| 【発明の名称】 |
伐採機 |
| 【発明者】 |
【氏名】杉山 伸人
|
| 【要約】 |
【課題】伐採機を重量物空中搬送装置により空中から吊下げて係留し、伐採地の地形が急斜面であっても、オペレータは安全な場所でモニターを見ながら状況を把握し、遠隔操作により伐採現場へ空中から伐採機を運び、任意の樹木を立ち木のままで伐採し、立ち木のまま麓へ運搬できる伐採機を提供する。【解決手段】 樹木の幹を取り囲むように構成された管状フレーム1を空中から吊下げて係留する。この管状フレーム1に樹木掴み装置2を取付け、この管状フレーム1の下部に水平に取付けたチェンソー4と、チェンソー切込み装置5と、切断位置を上下移動できるチェンソー旋回装置6と、チェンソー切込み溝に楔を打ち込む楔打込み装置7と、遠隔制御される制御装置8と、エンジンによる発電式動力源9で構成された伐採機をオペレータが地上に設けた遠隔制御装置で操作する。
【解決手段】樹木の幹を取り囲むように構成された管状フレーム1を空中から吊下げて係留する。この管状フレーム1に樹木掴み装置2を取付け、この管状フレーム1の下部に水平に取付けたチェンソー4と、チェンソー切込み装置5と、切断位置を上下移動できるチェンソー旋回装置6と、チェンソー切込み溝に楔を打ち込む楔打込み装置7と、遠隔制御される制御装置8と、エンジンによる発電式動力源9で構成された伐採機をオペレータが地上に設けた遠隔制御装置で操作する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 樹木の幹を取り囲むように構成したフレームと、前記フレームに取付けた樹木掴み装置と、前記フレームの下部に取付けたチェンソーと、前記チェンソーで樹木の左右各方向からの切込みと押込み及び引抜ができるチェンソー切込み装置と、前記チェンソー切込み装置を樹芯に対して90°旋回と90°の旋回動作に倣って切断位置を上下に移動できるチェンソー旋回装置と、チェンソーの切込み溝に楔を打込む楔打込み装置と、これらの駆動装置と制御装置及び動力源を設け、重量物空中搬送装置(出願番号2000−174688)により空中から吊り下げ、地上の遠隔装置で制御して上記樹木の伐採と伐採した樹木の搬送を可能したことを特徴とする伐採機。 【請求項2】 上記樹木掴み装置は、樹木の掴み部を前記フレームの上部と中部に配置され前記フレームの芯と樹木の芯を略一致させて掴みことができる同期動作型掴み装置と、前記フレームの下部に配置され樹形に倣って掴むことができる樹形倣い型掴み装置と、前記樹形倣い型掴み装置の駆動部に樹径測定器を備え、これらの掴みで樹木の切断前と切断後の水平方向の位置ずれを最少に抑え、切断部付近の樹径を測定できることを特徴とする請求項1記載の伐採機。 【請求項3】 上記チェンソー切込み装置は、前記チェンソーの切込移動を案内するチェンソー切込スライドと、前記チェンソー切込スライドに取付き前記チェンソー切込スライドの移動方向と直交して前記チェンソーの押込みと引抜移動を案内するチェンソー押引スライドを設け、これらのスライド動作の組合わせて、樹木の左右各方向から前記チェンソーの切断動作ができることを特徴とする請求項1記載の伐採機。【請求項4】 上記チェンソー旋回装置は、前記チェンソー切込装置を樹芯に対して水平方向に90°旋回と90°の旋回動作に倣って切断位置を上下に移動できる旋回装置を設け、前記チェンソーの切込み方向と切込高さを変更できることを特徴とする請求項1記載の伐採機。【請求項5】 上記楔打込み装置は、前記チェンソーの切断溝幅と同じ厚みの楔と、前記楔を案内するスライドと、前記楔を打込む装置を備え、樹木の切断を、始めに前記チェンソーで樹木の左方向と右方向から順次樹径に応じた深さに溝を切り、次に前記チェンソーを前記溝に対して1溝分上側に且つ直交方向へ旋回させ、前記チェンソーで樹木に前記楔幅を超える量の切込みを入れ、前記切込みに前記楔を打ち込み、前記重量物空中搬送装置の樹木の吊揚げ点を前記切込み方向へ適量移動し、また前記切込みと対向する面から樹木の切断を進め、切断完了付近に発生する樹木による前記チェンソーの挟まれを防ぐことを特徴とする請求項1記載の伐採機 |
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、木材などの重量物を吊下げても十分な浮力を有する重量物空中搬送装置(出願番号2000−174688)を用いて上空からチェンソーで構成された樹木の伐採機を吊下げ、立木のまま伐採と搬送を可能にした伐採機に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、樹木の伐採は作業者がチェンソーを用い、樹木の伐倒方向を決め受け口切りや追い口切りを行い、ハンマーで楔を打ち込み伐採することが主流である。遠隔操作装置を用いた伐採機の例では、傾斜や水平旋回等の調整に自由度を与えた基板に一定方向左右に移動自在としたスライド板を装着しすると共にスライド板の左右両側には個々チェンソーの装着具を設け、遠隔操作で決め受け口切りや追い口切りを行った後、本伐採機を取除き、ハンマーで楔を打ち込み伐採することを特徴とする伐採機が例えば特開昭55−139201に開示されている。この伐採機は、作業者をチェンソーの振動が起因する白ロウ病から守るが、足場の悪い山林の中を鋭い刃具が付いた伐採機を運搬することは危険できつい作業である。 【0003】また、自動樹木伐採機の例では、伐採機用車輌に取付けた樹木保持装置と、この樹木保持装置の下の木を切断する切断装置と、枝取装置と樹木移動装置とから成ることを特徴とする樹木伐採機が例えば特公昭46−32769に開示されているが、急峻な地形での伐採作業を可能にしたものではない。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】受け口切りと追い口切りと楔の打ち込みにより樹木を伐倒する方法は、作業者が伐倒する寸前迄樹木の傍に居る必要があり危険である。また、自動伐採機は高能率と安全をもたらしたが、国内の植林地は急峻な場所が多く、大型車輌に取付けた伐採機を活用できる伐採地は数少ない。さらに、急峻な地形で、伐倒後の樹木を麓まで搬送する作業は危険で重労働である。今、伐採作業と伐採後の樹木を麓まで搬送する作業の安全化と軽作業化と高能率化が強く望まれている。【0005】この発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて成されたもので、オペレータが安全な場所に居ながら遠隔操作により広範囲な森林へ空中から伐採機を運び、任意の樹木を立ち木のままで伐採し、立ち木のまま麓へ運搬できる伐採機を提供することを目的とする。【0006】 【課題を解決するための手段】この発明は、樹木の幹を取り囲むように構成した管状フレームと、この管状フレームに取付けた樹木掴み装置と、この管状フレームの下部に水平に取付けたチェンソーと、このチェンソーの左右各方向からの切込動作とこのチェンソーの押込み及び引抜動作ができるチェンソー切込み装置と、このチェンソー切込み装置を樹芯に対して90°旋回と90°の旋回動作に倣って切断位置を上下に移動できるチェンソー旋回装置と、チェンソーの切込み溝に楔を打込む楔打込み装置と、これらの駆動装置と制御装置及び動力源を設け、重量物空中搬送装置(出願番号2000−174688)により空中から吊り下げ、これらの制御を地上の遠隔装置で制御する伐採機である。 【0007】ここで、樹木掴み装置は、樹木の掴み部を管状フレームの上部と中部と下部に配置する。上部と中部の掴み部に管状フレームの芯と樹木の芯を略一致させて掴みことができる同期動作型掴み装置を備え、下部の掴み部に樹形に倣って掴むことができる樹形倣い型掴み装置を備え、この樹形倣い型掴み装置の駆動部に樹径測定器を備える。 【0008】そして、同期動作型掴み装置の樹木掴み用爪は、この同期動作にリンク機構を用い油圧シリンダーで駆動し、両開き端から等量の掴み動作を行う。この掴み用爪の形状は、V形状で広範囲な樹径に対応する。また、樹形倣い型掴み装置の樹木掴み用爪は、この個別動作にリンク機構を用い油圧シリンダーで駆動し、両開き端から個別量の掴み動作を行う。この掴み位置保持に油圧ブレーキを用い、樹木掴み用爪の形状は平形状である。そして、樹形倣い型掴み装置に取付けた樹径測定器は、樹木掴み用爪駆動用の油圧シリンダーの移動量を測定し、この測定値を遠隔制御される制御装置へ送り、制御装置が演算し樹径を算出する。掴み順序は、先に同期動作型掴み装置で管状フレームの芯と樹木の芯を略一致させて掴み、次に樹形倣い型掴み装置で樹形に倣って掴む。これらの掴みで木を曲げること無く掴むことができる。 【0009】チェンソー切込み装置は、チェンソーの切込移動を案内するチェンソー切込みスライドと、このチェンソー切込スライドに組付き且つこのチェンソー切込スライドの移動方向と直交してチェンソーの押込みと引抜移動を案内するチェンソー押引スライドを備える。また、チェンソー切込みスライドの駆動にサーボモータを用い、このサーボモータを制御する数値制御装置を制御装置に備える。このサーボモータを制御する数値制御装置は、樹径の測定値から樹木の切断手順毎の切込み量を算出しサーボアンプへ指令値を送信し、サーボモータを制御するものである。チェンソー押引スライドの駆動に油圧モータを用いる。 【0010】チェンソー旋回装置は、管状フレームの外周に取付けた螺旋状ガイドに倣うことで、チェンソー切込装置を樹芯に対して水平方向に90°旋回と90°の旋回動作に倣って切断位置を上下に移動できる機能を備えて、切込み方向と切込高さを変更できる。そして、このチェンソー旋回装置は、90°の旋回量で上下動する量はチェンソーの切断幅と等量である。チェンソー旋回装置の駆動に油圧回転シリンダーを用いる。 【0011】楔打込み装置は、チェンソーの切断溝幅と同じ厚みの楔と、この楔を案内するスライドと、この楔を打込む装置を備える。樹木の切断を、始めにチェンソーで樹木の左方向と右方向から順次樹径に応じた深さに溝を切り、次にこのチェンソーを先の溝に対して1溝分上側に且つ直交方向へ旋回させ、このチェンソーで樹木にこの楔幅を超える量の切込みを入れ、この切込みに楔を打ち込む。そして、伐採機を吊上げている重量物空中搬送装置の位置を、樹木と伐採機と吊上げ力の合成重心が切断完了付近にこの楔上に載る位置へ移動させ、次にこの切込みと対向する面から樹木の切断を進め、切断完了付近に発生する樹木による前記チェンソーの挟まれを防ぐ。そして、この楔打込み装置を管状フレームに取付け、楔打ち込み装置の駆動に油圧シリンダーを用いる。 【0012】さらに、チェンソーの駆動部に、チェンソーの正常な寿命を阻害する過負荷切断を検出する装置を備え、チェンソーの過負荷を検出すると伐採機の制御装置を通して地上の遠隔制御装置へ過切込み信号を送信し、自動伐採時は自動切込み制御速度比を低減させ、手動遠隔操作時はオペレータへチェンソー過負荷を通知する機能を備え切込み速度の低減や停止又等の判断を促がす。【0013】また、樹木掴み装置を駆動する油圧シリンダーや油圧式ブレーキやチェンソーを回転駆動する油圧モータやチェンソー押引スライドを駆動する油圧モータやチェンソー旋回装置を駆動する油圧回転シリンダーや楔打ち込み装置を駆動する油圧シリンダーは、エンジンによる発電式動力源から得る電力で油圧ポンプから圧油を得て駆動される。そして、チェンソー切込みスライドの駆動に用いるサーボモータやサーボアンプや数値制御装置や制御装置を作動する電源は、上記発電式動力源から得る。また、これらの装置は地上の遠隔装置から操作され、これらの装置の動作情報も地上の遠隔装置で確認できる。 【0014】そして、管状フレームに複数個の樹木観察用ビデオカメラを搭載し、地上のオペレータがモニターを見て伐採機と樹木の水平方向の間隔や伐採位置等を確認し、伐採機の位置修正や伐採位置の設定ができる。【0015】さらに、管状フレームの支持脚に複数個の接触式地表検出センサーを備え、地表を検出するとオペレータへ地表接近を知らせ且つ異常接近した場合も支持脚がストッパーとなり地表との衝突を防ぐことができる。【0016】 【発明の実施の形態】この発明の伐載機の実施の形態について、図面を基にして説明する。図1はこの発明の一実施形態の伐採機を示し、図示する様に、樹木の幹を取り囲むように構成された管状フレーム1を設け、この管状フレーム1を図示されない重量物空中搬送装置(出願番号2000−174688)により空中から吊下げて係留する。この管状フレーム1に樹木掴み装置2を取付け、この樹木掴み装置2で樹木3を掴み、この管状フレーム1の下部に水平に取付けたチェンソー4と、チェンソー4を樹木3の左右各方向から切込みができる動作とチェンソー4の押込み及び引抜動作ができるチェンソー切込み装置5と、チェンソー切込み装置5を樹芯に対して90°旋回と90°の旋回動作に倣って切断位置を上下移動できるチェンソー旋回装置6と、チェンソー切込み溝に楔を打ち込む楔打込み装置7と、遠隔制御される制御装置8と、エンジンによる発電式動力源9で構成され、地上の遠隔装置57から操作される。 【0017】実施形態の樹木掴み装置2を、図1と図2を基にして示す。樹木掴み装置2は、その掴み部を管状フレーム1の上部と中部と下部に配置される。上部と中部の掴み部に管状フレーム1の芯と樹木3の芯を略一致させて掴みことができる同期動作型掴み装置10を備え、下部の掴み部に樹形に倣って掴むことができる樹形倣い型掴み装置11を備える。そして、上部と中部の同期動作型掴み装置10の動作と、下部の樹形倣い型掴み装置11の動作は個別に操作できる。 【0018】また、同期動作型掴み装置10は、左右に対称配置した樹木掴み用爪12と、樹木掴み用爪12を軸支する平行リンク13と、平行リンク13に掴み力を与える油圧シリンダー14と、平行リンク13の軸端に取付けた円盤状リンク15と、円盤状リンク15に取付き平行リンク13を同期動作させるクロスバーリンク16で構成される。そして、樹形倣い型掴み装置11は、左右に対称配置した樹木掴み用爪17と、樹木掴み用爪17を軸支する平行リンク13と、平行リンク13に掴み力を与える油圧シリンダー14と、平行リンク13の軸端に取付けた円盤状ブレーキ盤18と、円盤状ブレーキ盤18にブレーキ力を与え平行リンク13に位置固定力を与える油圧式ブレーキ19で構成される。そして、樹形倣い型掴み装置11に取付けた樹径測定器20は、樹木掴み用爪17駆動用の油圧シリンダー14の移動量を測定し、この測定値を遠隔制御される制御装置8へ送り、制御装置8が演算し樹径を算出する。掴み順序は、先に同期動作型掴み装置10で管状フレーム1の芯と樹木3の芯を略一致させて掴み、次に樹形倣い型掴み装置11で樹形に倣って掴む。 【0019】そして、樹形倣い型掴み装置11の油圧式ブレーキ19を作動させるタイミングは、油圧シリンダー14の油圧回路に図示しない油圧圧力センサーを設け、油圧圧力センサーが設定した圧力に達したことを検知した時である。これらの掴みにより樹木3の切断前と切断後の水平方向の位置ずれを最少に抑える。さらに、樹木掴み用爪12の形状は、V形状で広範囲な樹径に対応し、樹木掴み用爪17の形状は、平形状で樹木3を2点で掴み切断完了付近に発生する樹木3と伐採機と吊上げ力の合成重心の移動を許容する。 【0020】実施形態のチェンソー切込み装置5を、図3で示す。チェンソー切込み装置5は、チェンソーの切込移動を案内するチェンソー切込みスライド21と、このチェンソー切込スライド21に組付き且つこのチェンソー切込スライド21の移動方向と直交してチェンソー4の押込みと引抜移動を案内するチェンソー押引スライド22で構成される。 【0021】また、チェンソー切込みスライド21は、軸方向に移動自在なスプラインハブ23と、スプラインハブ23を軸支するスプライン軸24と、軸方向に移動量を与えるナット25と、このナット25を軸支するネジ軸26と、これらの2軸で支えられた軸箱27で構成される。また、チェンソー押引スライド22は、キー溝28を形成したガイドバー29を、軸箱27の底面に取付けたキー30と、プレート31で案内し、ラック歯32を形成したガイドバー29に、スプラインハブ23に取付けた歯車33で移動量を与える。なお、チェンソー切込みスライド21の移動制御は、ネジ軸26に取付けたサーボモータ34を用い、このサーボモータ34を制御する数値制御装置を制御装置8に備え、チェンソー押引スライド22の移動は、スプライン軸24に取付けた油圧モータ35で駆動される。 【0022】さらに、ナット25に荷重受け輪36を取付け、ネジ軸の外周に摺動し、切込みスライド21等の荷重をスプラインハブ23と共に支える。この為、ネジ軸26に台形ネジや角ネジ等を用いる。また、防塵カバーを充実すればボールネジやボールスプラインの使用も可能である。 【0023】実施形態のチェンソー旋回装置6を、図4で示す。チェンソー旋回装置6は、チェンソー切込装置5を樹芯に対して水平方向に90°旋回と90°の旋回動作に倣って切断位置を上下に移動できる旋回機能を備えて、切込み方向と切込高さを変更できる。【0024】ここで、チェンソー旋回装置6は、管状フレーム1に取付けた螺旋状のガイド37と、螺旋状のガイド37の外周に配置した旋回テーブル38と、旋回テーブル38の垂直方向の荷重を支える複数のガイド軸受け39と、旋回テーブル38を水平方向に支える複数のガイド軸受け40で構成される。ガイド軸受け39と40は、管状フレーム1に取付けた螺旋状のガイド37に沿って転動し、旋回テーブル38の旋回と旋回量に比例して上下移動を行う。 【0025】そして、旋回駆動方法は、管状フレーム1に油圧回転シリンダー41を取付け、油圧回転シリンダー41の軸にタイミングプーリ42を組込み、旋回テーブル38にタイミングベルト43を取付けて旋回駆動し、旋回角度を90°とし、90°の旋回量で上下動する量はチェンソー4の切断幅と等量である。 【0026】実施形態の楔打ち込み装置7を、図5と図6で示す。楔打ち込み装置7は、管状フレーム1に取付けられ、チェンソー4の切断溝幅と同じ厚みの楔44と、楔44を取付けたスライド45と、スライド45を案内するガイド46と楔44を打込む油圧シリンダー47で構成される。樹木3の切断を、始めにチェンソー4で樹木3の左方向と右方向から順次樹径に応じた深さに溝48を切込み、次にチェンソー4を先の溝48に対して1溝分上側に且つ直交方向へ旋回させ、チェンソー4で樹木3に楔幅49を超える量の切込み50を入れ、切込み50に楔44を打ち込む。そして、伐採機を吊上げている図示されない重量物空中搬送装置の位置を、樹木3と伐採機と吊上げ力の合成重心51が切断完了付近に楔44の上に載る位置へ移動させ、次に切込み50と対向する面から樹木の切断を進め、切断完了付近に発生する樹木3によるチェンソー4の挟まれを防ぐ。また、楔44の先端はR形状を持つ。ここで、伐採機を吊上げている図示されない重量物空中搬送装置の吊上げ力は、樹木3の樹径から算出される重量の約80%と伐採機を合せた重量である。また吊上げ力が過大であると、樹木掴み用爪17を引きずり、樹木掴み用爪17を開放し上昇する時は各装置に衝撃を与えることになる。そして伐採機を吊上げている図示されない重量物空中搬送装置の移動距離52は、樹径0.45mで切断位置と吊り高さ迄の距離が30mの場合は空中繋留位置で水平方向に約2mである。 【0027】この実施形態のチェンソー4を、図7と図8を基にして示す。このチェンソー4はチェンソー4の回転駆動にチェンソー回転駆動用油圧モータ53を設け、エンジンによる発電式動力源9から得る電力で油圧ポンプ54から圧油を得て駆動される。【0028】実施形態の遠隔制御される制御装置8とエンジンによる発電式動力源9を、図8を基にして示す。油圧ポンプ54や油圧バルブ等を含む油圧機器55と電気通信機器や数値制御装置を含む電気制御盤56で構成され、地上の遠隔制御装置57からの遠隔操作信号に従い制御を行う。その他、発電機用燃料不足や発電電力不足や油圧タンクの油量不足等の異常も伐採機の制御装置8から地上の遠隔制御装置57を操作するオペレータへ通知する機能を有する。【0029】次に、チェンソー4は過負荷検出機能を備える。過負荷検出機能はチェンソー回転駆動用油圧モータ53に、チェンソー4の正常な寿命を阻害する過負荷切削を検出するため、チェンソー回転駆動用油圧モータ53の回転数を電気パルス信号に置き換えて監視できるセンサー58を取付け、チェンソー回転駆動用油圧モータ53の回転数が予め設定した閾値より下回ると遠隔制御される制御装置8を通して地上の遠隔制御装置57へ通知する機能を備え、自動伐採時は自動切込み制御速度比を低減させ、手動遠隔操作時はオペレータへチェンソー4の過負荷を通知する機能を備え切込み速度の低減や停止等の判断を促がす。【0030】次に、この実施形態の伐採機は樹木観察用ビデオカメラ59を備え、樹木観察用ビデオカメラ59を、図9を基にして示す。管状フレーム1に複数個の樹木観察用ビデオカメラ59を取付け、その情報をオペレータが地上の遠隔制御装置のモニター60を見て伐採機と樹木3の水平方向の間隔や伐採位置61を確認し、遠隔操作で位置の修正や設定を行う。また、樹木観察用ビデオカメラ59は、切断中の切粉やチェンソーオイルの汚れや枝等の接触を防ぐため図示されない保護カバーを装着する。【0031】次に、この実施形態の伐採機は地表確認装置を備え、この地表確認装置を、図10で示す。フレーム支持脚62に複数個の接触式地表検出用センサー63を備え、複数のセンサーの内1個でも地表を検出すると制御装置8を通じオペレータへ地表接近を知らせる。フレーム支持脚62は、異常接近した場合もストッパーとなり伐採機と地表への衝突を防ぐことができる。【0032】 【発明の効果】この発明の伐採機は、重量物空中搬送装置(出願番号2000−174688)により空中から吊下げられ、大きな空間で移動自在に係留される。伐採地の地形が急斜面であっても、オペレータは安全な場所でモニターを見ながら状況を把握し、遠隔操作により伐採現場へ空中から伐採機を運び、任意の樹木を立ち木のままで伐採し、立ち木のまま麓へ運搬できる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】500272923 【氏名又は名称】杉山 伸人
|
| 【出願日】 |
平成13年1月22日(2001.1.22) |
| 【代理人】 |
|
| 【公開番号】 |
特開2002−209457(P2002−209457A) |
| 【公開日】 |
平成14年7月30日(2002.7.30) |
| 【出願番号】 |
特願2001−12721(P2001−12721) |
|