| 【発明の名称】 |
コンバインの穀粒排出装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】糸原 敦也
|
| 【要約】 |
【課題】煩わしい操作をしなくても容易にグレンタンクを機体外側へ開放してメンテナンスをすることができると共に、穀粒漏れの心配もなく、回動支点の強度も確保しやすい穀粒排出装置を提供する。
【解決手段】機体の一側に脱穀選別装置6を備えると共に、機体の他側に横ラセン10を内装したグレンタンク4を備え、該グレンタンク4の後方にオーガ縦ラセン11及びオーガ横ラセン28を内装した排出オーガ5を備えたコンバインの穀粒排出装置において、前記排出オーガ5の縦筒8を支点に前記グレンタンク4を機体外側方に回動可能に構成すると共に、前記横ラセン10より下方に位置するオーガ縦ラセン11の直下部分から穀粒排出装置の動力を入力したことを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 機体の一側に脱穀選別装置(6)を備えると共に、機体の他側に横ラセン(10)を内装したグレンタンク(4)を備え、該グレンタンク(4)の後方にオーガ縦ラセン(11)及びオーガ横ラセン(28)を内装した排出オーガ(5)を備えたコンバインの穀粒排出装置において、前記排出オーガ(5)の縦筒(8)を支点に前記グレンタンク(4)を機体外側方に回動可能に構成すると共に、前記横ラセン(10)より下方に位置するオーガ縦ラセン(11)の直下部分から穀粒排出装置の動力を入力したことを特徴とするコンバインの穀粒排出装置。 【請求項2】 前記脱穀選別装置(6)とグレンタンク(4)との空間を利用して機体の前方から後方に伝動した動力を、グレンタンク(4)の後側からオーガ縦ラセン(11)に入力したことを特徴とする請求項1記載のコンバインの穀粒排出装置。 【請求項3】 前記グレンタンク(4)の前方からグレンタンク(4)の下方を通してオーガ縦ラセン(11)に入力したことを特徴とする請求項1記載のコンバインの穀粒排出装置。 【請求項4】 穀粒排出装置へ伝動する入力軸(51)をグレンタンク(4)内の横ラセン(10)に対して側面視で平行に設けたことを特徴とする請求項3記載のコンバインの穀粒排出装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、コンバインの穀粒排出装置に関する。 【0002】 【従来の技術】機体の一側に脱穀選別装置を備えると共に、機体の他側にグレンタンクを備え、該グレンタンクの後方に排出オーガを備えたコンバインの穀粒排出装置への伝動については、機体側に設けたエンジンからの動力を伝動する駆動プーリを設けると共にグレンタンク内の横ラセン前方側に従動プーリを設け、前記駆動プーリからの動力をテンションクラッチを介して従動プーリにベルト伝動することにより、横ラセンに伝動された動力がベベルギヤを介してオーガ縦ラセンへ伝動して排出オーガよりモミを排出するものが従来からあった。また、特開平4−365423号公報の穀粒排出装置のように、グレンタンク内の横ラセンを排出オーガの縦筒後方まで延長して設けた従動プーリに伝動して排出オーガよりモミを排出するものがあった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】前記従来のもののように、脱穀選別装置を機体内側からメンテナンスするためにグレンタンクを機体外側方に回動する時、横ラセンの前方側に従動プーリを設けたものの場合は、テンションクラッチを緩めて伝動ベルトを従動プーリより外し、排出オーガの縦筒を回動中心にグレンタンクを機体外側方に回動するという手順になるが、ベルトを従動プーリの横側にずらして外す際、ベルトが従動プーリの方に戻ろうとしてベルトが従動プーリに引っ掛かるので、オペレーターがベルトを外す側に抑えながらグレンタンクを回動しなければならないので、作業が非常に面倒である。また、特開平4−365423号公報のもののように、グレンタンクと排出オーガの縦ラセンとの連結部に回動支点を設けて、グレンタンクのみ回動するものの場合は、グレンタンクの回動操作は簡単であるが、グレンタンクと排出オーガの縦ラセンとの連結部が完全に密着しないと、穀粒が漏れるなどの不具合が発生すると共に、重量のあるグレンタンクを機体外側に回動する場合には、回動支点の強度を確保するのが容易ではないという課題があった。 【0004】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明においては、機体の一側に脱穀選別装置を備えると共に、機体の他側に横ラセンを内装したグレンタンクを備え、該グレンタンクの後方にオーガ縦ラセン及びオーガ横ラセンを内装した排出オーガを備えたコンバインの穀粒排出装置において、前記排出オーガの縦筒を支点に前記グレンタンクを機体外側方に回動可能に構成すると共に、前記横ラセンより下方に位置するオーガ縦ラセンの直下部分から穀粒排出装置の動力を入力したことを第1の特徴とする。 【0005】また、前記脱穀選別装置とグレンタンクとの空間を利用して機体の前方から後方に伝動した動力を、グレンタンクの後側からオーガ縦ラセンに入力したことを第2の特徴とする。 【0006】また、前記グレンタンクの前方からグレンタンクの下方を通してオーガ縦ラセンに入力したことを第3の特徴とする。 【0007】また、穀粒排出装置へ伝動する入力軸をグレンタンク内の横ラセンに対して側面視で平行に設けたことを第4の特徴とする。 【0008】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、以下図面の例に基づいて具体的に説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態を示すコンバインの全体平面図であり、通常のコンバイン同様に、前方の前処理部1、その後方に設けたエンジン2及び運転操作部を内装したキャビン3、更にその後方に設けたグレンタンク4及び排出オーガ5により構成される穀粒排出装置、その側方に設けた脱穀選別装置6、最後部のワラ処理部7及びこれら諸装置の下部に設けた左右の走行装置等により成っている。 【0009】前記排出オーガ5は縦筒8及び横筒9より構成してあり、図1のように縦筒8を回動支点にグレンタンク4を機体外側方に回動できるように構成してあるので、脱穀選別装置6のグレンタンク4側を容易にメンテナンスできる。 【0010】図2はグレンタンク4の右側断面図であり、10はグレンタンク4内の穀粒を排出オーガ5側に移送する横ラセン、11は縦筒8に内装されたオーガ縦ラセンであり、該横ラセン10とオーガ縦ラセン11をベベルギヤ12,13により連結することにより伝動している。 【0011】また、14はグレンタンク4と排出オーガ5の縦筒8を連結する連結部材であり、機体フレーム15に設けた支持部材16により支持されていて、グレンタンク4を前記のように機体外側方に回動する場合、排出オーガ5の縦筒8は回動せず、グレンタンク4及びグレンタンク4に固定された連結部材14が回動することにより行われる。 【0012】17は後述する入力軸であり、エンジン2から伝達された動力を前記支持部材16に支持されたベベルギヤ18,19を介してオーガ縦ラセン11及び横ラセン10に伝達している。 【0013】図3は穀粒排出装置の伝動図であり、エンジン2からの動力を伝動プーリ20,21,22,23、伝動ベルト24,25、ユニバーサルジョイント26,27を介して前記入力軸17に伝達している。伝達された動力はベベルギヤ18,19を介してオーガ縦ラセン11に伝達され、ベベルギヤ13,12を介してグレンタンク4の横ラセン10に伝達され、また、オーガ縦ラセン11とオーガ横ラセン28を連結するオーガ連結ラセン29を設けてあり、それぞれをベベルギヤ30,31,32,33により連結している。34は穀粒排出装置の作動を入切するテンションクラッチである。 【0014】次に本発明の穀粒排出装置の操作手順を説明する。コンバインにより刈取り作業を行い、グレンタンク4内にモミが満杯になったら、コンバインをモミ排出位置まで移動したあと、排出オーガ5を起伏及び旋回して排出オーガ5の先端を排出する方向に向ける。 【0015】そこで、まず運転席の穀粒排出スイッチ(図示せず)を操作すると、テンションクラッチ34の伝動モータが回転することにより伝動ベルト25が張られるので、エンジン2の動力が穀粒排出装置に伝達されることになり、排出オーガ5から穀粒が排出される。 【0016】そして、脱穀選別装置6のグレンタンク4側をメンテナンスしたい場合には、グレンタンク4のロック装置を解除し、グレンタンク4の前方側を機体外側に引っ張るだけで、排出オーガ5の縦筒8を回動支点にグレンタンク4が開放されるので、従来のような伝動ベルト25の着脱等の煩わしい操作をしなくても容易にメンテナンスをすることができると共に、穀粒漏れの心配もなく、回動支点の強度も確保しやすい構造になっている。 【0017】また、図1に示すように、エンジン2から穀粒排出装置のオーガ縦ラセン11へは、脱穀選別装置6とグレンタンク4の間の空間を利用して機体の後方に伝達した動力を、グレンタンク4の横ラセン10より下方に位置するオーガ縦ラセン11の直下部分から入力するように構成したので、グレンタンク4を機体外側へ回動することにより伝動ベルト24,25、テンションクラッチ34等のメンテナンスも容易にできる。 【0018】図4は、本発明の第2の実施の形態を用いたコンバインの全体平面図であり、第1実施例を用いた図1と同様に縦筒8を回動支点にグレンタンク4を機体外側方に回動できるように構成してあるので、脱穀選別装置6のグレンタンク4側を容易にメンテナンスできる。 【0019】図5はグレンタンク4の右側断面図であり、10はグレンタンク4内の穀粒を排出オーガ5側に移送する横ラセン、11は縦筒8に内装されたオーガ縦ラセンであり、該横ラセン10とオーガ縦ラセン11をベベルギヤ12,13により連結することにより伝動している。 【0020】また、14はグレンタンク4と排出オーガ5の縦筒8を連結する連結部材であり、機体フレーム15に設けた支持部材16により支持されていて、グレンタンク4を機体外側方に回動する場合、排出オーガ5の縦筒8は回動せず、グレンタンク4及びグレンタンク4に固定された連結部材14が回動する。 【0021】51は入力軸であり、エンジン2から従動プーリ52に伝達された動力をケース53に内装した軸54,55、ベベルギヤ56,57,58,59を介して入力軸51まで伝達した動力を前記支持部材16に支持されたベベルギヤ60,61を介してオーガ縦ラセン11及び横ラセン10に伝達している。 【0022】図6は穀粒排出装置の伝動図であり、エンジン2からの動力を伝動プーリ62,63,64、伝動ベルト65,66、カウンターケース67に内装されたギヤ68,69、ベベルギヤ70,71を介して前記従動プーリ52に伝達し、更にケース53に内装した軸54,55、ベベルギヤ56,57,58,59を介して入力軸51に伝達している。伝達された動力はベベルギヤ60,61を介してオーガ縦ラセン11に伝達され、ベベルギヤ13,12を介してグレンタンク4の横ラセン10に伝達され、また、オーガ縦ラセン11とオーガ横ラセン28を連結するオーガ連結ラセン29を設けてあり、それぞれをベベルギヤ30,31,32,33により連結している。72は穀粒排出装置の作動を入切するテンションクラッチである。 【0023】そこで、運転席の穀粒排出スイッチを操作すると、テンションクラッチ72の伝動モータが回転することにより伝動ベルト66が張られるので、エンジン2の動力が穀粒排出装置に伝達されることになり、排出オーガ5から穀粒が排出される。 【0024】また、図4に示すように、エンジン2から穀粒排出装置のオーガ縦ラセン11へは、従来と同様にグレンタンク4の前方の空間を利用して横ラセン10の前方に伝達した動力をエンジンルーム内に内装したケース53を介し、グレンタンク4の下方を通して排出オーガ5のオーガ縦ラセン11の直下部分に入力するように構成すると共に、側面視でグレンタンク4の横ラセン10と入力軸51が平行になるように設けたので、テンションクラッチ72までの構成を従来のものから利用することも可能であり、機体後方への伝動を機体フレーム15の中または下方に配置できるので、グレンタンク4の回動後の空間が従来と同様の広さを確保できると共にシンプルにレイアウトでき、グレンタンク4を機体外側へ回動することにより伝動ベルト66、テンションクラッチ72等のメンテナンスも容易にできる。 【0025】 【発明の効果】本発明は機体の一側に脱穀選別装置を備えると共に、機体の他側に横ラセンを内装したグレンタンクを備え、該グレンタンクの後方にオーガ縦ラセン及びオーガ横ラセンを内装した排出オーガを備えたコンバインの穀粒排出装置において、前記排出オーガの縦筒を支点に前記グレンタンクを機体外側方に回動可能に構成すると共に、前記横ラセンより下方に位置するオーガ縦ラセンの直下部分から穀粒排出装置の動力を入力したことを特徴とするので、伝動ベルトの着脱等の煩わしい操作をしなくても容易にグレンタンクを機体外側へ開放してメンテナンスをすることができると共に、穀粒漏れの心配もなく、回動支点の強度も確保しやすい構造になった。 【0026】また、前記脱穀選別装置とグレンタンクとの空間を利用して機体の前方から後方に伝動した動力を、グレンタンクの後側からオーガ縦ラセンに入力したことを特徴とするので、グレンタンクを機体外側へ回動することにより伝動ベルト、テンションクラッチ等のメンテナンスも容易にできる。 【0027】また、前記グレンタンクの前方からグレンタンクの下方を通してオーガ縦ラセンに入力したことを特徴とするので、テンションクラッチまでの構成を従来のものから利用することも可能であり、グレンタンクを機体外側へ回動することにより伝動ベルト、テンションクラッチ等のメンテナンスも容易にできる。 【0028】また、穀粒排出装置へ伝動する入力軸をグレンタンク内の横ラセンに対して側面視で平行に設けたことを特徴とするので、機体後方への伝動を機体フレームの中または下方に配置できるので、グレンタンクの回動後の空間が従来と同様の広さを確保できると共にシンプルにレイアウトできる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000001878 【氏名又は名称】三菱農機株式会社
|
| 【出願日】 |
平成13年2月26日(2001.2.26) |
| 【代理人】 |
|
| 【公開番号】 |
特開2002−247912(P2002−247912A) |
| 【公開日】 |
平成14年9月3日(2002.9.3) |
| 【出願番号】 |
特願2001−50194(P2001−50194) |
|