| 【発明の名称】 |
脱穀装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】里路 久幸
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| 【要約】 |
【課題】均平装置の駆動手段が揺動棚の揺動作用の影響を受けないようにする。
【解決手段】扱胴2から揺動棚13へ落下した被処理物の山を均平にする均平板22を設けるとともに、該均平板22の駆動手段24を脱穀装置dの機枠1もしくは機枠1と一体的に設ける。そして、上記均平板22の駆動手段24を上記揺動棚13の前方の位置に設ける。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 扱胴を有する脱穀部と揺動棚を有する選別部とからなるコンバインの脱穀装置において、前記扱胴から前記揺動棚へ落下した被処理物の山を均平にする均平装置を設けるとともに、該均平装置の駆動手段を脱穀装置の機枠もしくは機枠と一体的に設けることを特徴とする脱穀装置。 【請求項2】 前記均平装置の駆動手段は前記揺動棚の前方の位置に設けることを特徴とする請求項1記載の脱穀装置。 【請求項3】 前記均平装置は、前記揺動棚の前方に設けた回動支点を中心に回動する軸の先端部に板状の均平板を取り付け、前記軸の回動に伴ない前記均平板を左右方向に移動させる構成としたことを特徴とする請求項1又は2記載の脱穀装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、コンバインの脱穀装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】コンバインの脱穀装置は、扱胴を有する脱穀部と揺動棚を有する選別部とからなり、扱胴から揺胴棚上に漏下した穀粒とわら屑の混ざっている被処理物は、前方の移送棚から後方のグレンシーブへ送られ、ここで揺動選別される。しかしながら、従来の脱穀装置の場合、扱胴から漏下する被処理物は、扱胴の回転方向に片寄って揺動棚の左右いずれかの方向に集中的に漏下し、それが後方のグレンシーブに送られて揺動選別されるので、グレンシーブ上に均一に被処理物が分散しないために選別不良を生じる。また、このように棚の全幅を有効に利用していないのでロスが増大する。 【0003】そこで、このような不具合を解消するために、扱胴から揺動棚へ片寄って漏下した被処理物の山を均平にするワイパ式の均平装置を設ける方法が提案されている。しかし、この従来の提案によると、均平装置の駆動モータを揺動棚に設けているので、作動中はモータも揺動するため、モータが早くだめになってしまうという問題がある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の問題に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、均平装置を設けるとともに、該均平装置の駆動手段を揺動棚とは別の場所に設けることで従来の問題を解消することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】かかる目的は、請求項1の発明によれば、扱胴を有する脱穀部と揺動棚を有する選別部とからなるコンバインの脱穀装置において、前記扱胴から前記揺動棚へ落下した被処理物の山を均平にする均平装置を設けるとともに、該均平装置の駆動手段を脱穀装置の機枠もしくは機枠と一体的に設けることによって達成される。すなわち、均平装置の駆動手段であるモータを揺動棚には設けず、脱穀装置の機枠もしくは機枠と一体的に設ける構成としている。よって、駆動手段は揺動棚の揺動には影響を受けなくなる。 【0006】また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記均平装置の駆動手段を前記揺動棚の前方の位置に設ける構成としている。このように、駆動手段を揺動棚の前方に設け、これによって駆動される均平装置は揺動棚上に配置されるように構成する。また、請求項3の発明は、請求項1又は請求項2の発明において、前記均平装置は、前記揺動棚の前方に設けた回動支点を中心に回動する軸の先端部に板状の均平板を取り付け、前記軸の回動に伴ない前記均平板を左右方向に移動させる構成としている。つまり、均平板を揺動棚上で車のワイパのように左右に移動させて、被処理物の山を均して均平にする構成としている。 【0007】 【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明に係わるコンバインの一例を示す全体側面図である。図示するコンバインは一般的な構造のもので、クローラ(走行装置)a、刈取部b、刈り取った穀稈を搬送しながら脱穀装置に供給するフィードチェーンc、供給された穀稈を脱穀する脱穀装置d、脱穀した穀物を貯留する穀物タンクe、貯留した穀物を機外へ排出するオーガf、操縦部g、その他伝動機構等を有している。 【0008】本発明はこのようなコンバインの脱穀装置dに関するものである。図2乃至図6は本発明に関連して脱穀装置dの構造の一例を示すもので、図2は脱穀装置dの内部の構造を示す縦断面図であり、図3は平面図、図4は図2におけるA−A断面図、図5は図2におけるB−B断面図、図6は図2におけるC−C断面図である。 【0009】同図に示すように、脱穀装置dは上部の脱穀部100と下部の選別部200とからなる。ここで、上記脱穀部100は、扱胴2、扱室処理胴(以下「2番処理胴」と称する)5、排塵処理胴8等を所定位置に配設してなる。上記扱胴2は、比較的大径のシリンダ状に形成されており、両端を回転自在に軸支された回転軸3を中心に回転するようになっている。また、この扱胴2の周面には回転軸3方向からみてほぼ山状ないしは三角形状の環状ピン4が多数ランダムに設けられている。また、扱胴2の回りには受け網10が配設され(図2、図5等を参照)、扱胴2で脱穀されて被処理物は受け網10から下方の揺動棚13上に漏下する。 【0010】上記2番処理胴5は、特に枝梗や藁屑の多い2番還元物を専用に処理して選別精度の向上を図るためのもので、小径のシリンダ状に形成されており、上記扱胴2の右側下方に扱胴2と平行に配設されている(図3、図4等を参照)。また、2番処理胴5の周面には、形状及び向きの異なる2種類のピン(羽根)6、7が設けられている。上記排塵処理胴8は、藁屑と籾をさらに分離、再処理して脱穀能力を向上させるためのもので、上記2番処理胴5よりも大径のシリンダ状に形成されており、且つ2番処理胴5と同軸上に設けられて一緒に回転するように構成されている。また、排塵処理胴8の周面には螺旋状の羽根9が設けられている。 【0011】また、上記排塵処理胴8の左側方には、脱穀装置の左右方向(つまり幅方向)を回転軸とする吸引ファン11が配設され、該吸引ファン11の上に側面視ほぼ山状のガイド板12が設けられている。 【0012】一方、上記選別部200は、揺動棚13、送風ファン17、1番ラセン18、2番ラセン19等を所定位置に配設してなる。上記揺動棚13は、前方に移送棚14、中央にシーブ15、後方に移送棚16を配し、図示しない駆動手段によって揺動棚13全体が揺動するように構成されている。また、上記シーブ15は作業条件に合わせて最適の選別能力を発揮するようにその角度を調節できるようになっている。一般には、被処理物の層厚が少ない場合はシーブ15の傾斜角度を小さくして各シーブの隙間を狭くし、反対に層厚が多い場合はシーブ15の傾斜角度を大きくして各シーブの隙間を広くする。被処理物の層厚は、例えば2番処理胴5の上方の機壁に設置した圧力センサ21によって検知する。なお、本明細書では、上記シーブ15のうち、被処理物が上記1番ラセン18上に落下する範囲をグレンシーブ15a、上記2番ラセン19上に落下する範囲をチャフシーブ15bと称する。 【0013】上記送風ファン17は、上記揺動棚13の下部に配置され、上記シーブ15の下方から送風し、送風ファン17の回転数を変更することにより選別室内の風量を調節して選別状態(選別精度)を調整することが可能になっている。上記1番ラセン18は、脱穀装置の幅方向にわたって配設され、上記グレンシーブ15aより落下してくる被処理物を搬送する。また、上記2番ラセン19は、上記1番ラセン18同様、脱穀装置の幅方向に配設され、上記チャフシーブ15bより落下してくる枝梗や藁屑の多いいわゆる2番還元物を搬送して揚穀ラセン20へ供給する。そして、2番還元物は揚穀ラセン20によって上方へ移送され、再び上記2番処理胴5へ送られて処理される。 【0014】以上の構成において、図示しないエンジンからの駆動が伝達されて、上記扱胴2、2番処理胴5及び排塵処理胴8が同一方向に回転する。そして、刈取部bで刈り取られた穀稈は脱穀装置d内に供給され、まず扱胴2で脱穀される。脱穀された被処理物は受け網10から揺動棚13上に漏下し、ここで揺動選別される。揺動選別によって籾と藁屑等に分離され、分離された籾は1番ラセン18で前記穀物タンクeへ送られる。また藁屑等は吸引ファン11によって機外へ排出される。 【0015】また、扱胴2で脱穀された被処理物の一部は2番処理胴5又は排塵処理胴8へ漏下して処理され、さらに揺胴棚13で揺動選別される。また、前述したように、揺動棚13で揺動選別され、2番ラセン19に回収された枝梗や藁屑の多い2番還元物は、揚穀ラセン20によって2番処理胴5へ搬送して更に処理することで、選別精度を上げている。 【0016】次に、本発明に係わる均平装置の構成について説明する。図7乃至図9はかかる構成を説明するためのもので、図7は脱穀装置の縦断面図、図8は図7のD−D断面図、図9は内部の要部平面図である。脱穀装置dの前方の機枠1に取付板26を介してアクチュエータ24を配設する。アクチュエータ24の先端には該アクチュエータ24の回動支点を中心に水平方向に回動する軸23を取り付けるとともに、その軸23の先端部に板状の均平板22を取り付ける。そして、アクチュエータ24の駆動により前記軸23が回動して前記均平板22は水平左右の機枠方向に向けて往復移動するように構成されている。 【0017】前にも説明したように、上記扱胴2から漏下する被処理物は扱胴2の回転方向に偏って揺動棚13の一方向に集中的に受け網10から漏下する。扱胴2の回転方向が脱穀装置の背面側からみて反時計回り(図8の矢印方向)の場合、揺動棚13の右側方部(図9のPで示す領域を参照)に集中して漏下し被処理物25の山が出来る。この被処理物25の山を上記均平板22によって均して、扱胴2から漏下する被処理物25を移送棚14上に均一に分散させ、棚の全横幅を有効に利用して選別性能を向上する。上記構成において、均平板22は、その回動支点を揺動棚13の前方に設けており、その揺動棚13の前方に設けた回動支点を中心に均平板22が回動するので、均平板22の先端部の周速が最も大きく、これにより被処理物25を移送棚14上で均平にする作用と共に、被処理物25を後方のシーブ15へ放射拡散させる効果を有する。 【0018】また、上述のとおり、均平装置の駆動源であるアクチュエータ24は脱穀装置の機枠1と一体的に設け、揺動棚13には設けていないので、アクチュエータ24が揺動棚13の揺動作用の影響を受けることがなく、駆動源が早くだめになってしまう不具合は生じない。 【0019】次に、前記2番処理胴5と排塵処理胴8の下方に設ける拡散装置について説明する。図10はこの拡散装置の構成を説明するための脱穀装置の内部構造図、図11は図10のE−E断面図である。全体的な構成はすでに説明したとおりである。そして、2番処理胴5と排塵処理胴8の下方にこれらと平行に長手にわたって拡散ロータ27を配設している。該拡散ロータ27は、全体が円筒状に形成され、その相対向する位置にあって長手にわたる2枚の羽根部材28、28を設けている。また、該拡散ロータ27の回転軸33に取り付けたプーリ31と前記扱胴2の回転軸3に取り付けたプーリ29との間にベルト30を掛け渡し、扱胴2の回転駆動力が拡散ロータ27に伝達され、拡散ロータ27は扱胴2と同方向に回転するようになっている。かかる構成において、2番処理胴2と排塵処理胴8とから受け網32を通過して漏下する被処理物を上記拡散ロータ27で跳ね飛ばして揺動棚13の左方向へ拡散させる。これによって、揺動棚13上に部分的に集中して被処理物が漏下するのを防止し、棚の全幅を有効利用して選別性能を向上できる。 【0020】次に、吸引ファン上部に設ける傾斜ガイド板について説明する。前述したように、排塵処理胴8の左側方には、脱穀装置の左右方向(つまり幅方向)を回転軸とする吸引ファン11が配設され、該吸引ファン11の上に側面視ほぼ山状のガイド板12が設けられている。そして、図12に示すように、さらに吸引ファン11の上部にあって上記ガイド板12の上に、脱穀装置の機枠後側板1bから揺動板13上部へ向けて下方に傾斜させた傾斜ガイド板34を設けている。従来のガイド板12だけの場合、その上部に配設した排わらチェーン38で搬送される脱穀済みのわらの中にササリ粒があり、このササリ粒が落下して上記ガイド板12の後側の空間に溜まりやすく、しかもそのササリ粒を回収することが十分できなかった。上記のように傾斜ガイド板34を設けることにより、ササリ粒が吸引ファン11上部に溜まることがなく、しかもそのササリ粒を揺動棚13上に回収することが出来る。 【0021】次に、上記吸引ファン11を上下に移動可能とする構成を説明する。図13に示すように、前方端を支点に後方部が上下に移動可能なスイングアーム36の後方端に吸引ファン11が取り付けられ、ガイド板12は吸引ファン11と一体で動くスイングアーム36に固定され、さらに駆動チェン35及び駆動プーリ39を含む伝動部もスイングアーム36に内蔵されている。スイングアーム36の上下動によって吸引ファン11は上方の位置(H)、中間の位置(M)、下方の位置(L)という具合に上下に位置を調節可能に構成されている。これによって、例えばわら屑の多いときは、吸引力を強くするため、吸引ファン11を下にさげ揺動棚13に近づけて多くのわら屑を機外に排出できるようにし、一方わら屑の少ないときは、吸引ファン11を上にあげて(つまり揺動棚13から離して)、吸引力を弱めてロスを低減させることができる。 【0022】次に、上記吸引ファンを複数個設ける構成を説明する。すなわち、図14に示すとおり、前吸引ファン37aと後吸引ファン37bとを水平方向に前後して2列に配設する。これによって、揺動棚13の長手方向に対しての吸引作用幅が広くなるので、選別性能を向上できる。なお、図14には一例として吸引ファンを2個設けた場合を示しているが、これに限定されるわけではなく、スペースの許す限りにおいて吸引ファンを3個以上設ける構成としても構わない。 【0023】また、図15は、上述の図14と同様に、前吸引ファン37aと後吸引ファン37bとを設けているが、ここでは後吸引ファン37bを前吸引ファン37aより高い位置に設ける構成としている。これによって、棚前方にある粗大わら屑を速やかに機外へ吸引排出し、後方の棚で精度の高い選別を行うようにする。また、前述の図14に示したように前吸引ファン37aと後吸引ファン37bとを水平方向に前後して2列に設ける構成において、前吸引ファン37aの吸引力を後吸引ファン37bの吸引力よりも大きくする。吸引力を大きくする手段は例えば回転数を上げるようにする。このような構成によっても、棚前方にある粗大わら屑を速やかに機外へ吸引排出して、後方の棚で精度の高い選別を行うことができる。 【0024】 【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係るコンバインの脱穀装置によれば、扱胴から揺動棚へ漏下した被処理物の山を均平にする均平装置を設けるとともに、該均平装置の駆動手段を脱穀装置の機枠もしくは機枠と一体的に設ける構成としたので、該駆動手段は揺動棚の揺動の影響を受けずに済み、長く持たせることが出来る。また、構成も簡単にすることができる。 【0025】また、本発明によれば、前記均平装置の駆動手段を前記揺動棚の前方の位置に設ける構成とすることにより、その揺動棚の前方に設けた回動支点を中心に均平装置が回動するので、これにより被処理物を揺動棚上で均平にする作用と共に、被処理物を後方のシーブへ放射拡散させる効果を有する。 【0026】また、上記均平装置は、前記揺動棚の前方に設けた回動支点を中心に回動する軸の先端部に板状の均平板を取り付け、前記軸の回動に伴ない前記均平板を左右方向に移動させる構成とすることにより、均平板を揺動棚上で車のワイパのように左右に移動させて、部分的に集中した被処理物の山を効果的に均して均平にすることが出来る。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000125 【氏名又は名称】井関農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年1月23日(2001.1.23) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100077779 【弁理士】 【氏名又は名称】牧 哲郎 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−218833(P2002−218833A) |
| 【公開日】 |
平成14年8月6日(2002.8.6) |
| 【出願番号】 |
特願2001−14090(P2001−14090) |
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