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【発明の名称】 のり色落ち防止装置
【発明者】 【氏名】田川 英生

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項 1】 のり色落ち原因の海中の栄養塩を消耗させるリゾソレニアなどの植物プラクトンを、海中およびのり漁船、船舶、海洋構造物上などにおいてチタン等の耐食金属で形成した防止装置の電極間距離を1ミリメータ以下の微小な間隔で、低電圧の直流電流により電気ショツクを与えて植物プラクトンの細胞壁を破壊し死滅させるとともに極性を切り替え、常に電極を清浄に保ち効果的にする方法を特徴とするのり色落ち防止装置。
【請求項 2】赤潮生物を、海水、真水を問わずチタン等の耐食金属で形成した防止装置の電極間距離を1ミリメータ以下の微小な間隔で、低電圧の直流電流により電気ショツクを与えて赤潮生物の細胞壁を破壊し死滅させるとともに極性を切り替え、常に電極を清浄に保ち効果的にする方法を特徴とする赤潮生物防止装置。
【発明の詳細な説明】【0001】[産業上の利用分野]本発明は、のり色落ち原因である植物プラクトンなどの栄養塩類を減少させる赤潮を、海水、真水を問わず安全にチタン等で形成した防止装置の電極間に通電して低電圧、直流電流により死滅、殺菌する方法に関する。
【0002】[従来の技術]のり色落ち防止と赤潮死滅に、従来より本発明のごとく塩素を生じない、電気ショツクによる水質汚染の全く見られない対策方法は存在しなかつたつた。
【0003】[発明の解決しようとする課題]本発明は諌早干拓に公共工事の見直し要求もみられているように、のり色落ち原因が潮流変化と干潟の消滅による植物プラクトンの異常発生とされている。有明海のり生産量は全国の4割をしめているので、植物プラクトンの死滅対策が緊急課題とされているにも拘らず技術的に確立されていなかつた。塩素注入、硫酸銅投入、赤潮回収、粘土散布、ヘドロ回収などの方法より脱脚して、コスト、スペース、安全性等の設備機能全体が小型で漁船にも搭載できるとともに、大掛かりに船舶、海洋構造物上などにおいても大型化して自動運転により、海域の植物プラクトン全体を無公害に死滅させ、海水、真水を問わず使用でき、安全に取り扱い容易な防止装置の出現が望まれていた。ヘドロ回収、しゅんせつする際にも排水には当然植物プラクトン、赤潮生物が存在するのでこれらを死滅させる必要がある。本発明はのり色落ちを未然に防止しまた赤潮を死滅させる技術方法を提供することを目的とする。
【0004】[課題を解決するための手段]上述のような目的を達成するために、本発明請求項1ののり色落ち防止装置は小型、軽量、取付容易、安全であり、チタン電極を陽極及び陰極とし、電極間距離を極めて微小として直流を通電させることで、植物プラクトンに電気ショツクを与え細胞壁の負電荷の水和をくずして死滅、集塊させ凝集、浮上作用を容易に生じさせる方法を採用した。フアン・デア・ヴァールスカ結合の結果、植物プラクトンによる濁度の除去が可能で海水の清澄度が増加し海中への放出が可能となり水温の上昇及び塩素の発生は全く見られなかつた。通電中の処理海水に素手を入れても何ら異常を認めず安全性にも問題はなかつた。本発明請求項2の赤潮生物防止装置も同様に海水、真水を問わず使用できる本方法を採用した。
【0005】[作用]本発明請求項1記載ののり色落ち防止装置は以下に述べるような作用がある。チタン電極間に微弱直流電流を通電することで、その電気ショツク作用により化学物質の溶出のない無公害に植物プラクトンの死滅を可能とし、のり色落ち防止が可能となった。本発明はリゾソレニア等の強固といはれた細胞壁の負電架の水和をくずして、集塊させ凝集、浮上作用効果と同時に濁度の除去が可能となった。電流と電圧は植物プラクトンの細胞壁の固さが異なるので、電極間距離を変えて制御し死滅させた。死滅すると色度が消滅するので透明となり、従来は数日を要した手間のかかる培養による死滅確認は不要となり成果を確認し易く迅速化された。コスト的にも低減され費用の節減が可能で、半永久的に使用しうるチタン電極は、汚損防止のため約4分毎に極性切替を行い常に電極を清浄として効果をより高めた。
【0006】本発明請求項2記載の赤潮生物防止装置は以下に述べるような作用がある。赤潮生物を、海水、真水を問わずチタン等の耐食金属で形成した防止装置の電極間距離を1ミリメータ以下の微小な間隔で、低電圧の直流電流により電気ショツクを与えて赤潮生物の細胞壁を破壊し死滅させるとともに極性を切り替え、常に電極を清浄に保ち効果的にした。魚貝類等河川、海洋の生物への影響が大きい塩素注入によるトロハロメタン等有害物質の生成がなく本発明による死滅効果が期待されている。同様に海水では電気分解による塩素の発生が全くない範囲の直流を通電することで細胞−電極間電子移動反応が生じ、陽電極において死滅された。このためアサリ貝の(アコヤ貝、カキ等)のウイルス障害等海中生物に有害するウイルス、一般細菌も死滅している。
【0007】[実施例]以下本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1により第1実施例について説明する。この実施例ではのり漁場周辺での船上標準的工程を示す。のり漁場11の海面1より植物プラクトン10は漁船12の取水口2よりポンプ3で集めてタンク4内で散気用空気を注入撹拌されながら、のり色落ち防止装置電極5に接触して死滅し排水口6より放流される。電極の極性切替9は機関バツテリー8より電源装置7を介して自動的に行はれる。植物プラクトンは散気用空気によりタンク上部に浮上する際に、物理的に吸着されマイナスに帯電しているため、電極間を通過する時にプラスの直流により電気ショツクを受け死滅、集塊フロツクとなりタンク出口より自動的に排水される。同時に船体より垂下した電極は、のり漁場および交通途上の海面の植物プラクトンを同様な作用によつて死滅できた。漁船の隻数が多いので極めて多大の効果が見られた。
【0008】次に図2により第2実施例についてに説明する。この実施例では清水、及び海水の赤潮生物防止装置についてに説明する。この実施例では淡水湖での船舶標準的工程を示す。淡水湖11aの水面1aより赤潮生物10aは船舶12の取水口2よりポンプ3で集めてタンク4内で散気用空気を注入撹拌されながら、赤潮生物防止装置電極5に接触して死滅し排水口6より放流される。電極の極牲切替9は機関バツテリー8より電源装置7を介して自動的に行はれる。赤潮生物は散気用空気によりタンク上部に浮上する際に、物理的に吸着されマイナスに帯電しているため、電極間を通過する時にプラスの直流の電気ショツクにより死滅集塊フロツクとなりタンク出口より自動的に排水される。同時に船体より垂下した電極は、水面の赤潮生物を同様な作用によつて死滅できた。
【0009】以上の実施例によるのり色落ち防止装置と赤潮生物防止装置によって、次のような効果を奏した。(1)植物プラクトン(リゾソレニア)は培養48時間後の比較において原水での生菌数40ケ/mlに対し処理水はゼロであつた。これは電気ショツクにより完全に死滅したものである。陽極、陰極夫々の電極面積1m、電極間距離1mmとした容器内の滞流時間5秒では、上澄水が80%に増加し、これを更に撹拌すると滞流時間1分では、上澄水が同様100%となりエアー撹拌することで凝集、浮上効果が生じた。死滅率は100%可能となった。この場合電極は陽極と陰極が接触しないように絶縁ネットを間にはさみ、原水が通過し易いようにネット状の電極とした。加電圧は直流7V1.2Aであった。リゾソレニア含有原水の色は緑色であるが処理水は透明で浮上リゾソレニア死骸のごみは濃い緑色を呈し、底部の排水に残つたのは白色であり集塊していた。(2)赤潮生物防止装置では、動物プラクトン(ギ.ミキモトイ)は800ml/分で通水し直流電圧8V1Aの通電により瞬間的に生残数ゼロとした。
【0010】本発明の実施例を図面に基づいて詳細してきたが、本発明の具体的方法及びこの方法に用いられる部材や装貝数の具体的設計変更があっても本発明に含まれる。例えばチタン電極の形状、直径、方法、数量、表面処理、電極間距離、電圧、電流、極性変換の時間等任意に設定できる。又陽極、陰極の材質は任意であり塩素の発生を生じない範囲に使用される材質も付加することが出来る。散気用空気を注入撹拌する内容の詳細も本発明に含まれる。
【0011】[発明の効果]発明請求項1記載ののり色落ち防止装置では、前記方法を採用したため、従来不可能とされたことと異なり、迅速に、安全に、無公害に、PHの変動、温度変化も生じないで、低価格に、環境破壊の全然無い、のりを痛めることも無く、のり漁場への交通途上の漁船の機関バツテリー余力を利用することが可能なため、極めて低い自然界電位としての生物体の負電荷を利用して死滅させる近代的方法であるので、本発明適用場所以外の他の場所への悪影響は全くみられなく安心できる。省エネルギー、省コスト、省スペースに加え、チタン電極は長期間使用出来ると共に回収チタンを再利用することが可能でゼロ、エミツションを達成できるので、のり色落ち被害を無くしのり生産を回復する経済的効果は極めて大きい。
【0012】本発明請求項2記載の清水、海水の赤潮生物防止装置では、前記方法を採用したため、発明請求項1記載ののり色落ち防止装置とは基本的には同じような効果がある。又本発明を大型化することは極めて簡単であり大量処理が可能である。しゅんせつ船のヘドロ回収時の放流水に含まれる赤潮生物は必ず死滅させないと海底のヘドロにもどり翌年再発生するので効果が生じない。このため放流水を回収して本装置により死滅させ無事放流することが出来た。本装置の特長として清水、海水のいづれにも応用される結果、水資源分野の環境に与える悪影響を未然に防止することが可能となった。
【出願人】 【識別番号】000236115
【氏名又は名称】菱洋産業株式会社
【出願日】 平成13年2月2日(2001.2.2)
【代理人】
【公開番号】 特開2002−223651(P2002−223651A)
【公開日】 平成14年8月13日(2002.8.13)
【出願番号】 特願2001−67791(P2001−67791)