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【発明の名称】 脱穀機のフィードチエン支持部材
【発明者】 【氏名】渡部 高広

【氏名】伊藤 昇

【氏名】梅林 竜司

【要約】 【課題】フィードチエンを前後方向のフィードチエン支持部材で支承した脱穀機において、上記フィードチエン支持部材で扱き口に沿って配設されたフィードチエンを的確に支承することができ、しかもフィードチエンの外れ防止部材を利用してフィードチエン支持部材を更に補強できるようにして、フィードチエン支持部材の組み立てに必要な部品点数の削減を図る。

【解決手段】フィードチエン支持部材22を、その始端側に設けた前側取付部25と後端側に設けた後側取付部26とで機体側に取付けると共に、フィードチエン支持部材22に取付けたチエン外れ防止部材31を、フィードチエン支持部材22の機体側への取付部25を挟んで前後に延設して、フィードチエン支持部材22を補強する補強部材に兼用した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】フィードチエンを前後方向のフィードチエン支持部材で支承した脱穀機において、上記フィードチエン支持部材を、その始端側に設けた前側取付部と後端側に設けた後側取付部とで機体側に取付けると共に、フィードチエン支持部材に取付けたチエン外れ防止部材を、フィードチエン支持部材の機体側への取付部を挟んで前後に延設して、フィードチエン支持部材を補強する補強部材に兼用したことを特徴とする脱穀機のフィードチエン支持部材。
【請求項2】上記フィードチエン支持部材を板状体で構成したことを特徴とする請求項1記載の脱穀機のフィードチエン支持部材。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィードチエンを前後方向のフィードチエン支持部材で支承した脱穀機におけるフィードチエン支持部材に係るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、コンバイン等に搭載される脱穀機には、扱口に沿って穀稈を搬送するフィードチェーンが設けられているが、このようなフィードチェーンは、穀稈の搬送を円滑にするため、前後方向のフィードチエン支持部材で下方から支持し、その後端側に設けた駆動スプロケットの回転に伴ってフィードチエンがフィードチエン支持部材に支持されながら回動するようになっている。
【0003】ところが上記のようなフィードチエンは、扱口に沿って長い範囲に亘り配設されているので、このようなフィードチエンを的確に支持するためには、フィードチエン支持部材にかなりの強度が必要となり、特に穀稈を供給する始端側では一層高い強度が要求される。このため、従来のフィードチエン支持部材は、必要な強度となるように構成部品類を溶接作業によって組み付けていた。このため、フィードチエン支持部材の構造が複雑となって部品点数も多くなり、組み付け作業が容易でないという問題があった。
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のような問題点を解消すべく創作されたものであって、扱口に沿って配設されるフィードチエンを的確に支承することができ、しかもフィードチエンの外れ防止部材を利用して補強することにより、組み付けに必要な部品点数の削減を図ることができる脱穀機のフィードチエン支持部材を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するため、本発明が講じた技術的手段は、フィードチエンを前後方向のフィードチエン支持部材で支承した脱穀機において、上記フィードチエン支持部材を、その始端側に設けた前側取付部と後端側に設けた後側取付部とで機体側に取付けると共に、フィードチエン支持部材に取付けたチエン外れ防止部材を、フィードチエン支持部材の機体側への取付部を挟んで前後に延設して、フィードチエン支持部材を補強する補強部材に兼用したことを特徴とし、また、上記フィードチエン支持部材を板状体で構成したことを特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を、図面に示された一実施例に基いて詳細に説明する。まず図1〜図2において、1は脱穀機であって、この脱穀機1の前部に設けた扱室2には、扱歯3を固設した扱胴4が回転自在に軸架されており、扱室2の後部一側には、前後方向の処理室5が扱室2と連通状に配設されている。
【0007】上記処理室5の内部には処理歯6を固設した処理胴7が扱胴4と平行状に軸架されていて、受網8を漏下し得なかった穂切れ穀稈等の混合した処理物が、扱室2から処理室5に送り込まれると、回転する処理胴7でさらに処理して穀粒を分離し、藁屑等は処理室5後部の排塵口9から排出するようになっている。10は処理胴7の始端部に設けた処理物の移送ラセンである。
【0008】上記扱室2および処理室5の下方には、搖動板、チャフシーブ、ストローラック等からなる選別体11が前後揺動自在に架設されており、その下方には機体の前部にある唐箕12から選別風が送風されて、扱室2および処理室5から漏下した穀粒等を選別体11の揺動選別作用と選別風の風選作用とで選別する選別部が構成されている。13は選別された穀粒を一番ラセン14から揚上搬送して回収する揚穀筒、15は二番ラセン16から二番物を還元する還元ラセン、また17は藁屑等を吸引排出する排塵ファンである。
【0009】18は扱き口に沿って配設されたれたフィードチエンであって、該フィードチエン18の上方には、図5で示すようにスプリング19で押圧付勢された挟扼レール20が配設されている。そして刈取られた穀稈がフィードチェーン18の始端側に供給されると、このフィードチェーン18と挟扼レール19とで株元側を挟持された穀稈は、扱き口に沿って搬送される過程で回転する扱胴4によって脱穀処理され、脱穀処理後の排藁はフィードチエン18の搬送終端から排藁搬送体21に受継がれて機体の後方に搬送放出される。
【0010】そしてフィードチエン18は、扱き口に沿った穀稈搬送側がフィードチエン支持部材22で下方から支承されており、その後端側が駆動スプロケット23および従動スプロケット24に懸回されている。すなわち、図3〜図4で示すように、フィードチエン支持部材22は、前後方向の板状体で構成されており、フィードチエン18の穀稈搬送側を支持する所定幅の板状部分がフィードチエン支持部材22を機体側に取付ける取付け面Cとなっており、この取付け面Cの後方に、駆動スプロケット23および従動スプロケット24を取付ける 取付け面Dが形成されている。
【0011】上記取付け面Cは、その始端側に設けた前側取付面25と、後端側に設けた後側取付面26とが、ボルト27、27によってそれぞれ扱室2の前側板28および後側板29に固定されている。また取付け面Dには、その後端上部に従動スプロケット24が取付けられ、該従動スプロケット24の前方下方位置に駆動スプロケット23が取付けられている。上記フィードチエン支持部材22には、図6で示すように、その外周縁に沿ってフィードチエン18を支承する支承面22aが折曲形成されている。
【0012】また上記取付け面Cと取付け面Dとの間に、所定高さの段差部30を設けることにより、取付け面Cを延長して取付け面Dを形成して、この取付け面Dに駆動および従動スプロケット23、24を取付ければ、駆動および従動スプロケット23、24に懸回したフィードチエン18を、フィードチエン支持部材22に形成した支承面22aで支承できるようになっている。
【0013】31はフィードチエン支持部材22の始端側に設けたチエン外れ防止部材であって、フィードチエン支持部材22の外側面にボルト32、32によって固定されており、このチエン外れ防止部材31によってフィードチエン18がフィードチエン支持部材22から外れるのを防止している。
【0014】そして上記チエン外れ防止部材31は、フィードチエン支持部材22の取付け面Cにある前側取付面25を挟んで前後方向に長く延設することにより、フィードチエン支持部材22の始端側を補強する補強部材に兼用されている。
【0015】また、33はフィードチエン支持部材22の後端側に設けたチエン外れ防止ガイドであって、このチエン外れ防止ガイド33は、フィードチエン支持部材22の後端側に溶着したガイド取付座34の両側に終端ガイド35、35を取付固定して形成されていて、従動スプロケット24に懸回されたフィードチエン18の回動をガイドするとともに、チエン外れを防止している。36はフィードチエン18の張り強さを調節するタイトローラである。
【0016】本発明は上記のように構成したので、扱き口に沿って設けたフィードチエン18は、その穀稈搬送側をフィードチエン支持部材22で支承されて、円滑に穀稈を搬送することができる。
【0017】そして、上記フィードチエン支持部材22は、取付け面Cの始端側に設けた前側取付面25と、後端側に設けた後側取付面26とが、それぞれ扱室2の前側板28および後側板29にボルト27、27によって確実に固定されるので、扱き口にそって回動するフィードチエン18を的確に支持することができる。
【0018】しかもフィードチエン支持部材22の始端側に設けたチエン外れ防止部材31を、フィードチエン支持部材22の前側取付面25を挟んで前後方向に延設することにより、フィードチエン支持部材22の補強部材に兼用したので、別に補強材等を設けることなくフィードチエン支持部材22の始端側を更に補強して適正な強度とすることができる。
【0019】そして、上記のようなフィードチエン支持部材22を板状体で構成したので、全体の構造が一層簡素化されて組み立てに必要な部品点数を削減することができる。
【0020】なお、フィードチエン支持部材22は、取付け面Cを板状体とし、取付け面Dの部分をフレーム状等にしてもよく、また、フィードチエン支持部材22の補強部材として、フィードチエン支持部材22の後端側に設けたチエン外れ防止ガイド33を利用したものでもよい。
【0021】
【発明の効果】これを要するに本発明は、フィードチエンを前後方向のフィードチエン支持部材で支承した脱穀機において、上記フィードチエン支持部材を、その始端側に設けた前側取付部と後端側に設けた後側取付部とで機体側に取付けると共に、フィードチエン支持部材に取付けたチエン外れ防止部材を、フィードチエン支持部材の機体側への取付部を挟んで前後に延設して、フィードチエン支持部材を補強する補強部材に兼用し、また、上記フィードチエン支持部材を板状体で構成したことから、前後方向のフィードチエン支持部材を、前側取付部と後側取付部とで機体側に確実に固定してフィードチエンを的確に支承することができる。
【0022】しかも上記フィードチエン支持部材は、機体側への取付部を挟んで前後に延設したチエン外れ防止部材が補強部材となって更に補強することができる。
【0023】そして上記のようなフィードチエン支持部材を板状体で構成すれば、全体の構造が一層簡素化されて組み立てに必要な部品点数を削減することができる。
【出願人】 【識別番号】000001878
【氏名又は名称】三菱農機株式会社
【出願日】 平成13年4月20日(2001.4.20)
【代理人】 【識別番号】100066876
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 昭治
【公開番号】 特開2002−315427(P2002−315427A)
【公開日】 平成14年10月29日(2002.10.29)
【出願番号】 特願2001−122565(P2001−122565)