| 【発明の名称】 |
農業用ハウスの換気用巻上げフイルム磁石利用密閉装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】丸尾 万夫
【氏名】中川 浩
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| 【要約】 |
【課題】換気用巻上げフイルムによって温度調節する形式の農業用ハウスにおいて、寒冷時に保温のため固定被覆材の外側に巻上げフイルムを巻下ろした状態にしても、これらの両被覆材の間に隙間があるので、ここから外気が入り込みハウス内の温度が低下する。 さらに、換気用巻上げフイルムが、充分固定されていないので風によりハタメキ、早期に破れてしまうという問題点がある。
【解決手段】ハウスの固定被覆材(1)の両端にフイルム巻上げ方向に添って、プレート状の磁石(2)を設置し、さらに巻上げフイルム(3)の前記磁石と対応する部分に、磁石吸引性を有する可撓性テープ(4)を接着するなどの方法で一体化することにより、寒冷時換気用フイルムを巻き下ろしたとき、固定被覆材と巻上げフイルムとが磁力で吸引密着する構成にする。 その結果、外気の吹き込みを防ぐので保温性が向上し、風によるハタメキも少ないので、フイルムの破れ寿命が長くなる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】フイルム巻上げにより換気する形式の農業用ハウスにおいて、ハウス換気用開口部(a)の両端の妻面(b)に近いところに、プレート状の磁石(2)をハウス固定被覆材(1)の内側又は外側に巻上げ方向に添って設置し、さらに、開口部(a)を開閉して換気調節する巻上げフイルム(3)の前記磁石(2)と外側から対応する部分は、磁石に吸引される材料で出来た可撓性テープ(4)と一体化した構成をもつことを特徴とする、農業用ハウスの換気用巻上げフイルム磁石利用密閉装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明が属する技術分野】本発明は、高温時にはフイルム巻上げにより開口部より換気し、寒冷時には前記フイルムを巻下ろすことにより開口部を塞いで保温する形式の農業用ハウスの巻上げフイルム密閉装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】農業用ハウスのなかには、主として固定被覆材(1)と巻上げフイルム(3)とで外気を遮断することにより、保温性を保っている形式ものが多い。寒冷時に保温のため開口部(a)を塞ぐべく、巻上げフイルム(3)を巻下ろした場合は、巻上げフイルム(1)が固定被覆材(1)の外側に重ね合わさった状態になっているのみで、固定被覆材と巻上げフイルムとの間に隙間が出来ている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】現農業用ハウスの場合、固定被覆材(1)の外側に巻上げフイルム(3)を巻下ろした状態にしても、これら両被覆材の間に隙間があるので、ここから外気が入り込み温度が下がってしまうので保温性が劣る。さらに、巻上げフイルム(3)は、充分固定されていないので風によるハタメキのため、屈曲疲労し早期に破れてしまうという問題点がある。 【0004】 【課題を解決するための手段】そこで、鋭意この対策を検討した結果、ハウス両端の妻面(b)に近い所に、固定被覆材(1)の内側又は外側に、巻上げフイルム(3)の巻上げ方向に添って、プレート状の磁石(2)を、固定被覆材(1)との間に隙間のない様に設置し、更に巻上げフイルム(3)には、前記磁石(2)に対応する部分に、磁石に吸引される鉄板などの薄い可撓性のあるテープ(4)を接着するなどの方法で一体化する。この構成により、保温のため巻上げフイルムを巻下ろした状態にして開口部(a)を塞いだ際、固定被覆材(1)と巻上げフイルム(3)とが磁力で吸引密着して、外気の隙間風の吹き込みを防ぎ、保温性が優れた農業用ハウスが得られることを見出した。また、巻上げフイルム周辺部分が密着しているので、風によるハタメキが少なく屈曲疲労破れ寿命を、長くすることが出来ることを見出した。ハウスの換気装置は、側面(c)、肩(d)、屋根(e)、谷(f)その他必要な部位に設置するが、フイルム巻上げ方式の換気装置であれば、単棟、連棟を問わずその何れにも本発明の換気用巻上げフイルム磁石利用密閉装置が有効である。 【0005】本発明を以下によりさらに詳細に説明する。プレート状磁石(2)としては、金属磁石、フェライト等の磁性粉体をプラスチック又はゴム等のエラストマーに練りこんだ物を使用する。プレート状磁石(2)の幅は、2乃至30cmの物が使用できるが、3乃至15cmが適切である。幅が2cm以下の場合、可撓性テープ(4)の吸引力が弱いので、巻上げフイルムが風に煽られると両被覆材が密着せず、隙間風がハウス内に吹き込む。また、幅が30cm以上の場合は、プレート状磁石(2)の幅の部分が日陰になりハウス内の農作物の生育を阻害する。 【0006】巻上げフイルム(3)に接合する可撓性のあるテープ(4)としては、磁石に吸引される材料であれば何れでも使用可能で、鉄板及び鉄粉やフェライト粉を練り込んだプラスチックテープ等が好適である。 【0007】可撓性テープ(4)の幅は2乃至30cmのものが使用できるが、3乃至15cmが好適である。 幅が2cm以下では吸引力が弱いので固定被覆材(1)と巻上げフイルム(3)とが密着せず、隙間風がハウス内に吹き込む可能性がある。幅が30cm以上の場合には可撓性が減少しフイルムと共に巻上げる際の作業性が劣る。更に、可撓性テープ(4)の幅の部分が日陰になりハウス内の農作物の生育を阻害する。 【0008】可撓性テープ(4)の厚さは1mm以下でなければならない。可撓性テープ(4)の厚さが1mm以上になると、巻上げフイルム(3)の巻上げ作業の際、巻上げが進むにつれて、可撓性テープがある部分が、可撓性テープが無い部分すなわち巻上げフイルムのみの部分より、可撓性テープ厚さ分だけ巻直径が大きくなるので、巻上げ長さに差を生じ均一な開口が出来なくなる。ハウス棟長が長い場合には、上記磁石(2)および可撓性テープ(4)のペアーを、両端ばかりでなく中間部にも設置すると、気密性を向上すると共に、巻上げフイルム(3)の巻上げ・巻下げ作業性も良くすることができる。 【0009】固定被覆材(1)としては、一般に樹脂板、ガラス板およびフイルムがあるが、ハウス用に市販されている材料は、その種類を問わず何れも使用できる。中でも樹脂板としては、ポリアクリル、ポリカーボネート、ポリエステル等がよく使用される。フイルムとしては、塩化ビニール、ポリエチレン、酢酸ビニール等がよく使用される。巻上げフイルム(3)としては、ハウス用に市販されているフイルムは、その種類を問わず何れも使用できる。中でも塩化ビニール、ポリエチレン、酢酸ビニール等がよく使用される。 【0010】 【実施例】実施例1. ポリオレフィンのフイルムで被覆した単棟の側面換気農業用ハウスの実施例について説明する。 プレート状磁石(2)として塩化ビニール中にフェライトを練り込み、次いでこれを着磁化した厚さ4mm、幅6cm、長さ1.6mを使用した。このプレート状磁石(2)を、農業用ハウスの固定フイルム(1)の内側に、妻面(b)から10cmの所に鉄製の補強板を設置し、これに接着剤で接着した。次いで、可撓性テープ(4)としては、厚さ0.09mm、幅5cm、 長さ1.8mの薄い鉄板を用いた。巻上げフイルム(3)の外側に、この可撓性テープ(4)を、上記プレート状磁石(2)の外側から対応する所に、粘着テープで粘着し一体化した。その結果、巻上げフイルムを巻下げて外気を遮断した時、ハウスの気密性が向上し、夜間に最高風速約10m/秒の風が吹いた翌朝6時のハウス内気温は、同種他ハウスに比べ約1乃至3℃高かった。 【0011】実施例2.アクリル樹脂板の切妻型側面換気農業用ハウスの実施例について説明する。 合成ゴムにフェライト粉を練り込みこれを着磁化した厚さ5mm、幅7cm、長さ1.7mのプレート状磁石(2)を、妻面(b)より5cmの所に設置したアルミ製補助板にボルトで固定した。 次いで、可撓性テープ(4)としては厚さ0.08mm、幅6.5cm、長さ1.6mの鉄板を用いた。この可撓性テープ(4)を、0.1mm厚のポリエチレン巻上げフイルム(3)の内側に、上記プレート状磁石(2)と対応する所に接着剤で貼り付けた。その結果、農業用ハウスの保温性が向上した。また風による巻上げフイルム(3)のハタメキも少なくなった。以上2つの実施例を例示したが、本発明はこれらの実施例にしめす範囲に限定するものではない。 【0012】 【発明の効果】本発明による換気用巻上げフイルム磁石利用密閉装置を農業用ハウスに設置し、これを設置していない同型農業用ハウスと比較検討の結果、前記磁石利用密閉装置を設置した農業用ハウスは、保温性が改善しハウス内最低気温が1乃至3℃向上した。 さらに、巻上げフイルムのハタメキによる破れ寿命も約1.5倍程度に長くなった。 【0013】
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| 【出願人】 |
【識別番号】301012874 【氏名又は名称】株式会社サン・クラテック
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| 【出願日】 |
平成13年3月12日(2001.3.12) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2002−262675(P2002−262675A) |
| 【公開日】 |
平成14年9月17日(2002.9.17) |
| 【出願番号】 |
特願2001−67989(P2001−67989) |
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