トップ :: A 生活必需品 :: A01 農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業




【発明の名称】 培地、粒状培地、粒状培地の製造方法、および作物の栽培方法
【発明者】 【氏名】原田 典明

【要約】 【課題】新規な培地、粒状培地、粒状培地の製造方法、および作物の栽培方法の提供。

【解決手段】本発明の新規な培地は、緩効性リン酸肥料のpHが7〜9の範囲であり、培地中のク溶性リン酸成分濃度が5〜20重量%の範囲で、水溶性リン酸成分濃度が0.1重量%以下である、緩効性リン酸肥料と保水材とを含有するもので、この培地を育苗用培土として用いて育苗した場合には、苗の根張りがよく、且つ、育苗期間中に苗の葉色が黄色く薄くなることもないという効果を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 緩効性リン酸肥料と保水材とを含有する培地において、緩効性リン酸肥料のpHが7〜9の範囲であり、培地中のク溶性リン酸成分濃度が5〜20重量%の範囲で、水溶性リン酸成分濃度が0.1重量%以下である上記培地。
【請求項2】 請求項1記載の培地を粒状一体化した粒状培地。
【請求項3】 緩効性リン酸肥料が硬化性樹脂で表面処理されたものである請求項1記載の培地または請求項2記載の粒状培地。
【請求項4】 硬化性樹脂がポリウレタン系樹脂である請求項3記載の培地または粒状培地。
【請求項5】 ポリウレタン系樹脂が水硬化型である請求項4記載の培地または粒状培地。
【請求項6】 緩効性リン酸肥料100重量部に対し、硬化性樹脂の割合が2〜10重量部である請求項3〜5記載の培地または粒状培地。
【請求項7】 pHが4〜6の範囲である請求項1〜6記載の培地または粒状培地。
【請求項8】 せん断力及び/又は圧縮力を加えて粒状に一体化し、必要によって更に加熱乾燥することを特徴とする請求項2〜7記載の粒状培地の製造方法。
【請求項9】 窒素肥料成分およびカリ肥料成分から選ばれた一種以上を含有する緩効性肥料と、請求項1〜7のいずれか1項記載の培地または粒状培地を含有する育苗容器施肥用材料【請求項10】 請求項9記載の育苗容器施肥用材料を用いた作物の栽培方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、培地、粒状培地、これらを用いた育苗容器施肥用材料、および作物の栽培方法、並びに粒状培地の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から作物を栽培するために、沖積土、洪積土、火山性土、腐植土、火成岩、水成岩、砂及びその他の天然鉱物等から成る土壌が培土として用いられている。一般農家においては、これらの土壌に独自の配合により肥料成分を混合し、自家製培土として使用していた。ところが、一般農家にて土壌に肥料成分を混合する場合には、不均一になり易く、また、手間がかかり且つ労力を要するため、近年においては、予め土壌と肥料成分を造粒した粒状培土が、使用されるようになった。
【0003】そして、更に進んだ技術として、本圃(本田)で必要な肥料成分までも、育苗時に使用する培土に添加し、本圃(本田)での施肥労力を軽減もしくは皆無にするといった施肥技術が考案されている。その一例として、特開平11−123024公報には、緩効性肥料と保水材を粒状化した資材及びこれを利用した育苗容器全量施肥材料などが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】緩効性リン酸肥料と保水材とを含有する培地を用いた育苗方法において、緩効性リン酸肥料の含有割合が高い場合、苗の根張りが悪く、苗の葉色が黄化するといった課題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前述の従来技術の問題点に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、緩効性リン酸肥料と保水材とを含有する培地において、緩効性リン酸肥料のpHが7〜9の範囲であり、かつ培地中のク溶性リン酸成分濃度が5〜20重量%の範囲で、水溶性リン酸成分濃度が0.1重量%以下である培地を育苗用培土として用いて育苗した場合には、苗の根張りがよく、且つ、育苗期間中に苗の葉色が黄色く薄くなることもないという新しい知見を得て、この知見に基づいて本発明を完成させた。
【0006】本発明は以下の(1)〜(10)の構成からなる。
(1)緩効性リン酸肥料と保水材とを含有する培地において、緩効性リン酸肥料のpHが7〜9の範囲であり、培地中のク溶性リン酸成分濃度が5〜20重量%の範囲で、水溶性リン酸成分濃度が0.1重量%以下である上記培地。
(2)前記(1)の培地を粒状一体化した粒状培地。
(3)緩効性リン酸肥料が硬化性樹脂で表面処理されたものである前記(1)の培地または前記(2)の粒状培地。
(4)硬化性樹脂がポリウレタン系樹脂である前記(3)の培地または粒状培地。
(5)ポリウレタン系樹脂が水硬化型である前記(4)の培地または粒状培地。
【0007】(6)緩効性リン酸肥料100重量部に対し、硬化性樹脂の割合が2〜10重量部である前記(3)〜(5)の培地または粒状培地。
(7)pHが4〜6の範囲である前記(1)〜(6)の培地または粒状培地(8)せん断力及び/又は圧縮力を加えて粒状に一体化して、必要によって更に加熱乾燥することを特徴とする前記(2)〜(7)の粒状培地の製造方法。
(9)窒素肥料成分およびカリ肥料成分から選ばれた一種以上を含有する緩効性肥料と、前記(1)〜(7)のいずれかの培地または粒状培地を含有する育苗容器施肥用材料。
(10)前記(9)の育苗容器施肥用材料を用いた作物の栽培方法。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の培地、および粒状培地について詳細に説明する。
【0009】本発明の、緩効性リン酸肥料と保水材とを含有する培地における、緩効性リン酸肥料のpHは7〜9の範囲であり、培地中のク溶性リン酸成分濃度5〜20重量%の範囲で、水溶性リン酸成分濃度は0.1重量%以下であることが好ましい。
【0010】緩効性リン酸肥料のpHを7未満に調節することは難しく、また、pHが9を超えた緩効性リン酸肥料を用いると、育苗した苗の根張りが悪く、また、苗の葉色が黄化するため好ましくない。更に、培地中のク溶性リン酸成分濃度が5重量%未満である場合において、本圃(本田)移植後に必要な量のリン酸肥料成分を、育苗容器に入れようとする時には、大量の該培地が必要となり、育苗容器に充填できなくなる場合がある。
【0011】また、培地中のク溶性リン酸成分濃度が20重量%を超える場合については、緩効性リン酸肥料の含有割合を多くしなければならないため、吸水・保水特性が著しく低下し、作物の生育に支障を来す恐れがあり現実的ではない。そして、培地中の水溶性リン酸成分濃度が0.1重量%を超えると、育苗容器に大量の該培地を充填して使用した場合、作物がリン酸濃度障害を起こす恐れがあり好ましくない。
【0012】本発明に使用される緩効性リン酸肥料とは、可溶性リン酸およびク溶性リン酸成分を主成分とするリン酸肥料であり、具体的には焼成リン肥、よう成リン肥、沈澱リン酸石灰、苦土過石(蛇紋過石)などを挙げることができる。一般的に、これらの緩効性リン酸肥料のpHは9を超えるものが大半を占めるため、物理的又は化学的にpHを7〜9に調整して用いるのが好ましい。
【0013】また、糞化石(coprolite)、リン石灰(apatite)、結塊リン鉱(nodule phosphate)、グアノ質リン鉱(guano phosphate)、海鳥糞(guano)等のリン鉱石を微粉砕して緩効性リン酸肥料として使用することもできる。このうち、質、量的な点から、結塊リン鉱、グアノ質リン鉱が好ましく、更にこれらのpHが7〜8であり、物理的又は化学的に調整しなくても使用できることから本発明に好適に用いられる。リン鉱石の産地は特に限定されるものではなく、フロリダ産、北アフリカ産、太平洋諸島産、アジア産等、いずれの産地のものでも構わない。
【0014】培地に対する緩効性リン酸肥料の含有割合は、緩効性リン酸肥料中のク溶性リン酸成分濃度および水溶性リン酸成分濃度によって異なり、培地中のク溶性リン酸成分濃度および水溶性リン酸成分濃度が本発明の範囲を外れなければよく、10〜70重量%の範囲が好ましい。
【0015】本発明に使用される保水材としては、育苗に要する水分を保持し得るものであれば何れの材料であっても使用することができる。具体的には、土壌、軽量且つ保水性に優れる植物性繊維材料や、天然高分子及びその誘導体を挙げることができる。
【0016】かかる土壌としては、沖積土、洪積土、火山性土、及び腐植土等の天然の土壌を挙げることができる。本発明においては、これらを熱等により殺菌した乾燥殺菌土を好ましく使用することができる。このような殺菌土としては、赤玉土(ソイール製、赤土系殺菌土)や黒玉土((株)ソイール製、黒土系殺菌土)を挙げることができる。
【0017】また、植物性繊維材料としては、ピートモスやヤシガラ(ヤシの果皮から外果皮及び内果皮を除去し取り出された中果皮から更に剛長繊維及び中短繊維を取り出した残滓物等)、樹皮、木材パルプ、もみ殻、大鋸屑等が挙げられる。
【0018】更に、天然高分子及びその誘導体としては、澱粉やカルボキシメチルセルロース等の天然高分子及びその誘導体等の天然資材が挙げられ、これらは、吸水特性に優れ、また、造粒時の結合材としての働きもあるため本発明に好適に用いられる。本発明の培地に含まれる保水材の割合は、30〜95重量%の範囲であることが好ましい。
【0019】また、本発明の培地は作業性の点から粒状に一体化して粒状培地とした方がより好ましく、更に培地構成原料の比重差による分級を解消する点においても有効である。
【0020】本発明のpHを7〜9に調節した緩効性リン酸肥料としては、緩効性リン酸肥料を硬化性樹脂で表面処理することが好ましい。本発明に用いられる硬化性樹脂としては、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、シリコン樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フラン樹脂、ポリウレタン系樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂等を例示することができる。これらの中でポリウレタン系樹脂が性能面から好ましい。
【0021】ポリウレタン系樹脂とは、イソシアネート化合物またはポリイソシアネート化合物とポリオール化合物の反応物、もしくはポリイソシアネート化合物単体であり、ウレタン基(−NHCOO−)、イソシアネート基(−NCO)を有する高分子化合物をいう。
【0022】イソシアネート化合物としては、トルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ナフタレンジイソシアネート、トリジンイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートなどが挙げられ、ポリイソシアネート化合物としてはこれらのイソシアネート化合物から誘導されるポリイソシアネート化合物を挙げることができる。中でも、MDIから誘導したポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(ポリメリック(p)−MDI)が好適に用いられる。
【0023】ポリオール化合物としては、ポリエーテルポリオール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなどのポリエーテル型ポリオール、多価アルコールとポリエーテルポリオールとカルボン酸化合物を反応させるなどして得られるポリエステル型ポリオールなどが挙げられる。また、生分解性を考慮してOH基含有の天然物、またはその変性物を用いることもできる。
【0024】また、必要に応じて触媒を用いることもでき、触媒としては、公知慣用のものを使用可能であるが、トリエチレンジアミン、N−メチルモルフォリン、N,N−ジメチルメルフォリン、ジアザビシクロウンデセン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等のアミン触媒が好適に用いられる。
【0025】更にこれら化合物を原料として製造したポリウレタン系樹脂の中でも、水と反応、もしくは水分が蒸発することによって硬化する水硬化型のものが作業性および環境への配慮の点で好適に用いられる。
【0026】緩効性リン酸肥料に対する硬化性樹脂の処理割合は、緩効性リン酸肥料100重量部に対し、硬化性樹脂の割合が2〜10重量部であることが好ましい。硬化性樹脂の割合が2重量部未満の場合、表面処理効果が少なく所望のpH値7〜9を達成できなくなる。硬化性樹脂の割合が10重量部を超えた場合、緩効性リン酸肥料のリン酸肥効が発現しなくなる恐れがあり、また、硬化性樹脂が高価なため経済的ではない。
【0027】本発明の培地または粒状培地は、緩効性リン酸肥料、及び保水材を必須成分とするが、本発明の効果を妨げない範囲であれば、それら必須成分以外の成分も添加することが可能である。
【0028】その必須成分以外の成分として、例えば、バーミキュライト(焼成バーミキュライト)、パーライト、ゼオライト、ロックウール等の鉱物、製紙工場のソーダパルプ製造の廃棄物から造られる黒灰、籾殻、ヤシガラの内果皮(内殻)から造られる活性炭、木材屑から造られた活性炭等の炭化物などを挙げることができる。
【0029】また、農薬活性成分を添加してもよく、該農薬成分としては、殺虫剤、殺菌剤、除草剤、抗ウィルス剤、及び作物生長調整剤のほか、殺ダニ剤、殺線虫剤等が挙げられ、その性状は、固体又は液体のいずれであっても本発明に使用可能である。
【0030】本発明の培地または粒状培地は、これに育苗に必要なリン酸成分以外の成分を、速効性肥料の形状で添加しても良い。該速効性肥料としては、育苗期間中に速やかに肥効するものであれば、特に限定されるものではないが、例えば、硫安、塩安、硝安、尿素、石灰窒素、硝酸石灰、硝酸ソーダなどの窒素肥料や、塩化カリ、硫酸カリ、腐植酸カリなどのカリ肥料等が挙げられる。
【0031】本発明の培地または粒状培地のpHは4〜6であることが好ましく、この範囲であれば作物の育苗用培地としてそのまま使用可能である。この範囲を外れた場合、そのまま使用すると、生育障害を起こし、葉色が黄化し根張りが悪くなる場合があるため、pH調整剤の併用が必要となる。
【0032】本発明の培地または粒状培地では、緩効性リン酸肥料を用いるため、育苗中におけるリン酸成分の溶出が僅かに抑えられることから、該培地または粒状培地を用いて苗を育苗すれば、本圃で必要なリン酸肥料(ク溶性リン酸成分)を、育苗した苗と共に移植時に本圃へ持ち込むことが可能となる。その後、ク溶性リン酸は、作物(苗)の根酸により徐々に分解され、苗に吸収される。従って、ク溶性リン酸の量を増減することにより、対象作物のリン酸成分を簡単に施肥することが可能となる。
【0033】本発明の粒状培地は、如何なる方法で造粒されたものであっても良いが、せん断力及び/又は圧縮力を加えることが可能な方法により造粒することが好ましい。せん断力及び/又は圧縮力を加えることが可能な方法で造粒すれば、結合材を用いなくても、緩効性リン酸肥料と保水材、および必要によりこれら必須成分以外の成分とを含有する培地を粒状化することが可能となる。
【0034】本発明の粒状培地を造粒する方法として、押出造粒法、圧縮造粒法、転動造粒法、噴霧乾燥造粒法、流動層造粒法、破砕造粒法、攪拌造粒法、およびコーティング造粒法等を挙げることができる。また、前述の、せん断力及び/又は圧縮力を加えることが可能な方法としては、押出造粒法と圧縮・粉砕造粒法を挙げることができる。
【0035】押出造粒方式として具体的には、スクリュー型である前押出式、横押出式、真空押出式および前処理兼用式、ロール型であるディスクダイ式やリングダイ式、ブレード型であるバスケット式やオシレーティング式、自己成形型であるツインダイス式やギヤー式やシリンダー式、ラム型である連続式や断続式等が挙げられる。
【0036】圧縮・粉砕造粒方式として具体的には、タブレッティング法とロールプレス法等が挙げられ、双方とも本発明に好ましく用いられるが、本発明においては、特に、せん断力と圧縮力の両方を同時に加えることが可能なロール型であるディスクダイ式やリングダイ式が好ましい。このようにせん断力及び/又は圧縮力を加えて粒状に一体化した粒状培地は、必要によって更に加熱乾燥される。
【0037】本発明の粒状培地の形状は特に限定されるものではなく、球状、楕円球状、ペレット状、多面体状等のいずれであっても使用することができる。なお、本発明の粒状培地は、培地(培土)及び種子等を連続的に育苗容器に充填していく自動播種施肥装置に好適な資材であり、自動播種施肥装置のホッパーでの残存率(所謂ブリッジによる詰まり)が、粉状の培地(培土)に比し著しく低いので、かかる自動播種施肥装置における培地(培土)の充填効率を向上することができる。
【0038】本発明の粒状培地の粒径は、最長部分で、3〜15mm以下とすることが好ましく、3〜6mm以下とすることが更に好ましい。上記範囲を外れた場合、粒状培地と後述する他の資材とを併用する際に分級が生じる傾向がある。
【0039】本発明の粒状培地の含有水分率は、特に限定されるものではないが、長期保管時の経時変化をなくすためには20重量%以下であることが好ましい。
【0040】本発明の培地または粒状培地の使用方法は特に限定されるものではないが、育苗容器に充填して使用することが好ましい。育苗に使用する育苗容器としては、対象作物の苗を育苗できる容器であれば良い。具体的に水稲育苗においては、いわゆる苗箱(内寸法;58cm×28cm×3cm)を例示することができる。
【0041】次に、本発明の育苗容器施肥用材料について説明する。本発明の育苗容器施肥用材料は、窒素肥料成分およびカリ肥料成分から選ばれた1種以上を含有する緩効性肥料と、本発明の粒状培地とを含有して成るものである。これらを育苗容器に充填することによって、全栽培期間中に必要な各肥料成分の一部、更には該育苗容器施肥用材料に含ませる肥料成分の量によっては、本圃で必要な肥料成分の全量を本圃に持ち込むことも可能となる。
【0042】窒素肥料成分およびカリ肥料成分から選ばれた1種以上を含有する緩効性肥料としては、化学的に溶解度を調整し又は物理的に溶出速度を調整した緩効性肥料を挙げることができる。
【0043】化学的に溶解度を調整した緩効性窒素肥料としては、化学合成緩効性窒素肥料及びク溶性カリ肥料等があり、例えば、化学合成緩効性窒素肥料としては、イソブチルアルデヒド縮合尿素(IBDU)、アセトアルデヒド縮合尿素(CDU又はOMU)、ホルムアルデヒド加工尿素肥料、硫酸グアニル尿素及びオキサミド等が挙げられ、ク溶性カリ肥料としては、塩基性のカリウム又はマグネシウム含有化合物及び微粉炭燃焼灰を混合して焼成したケイ酸カリ肥料等が挙げられる【0044】物理的に溶出速度を調整した緩効性肥料としては、窒素質肥料をポリオレフィン系樹脂又は硫黄その他の被覆原料で被覆した被覆窒素肥料、カリ質肥料をポリオレフィン系樹脂又は硫黄その他の被覆原料で被覆した被覆カリ肥料、及び化成肥料又は液状複合肥料をポリオレフィン系樹脂又は硫黄その他の被覆原料で被覆複合肥料等が挙げられる。
【0045】本発明の育苗容器施肥用材料のpH及びECは、栽培する対象作物によって異なるが、一般的に、pHは5〜8、ECは水溶性肥料の含有率によって異なるが、0.1〜6.0mS/cmであることが好ましく、更に0.5〜2.0mS/cmであることがより好ましい。
【0046】育苗容器に充填する肥料成分量は、本圃(本田)一定面積当たりに必要な肥料三大要素(N(窒素)、P2O5(リン酸)、K2O(カリ))の量と、本圃(本田)一定面積当たりの育苗容器の移植数から算出することができる。例えば、水稲の場合、本田には10アール当たりN(窒素)が5kg、P2O5(リン酸)が7kg、K2O(カリ)が5kg施肥されており、本田10アールにつき育苗箱25箱の条件で移植する場合には、育苗箱1箱当たりN(窒素)が200g、P2O5(リン酸)が280g、K2O(カリ)が200g程度充填すればよい。
【0047】このような本田に必要な肥料成分を育苗容器に充填する方法であれば、肥料成分が作物の根域に施用されているため、かなりの減肥が可能となることが判った。実際には、1箱当たりN(窒素)が180g、P2O5(リン酸)が160g、K2O(カリ)が100g程度の充填でも構わない。
【0048】本発明の栽培方法は、本発明の培地、粒状培地、または本発明の育苗容器施肥用材料を用いる作物の栽培方法である。本発明の栽培方法によると、育苗容器に上記粒状培地又は育苗容器施肥用材料を充填して育苗を行った後、本圃へ育苗した苗を移植すれば、本圃においても必要な肥料成分の一部を本圃に持ち込むことができ、更には、該粒状培地又は該育苗容器施肥用材料に含ませる肥料成分の量をによっては、本圃で必要な肥料成分の全量を本圃に持ち込むことも可能となる。その場合には、追肥の必要が無くなり、農作業の省力に極めて有効である。
【0049】
【実施例】以下、実施例、比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0050】1.焼成リン肥の表面処理(表面処理焼成リン肥A)焼成リン肥(小野田化学工業(株)製、ク溶性リン酸濃度;34.0重量%、水溶性リン酸濃度;0.05重量%、pH;9.6)50kgをレディーゲミキサー(型式;FM130D、松坂貿易(株)製)に仕込み、回転数200rpmで攪拌しながら、該装置を加熱して仕込んだ焼成リン肥の温度を70℃に維持した。表面処理剤として、尿素樹脂(商品名;エイボンドUL−3331、群栄化学工業(株)製)2kgを速やかに加熱攪拌状態にある焼成リン肥に2分間かけて添加し、更に3分間混合して表面処理焼成リン肥Aを得た。表面処理焼成リン肥AのpHは8.4であった。
【0051】(表面処理焼成リン肥B)焼成リン肥(小野田化学工業(株)製、ク溶性リン酸濃度;34.0重量%、水溶性リン酸濃度;0.05重量%、pH;9.6)50kgをレディーゲミキサー(型式;FM130D、松坂貿易(株)製)に仕込み、回転数200rpmで攪拌しながら、該装置を加熱して仕込んだ焼成リン肥の温度を50℃に維持した。表面処理剤として、水硬化性のポリウレタン樹脂(商品名;ハイセルOH15、東邦化学工業(株)製)4kg、水1kgを攪拌混合して速やかに加熱攪拌状態にある焼成リン肥に2分間かけて添加し、更に3分間混合して表面処理焼成リン肥Bを得た。表面処理焼成リン肥BのpHは7.5であった。
【0052】(表面処理焼成リン肥C)焼成リン肥(小野田化学工業(株)製、ク溶性リン酸濃度;34.0重量%、水溶性リン酸濃度;0.05重量%、pH;9.6)50kgをレディーゲミキサー(型式;FM130D、松坂貿易(株)製)に仕込み、回転数200rpmで攪拌しながら、該装置を加熱して仕込んだ焼成リン肥の温度を50℃に維持した。表面処理剤として、水硬化性のポリウレタン樹脂(商品名;ハイセルOH1X、東邦化学工業(株)製)3kg、水2kgを攪拌混合して速やかに加熱攪拌状態にある焼成リン肥に2分間かけて添加し、更に3分間混合して表面処理焼成リン肥Cを得た。表面処理焼成リン肥CのpHは7.6であった。
【0053】(表面処理焼成リン肥D)焼成リン肥(小野田化学工業(株)製、ク溶性リン酸濃度;34.0重量%、水溶性リン酸濃度;0.05重量%、pH;9.6)50kgをレディーゲミキサー(型式;FM130D、松坂貿易(株)製)に仕込み、回転数200rpmで攪拌しながら、該装置を加熱して仕込んだ焼成リン肥の温度を70℃に維持した。表面処理剤として、ポリメリックMDI(商品名;スミジュール44V10、住友バイエルウレタン(株)製)1.6kg、分岐ポリエーテル型ポリオール(商品名;スミフェンTM、住友バイエルウレタン(株)製)1.8kg、及びアミン触媒(2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール)0.03kgを攪拌混合して速やかに加熱攪拌状態にある焼成リン肥に2分間かけて添加し、更に3分間混合して表面処理焼成リン肥Dを得た。表面処理焼成リン肥DのpHは7.7であった。
【0054】2.培地および粒状培地の製造(実施例1、2)表面処理焼成リン肥A32重量%(有姿で48.832kg)、コイアダスト(含有水分率;26重量%、粒度;4〜6mm品、嵩比重;0.11g/ml、スリランカ産)を固形分換算で15重量%(有姿で30.932kg)、黒玉土((株)ソイール製、含有水分率;35重量%、粒度;2〜4mm品、嵩比重;0.85g/ml)を固形分換算で47.9重量%(有姿で112.454kg)、硫酸アンモニア(新日鐵化学(株)製、保証成分 窒素;21%)0.3重量%(有姿で0.458kg)、硫酸カリ(チッソ旭肥料(株)製、保証成分 カリ;50%)0.2重量%(有姿で0.305kg)、硫酸第一鉄((株)鐵原製 硫酸第一鉄・四水塩、Fe成分;23%以上)3.4重量%(有姿で5.188kg)、硫酸マグネシウム肥料(ナイカイ塩業(株)製 MgO;25重量%)1.2重量%(有姿で1.831kg)として有姿で200kg仕込み、内部容量が400Lの羽付きコンクリートミキサーに投入した。更に、原料のトータル含有水分率が24%になるように280mL加水して、10rpmの回転速度で20分間混合し、培地Aを得た(実施例1)。この培地Aをディスクダイ式ロール型押出造粒機(型式;F40/33−390、不二パウダル(株)製、ダイス・ノズル径;φ3mm)にて造粒し、熱風温度90℃の流動振動乾燥機(型式;VDF−6000、不二パウダル(株)製)にて粒状培地の含有水分率が10重量%になるように乾燥した。篩いにより2〜6mmの粒状培地Aを得た(実施例2)。培地AのpHは5.9、粒状培地AのpHは6.2であった。
【0055】(実施例3、4)培地A、粒状培地Aの製造における表面処理焼成リン肥Aの代わりに、表面処理焼成リン肥Bを用いる以外は培地A、粒状培地Aの製造に準じて繰り返し、培地B(実施例3)、粒状培地B(実施例4)を得た。培地BのpHは5.1、粒状培地BのpHは5.4であった。
【0056】(実施例5、6)培地A、粒状培地Aの製造における表面処理焼成リン肥Aの代わりに、表面処理焼成リン肥Cを用いる以外は培地A、粒状培地Aの製造に準じて繰り返し、培地C(実施例5)、粒状培地C(実施例6)を得た。培地CのpHは5.2、粒状培地CのpHは5.7であった。
【0057】(実施例7、8)培地A、粒状培地Aの製造における表面処理焼成リン肥Aの代わりに、表面処理焼成リン肥Dを用いる以外は培地A、粒状培地Aの製造に準じて繰り返し、培地D(実施例7)、粒状培地D(実施例8)を得た。培地DのpHは5.5、粒状培地DのpHは5.9であった。
【0058】(実施例9、10)グアノ質リン鉱(大栄有機産業製(株)、商品名;ロイヤル・グアノ、含有水分率;10重量%、ク溶性リン酸濃度;14.5重量%、水溶性リン酸濃度;0.02重量%、pH;7.5)を固形分換算で62重量%(有姿で113.349kg)、コイアダスト(含有水分率;26重量%、粒度;4〜6mm品、嵩比重;0.11g/ml、スリランカ産)を固形分換算で12重量%(有姿で26.682kg)、黒玉土((株)ソイール製、含有水分率;35重量%、粒度;2〜4mm品、嵩比重;0.85g/ml)を固形分換算で19.4重量%(有姿で49.109kg)、硫酸アンモニア(新日鐵化学(株)製、保証成分 窒素;21%)0.2重量%(有姿で0.329kg)、硫酸カリ(チッソ旭肥料(株)製、保証成分 カリ;50%)0.2重量%(有姿で0.329kg)、硫酸第一鉄((株)鐵原製 硫酸第一鉄・四水塩、Fe成分;23%以上)4.6重量%(有姿で7.569kg)、硫酸マグネシウム肥料(ナイカイ塩業(株)製 MgO;25重量%)1.6重量%(有姿で2.633kg)として有姿で200kg仕込み、内部容量が400Lの羽付きコンクリートミキサーに投入した。更に、原料のトータル含有水分率が24%になるように15.7L加水して、10rpmの回転速度で20分間混合し、培地Eを得た(実施例9)。この培地Aをディスクダイ式ロール型押出造粒機(型式;F40/33−390、不二パウダル(株)製、ダイス・ノズル径;φ3mm)にて造粒し、熱風温度90℃の流動振動乾燥機(型式;VDF−6000、不二パウダル(株)製)にて粒状培地の含有水分率が10重量%になるように乾燥した。篩いにより2〜6mmの粒状培地Eを得た(実施例10)。培地EのpHは5.6、粒状培地EのpHは6.2であった。
【0059】(比較例1、2)培地A、粒状培地Aの製造における表面処理焼成リン肥Aの代わりに、未処理の焼成リン肥(小野田化学工業(株)製、ク溶性リン酸濃度;34.0重量%、水溶性リン酸濃度;0.05重量%、pH;9.6)を用いる以外は培地A、粒状培地Aの製造に準じて繰り返し、培地F(比較例1)、粒状培地F(比較例2)を得た。培地FのpHは6.2、粒状培地FのpHは6.7であった。
【0060】(比較例3、4)表面処理焼成リン肥D10重量%(有姿で13.995kg)、コイアダスト(含有水分率;26重量%、粒度;4〜6mm品、嵩比重;0.11g/ml、スリランカ産)を固形分換算で15重量%(有姿で28.368kg)、黒玉土((株)ソイール製、含有水分率;35重量%、粒度;2〜4mm品、嵩比重;0.85g/ml)を固形分換算で69.9重量%(有姿で150.499kg)、硫酸アンモニア(新日鐵化学(株)製、保証成分 窒素;21%)0.3重量%(有姿で0.420kg)、硫酸カリ(チッソ旭肥料(株)製、保証成分 カリ;50%)0.2重量%(有姿で0.280kg)、硫酸第一鉄((株)鐵原製 硫酸第一鉄・四水塩、Fe成分;23%以上)3.4重量%(有姿で4.758kg)、硫酸マグネシウム肥料(ナイカイ塩業(株)製 MgO;25重量%)1.2重量%(有姿で1.679kg)として有姿で200kg仕込み、内部容量が400Lの羽付きコンクリートミキサーに投入した。更に、10rpmの回転速度で20分間混合し、培地Gを得た(比較例3)。この培地Aをディスクダイ式ロール型押出造粒機(型式;F40/33−390、不二パウダル製、ダイス・ノズル径;φ3mm)にて造粒し、熱風温度90℃の流動振動乾燥機(型式;VDF−6000、不二パウダル(株)製)にて粒状培地の含有水分率が10重量%になるように乾燥した。篩いにより2〜6mmの粒状培地Gを得た(比較例4)。培地GのpHは5.0、粒状培地GのpHは5.7であった。培地、粒状培地の諸特性(pH、嵩比重、ク溶性リン酸成分濃度、水溶性リン酸成分濃度等)を表−1に示す。
【0061】
【表1】

【0062】3.水稲苗箱育苗試験(実施例11)水稲育苗箱(縦28cm×横58cm×深さ3cm)に、実施例1の培地Aを1.8L充填し、慣行の土壌消毒液を画内均一に散布した。被覆窒素・カリ肥料「苗箱まかせ」(くみあい水稲育苗箱全量施肥専用LPコートNKロング301−100、窒素濃度;30重量%、カリ濃度;10重量%、保証成分);700gを均一に充填し、全体が飽和状態になるまで十分に灌水した。その上に、水温20℃の水で積算水温120℃(20℃×6日間)として芽出し処理を施した種籾(催芽籾)160gを画内に均一に播き、更にその上に覆土として無肥料の粒状培土(いなほ培土、いなほ化工製)1kgを画内に均一に入れて、種籾の上部を覆った。そして、慣行の育苗管理を行い、35日間育苗した後の苗の生育状態(乾物重量、草丈、根長、葉色(SPAD値))を観察・測定した。得られた結果を表−2に示す。なお、葉色のSPAD値はミノルタ製葉緑素計SPAD−502の指示値とする。試料中の葉緑素濃度との相関があり、値が大きいほど濃い緑色を示す。
【0063】(実施例12〜20)実施例11の培地Aの代わりに、実施例2の粒状培地Aを1.8L(実施例12)、実施例3の培地Bを1.8L(実施例13)、実施例4の粒状培地Bを1.8L(実施例14)、実施例5の培地Cを1.8L(実施例15)、実施例6の粒状培地Cを1.8L(実施例16)、実施例7の培地Dを1.8L(実施例17)、実施例8の粒状培地Dを1.8L(実施例18)、実施例9の培地Eを1.8L(実施例19)、実施例10の粒状培地Eを1.8L(実施例20)、各々充填する以外は、実施例11に準じて操作を繰り返した。得られた結果を表−2に示す。
【0064】(比較例5、6)実施例11の培地Aの代わりに、比較例1の培地Fを1.8L(比較例5)、比較例2の粒状培地Fを1.8L(比較例6)、各々充填する以外は、実施例11に準じて操作を繰り返した。得られた結果を表−2に示す。
【0065】(比較例7、8)実施例11の培地Aの代わりに、比較例3の培地Gを1.8L(比較例7)、比較例4の粒状培地Gを1.8L(比較例8)、各々充填する以外は、実施例11に準じて操作を繰り返した。得られた結果を表−2に示す。
【0066】(比較例9)実施例11の粒状培地Aの代わりに、水稲育苗用粒状培土((株)くみあい協友社製 商品名;黒粒培土、育苗肥料入り)を2.0L充填した以外は、実施例11に準じて操作を繰り返した。得られた結果を表−2に示す。
【0067】
【表2】

【0068】表−2から、pHが7〜9の範囲の緩効性リン酸肥料を用い、かつ培地中のク溶性リン酸成分濃度が5〜20重量%にあると共に水溶性リン酸成分濃度が0.1重量%以下である培地(本発明の実施例)により育苗した苗は、pHが9より高い緩効性リン酸肥料を用いた培地(比較例5、6)と比較して、いずれも育苗した苗の根張りが良く、苗の葉色の緑色が濃い(SPAD値が高い)ことがわかった。更に、ポリウレタン系樹脂により表面処理した焼成リン肥を用いた培地(実施例13〜18)は、慣行の水稲育苗用粒状培土(比較例9)と同等の苗の仕上がりであった。
【0069】また、本発明の実施例の中で、粒状化した粒状培地を用いて育苗した場合(実施例12、14、16、18、20)の方が、粒状化せずに粉状の状態で用いて育苗した場合(実施例11、13、15、17、19)より、ク溶性リン酸成分をより多く育苗箱へ持ち込む(=本田へ持ち込む)ことが可能なため好ましいことがわかった。
【0070】一方、pHが7〜9の範囲の緩効性リン酸肥料を用いているが、その添加率を減らして培地中のク溶性リン酸成分濃度を5重量%未満とした場合(比較例7、8)、育苗した苗の根張りおよび葉色は満足いくレベルであるが、苗箱へのク溶性リン酸成分の持ち込み量(=本田へのク溶性リン酸成分持ち込み量)が少なく、本田において追肥が必要となってくる。
【0071】4.育苗した苗の本田での生育試験(実施例21〜24)35日間育苗した実施例の苗の中で、生育が良好であり、本田で施肥作業の必要がない実施例14(実施例21)、実施例16(実施例22)、実施例18(実施例23)、実施例20(実施例24)の苗を、本田に10アール(a)当たり25箱の条件で移植し、栽培を行った。通常行われている移植前の本田への窒素、リン酸及びカリ肥料の施肥、及び移植後のこれら肥料の追肥は一切行わなかった。移植30日後と移植50日後の茎数、草丈及び葉色を測定した。また、収穫時の穂数及び玄米収量を調査した。得られた結果を表−3に示す。
【0072】(比較例10)35日間育苗した比較例5の苗を、本田に10アール(a)当たり25箱の条件で移植し、栽培を行った。通常行われている移植前の本田への施肥は、リン酸成分として苦土重焼リンのみを20kg/10アール(a)施肥し、これ以外の肥料の施肥は行わず、また、追肥は一切行わなかった。移植30日後と移植50日後の茎数、草丈及び葉色を測定した。また、収穫時の穂数及び玄米収量を調査した。得られた結果を表−3に示す。
【0073】
【表3】

【0074】表−3から、本発明の粒状培地を用いて肥料三大要素(窒素、リン酸、加里)の育苗箱全量施肥によって育苗した苗を本田に移植した試験区(実施例21〜24)は、慣行の水稲育苗用粒状培土を用いてリン酸成分以外の肥料三大要素の育苗箱全量施肥によって育苗した苗を本田に移植した試験区(比較例10)と比較して、本田での稲の葉色及び生育状態共に遜色無く、玄米収穫量も同等以上であった。
【0075】
【発明の効果】緩効性リン酸肥料と保水材とを含有する培地を用い育苗方法において、本発明の培地、粒状培地を育苗培土として用いて育苗した場合には、根張りがよく、且つ、育苗期間中に葉色が黄色く薄くなることもない。
【出願人】 【識別番号】000002071
【氏名又は名称】チッソ株式会社
【出願日】 平成13年3月30日(2001.3.30)
【代理人】 【識別番号】100091731
【弁理士】
【氏名又は名称】高木 千嘉 (外2名)
【公開番号】 特開2002−291332(P2002−291332A)
【公開日】 平成14年10月8日(2002.10.8)
【出願番号】 特願2001−100428(P2001−100428)