| 【発明の名称】 |
植物栽培用並びに植物生育用カートリッジとその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】鈴木 敏弘
【氏名】鈴木 美和子
【氏名】鈴木 寛之
【氏名】本藤 昌雄
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| 【要約】 |
【課題】保水力が高く、かつ植物が活着しやすくて、植物の栽培用並びに生育用に適したカートリッジと、そのようなカートリッジを極めて効率よく製造する方法とを提供することを目的とする。
【解決手段】■レジンコンクリートからなる基礎構造体1の表面に、骨材による不規則な凹凸2が複数形成されており、かつ、前記基礎構造体内部の表面乃至は表面近傍に、成形時における発泡体の消失により生じたブローホール(気泡構造)3が複数形成されていることを特徴とする植物栽培用並びに植物生育用カートリッジと、■レジンコンクリートからなる基礎構造体を形成するための型枠の内部にレジンコンクリートを流し込んだ後、別の型枠を被せ、次いで流し込まれたレジンコンクリートの上に発泡体を載置した後、その上から骨材を充填し、さらにその上から押さえ付けることにより、前記骨材の少なくとも一部分を前記レジンコンクリート内に埋設させることを特徴とする、前記植物栽培用並びに植物生育用カートリッジの製造方法とを提供する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 レジンコンクリートからなる基礎構造体の表面に、骨材による不規則な凹凸が複数形成されており、かつ、前記基礎構造体内部の表面乃至は表面近傍に、成形時における発泡体の消失により生じたブローホール(気泡構造)が複数形成されていることを特徴とする植物栽培用並びに植物生育用カートリッジ。 【請求項2】 レジンコンクリートからなる基礎構造体を形成するための型枠の内部にレジンコンクリートを流し込んだ後、別の型枠を被せ、次いで流し込まれたレジンコンクリートの上に発泡体を載置した後、その上から骨材を充填し、さらにその上から押さえ付けることにより、前記骨材の少なくとも一部分を前記レジンコンクリート内に埋設させることを特徴とする、請求項1記載の植物栽培用並びに植物生育用カートリッジの製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、植物栽培用並びに植物生育用カートリッジとその製造方法に関し、詳しくは植物の栽培用並びに生育用に適したカートリッジと、そのようなカートリッジを極めて効率よく製造する方法とに関する。 【0002】 【従来の技術】従来、セメントコンクリートや窯業製品で構成された植物生育用カートリッジを用い、これに、予め植物を移植し活着させておいたものを、道路用壁面のケンチブロック(積ブロック)、団地造成ノリ面等に設置されるブロック製品の受け口に差し込むことにより、壁面を緑化し、自然環境とマッチさせて環境保全を図ることが行われている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これまで知られている植物生育用カートリッジは、適当な手段により単にその表面に凹凸を形成させたものに過ぎないため、保水力が不足するものであった。従って、コケ類をはじめとする植物を移植し活着させようとしても、必ずしも充分に活着させ得るものではなかった。 【0004】本発明は、上記従来の問題点を解消し、保水力が高く、かつ植物が活着しやすくて、植物の栽培用並びに生育用に適したカートリッジと、そのようなカートリッジを極めて効率よく製造する方法とを提供することを目的とするものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】請求項1に係る本発明は、レジンコンクリートからなる基礎構造体の表面に、骨材による不規則な凹凸が複数形成されており、かつ、前記基礎構造体内部の表面乃至は表面近傍に、成形時における発泡体の消失により生じたブローホール(気泡構造)が複数形成されていることを特徴とする植物栽培用並びに植物生育用カートリッジを提供するものである。 【0006】次に、請求項2に係る本発明は、レジンコンクリートからなる基礎構造体を形成するための型枠の内部にレジンコンクリートを流し込んだ後、別の型枠を被せ、次いで流し込まれたレジンコンクリートの上に発泡体を載置した後、その上から骨材を充填し、さらにその上から押さえ付けることにより、前記骨材の少なくとも一部分を前記レジンコンクリート内に埋設させることを特徴とする、請求項1記載の植物栽培用並びに植物生育用カートリッジの製造方法を提供するものである。 【0007】 【発明の実施の形態】請求項1に係る本発明は、植物栽培用並びに植物生育用カートリッジに関し、レジンコンクリートからなる基礎構造体の表面に、骨材による不規則な凹凸が複数形成されており、かつ、前記基礎構造体内部の表面乃至は表面近傍に、成形時における発泡体の消失により生じたブローホール(気泡構造)が複数形成されていることを特徴とするものである。使用時において、このブローホール(気泡構造)に水が入り、保水タンクの役目を果たすのである。 【0008】以下、本発明を図面により詳細に説明する。図1は、請求項1に係る本発明の植物栽培用並びに植物生育用カートリッジ(差し替え用容器)の1態様を示す平面図であり、図2はそのI−I線横断面略図である。図1、2において、符号Aは、植物栽培用並びに植物生育用カートリッジ(差し替え用容器)を示している。また、符号1は、レジンコンクリートからなる基礎構造体であり、符号2は、このレジンコンクリートからなる基礎構造体1の表面に複数形成されている不規則な凹凸であり、符号3は、このレジンコンクリートからなる基礎構造体1内部の表面乃至は表面近傍に複数形成されているブローホール(気泡構造)である。 【0009】請求項1に係る本発明において、植物栽培用並びに植物生育用カートリッジ(差し替え用容器)Aとしては、その上に植物を生育させることが可能なものであって、差し替え用容器として使用し得るものであれば、特に形状、大きさなどに制限はない。通常は、形状的には、図に示したような略平板状のものが用いられる。また、大きさ的には、道路用壁面のケンチブロック(積ブロック)、団地造成ノリ面等に設置されるブロック製品の受け口の大きさを考慮して決定すればよい。その1例を挙げれば、植物栽培用並びに植物生育用カートリッジ(差し替え用容器)Aの大きさとしては、図1、2における横(左右)方向の長さが100〜350mm程度であり、縦(上下)方向の長さが100〜200mm程度、厚さが5〜15mm程度のものであるが、ブロック製品等の形状に応じて該カートリッジの形状寸法は随時変更することができる。 【0010】この植物栽培用並びに植物生育用カートリッジ(差し替え用容器)Aは、基本的には、レジンコンクリートからなる基礎構造体1と、このレジンコンクリートからなる基礎構造体1の表面に複数形成されている不規則な凹凸2と、このレジンコンクリートからなる基礎構造体1内部の表面乃至は表面近傍に複数形成されているブローホール(気泡構造)3とからなる。 【0011】上記のように、基礎構造体1はレジンコンクリートからなるものである。ここでレジンコンクリートとは、一般的なセメントコンクリートに対して、ポリマーコンクリートとも称されるものであって、セメントコンクリートにおけるセメントの代わりに樹脂、特に熱硬化性樹脂を使用したものということができる。通常は、結合材としての樹脂(結合材には、樹脂の他に、通常、触媒や硬化促進剤なども含まれる。)に充填材と骨材とを配合したものである。本発明では、特に樹脂として、ポリエステル樹脂などの熱硬化性樹脂が好ましく使用される。また、骨材としては、砂利や砂が用いられる。本発明では、特に砂利として粒径2mm未満の砂、特に乾燥砂と、粒径2mm以上、5mm以下の小砂利、特に乾燥小砂利とを併用したものが好ましい。さらに、充填材としては、炭酸カルシウムなどが好ましく用いられるが、これに制限されるものではない。レジンコンクリートにおける、これら原材料の含有割合は特に制限はないが、通常は、樹脂10〜20重量%、砂利20〜30重量%、砂20〜30重量%、充填材20〜30重量%の割合で配合されたものである。本発明では、基本的な材料として、即ち、基礎構造体1の材料として、このようなレジンコンクリートを用いているため、カートリッジの肉厚5〜15mm程度と薄くすることができ、しかもセメントコンクリートの約3倍程度の強度を有するものとすることができる。なお、必要に応じて、一部を通常のセメントコンクリートで代替することも可能である。 【0012】請求項1に係る本発明における植物栽培用並びに植物生育用カートリッジ(差し替え用容器)Aは、このようなレジンコンクリートからなる基礎構造体1の表面に、まず骨材による不規則な凹凸2が複数形成されている。形成される不規則な凹凸2の数は、複数であれば特に制限はないが、製造時に使用する骨材の量などに応じて変動する。不規則な凹凸2は、少なくともレジンコンクリートからなる基礎構造体1の表面の一部分、好ましくはレジンコンクリートからなる基礎構造体1の表面の全面にわたり形成されている。ここで骨材としては、レジンコンクリート製造時における骨材と同様に、砂利や砂が用いられる。ここで用いる骨材としては、小砂利と砂、特に乾燥小砂利と乾燥砂とを併用することが好ましい。本発明における骨材としては、特に砂利として粒径2mm未満の砂、特に乾燥砂と、粒径2mm以上、5mm以下の小砂利、特に乾燥小砂利とを併用したものが好ましい。この場合における両者の割合は、粒径2mm未満の砂、特に乾燥砂が70〜90重量%であるのに対し、粒径2mm以上、5mm以下の小砂利、特に乾燥小砂利を30〜10重量%とするのが好ましい。 【0013】さらに、請求項1に係る本発明における植物栽培用並びに植物生育用カートリッジ(差し替え用容器)Aは、このようなレジンコンクリートからなる基礎構造体1の表面乃至は表面近傍に、ブローホール(気泡構造)3が複数形成されている。このブローホール(気泡構造)3は、成形時における発泡体の消失により生じたものである。従って、原則的には、使用した発泡体の数に相当する数のブローホール(気泡構造)3が存在していることになる。ここで発泡体の形状としては特に制限はないが、球状が望ましい。また材質的には発泡スチロールなどからなるものが好ましい。発泡倍率は、30〜70倍程度のものが用いられる。発泡体の大きさは特に制限されないが、直径が1〜10mm程度のものが好適であり、必要に応じて各種サイズのものを混合して用いることもできる。 【0014】請求項1に係る本発明の植物栽培用並びに植物生育用カートリッジ(差し替え用容器)Aは、以上の如きものである。このような請求項1に係る本発明の植物栽培用並びに植物生育用カートリッジ(差し替え用容器)Aは、様々な方法により製造することができるが、請求項2に係る本発明によれば、これを極めて効率良く製造することができる。以下、請求項2に係る本発明(製造方法)を、図面(図3)により詳細に説明する。図3は、請求項2に係る本発明(製造方法)の実施に好適に用いられる金型の1態様を示す断面図である。 【0015】まず事前準備として、レジンコンクリートからなる基礎構造体を形成するための型枠として、第1の金型(定盤)4と第2の金型5とを用意する。 【0016】最初に、第1の金型(定盤)4をベースとし、これの上部に第2の金型5をセットして、レジンコンクリートからなる基礎構造体1を形成するための型枠とし、これを常法により振動テーブル(図示しない)の上の中心部の定位置に固定する。なお、第1の金型(定盤)4の寸法としては、製造する植物栽培用並びに植物生育用カートリッジ(差し替え用容器)Aの寸法よりも、通常、縦横がそれぞれ10〜20mm程度大きい寸法とするが、これに制限されるものではない。 【0017】次に、基礎構造体1の主形成材料であるレジンコンクリートを用意し、これをゲル化、又はスラリー化した状態で、上記した如きレジンコンクリートからなる基礎構造体1を形成するための型枠の内部に、即ち第2の金型5の上面、つまり図3のX面まで、流し込む。このときの流し込みは、短時間(10〜20秒間)の微振動をかけながら行うと良い。その際、充填密度と厚みの一定化を行う。その後、別途用意された型枠、即ち第3の金型6を、前記レジンコンクリートからなる基礎構造体1を形成するための型枠に被せる。この型枠(第3の金型)は、基礎構造体1の表面の凹凸を形成するための型枠である。 【0018】次いで、流し込まれているレジンコンクリートの上(即ちX面の上)に、前記した如き発泡体を載置する。ここで発泡体は、流し込まれているレジンコンクリートの上(即ちX面の上)の少なくとも一部分、好ましくは全面に敷き詰める。 【0019】さらに、この上から、上記した如き骨材を第3の金型6の上面まで充填し、さらにその上から押さえ付ける。すなわち、骨材としては、レジンコンクリート製造時における骨材と同様に、砂利や砂が用いられることは前記した通りであり、ここで用いる骨材としては、小砂利と砂、特に乾燥小砂利と乾燥砂とを併用することが好ましいことも前記した通りである。ここで用いる骨材としては、前記したように、特に砂利として粒径2mm未満の砂、特に乾燥砂と、粒径2mm以上、5mm以下の小砂利、特に乾燥小砂利とを併用したものが好ましい。この場合における両者の割合は、粒径2mm未満の砂、特に乾燥砂が70〜90重量%であるのに対し、粒径2mm以上、5mm以下の小砂利、特に乾燥小砂利を30〜10重量%とするのが好ましい。これにより、発泡体をレジンコンクリート内に埋設させると共に、前記骨材の少なくとも一部分をレジンコンクリート内に埋設させる。このとき、すなわち発泡体をレジンコンクリート内に埋設させたとき、レジンコンクリートを構成する樹脂が発泡体を溶かし、ブローホール(気泡構造)3を複数形成する。即ち、成形時に発泡体が溶かされて消失し、このような成形時における発泡体の消失により、レジンコンクリート内にブローホール(気泡構造)3が複数形成される。このブローホール(気泡構造)3が、保水槽の役目を果たすことになる。 【0020】一方、上記したように、骨材を第3の金型6の上面、即ち図3のY面まで充填し、さらにその上から定盤(図示しない)などを載せて押さえ付けることにより、ゲル化、又はスラリー化しているレジンコンクリート内に、前記骨材の少なくとも一部分を埋設させる。即ち、ゲル化、又はスラリー化しているレジンコンクリートの表面から内部に向け前記骨材の少なくとも一部分を埋設させる。骨材としては、前記した通りであり、特に粒径2mm未満の砂、特に乾燥砂70〜90重量%に対し、粒径2mm以上、5mm以下の小砂利、特に乾燥小砂利を30〜10重量%の割合で配合し、よく混合しておいたものが好ましい。 【0021】このようにして、レジンコンクリート内に、前記骨材の少なくとも一部分を埋設させる。なお、レジンコンクリートは、通常、金型に流し込まれてから約30分程度で硬化する。 【0022】レジンコンクリートが硬化した後、セットした全ての型枠(第1の金型4、第2の金型5、第3の金型6)を分解(脱型)することにより、目的とする請求項1に係る本発明の植物栽培用並びに植物生育用カートリッジ(差し替え用容器)Aを製造することができる。 【0023】製造された植物栽培用並びに植物生育用カートリッジ(差し替え用容器)Aは、レジンコンクリートからなる基礎構造体1の表面に、骨材を構成する小砂利、砂が程よく混合され、不規則な凹凸2を複数形成しており、しかも前記基礎構造体内部の表面乃至は表面近傍には、即ち表皮に近い部分には、成形時における発泡体の消失により生じたブローホール(気泡構造)3が随所に形成されている。 【0024】このようにして製造された請求項1に係る本発明の植物栽培用並びに植物生育用カートリッジ(差し替え用容器)Aに、予め植物を移植し活着させておいたものを、道路用壁面のケンチブロック(積ブロック)、団地造成ノリ面等に設置されるブロック製品の受け口(この受け口は、植物栽培用並びに植物生育用カートリッジAの形状に対応した形状の切り欠き部を有するものからなる。)に差し込むことにより、使用され、これにより壁面を緑化し、自然環境とマッチさせて環境保全を図ることができる。 【0025】但し、請求項1に係る本発明の植物栽培用並びに植物生育用カートリッジ(差し替え用容器)Aに、いきなり播種したりしても勢い良く植物を生育させることができないおそれもある。そこで、一般的には、図4に示す如き一次植物増殖用トレーBを使用し、植物を増殖させておいてから、請求項1に係る本発明の植物栽培用並びに植物生育用カートリッジ(差し替え用容器)Aに移植すると良い。 【0026】図4は、そのような一次植物増殖用トレーBの一態様を示す平面図である。図中、符号7は排水孔である。まず一次植物増殖用トレーBの上に、薄く山砂等を敷き詰め、この上に、植物を植え付ける。植え付ける植物としては、主として天然に自生しているものを採取して使用すると良いが、天然に自生しているものから種を採り、この種を播種しても良い。植物を植え付ける際には、植物の毛根についている土のまま、若しくは土を水洗いにより除去した後、一次植物増殖用トレーBに上から軽く押さえ付け、その後、水散布を行い、屋外で日光の直射を避けながら生育を行い、一次増殖を図る。この際、屋外で土壌中に該トレーを一部埋設し、栽培を行うと、より植物の生育が順調となる。この期間中の水散布は、朝夕の一日2回程度を一週間程度繰り返し、活着を確認した時点で水散布を中止し、以降は自然の気象条件下で栽培する。 【0027】なお、移植の時期は、特に制限はないが、一般的には、4月〜7月、9月〜10月とし、最適な期間は5月〜6月である。採取した植物を一次植物増殖用トレーBの上に移植してから、約10日〜20日間程度で完全に活着し、蘇生し、自然に繁茂し増えて行く(一次増殖)。 【0028】ここで植物の種類としては、厳しい自然気象条件下のなかでも生育しうるものであれば特に制限はないが、その一例としてコケ類等が挙げられる。その中でもコケ類、特に夏季、冬季の何れでも生育可能なフデコケ類が最も適当であり、スナコケ、イワヒバにも適用することができる。これらは、35℃前後の夏場の直射日光で育ち、しかも−20℃前後の自然気象条件にも耐えることができる。この他の植物でも、環境条件に適合するものであれば、対象とすることが可能である。半日陰環境では、スギコケ、ヒノキコケが良い。一般の植物では、芝類があり、寒冷地用は西洋芝のブルーグラス類、例えばケンタッキーブルーグラス、暖地用は日本芝のノシバかコウライシバなどに適用することができる。また、これら芝類に限らず、イチゴ、ツタなどの蔓性植物などにも適用することができる。 【0029】このようにして一次増殖(繁茂)のできた植物類を、一次植物増殖用トレーBより採取し、請求項1に係る本発明の植物栽培用並びに植物生育用カートリッジ(差し替え用容器)Aに再移植を行う方法について、具体的な一例を述べると、以下の通りであるが、これに制限されるものではない【0030】まず請求項1に係る本発明の植物栽培用並びに植物生育用カートリッジ(差し替え用容器)Aを水槽にドブ漬けにし、水分を充分に吸収させた後、移植用植物類の毛根についている土類を水洗により除去した後、或いは除去することなくそのままの状態で移植する。 【0031】植物類の移植にあたっては、請求項1に係る本発明の植物栽培用並びに植物生育用カートリッジ(差し替え用容器)Aの表面に形成されている凹凸2に、薄く砂を全面若しくは一部分に均一に敷き詰め、その表面に植物性接着剤を塗布した後、植物を移植し、上から軽く押さえ、少量の散水を軽く行う。 【0032】栽培は、室内若しくは屋外とする。室内での栽培は、人工的管理ができるため、植物を移植したカートリッジをいわゆる棚栽培することができ、狭い場所での量産栽培が可能となる。なお、室内での栽培は、通常、11月〜翌年4月までの期間とする。一方、屋外栽培の方法は、移植までは室内栽培と同様とし、棚栽培で狭い場所での量産栽培が可能であり、水散布を適宜行う。なお、棚の上、つまり天上部分には簡単なシート類で覆い、日光の直射を避ける程度とする。 【0033】このようにして充分に植物の活着した植物栽培用並びに植物生育用カートリッジ(差し替え用容器)Aを、前記したように、道路用壁面のケンチブロック(積ブロック)、団地造成ノリ面等に設置されるブロック製品の受け口(この受け口は、植物栽培用並びに植物生育用カートリッジAの形状に対応した形状の切り欠き部を有するものからなる。)に差し込むことにより、壁面を緑化し、自然環境とマッチさせて環境保全を図ることができる。 【0034】 【実施例】以下に、本発明を実施例等により詳しく説明するが、本発明はこれらによって何ら制限されるものではない。 【0035】製造例1(植物栽培用並びに植物生育用カートリッジの製造) 図3に示す金型を用いて、植物栽培用並びに植物生育用カートリッジAを製造した。まず事前準備として、レジンコンクリートからなる基礎構造体1を形成するための型枠として、第1の金型(定盤)4と第2の金型5とを用意した。第1の金型(定盤)4は、幅360mm、奥行き210mm、厚さ15mmの定盤からなり、第2の金型5は、この第1の金型(定盤)4に被せられた形で組合せられており、第1の金型(定盤)4の上面から5mm上に突出した形となっている。該5mm上の面がすなわちX面となる。上記レジンコンクリートからなる基礎構造体1を形成するための型枠を振動テーブル(図示しない)の上の中心部の定位置に固定した。 【0036】次に、基礎構造体1の主形成材料であるレジンコンクリートを用意し、これをゲル化、又はスラリー化した状態で、上記した如きレジンコンクリートからなる基礎構造体1を形成するための型枠の内部に、即ち第2の金型5の上面まで、つまり図3のX面まで、流し込んだ。このときの流し込みは、振動テーブル(図示しない)に10〜20秒間の微振動をかけながら行い、その際、充填密度と厚みの一定化を行った。 【0037】なお、レジンコンクリートの組成は次の通りであった。 ・ポリエステル樹脂:15.0重量%・骨材; ■粒径2mm以上、5mm以下の乾燥小砂利:28.5重量%■粒径2mm未満の乾燥砂:28.5重量%■炭酸カルシウム:28.0重量%(充填材の役目) 【0038】その後、別途用意した型枠、即ち第3の金型6を、前記第1の金型(定盤)4と第2の金型5とからなる型枠に被せた。この第3の金型6の最大厚さは25mmであった。従って、このとき、流し込まれているレジンコンクリートの上面(即ちX面)から、この第3の金型6の上面(即ちY面)まで5mmであった。 【0039】次いで、流し込まれているレジンコンクリートの上(即ちX面の上)に、発泡スチロールからなる発泡体(直径1mmの球状発泡体を使用、発泡倍率50倍)を載置した。ここで発泡体は、流し込まれているレジンコンクリートの上(即ちX面の上)の全面に敷き詰めた。 【0040】さらに、この上から、骨材を第3の金型6の上面、即ち図3のY面まで充填し、さらにその上から定盤(図示しない)を載せて押さえ付けた。骨材としては、粒径2mm未満の乾燥砂と、粒径2mm以上、5mm以下の乾燥小砂利とを同量ずつ配合し、よく混合しておいたものを用いた。これにより、発泡体をレジンコンクリート内に埋設させると共に、前記骨材の少なくとも一部分をレジンコンクリート内に埋設させた。このとき、即ち発泡体をレジンコンクリート内に埋設させたとき、レジンコンクリートを構成する樹脂が発泡体を溶かし、ブローホール(気泡構造)3を複数形成した。即ち、成形時に発泡体が溶かされて消失し、このような成形時における発泡体の消失により、レジンコンクリート内にブローホール(気泡構造)3が複数形成された。このブローホール(気泡構造)3が、保水槽の役目を果たすことになる。 【0041】一方、上記したように、骨材を第3の金型6の上面、即ち図3のY面まで充填し、さらにその上から定盤(図示しない)などを載せて押さえ付けることにより、ゲル化、又はスラリー化しているレジンコンクリート内に、前記骨材の少なくとも一部分を埋設させた。即ち、ゲル化、又はスラリー化しているレジンコンクリートの表面から内部に向け前記骨材の少なくとも一部分が埋設されることとなった。 【0042】レジンコンクリートは、金型に流し込まれてから約30分程度で硬化したので、レジンコンクリートが硬化した後、セットした全ての型枠(第1の金型4、第2の金型5、第3の金型6)を分解(脱型)することにより、図1,2に示す如き形状の植物栽培用並びに植物生育用カートリッジ(差し替え用容器)Aが得られた。 【0043】製造された植物栽培用並びに植物生育用カートリッジ(差し替え用容器)Aは、レジンコンクリートからなる基礎構造体1の表面に、骨材を構成する乾燥小砂利、乾燥砂が程よく混合され、不規則な凹凸2を複数形成しており、しかも前記基礎構造体内部の表面乃至は表面近傍には、即ち表皮に近い部分には、成形時における発泡体の消失により生じたブローホール(気泡構造)3が随所に形成されていた。この植物栽培用並びに植物生育用カートリッジ(差し替え用容器)Aの大きさは、図1、2における横(左右)方向の長さが350mmであり、縦(上下)方向の長さが200mm、厚さが15mmのものであった。 【0044】実施例1製造例1で製造した植物栽培用並びに植物生育用カートリッジ(差し替え用容器)Aを用い、フデコケの植え付け固定化を行った。 【0045】(1)一次植物増殖用トレーBの使用植物栽培用並びに植物生育用カートリッジ(差し替え用容器)Aにフデコケを直接植え付けるのではなく、まず図4に示す如き一次植物増殖用トレーBを使用し、植物を増殖させておいてから、植物栽培用並びに植物生育用カートリッジ(差し替え用容器)Aに移植した。なお、一次植物増殖用トレーBは、図4における横(左右)方向の長さが600mmであり、縦(上下)方向の長さが300mmであった。また、厚さは30mmであった。 【0046】まず一次植物増殖用トレーBの上に、薄く山砂等を敷き詰め、この上に、フデコケを植え付けた。フデコケを植え付ける際には、フデコケの毛根についている土のまま、一次植物増殖用トレーBに上から軽く押さえ付け、その後、水散布を行った。屋外で日光の直射を避けながら生育を行った。この結果、フデコケを一次植物増殖用トレーBの上に移植してから、約10日間程度で完全に活着し、蘇生し、自然に繁茂し増えて行った(一次増殖)。この際、屋外で土壌中に該トレーを一部埋設し、栽培を行った。この期間中の水散布は、朝夕の一日2回程度を一週間程度繰り返し、活着を確認した時点で水散布を中止し、以降は自然の気象条件下で栽培した。 【0047】(2)植物栽培用並びに植物生育用カートリッジ(差し替え用容器)Aによる栽培次に、このようにして一次増殖(繁茂)のできたフデコケを、一次植物増殖用トレーBより採取し、植物栽培用並びに植物生育用カートリッジ(差し替え用容器)Aに再移植を行い、フデコケの栽培を行った。即ち、まず植物栽培用並びに植物生育用カートリッジ(差し替え用容器)Aを水槽にドブ漬けにし、水分を充分に吸収させた後、フデコケの毛根についている土類を水洗により除去した後、植物栽培用並びに植物生育用カートリッジ(差し替え用容器)Aに再移植した。 【0048】フデコケの移植にあたっては、植物栽培用並びに植物生育用カートリッジ(差し替え用容器)Aの表面に形成されている凹凸2に、薄く砂を全面に均一に敷き詰め、その表面に植物性接着剤(穀物類、野菜類等)を塗布した後、フデコケを移植し、上から軽く押さえ、少量の散水を軽く行った。 【0049】栽培は、室内にて棚栽培により行った。棚栽培は、幅900mm、高さ2150mmの栽培ハウスに、5段の棚を設け、この棚にそれぞれ5個ずつ植物栽培用並びに植物生育用カートリッジ(差し替え用容器)Aを載せて行った。なお、棚の上、つまり天上部分には簡単なシート類で覆い、日光の直射を避けた。 【0050】(3)道路用壁面のケンチブロック(積ブロック)におけるフデコケの生育このようにして充分に植物の活着した植物栽培用並びに植物生育用カートリッジ(差し替え用容器)Aを、道路用壁面のケンチブロック(積ブロック)に設置されたブロック製品の受け口に差し込み、自然気象条件下で生育させたところ、フデコケの毛根が植物栽培用並びに植物生育用カートリッジ(差し替え用容器)Aの表面の細かい凹凸にうまくからみつき、良好にフデコケが生育した。図5は、このように植物の活着した植物栽培用並びに植物生育用カートリッジ(差し替え用容器)Aを、道路用壁面のケンチブロック(積ブロック)に設置されたブロック製品Cの受け口に差し込んだ様子を示す断面説明図である。 【0051】 【発明の効果】請求項1に係る本発明の植物栽培用並びに植物生育用カートリッジ(差し替え用容器)は、カートリッジの表面乃至表面近傍に成形時の発泡体の消失により生じたブローホール(気泡構造)が形成されており、これが保水槽の役目を果たしている。しかも、本発明の植物栽培用並びに植物生育用カートリッジ(差し替え用容器)の表面には、骨材による不規則な凹凸が形成されており、このため、この凹凸面に植物の細い毛根が活着しやすく、しかもしっかりと活着し、脱落するおそれはない。従って、本発明の植物栽培用並びに植物生育用カートリッジ(差し替え用容器)は、植物の栽培用並びに生育用に極めて適したものである。 【0052】次に、請求項2記載の本発明の方法によれば、上記した如き植物の栽培用並びに生育用に極めて適したカートリッジを極めて効率良く製造することができる。 【0053】従って、本発明によれば、これを道路用壁面のケンチブロック(積ブロック)、団地造成ノリ面等に設置されるブロック製品の受け口に差し込むことにより、壁面を緑化し、自然環境とマッチさせて環境保全を図ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】598090667 【氏名又は名称】ハード技研工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年1月30日(2001.1.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100074077 【弁理士】 【氏名又は名称】久保田 藤郎 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−223631(P2002−223631A) |
| 【公開日】 |
平成14年8月13日(2002.8.13) |
| 【出願番号】 |
特願2001−21549(P2001−21549) |
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