| 【発明の名称】 |
三次元網状構造体 |
| 【発明者】 |
【氏名】磯田 英夫
【氏名】林原 幹也
【氏名】山本 俊也
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| 【要約】 |
【課題】優れた客土保持性と耐久性を有し、作業性に優れ、環境適合性に優れた植生培地用に好適な構造体を提供する。
【解決手段】熱可塑性樹脂からなる線条がループを形成して、互いの接触部の大部分が接合一体化した三次元網状構造体において、該構造体の封入物を入れる側の一面と構造体の大部分とに粗な構造を有し、少なくとも底面となる側の一面に線条の一部が圧縮されてなる緻密な構造を有する三次元網状構造体とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 熱可塑性樹脂からなる線条がループを形成して、互いの接触部の大部分が接合一体化した三次元網状構造体において、該構造体の封入物を入れる側の一面と構造体の大部分とに粗な構造を有し、少なくとも底面となる側の一面に線条の一部が圧縮されてなる緻密な構造を有することを特徴とする三次元網状構造体。 【請求項2】 側面となる二つの面の線条の一部が前記の緻密な構造を有することを特徴とする請求項1記載の三次元網状構造体。 【請求項3】 前記の緻密な構造が細い線条又は細い線条と太い線条の一部が圧縮されてなることを特徴とする請求項1〜2記載のいずれかに記載の三次元網状構造体。 【請求項4】 熱可塑性樹脂がポリオレフィン等合成樹脂製食品容器等に関する自主基準に合格する組成である請求項1、請求項2及び請求項3記載の三次元網状構造体。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂からなる三次元網状構造体に関し、さらに詳しくは優れた客土保持性と耐久性を有し、作業性に優れる緑化用三次元網状構造体、植生培地構造体に関する。 【0002】 【従来の技術】現在、植生培地用構造体として各種の構造体が使用されている。例えば、特開平5−148846号公報、特開平9−184141号公報等ではネット(網状体)を用いた方法が提案されている。この方法は剥離防止にネットを使用する方法で、客土保持性が不充分で工事が煩雑で作業性が悪い。又、ネットを多層化する方法も特開2000−175554号公報で提案されているが、同様の問題を解決したものではない。特開平10−56876号公報、特開平11−299345号公報等には、ココヤシ繊維を用いる提案があるが、ココヤシ繊維を用いると腐敗により、客土保持部が崩れて消滅するので、客土保持性の耐久性が劣る。特開平6−10324号公報では不織布を客土の下に敷き、植物の根が不織布を貫通して客土の安定化を図る方法が提案されている。この方法は植物が不織布を貫通するまで成長しないと表層が剥離しやすく客土保持性に劣るものである。この改良方法としての特開平10−317352号公報では、φ5cm以下の繊維径、厚み5cm以下の多孔質構造体を用い、客土を多孔質構造体、又は構造体の上にも形成して、植物の成長による根張りで侵食を防止する方法が提案されている。この多孔質構造体は、客土保持性が悪い(客土を保持して移動できない)ため、現地に設置後、客土を入れて植物を植え付けて成長を待つことになるので、植物の充分な成長まで客土は安定化できない。又、成長した植物を予め準備して現地に移動設置することができない。この様な類似の多孔質構造体を用いる提案は、特開平9−308370号公報等にも提案されているが、同様の問題があり好ましくない。更に、特開2000−139200号公報等には、上層が不織布で下層にドレン材として多孔質構造体を用いる提案があるが、表層に不織布を用いることで、表層の客土保持性が劣り好ましくない。特開平9−275830号公報には、水耕栽培用に表面を凸凹にした多孔質構造体が提案されているが、実施例では、充分成長して根張りして客土を根で保持した植物を凹部に植え込む記載がある如く、植物の成長前では客土が凹凸の溝部では保持できない問題がある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記問題点を解決し、優れた客土保持性と耐久性を有し、作業性に優れ、環境適合性に優れた緑化工事用に好適な構造体、植生培地となる構造体を提供することを目的とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を行った結果、本発明に到達した。即ち、本発明における第1の発明は、熱可塑性樹脂からなる線条がループを形成して、互いの接触部の大部分が接合一体化した三次元網状構造体において、該構造体の封入物を入れる側の一面と構造体の大部分とに粗な構造を有し、少なくとも底面となる側の一面に線条の一部が圧縮されてなる緻密な構造を有することを特徴とする三次元網状構造体であり、第2の発明は 側面となる二つの面の線条の一部が前記の緻密な構造を有することを特徴とする第1の発明に記載の三次元網状構造体であり、第3の発明は、前記の緻密な構造が細い線条又は細い線条と太い線条の一部が圧縮されてなることを特徴とする前記第1〜2の発明のいずれかに記載の三次元網状構造体である。 【0005】 【発明の実施形態】本発明の三次元網状構造体は、熱可塑性樹脂からなる線条がループを形成するとともに、互いの接触部の大部分が接合一体化した構造の形態を維持している。本発明で言う接触部の大部分が接合しているとは、少なくとも目視判定で50%以上が接合していることを言い、接触部の接合が80%以上が好ましく、全ての接触部が接合しているのがより好ましい。接触部の接合が20%未満では、形態が保持できないので好ましくなく、50%未満では、構造体の形態耐久性が劣るので好ましくない。 【0006】構造体の封入物を入れる側の一面と構造体の大部分とを粗な構造とすることで、客土入れ性を大幅に向上させることができる。本発明で言う封入物とは、客土(腐葉土、保水剤、粘着剤、繊維質等を含む)、植物の種子、植物の苗、成長した植物及び根が包み持つ土類等の本発明の三次元網状構造体である植生培地構造体中に入れる物を言う。 【0007】本発明で言う粗な構造とは、形成ループの平均径が8mm以上で、接合していない線条と線条の空隙の間隔(線条間隔)が平均で5mm以上の間隔を有するものを言う。本発明の好ましい粗な構造では、ループの平均径は10mm以上50mm未満、線条間隔は10mm以上50mm未満であり、より好ましくは、ループの平均径は15mm以上40mm以下、線条間隔は最大で15mm以上30mm以下である。本発明では客土入れ面および客土保持部分をこの様な粗の構造とすることで、腐葉土や泥炭などの繊維質が混入された客土でも客土入れ性が大幅に改善され、且つ、線条のみでも客土の固定化が可能となり、勾配がある法面、例えば、河川敷や屋上などでも客土の流失が少なくできるので保持性が向上する。平均のループ径が80mmを越え、線条間隔が50mmを超えると客土を固定化できないので好ましくない。又、線条の線径に依存するが、作業時に人や基材が構造体上に乗った場合の坑圧縮性も低下するので好ましくない。 【0008】本発明で言う圧縮されてなる緻密な構造とは、面状に圧縮接合された線条の線条間隔が5mm未満の部分を言う。表面が緻密な構造では、客土入れ性が劣り好ましくない。又、少なくとも一面、即ち客土を保持する底面は緻密な構造とする必要がある。底面が粗な構造では、雨水や流水の透過で客土が流失したり、客土を入れた構造体を持ち上げると客土がす抜けして移動できない等の問題が起こり好ましくない。線条間隔が0.2mm未満の部分が多いと植物の根張り性を阻害する場合があるので、線条間隔は0.3mm以上3mm未満が好ましく、0.5mm以上2mm未満がより好ましい。この緻密構造とすることにより構造体の補強効果が発現する。客土を入れる一面以外の三面を緻密な構造とすることは、二面が法面では客土の流失を防止して客土保持性が向上すると共に、法面での土圧による変形を防止する補強効果があるので、運搬時の構造体の損傷を防止でき、作業性と耐久性向上が図れるので本発明の好ましい実施形態である。 【0009】本発明における三次元網状構造体の線条の線径は特には限定されないが、最も好ましい実施形態としては、緻密化部分面は少なくとも、大部分の粗な構造部分の線条の径より細い線径とするのが好ましい。粗な構造部分の線径を太くすると大きいループ径にすることが容易となり、均質な粗な構造となる。線径を細くして粗な構造を形成すると、ループ径が小さくなる場合があり、粗な構造に斑が多くなる。他方、緻密な構造部分は、細い線径とすることで、細かいループとなるので線条間隔のバラツキが少なくなり均質な緻密化した構造となり、緻密化しても密度を極端に高くしないで済むため太い線径の場合より軽量化もでき、作業性も向上する。 【0010】本発明における粗な部分の好ましい線径は、形態保持性と坑圧縮性を保持できる0.5mm以上4mm未満であり、より好ましくは0.8mm以上3mm未満である。線径を太くし過ぎると、密度一定の場合は線条の構成本数が少なくなり、構造の耐久性と客土保持性が低下するので好ましくない。密度を高くして耐久性を持たせると構造体の重量が重くなり作業性が低下して好ましくない。細くし過ぎると形態保持性が低下するので好ましくない。 【0011】本発明の緻密な部分の好ましい線径は、0.05mm以上1.2mm未満であり、より好ましくは0.1mm以上0.6mm未満である。緻密な部分の線径が太すぎると、緻密な構造とするための圧縮潰し厚みを多くする必要があり、緻密化面の線条間隔のバラツキ斑が大きくなり好ましくない。又、線条間隔を小さくするための圧縮厚みが多くなり結果として密度が高くなり重量が重く作業性も低下するので好ましくない。 【0012】本発明の三次元網状構造体の密度は特には限定されないが、取り扱いが容易な重量となる密度で、形態保持性と坑圧縮性を保持できる0.02g/cm3以上0.3g/cm3未満が好ましく、0.03g/cm3以上0.1g/cm3がより好ましい。 【0013】本発明の三次元網状構造体の厚みは特には限定されないが、下層に土の層があり植物の根が張り出せる場合は、植物を支えることのできる20mm以上が好ましく、30mm以上がより好ましい。下層に土の層が充分でない場合は、植物背高が1m未満の草花でも根張りで植物自身が成長できる厚みである40mm以上が好ましく、50mm以上がより好ましい。背高が大きい草木では、それらの成長と生育が可能な厚みの構造体を使用するのが好ましい。 【0014】本発明の三次元網状構造体を構成する線条は、熱可塑性樹脂であれば特には限定されない。熱可塑性樹脂は三次元網状構造体を製造するのが容易なため安価になるので本発明には採用される。又、リサイクルが必要な場合には、マテリアルリサイクルも可能なため本発明に採用されている。 【0015】本発明で言う熱可塑性樹脂とは、加熱により溶融して成形でき、冷却固化で形態を保持できる樹脂素材を言う。素材の構成成分で例示すれば、本発明における熱可塑性樹脂とは、熱可塑性を有しており溶融紡糸が可能な樹脂を言う。例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル等が例示できる。 【0016】なお、本発明では結晶成分のガラス転移点温度が少なくとも40℃以上のものを使用するのが好ましい。例えば、ポリエステルでは、ポリエチレンテレフタレ−ト(PET)、ポリエチレンナフタレ−ト(PEN)、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレ−ト(PCHDT)、ポリシクロヘキシレンジメチレンナフタレ−ト(PCHDN)、ポリブチレンテレフタレ−ト(PBT)、ポリブチレンナフタレ−ト(PBN)、ポリアリレ−ト等、及びそれらの共重合ポリエステル等が例示できる。ポリアミドでは、ポリカプロラクタム(NY6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(NY66)、ポリヘキサメチレンセバカミド(NY6−10)及びそれらの共重合ポリアミド等が例示できる。ポリオレフィンとしては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリブテン・1(PB・1)、及びそれらの共重合ポリオレフィン等が例示できる。 【0017】本発明に用いる熱可塑性樹脂としては、植物の生育を目的とした本発明の三次元網状構造体は、自然環境に影響を与えないもので、自然環境での耐久性が良好な素材として、耐熱性も良好なポリエステル及び、ポリアミド、オレフィン類が好ましいが、更には、環境汚染の原因である薬剤等を含有しないもので、ポリオレフィン等合成樹脂製食品容器等に関する自主基準に合格する組成であることが最も好ましい。 【0018】本発明におけるポリオレフィン等合成樹脂製食品容器等に関する自主基準に合格するとは、1997年3月にポリオレフィン等衛生協議会が発行したポリオレフィン等合成樹脂製食品容器等に関する自主基準の第3版限定版に記載された内容に適合した組成で構成されていることを言う。本発明の最も好ましい実施形態の一例としては、ポリオレフィン等合成樹脂製食品容器等に関する自主基準に合格する組成を用いた三次元網状構造体を植生培地構造体とすることで、雨水等を経由して排出される水が河川、湖沼、港湾等への二次汚染をしないため、環境適合性が良好な植生培地構造体である。 【0019】次ぎに本発明の製法の一例を述べる。特開平7−68061号公報等に記載された公知の方法を改良して三次元網状構造体の基本構造は得られる。例えば、複数のオリフィスを持つ多列ノズルより熱可塑性弾性樹脂をノズルオリフィスに分配し、該熱可塑性樹脂の融点より10℃以上高く、50℃未満高い溶融温度で、該ノズルより下方に向け吐出させ、溶融状態で互いに接触させて融着させ3次元構造を形成しつつ、引取装置で挟み込む際に片面を充分緻密な構造になるように潰した形態を形成しつつ、他面は潰さないように形態を形成しつつ冷却槽で冷却せしめた後、引出し、水切り後又は乾燥して、一面が緻密化した三次元網状構造体を得る。緻密な面とする場合の潰しシロは、好ましくは10mm以上60mm未満、より好ましくは、15mm以上40mm未満がよい。かくして得られた大部分と一面が粗な構造で、他の少なくとも一面が緻密な構造の三次元網状構造体は所望の大きさに切断して植生培地構造体として供する。三面を緻密な構造とするには、例えば引取装置で挟み込む際に、上記引取方法に加えて、他の二面をローラーやプレートを用いて緻密な構造になるように潰して引取り、冷却して、一面及び大部分が粗な構造で、三面が緻密な構造の三次元網状構造体を得ることができる【0020】。緻密な構造部分の線径を、粗な構造部分の線径より細くする方法は、多列ノズルのオリフィス径を、粗な構造とする部分を太くし、緻密な構造とする部分を細くしたノズルを用いる。緻密な構造とする部分の線径によりオリフィス径は異なるが、例えば、粗な構造部分の線条線径をφ1.5mm、緻密な構造の線径をφ0.4とする場合は、オリフィス径は粗な部分は1.0mm、緻密な部分は0.5mmとするのが好ましい。線条の線径は、自由落下で細化するので、引取位置により線径が異なる。引取位置の設定は所望の線径になるように、固化しない距離以内で単孔吐出量との関係で最適化する必要がある。 【0021】又、オリフィスの孔密度は、緻密な構造とする部分は、粗な構造とする部分より、好ましくは2倍以上、より好ましくは4倍から8倍高くすることがこのましい。この様なノズルを用いて、好ましくは、細い孔径より吐出された細い線径を形成する底面及び側面の三面を緻密な構造とした三次元網状構造体を得る。得られた三次元網状構造体は所望の大きさに切断して植生培地構造体として供する。必要に応じ、切断面の加熱等の手段で緻密な構造に加工することができる。 【0022】本発明の三次元網状構造体は、性能を低下させない範囲で樹脂製造過程から成形体に加工し、製品化する任意の段階で抗菌、防黴、着色、吸水吸湿、難燃等の必要に応じた機能付与を薬剤添加等による処理や加工ができる。 【0023】 【実施例】以下に実施例で本発明を詳述するが、本発明は、何らこれらに限定されるものではない。なお、実施例中の評価は以下の方法で行った。 【0024】■見掛け密度試料を全幅(本発明実施例では700mm)で長さ1000mmの大きさに切断し、4か所の厚みを測定し、体積を求め試料の重さを体積で徐した値で示す。 (n=4の平均値:単位g/cm3 ) 【0025】■接合試料を目視判断で接合しているか否かを接合している線条同士を手で引っ張って外れないか否かで外れないものを接合していると判断する。 【0026】■線条の線径試料の測定個所を各線条部分(n=20)の線径(d:単位mm)をノギスで測定(小数点2桁)し、平均値で線径を求めた。線径=〔(1/n)Σd〕:単位mm【0027】■構造判断(1)ループ径試料の測定点をランダムに10ヶ所のループ径をノギスで測定し、平均値で示す。(n=10:単位mm) (2)線条間隔試料の測定点をランダムに20ヶ所の線条間隔をノギスで測定し、平均値で示す。(n=20:単位mm) (3)構造判断粗な構造:ループ径が8mm以上で線条間隔が5mm以上のものを粗な構造と判定する。 緻密な構造:線条間隔が5mm未満のものを緻密な構造と判定する。 【0028】■客土入れ性体積比で泥炭/軽量土:3/7を混合した客土と水を重量比で客土/水:2/3を混合して泥状とし、ノーモポンプで、幅700mm、長さ1000mmとした植生培地構造体表面に散布してならし、客土が構造体内部に封入された部分以外の泥を除き、15日間室内で風乾して、客土の封入状態を目視観察し、以下の基準で客土入れ性を判定した。 (n=2の平均値)内部まで封入されている:◎、80%以上は封入されている:○、半分以上封入されている:△、封入量が半分以下である:×。 【0029】■客土保持性(1)客土の残留性上記方法で客土を入れ風乾した植生培地構造体(但し、客土入れ性:◎と○と評価したもののみ評価対象とした。△、×は評価対象に不適当なため評価しなかった)を2名で持ち上げ揺すってす抜けしなかった残留客土比率を重量比で求めて以下の基準で評価した。 90%以上:◎、75%以上:○、50%以上:△、50%未満:×で評価した。 【0030】(2)客土の耐水保持性上記方法で客土を入れ風乾した植生培地構造体を傾斜勾配45°の法面に設置し、評価用植生培地構造体表面の全面に散水できるように設置した散水装置で雨量で100ミリに相当する水を2時間(水量で1400リットル)散水して、客土の残留状態を観察して以下の判定をした。 80%以上残留している:◎、60%以上残留している:○、30%以上残留している:△、残留量が30%未満:×。 【0031】■耐久性(1)耐光性植生培地構造体を直射日光に曝し6ヶ月放置した後、劣化の程度を以下の基準で判定した。 形態保持し強度低下なし:◎、形態は保持し、強度低下小:○、形態は保持し、強度低下大:△、形態が崩れている:×。 (2)踏みつけ耐久性植生培地構造体上にパネラー5人に歩かせて損傷の程度を以下の基準で判定した。 損傷なし:◎、損傷小:○、損傷中:△、損傷大:×。 【0032】実施例1幅方向750mm、厚み方向の幅90mmのノズル有効面にオリフィス径φ1mmの孔を千鳥配列で4列、オリフィス径φ0.5mmの孔を底面となる側に千鳥配置で6列、側面となる側にも同径のオリフィスで側面側から6列を千鳥配列で設置したノズル(孔密度はφ1mm/φ0.5mm:1/4)を用いて、極限粘度1.2のポリブチレンテレフタレートを溶融温度260℃にて、吐出量を1750g/分にて、ノズル下方に吐出させ、ノズル面15cm下に冷却水を配し、幅100cmのステンレス製エンドレスネットを平行に55mm間隔(開口幅)で一対の引取りコンベアを水面上に一部出るようにして、引取コンベアの中心ラインをノズルの中心ラインより孔径φ1mmオリフィス側に40mmずらせて配し、側面となる両側に傾斜した流入板を設置し、該溶融状態の吐出線状を曲がりくねらせル−プを形成して接触部分を融着させつつ3次元網状構造を形成し、該溶融状態の網状体の細い線条の面を圧縮して緻密な構造を形成させて引取りコンベア−で引き込みつつ毎分1mの速度で25℃の冷却水中へ引込み固化させて、一面と大部分が粗な構造(線条径0.92mm)で形成され、細い線条からなる面が緻密な構造(線条径0.35mm)となった厚み51mmの三次元網状構造体を得た。得られた三次元網状構造体の特性及び評価結果を表1に示す。本発明の範囲に入る植生培地構造体用三次元網状構造体は優れた客土入れ性、客土保持性、耐久性を示し、且つ、素材組成はポリオレフィン等合成樹脂製食品容器等に関する自主基準に合格するもので、環境適合性も備えている。 【0033】 【表1】
【0034】実施例2ノズルオリフィスの径を全てφ1.0として7列としたノズルを用いた以外、実施例1と同様にして得た三次元網状構造体は、一面と大部分が粗な構造(線条径0.92mm)で形成され、太い線条からなる面が緻密な構造(線条径0.85mm)となった厚み52mmの三次元網状構造体であった。得られた三次元網状構造体の特性及び評価結果を表1に示す。本発明の範囲に入る植生培地構造体用三次元網状構造体は優れた客土入れ性、客土保持性、耐久性を示し、且つ、素材組成はポリオレフィン等合成樹脂製食品容器等に関する自主基準に合格するもので、環境適合性も備えている。 【0035】実施例3メルトインデックス50のポリプロピレンを用いて、ノズルは実施例2に用いたものを用い、引取装置の上の流入板を用いなかった以外、実施例2と同様にして得た三次元網状構造体は、表面と側面及び大部分が粗な構造(線条径1.81mm)で形成され、太い線条からなる底面が緻密な構造(線条径1.85mm)となった厚み54mmの三次元網状構造体であった。得られた三次元網状構造体の特性及び評価結果を表1に示す。本発明の範囲に入る植生培地構造体用三次元網状構造体は優れた客土入れ性、客土保持性、耐久性を示した。 【0036】比較例1ノズルの列数を5列にしたものを用い、引取ネットの中心ラインとノズルの中心ラインを一致させて接触面を潰さないように引き取った以外、実施例3と同様にして得られた三次元網状構造体は、側面及び大部分が粗な構造(線条径2.35mm)で形成され、表面と底面がわずかにフラット化された粗な構造(線条径2.41mm)となった厚み53mmの三次元網状構造体であった。得られた三次元網状構造体の特性及び評価結果を表1に示す。本発明の範囲を外れる植生培地構造体用三次元網状構造体は客土保持性が劣るものであった。 【0037】比較例2引取ネットの開口幅を35mmと以外、比較例1と同様にして得られた三次元網状構造体は、側面及び大部分が粗な構造(線条径2.35mm)で形成され、表面と底面が潰されてフラット化されたやや粗な構造(線条径2.41mm)となった厚み32mmの三次元網状構造体であった。得られた三次元網状構造体の特性及び評価結果を表1に示す。本発明の範囲を外れる植生培地構造体用三次元網状構造体は客土入れ性が劣るものであった。 【0038】比較例3比較例1の三次元網状構造体を加熱金型で熱プレスして幅15mm間隔で凹凸(凸部5mm、凹部10mmピッチに深さ45mmで凸凹の溝を形成)を付与した厚み48mmの構造体を作成し、凹部の溝は構造体中に含まれるとして評価した結果は、見掛密度が0.05g/cm3、客土入れ性は○、客土残留性は◎、客土の耐水保持性は大部分流出して×、踏み付け耐久性は凸部が折れる損傷を生じ△であった。即ち、本発明から外れる比較例3は客土保持性が劣り、耐久性もやや劣るものであった。 【0039】比較例4市販のタングレットPF10を同様に評価した結果、客土入れ性:◎、客土残留性は持ち上げると構造が破壊して評価できなかったので×、耐水保持性は大部分が流出したので×、踏み付け耐久性は、踏んでも変形し元に大部分が戻るので損傷が小の○と判定した。市販のタングレットは客土保持性に劣るものであった。 【0040】 【発明の効果】本発明の三次元網状構造体は、一面と大部分は、粗な構造を有し、少なくとも底面となる側の一面は線条の一部が圧縮されて緻密な構造を有する構造であるため、植生培地構造体として用いることで、優れた客土保持性と耐久性を有し、作業性(客土入れ性)に優れ、素材組成をポリオレフィン等合成樹脂製食品容器等に関する自主基準に合格するものとすることで、環境適合性も備えた植生培地構造体を提供できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003160 【氏名又は名称】東洋紡績株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年1月22日(2001.1.22) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2002−218838(P2002−218838A) |
| 【公開日】 |
平成14年8月6日(2002.8.6) |
| 【出願番号】 |
特願2001−13409(P2001−13409) |
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