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【発明の名称】 コンバイン
【発明者】 【氏名】竹内 賢一朗

【氏名】土居原 純二

【氏名】泉 浩二

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 脱穀室21および風選室25並びに揺動選別棚26とを有する脱穀装置3と、該脱穀装置3により脱穀された穀粒を一時貯留するグレンタンク5を有するコンバインにおいて、前記グレンタンク5の底部には穀粒を排出する螺旋搬送体11を有する穀粒搬送装置8を設け、前記螺旋搬送体11の上方には該螺旋搬送体11の全長に亘ってシャッタ12を隙間調節自在に設け、前記螺旋搬送体11と前記シャッタ12との間の隙間はグレンタンク5内の穀粒の水分率によって制御するように構成したコンバイン。
【請求項2】 脱穀室21および風選室25並びに揺動選別棚26とを有する脱穀装置3と、該脱穀装置3により脱穀された穀粒を一時貯留するグレンタンク5を有するコンバインにおいて、前記揺動選別棚26の始端側には終端側に移送する移送突起27を並設した移送棚28を設け、前記揺動選別棚26のうち少なくとも移送棚28または揺動方向の全長に亘って噴風可能なエアーノズル35を複数配置したコンバイン。
【請求項3】 請求項2において、前記エアーノズル35は前記揺動選別棚26の揺動方向の終端側に向けて噴風するようにしたコンバイン。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、脱穀装置に係るものである。
【0002】
【従来技術】従来公知の特開平10−313666号公報には、扱胴の回転を、穀粒の水分値によって制御する構成について記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記公知例は、水分値の高い穀粒の場合、扱胴の回転を低下させるだけであるから、穀粒排出経路中に詰まりが発生するという課題がある。また、単に回転を低下させるだけであるから、作業効率は低いままであるという課題もある。本発明は、穀粒排出経路中に詰まりを防止し、作業効率を低下させないようにしたものである。
【0004】
【発明の目的】穀粒の詰まり防止、作業効率の低下の回避。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、脱穀室21および風選室25並びに揺動選別棚26とを有する脱穀装置3と、該脱穀装置3により脱穀された穀粒を一時貯留するグレンタンク5を有するコンバインにおいて、前記グレンタンク5の底部には穀粒を排出する螺旋搬送体11を有する穀粒搬送装置8を設け、前記螺旋搬送体11の上方には該螺旋搬送体11の全長に亘ってシャッタ12を隙間調節自在に設け、前記螺旋搬送体11と前記シャッタ12との間の隙間はグレンタンク5内の穀粒の水分率によって制御するように構成したコンバインとしたものである。本発明は、脱穀室21および風選室25並びに揺動選別棚26とを有する脱穀装置3と、該脱穀装置3により脱穀された穀粒を一時貯留するグレンタンク5を有するコンバインにおいて、前記揺動選別棚26の始端側には終端側に移送する移送突起27を並設した移送棚28を設け、前記揺動選別棚26のうち少なくとも移送棚28または揺動方向の全長に亘って噴風可能なエアーノズル35を複数配置したコンバインとしたものである。本発明は、前記装置において、前記エアーノズル35は前記揺動選別棚26の揺動方向の終端側に向けて噴風するようにしたコンバインとしたものである。本発明は、脱穀室21および風選室25並びに揺動選別棚26とを有する脱穀装置3と、該脱穀装置3により脱穀された穀粒を一時貯留するグレンタンク5を有するコンバインにおいて、前記揺動選別棚26は、穀粒および穀稈の水分値により揺動振幅のストロークを変更するように構成したコンバインとしたものである。本発明は、前記装置において、前記揺動選別棚26の終端部はシリンダ54により上下および揺動自在に支持し、前記揺動選別棚26の終端左右両側に設けた上側ローラ50は固定部に回動自在に設けた断面チャンネル形状の上側ガイド51に夫々嵌合させ、該上側ガイド51はエンジンの回転により前後回動して揺動選別棚26を揺動させるように構成したコンバインとしたものである。
【0006】
【実施例】本発明の実施例をコンバインの図面により説明すると、1はコンバインの機体フレーム、2は機体フレーム1の下方に設けた走行装置、3は機体フレーム1の上方に設けた脱穀装置、4は脱穀装置3の前側に設けた刈取部、5は脱穀装置3の側部に設けたグレンタンク5、6はグレンタンク5の前側に設けた操縦部である。しかして、前記グレンタンク5には脱穀装置3より機外に取り出された穀粒を揚穀する揚穀装置7の上部を接続し、グレンタンク5の底部にはグレンタンク5内の穀粒を排出する穀粒搬送装置8を設け、穀粒搬送装置8の終端には搬送された穀粒を揚穀する排出揚穀装置9の下部を接続し、排出揚穀装置9の上部には排出オーガ10の基部を取付ける。排出オーガ10はその先端が、上下および旋回自在となるように構成している。前記穀粒搬送装置8の螺旋搬送体11の上方には螺旋搬送体11の全長に亘ってシャッタ12を上下動自在に設けて、螺旋搬送体11とシャッタ12との間の隙間Tを調節自在に構成する。シャッタ12は螺旋搬送体11の軸心方向から見て中央が高い山形形状に形成し、シャッタ12の端部にはアーム13を取付け、アーム13に設けたセクタギヤ14をアクチュエータ15により回動させて、シャッタ12を螺旋搬送体11に対して上下させ、シャッタ12を上動させて隙間Tを大きくすると、グレンタンク5から排出オーガ10へ至る排出経路中の搬送量を増加させ、シャッタ12を下動させて隙間Tを狭くすると、排出経路中の搬送量を減少させる。
【0007】この場合、前記シャッタ12は、前記グレンタンク5内の穀粒の水分率によって上下制御する。一例を挙げると、グレンタンク5内に水分を計測しうる近赤外線水分計18を設け、近赤外線水分計18により水分値が高いときはシャッタ12を下動させて、水分値が低いときはシャッタ12を上動させる。前記近赤外線水分計18は、その構成は任意であるが、一例を示すと、光源から穀粒に光を照射し、穀粒からの反射光のうち水分によって吸収される率の大きい1.45マイクロメータの近赤外線のみをフィルタ等の手段により透過させ、この透過波を水分計測用受光素子により受光し、穀粒の水分値を計測する。しかして、前記脱穀装置3の上部には扱胴20を軸装した脱穀室21を設け、扱胴20の主として下方側は扱網22により包囲し、扱網22の下方には送風唐箕23のケーシング24を設け、送風唐箕23は扱胴20の軸心方向終端側(後側)に向けて送風する。前記脱穀室21の下方から後方にかけては前記送風唐箕23の送風により穀粒と異物とを風選し得る風選室25を形成する。
【0008】風選室25内には、送風唐箕23の送風方向に往復揺動する揺動選別棚26を設ける。揺動選別棚26は、その始端部に移送突起27を揺動方向に並設した移送棚28を前記ケーシング24の上方に臨ませ、移送棚28に落下した落下物を風選室25へ移送させるようにして揺動選別棚26とケーシング24の取付スペースを有効に配置している。揺動選別棚26は、前記移送棚28に続いて、穀粒と異物とを選別するシーブ30を設け、シーブ30よりも終端(排出)側には藁屑を移送し得るストローラック31を設ける。前記シーブ30の下方には一番コンベア32を設け、一番コンベア32より風選室25の終端側には二番コンベア33を設ける。34は風選室25の終端側に設けた塵埃や藁屑を吸引する吸引排塵ファンである。しかして、前記揺動選別棚26には、揺動選別棚26の穀粒等を乾燥させる乾燥用送風手段Sを設ける。乾燥用送風手段Sは揺動選別棚26のうち少なくとも移送棚28の部分に設けると、その後の選別作業が良好となる。乾燥用送風手段Sは、揺動選別棚26の一部または全部にエアーノズル35を設けて構成し、エアーノズル35は揺動選別棚26の周囲に設けた送風管36に所定間隔を置いて複数形成し、送風管36には所定位置に設けた送風機(図示省略)を接続する。また、エアーノズル35は揺動選別棚26の揺動方向の下手側に向けて送風(噴風)するように構成すると、搬送作用も期待でき、好適である。
【0009】即ち、実施例では、送風管36を、揺動選別棚26の周囲に配置してシーブ30やストローラック31へもエアーノズル35より噴風させるようにし、揺動選別棚26の前側に設けた送風管36のエアーノズル35は終端側(後側)に向けて送風(噴風)するように揺動方向と平行な後側に向けて開口させ、揺動選別棚26の左右側部に設けた送風管36のエアーノズル35は斜め後側に向けて開口させて、揺動選別棚26の左右中央側に向けて送風(噴風)するように構成する。前記エアーノズル35に送風する送風機は、前記脱穀室21内の穀粒の水分値が所定以上に高くなると送風するようにすると、塵埃の飛散等の防止と水分値の高い穀粒等の乾燥とを両立させて好適である。この場合の水分値は、脱穀室21の入口部分の漏斗部37に近赤外線水分計18を設けて、穀粒および穀稈の水分値を測定すると、合理的な構成になって、好適である。しかして、前記揺動選別棚26は、穀粒および穀稈の水分値が高いときは、揺動振幅ストロークおよび揺動数を大にし、水分値が低いときは、揺動振幅幅および揺動数を小にすると、安定した選別精度が得られて、好適である。
【0010】前記揺動選別棚26の左右両側部には上側ローラ50を設け、該上側ローラ50には断面チャンネル形状の上側ガイド51の上部を夫々嵌合させ、各上側ガイド51の下部にはカラー52を固定し、該カラー52は脱穀装置3の固定部に設けた支持軸53に回転のみ自在に挿通し、揺動選別棚26の終端にはひとつまたは複数のシリンダ54のシリンダロッドの先端を取付け、シリンダ54の基部は取付軸55に取付け、シリンダ54により揺動選別棚26の終端を支持する。また、揺動選別棚26の始端部の左右両側には始端側嵌合部材56を設け、各始端側嵌合部材56は脱穀装置3の始端側の固定部に設けた案内支持部材57に嵌合させて揺動選別棚26始端側を揺動自在に支持する。前記左右のカラー52の一方には前記上側ガイド51とは別の断面チャンネル形状の下側ガイド58の上部を固定し、下側ガイド58の下部には下側ローラ59を嵌合させる。下側ローラ59はクランクアーム60に取付け、クランクアーム60のクランク軸61は脱穀装置3の固定部に軸装し、クランク軸61にはエンジンの回転を伝達するプーリ62を設ける。
【0011】前記の場合、シリンダ54を伸縮させると、上側ローラ50が支持軸53に対して遠近移動するから、シリンダ54を伸長させて上側ローラ50を上動させると、揺動ストロークが大きくかつストローク速度が速くなるので、水分値が高いときはシリンダ54を伸長させ、水分値が低いときは、シリンダ54を縮小させて揺動ストロークを小ストローク速度を遅くして、好適である。また、シリンダ54を伸縮させると、揺動選別棚26の終端は始端側嵌合部材56中心に上下するから、前記揺動選別棚26の終端側の高さを上下に変更して、揺動角度を変更自在とし、水分値が低いときは高さを高くさせ、水分値が高いときは高さを低くして移送を早くして負荷を軽減させて、好適であり、この場合、揺動選別棚26の終端側の高さを低くすると、傾斜角度は適正であるが揺動ストロークが小さくなるので、プーリ62に伝達する回転数を上昇させて補うとよい。しかして、前記一番コンベア32と二番コンベア33は、水分値によって回転を変更するように構成し、水分値に基づく回転制御を行う。一例を示すと、二番コンベア33は水分値と回転数を比例関係で高低させ、水分値が高いときは回転数を上昇させ、水分値が低いときは回転数を低下させる。また、一番コンベア32は水分値が低いとき麦は高回転とするが稲は低くし、水分値が中間のときは稲麦何れも高回転とし、水分値が所定以上に高いときは稲麦何れも回転を低く制御する。
【0012】しかして、前記扱胴20は、水分値によって回転を変更するように構成し、水分値に基づく回転制御を行う。一例を示すと、水分値が低いとき麦は高回転とするが稲は低くし、水分値が中間のときは稲麦何れも高回転とし、水分値が所定以上に高いときは稲麦何れも回転を低く制御する。また、前記送風唐箕23は、水分値によって回転を変更するように構成し、送風唐箕23は水分値と回転数を比例関係で高低させ、水分値が高いときは回転数を上昇させ、水分値が低いときは回転数を低下させ、この場合、稲に対して麦の場合、やや高く回転を推移させる。この場合、穀稈に水滴が付着している等の原因で穀稈の水分値が特異値となったときは、穀粒の水分値に関わらず扱胴20の回転は低く、送風唐箕23は最高回転になるように制御する。しかして、前記揺動選別棚26の移送棚28の上方には、藁屑や粉塵や泥土等を掃除する掃除体40を設ける。掃除体40は揺動選別棚26の揺動方向と平行に設け、揺動方向に対して交差方向に往復移動するように設けて移送棚28の上面に摺接して藁屑や粉塵や泥土等の落下物を除去するものである。
【0013】実施例では、前記掃除体40は、回転ブラシ体41により構成し、回転ブラシ体41の中心のブラシ回転軸42の基部を脱穀装置3の前板43の前側に設けた軸受体44に軸装し、軸受体44には前記ブラシ回転軸42を回転させる回転モータ45を設けるとともに螺子軸46を螺合させ、螺子軸46には移動用モータ47の回転を伝達するようにし、もって、軸受体44は移動用モータ47の回転をの正逆回転により螺子軸46に対して左右往復移動する。前記軸受体44には前記螺子軸46の両端側には、夫々方向変換用スイッチ48を設け、何れかのスイッチ48に軸受体44が接触すると、移動用モータ47を逆転させて回転ブラシ体41を往復させる。また、前記回転ブラシ体41は、前記ブラシ回転軸42に螺旋状に植毛すると、回転ブラシ体41は回転すると移送棚28上のものを終端側に搬送するように作用して、好適である。
【0014】
【作用】次に作用を述べる。機体を走行装置2により走行させると、刈取部4により穀稈を刈取り、刈取った穀稈は脱穀室21に供給され、脱穀室21内の回転する扱胴20により脱穀され、扱網22より落下した落下物は揺動選別棚26の移送棚28上に落下し、移送棚28の移送突起により移送されてシーブ30上に至る。シーブ30上では、揺動するシーブ30と送風唐箕23からの送風とにより藁屑と穀粒が分離し、穀粒と少しの藁屑がシーブ30の隙間より落下し、シーブ30の隙間より落下しない落下しない藁屑等は、揺動選別棚26の揺動と送風唐箕23の送風により排出側に移動し、風選室25の終端側では、塵埃や藁屑を吸引排塵ファン34により吸引排除され、吸引排塵ファン34により吸引されない藁屑はストローラック31上に至り、ストローラック31より落下しない藁屑等はより機外に排出される。また、二番コンベア33により回収された二番物は脱穀室21または二番処理室(図示省略)に戻して処理され、再び風選室25に供給されて風選処理される。
【0015】しかして、風選室25で選別されて一番コンベア32に落下した穀粒は一番コンベア32により搬送されて揚穀装置7に至り、揚穀装置7はグレンタンク5に穀粒を揚穀して一時貯留させる。グレンタンク5に所定量の穀粒が溜ると、穀粒搬送装置8を作動させ、穀粒搬送装置8により搬送した穀粒を排出揚穀装置9により揚穀し、排出オーガ10により機外に排出させる。前記穀粒搬送装置8の螺旋搬送体11の上方にはシャッタ12を上下動自在に設けて、螺旋搬送体11とシャッタ12との間の隙間Tを調節自在に構成しているから、シャッタ12はグレンタンク5内の穀粒の水分率によって上下させて隙間Tを変更し、グレンタンク5から排出オーガ10へ至る排出経路中の搬送量を適量に制御して、詰まり発生を防止する。即ち、グレンタンク5内に設けた水分を計測しうる近赤外線水分計18により水分値が高いときはシャッタ12を下動させ、これにより螺旋搬送体11とシャッタ12の隙間Tが狭くなって排出経路中の搬送量を減少させて詰まり発生を防止し、水分値が低いときは高いときに比してシャッタ12を上動させて螺旋搬送体11とシャッタ12の隙間Tを広くして排出経路中の搬送量を多くする。
【0016】前記シャッタ12の上下構成は任意であるが、シャッタ12は螺旋搬送体11の軸心方向から見て中央が高い山形形状に形成し、シャッタ12の端部にはアーム13を取付け、アーム13に設けたセクタギヤ14をアクチュエータ15により回動するように構成しているから、アクチュエータ15を作動させると、セクタギヤ14がアーム13を回動させ、アーム13はシャッタ12を螺旋搬送体11に対して上下させる。しかして、揺動選別棚26の少なくとも移送棚28の周囲の部分にはエアーノズル35を複数設けているから、エアーノズル35から移送棚28にある穀粒に送風すると、穀粒の水分値を低下させ、選別を良好にする。前記エアーノズル35は揺動選別棚26の移送棚28の周囲に設けた送風管36に形成しているから、簡易な構成で移送棚28に噴風でき、穀粒を乾燥させられる。また、エアーノズル35に送風する送風機は、脱穀室21内の穀粒の水分値が所定以上に高くなると送風するように構成すると、穀粒の水分値を最適状態にして、選別を良好にする。
【0017】しかして、揺動選別棚26は、穀粒および穀稈の水分値が高いときは、揺動振幅の幅および揺動数を大にするから、濡れた処理物でも選別を良好にする。また、水分値が低いときは、揺動振幅の幅および揺動数を小にすると、安定した選別精度が得られて、好適である。即ち、シリンダ54を伸縮させると上側ローラ50が支持軸53に対して遠近移動し、上側ローラ50の回動半径が長短に変化するから、シリンダ54を伸長させて上側ローラ50を上動させると、揺動ストロークが大きくかつストローク速度が速くなるので、水分値が高いときはシリンダ54を伸長させ、水分値が低いときは、シリンダ54を縮小させて揺動ストロークを小ストローク速度を遅くでき、好適である。しかして、シリンダ54を伸縮させると、揺動選別棚26の終端は始端側嵌合部材56中心に上下するから、前記揺動選別棚26の終端側の高さを上下に変更可能であり、水分値が高いときは高さを低くして揺動選別棚26の傾斜を緩くすることにより移送速度を早くして、選別負荷を軽減し、水分値が低いときは高さを高くさせて揺動選別棚26の傾斜を急にして、移送速度を遅くすることにより選別精度を良好にする。
【0018】この場合、揺動選別棚26の終端側の高さを低くすると、傾斜角度は適正であるが揺動ストロークが小さくなるので、プーリ62に伝達する回転数を上昇させれば、補うことができ、揺動選別棚26の傾斜角度と揺動ストロークの早さを両立させて、選別可能となる。しかして、エンジンの回転がプーリ62に伝達され、プーリ62はクランク軸61を回転させ、クランク軸61のクランクアーム60に設けた下側ローラ59はクランク軸61中心に回転し、下側ローラ59の回転により下側ガイド58は支持軸53中心に回動して、円運動が往復運動に変化され、下側ガイド58が回動するとカラー52が正逆回転し、カラー52の正逆回転により上側ガイド51は前後回動し、上側ガイド51に嵌合している上側ローラ50を介して揺動選別棚26は前後方向に揺動する。したがって、揺動選別棚26の左右両側部の上側ローラ50は上側ガイド51に嵌合させただけであり、シリンダ54により揺動選別棚26の終端を上下させても、回転伝達機構には影響せず、簡素な構成で、回転伝達機構と、揺動ストローク変更機構と、揺動傾斜変更機構を兼用でき、合理的な構成となって、コストも低くする。
【0019】しかして、一番コンベア32と二番コンベア33は、二番コンベア33は水分値と回転数を比例関係で高低させるから、水分値に応じて最適な状態で搬送する。即ち、二番コンベア33は水分値が高いときは回転数を上昇させるから、搬送力を強くして詰まり発生を抑制させる。また、水分値が低いときは回転数を低下させるから、脱ぷを抑制させる。また、一番コンベア32は水分値が低いとき麦は高回転とするが稲は低くするから、乾燥状態における穀粒の損傷を減少させる。また、一番コンベア32は水分値が中間のときは稲麦何れも高回転としているから、搬送力を強くし詰まり発生を抑制させる。また、水分値が所定以上に高いときは稲麦何れも回転を低く制御するから、脱ぷを減少させる。
【0020】しかして、扱胴20は、水分値によって回転を変更するように構成しているから、穀粒および穀稈を最適な状態で脱穀する。即ち、一例を示すと、水分値が低いとき麦は高回転とするが稲は低くすることにより、脱穀の際の穀粒の損傷および穀稈切れの発生を抑制し、水分値が中間のときは稲麦何れも高回転とすることにより、効率の良い脱穀となり、水分値が所定以上に高いときは稲麦何れも回転を低くして、脱ぷ発生を抑制する。また、前記送風唐箕23は、水分値によって回転を変更するように構成しているから、風選を良好に行える。即ち、送風唐箕23は水分値と回転数を比例関係で高低させ、水分値が高いときは回転数を上昇させ、水分値が低いときは回転数を低下させ、この場合、稲に対して麦の場合、やや高く回転を推移させているから、稲に比して選別負荷の大きい麦でも良好な選別となる。
【0021】この場合、穀稈に水滴が付着している等の原因で穀稈の水分値が特異値となったときは、穀粒の水分値に関わらず扱胴20の回転は低く、送風唐箕23は最高回転になるように制御するから、最適な状態での作業が実現される。しかして、揺動選別棚26の移送棚28の上方には、藁屑や粉塵や泥土等を掃除する掃除体40を設けているから、移送棚28に並設した移送突起27の間の異物堆積による目詰まりを除去し、移送力を発揮させる。この場合、掃除体40は揺動選別棚26の揺動方向と平行に設け、揺動方向に対して交差方向に往復移動するように設けているから、掃除体40は移送棚28の上面に摺接して藁屑や粉塵や泥土等が付着して目詰まりするのを抑制する。実施例では、掃除体40は回転ブラシ体41により構成し、回転ブラシ体41の中心のブラシ回転軸42の基部を脱穀装置3の前板43の前側に設けた軸受体44に軸装し、軸受体44には前記ブラシ回転軸42を回転させる回転モータ45を設けるとともに螺子軸46を螺合させ、螺子軸46には移動用モータ47の回転を伝達するようにしているから、回転ブラシ体41は回転モータ45により常時回転し、移動用モータ47により正逆回転する螺子軸46により軸受体44が往復移動し、これにより回転ブラシ体41は移送棚28上を往復移動して藁屑や粉塵や泥土等を除去する。また、回転ブラシ体41はブラシ回転軸42に螺旋状に植毛すると、回転ブラシ体41は回転することにより藁屑や粉塵や泥土等を除去しながら、移送棚28より剥離させたものを終端側に搬送するので、一層確実に除去して、好適である。
【0022】
【効果】本発明は、脱穀室21および風選室25並びに揺動選別棚26とを有する脱穀装置3と、該脱穀装置3により脱穀された穀粒を一時貯留するグレンタンク5を有するコンバインにおいて、前記グレンタンク5の底部には穀粒を排出する螺旋搬送体11を有する穀粒搬送装置8を設け、前記螺旋搬送体11の上方には該螺旋搬送体11の全長に亘ってシャッタ12を隙間調節自在に設け、前記螺旋搬送体11と前記シャッタ12との間の隙間はグレンタンク5内の穀粒の水分率によって制御するように構成したコンバインとしたものであるから、グレンタンク5から排出オーガ10へ至る排出経路中の搬送量を適量に制御して、詰まり発生を防止する。本発明は、脱穀室21および風選室25並びに揺動選別棚26とを有する脱穀装置3と、該脱穀装置3により脱穀された穀粒を一時貯留するグレンタンク5を有するコンバインにおいて、前記揺動選別棚26の始端側には終端側に移送する移送突起27を並設した移送棚28を設け、前記揺動選別棚26のうち少なくとも移送棚28または揺動方向の全長に亘って噴風可能なエアーノズル35を複数配置したコンバインとしたものであるから、穀粒、穀稈、揺動選別棚26等を乾燥させ、選別を良好にする。本発明は、前記装置において、前記エアーノズル35は前記揺動選別棚26の揺動方向の終端側に向けて噴風するようにしたコンバインとしたものであるから、エアーノズル35の送風により処理物を下手側に搬送できる。本発明は、脱穀室21および風選室25並びに揺動選別棚26とを有する脱穀装置3と、該脱穀装置3により脱穀された穀粒を一時貯留するグレンタンク5を有するコンバインにおいて、前記揺動選別棚26は、穀粒および穀稈の水分値により揺動振幅のストロークを変更するように構成したコンバインとしたものであるから、水分値が高いときは早く移送して負荷を軽減させられる。本発明は、前記装置において、前記揺動選別棚26の終端部はシリンダ54により上下および揺動自在に支持し、前記揺動選別棚26の終端左右両側に設けた上側ローラ50は固定部に回動自在に設けた断面チャンネル形状の上側ガイド51に夫々嵌合させ、該上側ガイド51はエンジンの回転により前後回動して揺動選別棚26を揺動させるように構成したコンバインとしたものであるから、簡単な構成で、揺動ストロークと揺動傾斜を変更するように構成できる。
【出願人】 【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
【出願日】 平成13年3月6日(2001.3.6)
【代理人】 【識別番号】100089934
【弁理士】
【氏名又は名称】新関 淳一郎
【公開番号】 特開2002−253035(P2002−253035A)
【公開日】 平成14年9月10日(2002.9.10)
【出願番号】 特願2001−61227(P2001−61227)