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【発明の名称】 穀物用貯蔵庫
【発明者】 【氏名】吉友 誠

【要約】 【課題】本発明は、安価で且つ使用者が簡便且つ効率良く組立てられる穀物用貯蔵庫を提供することにある。

【解決手段】開閉扉7を備え且つ断熱性を保有する各壁材2,3,4,5,6によって、穀物Pの収容可能な広さをもって箱状に仕切られる収容スペース1を形成し、前記収容スペース1を形成する各壁材2,3,4,5,6のそれぞれの各接合箇所において、一方の壁材2,3,4,5,6の端面にはボルト20を突出し、対応する他方の壁材2,3,4,5,6には前記ボルト20の差込みが可能な貫通受孔21をそれぞれに備え、さらに、前記各壁材2,3,4,5,6を接合し、前記各貫通受孔21を介して収容スペース1の外部側に突出した各ボルト20の突出先端をナット22で締結して、各壁材2,3,4,5,6をそれぞれ結合してあることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 開閉扉(7)を備え且つ断熱性を保有する各壁材(2,3,4,5,6)によって、穀物(P)の収容可能な広さをもって箱状に仕切られる収容スペース(1)を形成し、前記収容スペース(1)を形成する各壁材(2,3,4,5,6)のそれぞれの各接合箇所において、一方の壁材(2,3,4,5,6)の端面にはボルト(20)を突出し、対応する他方の壁材(2,3,4,5,6)には前記ボルト(20)の差込みが可能な貫通受孔(21)をそれぞれに備え、さらに、前記各壁材(2,3,4,5,6)を接合し、前記各貫通受孔(21)を介して収容スペース(1)の外部側に突出した各ボルト(20)の突出先端をナット(22)で締結して、各壁材(2,3,4,5,6)をそれぞれ結合してあることを特徴とする穀物用貯蔵庫。
【請求項2】 前記各壁材(2,3,4,5,6)の接合箇所には、当該各壁材(2,3,4,5,6)同士の結合時において嵌め合わさる雌雄部(18,19)をそれぞれ備えていることを特徴とする請求項1記載の穀物用貯蔵庫。
【請求項3】 前記収容スペース(1)内には、木炭(15)が収容してあることを特徴とする請求項1又は2記載の穀物用貯蔵庫。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は米や小麦等に代表される穀物類を保管するための穀物用貯蔵庫に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来使用されていた米や小麦等に代表される穀物用貯蔵庫は、正面側に開閉扉を備え且つ内部に穀物の収容スペースを保有したボックス型をなしており、例えば、収容スペース天井壁の上端面側に、収容スペース内部に入れられている穀物に対して設定した温度範囲内の冷風を送り込むための冷却ユニットを備えたもの等が一般的であった。
【0003】
【発明が解決しようする課題】しかしながら、上記のような冷却ユニットを備える貯蔵庫は、大量の穀物を常時一定の適温で保管できるものの、非常に高価であり、さらに電気的な装置を使用するものであるから、この貯蔵庫の使用時における経費が大幅に増大し、小規模な農家が購入できるものではなかった。
【0004】本発明は、安価で且つ充分な機能性を有する簡易な穀物用貯蔵庫を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のうち請求項1記載の発明は、開閉扉を備え且つ断熱性を保有する各壁材によって、穀物の収容可能な広さをもって箱状に仕切られる収容スペースを形成し、前記収容スペースを形成する各壁材のそれぞれの各接合箇所において、一方の壁材の端面にはボルトを突出し、対応する他方の壁材には前記ボルトの差込みが可能な貫通受孔をそれぞれに備え、さらに、前記各壁材を接合し、前記各貫通受孔を介して収容スペースの外部側に突出した各ボルトの突出先端をナットで締結して、各壁材をそれぞれ結合してあることを特徴とする。
【0006】ここで各壁材の接合箇所のうち、各側部壁材と底部壁材とについては、ボルトの先端が前記底部壁材の下面側(貯蔵庫の床面との設置面。)において更に下方側に突出するので、この場合には、組立中の貯蔵庫を裏返して上方側に向けた状態でナットを締結してもよいが、例えば、各側部壁材をそれぞれ結合して立設可能な状態にした後、前記各側部壁材を底部壁材の上面側に載置し、各側部壁材と底部壁材とをそれぞれの内面側角部においてL字状の固定具を当てがい、ネジやビスを用いて結合することも可能であり、底部壁材側の各端面には必ずしもボルトと貫通受孔とを設けない場合もある。
【0007】このように形成すると、収容スペースを構成する各壁材が、一方の壁材の端面において突出したボルトが他方の壁材の貫通受孔に差し込まれる状態となっており、本貯蔵庫の仮組立ての段階で、作業者が各壁材を手で抑えていなくても安定した状態で箱型に形作られるので、そのまま前記他方の壁材において収容スペースの外部に向けて突出した各ボルトの先端をそれぞれナットによって締結すれば、簡単に各壁材の結合操作ができ、これにより本貯蔵庫の組立作業を正確に、然も効率的に行うことができると共に、断熱壁材で囲まれた密閉性の高い簡易な穀物用貯蔵庫を得ることができる。
【0008】前記のようにボルトを貫通受孔に差し込んだ状態でのみ各壁材を接合しても、貯蔵庫の組立てが容易になるが、請求項2記載の発明のように、前記各壁材の接合箇所には、当該各壁材同士の結合時において嵌め合わさる雌雄部をそれぞれ備えてあれば、各壁材同士の接合状態が、貫通受孔へのボルトの差込による支持に加え、それぞれの壁材の端面の対応位置に設けられた雌雄部を介してしっかりと嵌合するので、各壁材同士の結合状態が一層正確且つ強固なものとなり、更に各壁材がより密接した状態で合致するので、収容スペース内の密閉性も格段に向上する。
【0009】ここで雌雄部とは、各壁材を接合して本貯蔵庫を仮組立てした場合に、接合した各壁材同士が簡単に外れない程度の嵌合状態を得られるものであればよく、具体的には、各壁材同士の接合箇所に沿って凹部と凸部をそれぞれ設けたものが挙げられる。また、各壁材同士の接合箇所及び雌雄部の嵌め合わさる部分に沿ってスポンジやゴム等のパッキンなどを介在すれば、収容スペース内の一層の密閉性が得られることとなる。
【0010】本発明のうち請求項3記載の発明は、前記収容スペース内には木炭が備えてあるので、収容スペース内の消臭や湿度調整、さらには収容されている穀物の防腐効果などが一層向上する。ここで本発明に使用される木炭は、特にその種類を限定するものではないが、表面積が大きく安価に手に入る杉炭が望ましく、しかも、通気性の良い布袋などに詰めてあるものが望ましい。また前記木炭の収容スペース内への入れられる状態については特別限定しないが、具体的に、収容スペース内の底部にスノコ等を設置して該収容スペース内を上下に仕切り、この仕切られた各々の空間に穀物と木炭を収容するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の穀物用貯蔵庫は図1に示すように、正面側に開閉扉7を備えるとともに天井壁パネル2と底部壁パネル3と三方を囲む各側部壁パネル4,5,6との各断熱壁パネル2,3,4,5,6によって箱型に組立てられた米袋Pの収容スペース1と、この収容スペース1内の底部側に設置される支持脚9付きのスノコ13と、この各支持脚14の介在によってスノコ13の下方位置に形成された空間G内に入れられる袋詰めの粉末状の杉炭15と、からなっている。
【0012】前記収容スペース1は、それぞれが長方形状をなす天井壁パネル2と底部壁パネル3、そして、正面側を除いて三方側を囲む各側部壁パネル4,5,6との計5枚の各壁パネル2,3,4,5,6を組立て、米袋Pの収容部分を形成する箱体である。この収容スペース1を構成している各壁パネル2,3,4,5,6については断熱パネルが使用されており、この断熱パネルは図2のように、押出法ポリスチレンフォーム11が鉄板16,17に挟まれた断熱構造をなしている。
【0013】そして前記収容スペース1を形成している壁パネル2,3,4,5,6のうち、側部壁パネル4,5,6の3枚には、当該各側部壁パネル4,5,6の上端面から上方向と、下端面から下方向とにそれぞれ突出し且つ前記上端面及び下端面に沿って連続する凸部18が設けてあり、一方、天井壁パネル2の下面側と底部壁パネル3の上面側には、前記側部壁パネル4,5,6に対応して正面側を除いたコ字型に連続する凹部19が設けてある。
【0014】さらに側部壁パネル4,5,6の上側の凸部18上端面には、間隔をあけた複数箇所においてボルト20が樹脂製の該ボルト止部材30を介して上方に向けて突出しており、また前記側部壁パネル4,5,6の下側の凸部18下端面においても間隔をあけた複数箇所において下方に向けてボルト20が突出し、さらに図示はされていないが、左右の側部壁パネル4,6の背面側端面においても上下に間隔をあけた複数箇所においてボルト20が後方側に向けて突出している。一方、天井壁パネル2と底部壁パネル3、及び背面側の側部壁パネル5の各凹部19側には、前記各ボルト20と対応した複数の箇所に貫通受孔21が設けてあり、天井壁パネル2と底部壁パネル3、各側部壁パネル4,5,6の対応する凹部19と凸部18、そしてボルト20と貫通受孔21とをそれぞれ収容スペース1を形作るように組み合わせることで、前記ボルト20をナット22で締め付けなくとも、各壁パネル2,3,4,5,6が簡単に倒伏しない程度の嵌合状態を保有した形での貯蔵庫の仮組みがおこなえる。尚、底部壁パネル3の下端面から突出したボルト20については、本貯蔵庫の設置面から更に下方側に向けて突出するため、本貯蔵庫の一層の安定設置をはかる目的で、本実施形態では底部壁パネル3の下部に台座28を設けている。さらに図示はしないが、各側部壁パネル3,4,5の下端面をボルト20を突出せずフラットな状態として、底部壁パネル3上面側にL字状の固定具を固着し、ネジやビスで側部壁パネル4,5,6を前記固定具を介してそれぞれ起立した状態で固定することも可能である。
【0015】さらに、前記のように収容スペース1の仮組みをおこなった際に、天井壁パネル2と底部壁パネル3、各側部壁パネル4,5,6との接合時において、前記各貫通受孔21に差し込まれて外部に突出した各ボルト20の先端部分に、前記天井壁パネル2と底部壁パネル3との外面側からナット22で締め付けることで、各壁パネル2,3,4,5,6が強固に接合され、これにより堅牢な状態で米袋Pの収容スペース1が形成される。さらに、各壁パネル2,3,4,5,6の各接合部分に沿ってはゴムパッキン23が介在してあり、収容スペース1の密閉性を一層向上することが可能となる。尚、前記ボルト20の設置位置については、本実施形態では各凸部18側において設けてあるが、凹部19側に設けてあってもよく、凸部18,凹部19の設けてある状態に関わらず、天井壁パネル2と底部壁パネル3、背面側の側部壁パネル5において、収容スペース1の外方側に向かって貫通する形態をなしていればよい。
【0016】そして開閉扉7と前記収容スペース1との取付けに関しては、前記開閉扉7が、収容スペース1を形成している正面側を除いた三方に配置された側部壁パネル4,5,6のうち、収容スペース1の開閉扉7用の開口部R側端縁の上下に間隔をあけた2カ所に、丁番24,24を介して開閉自在に取り付けられており、この丁番24,24は下方側に屈曲した鉤状金具が側部壁パネル6の開口部R側端縁においてネジによって固定してあり、一方の収容スペース1側の上方側において、前記鉤状金具を掛けることが可能な差込穴を備える受金具が同じくネジによって固定してあり、前記各丁番24,24を構成する各金具をそれぞれ掛け合わせることで開閉扉7が自在に開閉する。さらに、開閉扉7の反回転軸側縁には持手25を備えているとともに、間隔をあけた上下の2カ所にはペタン錠26,26が取付けてあり、これにより、前記開閉扉7が不用意に開放されるのを防止している。尚、前記開閉扉7についても各壁材2,3,4,5,6と同様に断熱性を保有していれば、密閉性が保持されて収容スペース1内の温度の一層の安定化を保つことができる。
【0017】また前記収容スペース1の底部側には目皿状のスノコ13が設置してあり、さらに該スノコ13の底面側には、前記収容スペース1の幅方向に間隔をあけて角棒状の支持脚9が3箇所に設けてあり、この支持脚9の介在によりスノコ13の米袋Pの載置部分と収容スペース1底部側との間に空間Gが形成され、この空間Gにはメッシュ・布袋に詰められた粉末状の杉炭15が収容される。そして前記杉炭15により、収容スペース1内の消臭や穀物Pの腐敗防止作用、湿度調整作用などが飛躍的に向上し、これにより、米袋Pの保管が一層良好におこなえる。
【0018】
【発明の効果】本発明のうち請求項1記載の発明によれば、ネジにより締め付けられる断熱性を有する壁材によって密閉した収容スペースの形成が可能であるので、納屋や蔵の中等の比較的涼しい場所に設置すれば、扉を頻繁に開閉することもなく、貯蔵庫内の温度を夏場でも15℃〜20℃に保つことができ、更に虫がつくことがないので食味の劣化を防止できる。しかも、本貯蔵庫は使用者の手によって全体の組立・結合作業が迅速且つ正確に行えるので、組立後の製品の精度が高く、然も堅牢且つ安価で簡易な貯蔵庫を提供できる。
【0019】本発明のうち請求項2記載の発明によれば、本貯蔵庫の安定した組立てが一層容易となるとともに、収容スペース内の密閉性が一段と向上する。
【0020】本発明のうち請求項3記載の発明によれば、収容スペース内に木炭を設けていることにより、貯蔵庫内の消臭や防臭、湿度調整作用が飛躍的に向上し、穀物を一層安定した状態で保管できる。
【出願人】 【識別番号】501196529
【氏名又は名称】有限会社環境技研
【出願日】 平成13年5月16日(2001.5.16)
【代理人】 【識別番号】100090206
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 信道
【公開番号】 特開2002−335746(P2002−335746A)
【公開日】 平成14年11月26日(2002.11.26)
【出願番号】 特願2001−146669(P2001−146669)