| 【発明の名称】 |
培養土袋及びその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】葛谷 勝美
|
| 【要約】 |
【課題】培養土を鉢やコンテナ、プランタ等の別容器に移し替えることなく袋に収容したまま栽培に用いることを可能にする培養土袋及びその製造方法を提供する。
【解決手段】培養土袋10の両側縁に、ヒートシール部12によって区画形成された耳部13を設ける。両耳部13の下端側に、ミシン目14に従って該耳部13側から切り離すことで形成可能な結束部15を設ける。培養土袋10は、両結束部15を互いに結束することで、前記下端側の両隅部が互いに寄せられた状態が保持される。この状態では、培養土が収容された状態の培養土袋10の据わりがよくなる。つまり、培養土袋10とは別の補助器具を用いることなく、培養土袋10を安定した自立容器とすることができるようになる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 袋本体の開口側となる側とは反対側の端部の両隅部を、互いに寄せた状態で保持可能な保持手段を一体的に設けた培養土袋。 【請求項2】 ヒートシール部によって区画形成された耳部を前記袋本体の両側縁に設け、前記保持手段を、前記耳部に設けられた案内線及びミシン目の少なくとも一方に従い前記耳部側から切り離すことで形成可能な結束部とした請求項1に記載の培養土袋。 【請求項3】 ヒートシール部によって区画形成された保持手段形成部を前記袋本体の開口側となる側とは反対側の端部に設け、前記保持手段を、前記保持手段形成部に設けられた案内線及びミシン目の少なくとも一方に従い前記保持手段形成部側から切り離すことで形成可能な結束部とした請求項1に記載の培養土袋。 【請求項4】 前記保持手段は、前記開口側となる側とは反対側の端部の両隅部に固着された結束部材である請求項1に記載の培養土袋。 【請求項5】 チューブ状の樹脂フィルムに、その幅方向に沿うように延びた所定の幅または2条のヒートシール部を所定のピッチで順次形成する工程と、チューブ状の樹脂フィルムの一側端縁をその長手方向に開口する工程と、前記所定の幅のヒートシール部または前記2条のヒートシール部間に、結束部を形成するための案内線及びミシン目の少なくとも一方を設ける工程と、前記所定の幅のヒートシール部の中間部または前記2条のヒートシール部間を、前記幅方向に沿うように切断する工程とを有する培養土袋の製造方法。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、培養土の販売に用いた後に栽培に用いることが可能な培養土袋に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、果菜類等の植物を栽培する場合には、鉢やコンテナ、プランタ等の容器を用いて、その内部に培養土を収容し、植物を栽培するようになっていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この場合、袋に収容された状態の前記培養土を購入するなどして入手した後に該培養土を前記袋から前記容器に移し替えるという作業が必要となる。 【0004】本発明の目的は、培養土を鉢やコンテナ、プランタ等の別容器に移し替えることなく袋に収容したまま栽培に用いることを可能にする培養土袋及びその製造方法を提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、袋本体の開口側となる側とは反対側の端部の両隅部を、互いに寄せた状態で保持可能な保持手段を一体的に設けたことを要旨とする。 【0006】この発明によれば、培養土袋の袋本体の開口側となる側とは反対側の端部の両隅部が互いに寄せられた状態が、前記培養土袋に一体的に設けられた保持手段によって保持される。前記両隅部が互いに寄せられた状態では、培養土が収容された状態の前記培養土袋の据わりがよくなり、安定した自立容器とすることができるようになる。したがって、培養土を鉢やコンテナ、プランタ等の別容器に移し替えることなく袋に収容したまま栽培に用いることが容易にできるようになる。これによれば、例えば、培養土を販売するために使用された袋を、そのまま栽培袋として使用することが可能になる。 【0007】なお、ここで言う「一体的に設けた」状態とは、前記保持手段が前記培養土袋に対して一体形成された状態と、前記培養土袋とは別体の前記保持手段が該培養土袋に固着された状態とを意味している。 【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、ヒートシール部によって区画形成された耳部を前記袋本体の両側縁に設け、前記保持手段を、前記耳部に設けられた案内線及びミシン目の少なくとも一方に従い前記耳部側から切り離すことで形成可能な結束部としたことを要旨とする。 【0009】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、ヒートシール部によって区画形成された保持手段形成部を前記袋本体の開口側となる側とは反対側の端部に設け、前記保持手段を、前記保持手段形成部に設けられた案内線及びミシン目の少なくとも一方に従い前記保持手段形成部側から切り離すことで形成可能な結束部としたことを要旨とする。 【0010】請求項2または3の発明によれば、培養土袋の耳部または保持手段形成部に一体形成された結束部を互いに結束させることで、前記袋本体の開口側となる側とは反対側の端部の両隅部を互いに寄せた状態で保持することが可能になる。また、前記結束部は、前記耳部側または前記保持手段形成部側から切り離すのみで使用可能になるものであるため、使用上において容易になるとともに加工コスト上において安価なものになる。特に、請求項3の発明では、前記袋本体の両側縁に耳部を設ける必要がなくなるため、該耳部を形成するためのヒートシール部を設ける必要がなくなるとともに、該耳部を確保するための材料使用量の低減が可能になる。 【0011】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記保持手段は、前記開口側となる側とは反対側の端部の両隅部に固着された結束部材であることを要旨とする。 【0012】この発明によれば、培養土袋の材質とは異なる材質のものを保持手段とすることが可能になる。したがって、結束作業が容易な結束部材を固着することで、より容易に請求項1の効果を奏することが可能になる。 【0013】請求項5に記載の発明は、チューブ状の樹脂フィルムに、その幅方向に沿うように延びた所定の幅または2条のヒートシール部を所定のピッチで順次形成する工程と、チューブ状の樹脂フィルムの一側端縁をその長手方向に開口する工程と、前記所定の幅のヒートシール部または前記2条のヒートシール部間に、結束部を形成するための案内線及びミシン目の少なくとも一方を設ける工程と、前記所定の幅のヒートシール部の中間部または前記2条のヒートシール部間を、前記幅方向に沿うように切断する工程とを有することを要旨とする。 【0014】この発明によれば、チューブ状の樹脂フィルムにより培養土袋を容易に形成することができる。 【0015】 【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下、本発明の一実施形態を図1〜図8に従って説明する。 【0016】図1に示す本実施形態の培養土袋10は、ポリエチレン樹脂を原料とするフィルム材により形成されている。図1は、培養土を収容する前の状態の培養土袋10を示している。培養土袋10の上端側には、該培養土袋10内に前記培養土を供給可能な開口部11が形成されている。培養土袋10の袋本体10Aの両側縁には、ヒートシール部12によって区画形成された耳部13が該袋本体10Aに沿って上下方向に延びるように設けられている。この実施形態では、両耳部13の左右方向の幅は、ほぼ30〜60mmに設定されている。両耳部13の下端側には、刃物などの切断用器具を用いることなく前記各耳部13の一部を切り裂くことができるミシン目14が主に上下方向に延びるように形成されている。これらミシン目14に従って切り裂かれた後に各耳部13から切り離された部分は、基端側が培養土袋10の下端側の両隅部に配置されるように形成された、後述する保持手段としての帯状の結束部15になるようになっている。また、培養土袋10の上端側には、袋本体10Aの上端縁と所定間隔をおいて、左右方向に沿うように延びた切断案内表示16が印刷されている。また、培養土袋10の両面には、図示しない品名表示、デザイン表示及び取扱説明表示などが印刷されている。 【0017】次に、培養土袋10の製造方法を図2,3に基づいて説明する。最初に、図2に示すように、培養土袋10の上下長さに相当する折り径のチューブ状のインフレーションフィルム20を製造する。インフレーションフィルム20は、溶融したポリエチレン樹脂がインフレーション成形法によりチューブ状に押し出されて成形される。 【0018】次に、図3に示すように、このインフレーションフィルム20に、切断案内表示16や前記品名表示、デザイン表示、取扱説明表示等を、例えばグラビア,フレキソ方法により、該フィルム20の長手方向に沿って、培養土袋10の幅となるサイズを単位として連続的に印刷する。 【0019】次に、インフレーションフィルム20に、該フィルム20の幅方向に沿って延びるように、2条のヒートシール部12を、該フィルム20の長手方向に所定のピッチ(培養土袋10の幅となるサイズに等しい)で順次形成する。この実施形態では、前記2条のヒートシール部12の互いの間隔は、ほぼ60〜120mmに設定されている。 【0020】次に、前記2条のヒートシール部12の中間部において、培養土袋10の下端側となる側に、略逆さU字状のミシン目14Aを順次形成する。結束部15の長さとなるミシン目14Aの上下方向の幅は、培養土袋10の幅となるサイズのほぼ半分に設定されている。また、ミシン目14Aは、前記2条のヒートシール部12には至らないように(交差も接触もしないように)形成されている。 【0021】さらに、培養土袋10の上端側となる前記インフレーションフィルム20の一側端縁を、図3に示す二点鎖線L1で示すように該フィルム20の長手方向に沿うように切り開いて、図1に示すような開口部11を形成する。 【0022】そして、前記2条のヒートシール部12の中間部を、図3に示す二点鎖線L2で示すようにインフレーションフィルム20の幅方向に沿うように切断する。これらの工程を経ることで、図1に示すような培養土袋10を製造することができる。 【0023】図4には、培養土袋10に培養土を収容した状態が示されている。培養土袋10には、図1に示された開口部11から前記培養土が入れられる。培養土袋10は、前記培養土が入れられた後に、切断案内表示16よりも上端側において培養土袋10の左右方向に沿うようにヒートシール部17が形成されることで開口部11が閉じられて図4の状態となる。前記培養土は、このように培養土袋10に収容された状態でユーザー側に販売などにより供給される。 【0024】以下、前記培養土を培養土袋10に収容したまま使用する場合の使用方法について説明する。図5に示すように、先ず、前記培養土が収容された状態の培養土袋10を、下端側(ヒートシール部17が形成された方とは反対の端部側)が上方になるように逆さに配置し、該下端側の前記培養土が上端側(ヒートシール部17が形成された方の端部側)に寄せられるようにする。 【0025】そして、各耳部13をミシン目14(図1に図示)に従って各側端側から切り裂き、各結束部15を各耳部13側から切り離して形成する。次に、図6に示すように、両結束部15を互いに結ぶ。 【0026】その後、図7に示すように、培養土袋10を、前記上端側が上方になるように配置する。このとき、培養土袋10の前記下端側は、両結束部15が互いに結束されることで袋本体10Aの両隅部が互いに寄せられた状態で保持されて、より安定して培養土袋10を立たせることができる形状になっている。 【0027】さらに、必要に応じて、培養土袋10の前記下端部側にドライバなどで孔18を開けて、保水性を調節する。次に、鋏などを用いて切断案内表示16に従って培養土袋10の前記上端側を切り開き、前記培養土を露出させる。図8に示すように、苗を植え付けるとともに周囲に数本の支柱30を立てる。この苗を植え付けたばかりで根付きが充分でないときには、培養土袋10の袋本体10Aの開口側を立てたまま保持して、風除けなどを行うようにする。 【0028】前記苗が成長して根付きがよくなったら(しっかり根付いたら)、図9に示すように、培養土袋10の袋本体10Aの開口側を巻き下げて株元に日光が当たりやすくなるようにする。なお、図9では、前記苗の成長に合わせて支柱30を追加したり補助枠を組んだりしている。 【0029】本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。 (1) 両耳部13の下端側に、ミシン目14に従い切り離すことで形成可能な結束部15を設け、両結束部15を互いに結束することで、両耳部13の下端側を互いに寄せた状態で保持可能にした。これによれば、培養土袋10の下端側の両隅部が互いに寄せられた状態が、培養土袋10に一体的に設けられた結束部15によって保持される。前記両隅部が互いに寄せられた状態では、培養土が収容された状態の培養土袋10の据わりがよくなる。つまり、培養土袋10とは別の補助器具を用いることなく、該培養土袋10を安定した自立容器とすることができるようになる。したがって、培養土を鉢やコンテナ、プランタ等の別容器に移し替えることなく袋に収容したまま栽培に用いることが容易にできるようになる。これによれば、例えば、培養土を販売するために使用された培養土袋10を、そのまま栽培袋として使用することが可能になる。また、培養土を販売するために使用された培養土袋10を栽培袋としてそのまま使用することが可能になれば、前記培養土をプランタなどに移し替えた場合に比較して、培養土袋10を廃棄物とせず有効利用することで省資源性をよくすることができるようになる。 【0030】(2) ヒートシール部12によって区画形成された耳部13を培養土袋10の両側縁に設け、耳部13に、ミシン目14に従い該耳部13から切り離すことで形成可能な結束部15を設けた。これによれば、培養土袋10の耳部13に一体形成された結束部15を互いに結束させることで、培養土袋10の下端側の両隅部を互いに寄せた状態で保持することが可能になる。結束部15は、耳部13から切り離すのみで使用可能になるものであるため、使用上において容易になるとともに加工コスト上において安価なものになる。 【0031】(3) 培養土袋10を製造するために、インフレーションフィルム20に2条のヒートシール部12を所定のピッチで順次形成し、前記2条のヒートシール部12の中間部にミシン目14Aを設け、フィルム20の一側端縁をその長手方向に開口し、2条のヒートシール部12の中間部をフィルム20の幅方向に沿うように切断するようにした。これによれば、チューブ状の樹脂フィルム(インフレーションフィルム20)により培養土袋10を容易に形成することができる。 【0032】(4) 培養土袋10は、上下方向に充分な深さを有しているため、一般の畑における土寄せに当たる増し土が容易にできるようになる。 (5) 培養土袋10内の培養土に苗を植え付けた後には、袋本体10Aの開口側を立てたまま保持することで、風除けによる前記苗のぐらつき防止、霜除け、乾燥防止などが容易に可能になる。したがって、前記苗の初期成育をよくすることが容易にできるようになる。また、袋本体10Aの開口側を必要に応じて巻き下げたり巻き上げたりすることで、日当たりや風当たりを容易に調節できるようになるため、プランタ等に比べて植物への手入れが行き届き易くなり、成育をよくすることが容易になる。 【0033】(6) 培養土袋10の下端部側にドライバなどで孔18を開けることで保水性を調節できるようにした。これにより、栽培する植物に適合した保水条件を調節することが容易に可能になる。 【0034】(7) 培養土袋10を、ポリエチレン樹脂を原料とするフィルム材により形成した。これによれば、培養土袋10を焼却した際に、塩素ガスやダイオキシンなどの有毒物質を発生させる虞がなくなる。 【0035】(第2の実施形態)この第2の実施形態の培養土袋10及びその製造方法は、前記第1の実施形態に比較して耳部や結束部の構成及び培養土袋10の製造工程の構成が主に変更されている。以下、第2の実施形態に関しては、第1の実施形態と共通する構成部分については図面上に同一符号を付して重複した説明を省略する。 【0036】図10に示すように、この実施形態の培養土袋10は、第1の実施形態において両側縁に袋本体10Aに沿って上下方向に延びるように設けられていたヒートシール部12及びこれらによって区画形成された耳部13が廃止されている。そしてその代わりに、開口部11(図1に図示、図10では図示を省略)とは反対側となる下端側に、培養土袋10の左右方向に沿うように形成された1条のヒートシール部40によって保持手段形成部41が区画形成されている。保持手段形成部41には、主に左右方向に延びるように略T字状に形成されたミシン目42が設けられている。このミシン目42に従って切り裂かれた後に保持手段形成部41から切り離された部分は、基端側が培養土袋10の下端側の両隅部に配置されるように形成された保持手段としての帯状の結束部43になるようになっている。 【0037】この実施形態の培養土袋10においては、該培養土袋10に培養土が収容された状態で、保持手段形成部41の一部をミシン目42に従って下端側から切り裂いて保持手段形成部41側から切り離すことで、各結束部43を形成することができるようになっている。そして、両結束部43が互いに結束されることで培養土袋10の下端側の両隅部が互いに寄せられた状態で保持されるようになっている。これにより、開口側となる上端側が上方になるように培養土袋10を配置したとき、培養土袋10の下端側の形状が、より安定して該培養土袋10を立たせることができるものになる。 【0038】次に、この実施形態の培養土袋10の製造方法を図11に基づいて説明する。最初に、培養土袋10の左右幅に相当する折り径のチューブ状のインフレーションフィルム50を製造する。 【0039】次に、このインフレーションフィルム50に、切断案内表示16や前記品名表示、デザイン表示、取扱説明表示等を、該フィルム50の長手方向に沿って、培養土袋10の上下長さとなるサイズを単位として連続的に印刷する。 【0040】次に、インフレーションフィルム50に、該フィルム50の幅方向に沿って延びるように、1条のヒートシール部40を、切断案内表示16から所定間隔おいて、該フィルム50の長手方向に所定のピッチ(培養土袋10の上下長さとなるサイズに等しい)で順次形成する。 【0041】そして、ヒートシール部40近傍にミシン目42を順次形成する。さらに、ミシン目42を挟んでヒートシール部40とは反対となる側を、図11に示す二点鎖線L3で示すようにインフレーションフィルム50の幅方向に沿うように切断する。 【0042】これらの工程を経ることで、図10に示すような培養土袋10を製造することができる。本実施形態では、第1の実施形態の(1)及び(4)〜(7)と同様の効果の他に、以下のような効果を得ることができる。 【0043】(8) ヒートシール部40によって区画形成された保持手段形成部41を培養土袋10の下端側に設け、保持手段形成部41に、ミシン目42に従い該保持手段形成部41から切り離すことで形成可能な結束部43を設けた。これによれば、培養土袋10の保持手段形成部41に一体形成された結束部43を互いに結束させることで、培養土袋10の下端側の両隅部を互いに寄せた状態で保持することが可能になる。結束部43は、保持手段形成部41から切り離すのみで使用可能になるものであるため、使用上において容易になるとともに加工コスト上において安価なものになる。 【0044】(9) インフレーションフィルム50に1条のヒートシール部40を所定のピッチで順次形成し、ヒートシール部40近傍にミシン目42を設け、ミシン目42を挟んでヒートシール部40とは反対となる側をフィルム50の幅方向に沿うように切断するようにした。これによれば、チューブ状の樹脂フィルム(インフレーションフィルム50)により培養土袋10を容易に形成することができる。 【0045】この第2の実施形態の培養土袋10の製造方法では、インフレーションフィルム50の幅方向に沿って延びるヒートシール部40を各培養土袋10につき1条のみ形成するようにした。つまり、第1の実施形態の培養土袋10の製造方法に比較して、加工箇所を少なくすることができる。また、耳部13に相当する部分を小さくすることが可能になるため、材料使用量の低減が可能になる。また、この製造方法では、インフレーションフィルム50の一側端縁を該フィルム50の長手方向に沿うように切り開くことなく、二点鎖線L3に示すように該フィルム50を切断するのみで開口部を形成することができるようになっている。つまり、第1の実施形態の培養土袋10の製造方法に比較して、加工箇所を少なくすることができ、製造コストの低減を図ることが可能になる。 【0046】実施の形態は前記に限定されるものではなく、例えば、以下の様態としてもよい。 ○ 培養土袋10の下端側に一体形成された結束部15,43に代えて、培養土袋の下端側の両隅部に、袋本体10Aとは別部材の結束部材を固着するようにしてもよい。例えば、図12に示すように、第1の実施形態の培養土袋10内の下端側に、2本の紐状の結束部材60を、それらの基端側が培養土袋10の両隅部に配置されるように固着する。培養土袋10の結束部材60よりも上端側に、該培養土袋10の左右方向に沿って延びるようにヒートシール部61を形成する。これによれば、培養土袋10のヒートシール部61よりも下端側となる部分を切り開いて両結束部材60を露出させ、これらを互いに結束することで、前記両隅部を互いに寄せた状態で保持することができるようになる。この場合、培養土袋10の材質とは異なる材質のものを結束部材60とすることが可能になる。両結束部材60が、結束作業が容易なものであれば、培養土袋10の下端側の両隅部が互いに寄せられた状態をより容易に保持することが可能になる。なお、培養土袋に前記結束部材を固着する場合には、該培養土袋には前記耳部や保持手段形成部が設けられていなくてもよい。また、両結束部材60を紐状のものとしたが、例えば、一方の前記隅部を基端側とする結束部材の先端側にバックルを設け、他方の前記隅部を基端とする結束部材を前記バックルに係合可能に形成してもよい。 【0047】○ 第1の実施形態の製造方法では、インフレーションフィルム20に、2条のヒートシール部12を形成したが、これに代えて、前記2条のヒートシール部12の間隔に等しい幅のヒートシール部を形成するようにしてもよい。これによれば、耳部を2重フィルム構造ではなく1枚構造とすることが可能になる。 【0048】○ 第2の実施形態の製造方法では、インフレーションフィルム50に、1条のヒートシール部40を形成したが、これに代えて、前記1条のヒートシール部40とL3との間隔にほぼ等しい幅のヒートシール部を形成するようにしてもよい。これによれば、保持手段形成部を2重フィルム構造ではなく1枚構造とすることが可能になる。 【0049】○ 第1の実施形態の製造方法では、インフレーションフィルム20にヒートシール部12を形成し、ミシン目14Aを形成した後に培養土袋10の上端側となる該フィルム20の一側端縁を該フィルム20の長手方向に沿うように切り開いた。しかし、これらの工程順は、上記のものに限定されない。必要に合わせて前記工程順を変更してもよい。 【0050】○ 第2の実施形態の製造方法では、インフレーションフィルム50にヒートシール部40を形成した後にミシン目42を形成したが、この工程順は逆であってもよい。 【0051】○ 培養土袋10には、孔18の形成個数の目安が表示されていてもよい。これによれば、保水性の調節がより容易になる。 ○ 前記両実施形態では、ミシン目14,42に従って結束部15,43を形成可能にしたが、印刷表示されたラインに従って形成できるようにしてもよい。また、前記印刷表示されたラインとミシン目14,42との両方を設けてもよい。 【0052】○ 培養土袋10は、ポリエチレン樹脂を原料とするものでなくてもよい。 ○ 第2の実施形態の培養土袋10の両側縁側において、ヒートシール部によって区画形成された耳部を、袋本体10Aに沿って上下方向に延びるように設けてもよい。そして前記耳部に前記結束部となる部分を形成するようにしてもよい。 【0053】次に、前記実施形態から把握できる請求項に記載した発明以外の技術的思想について、その効果とともに以下に記載する。 (1) チューブ状の樹脂フィルムにその幅方向に沿うように延びたヒートシール部を所定のピッチで順次形成する工程と、前記ヒートシール部近傍に結束部を形成するための案内線及びミシン目の少なくとも一方を設ける工程と、前記案内線及びミシン目の少なくとも一方が設けられた部分を挟んだ前記ヒートシール部とは反対側を前記チューブ状の樹脂フィルムの幅方向に沿うように切断する工程とを有する培養土袋の製造方法。これによれば、チューブ状の樹脂フィルムにより培養土袋を容易に形成することができる。また、ヒートシール加工を要する部分を少なくすることが可能になるとともに、結束部を確保するための材料使用量の低減が可能になる。また、前記培養土袋の開口部を形成するための工程を省略することが可能になる。 【0054】(2) 袋本体は合成樹脂製であって、非含有塩素樹脂からなる請求項1〜4のいずれか一項に記載の培養土袋。これによれば、袋本体の焼却時に、少なくとも塩素ガスを発生させる虞がなくなる。 【0055】 【発明の効果】以上詳述したように、請求項1〜5に記載の発明によれば、培養土を鉢やコンテナ、プランタ等の別容器に移し替えることなく袋に収容したまま栽培に用いることを可能にする培養土袋及びその製造方法を提供することができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】591137499 【氏名又は名称】吉忠化学工業株式会社
|
| 【出願日】 |
平成12年11月1日(2000.11.1) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100068755 【弁理士】 【氏名又は名称】恩田 博宣 (外1名)
|
| 【公開番号】 |
特開2002−136221(P2002−136221A) |
| 【公開日】 |
平成14年5月14日(2002.5.14) |
| 【出願番号】 |
特願2000−334659(P2000−334659) |
|