| 【発明の名称】 |
植物育成用放電管 |
| 【発明者】 |
【氏名】加藤 陽弘
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| 【要約】 |
【課題】植物の成長に必要な光を効率よく発生させるとともに、殺菌等に有効な紫外線をも好適に照射することで、植物の育成にとって優れた相乗的効果を発揮することができる植物育成用放電管の提供を目的とする。
【解決手段】紫外線を透過するU字形状のガラス管2を用いた紫外線放電管の外周面の一部に、紫外線の照射により植物の成長促進用の光を発光する蛍光体からなる蛍光体層3を形成する。ガラス管の相対向する部分の蛍光体層非形成域4からは、ガラス管を透過して殺菌作用を発揮する185nm、254nmの紫外線が照射される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 植物の成長促進用の光を発光する蛍光体を、紫外線透過ガラスからなる紫外線放電管の外周面の一部に被覆、又は上記紫外線放電管の外周面の全面若しくは一部に30μm以下の厚さに被覆するとともに、上記紫外線透過ガラスから殺菌用の紫外線を透過させることを特徴とする植物育成用放電管。 【請求項2】 蛍光体は植物の光合成を促進する600〜700nmの波長帯と、植物を伸長促進させる700〜800nmの波長帯の複数の波長帯の光を発光することを特徴とする請求項1記載の植物育成用放電管。 【請求項3】 紫外線放電管は、間隔を置いて隣接されてなり、その間隔は5mm以下としたことを特徴とする請求項1記載の植物育成用放電管。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、植物の成長に必要な波長の光を好適に発生させるとともに、殺菌等に有効な紫外線をも好適に照射することで、植物の育成にとって優れた相乗的効果を発揮することができる植物育成用放電管に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、植物の光合成の促進や伸長生長させるための植物育成用ランプとしては、特定の波長の光、例えば植物の光合成を促進する600〜700nmの波長の光を発生する、発光ダイオードや水銀蒸気等の紫外線放射ガスを封入した冷陰極菅の内面に蛍光体を塗布した蛍光ランプが知られている。また、植物を病害から防ぐためには、発光ピーク波長が254nmの殺菌作用のある紫外線や、殺菌効果のあるオゾンを発生させる185nmの紫外線を発生する殺菌用の紫外線放電管を使用している。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、植物の成長に必要な光と殺菌用の紫外線の両方を発生させるランプは存在しないことから、植物育成と殺菌の両方の作用を発揮させるためには2種類のランプを使用することを余儀なくされていた。 【0004】そこで本発明は、1つのランプで植物育成用の光を好適に発生させるとともに、殺菌等に有効な紫外線をも好適に発生することで、植物の育成にとって優れた相乗的効果を発揮することができる植物育成用放電管の提供を目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明の植物育成用放電管は、植物の成長促進用の光を発光する蛍光体を、紫外線透過ガラスからなる紫外線放電管の外周面の一部に被覆、又は上記紫外線放電管の外周面の全面若しくは一部に30μm以下の厚さに被覆するとともに、上記紫外線透過ガラスから殺菌用の紫外線を透過させることを特徴とするものである。 【0006】また、蛍光体は植物の光合成を促進する600〜700nmの波長帯と、植物を伸長促進させる700〜800nmの波長帯の複数の波長帯の光を発光することを特徴とするものである。 【0007】また、紫外線放電管は、間隔を置いて隣接されてなり、その間隔は5mm以下としたことを特徴とするものである。 【0008】 【発明の実施の形態】図1及び図2は、本発明の植物育成用放電管の第1の実施例を示し、この植物育成用放電管1は、相対向する管の間隙が5mm以下のU字形状からなる紫外線を透過するガラス管2を用いた冷陰極放電管の内部に水銀蒸気等の紫外線放射ガスを封入した上で、このガラス管の外周面に紫外線の照射により植物を成長させる光を発光する蛍光体層3を5〜35μmの厚さ、好ましくは15〜30μmの厚さに形成するとともに、U字形のガラス管の相対向する部分に蛍光体層非形成域4を設けるものである。 【0009】その一例としては、蛍光体粉末を溶剤等に分散させた分散溶液にガラス管2を浸漬し、これを立てた状態で垂直方向に引き上げることで、U字形のガラス管の相対向する部分以外は溶剤が直ぐに蒸発して蛍光体層3が形成されるのに対し、U字形のガラス管の相対向する部分は、その管と管の間隙を5mm以下とすることで、塗膜乾燥時に所謂ベーパーウォッシュ現象により、蒸発溶剤が狭い間隙の蛍光膜を洗い流してしまい、この部分に蛍光体層3が形成されないものである。 【0010】本実施例において使用する蛍光体としては、植物の光合成を促進する630nmを中心とする600〜700nmの波長帯の光を発光する蛍光体と、植物を伸長促進させる730nmを中心とする700〜800nmの波長帯の光を発光する蛍光体とを用いる。600〜700nmの波長帯の光を発光する蛍光体としては、下記に示すものがある。 Y(PV)O4:Eu(ピーク波長λm=620nm)、YVO4:Eu(λm=620nm)、3.5MgO・0.5MgF2・GeO2:Mn(λm=658nm)、(SrMg)3(PO4)2:Sn(λm=622nm)、Y2O3:Eu(λm=611nm)、CaSiO3:Pb,Mn(λm=625nm)、Mg6AS2O11:Mn(λm=658nm)等700〜800nmの波長帯の光を発光する蛍光体としては、下記に示すものがある。 LiAlO2:Fe(λm=735nm)又はLiの一部をNa,K等のアルカリ金属で置換、及びAlの一部をB,Ga,Tn及びTlの3価の元素で置換されたもの、又はFeの一部をCrで置換が可能、これらは遠赤外線の発行をもち、同様な効果があるので使用できる。これらの蛍光体の中から、必要に応じて単独で又は複数の蛍光体を適宜混合して用いるものである。そして、複数使用の場合には蛍光体の種類及び混合比率の違いにより、紫外線の波長分布の異なる各種の植物育成用放電管が得られる。更に、通常の赤色、緑色、青色蛍光体の併用も可能である。 【0011】また、600〜700nmの波長帯に含まれる光量子束(PF600-700)と、700〜800nmの波長帯の光量子束(PF700-800)の比率は、植物の成長に大きく影響し、この値が大きいと植物の節間が縮小して矮小化する蛍光にある。そこで、本発明の植物育成用放電管1にあっては、標準昼光におけるPF600-700/PF700-800の値である1.1に近いPF比とするものである。 【0012】そして、植物育成用放電管1の蛍光体層3を形成しない部分からは、254nmの殺菌作用のある紫外線がガラス管2を透過して近傍を照射されるとともに、185nmの紫外線もガラス管2を透過して照射することでオゾンを発生させて、好適な殺菌作用を発揮するものである。 【0013】表1は、U字形のガラス管の相対向する管と管の間隙を1mm、5mm、10mmとし、それぞれガラス管の外周面に蛍光体層の膜厚を5〜45μmの範囲で形成した際のオゾン発生量と、植物育成用の光放射量を測定したものである。オゾン発生量の測定には、エコセンサー社ポータブルオゾン測定器を使用し、光放射量は、◎:光量大○:光量かなりあり△:光量少ない×:なしで表している。 【0014】 【表1】
【0015】この結果から、U字管の間隙は5mm以下が好ましく、また蛍光体膜厚は5〜35μmで一定程度本発明の効果を発揮でき、また15〜30μmの蛍光体膜厚の場合にさらに好適であることがわかる。 【0016】また、本発明の第2の実施例は、特に図示しないが、同じく紫外線を透過するガラス管を用いた冷陰極放電管の内部に水銀蒸気等の紫外線放射ガスを封入した上で、このガラス管の外周面に、上述した第1の実施例と同様の蛍光体層を30μm以下の厚さに被覆形成するものである。 【0017】この蛍光体層を5〜35μm、好ましくは15〜30μmの厚さとすることで、185nmと254nmの紫外線は、蛍光体層に完全に吸収されることなく、ある程度蛍光体層を透過して照射され、殺菌作用を好適に発揮することができるものである。 【0018】尚、この第2の実施例における蛍光体層を、第1の実施例のごとくガラス管の一部に形成し、蛍光体層形成しない部分から紫外線を照射させる構成としてもよいものである。 【0019】また、上述した各実施例にあっては、U字形状のガラス管を用いた場合について説明したが、これに限定されることなく、2本の直管を5mm以下の間隔に隣接配置してもよく、更に3本以上のガラス管を用いてもよいものである。 【0020】 【発明の効果】以上詳述した如く、本発明の植物育成用放電管によれば、植物の成長に必要な波長の光を好適に発生させるとともに、殺菌等に有効な紫外線をも好適に照射することで、植物の育成にとって優れた相乗的効果を発揮することができるものである。 【0021】また、蛍光体は植物の光合成を促進する600〜700nmの波長帯と、植物を伸長促進させる700〜800nmの波長帯の複数の波長帯の光を発光することで、600〜700nmの波長帯の光で植物の光合成を促進するとともに、700〜800nmの波長帯の光で植物を伸長促進させることができ、植物の育成に優れた効果を発揮するものである。 【0022】また、紫外線放電管は、間隔を置いて隣接されてなり、その間隔は5mm以下とすることで、紫外線放電管の製造時に蛍光体粉末を溶剤等に分散させた溶液にガラス管を浸漬し、これを立てた状態で垂直方向に引き上げることで、塗膜乾燥時に所謂ベーパーウォッシュ現象により、蒸発溶剤が管と管の間の狭い間隙の蛍光膜を洗い流してしまい、この部分に蛍光体が形成されない部分を容易に形成することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000122690 【氏名又は名称】岡谷電機産業株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年2月8日(2001.2.8) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100071320 【弁理士】 【氏名又は名称】田辺 敏郎
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| 【公開番号】 |
特開2002−233244(P2002−233244A) |
| 【公開日】 |
平成14年8月20日(2002.8.20) |
| 【出願番号】 |
特願2001−32061(P2001−32061) |
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