。このようにして形成された植生マット8は、種や苗が軽量土壌材料7に定着するように所定期間養生する。13は、植物12の根である。
【0028】次に、所定期間養生された植生マット8は、有孔ビニールフィルム10上の不織布2から上が所定サイズに切断される。この切断する大きさとしては、後述する施工現場の大きさや搬入可能サイズ等の条件によって決定される。例えば、上述したように1m×10mの繊維マット1で植生マット8を構成した場合、1m×5mや1m×7m等の任意の大きさで切断される。
【0029】このように切断された植生マット8は、図8に示すように、運搬用の芯材14(長円筒状)に巻き付けられる。この場合、植生マット8の係止部材3によって火山砂利等の軽量土壌材料7が保持された状態であるため、この軽量土壌材料7やそこに植えられた植物12は、係止部材3から脱落してしまうことなく芯材14に巻き付けられる。このようにして巻かれた植生マット8は円筒状であるため、敷設施工時の取扱いが容易であるとともに、搬送も容易に行うことができる。
【0030】以上が、植生マット8の生産工程であり、このようにして芯材14にロール状に巻かれた植生マット8は、トラック等の搬送手段によって施工現場まで搬送される。
【0031】次に、図9〜図11に基いて植生構造15(図11)の施工方法を説明する。図9に示すように、施工現場となるビルの屋上16には、排水層21を形成するために係止部材3を下向きにした繊維マット1が敷設される。この例では、上述した植生マット8を形成するための繊維マット1を上下逆向きに使用することにより、屋上16に係止部材3の山4が接し不織布2が上部に位置する排水マット17として用いられている。このように使用しても、凹凸状に形成された係止部材3の山4が所定の弾性と圧縮強度を有しているので、最下部に位置する排水マット17としての耐荷重は有している。
【0032】次に、図10に示すように、排水マット17の上に軽量材料18を所定厚で敷設する。この軽量材料18としては、火山砂利やパーライト、その他の多孔質材料が用いられ、例えば、厚さiが30mm程度の厚さで敷設される。この厚さiは、施工場所の気候や植える植物12等に応じて適宜決定すればよい。このように軽量材料18が敷設された層を軽量材料層22という。
【0033】そして、図11に示すように、この軽量材料層22の上に、上述したように運搬用に巻かれた植生マット8が広げられて敷設される。この植生マット8の敷設作業は、予め、施工現場に応じた大きさに切断されて巻かれた状態のものを広げて敷設する作業であるため、作業としては簡単であるとともに、所定長さ分を一度の作業で行うことができる。このように、施工現場に応じて予め計画した植生マット8の配置に対応するように植生マット8を生産しているので、植生マット8の敷設作業は、効率良く短時間で行うことができる。
【0034】このように敷設された植生マット8は、隣接する植生マット8間をワイヤー等で結束して一体化され、周囲を押え金具や玉砂利の敷設等によって全体的に固定される。
【0035】その後、植生マット8上の植生層20が薄くなっている部分と継目の部分に軽量土壌材料7を撒いて均し、必要に応じて化成肥料や液体肥料が散布される。そして、灌水して、軽量土壌材料7や軽量材料18に保水させれば植生構造15の施工が完了する。
【0036】図12は図1に示す繊維マットを使用した植生構造の一実施形態を示す縦断面図である。この図に基づいて、前記したように施工して形成された植生構造15の全体を説明する。
【0037】図示するように、この植生構造15は、コンクリート等で形成された屋根16の上面に、排水マット17の係止部材3によって空間19を有する所定高さの排水層21が形成され、この排水マット17の不織布2の上面に、軽量材料18が設けられた軽量材料層22が形成されている。この軽量材料層22の上部には、植生マット8の不織布2が下に位置するように植生マット8が設けられている。この植生マット8は、係止部材3によって保持された軽量土壌材料7から植物12が生えた状態である。
【0038】このように構成された植生構造15は、下部の排水層21の高さ(厚み)を約25mm、軽量材料層22の高さ(厚み)を約20mm、上部の植生層20の高さ(厚み)を約25mmとしており、全体の高さを約70mmとした植生構造15となる。このような植生構造15であっても、軽量土壌材料7と軽量材料18を使用しているので、全体としての重量を抑えることができる。
【0039】したがって、軽くて薄い植生構造15によって重量を抑制した屋上緑化を実現することができ、構造物への負担を軽減して、新築ビルへの施工のみではなく、既存ビルへの施工も可能としている。しかも、軽量化することによって傾斜屋根部分への施工も可能となる。
【0040】また、上述したように植生マット8に植える植物12に多肉植物セダム類を使用しているので、軽量土壌材料7と軽量材料18に水を含ませた後は、水やりが不要であるため灌水設備が不要となり、また、雑草も生えにくいので管理コストを非常に安価に抑えることができる。
【0041】さらに、排水層21を持たせて一定の通気性を保つようにしているので、植物の生長に好ましい状態にできる植生構造15を短い工期で容易に形成することができる。
【0042】しかも、上述したように地面9(畑)で植生マット8を生産してから施工現場へ搬送して施工するため、植物12の定着性が非常に高く、広範な面積への施工を行っても、後日、部分的な苗や種の補植え作業等を必要とすることがない。
【0043】なお、前記実施の形態では、植物12として多肉植物セダム類を例に説明したが、他の植物であってもよく、植物12は多肉植物セダム類に限定されるものではない。
【0044】また、上述した実施形態は一実施形態であり、本願発明の要旨を損なわない範囲での種々の変更は可能であり、本願発明は上述した実施形態に限定されるものではない。
【0045】
【発明の効果】本願発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載するような効果を奏する。
【0046】係止部材に粒状の軽量土壌材料を絡ませた植生層に植物を播種又は播苗することにより、植物の種苗を植えた状態の植生マットのみでの搬送を容易に行うことができ、この植生マットを上面に敷設する植生構造を形成する場合も容易に施工することが可能となる。
【出願人】 【識別番号】301018669
【氏名又は名称】グリーンスター株式会社
【出願日】 平成13年4月18日(2001.4.18)
【代理人】 【識別番号】100065868
【弁理士】
【氏名又は名称】角田 嘉宏 (外5名)
【公開番号】 特開2002−315431(P2002−315431A)
【公開日】 平成14年10月29日(2002.10.29)
【出願番号】 特願2001−119890(P2001−119890)