| 【発明の名称】 |
緑化資材及びその施工方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】森 哲男
【氏名】佐藤 泰山
【氏名】大原 優
【氏名】丹羽 伸太郎
【氏名】蛭川 善仁
【氏名】日高 厚
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| 【要約】 |
【課題】侵食防止性、保肥性、及び施工性等を大幅に改善することができる緑化資材及びその施工方法を提供すること。
【解決手段】可溶性珪酸、可溶性アルミナ、可溶性酸化鉄のうち少なくとも1種を15重量%以上含有する石炭灰等の第1資材を、一般緑化資材に5〜70体積%混合し、この混合資材に、カルシウム、ナトリウム、カリウムのうち少なくとも1種を含有し、水硬性物質を生成する消石灰等のアルカリ性物質の第2資材を1〜100kg/m3混合する。そして、この緑化資材を、地山1上に棚状あるいは格子状に吹き付けて、流出防止棚2を作製する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 可溶性珪酸、可溶性アルミナ、可溶性酸化鉄のうち少なくとも1種を15重量%以上含有する石炭灰等の第1資材を、一般緑化資材に5〜70体積%混合し、該混合資材に、カルシウム、ナトリウム、カリウムのうち少なくとも1種を含有し、水硬性物質を生成する消石灰等のアルカリ性物質の第2資材を1〜100kg/m3混合したことを特徴とする緑化資材。 【請求項2】 アロフェン、ミョウバン、カオリナイト等の反応促進剤を1〜10kg/m3添加したことを特徴とする請求項1記載の緑化資材。 【請求項3】 過リン酸石灰、酢酸、ピートモス等のpH緩衝剤を添加したことを特徴とする請求項1又は2記載の緑化資材。 【請求項4】 菌根菌、放線菌、根粒菌、光合成細菌等の植物の生育に有効な働きをする微生物を添加したことを特徴とする請求項1、2又は3記載の緑化資材。 【請求項5】 請求項1、2、3又は4記載の緑化資材を施工するに際し、前記第1資材を15体積%以上として前記一般緑化資材に混合するとともに、該混合資材に、前記第2資材を15kg/m3以上混合して緑化資材を製造し、該緑化資材を棚状あるいは格子状に吹き付けて、流出防止棚を作製することを特徴とする緑化資材の施工方法。 【請求項6】 鉄筋やアンカーにより基礎部を形成し、該基礎部の上に緑化資材を吹き付けることを特徴とする請求項5記載の緑化資材の施工方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、特に、斜面や水辺等で用いるのに好適な緑化資材及びその製造方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】現在、利用されている緑化資材は、バーク堆肥、ピートモス等の有機資材や、パーライト、培養土、黒土、砂、石炭灰、バーミキュライト、ベントナイト、ゼオライト等の無機資材を単独あるいは混合して使用されている。 【0003】また、斜面等に利用する場合は、緑化資材だけでは接着性がないため、樹脂系やセメント等の侵食防止剤を使用することにより、降雨等による侵食を防止している。しかし、これらの侵食防止剤の使用量は、通常の条件で樹脂系の場合で1〜8kg/m3、セメントの場合で30〜80kg/m3が限界であり、これ以上使用すると、樹脂系の場合は被覆膜の硬化による植生の発芽と生育障害が発生し、また、セメントの場合はアルカリ障害が発生し植物の発芽生育を阻害するという問題がある。 【0004】樹脂系の侵食防止剤は、紫外線等により劣化するため1〜6ケ月程度経過すると分解し、その効力がなくなる欠点があり、また分解したものが河川等に流出し環境等にも悪影響を及ばす可能性がある。また、この樹脂系の侵食防止剤は、水に長時間浸水していると、水に溶解又は膨潤して侵食防止効果がなくなるため、水辺等の緑化には使用することができない。 【0005】一方、セメントは、樹脂系よりも侵食防止効果が高くその期間も長いが、アルカリ障害が発生するため植物の発芽生育が良好ではなく、このため使用量を多くできないことから、長期間の侵食防止効果は十分とはいえず、また、樹脂系と同様に水辺等の緑化には使用することができなかった。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】したがって、従来の緑化資材には、次のような問題点が残されている。 (1)バーク堆肥、ピートモス等の有機資材と、パーライト、培養土、黒土、砂、バーミキュライト等の無機資材とを混合した緑化資材は、混合比率によっては多少は保肥性が大きくなるが、吸着性能が低いため、添加した化成肥科が容易に流出してしまい、追肥等の維持管理が必要である。 (2)上記緑化資材に侵食防止剤を混合して、斜面等に吹き付けて緑化を行った場合、侵食防止効果が低いことから長期間の緑化基盤の維持には問題があり、そのため、金網等でその流出を抑制していたが必ずしも十分ではなかった。特に、吹き付け厚さが5cm以上になる場合は、金網だけでは緑化資材を固定化できないことから、棚やウイング等を斜面に取り付けて流出を防止しなければならず、また、水に長時間浸水していると、侵食防止の効果がなくなり流出するため、水辺等の緑化には適用することができなかった。 (3)従来の緑化資材は流出しやすいことから、斜面の緑化では金網等を斜面に張り、その上に緑化資材等を吹き付けて斜面の緑化工事を行っているが、金網張工は時間や労力等を要する等の問題があった。 (4)従来の緑化資材は、化成肥料を多量に使用するため、流出によって水質を汚染する可能性が非常に高い。 (5)従来の緑化資材に、下水汚泥等の資材を添加して緑化資材を製造すると、悪臭の発生や発芽生育性に問題が生じた。 (6)従来の緑化資材は、重金属を固定又は吸着する能力がないため、重金属を含有する汚泥等を緑化資材として利用する場合は、溶出等により環境を汚染する問題があった。 (7)従来の緑化資材は、法面などから溶出する酸性物質を中和する機能がなく、酸性物質が流入すると緑化資材が酸性になり植物の生育に悪影響を与える問題があった。 (8)従来の緑化資材は、接着能力が低く、侵食防止剤を使用しないと緑化資材が流出するという問題があった。 (9)最近、モルタル上や岩盤上の緑化が行われているが、緑化基盤が全くないため、斜面を吹き付け工等により緑化を行う場合は、吹き付け厚さを7cm〜15cm程度にして緑化が行われている。この場合、緑化方法として土を主要材料として使用する客土吹付工(客土吹付機で施工)と、バーク堆肥等の有機資材を使用する厚層基材吹付工(モルタルガンで施工)がある。客土吹付工は、土等の主要材料に水を混合してスラリー状にし、客土吹付機により吹き付ける工法であるが、施工時に吹き付けた土等が流出するため、1回の施工での吹き付け厚さは2〜3cmであり、吹き付け厚さを厚くするためには、1回ごとに緑化基盤を乾燥させ、その上に再度吹き付けを行う方法で施工する必要があり、施工性が非常に悪い。また、厚層基材吹付工は、モルタルガンで施工するため、1回の施工で7cm〜15cmの吹き付け厚さの確保は可能であるが、バーク堆肥等は有機物であるため、分解するとかなりの成分が炭酸ガス等として放出され、また、短期間に侵食防止効果が低減化することから緑化基盤が薄くなるという問題がある。 【0007】本発明は、上記従来の緑化資材が有する問題点に鑑み、侵食防止性、保肥性、及び施工性等を大幅に改善することができる緑化資材及びその施工方法を提供することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明の緑化資材は、可溶性珪酸、可溶性アルミナ、可溶性酸化鉄のうち少なくとも1種を15重量%以上含有する石炭灰等の第1資材を、一般緑化資材に5〜70体積%混合し、該混合資材に、カルシウム、ナトリウム、カリウムのうち少なくとも1種を含有し、水硬性物質を生成する消石灰等のアルカリ性物質の第2資材を1〜100kg/m3混合したことを特徴とする。 【0009】この緑化資材では、第1資材の可溶性珪酸、可溶性アルミナ、可溶性酸化鉄に第2資材のアルカリ性物質やカルシウム等が反応することによって、珪酸石灰、アルミン酸石灰、鉄酸石灰等の水硬性物質と、ゼオライト(多孔質のカルシウム、アルミニウム、ナトリウム、カリウム等の珪酸塩等)等の吸着物質とを生成することから、緑化資材の侵食防止性、保肥性、施工性等を格段に向上させることができる。すなわち、緑化資材に混入した肥料成分や悪臭成分、重金属等は、ゼオライト等の吸着物質に吸着されるため、流出したり悪臭が発生したりすることがなく、かつ水中に含有されている汚染物質(燐、窒素、重金属等)等も吸着物質に吸着できることから、水質等を浄化することができ、その結果、従来問題とされてきた下水汚泥、へドロ、工場等の汚泥等も脱臭して、無臭の緑化資材として利用することができる。そして、前記珪酸石灰等の水硬性物質を生成することにより、侵食防止性と施工性を向上させ、緑化資材自体の流出を防止し、緑化の永続と緑化基盤の安定を図れることから、斜面をはじめとして、公園、屋上、ゴルフ場、コンクリート上、及び河川やダム等の水辺においても、金網張工等を施すことなく簡単に施工することができ、これにより、あらゆる場所の緑化を実現することができる。 【0010】この場合において、アロフェン、ミョウバン、カオリナイト等の反応促進剤を1〜10kg/m3添加することができる。 【0011】これにより、第1資材と第2資材の反応を短時間で行わせることができる。 【0012】さらに、過リン酸石灰、酢酸、ピートモス等のpH緩衝剤を添加することができる。 【0013】これにより、カルシウム等の添加により緑化資材が強アルカリ性になった場合でも、過リン酸石灰等の酸性物質を添加することにより、アルカリ障害等による発芽生育障害等を抑制することができる。 【0014】また、菌根菌、放線菌、根粒菌、光合成細菌等の植物の生育に有効な働きをする微生物を添加することができる。 【0015】本発明の緑化資材は、微生物が増殖しやすい空隙を非常に多く形成するため、菌根菌等の微生物を添加し、その働きを利用することにより、緑化の永続性をさらに高め、水質浄化機能も付加することができる。 【0016】一方、本発明の緑化資材の施工方法は、上記本発明の緑化資材を施工するに際し、前記第1資材を15体積%以上として前記一般緑化資材に混合するとともに、該混合資材に、前記第2資材を15kg/m3以上混合して緑化資材を製造し、該緑化資材を棚状あるいは格子状に吹き付けて、流出防止棚を作製することを特徴とする。 【0017】この緑化資材の施工方法では、例えば、幅5〜30cm、厚さ5〜15cmで、固化後の圧縮強度が50kg/cm2以上となるような棚状あるいは格子状の流出防止棚を形成することが可能であり、これにより、緑化基盤がより不安定になる急勾配の斜面で緑化する場合でも、この流出防止棚の中に発芽生育が良好な配合の別の緑化資材を吹き付けることにより、この緑化資材の流出を防止することができる。 【0018】この場合において、鉄筋やアンカーにより基礎部を形成し、該基礎部の上に緑化資材を吹き付けることができる。 【0019】これにより、緑化資材だけでは強度が保てない場合でも、流出防止棚の強度を確保することができる。 【0020】 【発明の実施の形態】以下、本発明の緑化資材及びその施工方法の実施の形態を説明する。 【0021】本実施例の緑化資材は、可溶性珪酸、可溶性アルミナ、可溶性酸化鉄のうち少なくとも1種を15重量%以上含有する石炭灰等の第1資材を、バーク堆肥、土砂等を主成分とする一般緑化資材に混合し、この混合資材に、カルシウム、ナトリウム、カリウムのうち少なくとも1種を含有し、水硬性物質を生成する消石灰等のアルカリ性物質の第2資材を混合している。この場合、前記第1資材を、前記一般緑化資材に5〜70体積%混合し、この混合資材に前記第2資材を1〜100kg/m3混合するようにする。 【0022】第1資材としては、石炭灰のほか、高炉鉱滓、火山灰、大谷石屑、珪酸白土、可溶白土、粘土滓、凝灰岩風化物、ケイ藻土、か焼粘土(粘土焼成物)、岩石か焼物(岩石焼成物)、石灰滓、粘土、赤泥、溶融スラッグ、汚泥焼成物等を使用することができる。また、第2資材としては、消石灰のほか、石灰分を含む生石灰、苦土石灰、セメント、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ性物質を使用することができる。この第2資材のカルシウム、ナトリウム、カリウムの含有量は、総量で20〜75重量%の範囲が適当である。さらに、一般緑化資材としては、バーク堆肥、ピートモス等の有機資材や、パーライト、培養土、黒土、砂、石炭灰、バーミキュライト、ベントナイト、ゼオライト等の無機資材を単独あるいは混合して使用することができる。 【0023】この場合、本実施例の緑化資材に、アロフェン、ミョウバン、カオリナイト等の反応促進剤を1〜10kg/m3添加することにより、第1資材と第2資材の反応を短時間で行わせることができる。 【0024】また、カルシウム等を含有する資材の添加量が多くなると、緑化資材のpHがアップして強アルカリ性になるので、pHの緩衝剤として、過リン酸石灰、酢酸、ピートモス等の酸性物質を添加することによりアルカリ障害等による発芽生育障害等を抑制することができる。なお、pHの緩衝剤としては、重過リン酸石灰、木酢液、クエン酸、乳酸、ニトロフミン酸等も使用することができる。 【0025】一方、本実施例の緑化資材の空隙は、菌根菌、根粒菌、放線菌、光合成細菌等の微生物の増殖に有効な空隙を形成するので、これらの微生物を増殖し、微生物が有する下記の性状を有効に利用することができる。 菌根菌:植物の根に共生し土壌中より養水分を集めて植物に供給し、植物からは僅かな炭水化物をもらい生存する微生物。 根粒菌:マメ科の植物の根に共生し、大気中の窒素を固定し窒素肥料にする。 放線菌:マメ科以外の植物の根に共生し、大気中の窒素を固定し窒素肥科にする。 光合成細菌:大気中の窒素を固定する他、植物の生育に有効なビタミン、アミノ酸、カロチノイド等を合成し、さらに水質浄化機能も有する。 このように、微生物の働きを利用することにより、緑化の永続性をさらに高め、水質浄化機能も付加される。 【0026】ところで、この緑化資材は、斜面等の場合は、例えば、可溶性珪酸を15重量%以上含有する石炭灰等を、バーク堆肥、ピートモス等の有機資材に対し5〜70体積%混合するとともに、この混合資材に、可溶性珪酸と反応する消石灰、セメント等を1〜100kg/m3混合し、さらに、この緑化資材を、微生物資材や種子、肥料等と共にモルタルガン等の吹き付け機に投入し、撹拌してほぼ均等に混合した後、施工面に吹き付けて施工する。 【0027】この場合、各資材の配合比は、用途に応じて変化させることができる。すなわち、水辺の緑化や金網を使用しない現場等においては、侵食防止性を高めるために、第1資材の量を一般緑化資材の10体積%以上にするとともに、これと反応する第2資材の混合量を混合資材の10kg/m3以上とし、これにより、緑化資材を硬化させ流出を防止する。 【0028】また、急勾配の斜面で緑化資材の吹き付け厚さを5cm以上にする場合は、緑化基盤がより不安定になるので、第1資材の混合量を一般緑化資材の15体積%以上、第2資材の添加量を混合資材の15kg/m3以上とし、これらが固化した場合の圧縮強度を50kg/cm2以上となるようにし、この緑化資材を地山1に対して幅5〜30cm、厚さ5〜15cmの棚状(図1(A)及び図2(A)参照)あるいは格子状(図1(B)及び図2(A)参照)になるように吹き付けて固化させ、流出防止棚(格子状のものを含む。本明細書において同じ。)2を作製する。そして、この流出防止棚2の中に、発芽生育が良好な配合の別の緑化資材3を吹き付け、流出防止棚2によって、緑化資材3の流出を防止するようにする。 【0029】なお、急勾配の斜面等で、緑化資材3が乾燥しやすい場合には、図2(B)に示すように、流出防止棚2の上部を窪ませ、水溜部4を形成するようにすることが望ましい。また、これらの緑化資材だけで流出防止棚2の強度が保てない場合は、図2(C)に示すように、予め鉄筋やアンカーにより基礎部5を形成し、この基礎部5の上に緑化資材を吹き付けることにより流出防止棚2を作製することにより、流出防止棚2の強度を確保することができる。 【0030】また、公園や屋上、ゴルフ場等の場合は、上記の吹き付け等による方法以外に、予め混合した緑化資材を敷きつめる方法や、トラクター等を用いて現場で混合し、施工する方法も実施することができる。 【0031】 【実施例】以下、本発明の緑化資材を具体的な実施例で説明する。 (実施例1−1)可溶性珪酸を36重量%含有する石炭灰からなる第1資材を、バーク堆肥を主成分とする一般緑化資材に30体積%混合するとともに、この混合資材に、カルシウムを含有する消石灰からなる第2資材を15kg/m3混合して緑化資材を製造し、さらに、この緑化資材を、微生物資材や種子、肥料等と共にモルタルガン等の吹き付け機に投入し、撹拌してほぼ均等に混合した後、施工面に吹き付けて施工した。その結果、第1資材の可溶性珪酸に第2資材のカルシウム等が反応することによって、珪酸石灰等からなる水硬性物質と、多孔質のカルシウムの珪酸塩からなるゼオライト等が生成され、緑化資材の侵食防止性、保肥性、施工性等が格段に向上するとともに、植物の良好な生育が認められた。 【0032】(実施例1−2)可溶性珪酸を32重量%含有する高炉鉱滓からなる第1資材を、バーク堆肥を主成分とする一般緑化資材に10体積%混合するとともに、この混合資材に、水酸化ナトリウムを1重量%含有させた消石灰からなる第2資材を10kg/m3混合して緑化資材を製造し、さらに、この緑化資材を、微生物資材や種子、肥料等と共にモルタルガン等の吹き付け機に投入し、撹拌してほぼ均等に混合した後、施工面に吹き付けて施工した。その結果、第1資材の可溶性珪酸に第2資材のカルシウムとナトリウム等が反応することによって、珪酸石灰等からなる水硬性物質と、多孔質のナトリウムの珪酸塩からなるゼオライト等が生成され、緑化資材の侵食防止性、保肥性、施工性等が格段に向上するとともに、植物の良好な生育が認められた。 【0033】(実施例1−3)可溶性珪酸を32重量%含有する火山灰からなる第1資材を、バーク堆肥を主成分とする一般緑化資材に40体積%混合するとともに、この混合資材に、マグネシウムを含有する消化ドロマイトからなる第2資材を10kg/m3混合して緑化資材を製造し、さらに、この緑化資材を、微生物資材や種子、肥料等と共にモルタルガン等の吹き付け機に投入し、撹拌してほぼ均等に混合した後、施工面に吹き付けて施工した。その結果、第1資材の可溶性珪酸に第2資材のカルシウムとマグネシウム等が反応することによって、珪酸石灰等からなる水硬性物質と、多孔質の珪酸塩からなるゼオライト等が生成され、緑化資材の侵食防止性、保肥性、施工性等が格段に向上するとともに、植物の良好な生育が認められた。 【0034】(実施例1−4)可溶性珪酸を47重量%含有するケイ藻土からなる第1資材を、バーク堆肥を主成分とする一般緑化資材に50体積%混合するとともに、この混合資材に、水酸化カリウムを5重量%含有するセメントからなる第2資材を60kg/m3混合して緑化資材を製造し、さらに、この緑化資材を、微生物資材や種子、肥料等と共にモルタルガン等の吹き付け機に投入し、撹拌してほぼ均等に混合した後、施工面に吹き付けて施工した。その結果、第1資材の可溶性珪酸に第2資材のアルカリ性物質とカリウムが反応することによって、珪酸石灰等からなる水硬性物質と、多孔質の珪酸塩からなるゼオライト等が生成され、緑化資材の侵食防止性、保肥性、施工性等が格段に向上するとともに、植物の良好な生育が認められた。 【0035】(実施例2−1)可溶性アルミナを23重量%含有する石炭灰からなる第1資材を、バーク堆肥を主成分とする一般緑化資材に30体積%混合するとともに、この混合資材に、カルシウムを含有する消石灰からなる第2資材を10kg/m3混合して緑化資材を製造し、さらに、この緑化資材を、微生物資材や種子、肥料等と共にモルタルガン等の吹き付け機に投入し、撹拌してほぼ均等に混合した後、施工面に吹き付けて施工した。その結果、第1資材の可溶性アルミナに第2資材のカルシウム等が反応することによって、アルミン酸石灰等からなる水硬性物質と、多孔質のカルシウムのアルミン酸塩からなるゼオライト等が生成され、緑化資材の侵食防止性、保肥性、施工性等が格段に向上するとともに、植物の良好な生育が認められた。 【0036】(実施例2−2)可溶性アルミナを15重量%含有する高炉鉱滓からなる第1資材を、バーク堆肥を主成分とする一般緑化資材に50体積%混合するとともに、この混合資材に、水酸化ナトリウムを2重量%含有する生石灰からなる第2資材を10kg/m3混合して緑化資材を製造し、さらに、この緑化資材を、微生物資材や種子、肥料等と共にモルタルガン等の吹き付け機に投入し、撹拌してほぼ均等に混合した後、施工面に吹き付けて施工した。その結果、第1資材の可溶性アルミナに第2資材のカルシウムとナトリウム等が反応することによって、アルミン酸石灰等からなる水硬性物質と、多孔質のカルシウム及びナトリウムのアルミン酸塩からなるゼオライト等が生成され、緑化資材の侵食防止性、保肥性、施工性等が格段に向上するとともに、植物の良好な生育が認められた。 【0037】(実施例2−3)可溶性アルミナを32重量%含有する火山灰からなる第1資材を、バーク堆肥を主成分とする一般緑化資材に20体積%混合するとともに、この混合資材に、マグネシウムを含有する焼成ドロマイトからなる第2資材を10kg/m3混合して緑化資材を製造し、さらに、この緑化資材を、微生物資材や種子、肥料等と共にモルタルガン等の吹き付け機に投入し、撹拌してほぼ均等に混合した後、施工面に吹き付けて施工した。その結果、第1資材の可溶性アルミナに第2資材のカルシウムとマグネシウム等が反応することによって、珪酸石灰等からなる水硬性物質と、多孔質のカルシウム及びマグネシウムのアルミン酸塩からなるゼオライト等が生成され、緑化資材の侵食防止性、保肥性、施工性等が格段に向上するとともに、植物の良好な生育が認められた。 【0038】(実施例2−4)可溶性アルミナを15重量%含有するケイ藻土からなる第1資材を、土砂を主成分とした一般緑化資材に40体積%混合するとともに、この混合資材に、水酸化カリウムを1重量%含有するセメントからなる第2資材を60kg/m3混合して緑化資材を製造し、さらに、この緑化資材を、微生物資材や種子、肥料等と共にモルタルガン等の吹き付け機に投入し、撹拌してほぼ均等に混合した後、施工面に吹き付けて施工した。その結果、第1資材の可溶性アルミナに第2資材のアルカリ性物質とカリウムが反応することによって、アルミン酸石灰等からなる水硬性物質と、多孔質のカルシウム及びカリウムのアルミン酸塩からなるゼオライト等が生成され、緑化資材の侵食防止性、保肥性、施工性等が格段に向上するとともに、植物の良好な生育が認められた。 【0039】(実施例3−1)可溶性酸化鉄を15重量%含有する石炭灰からなる第1資材を、土砂を主成分とする一般緑化資材に30体積%混合するとともに、この混合資材に、カルシウムを含有する消石灰からなる第2資材を10kg/m3混合して緑化資材を製造し、さらに、この緑化資材を、微生物資材や種子、肥料等と共にモルタルガン等の吹き付け機に投入し、撹拌してほぼ均等に混合した後、施工面に吹き付けて施工した。その結果、第1資材の可溶性酸化鉄に第2資材のアルカリ性物質のカルシウムが反応することによって、鉄酸石灰等からなる水硬性物質と、多孔質のカルシウムの鉄酸塩からなるゼオライト等が生成され、緑化資材の侵食防止性、保肥性、施工性等が格段に向上するとともに、植物の良好な生育が認められた。 【0040】(実施例3−2)可溶性酸化鉄を15重量%含有する火山灰からなる第1資材を、バーク堆肥を主成分とする一般緑化資材に30体積%混合するとともに、この混合資材に、マグネシウムを含有する消化ドロマイトからなる第2資材を20kg/m3混合して緑化資材を製造し、さらに、この緑化資材を、微生物資材や種子、肥料等と共にモルタルガン等の吹き付け機に投入し、撹拌してほぼ均等に混合した後、施工面に吹き付けて施工した。その結果、第1資材の可溶性酸化鉄に第2資材のカルシウムとマグネシウム等が反応することによって、鉄酸石灰等からなる水硬性物質と、多孔質のカルシウム及びマグネシウムの鉄酸塩からなるゼオライト等が生成され、緑化資材の侵食防止性、保肥性、施工性等が格段に向上するとともに、植物の良好な生育が認められた。 【0041】以上、本発明の緑化資材及びその施工法について、複数の実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に記載した構成に限定されるものではなく、各実施例に記載した構成を適宜組み合わせる等、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。 【0042】 【発明の効果】本発明の緑化資材によれば、第1資材の可溶性珪酸、可溶性アルミナ、可溶性酸化鉄に第2資材のアルカリ性物質やカルシウム等が反応することによって、珪酸石灰、アルミン酸石灰、鉄酸石灰等の水硬性物質と、ゼオライト等の吸着物質とを生成することから、緑化資材に混入した肥料成分や悪臭成分、重金属等は、ゼオライト等の吸着物質に吸着され、流出したり悪臭が発生したりすることがなく、さらに、水中に含有されている汚染物質等も吸着物質に吸着できることから、水質等を浄化することができ、その結果、従来問題とされてきた下水汚泥、へドロ、工場等の汚泥等も脱臭して、無臭の緑化資材として利用することができる。そして、前記珪酸石灰等の水硬性物質を生成することにより、侵食防止性と施工性を向上させ、緑化資材自体の流出を防止し、緑化の永続と緑化基盤の安定を図れることから、斜面をはじめとして、公園、屋上、ゴルフ場、コンクリート上、及び河川やダム等の水辺においても、金網張工等を施すことなく簡単に施工することができ、これにより、あらゆる場所の緑化を実現することができる。 【0043】また、アロフェン、ミョウバン、カオリナイト等の反応促進剤を1〜10kg/m3添加することにより、第1資材と第2資材の反応を短時間で行わせることができる。 【0044】さらに、過リン酸石灰、酢酸、ピートモス等のpH緩衝剤を添加することにより、カルシウム等の添加により緑化資材が強アルカリ性になった場合でも、過リン酸石灰等の酸性物質を添加することにより、アルカリ障害等による発芽生育障害等を抑制することができる。 【0045】そして、菌根菌、放線菌、根粒菌、光合成細菌等の植物の生育に有効な働きをする微生物を添加し、微生物を増殖させて、その働きを利用することにより、緑化の永続性をさらに高め、水質浄化機能も付加することができる。 【0046】一方、本発明の緑化資材の施工方法によれば、例えば、幅5〜30cm、厚さ5〜15cmで、固化後の圧縮強度が50kg/cm2以上となるような棚状あるいは格子状の流出防止棚を形成することが可能であり、これにより、緑化基盤がより不安定になる急勾配の斜面で緑化する場合でも、この流出防止棚の中に発芽生育が良好な配合の別の緑化資材を吹き付けることにより、この緑化資材の流出を防止することができる。 【0047】また、鉄筋やアンカーにより基礎部を形成し、この基礎部の上に緑化資材を吹き付けることにより、緑化資材だけでは強度が保てない場合でも、流出防止棚の強度を確保することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390036515 【氏名又は名称】株式会社鴻池組 【識別番号】000158965 【氏名又は名称】技研興業株式会社 【識別番号】393006562 【氏名又は名称】三祐株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年11月1日(2000.11.1) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100102211 【弁理士】 【氏名又は名称】森 治 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−136220(P2002−136220A) |
| 【公開日】 |
平成14年5月14日(2002.5.14) |
| 【出願番号】 |
特願2000−334591(P2000−334591) |
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