| 【発明の名称】 |
育苗用培地製造用圧縮成形装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】山本 惣一
【氏名】鈴木 政広
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| 【要約】 |
【課題】結合材の結合力を強くすることができて適用可能な結合材の種類が増加し、育苗用培地の取り扱い性を向上させることができる育苗用培地製造用圧縮成形装置を得る。
【解決手段】圧縮成形装置160は、互いに対向する搬送ベルト166、168の対向面外側に接触配置された加熱圧縮装置178を備えており、加熱圧縮装置178を構成する加熱圧縮盤178Bと加熱圧縮盤178Cとの間、及び加熱圧縮盤178Cの下流には、露出部186A、186Bが形成されている。搬送ベルト166、168間で狭持搬送される育苗用培地148内の水分が加熱圧縮装置178による加熱で水蒸気となって露出部186A、186Bより排出されるため、育苗用培地148は水分量が減少して内部まで充分加熱される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 上下に設けられたベルトコンベヤの所定間隔で対向する各搬送ベルト間において、籾殻を粉砕処理した粉砕籾殻群と芯部及び当該芯部より軟化温度が低い鞘部からなる結合材とを含んだ育苗用培地を狭持しながら搬送しつつ、前記各搬送ベルトの対向面外側にそれぞれ接触配置された加熱圧縮手段によって前記芯部が軟化せず前記鞘部のみが軟化する所定の温度で前記育苗用培地を加熱圧縮成形する育苗用培地製造用圧縮成形装置であって、前記育苗用培地が前記上側のベルトコンベヤの搬送ベルトと非接触状態で露出される露出部を、前記加熱圧縮手段の前記搬送方向中間部に設けた、ことを特徴とする育苗用培地製造用圧縮成形装置。 【請求項2】 前記露出部を、前記加熱圧縮手段の前記搬送方向下流に設けた、ことを特徴とする請求項1記載の育苗用培地製造用圧縮成形装置。 【請求項3】 前記露出部の少なくとも一つは、前記搬送状態で前記育苗用培地の上方に位置する支軸に前記上側のベルトコンベヤの搬送ベルトが巻き掛けられることで設けられた、ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の育苗用培地製造用圧縮成形装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、水稲等の作物の苗を育苗するための育苗用培地を製造する際に使用される育苗用培地製造用圧縮成形装置に関する。 【0002】 【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、水稲等の作物の苗を苗床によって育苗することが行われている。かかる苗床の床土として土壌培土を使用していた時期もあるが、良質(均質)な土壌培土は比較的高価で入手が困難である等の不具合があった。この点を改良した先行技術文献としては特公昭56−18165号公報に開示された技術があり、親水性ウレタンプレポリマーを結合材として用い、植物質培地材(樹皮、パルプチップ、オガクズなどを堆肥化したバーク堆肥等)を固結させた後に乾燥させる構成となっている。なお、結合材としては、ポリビニルアルコールやデンプン類が用いられる場合もある。この種の育苗用培地は、樹皮やパルプチップ等の所謂産業廃棄物を培地材として有効利用することができ、また植物質培地材も比較的安価であるという利点がある。 【0003】しかし、上記公報に開示された育苗用培地によっても、依然として、培地材の結合(結合材を用いた固結乾燥)に長い時間(例えば、1〜3時間程度)がかかり、量産が困難で結果的にコスト高になるという問題、また培地材自体は比較的安価であるものの、親水性ウレタンプレポリマー等の結合材が高価であるため、結果的に全体としては高価なものになるという問題などが、依然として残されていた。 【0004】そこで、本件出願人により、籾殻を粉砕することにより得られた粉砕籾殻群を結合材等と攪拌及び混合して育苗用培地とし、これを上下一対のベルトコンベヤを使用して上下から加熱・冷却圧縮成形し、その後所定の寸法に切断して集積するという育苗用培地の製造システムが提案されるに至った(特開2000−14242号参照)。 【0005】しかし、上述した加熱・冷却圧縮成形装置による場合、上下一対の加熱圧縮盤を使った加熱部において水蒸気が育苗用培地から抜けられず、そのため育苗用培地の中心部が所定の加熱温度まで上がらず、結合材の結合力が弱くなる(即ち、結合材の鞘部の融着が不充分になる)傾向にあった。このため、所定の結合力を得るために使用できる結合材(例えば、鞘部の軟化温度が低い結合材)が限られるという問題があった。 【0006】また、加熱部を通過した育苗用培地は上下一対の冷却圧縮盤を使った冷却部において冷却されるが、このときに育苗用培地の表面に結露が生じ、当該表面が濡れた状態となるため、成形後の育苗用培地の持ち運び等をする際に取り扱いにくいという問題があった。 【0007】従って、上述した従来の加熱・冷却圧縮成形装置は、これらの点において改善の余地があった。 【0008】本発明は上記事実を考慮し、結合材の結合力を強くすることができて適用可能な結合材の種類が増加し、育苗用培地の取り扱い性を向上させることができる育苗用培地製造用圧縮成形装置を得ることが目的である。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係る育苗用培地製造用圧縮成形装置は、上下に設けられたベルトコンベヤの所定間隔で対向する各搬送ベルト間において、籾殻を粉砕処理した粉砕籾殻群と芯部及び当該芯部より軟化温度が低い鞘部からなる結合材とを含んだ育苗用培地を狭持しながら搬送しつつ、前記各搬送ベルトの対向面外側にそれぞれ接触配置された加熱圧縮手段によって前記芯部が軟化せず前記鞘部のみが軟化する所定の温度で前記育苗用培地を加熱圧縮成形する育苗用培地製造用圧縮成形装置であって、前記育苗用培地が前記上側のベルトコンベヤの搬送ベルトと非接触状態で露出される露出部を、前記加熱圧縮手段の前記搬送方向中間部に設けた、ことを特徴としている。 【0010】請求項1記載の育苗用培地製造用圧縮成形装置では、籾殻を粉砕処理した粉砕籾殻群と芯部及び当該芯部より軟化温度が低い鞘部からなる結合材とを含んで構成される育苗用培地が、上下に設けられたベルトコンベヤの所定間隔で対向する各搬送ベルト間において挟持された状態で搬送される。これにより、育苗用培地は、上記の所定の対向間隔に応じた厚さの層状に成形される。 【0011】また、上記の過程で、各搬送ベルトの対向面外側にそれぞれ接触配置された加熱圧縮手段によって、育苗用培地が加熱圧縮される。すなわち、各搬送ベルトの対向間隔の拡大が阻止された状態で、層状にされた育苗用培地が加熱される。これにより、育苗用培地に混合された結合材の鞘部同士が融着されて、粉砕籾殻群と複雑に絡み合う。その後、加熱された層状の育苗用培地の温度が低下すると(例えば、冷却手段によって冷却されると)、結合材が硬化して層状の育苗用培地が形成される。 【0012】ここで、育苗用培地が上側ベルトコンベヤの搬送ベルトと非接触状態で露出される露出部を加熱圧縮手段の搬送方向中間部(加熱圧縮手段による加熱工程の途中)に設けたため、加熱圧縮手段の搬送方向中間部より上流側部分による加熱に伴って水蒸気となった育苗用培地内の水分が露出部から排出(放出)される。そして、水分を放出した状態の育苗用培地が加熱圧縮手段の搬送方向中間部(露出部)より下流側部分によって再度加熱されるため、この加熱によって層状の育苗用培地の中心部にも充分な熱を供給することができる。 【0013】従って、層状の育苗用培地の中心部に位置された結合材の鞘部も融着されて、当該育苗用培地の中心部における結合強度が増す。また、これに伴って、従来、加熱不足により充分な結合力が得られなかった結合材の使用が可能となり、結合材の適用範囲が広がる。 【0014】さらに、層状の育苗用培地が全体に亘って充分に加熱されるため、育苗用培地の殺菌効果が高まる。 【0015】また、上記の如く、加熱圧縮手段による加熱で生じた水蒸気が露出部から排出(放出)されることにより、ベルトコンベアに搬送されて加熱圧縮手段を通過した育苗用培地の温度が低下された(例えば、冷却手段によって冷却された)際に、育苗用培地の表面に結露が生じるのを極力抑えることができる。従って、出来上がった育苗用培地の取り扱い易さが従来よりも格段に向上される。 【0016】このように、請求項1記載の育苗用培地製造用圧縮成形装置では、結合材の結合力を強くすることができて適用可能な結合材の種類が増加し、育苗用培地の取り扱い性を向上させることができる。 【0017】なお、請求項1記載の露出部は、1箇所に設けられるに限られず、複数箇所に設けられても良いことは言うまでもない。 【0018】請求項2記載の発明に係る育苗用培地製造用圧縮成形装置は、請求項1記載の育苗用培地製造用圧縮成形装置において、前記露出部を、前記加熱圧縮手段の前記搬送方向下流に設けた、ことを特徴としている。 【0019】請求項2記載の育苗用培地製造用圧縮成形装置では、加熱圧縮手段の育苗用培地搬送方向下流(加熱圧縮手段による加熱工程通過後の位置)に、育苗用培地が上側ベルトコンベヤの搬送ベルトと非接触状態で露出される露出部を設けたため、この露出部からは、加熱圧縮手段の搬送方向中間部より下流側部分による加熱に伴って水蒸気となった育苗用培地内の水分が排出される。このため、育苗用培地内の水分量が一層減少され、育苗用培地の表面に生じる結露を最小限とすることができる。従って、出来上がった育苗用培地の取り扱い易さが一層向上される。 【0020】この構成は、特に、育苗用培地を次工程(例えば、冷却手段による強制冷却等)へ搬送する際にも、上下のベルトコンベアの各搬送ベルト間で狭持した状態で行う場合に好適である。 【0021】請求項3記載の発明に係る育苗用培地製造用圧縮成形装置は、請求項1または請求項2記載の育苗用培地製造用圧縮成形装置において、前記露出部の少なくとも一つは、前記搬送状態で前記育苗用培地の上方に位置する支軸に前記上側のベルトコンベヤの搬送ベルトが巻き掛けられることで設けられた、ことを特徴としている。 【0022】請求項3記載の育苗用培地製造用圧縮成形装置では、加熱圧縮手段の搬送方向中間部及び搬送方向下流の一方または双方において、搬送状態で育苗用培地の上方に位置するように配置された支軸に上側のベルトコンベヤの搬送ベルトが単に巻き掛けられることで、育苗用培地が上側ベルトコンベヤの搬送ベルトと非接触状態で露出される露出部の少なくとも一つが設けられている。 【0023】このため、簡単な構造(例えば、上側のベルトコンベヤの搬送ベルトを1つの無限軌道を有する連続ベルトとした構成)で育苗用培地中の水蒸気を排出(放出)するための露出部を得ることができる。 【0024】なお、搬送ベルトが巻き掛けられる支軸を軸回りの回転自在に支持されたローラとした構成とすれば、搬送ベルトの駆動抵抗が軽減されて好適である。 【0025】 【発明の実施の形態】以下、図1乃至図5を用いて、本発明に係る育苗用培地製造用圧縮成形装置の一実施形態について説明する。 【0026】まず最初に、本実施形態に係る圧縮成形装置を使用して成る育苗用培地の製造システムによって製造された育苗用培地(成形マット)10について説明する。 【0027】図3に示されるように、育苗用培地10は、主として、培地基材としての役割を果たす粉砕籾殻群12と、芯鞘型繊維から成る結合材14と、培地製造のために必要な育苗用肥料等種々の要素から成る要素群16とによって構成されている。図4に示されるように、結合材14として使用される芯鞘型繊維は芯部14Aと鞘部14Bとによって構成されており、複雑で細かい網状になっている。鞘部14Bは所定の温度(例えば、110℃等)で軟化するのに対し、芯部14Aはこれよりも高い所定の温度(例えば、250℃等)で軟化する。また、要素群16としては、図2に示される如く、育苗用肥料(中期育成用肥料、初期育成用肥料等)、PH調整剤、発芽抑制物質除去剤等の混合溶液134や界面活性剤108の他、良質土壌菌繁殖用剤等のその他の要素116が含まれる。 【0028】さらに補足すると、本実施形態では、図3及び図5に示されるように、育苗箱18に育苗用培地10が入るようにするため、当該育苗用培地10を縦寸法28cm、横寸法58cm、厚さ寸法2cmのマット形状に形成しているが、前記寸法は必要に応じて適宜変更される。 【0029】次に、本実施形態に係る圧縮成形装置を使用して成る育苗用培地の製造システムについて説明する。 【0030】図2には、本実施形態に係る育苗用培地の製造システムの全工程が流れ図的に示されている。図2(A)に示される籾殻供給工程では、籾殻供給装置20が使用される。籾殻供給装置20は車輪22Aが設けられた装置本体22を備えており、この装置本体22における籾殻群供給口24から屑米混入籾殻群26が供給される。装置本体22内にはスクリュウコンベヤ28が配設されており、装置本体22内に供給された屑米混入籾殻群26はこのスクリュウコンベヤ28によって矢印方向へ搬送される。装置本体22における搬送方向下流側には装置高さ方向に延びる揚穀筒30が立設されており、スクリュウコンベヤ28によって搬送されてきた屑米混入籾殻群26は図示しないスロワ等の揚穀手段によって揚穀筒30内を揚穀された後、当該揚穀筒30の上端部に形成された籾殻群排出口32から排出される構成である。 【0031】図2(B)に示される屑米分離工程では、屑米分離装置40が使用される。屑米分離装置40は上段に漏斗形状の供給ホッパ42を備えており、揚穀筒30の籾殻群排出口32から排出された屑米混入籾殻群26はこの供給ホッパ42内へ供給される。供給ホッパ42の下端部には繰出しバルブ44が配設されており、更にその下方にはタンク状の選別部46が設けられている。選別部46内における繰出しバルブ44の下方には平板状の上側傾斜板48が所定の傾斜角度で配設されており、更に上側傾斜板48の下端部付近には平板状の下側傾斜板50が所定の傾斜角度で配設されている。また、選別部46の下部は漏斗形状をなしており、その下端部は開口されて屑米排出口52とされている。屑米排出口52の下方には、屑米54を収容するための屑米収容箱56が設置されている。さらに、上述した選別部46の側部には風選ダクト58の一端部が接続されている。風選ダクト58の他端部には吸引ファン60が接続されており、当該吸引ファン60の吐出口60Aから選別処理された籾殻群62が排出される構成である。 【0032】図2(C)に示される籾殻粉砕工程では、籾殻粉砕装置70が使用される。籾殻粉砕装置70の上段には漏斗形状の供給ホッパ72が配設されており、吸引ファン60の吐出口60Aから排出された籾殻群62が当該供給ホッパ72内へ供給されるようになっている。供給ホッパ72の下端部には繰出しバルブ74が配設されており、更にその下方、即ち籾殻粉砕装置70の中段には横向き尖塔形状の粉砕処理部76が設けられている。粉砕処理部76内には、粉砕ドラム78が配設されている。この粉砕ドラム78は籾殻粉砕装置70の下段に設けられた駆動部80から駆動力を受けることにより軸線回りに回転し、これにより籾殻群62を磨り潰すようにして粉砕処理する構成である。粉砕処理された粉砕籾殻群12は、粉砕処理部76の先端部の粉砕籾殻群排出口82から排出される構成である。 【0033】図2(D−1)〜図2(D−3)に示される要素群定量供給工程は、図2(D−1)に示される要素供給工程と、図2(D−2)に示される粉砕籾殻群供給工程と、図2(D−3)に示される液肥等供給工程の三つの工程から成る。 【0034】図2(D−1)に示される要素供給工程では、要素供給装置90が使用される。要素供給装置90は、駆動することにより矢印方向へ搬送ベルト92を移動させるベルトコンベヤ94を備えている。このベルトコンベヤ94の真上には、搬送方向に沿って第1供給部96、第2供給部98、第3供給部100がこの順に配設されている。第1供給部96が備える第1ホッパ102には結合材14が収容されており、第1繰出しバルブ104が作動することにより所定量の結合材14が搬送ベルト92上に落下されるようになっている。また、第2供給部98が備える第2ホッパ106には界面活性剤108が収容されており、第2繰出しバルブ110が作動することにより所定量の界面活性剤108が搬送ベルト92上に落下されるようになっている。さらに、第3供給部100が備える第3ホッパ112にはその他の要素116が収容されており、第3繰出しバルブ114が作動することにより所定量の前記その他の要素116が搬送ベルト92上に落下されるようになっている。なお、上述した第1供給部96乃至第3供給部100はいずれも図示しないタイマーによって作動するようになっており、各々予め設定された所定量の各要素を後述する攪拌混合タンク142の要素供給口144内へ供給(即ち、定量供給)するようになっている。 【0035】図2(D−2)に示される粉砕籾殻群供給工程では、粉砕籾殻群供給装置120が使用される。粉砕籾殻群供給装置120は、前述した籾殻粉砕装置70における粉砕処理部76の粉砕籾殻群排出口82から排出された粉砕籾殻群12が供給される漏斗形状の供給ホッパ122を備えている。この供給ホッパ122の下端部には、水平方向に細長いケーシング124の基端部が接続されている。ケーシング124内にはスクリュウコンベヤ126が収容されており、駆動力を受けてその軸線回りに回転することにより矢印方向へ粉砕籾殻群12を搬送するようになっている。また、ケーシング124の先端側の底部には粉砕籾殻群排出口128が形成されており、この粉砕籾殻群排出口128からスクリュウコンベヤ126によって搬送されてきた粉砕籾殻群12が排出される構成である。なお、上述した粉砕籾殻群供給装置120は、図示しないタイマーによって作動するようになっており、予め設定された所定量の粉砕籾殻群12を後述する攪拌混合タンク142の要素供給口144内へ供給(即ち、定量供給)するようになっている。 【0036】図2(D−3)に示される液肥等供給工程では、液肥等噴霧供給装置130が使用される。液肥等噴霧供給装置130は、貯蔵タンク132を備えている。この貯蔵タンク132内には液肥及びPH調整剤・発芽抑制物質除去剤の混合溶液134が収容されており、図示しないタイマーによってポンプ136を駆動させることにより、予め設定された所定量の混合溶液134を後述する攪拌混合タンク142の要素供給口144内へ噴霧(即ち、定量供給)するようになっている。 【0037】図2(E)に示される攪拌混合工程では、攪拌混合装置140が使用される。攪拌混合装置140は攪拌混合タンク142を備えている。この攪拌混合タンク142の上端部には要素供給口144が形成されており、当該要素供給口144から上述した粉砕籾殻群12及び結合材14等が供給されると共に、混合溶液134が噴霧されるようになっている。また、攪拌混合タンク142内には、駆動力を受けることにより軸線回りに矢印方向へ回転する攪拌翼146が配設されている。さらに、攪拌混合タンク142の下端部には、攪拌混合により生成された育苗用培地148を排出するための培地排出口150が形成されている。培地排出口150は蓋152によって開閉可能とされている。また、上記攪拌混合タンク142における蓋152の直下には、駆動することにより矢印方向へ搬送ベルト154を移動させるベルトコンベヤ156が配設されている。 【0038】図2(F)に示される圧縮成形工程では、圧縮成形装置160が使用される。圧縮成形装置160は、上下一対の下側ベルトコンベヤ162及び上側ベルトコンベヤ164を備えている。下側ベルトコンベヤ162の搬送ベルト166と上側ベルトコンベヤ164の搬送ベルト168とは所定の距離だけ上下に離間(対向)して配置されており、この離間距離が後述する成形培地188の厚さを決めている。また、上側ベルトコンベヤ164の搬送長さは下側ベルトコンベヤ162の搬送長さよりも短く設定されており、上側ベルトコンベヤ164は下側ベルトコンベヤ162の搬送方向下流側に片寄せられた状態で配置されている。 【0039】上記レイアウトを採ることにより、下側ベルトコンベヤ162の搬送方向上流側には所定の上方スペースが確保されており、この上方スペースに漏斗形状に形成された培地供給ホッパ170が配設されている。培地供給ホッパ170の下端部には繰出しバルブ172が配設されており、この繰出しバルブ172が作動することにより所定量の育苗用培地148が下側ベルトコンベヤ162の搬送ベルト166上に排出されるようになっている。また、培地供給ホッパ170と上側ベルトコンベヤ164との間には、一対の均分スクリュウ174、176が並設されている。これらの均分スクリュウ174、176は、その軸線回りに回転することにより培地供給ホッパ170から供給された育苗用培地148を軸方向(搬送ベルト166の幅方向)に均す役目を果たしている。 【0040】図1にも示されるように、上述した下側ベルトコンベヤ162の搬送ベルト166と上側ベルトコンベヤ164の搬送ベルト168との対向部分の搬送方向上流側には、加熱圧縮手段としての加熱圧縮装置178が配設されている。加熱圧縮装置178は、下側ベルトコンベヤ162の搬送ベルト166の下面(上記の対向部分の外面)に接触して配置された加熱圧縮盤178Aと、加熱圧縮盤178Aの搬送方向上下流端の上方においてそれぞれ上側ベルトコンベヤ164の搬送ベルト168の上面(上記の対向部分の外面)に接触して配置された加熱圧縮盤178B、178Cとで構成されている。加熱圧縮盤178Bは、加熱圧縮盤178Cより搬送方向上流側に配置されており、これらの間(加熱圧縮装置178の中間部)には所定の間隔が設けられている。 【0041】各加熱圧縮盤178A、178B、178Cは、それぞれ対応する下側ベルトコンベヤ162の搬送ベルト166下面または上側ベルトコンベヤ164の搬送ベルト168上面に摺動可能に接触された状態で配置される基盤と、この基盤の各搬送ベルトとの非接触側の端面に取り付けられた矩形平板状の面状発熱体(シリコンラバーヒータ)とによって構成されている。この面状発熱体は、通電されることにより発熱して各加熱圧縮盤178A、178B、178Cを所定の温度(例えば、150℃)に昇温するようになっている。なお、下側の加熱圧縮盤178Aだけ、或いは、上側の加熱圧縮盤178B、178Cだけが面状発熱体を備えた構成としても良い。また、下側の加熱圧縮盤178Aは、上側の加熱圧縮盤178B、178Cに対応して分割されていても良い(加熱圧縮盤178B、178Cの直下にのみ配置されていても良い)。 【0042】一方、搬送ベルト166と搬送ベルト168との対向部分の搬送方向下流側には、冷却圧縮盤180、182が互いに対向して配置されている。冷却圧縮盤182は、加熱圧縮盤178Aとの間に所定間隔を挟んで、下側ベルトコンベヤ162の搬送ベルト166の下面に摺動可能に接触配置されている。また、冷却圧縮盤180は、加熱圧縮盤178Cとの間に所定間隔を挟んで、上側ベルトコンベヤ164の搬送ベルト168の上面に摺動可能に接触配置されている。冷却圧縮盤180、182は、図示しない水管を主要部として構成されている。水管には循環ポンプ及び冷却水タンクが接続されており、循環ポンプが作動することにより冷却水が水管内を循環して冷却圧縮盤180、182を所定の温度(例えば、20℃〜30℃)に冷却するようになっている。 【0043】以上説明した加熱圧縮盤178Bと加熱圧縮盤178Cとの所定間隔、及び加熱圧縮盤178Cと冷却圧縮盤180との所定間隔には、それぞれ搬送ベルト168の搬送ベルト166との対向面外側に沿って回転自在に軸支された一対のローラ184A、184Bと、これらの中間部上方に回転自在に軸支されたローラ184Cとが設けられている。ローラ184A、184Bには搬送ベルト168の内側面が掛け回されると共にローラ184Cには搬送ベルト168の外側面が掛け回されている。これにより、加熱圧縮盤178Bと加熱圧縮盤178Cとの間、及び加熱圧縮盤178Cと冷却圧縮盤180との間のそれぞれ上方には、育苗用培地148の上部が上側ベルトコンベヤ164の搬送ベルト168と非接触状態で露出される露出部186A、186Bが形成されている。 【0044】上述した圧縮成形装置160によって加熱圧縮及び冷却圧縮が順次なされて形成された連続した長尺マット状の成形培地188は、下側ベルトコンベヤ162及び上側ベルトコンベヤ164の搬送方向下流側の各端部間に形成された成形培地排出口189から排出されるようになっている。 【0045】図2(G)に示される成形培地切断工程では、マット切断装置190が使用される。マット切断装置190は、ケーシング192を備えている。ケーシング192の一方の側部には圧縮成形工程において成形された連続した長尺マット状の成形培地188が挿入されるマット挿入口194が形成されており、又ケーシング192の他方の側部には切断後の育苗用培地(成形マット)10が排出されるマット排出口196が形成されている。さらに、ケーシング192の内部には、長尺マット状の成形培地188の搬送経路を挟む上下に一対の固定刃198及び可動刃200が配置されている。なお、固定刃198は前記搬送経路の下側に配置されており、可動刃200は前記搬送経路の上側に配置されている。また、可動刃200は、所定のタイミングで図示しない駆動手段の駆動力を受けることにより下降して成形培地188をカット(定寸裁断)するようになっている。これにより、育苗用培地(成形マット)10が形成される構成である。 【0046】図2(H)に示される育苗用培地(成形マット)集積工程では、マット集積装置210が使用される。マット集積装置210は、第1ベルトコンベヤ212及び第2ベルトコンベヤ214を備えている。第1ベルトコンベヤ212はマット切断装置190におけるマット排出口196の下方に配置されており、所定寸法にカットされた育苗用培地10を搬送ベルト216上に受け止めて矢印方向へ搬送するようになっている。一方、第2ベルトコンベヤ214は第1ベルトコンベヤ212の搬送方向下流側の直下に配置されており、搬送ベルト218上に所定の枚数の育苗用培地10が集積された時点で、当該育苗用培地10を矢印方向へ搬送するようになっている。 【0047】次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。 【0048】まず、図2(A)に示される籾殻供給工程では、籾摺処理後の屑米混入籾殻群26がベルトコンベヤ又はフォークリフト等によって運ばれてきて籾殻供給装置20の籾殻群供給口24内へ供給される。そして、籾殻供給装置20のスクリュウコンベヤ28が駆動されると、装置本体22内に収容された屑米混入籾殻群26は、スクリュウコンベヤ28によって矢印方向へ搬送された後、図示しないスロワ等の揚穀手段によって揚穀筒30の籾殻群排出口32から排出される。なお、本工程において「屑米混入籾殻群」と称しているのは、籾摺機で籾摺処理した段階で一群の籾殻が生じる訳であるが、この中には僅かに屑米54(次述)が混入していることから、次に述べる屑米除去済みの籾殻群62と区別するためである。 【0049】次いで、図2(B)に示される屑米分離工程によって、屑米混入籾殻群26が屑米分離装置40の供給ホッパ42内へ供給される。供給された屑米混入籾殻群26は、繰出しバルブ44によって所定量ずつ繰出された後に、選別部46において選別処理(風選処理)される。具体的には、繰出しバルブ44から繰出された屑米混入籾殻群26はまず上側傾斜板48上に落下してそのまま流下された後、その下に配置された下側傾斜板50上に落下される。このとき、比重の軽い籾殻は吸引ファン60の吸引力によって風選ダクト58内へ吸い込まれ(同図に実線矢印でその流れを示す)、籾殻よりも比重が重い屑米54は吸引されずに下側傾斜板50上に落下してそのまま流下され(同図に破線矢印でその流れを示す)、屑米排出口52から排出されて屑米収容箱56内に収容される。これにより、屑米混入籾殻群26の中から屑米54が分離され、籾殻群62のみが選別されて吸引ファン60の吐出口60Aから吐出される。 【0050】次いで、図2(C)に示される籾殻粉砕工程によって、籾殻群62が籾殻粉砕装置70の供給ホッパ72内へ供給される。供給された籾殻群62は、繰出しバルブ74によって所定量ずつ繰出された後に、粉砕処理部76において粉砕処理される。具体的には、粉砕処理部76内に配置された粉砕ドラム78が駆動部80からの駆動力を受けて軸線回りに回転し、これにより当該粉砕ドラム78によって籾殻群62が磨り潰されて細片状に粉砕される。粉砕処理された粉砕籾殻群12は、粉砕処理部76の粉砕籾殻群排出口82から排出される。 【0051】次いで、図2(D−1)〜図2(D−3)に示される要素群定量供給工程によって、各要素が所定量ずつ所定のタイミングで次工程で使用される攪拌混合装置140の要素供給口144内へ供給される。 【0052】具体的には、図2(D−1)に示される要素供給工程では、要素供給装置90の第1供給部96の第1繰出しバルブ104、第2供給部98の第2繰出しバルブ110、第3供給部100の第3繰出しバルブ114が、それぞれ所定のタイミングかつ所定の繰出し速度で作動される。これにより、第1供給部96からは所定量の結合材14が搬送ベルト92上に落下され、第2供給部98からは所定量の界面活性剤108が搬送ベルト92上に落下され、第3供給部100からは所定量のその他の要素116が搬送ベルト92上に落下される。搬送ベルト92上に落下された結合材14、界面活性剤108、その他の要素116はベルトコンベヤ94によって搬送されて、次工程で使用される攪拌混合装置140の要素供給口144内へ供給(即ち、定量供給)される。 【0053】また、図2(D−2)に示される粉砕籾殻群供給工程では、前工程で形成された粉砕籾殻群12が、粉砕籾殻群供給装置120の供給ホッパ122内へ供給される。供給された粉砕籾殻群12は、所定のタイミングで駆動されたスクリュウコンベヤ126によって矢印方向へ搬送されて粉砕籾殻群排出口128から排出される。排出された粉砕籾殻群12は次工程で使用される攪拌混合装置140の要素供給口144内へ供給(即ち、定量供給)される。 【0054】さらに、図2(D−3)に示される液肥等供給工程では、所定のタイミングで液肥等噴霧供給装置130のポンプ136が駆動されることにより、貯蔵タンク132に蓄えられた液肥及びPH調整剤・発芽抑制物質除去剤の混合溶液134が所定量だけ汲み上げられる。汲み上げられた混合溶液134は、次工程で使用される攪拌混合装置140の要素供給口144内へ噴霧(即ち、定量供給)される。 【0055】次いで、図2(E)に示される攪拌混合工程によって、各要素が攪拌混合装置140の要素供給口144内へ供給される。供給された各要素は、攪拌混合タンク142内で攪拌翼146が所定の回転速度で所定時間回転されることにより攪拌されて混合される。これにより、粉砕籾殻群12、結合材14、要素群16を含んで構成された育苗用培地148が形成される。上記の如くして形成された育苗用培地148は、攪拌混合タンク142の下端部に設けられた蓋152が開放されることにより、培地排出口150から排出される。排出された育苗用培地148はベルトコンベヤ156の搬送ベルト154上に落下し、当該ベルトコンベヤ156が駆動されることにより矢印方向へと搬送される。 【0056】次いで、図2(F)に示される圧縮成形工程によって、ベルトコンベヤ156によって搬送されてきた育苗用培地148が均されると共に圧縮成形される。具体的には、圧縮成形装置160が備えている培地供給ホッパ170内へ育苗用培地148が供給される。供給された育苗用培地148は、繰出しバルブ172によって所定量ずつ繰出された後に、下側ベルトコンベヤ162の搬送ベルト166上に落下される。搬送ベルト166上に落下された育苗用培地148は、下側ベルトコンベヤ162が駆動されることにより矢印方向へ所定の速度で搬送され、その間に培地供給ホッパ170に隣接して配置された一対の均分スクリュウ174、176によってその軸方向(搬送ベルト166の幅方向)に均される。 【0057】均分スクリュウ174、176によって均分化された育苗用培地148は、下側ベルトコンベヤ162の搬送ベルト166の上ベルト166Aと上側ベルトコンベヤ164の搬送ベルト168の下ベルト168Aとの対向面間に送り込まれ、双方の搬送ベルト166、168に挟持されながら矢印方向へと搬送される。このとき、まず、加熱圧縮装置178によって、育苗用培地148が加熱圧縮成形される。すなわち、加熱圧縮盤178Aと加熱圧縮盤178B、178Cとの各基盤間で搬送ベルト166、168の対向間隔の拡大(搬送ベルト166、168の互いに離反する方向の撓み)が防止された状態で、この対向面間に送り込まれて層状にされた育苗用培地148が加熱される。なお、このときの加熱温度は、結合材14の鞘部14Bは軟化するものの、芯部14Aは軟化しない程度の所定温度とされる。また、加圧の程度は、均分スクリュウ174、176で均分化された状態の育苗用培地148の厚さが半分程度になるように設定される。上記の如くして、加熱圧縮装置178によって育苗用培地148が加熱圧縮されることにより、結合材14の鞘部14Bが軟化して部分的に溶着し合い、細かい網状になって粉砕籾殻群12等と絡み合う。 【0058】加熱圧縮された育苗用培地148は、続いて一対の冷却圧縮盤180、182によって冷却圧縮成形される。これにより、軟化して溶着状態にあった結合材14の鞘部14Bが直ちに冷却され、粉砕籾殻群12等と絡み合った状態のままで硬化される。その結果、容易に割れたり崩れたりすることがなく、安価で取り扱いも容易であるという特長を有する連続した長尺マット状の成形培地188が得られ、上側ベルトコンベヤ164と下側ベルトコンベヤ162との搬送方向下流側に設けられた成形培地排出口189から排出される。 【0059】次いで、図2(G)に示される成形培地切断工程によって、マット切断装置190のマット挿入口194から成形培地188が挿入される。挿入された連続した長尺マット状の成形培地188は、所定のタイミングで可動刃200が固定刃198側へ下降されることにより、所定の寸法でカット(定寸裁断)される。これにより、製品たる育苗用培地10が形成されて、マット切断装置190のマット排出口196から排出される。 【0060】次いで、図2(H)に示される育苗用培地(成形マット)集積工程によって、所定枚数の育苗用培地10が集積される。具体的には、育苗用培地10がマット切断装置190のマット排出口196から排出されると、まず、その直下に配置されたマット集積装置210の第1ベルトコンベヤ212の搬送ベルト216上に当該育苗用培地10が落下される。育苗用培地10は第1ベルトコンベヤ212によって矢印方向へ搬送されて、第2ベルトコンベヤ214の搬送ベルト218上へ積載されていく。育苗用培地10が10枚集積されると、第2ベルトコンベヤ214が駆動されて矢印方向へと搬送される。なお、第2ベルトコンベヤ214によって搬送された集積状態の育苗用培地10は、予め用意された梱包用のダンボール箱等に順次箱詰めされて出荷される。 【0061】なお、上記の如くして製造された育苗用培地10を使用する際には、図5に示される如く、育苗用培地10を育苗箱18内に敷き、灌水し、水稲等の作物の苗240を播種し、更に覆土242を施した上で、日々灌水及び温度管理をして育苗する。 【0062】ここで、上述した圧縮成形工程において、面状発熱体により所定の温度まで加熱された加熱圧縮盤178Aの上流部と加熱圧縮盤178Bとによって育苗用培地148が加熱されると、当該熱によって育苗用培地148内に含まれていた水分が蒸発して水蒸気となる。かかる水蒸気は、加熱された育苗用培地148が加熱工程の途中である露出部186Aの下方まで搬送されると、この露出部186Aから外部へ排出(放出)される。また、水分を放出した状態の育苗用培地148が、さらに搬送されて面状発熱体により所定の温度まで加熱された加熱圧縮盤178Aの中間部及び下流部と加熱圧縮盤178Cとによって再度加熱されると、この加熱によって層状の育苗用培地148の中心部にも充分な熱が供給される。 【0063】このように育苗用培地148を加熱することにより生じた水蒸気を、加熱工程の中間段階において逃がしてやることにより、層状の育苗用培地148の中心部にも充分な熱を供給して加熱することができる。 【0064】従って、層状の育苗用培地148の中心部に位置された結合材14の鞘部14Bも融着されて、当該育苗用培地148の中心部における結合強度が増す。また、これに伴って、従来、加熱不足により充分な結合力が得られなかった結合材14の使用が可能となり、結合材14の適用範囲が広がる。 【0065】さらに、層状の育苗用培地148が全体に亘って充分に加熱されるため、育苗用培地148(育苗用培地10)の殺菌効果が高まる。 【0066】また、上記の如く、加熱圧縮装置178による加熱で生じた水蒸気が露出部186Aから排出(放出)されることにより、次工程において冷却圧縮盤180、182を用いて層状の育苗用培地148を冷却した際に、当該層状の育苗用培地148の表面に結露が生じるのを極力抑えることができる。従って、出来上がった育苗用培地10の取り扱い易さが従来よりも格段に向上される。 【0067】またここで、上述した加熱圧縮盤178Aの下流部と加熱圧縮盤178Cとの間における育苗用培地148の加熱によって生じた水蒸気は、加熱圧縮工程が終了して育苗用培地148が露出部186B下方へ搬送されると、この露出部186Bから排出される。 【0068】このように、加熱工程終了後にも育苗用培地148から生じた水蒸気が露出部186Bから排出されるため、育苗用培地148内の水分量が一層減少され、冷却圧縮工程において育苗用培地148の表面に生じる結露を最小限とすることができる。従って、出来上がった育苗用培地10の取り扱い易さが一層向上される。 【0069】さらにここで、水蒸気排出用の露出部186A及び露出部186Bは単に搬送ベルト168がローラ184A、184B、184Cに巻き掛けられることで形成されているため、上側ベルトコンベヤ164の搬送ベルト168を1つの連続ベルト(無限軌道ベルト)で構成でき、構造が簡単である。 【0070】このように、本発明の実施の形態に係るの圧縮成形装置160では、結合材14の結合力を強くすることができて適用可能な結合材14の種類が増加し、育苗用培地10の取り扱い性を向上させることができ、かつこれを簡単な構造で実現できる。 【0071】なお、上記の実施の形態では、圧縮成形装置160が上側ベルトコンベヤ164の搬送ベルト168をローラ184C等に巻き掛けることで形成された水蒸気排出用の露出部186A、186Bを備えた構成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、図6に示されるような圧縮成形装置220としても良い。 【0072】圧縮成形装置220は、育苗用培地148の搬送方向に沿って直列状に配置された3つの上側ベルトコンベヤ222、224、226を備えている。各上側ベルトコンベヤ222、224、226の各搬送ベルト228、230、232は下側ベルトコンベヤ162の搬送ベルト166と所定の間隔で対向配置されている。また、上側ベルトコンベヤ222の搬送ベルト228の上面(上記の対向部分の外面)には加熱圧縮盤178Bが摺動可能に接触配置されており、上側ベルトコンベヤ224の搬送ベルト230の上面には加熱圧縮盤178Cが摺動可能に接触配置されており、上側ベルトコンベヤ226の搬送ベルト232の上面(上記の対向部の外面)には冷却圧縮盤180が摺動可能に接触配置されている。そして、上側ベルトコンベヤ222と上側ベルトコンベヤ224との間の部分が露出部234とされ、上側ベルトコンベヤ224と上側ベルトコンベヤ226との間の部分が露出部236とされている。 【0073】この構成によっても、育苗用培地148を加熱することにより生じた水蒸気を、露出部234から加熱工程の中間段階において逃がしてやることにより、層状の育苗用培地148の中心部にも充分な熱を供給して加熱することができる。また、加熱圧縮工程終了後にも育苗用培地148から生じた水蒸気を露出部236から逃がしてやることにより、育苗用培地148内の水分量を一層減少させることができる。 【0074】また、上記の実施の形態では、圧縮成形装置160、220がそれぞれ1箇所の露出部186A、234を有する構成としたが、本発明はこれに限定されず、圧縮成形装置160等が複数の露出部186A等を備えた構成としても良い。 【0075】さらに、上記の実施の形態では、圧縮成形装置160が搬送ベルト168をローラ184C等に巻き掛けることで設けられた露出部186A、186Bを備え、圧縮成形装置220が各上側ベルトコンベヤ222等の間に設けられた露出部234、236を備えた構成としたが、本発明はこれに限定されず、圧縮成形装置160等が適宜組み合わされた露出部186A、186B、234、236を備えても良いことは言うまでもない。したがって、例えば、圧縮成形装置160が露出部186A、234をともに備えた構成としても良く、圧縮成形装置160が露出部186Bに代えて露出部236を備えた構成としても良い。 【0076】さらにまた、上記の実施の形態では、圧縮成形装置160、220がそれぞれ露出部186A、234とともに露出部186B、236を有する好ましい構成としたが、本発明はこれに限定されず、圧縮成形装置160、220が加熱圧縮装置178下流の露出部186B、236を有さない構成としても良いことは言うまでもない。また、圧縮成形装置160、220が冷却圧縮盤180、182の一方または双方を有さなくても良いことは言うまでない。 【0077】また、上記の実施の形態では、加熱圧縮盤178A等が基盤と面状発熱体とを含んだ構成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、加熱圧縮盤178A等の基盤が熱風(例えば、燃焼ガスやこれと熱交換した空気等)や過熱水等により加熱される構成としても良い。 【0078】 【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る育苗用培地製造用圧縮成形装置は、結合材の結合力を強くすることができて適用可能な結合材の種類が増加し、育苗用培地の取り扱い性を向上させることができるという優れた効果を有する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000144898 【氏名又は名称】株式会社山本製作所
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| 【出願日】 |
平成13年1月29日(2001.1.29) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100079049 【弁理士】 【氏名又は名称】中島 淳 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−218842(P2002−218842A) |
| 【公開日】 |
平成14年8月6日(2002.8.6) |
| 【出願番号】 |
特願2001−19765(P2001−19765) |
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