| 【発明の名称】 |
コンバインの選別装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】佐村木 仁
【氏名】宮本 彰
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| 【要約】 |
【課題】排藁量に応じて揺動選別盤のチャフシーブの開度を自動調節するようにしたコンバインの選別装置において、排藁量を検知して機械的制御によりチャフシーブの開度を変更するときに、排藁量の増加に対してチャフシーブの開度が非線形的に増加するようにする。
【解決手段】コンバインの脱穀部4において、排藁量を検出する検出アーム47にチャフシーブ29の開度操作ワイヤ(チャフワイヤ42)を連結し、該開度操作ワイヤ42のストローク(引っ張り量)を排藁量に比例して増加させ、このとき、排藁量が少ないときは変化量を小さく、排藁量が多いときは変化量が大きくなるようにして、チャフシーブ29の開度も排藁量が少ないときは変化量を小さく、排藁量が多いときは変化量が大きくなるように制御した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 脱穀処理量に応じて揺動選別盤のチャフシーブの開度を、チャフレバーを回転させ、チャフシーブ左右両端の下端側を支持する下部可動板を移動させて、チャフシーブを構成するチャフフィンの傾斜角の大小の変更により変更する構成とし、かつ、自動調節するようにしたコンバインの選別装置であって、脱穀処理量の増加に対するチャフシーブの開度変化量が、脱穀処理量が少ないときに小さく、脱穀処理量が多いときに大きくなるように制御したことを特徴とするコンバインの選別装置。 【請求項2】 脱穀処理量の増加に対するチャフシーブの開度変化量は脱穀処理量に比例して増加することを特徴とする請求項1に記載のコンバインの選別装置。 【請求項3】 脱穀処理量の増加に対するチャフシーブの開度変化量は任意に設定した基準脱穀処理量を境界として変化することを特徴とする請求項1に記載のコンバインの選別装置。 【請求項4】 前記チャフシーブの開度を変化させるアクチュエータを設け、該アクチュエータの作動量をコントローラによりチャフシーブの開度制御を行ったことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のコンバインの選別装置。 【請求項5】 脱穀処理量に応じて揺動選別盤のチャフシーブの開度を、チャフレバーを回転させ、チャフシーブ左右両端の下端側を支持する下部可動板を移動させて、チャフシーブを構成するチャフフィンの傾斜角の大小の変更により変更する構成とし、かつ、自動調節するようにしたコンバインの選別装置であって、脱穀処理量を検出する検出アームとチャフシーブの開度を操作するチャフレバーとをワイヤで連結して構成し、チャフシーブの開度が最小の状態で、ワイヤを機体側に支持するワイヤブラケット、検出アーム及び検出アームの回動中心が略同一直線上に位置するよう構成したことを特徴とするコンバインの選別装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は排藁チェンなどで搬送される脱穀処理量に応じ揺動選別盤のチャフシーブの開度を自動調節するようにしたコンバインの選別装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、コンバイン等においては、刈取穀稈は脱穀部の扱胴等により搬送されながら脱粒され、落下する穀粒や藁屑等は、前記脱穀部の下方に配置した揺動選別盤に落下する。そして、これらの穀粒や藁屑等は、前記揺動選別盤の幅方向に横架したチャフシーブ上に落下され、搬送されるときに、比重選別と風選別とが行われる。チャフシーブは、複数のチャフフィンにより構成され、該チャフシーブの下方にはグレンシーブが配設されている。そして、チャフシーブの前下方には、風選別のための唐箕ファンが配置され、該唐箕ファンの後方には、順に、選別された一番物を左右方向に搬送する一番コンベアと、二番物を搬送する二番コンベアとが横設されている。このような構成において、前記チャフシーブから落下する穀粒や藁屑等のうち、穀粒は一番物として一番コンベアにより搬送されて穀物タンク等に収納され、穀粒や夾雑物等が混じった二番物は二番コンベアを介して還流される一方、軽い藁屑等は選別風により吹き飛ばされ、吸引フファンにより機外に排出される構成となっていた。 【0003】そして、選別精度を高めるために、穀稈量に比例して穀粒等のチャフシーブからの落下量及び唐箕の風量を調節するようにしていた。つまり、排藁チェンに設けた検出手段により排藁量を検出して、排藁量に応じてチャフシーブの開度や選別風の量を変化させている。例えば、図25に示す如く、排藁チェン14下方に位置するチェンガイド44の姿勢変化量によって検出アーム17が回動すると、該検出アーム17’に連結された操作ワイヤ42によってチャフシーブの開度を操作するといった、チャフシーブの開度の機械的制御が為されていた。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし、図25に示す従来の構造では、検出アーム17’によって検出された排藁量の増加に対してチャフシーブの開度が直線的に比例して増加するため、比較的容量の大きい脱穀機では、脱穀の処理能力向上のためにチャフシーブの面積が拡張されており、脱穀量が少ない状態では必要以上にチャフシーブの開度が大きくなってしまい、稈が中途で切れたり枝梗粒の選別能力が低下したりしていた。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。 【0006】即ち、請求項1においては、脱穀処理量に応じて揺動選別盤のチャフシーブの開度を、チャフレバーを回転させ、チャフシーブ左右両端の下端側を支持する下部可動板を移動させて、チャフシーブを構成するチャフフィンの傾斜角の大小の変更により変更する構成とし、かつ、自動調節するようにしたコンバインの選別装置であって、脱穀処理量の増加に対するチャフシーブの開度変化量が、脱穀処理量が少ないときに小さく、脱穀処理量が多いときに大きくなるように制御したものである。 【0007】請求項2においては、脱穀処理量の増加に対するチャフシーブの開度変化量は脱穀処理量に比例して増加するものである。 【0008】請求項3においては、脱穀処理量の増加に対するチャフシーブの開度変化量は任意に設定した基準脱穀処理量を境界として変化するものである。 【0009】請求項4においては、前記チャフシーブの開度を変化させるアクチュエータを設け、該アクチュエータの作動量をコントローラによりチャフシーブの開度制御を行ったものである。 【0010】請求項5においては、脱穀処理量に応じて揺動選別盤のチャフシーブの開度を、チャフレバーを回転させ、チャフシーブ左右両端の下端側を支持する下部可動板を移動させて、チャフシーブを構成するチャフフィンの傾斜角の大小の変更により変更する構成とし、かつ、自動調節するようにしたコンバインの選別装置であって、脱穀処理量を検出する検出アームとチャフシーブの開度を操作するチャフレバーとをワイヤで連結して構成し、チャフシーブの開度が最小の状態で、ワイヤを機体側に支持するワイヤブラケット、検出アーム及び検出アームの回動中心が略同一直線上に位置するよう構成したものである。 【0011】 【発明の実施の形態】次に、発明の実施の形態を説明する。図1は本発明に係る脱穀部を備えたコンバインの全体側面図、図2は同じく全体平面図、図3は同じく脱穀部の側断面図、図4は同じく揺動選別盤の側面図である。図5は第一実施例の第一形態に係るチャフシーブ部及びシャッタ部と排藁量との関係説明図、図6は同じくコンバインの脱穀部4の制御回路図、図7は第一実施例の第二形態に係るチャフシーブ部及びシャッタ部と排藁量との関係説明図、図8は同じくコンバインの脱穀部の制御回路図、図9はチャフシーブ及びシャッタ部の側面図、図10はチャフ及び切換レバー部の側面図、図11はチャフ開度調節部の正面図、図12は同じく側面図、図13は排藁チェン部を示す図、図14は脱穀部背面の断面図、図15は流量センサの側面図、図16は同じく背面図である。図18はチャフシーブの開度と排藁量の関係を示す図、図17はチャフワイヤのストロークと排藁量の関係を示す図である。図19は検出アーム及びチャフワイヤの連結部を示す図、図20はチャフワイヤのストロークを示す図である。図21は第二実施例に係る検出アーム及びチャフワイヤの連結部を示す図、図22は同じくチャフシーブ及びシャッタ部の側面図、図23はチャフワイヤのストロークと排藁量の関係を示す図、図24はチャフシーブの開度と排藁量の関係を示す図である。図25は従来の検出アーム及びチャフワイヤの連結部を示す図である。 【0012】図1及び図2に示す如く、本実施例におけるコンバインでは、機台3に架設したトラックフレーム1に走行クローラ2を装設し、該機台3上方に脱穀部4を配設している。該脱穀部4では、フィードチェン5を機体進行方向左側に張架し、扱胴6及び処理胴7を内蔵している。そして、油圧シリンダ11によって刈取フレーム12を介して昇降できるように構成された刈取部8は、機体前方に配設されて刈刃9及び穀稈搬送機構10等を備えている。前記脱穀部4後方に位置する排藁処理部13には、上部に排藁チェン14の終端が位置し、下部にカッタ装置が配置される。また、選別後の精粒は後述する一番コンベア33より揚穀筒16を介して穀物タンク15に搬入し、排出オーガ17によって前記穀物タンク15内の穀粒を機外に排出できるようにしている。そして、穀物タンク15の前方に位置する運転キャビン18内には、運転操作部19及び運転席20を備え、エンジン21を運転キャビン18下方に設けて、該エンジンから動力を取り出して連続的に穀稈を刈取って脱穀するように構成している。 【0013】また、図3及び図4に示す如く、脱穀部4に形成された扱室22には機体の前後方向に軸架する扱胴6を内設させ、扱口23より該扱室22に穀稈を挿入するよう構成している。前記扱室22下方にクリンプ網24を張架させ、揺動選別盤25は前記クリンプ網24下方に前端を臨ませて前後方向に揺動自在に支持されている。前記クリンプ網24の下方に揺動選別盤25の前後フィードパン26・27を上下二段に配設し、選別篩い線28を前フィードパン26の後端側に上下揺動自在に設け、チャフシーブ29を後フィードパン27後端後方に連設し、グレンシーブ30はチャフシーブ29下方に配設している。前後フィードパン26・27の上下間に選別風を送給するプレファンである送塵ファン31と、チャフシーブ29とグレンシーブ30間及びグレンシーブ30下方に選別風を送給するメインの送風装置である唐箕ファン32の、各ファン31・32からの送風によって穀物を選別している。 【0014】前記グレンシーブ30下方に位置する一番コンベア33は、揚穀筒16に連通して穀物タンク15に穀粒を取り出し、二番コンベア34は二番物を二番還元コンベア35を介して前記選別盤25の篩い線28上方に還元する。吸排塵ファン36は前記選別盤25の後端上方に配設され、前記扱胴6及び処理胴7により脱穀された穀粒を揺動選別盤25で選別し、精粒のみを前記穀物タンク15に取り出すと共に、排藁を排藁チェン14を介し排藁処理部13に送り込んで排藁カッタ37による切断後、機外に排出させるように構成している。 【0015】このような構成において、前記フィードチェン5により挟持された穀稈は、後方へ搬送されながら前記脱穀部4の扱室22に備えられた扱胴6の回転によって脱粒され、排藁等は後方の排藁カッタ37に送られて切断後に後方より圃場に放出される。一方、クリンプ網24を漏下した穀粒・藁屑等は、揺動選別盤25上に落ち、そこで揺動選別されながら後方へ送られる。そして、この穀粒・藁屑等は、前記チャフシーブ29やグレンシーブ30等を通過して流穀板等にガイドされながら一番樋上に落下し、その落下途中において、送塵ファン31及び唐箕32から供給された選別風によって風選別が施される。 【0016】ここで、本発明に係るコンバインの脱穀部4の、脱穀処理量に応じ揺動選別盤25のチャフシーブ29の開度を自動調節するようにした構成について詳細に説明する。但し、本実施例では脱穀処理量を排藁量より検知できるよう構成している。以下に示す第一実施例においては、チャフシーブ29の開度制御の構成として第一形態と第二形態を提案する。 【0017】第一形態では、図5乃至図6に示す如く、前記チャフシーブ29の開度を調節するチャフレバー38と、前記送塵ファン31及び唐箕ファン32の側方に設けたファンシャッタ39・40の開度を調節するシャッタレバー41とに、夫々チャフワイヤ42及びシャッタワイヤ43を接続して、他方を前記排藁チェン14のチェンガイド44に連動連結させて、排藁量の多少によってチャフシーブ29の間隔を大小に変化させるよう構成している。すなわち、チャフシーブ29の開度を機械的に制御している。 【0018】第二形態では、図7及び図8に示す如く、前記チャフシーブ29の開度を調節するチャフレバー38と、前記送塵ファン31及び唐箕ファン32の側方に設けたファンシャッタ39・40の開度を調節するシャッタレバー41とに、夫々チャフワイヤ42及びシャッタワイヤ43を接続して、他方を前記排藁チェン14のチェンガイド44に連動連結させて、排藁量の多少によってチャフシーブ29の間隔を大小に変化させ、さらに、選別流量センサ72により検知したチャフシーブ29上の穀物流量の増減に基づいてモータ57を駆動制御して、設定開度に調節されるチャフシーブ29の開度補正を行うように構成している。すなわち、チャフシーブ29の開度を機械的機構により変化させたうえで、コントローラにより開度補整をして、チャフシーブ29の開度を制御している。 【0019】従って、第二形態は第一形態に開度補正の過程を付加したものであるので、本実施例においては、第二形態についての説明し、第一形態についての説明は省略することにする。 【0020】図7乃至図13に示す如く、前記排藁チェン14には排藁を挟持するために下側にチェンガイド(挟扼杆)44が配置され、該チェンガイド44に検出リンク45が垂設され、該検出リンク45に検出板46が当接されて、該検出板46に検出アーム47が連動連結されている。こうして排藁の通過によってチェンガイド44が上下に変動し、アーム軸48を中心として検出アーム47が回動しシャッタワイヤ43を引っ張る状態のとき、シャッタレバー軸50を中心として、シャッタレバー41を反時計方向に回転させて、シャッタ39・40によって閉塞される送塵ファン31及び唐箕32右側方の空気取入口51・52の開度を大とさせるように構成している。 【0021】また、チャフワイヤ42を引っ張る状態のとき、前記チャフレバー38をレバー軸49を中心として反時計方向に回転させ、チャフシーブ29左右両端の下端側を支持する下部可動板53を移動させて、チャフシーブ29を構成する各チャフフィン54・54・・・の傾斜角を大(立てる)とさせるとき、このチャフシーブ29の開度を大として穀粒の漏下量を増大させ、各チャフフィン54・54・・・の傾斜角を小(寝かせる)とさせるときチャフシーブ29の開度を小として穀粒の漏下量を減少させるように構成している。 【0022】さらに、前記チャフワイヤ42のチャフレバー38側のアウタ42aを、前記レバー軸49を中心として回動自在な切換レバー55のワイヤブラケット56に支持すると共に、チャフ開度モータ57で操作される開度調節シリンダ58のシリンダアーム58a先端に揺動アーム59及び切換ワイヤ60を介して前記切換レバー55を連動連結させて、前記シリンダ58の進退駆動によって切換レバー55をレバー軸49を中心に揺動させるとき、チャフワイヤ42のアウタ42aを移動させてチャフシーブ29の開度調節を行うように構成している。 【0023】前記チャフレバー38、切換レバー55及びシリンダ58は脱穀側板61の外壁に固設するベース台62・63にそれぞれ取付け、ベース台62と切換レバー55間、及びチャフレバー38と切換レバー55間にそれぞれ戻りバネ64・65を介設させると共に、前記切換ワイヤ60のアウタ60aの一端側をベース台62に、またアウタ60aの他端側をベース台63に固定する取付台66のワイヤブラケット67に取付けている。そして、前記取付台66に固設する軸受板68の軸受69に、前記揺動アーム59中間のアーム軸70を揺動自在に支持させると共に、揺動アーム59の一端側に前記ワイヤ60の他端側を連結させ、また、揺動アーム59の他端側に前記シリンダアーム58aの先端を連結させて、該シリンダアーム58aを進退させるとき、揺動アーム59を介してワイヤ60を引っ張り或いは弛めて切換レバー55を回動させるように構成している。なお、71は前記チャフレバー38の移動位置を検出するチャフ位置センサである。 【0024】そして、前記チャフシーブ29の送り始端上方に、チャフシーブ29上の穀物の流圧を検出するポテンショメータ式選別流量センサ72を設けて、チャフシーブ29上の穀物流量の増減に基づいて前記モータ57を駆動制御して、設定開度に調節されるチャフシーブ29の開度補正を行うように構成している。 【0025】図14乃至図16に示す如く、前記流量センサ72は扱胴6の右側で後方に並設する処理胴7の送塵口73の入口側板74に取付けると共に、背面視において二番コンベア34の二番処理物を選別盤25に還元する二番還元出口75近傍に配備させている。前記側板73の固定取付板76にボルト77を介しセンサ台78を左右位置調節自在に取付け、該センサ台78にポテンショメータ79を固設する門形のメータ取付板80をボルト81を介し上下位置調節自在に取付けている。そして、前記ポテンショメータ79のメータ軸79aに揺動自在に固設する前側の傾斜状の検出板82を、チャフシーブ29上の風を含んだ穀物の流れ内に臨ませて、該検出板82で受ける穀物の流圧によってチャフシーブ29上の穀物流量を検出するように構成している。 【0026】また、前記流量センサ72は前側の検出板82の後側位置に下部を錘り83aに形成する垂直状の復帰片83を一体に設け、メータ軸79aから検出板82最下端までの距離L1に対し、メータ軸79aから復帰片83最下端までの距離L2を小に設け、穀物の流れを検出板82のみに作用させ復帰片83には作用させないように設けて、この検出精度を向上させると共に、穀物の流れの停止時には前記復帰片83の自重によって検出板82を初期姿勢に戻すように構成している。 【0027】また、図7及び図8に示す如く、稲及び麦の品種によってチャフシーブ29開度の標準位置の切換えを行う麦選択の場合若干閉側に補正稲麦切換スイッチ84と、湿材或いは枝梗の多少によって標準位置をオフセットする湿材は開側に枝梗は閉側に補正選別調節ダイヤル85とを運転操作部19に設けた図示せぬ操作パネルに設けている。 【0028】そして、図2及び図8に示す如く、刈取部8の穀稈引起しケース86の裏側位置に取付けて刈取られる穀稈の長さを感知する穀稈センサ87と、運転操作部19の作業クラッチレバー88による刈取クラッチの入切を感知する刈取スイッチ89と、フィードチェン5の送り終端側で該フィードチェン5の駆動を入切するフィードチェンクラッチ90と、刈取部8を車速同調より一定回転駆動に切換える刈取クイックスイッチ91と、前記開度調節シリンダ58によって操作される切換レバー55の操作位置を検出するチャフアウタセンサ92と、本機のミッションケースに設けて車速を検出する車速センサ93と、前記チャフ位置センサ71と、流量センサ72とを入力接続させるコントローラ94を備えると共に、前記チャフ開度モータ57のモータ駆動回路99にコントローラ94を出力接続させて、該チャフ開度モータ57の駆動制御を行うように構成している。 【0029】上述の如く構成したチャフシーブ29が、排藁量を検出する検出アーム47とチャフワイヤ42による機械的制御によりチャフシーブ29開度を変化させるときは、チャフワイヤ42のストローク(引っ張り量)に対応してチャフシーブ29の開度が変化するように構成されている。図25に示す従来の構造では、検出板46に対して、検出アーム47’は相対的に略直角の位置にあり、検出板46及び検出アーム47’が一定の角度を保持した状態でアーム軸48を中心として回動するように構成されていた。以下、この構造を「タイプB」と記載する。 【0030】上述のタイプBでは、図17に示す如く、排藁量に対するチャフワイヤ42のストローク(97)の変化量は一定であり、図18に示す如く、チャフシーブ29の開度(97a)は排藁量と比例する。しかし、比較的容量の大きい脱穀機では、脱穀の処理能力を向上するためにチャフシーブ29の面積も拡張されており、脱穀量が少ない段階で必要以上にチャフシーブ29の開度が大きくなって稈が中途で切れたり枝梗粒の選別能力が低下したりすることが問題となっている。 【0031】そこで、本発明に係る構成においては、図17に示す如く、排藁量に対するチャフワイヤ42のストローク(98)の変化量が増加するように、検出アーム47の形状を決定している。すなわち、排藁量が多くなり処理量が増加するに従ってチャフワイヤ42のストロークが非線形(多項式)的に増加して、図18に示す如く、排藁量が多くなるほどチャフシーブ29の開度(98b)の変化量が排藁量が少ないときと比べて大幅に増加するようにしているのである。 【0032】詳しくは、図19に示す如く、チャフシーブ29の開度が最小である状態において、検出板46の回動中心であるアーム軸48と、検出アーム47に連結されたチャフワイヤ42のワイヤブラケット95とを結んだ直線上に該検出アーム47の長尺方向を向けて、アーム軸48、検出アーム47、チャフワイヤ42及びワイヤブラケット95が略直線上に位置するようにしている。以下、この構造を「タイプA」と記載する。なお、タイプBでは検出アーム47’を一部材で構成して、一部材にチャフワイヤ42とシャッタワイヤ43の二本のワイヤを連結しているが、タイプAではチャフワイヤ42とシャッタワイヤ43が同一直線上にある検出アーム47の回動位置が存在するため、ワイヤ同士が干渉しないように検出アーム47を二部材で構成している。 【0033】前記タイプAでは、排藁量が増加すると図20の矢印101に示す軌道を描いて検出板46がアーム軸48を中心として回動し、これに伴って検出アーム47が矢印102に示す軌道を描いてアーム軸48を中心として回動する。検出アーム47がこのような軌道を描くとき、検出アーム47の回動角度が一定に増加するときは、排藁量が多いときは排藁量が少ないときと比べて、チャフワイヤ42及びシャッタワイヤ43のストロークの変化量が大きくなる。タイプAではタイプBと比べてこの傾向が顕著に現れて、排藁量が増加するに従ってチャフワイヤ42のストロークが非線形的に増加して、排藁量が多くなるほどチャフシーブ29の開度の変化量が排藁量が少ないときと比べて大幅に増加する。このように、タイプAではシンプルな構造でありながらも良好で確実な制御をすることができて、選別性能の向上に寄与している。また、タイプBの構造をタイプAに変換する際には、検出アーム47を取り替えてワイヤブラケット95の位置を変更するのみでよいので、比較的低コストで良好な選別性能を得ることができる構造に変更することができる。 【0034】そして、上記タイプAにおけるチャフワイヤ42と同様に検出アーム47に連結されたシャッタワイヤ43においても、排藁量が増加するに従って該シャッタワイヤ43のストロークが非線形的に増加して、排藁量が多くなるほどシャッタ39・40の開度の変化量が排藁量が少ないときと比べて大きくなり、より脱穀処理量に応じた送風量とすることができる。 【0035】また、上述の構成では、チャフワイヤ42をチャフレバー38に連結して機械的制御によりチャフシーブ29の開度を変化させて、チャフ開度モータ57に連結された切換レバー55で開度を微調整するよう構成しているが、チャフワイヤ42のストロークをコントローラ94により制御されたチャフ開度モータ57によって調整することも可能であり、以下に第二実施例として示す。 【0036】図21及び図22に示す如く、排藁量を検出する検出アーム47’に連結されたチャフワイヤ42のワイヤブラケット95近傍に、チャフシーブ29の基本角度を変化させるためのアクチュエータであるチャフ開度モータ57を配設して、該チャフ開度モータ57により伸縮駆動される開度調節シリンダ58のシリンダアーム68aとワイヤブラケット95とを直接連結するようにしている。そして、コントローラ94が前記チャフ位置センサ71や流量センサ72等の各センサからの情報により適切なチャフシーブ29の開度を演算して、前記チャフ開度モータ57のモータ駆動回路99にコントローラ94を出力接続させて、該チャフ開度モータ57の駆動制御して開度調節シリンダ58を伸縮させるように構成している。従って、チャフワイヤ42及びシャッタワイヤ43のストロークは、開度調節シリンダ58のシリンダアーム58aに固定されたワイヤブラケット95の位置調整によって微量調整される。 【0037】上述の如く構成すれば、チャフシーブ29の開度をチャフレバー38で変化させて、さらに、切換レバー55でその開度を微量調整する構成と比較すると、チャフレバー38の操作源が二箇所から一箇所に減少し、さらに、チャフレバー38を引くチャフワイヤ42の制御をワイヤブラケット95近傍で行うので、制御精度の向上が期待される。そして、切換レバー55によりチャフシーブ29の開度を調整する必要がないので、切換レバー55と開度調節シリンダ58のシリンダアーム58aとを連結していた切換ワイヤ60及びその周辺の部材が不要となり、構成部品点数を削減することができて、組立工程の簡易化及びコスト削減の点で優位である。 【0038】上述の第二実施例によれば、コントローラ94を設定することによって第一実施例(図17の98)で示すように排藁量に対するワイヤストロークを変化させることができる。また、図23のタイプC(110a)に示すように予め単数又は複数の基準排藁量(n1・n2・・・)を決定し、該基準排藁量(n1・n2・・・)に達するまでは排藁量に対するワイヤストロークが直線的に増加し、基準排藁量(n1・n2・・・)を境界としてワイヤストロークの変化量が増加するように制御することもできる。このとき、排藁量に対するチャフシーブ29の開度(図24の110)も基準排藁量(n1・n2・・・)を境界として開度の変化量が増加する。さらに、変化量は基準排藁量(n1・n2・・・)を境界として大きくするだけでなく変化量をゼロにすることもできて、チャフシーブ29の開度が一定である排藁量の区間をつくることもできる。なお、基準排藁量(n1・n2・・・)の数を増加させることによってより精密な制御が期待される。また、上述したようなワイヤストロークの変化の形態は、コンバインの能力及び形態に応じてより最適なものを選択することが好ましい。 【0039】なお、本実施例では、排藁チェンによって搬送される排藁量より排藁処理量を検知するよう構成しているが、脱穀処理量の検知方法はこれに限定されるものではなく、例えば、フードチェン5によって搬送される穀稈の量や、揺動選別盤25上の処理量を知ることで脱穀処理量を検知できるように構成することもできる。 【0040】 【発明の効果】本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。 【0041】即ち、請求項1に示す如く、脱穀処理量に応じて揺動選別盤のチャフシーブの開度を、チャフレバーを回転させ、チャフシーブ左右両端の下端側を支持する下部可動板を移動させて、チャフシーブを構成するチャフフィンの傾斜角の大小の変更により変更する構成とし、かつ、自動調節するようにしたコンバインの選別装置であって、脱穀処理量の増加に対するチャフシーブの開度変化量が、脱穀処理量が少ないときに小さく、脱穀処理量が多いときに大きくなるように制御したので、検出アームの回動角度が一定に増加するとき、排藁量が多いときは排藁量が少ないときと比べて、チャフワイヤのストロークの変化量が大きくなり、より排藁量に応じたチャフシーブの開度変化となって選別能力の向上に寄与する。 【0042】請求項2に示す如く、脱穀処理量の増加に対するチャフシーブの開度変化量は脱穀処理量に比例して増加するので、検出アームの回動角度が一定に増加するとき、排藁量が多いときは排藁量が少ないときと比べて、チャフワイヤのストロークの変化量が大きくなり、より排藁量に応じたチャフシーブの開度変化となって選別能力の向上に寄与する。 【0043】請求項3に示す如く、脱穀処理量の増加に対するチャフシーブの開度変化量は任意に設定した基準脱穀処理量を境界として変化するので、排藁量の変化に対してより良好なチャフシーブの開度を細かく設定することによって、より排藁量に応じたチャフシーブの開度変化となって選別能力の向上に寄与する。 【0044】請求項4に示す如く、前記チャフシーブの開度を変化させるアクチュエータを設け、該アクチュエータの作動量をコントローラによりチャフシーブの開度制御を行ったので、確実なチャフシーブ開度制御を行うことができて、チャフシーブの開度を機械的に制御するときと比較してより高い精度で制御することができる。 【0045】請求項5に示す如く、脱穀処理量に応じて揺動選別盤のチャフシーブの開度を、チャフレバーを回転させ、チャフシーブ左右両端の下端側を支持する下部可動板を移動させて、チャフシーブを構成するチャフフィンの傾斜角の大小の変更により変更する構成とし、かつ、自動調節するようにしたコンバインの選別装置であって、脱穀処理量を検出する検出アームとチャフシーブの開度を操作するチャフレバーとをワイヤで連結して構成し、チャフシーブの開度が最小の状態で、ワイヤを機体側に支持するワイヤブラケット、検出アーム及び検出アームの回動中心が略同一直線上に位置するよう構成したので、検出アームの回動角度が一定に増加するとき、排藁量が多いときは排藁量が少ないときと比べて、チャフワイヤのストロークの変化量が大きくなり、より排藁量に応じたチャフシーブの開度変化となって選別能力の向上に寄与し、単純な構造であるため組立工程が簡易となる。また、万一故障したとしても破損した部材のみを交換すれば良いのでメンテナンスにかかる費用を安く抑えることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006851 【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社 【識別番号】000005164 【氏名又は名称】セイレイ工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年5月23日(2001.5.23) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080621 【弁理士】 【氏名又は名称】矢野 寿一郎
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| 【公開番号】 |
特開2002−345322(P2002−345322A) |
| 【公開日】 |
平成14年12月3日(2002.12.3) |
| 【出願番号】 |
特願2001−382111(P2001−382111) |
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