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【発明の名称】 排藁搬送装置
【発明者】 【氏名】三好 正剛

【要約】 【課題】排藁挟扼ガイドの伸縮操作を確実にできる排藁搬送装置を提供する。

【解決手段】脱穀後の排藁を排藁搬送装置16により排藁処理装置17へ搬送する構成であって、該排藁搬送装置を排藁搬送チェーン11と、該排藁搬送チェーンの下方に位置する排藁挟扼ガイド10より構成し、該排藁挟扼ガイドを主ガイド10aと該主ガイド内を摺動する摺動ガイド10bとから構成し、該主ガイドの一端に案内輪40を回動自在に軸支し、該案内輪の下方に駆動輪41を支承し、前記摺動ガイドの一端から前記案内輪、駆動輪、案内輪と引張りワイヤー6を巻回して摺動ガイドの他端に連結して、案内輪にて引張りワイヤーと摺動ガイドをガイドするとともに、前記駆動輪に歯車42を固設して、該歯車に扇形歯車43を噛合し、該扇形歯車を操作手段と連結した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 脱穀後の排藁を排藁搬送装置により排藁処理装置へ搬送する構成であって、該排藁搬送装置を排藁搬送チェーンと、該排藁搬送チェーンの下方に位置する排藁挟扼ガイドより構成し、該排藁挟扼ガイドを主ガイドと該主ガイド内を摺動する摺動ガイドとから構成し、該主ガイドの一端に案内輪を回動自在に軸支し、該案内輪の下方に駆動輪を支承し、前記摺動ガイドの一端から前記案内輪、駆動輪、案内輪と引張りワイヤーを巻回して摺動ガイドの端に連結して、案内輪にて引張りワイヤーと摺動ガイドをガイドするとともに、前記駆動輪に歯車を固設して、該歯車に扇形歯車を噛合し、該扇形歯車を操作手段と連結したことを特徴とする排藁搬送装置。
【請求項2】 前記扇形歯車にバネ部材を連結し、前記摺動ガイドが伸長側或いは縮小側へ摺動するように付勢したことを特徴とする請求項1に記載の排藁搬送装置。
【請求項3】 前記扇形歯車と操作手段を一本のワイヤーで連結したことを特徴とする請求項1に記載の排藁搬送装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンバインにおける脱穀処理後の排藁を排藁処理装置に搬送する排藁搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、コンバインの脱穀装置の扱胴により脱穀された後の排藁を、機体後部に配置する排藁処理装置まで搬送する排藁搬送装置を、伸縮自在な排藁挟扼ガイドとその上側のチェーンから構成し、排藁搬送装置の下側に排藁の搬送方向に沿って、排藁処理装置を配置し、切断や結束等の排藁の処理に応じて、操作レバーを操作して排藁挟扼ガイドに設けた摺動ガイドを摺動移動させ、排藁を落下させる位置を変更できるようにした技術が公知となっている。例えば、実公平6−16485号公報に示されている技術は、主ガイドと該主ガイド内を貫通する摺動ガイドとからなる二重構造で、摺動ガイドが主フレーム内を前後方向にスライド可能に構成されている排藁挟扼ガイドと該排藁挟扼ガイドの上方に備える排藁搬送チェーンから構成される排藁搬送装置において、主ガイドに対し摺動ガイドを押し込んでいく作動と引出していく作動との両方を、操作レバーに連結したワイヤーにより行うものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、実公平6−16485号公報に示されている技術は、摺動ガイドの位置を伸長させるために、或は、収縮させるために案内輪と操作手段を二本のワイヤーで連結しているため、二本のワイヤー配設するための空間と部品が必要となりコストアップとなり構造も複雑となる。また、操作手段側にはバネを介してワイヤーと連結しているために、その弾性により位置ズレが生じてしまうのである。本発明は一本のワイヤーで操作できるようにしてコスト低減を図り、確実に操作できるようにしようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0005】即ち、請求項1においては、脱穀後の排藁を排藁搬送装置により排藁処理装置へ搬送する構成であって、該排藁搬送装置を排藁搬送チェーンと、該排藁搬送チェーンの下方に位置する排藁挟扼ガイドより構成し、該排藁挟扼ガイドを主ガイドと該主ガイド内を摺動する摺動ガイドとから構成し、該主ガイドの一端に案内輪を回動自在に軸支し、該案内輪の下方に駆動輪を支承し、前記摺動ガイドの一端から前記案内輪、駆動輪、案内輪と引張りワイヤーを巻回して摺動ガイドの端に連結して、案内輪にて引張りワイヤーと摺動ガイドをガイドするとともに、前記駆動輪に歯車を固設して、該歯車に扇形歯車を噛合し、該扇形歯車を操作手段と連結したものである。
【0006】請求項2においては、前記扇形歯車にバネ部材を連結し、前記摺動ガイドが伸長側或いは縮小側へ摺動するように付勢したものである。
【0007】請求項3においては、前記扇形歯車と操作手段を一本のワイヤーで連結したものである。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、発明の実施の形態を説明する。図1はコンバインの全体側面図、図2は同じく全体平面図、図3は同じく正面図、図4は排藁搬送装置の側面図、図5は同じくの斜視図、図6は排藁挟扼ガイドを伸長させた状態を示す排藁搬送装置の側面図、図7は排藁搬送装置の正面断面図である。
【0009】まず、本発明に係わるコンバインの全体構成について、図1乃至図3により説明する。コンバインは、トラックフレーム27の左右にクローラ式走行装置18L・18Rを支持した構成であり、19は前記トラックフレーム1に架設する機体フレーム、20はフィードチェーン23等を左側に張架して扱胴21及び処理胴を内蔵する脱穀装置、22は刈刃24や穀稈搬送機構等を備える刈取部、25は刈取フレーム26介して刈取部22を昇降させる油圧シリンダである。
【0010】さらに、17は排藁搬送装置16の終端を臨ませる排藁処理装置、29は揚穀筒30を介して脱穀装置20からの穀粒を搬入する穀物タンク、31は前記穀物タンク29の穀粒を機外に搬出する排出オーガ、34は丸型の操向ハンドル32や運転席33を配置したキャビンである。
【0011】そして、該キャビン34の下方で前記機体フレーム19の前部には、エンジン35、該エンジン35冷却用のラジエータ37、及びミッションケース36が配設されており、エンジン35からの動力により、クローラ式走行装置18L・18Rを駆動して走行・旋回すると共に、穀稈をコンバインの前方から連続的に刈取って脱穀処理するように構成している。
【0012】次に、排藁搬送装置16の構成について説明する。図1に示すごとく、穀稈の搬送において、フィードチェーン23の下流には、排藁搬送装置16が備えられ、扱胴21の回転により脱穀された後の排藁を、機体最後部に配置する排藁切断装置または結束装置等の藁処理装置17まで搬送している。そして、図4乃至図7に示すように、該排藁搬送装置16は、排藁挟扼ガイド10と、該排藁挟扼ガイド10の上方に備える排藁搬送チェーン11から構成され、前記フィードチェーン23の後部より排藁搬送装置16に受け継いで、排藁挟扼ガイド10と排藁搬送チェーン11との間に排藁の株元側を挟持して、排藁搬送チェーン11の駆動により排藁処理装置17まで排藁を搬送する。
【0013】前記排藁挟扼ガイド10はパイプ状の主ガイド10aと該主ガイド10a内を貫通する摺動ガイド10bとからなる二重構造で、摺動ガイド10bが主ガイド10a内を軸心方向にスライド可能に構成されている。該主ガイド10aは図7に示すように、断面視でプレートを略三角形状に折り曲げて、両側下面より支持杆10c・10cを下方に突設している。該支持杆10c・10cはバネを外嵌して本側で支持し、排藁挟扼ガイド10を排藁搬送チェーン11側へ付勢している。該主ガイド10aの一端(図4における左側端)に「へ」字状に杆を曲げた入口側ガイド杆10dが固設され、他端(図4における右側端)に支持面10eを形成し、該支持面10eに摺動ガイド10bを支持するとともに引張りワイヤー6をガイドする案内輪40が回動自在に軸支されている。該案内輪40の下方に取付プレート39を設けて、該取付プレート39に駆動輪41が回転自在に支持されている。該案内輪40及び駆動輪41はプーリー状に構成されている。該駆動輪41の側面には歯車42が一体的に固設され、該歯車42には扇形歯車43が噛合されている。該扇形歯車43の中心は前記取付プレート39に設けた揺動軸46に揺動自在に軸支され、ストッパーピン47・47間で揺動できるようにしている。該揺動軸46にはバネ部材61が外嵌されて、扇形歯車43と取付プレート39のストッパーピン47との間に介装して扇形歯車43を一側へ揺動するように付勢している。該扇形歯車43の側面には固定ピン44により操作ワイヤー45の一端が固定され、該操作ワイヤー45の他端が運転席33近傍に配置された操作手段となる操作レバー50(図2図示)と接続されている。
【0014】また、前記摺動ガイド10bの先端側の下面には引張りワイヤー6の一端6aが連結され、該引張りワイヤー6は案内輪40、駆動輪41、案内輪40と巻回して、摺動ガイド10bの基端側(図4における左端側)の下面に引張りワイヤー6の他端6bが連結されている。この他端6b側のワイヤーは主ガイド10a内を移動する。
【0015】このような構成において、操作レバー50を切断側へ回動操作すると、操作ワイヤー45は弛められて、バネ部材61の付勢力により扇形歯車43が図4における左方へ揺動して、該扇形歯車43を時計回り方向に揺動させると、該扇形歯車43と歯車42が噛合して歯車42が反時計回り方向に回動する。そして、該歯車42に連動して駆動輪41が反時計回り方向に回動し、該駆動輪41に巻回された引張りワイヤー6が押し引きされて案内輪40が反時計方向に回動して、摺動ガイド10bの先端側に連結したワイヤー6aが案内輪40に向けて引き込まれて摺動ガイド10bが図4における左方へ摺動し、案内輪40上では外周上を摺接して載置案内され、排藁挟扼ガイド10が収縮される。これにより、排藁処理装置17上方に摺動ガイド10bが位置しないことになり、搬送された排藁は排藁搬送装置16の略中央部で落下して、排藁処理装置17で切断されるようになるのである。
【0016】また、図6に示す如く、操作レバー50を、結束または集束または(切断せずに)放出位置に回動すると、操作ワイヤー45が引っ張られて、扇形歯車43が図6に示す右方へ揺動して、該扇形歯車43に噛合する歯車42が時計回り方向に回動する。そして、該歯車42に連動して駆動輪41が時計回り方向に回動し、引張りワイヤー6を介して案内輪40が時計回り方向に回動して、摺動ガイド10bが案内輪40から繰出され、摺動ガイド10bが図6における右方へ摺動して、排藁挟扼ガイド10が伸長され,搬送された排藁を排藁搬送装置16終端位置から落下させて、図示しない結束装置、或は集束装置等の排藁処理装置17で処理したり、切断せずに圃場に放出するようにしている。
【0017】尚、扇形歯車43は、バネ部材61により時計回り方向へ付勢されており、扇形歯車43を反時計回り方向へ回動させる際には、操作ワイヤー45の引力によりバネ部材61の付勢力に抗して扇形歯車43を回動させる。逆に、扇形歯車43を時計回り方向へ回動させる際には、操作ワイヤー45が弛緩して、バネ部材61の付勢力により扇形歯車43が回動することとなる。
【0018】このように、操作レバー50の操作により操作ワイヤー45に接続される扇形歯車43を揺動させて、ワイヤー6a・6bを引込・繰出操作し、摺動ガイド10bを摺動させるように構成している。そして、操作レバー50のレバーガイドまたは回動基部に回動固定手段を設けることによって、操作位置を無段階に調節可能とすることができ、扇形歯車43の揺動位置を無段階に調節することが可能となる。これにより、摺動ガイド10bを任意の位置に摺動させて、排藁の落下位置を任意の位置に調節することが可能となる。
【0019】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
【0020】即ち、請求項1に示す如く、脱穀後の排藁を排藁搬送装置により排藁処理装置へ搬送する構成であって、該排藁搬送装置を排藁搬送チェーンと、該排藁搬送チェーンの下方に位置する排藁挟扼ガイドより構成し、該排藁挟扼ガイドを主ガイドと該主ガイド内を摺動する摺動ガイドとから構成し、該主ガイドの一端に案内輪を回動自在に軸支し、該案内輪の下方に駆動輪を支承し、前記摺動ガイドの一端から前記案内輪、駆動輪、案内輪と引張りワイヤーを巻回して摺動ガイドの端に連結して、案内輪にて引張りワイヤーと摺動ガイドをガイドするとともに、前記駆動輪に歯車を固設して、該歯車に扇形歯車を噛合し、該扇形歯車を操作手段と連結したので、案内輪により摺動ガイドの引っ張り方向が摺動方向と一致させることができ、操作性の向上を図ることができる。また、摺動ガイドが案内輪上を摺接するので、摩擦等が減少して操作力を軽減し、耐久性を向上することができる。
【0021】さらに、請求項2に示す如く、前記扇形歯車にバネ部材を連結し、前記摺動ガイドが伸長側或いは縮小側へ摺動するように付勢したので、簡単な構成で一方へ自動的に摺動させることができ、操作力を軽減できる。また、付勢方向を主作業側とすることにより、作業間違いを減少させることができる。
【0022】請求項3に示す如く、前記扇形歯車と操作手段を一本のワイヤーで連結したので、簡便な構造で摺動ガイドの伸縮が可能となり、部品点数を減少してコスト低減化が図れる。
【出願人】 【識別番号】000005164
【氏名又は名称】セイレイ工業株式会社
【出願日】 平成13年6月1日(2001.6.1)
【代理人】 【識別番号】100080621
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 寿一郎
【公開番号】 特開2002−354935(P2002−354935A)
【公開日】 平成14年12月10日(2002.12.10)
【出願番号】 特願2001−166397(P2001−166397)