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【発明の名称】 植木鉢、及び植木鉢の連結構造
【発明者】 【氏名】山畠 俊也

【要約】 【課題】高い位置に配置したい場合に別途に棚を用意する必要がなく、ずれ落ちてしまうこともない植木鉢、及び植木鉢同士を連結する植木鉢の連結構造を提供すること。

【解決手段】底部内面部分及び底部外面部分に連結手段を備えた植木鉢である。形状の異なる植木鉢同士が互いに連結可能となっている。また、内外に積み重ねられた植木鉢の側壁内周面と側壁外周面との間に間隙を設けるスペーサが設けられている。更に、上下逆さにされて内部側に臨んだ係合される植木鉢の開口部を水平方向に規制する少なくとも3つの突起部が、側壁の内面に離間して設けられている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】底部内面部分及び底部外面部分に相互に連結可能な形状にした連結手段を備えていることを特徴とする植木鉢。
【請求項2】底部外面部分同士、若しくは底部内面部分と底部外面部分とで連結される植木鉢の連結構造であって、連結される植木鉢の底部内面部分及び底部外面部分に、係合部とこの係合部が係合する係止部とからなる係合手段を設け、該係合手段により、植木鉢の底部外面部分同士を当接させた状態で植木鉢を上下に配置して、又は/及び、低部内面部分と低部外面部分とを当接させた状態で植木鉢を内外に配置して、連結するようにしたことを特徴とする植木鉢の連結構造。
【請求項3】積み重ねられた植木鉢の側壁内周面と側壁外周面に間隙を設けるスペーサを備えていることを特徴とする請求項1に記載の植木鉢及び請求項2に記載の植木鉢の連結構造。
【請求項4】上下逆さにされて内部側に臨んだ状態で係合される植木鉢の開口部が水平方向に位置ずれするのを規制する少なくとも3つの突起部が、側壁の内面に略等間隔に設けられていることを特徴とする請求項1又は3に記載の植木鉢及び請求項2又は3に記載の植木鉢の連結構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、植木鉢及び植木鉢の連結構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、庭やベランダ若しくは玄関等に、さつきや草花等の園芸用植物を鉢植えしたものを置いて楽しむ習慣がある。この際に使用されている植木鉢は、有底筒状又はすり鉢状等に形成され、底部に排水孔が設けられているという簡素なものである。
【0003】この従来の植木鉢は、直接地面に置かれる場合もあるが、高さを要求する場合には他の植木鉢を台にしてその上に置いたり、別途専用の棚を用意してその上に置いたり、各植木鉢の間に高低差をつけて楽しみたい場合にはそれに適した棚を別途用意してその棚の上に置いて楽しんでいる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記のような従来の植木鉢には植木鉢同士を連結する手段は設けられておらず、他の植木鉢を台にしたのでは単に上に置いているだけであるため簡単にずれたり落ちたりしてしまいやすい。また、棚を使用する場合には別途にその棚を用意する必要があり、面倒であるばかりか費用を要する上に、少し物が当たっただけで簡単に落ちてしまって鉢が割れてしまったりする。
【0005】さらに、限られた面積に多数の園芸用植物を配するために、上部開口の直径の異なる植木鉢を内外に重ねて使用しようとしても、内外の植木鉢を係合させる手段がないために、簡単にずれてしまったりする。
【0006】そこで、本発明は、高い位置に配置したい場合に別途に棚を用意する必要がなく、ずれ落ちてしまうこともない植木鉢、及び植木鉢同士を連結する植木鉢の連結構造を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の目的を有効に達成するために、請求項1に記載の植木鉢は、底部内面部分及び底部外面部分に相互に連結可能な形状にした連結手段を備える構成とした。
【0008】請求項2に記載の植木鉢の連結構造は、底部外面部分同士、若しくは底部内面部分と底部外面部分とで連結される植木鉢の連結構造であって、連結される植木鉢の底部内面部分及び底部外面部分に、係合部とこの係合部が係合する係止部とからなる係合手段を設け、該係合手段により、植木鉢の底部外面部分同士を当接させた状態で植木鉢を上下に配置して、又は/及び、低部内面部分と低部外面部分とを当接させた状態で植木鉢を内外に配置して、連結するように構成した。
【0009】請求項3に記載の植木鉢は、請求項1に記載の構成に加えて、積み重ねられた植木鉢の側壁内周面と側壁外周面に間隙を設けるスペーサを備える構成とした。また、請求項3に記載の植木鉢の連結構造は、請求項2に記載の構成に加えて、積み重ねられた植木鉢の側壁内周面と側壁外周面に間隙を設けるスペーサを備える構成とした。
【0010】請求項4に記載の植木鉢は、請求項1又は3に記載の構成に加えて、上下逆さにされて内部側に臨んだ状態で係合される植木鉢の開口部が水平方向に位置ずれするのを規制する少なくとも3つの突起部が、側壁の内面に略等間隔に設けられている構成とした。また、請求項4に記載の植木鉢の連結構造は、請求項2又は3に記載の構成に加えて、上下逆さにされて内部側に臨んだ状態で係合される植木鉢の開口部が水平方向に位置ずれするのを規制する少なくとも3つの突起部が、側壁の内面に略等間隔に設けられている構成とした。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る植木鉢及び植木鉢の連結構造の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1〜図5は、本発明に係る植木鉢の一つの実施形態をあらわしている。
【0012】植木鉢1は、図1〜図3に示すように、底部が略平面のすり鉢状に形成されているとともに、上端の開口部2が外側に折り返すように形成されており、底部内面部分に設けられた係合部(連結手段)3と、底部外面部分に設けられた係止部(連結手段)4と、側壁5の内面の離間した位置に複数設けられた突起部51,51・・・とを備えている。
【0013】また、植木鉢1は、底部に、底部中心部から同心円状に2重の凹陥部11,12が設けられており、内側の凹陥部11には8つの楕円形の排水孔111,111,・・・が等間隔に設けられており、内側の凹陥部11と外側の凹陥部12との間の凸部13には、底部中心部を中心として前記の8つの排水孔111,111,・・・からそれぞれ22.5度回転移動した方向に8つの楕円形の排水孔131,131,・・・が設けられている。
【0014】係合部3は、図1〜図4に示すように、立設部31と、この立設部31に一辺を接する天板部32と、前記立設部31と前記天板部32にそれぞれ一辺を接する側壁部33とから構成されており、側壁部33が植木鉢1の底部中心部から見て立設部31の右側に配設されている。この係合部3は、底部の凸部13に4つ設けられており、この4つの係合部3,3・・・は、底部中心部を中心とする円上に等間隔に配設されている。また、植木鉢1の底部の凸部13は、係合部3の天板部32の平面視投影部が切り欠かれている。
【0015】係止部4は、図1、図2、図5に示すように、凹陥部11から外方に延設された延設部41とこの延設部41に一辺を接する側壁部42とから構成されており、側壁部42が植木鉢1の底部中心部から見て延設部41の左側に配設されている。この係止部4は、底部中心部からの距離が係合部3と略等しく、底部中心部を中心として係合部3,3,3,3からそれぞれ45度回転移動した位置に4つ設けられている。また、図1、図5に示すように、植木鉢1は、凸部13の、延設部41の底面視投影部が切り欠かれている。
【0016】突起部51は、植木鉢1の側壁5の内面の所定高さに略等間隔に6つ設けられており、この6つの突起部51,51・・・は、図2に示すように、隣り合う突起部51が、交互に所定の円Cの内側と外側となるように設けられている。
【0017】次に他の実施形態に係る植木鉢10について、図6〜図8に基づいて説明する。植木鉢10は、上端が開口しているとともに上方にいくほど拡開した有底筒状で、底部外面部分に係止部40が設けられているとともに、積み重ねられた際に外側の植木鉢10の側壁内周面と内側の植木鉢10の側壁外周面に間隙を設けさせるスペーサ6が底部に複数設けられている。また、植木鉢10は、底部に、底部中心部を中心とする2つの同心円上にそれぞれ8つの排水孔14,14・・・が等間隔に設けられている。
【0018】この植木鉢10は、上端の開口部20の直径が、前記実施形態に係る植木鉢1よりも小さく形成されている一方、高さは前記実施形態に係る植木鉢1よりも高く形成されている。また、底部の直径が、図11に示すように、前記実施形態に係る植木鉢1の凸部13の外周と略同径に形成されており、植木鉢10の底部が植木鉢1の底部の凸部13に外面から嵌合可能に形成されている。
【0019】係止部40は、側面視L字形に形成されており、底部外面部分の、底部中心部を中心とする円上に等間隔に4つ設けられている。この係止部40は、前記実施形態に係る植木鉢1の係合部3及び係止部4と、底部中心部からの距離が略等しくなるように配設されている。
【0020】スペーサ6は、板状であり、底部内面の係止部40,40・・・の外側に4つ立設されており、図15に示すように、植木鉢10を内外に積み重ねた際に、内側の植木鉢10の底部外面を支持することにより、内側の植木鉢10の側壁外周面と外側の植木鉢10の側壁内周面との間に間隙を設けるように形成されている。
【0021】前記の植木鉢1,10は、勿論それぞれ単独で植木鉢として使用することができるが、例えば図9〜図13に示すように、形状の異なる植木鉢1と植木鉢10とを連結することができ、これにより一層特徴を生かして効果的に使用することができる。
【0022】具体的には、例えば図9に示すように、開口部2の直径の大きい植木鉢1の底部内面部分と背の高い植木鉢10の底部外面部分とを、植木鉢1の係合部3と植木鉢10の係止部40との位相を異ならせた状態で当接させるように内外に配置し、植木鉢10を周方向に右回りに回動させて、係合部3と係止部40とを係合させることができる。
【0023】このようにして、前記係合部3と前記係止部40とからなる係合手段により、植木鉢1と植木鉢10とを内外に配置して連結することができる。これにより、例えば外側の植木鉢1と内側の植木鉢10とにそれぞれ異なる園芸用植物を植えることにより、2種類の園芸用植物に高低差がつけられて変化を楽しむことができる。
【0024】さらに、内外の植木鉢1,10が係合手段によって連結されているため、簡単にずれてしまうことがない。その上、各植木鉢1,10が連結された際に、各植木鉢1,10の排水孔111,131,14の設けられている位置が略一致しているため、図9のように連結された場合であっても水はけが悪くなることがない。
【0025】また、図10に示すように、開口部2の直径の大きい植木鉢1の底部外面部分と背の高い植木鉢10の底部外面部分とを、植木鉢1の係止部4と植木鉢10の係止部40との位相を異ならせた状態で当接させるように上下に配置し、植木鉢1を周方向に右回りに回動させて、係止部4と係止部40とを係合させることができる。
【0026】このようにして植木鉢1と植木鉢10とを上下に配置した状態で連結することができる。これにより、植木鉢1は、植木鉢10が台の役割を果たすことにより、別途に棚を用意することなく高い位置に保持して使用することができる。また、上下逆さ向けて使用することにより、形状、大きさの異なる植木鉢10を高い位置に保持して使用することができる。
【0027】さらに、上下の植木鉢1,10は、両者の係止部4,40によって連結されているため、上側の植木鉢1が下側の植木鉢10から簡単に落ちたりずれたりすることがない。その上、各植木鉢1,10が連結された際に、各植木鉢1,10の排水孔111,131,14の設けられている位置が略一致しているため、図10のように連結された場合であっても水はけが悪くなることがない。
【0028】さらに、図11に示すように、開口部2の直径の大きい植木鉢1の内部側に、上下逆さ向けられた背の高い植木鉢10の開口部20を臨ませ、植木鉢10の開口部20を植木鉢1の突起部51,51・・・が互い違いに内側と外側となる位置に、即ち図2に示す円Cの位置に係合させる。
【0029】これによって、底部中心部からの距離の異なる突起部51,51・・・のうち、3つの突起部51,51,51は開口部20の内側に位置し、残りの3つの突起部51,51,51は開口部20の外側に位置することとなり、植木鉢10の開口部20が水平方向に規制されるため、容易に横ずれしてしまうことがない。また、植木鉢1に園芸用植物を植えるとともに、植木鉢10の底部外面部分に更に小さな植木鉢や陶器の人形を置くことにより、変化のある園芸を楽しむことができる。
【0030】また、前記の図9〜図11に示したような連結の態様を利用して、図12、図13に示すような態様に連結して使用することもできる。即ち、図12に示すように、開口部2の直径の大きい植木鉢1の底部内面部分及び底部外面部分の両面部分に同時に背の高い植木鉢10を連結することができる。
【0031】これによれば、図9に示した態様の効果を奏すると同時に図10に示した態様の効果をも奏することが可能となる上に、一段と変化に富んだ園芸を楽しむことが可能となる。更に、各植木鉢1,10,10が連結された際に、各植木鉢1,10,10の排水孔111,131,14の設けられている位置が略一致しているため、図12のように連結された場合であっても水はけが悪くなることがない。
【0032】更に、図13に示すような態様に連結すれば、下の段の植木鉢1及び上の段の植木鉢1、更には最上段の植木鉢10にも園芸用植物を植えることができるため、多種類の植物を高低差をつけて変化に富んだ構成で配置することができる。その上に、平面視投影面積が小さくて済むため、狭い場所であっても鮮やかな園芸を楽しむことができる。
【0033】さらに、各植木鉢1,1,10,10,10が連結された際に、各植木鉢1,1,10,10,10の排水孔111,131,14の設けられている位置が略一致しているため、図13のように積み上げて連結された場合であっても水はけが悪くなることがない。
【0034】また、植木鉢1,10は、それぞれ図14、図15に示すように、内外に積み重ねて収納、運搬することができる。これにより、非常に小スペースで収納、運搬することができ、管理も容易となる。
【0035】更に、図15に示す植木鉢10のように、スペーサ6,6・・・を設けていると、外側の植木鉢10の側壁内周面と内側の植木鉢10の側壁外周面との間に間隙が設けられることとなるため、きっちりと嵌まり込んでしまうことがなく、抜き取る際に容易に抜き取ることができる。
【0036】本発明に係る植木鉢は、前記のような構成に限定されるものではなく、以下のような構成であってもよい。植木鉢1は、連結手段が、底部内面部分及び底部外面部分の両面部分に設けられており、この植木鉢1と連結される植木鉢は、前記実施形態においては連結手段が底部外面部分のみに設けられているが、勿論これに限定されるものではなく、連結手段が底部内面部分及び底部外面部分の少なくとも一方の面側部分に設けられていればよく、もちろん両面部分に設けられていてもよい。
【0037】スペーサ6は、底部の内面と外面の両面に連結手段を備えている植木鉢1に設けることができることは当然である。突起部51は、少なくとも3つ設けられていればよく、3つ以上であれば幾つでも構わない。
【0038】また、前記実施形態において、植木鉢1は、係合部3の側壁部33が底部中心部から見て右側に設けられ、係止部4の側壁部42が底部中心部から見て左側に設けられていたが、これに限定されるものではなく、全ての係合部3,3,3,3の間で、及び全ての係止部4,4,4,4の間で統一されていればよく、それぞれ逆側に設けられていてもよい。
【0039】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、底部内面部分及び底部外面部分の両面に連結手段を備えているので、底部の両面にそれぞれ他の植木鉢を連結することができる。これにより、植木鉢を高い位置に配置したい場合に別途に棚を用意することなく高い位置に保持することができるとともに、連結されているのでずれ落ちてしまうこともない。
【0040】また、種々の態様に連結することにより、色々なバリエーションの鉢植えを楽しむことができるとともに、小スペースで複数種の植物の鑑賞を楽しむことができる。
【0041】請求項2に係る発明によれば、係合手段により、植木鉢を上下に、又は/及び、内外に配置した状態で連結することができるように構成されているため、植木鉢を高い位置に配置したい場合に別途に棚を用意することなく高い位置に保持することができるとともに、連結されているのでずれ落ちてしまうこともない。また、種々の態様に連結することにより、色々なバリエーションの鉢植えを楽しむことができるとともに、小スペースで複数種の植物の鑑賞を楽しむことができる。
【0042】請求項3に係る発明によれば、内外に積み重ねられた外側の植木鉢の側壁内周面と内側の植木鉢の側壁外周面との間に間隙が設けられることとなるため、内外の植木鉢がきっちりと嵌まり込んでしまうことがなく、抜き取る際に容易に抜き取ることができる。
【0043】請求項4に係る発明によれば、一方の植木鉢の内部側に、前記植木鉢よりも開口部直径が小さい他方の上下逆さ向けられた植木鉢の開口部を臨ませ、この内部側に臨んだ植木鉢の開口部を前記外側の植木鉢の突起部に係合させることができるため、逆さ向けられて内部側に臨んだ植木鉢の開口部が水平方向に規制され、容易に横ずれしてしまうことがない。
【出願人】 【識別番号】500066182
【氏名又は名称】山田化学株式会社
【出願日】 平成13年1月26日(2001.1.26)
【代理人】 【識別番号】100076406
【弁理士】
【氏名又は名称】杉本 勝徳 (外1名)
【公開番号】 特開2002−218848(P2002−218848A)
【公開日】 平成14年8月6日(2002.8.6)
【出願番号】 特願2001−19006(P2001−19006)