| 【発明の名称】 |
引起駆動伝達装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】桐畑 俊紀
【氏名】森山 浩二
【氏名】上田 康文
【氏名】織田 正明
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| 【要約】 |
【課題】引起入力ケースからの駆動の導出の数を任意に設定可能な設計とすることで、製作部品の共通化を図る。
【解決手段】多条型コンバインの前方に横架する横駆動軸29の動力を、引起し・刈取装置の前部に複数立設する引起ケース23に伝達して、該引起ケース23内のタイン付チェンを駆動する引起駆動伝達装置であって、該引起駆動伝達装置は、前記横駆動軸29より垂設する引起入力ケース39と、一側を該引起入力ケース39側面に固設し、他側を前記引起ケース23の上部後面に固設する分岐ケース22より構成した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 多条型コンバインの前方に横架する横駆動軸の動力を、引起し・刈取装置の前部に複数立設する引起ケースに伝達して、該引起ケース内のタイン付チェンを駆動する引起駆動伝達装置であって、該引起駆動伝達装置は、前記横駆動軸より垂設する引起入力ケースと、一側を該引起入力ケース側面に固設し、他側を前記引起ケースの上部後面に固設する分岐ケースより構成した引起駆動伝達装置。 【請求項2】 前記引起駆動伝達装置のうち、左右両側に配する引起ケースに動力を伝達する引起駆動伝達装置は、引起入力ケースの下部内側面に分岐ケースを固設する構成としたことを特徴とする請求項1に記載の引起駆動伝達装置。 【請求項3】 前記引起駆動伝達装置のうち、中央側に配する引起ケースに動力を伝達する引起駆動伝達装置は、偶数条型のコンバインの場合下部両側面に分岐ケースを固定し、奇数条型のコンバインの場合下部側面の一側に分岐ケースを固定し、他側を蓋体で覆うことを特徴とする請求項1に記載の引起駆動伝達装置。 【請求項4】 前記引起入力ケースの構造であって、ケース内部表面に耐摩耗処理を施すとともに、前記横駆動軸の駆動を入力する駆動入力チェンの内周側に、チェンガイドを備えた構成とした請求項1に記載の引起駆動伝達装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は連続的に穀稈を刈取って脱穀するコンバインに関し、より詳しくは、引起し装置の構造に関する。 【0002】 【従来の技術】従来のコンバインは、刈取部前側に立設した引起ケースと、該引起ケースの後側に備える穀稈搬送機構等から構成する引起し装置を備えている。該引起し装置において、引起ケースに取入れられた穀稈は、株元を刈刃によって切断されたのち、穀稈搬送機構によって脱穀部に送給される。 【0003】前記引起ケースへ駆動を伝達する引起駆動伝達装置は、引起入力ケースにシャフト、ギヤ、スプロケット、チェン等を内蔵する構成としている。ここで、引起入力ケースは、一つの引起ケースに対して、一つ備えられるものが一般的であるが、部品点数の削減や、穀稈穂先部搬送スペースの確保、そして、運転者の穀稈の視認性を向上させる観点から、一つの引起入力ケースから、二つの引起ケースのための駆動を導出する構成のものがある。 【0004】例えば、図16に示すごとくの6個の引起ケース123a・123b・・・を備える6条刈のコンバインにおいては、合計4個の引起入力ケース135a・135bが具備されている。この4個の引起入力ケース135a・135bのうち、機体進行方向左右端部に位置しない引起入力ケース135aにおいては、横駆動軸129からスプロケット142・143及びチェン144を介して駆動軸141を回転駆動し、該駆動軸141の両端にベベルギア149・149を軸支し、該ベベルギア149・149に駆動入力軸145・145の軸端に備えるベベルギア146・146を噛合させ、駆動入力軸145・145を回転駆動し、該駆動入力軸145・145の回転駆動は、他端に備える駆動スプロケット147・147を介して、引起ケース123a・123a内のタイン125・125を具備するタイン付チェン124・124に伝える構成としたものがある。このように、一つの引起入力ケース135aから、二つの引起ケース123a・123bの駆動を導出している。 【0005】また、機体進行方向左右端部に位置する引起入力ケース135bの構成においては、一つの引起ケース123bへ駆動を導出する構成となるため、横駆動軸129からベベルギア138・139を介して、スプロケット135及びスプロケット136を介して、タイン付チェン124を送る構成としている。このように、左右端部に位置する引起入力ケース135b・135bは、その他の引起入力ケース135a・135aとは異なる構成をとっている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかし、構成の異なる引起入力ケース135a・135bを適用してしまうと、必然的に製作部品の点数が増え、コンバインの製作コストを高くしてしまう。また、左右端部に位置する引起入力ケース135b・135bは、一つの駆動を導出するための設計となっており、その他の引起入力ケース135a・135aは、二つの駆動を導出するための設計となっていることから、従来の引起入力ケースには汎用性がなかったといえる。 【0007】本発明は、以上の問題点に鑑み、引起入力ケースからの駆動の導出の数を任意に設定可能な設計とすることで、製作部品の共通化を図ることを目的とするものである。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとする課題は以上のごとくであり、次に該課題を解決するための手段を説明する。すなわち、請求項1に記載のごとく、多条型コンバインの前方に横架する横駆動軸の動力を、引起し・刈取装置の前部に複数立設する引起ケースに伝達して、該引起ケース内のタイン付チェンを駆動する引起駆動伝達装置であって、該引起駆動伝達装置は、前記横駆動軸より垂設する引起入力ケースと、一側を該引起入力ケース側面に固設し、他側を前記引起ケースの上部後面に固設する分岐ケースより構成したことである。 【0009】また、請求項2に記載のごとく、前記引起駆動伝達装置のうち、左右両側に配する引起ケースに動力を伝達する引起駆動伝達装置は、引起入力ケースの下部内側面に分岐ケースを固設する構成としたことである。 【0010】また、請求項3に記載のごとく、前記引起駆動伝達装置のうち、中央側に配する引起ケースに動力を伝達する引起駆動伝達装置は、偶数条型のコンバインの場合下部両側面に分岐ケースを固定し、奇数条型のコンバインの場合下部側面の一側に分岐ケースを固定し、他側を蓋体で覆うことである。 【0011】また、請求項4に記載のごとく、前記引起入力ケースの構造であって、ケース内部表面に耐摩耗処理を施すとともに、前記横駆動軸の駆動を入力する駆動入力チェンの内周側に、チェンガイドを備えた構成とした請求項1に記載の引起駆動伝達装置。 【0012】 【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を、図面に基づいて説明する。図1は本発明の引起駆動伝達装置を適用したコンバインの右側面図、図2は同じく正面図、図3は引起し・刈取装置の構成を示す図、図4は図3における矢印Aからの引起駆動伝達装置の構成を示す図、図5は同じく分岐ケースを一つで構成した引起駆動伝達装置の構成を示す図、図6は引起入力ケースの側面一部断面図、図7は引起駆動伝達装置の駆動伝達構成を示す図、図8は同じく二条刈のコンバインに適用した図、図9は引起駆動伝達装置の他の構成の側面図、図10は同構成における穀稈搬送スペースを示す図、図11は同じく引起駆動伝達装置の他の構成の側面一部断面図、図12は同構成における穀稈搬送スペースを示す図、図13は同じく引起駆動伝達装置の他の構成の側面一部断面図、図14は同じく正面一部断面図、図15は同構成における穀稈搬送スペースを示す図、図16は従来の引起駆動伝達装置の駆動伝達構成を示す図である。また、以下の説明中において、前後方向は、機体進行方向及び反機体進行方向を基準とし、左右方向は、機体進行方向における左右方向を基準とする。さらに、上下方向は、機体の上下方向を基準とする。 【0013】まず、図1、図2においてコンバインの全体構成から説明すると、クローラ式走行装置1上に機体フレーム2を載置し、該機体フレーム2前端に引起し・刈取装置8を昇降可能に配設し、引起し・刈取装置8は前端に分草板3を突出して穀稈を分草し、その後部に引起ケース23・23・・・を立設し、該引起ケース23・23・・・より突出するタイン25・25・・・の移動により穀稈を引起して、分草板3後部に配設した刈刃5にて株元を刈取り、刈取後の穀稈を上部搬送装置、下部搬送装置、縦搬送装置等からなる穀稈搬送機構6にて後方へ搬送する。そして、刈取後の穀稈は、株元を穀稈搬送機構6の上端からフィードチェーン7に受け継がれ、穂先を脱穀装置9内で脱穀されて排藁となったのち、フィードチェーン7後端に備える排藁搬送装置16に受け継がれ、該排藁搬送装置16により下方に配設した排藁カッター装置17へ送られて、切断された後に圃場に放出される。また、前記脱穀装置9の側部には選別後の精粒を貯留するグレンタンク12が配設され、該グレンタンク12前部には運転部19が配設されている。 【0014】次に、引起し・刈取装置8の構成について説明する。図3に示すごとく、機体フレーム2前部に駆動軸を内部に軸装する筒状の回動基部11を設け、該駆動軸にはエンジンの動力が入力されている。そして、該回動基部11の右側より前下方に縦フレーム13を伸延し、該縦フレーム13下端に左右横方向に伸延する筒状の下側横フレーム14の途中部を連結し、該下側横フレーム14の左側端部より前上方へ向けて筒状の引起し入力フレーム15を立ち上げるとともに、下側横フレーム14の右側端部より前上方へ向けて図示せぬ支持フレームを立ち上げて、該支持フレームと前記引起し入力フレーム15の上端間に横駆動軸ケース21を横架している。 【0015】また、前記横駆動軸ケース21には、引起ケース23・23・・・の後方となる位置に、引起駆動伝達装置30・43が垂設されている。図2に示すごとくの6条刈の構成においては、左右端部に位置する引起ケース23・23には、それぞれ一つの引起駆動伝達装置43・43を使用し、その他の引起ケース23・23・・・においては、二つで一つの引起駆動伝達装置30・30を共用している。 【0016】そして、図3に示すごとく、該引起駆動伝達装置30・43を伝わる駆動により、図示せぬタイン付チェンを駆動して、タイン25を上方に向けて移動させることにより、隣り合う引起ケース23・23間に侵入する穀稈を引起し、刈刃5により株元を切断し、掻込ベルト42、下部搬送装置37、上部搬送装置40、及び穂先搬送装置41等により、穀稈を下流となる脱穀装置側へ搬送している。 【0017】次に、図4乃至図7を用いて、引起駆動伝達装置について説明する。まず、該引起駆動伝達装置30・43は、前記横駆動軸より垂設する引起入力ケース39と、一側を該引起入力ケース39側面に固設し、他側を前記引起ケース23の上部後面に固設する分岐ケース22より構成され、各引起入力ケース39及び分岐ケース22は、同一形状に構成される。引起入力ケース39の上部には横駆動軸ケース21を左右方向に貫通させて軸受を介して回転自在に支持されている。但し、入力側と反対側は蓋体で閉じられている。該引起入力ケース39の下部左右側面には伝動軸を貫通させるための開口部を設けて、偶数条型のコンバインにおける中央側に位置する場合には、両側に動力を伝達できるように引起入力ケース39の両側(側面)に分岐ケース22を固設する。左右両外側の引起ケースや奇数条型のコンバインにおける中央側の一つの引起ケースを駆動する場合には、一側へ動力を伝達するように一側に分岐ケース22を固設し、他側は蓋体で閉じる。また、左右両外側に配置する引起ケース23b・23b(図2)においては、引起入力ケース39の内側(正面視機体中心側)に分岐ケース22を取り付け、引起ケース23b・23bの外側(正面視機体外側)から動力を入力する構成としている。そして、分岐ケース22において、引起入力ケース39から遠い側の端部には、前方に伝動軸を挿入するための開口を設けて、該開口を引起ケース23の上部後面に固設する構成としている。 【0018】次に各部を詳述する。前記引起入力ケース39には、横駆動軸29に軸装するスプロケット20aと、スプロケット20bと、両伝達部材の駆動入力チェン28とを内装している。前記分岐ケース22には、軸端に入力ベベルギア26aを備え、前記スプロケット20bに軸装される引起入力軸38と、一端に前記入力ベベルギア26aと噛合する出力ベベルギア26bを、他端に駆動出力スプロケット20cを備える引起出力軸27とを内装し、該駆動出力スプロケット20cにタイン付チェン24を巻回する構成としている。 【0019】図4は、以上の構成において、一つの引起入力ケース39から、二つの駆動を導出すべく、二つの分岐ケース22・22を左右方向に備えたものを示している。該構成は、機体進行方向左右端部に位置しない引起入力ケース39(図2)に適用する構成である。 【0020】まず、引起入力ケース39の上部側には、軸受31・31により支持されるスプロケット20aが内装され、該スプロケット20aは横駆動軸29に軸装されている。また、引起入力ケース39の下部側には、引起入力軸38を左右方向に貫通させるために開口を形成し、該開口部に備える軸受32・32によりスプロケット20bが支持されている。そして、該スプロケット20bに引起入力軸38を軸装している。さらに、スプロケット20a・20bを駆動入力チェン28で巻回し、スプロケット20aの回転をスプロケット20bに連動させるようにしている。このように、横駆動軸29と、引起入力軸38とを連動連結させる手段を駆動入力チェン28で構成することで、引起入力ケース39の軽量化が図られている。 【0021】また、引起入力ケース39の下部側であって、スプロケット20bの左右両側面には、分岐ケース22・22が固定具33・33によって固設されている。ここで、図4に示す構成では、分岐ケース22を六角ボルトで構成する固定具33・33により固設したが、特に六角ボルトに限るものではなく、引起駆動伝達装置30の組み付け時において、引起入力ケース39と分岐ケース22の組みつけが容易に行えるものであればよい。 【0022】そして、引起入力ケース39から取り出す引起入力軸38を、左右の分岐ケース22・22に内装し、該引起入力軸38の両端に配する入力ベベルギア26a・26aを、引起入力軸38の軸方向と直角を成す引起出力軸27端部の出力ベベルギア26b・26bと噛合させている。また、引起入力軸38において、出力ベベルギア26b・26bと反対側の端部は、引起ケース23の内部まで延出され、該端部に駆動出力スプロケット20cを備え、該駆動出力スプロケット20cに、引起ケース23に内装されるタイン付チェン24・24が巻回されている。 【0023】次に、図5に示すごとく、一つの引起入力ケース39から、一つの駆動を導出すべく、一つの分岐ケース22を左右方向に備えた引起駆動伝達装置43の構成を説明する。該構成は、図2に示すごとく、機体進行方向左右端部に位置する引起ケース23に適用される構成である。 【0024】図5に示す引起駆動伝達装置43の構成は、引起入力ケース39に、一つの分岐ケース22のみを延出させる構成であって、分岐ケース22を取付けない側には遮蔽蓋34が取付けられ、引起ケース23に形成した、引起入力軸38を左右方向に貫通させるための開口の一側を塞いでいる。 【0025】そして、図5に示す引起駆動伝達装置43の構成は、図4に示す構成において、一側に配する分岐ケース22とその内部構造を取り外した構造としている。このように、図4及び図5に示す引起駆動伝達装置30・43は、同一の引起入力ケース39を具備しており、該引起入力ケース39は、配置箇所(機体左右端部であるか否か)に応じて、具備する分岐ケース22の数を一又は二のうちから任意に選択できる構成としているのである。 【0026】尚、図5においては、引起し入力フレーム15に内装する伝動軸35に備えるベベルギア36aと、横駆動軸29に備えるベベルギア36bを噛合させ、前記回動基部11(図3)から取り出した伝動軸35の駆動を、横駆動軸29に伝える構成が示されている。 【0027】また、図4、図5及び図6に示すごとく、前記引起入力ケース39の内部表面に耐摩耗処理68を施すとともに、前記横駆動軸29の駆動を入力する駆動入力チェン28の内周側に、チェンガイド28a・28a(図6)を備えた構成としている。 【0028】この耐摩耗処理68は、駆動入力チェン28が、引起入力ケース39に擦れることにより生じうる、引起入力ケース39の摩耗を防ぐための処理であり、セラミックコーティング等といった金属面に被膜を形成する処理が望ましい。または、ポリウレタン樹脂や、熱硬化性樹脂等の樹脂を塗布してコーティングすることや、化学反応硬化性の成型品をケース内面に貼設する構成としてもよい。このように、樹脂による耐摩耗処理68を施すコーティングを選択することにより、駆動入力チェン28が引起入力ケース39の内面に当たった際の干渉音を抑えることができる。 【0029】さらに、チェンガイド28a・28a(図6)は、駆動入力チェン28が常に適度なテンションを張った状態に保つためのテンショナとして機能するものである。引起入力ケース39は、その大きさの面から、複雑な構成のテンショナを内装することが困難であることから、簡易な構成であって、且つ、十分な効果が得られるように、駆動入力チェン28を両側面から案内する凹部を形成して、駆動入力チェン28の左右方向のブレを無くすようにしている。また、適切なテンションに保つことにより、駆動入力チェン28に遊び(緩み)がなくなり、引起入力ケース39の内面に当たることによる干渉音の発生を防止できる。 【0030】以上の図4及び図6に示した引起駆動伝達装置30・43の構成で、図7に示すごとく、伝動軸35からの駆動をベベルギア36a・36bを介して横駆動軸29に伝えることで、該横駆動軸29に備えるスプロケット20a・20a・・・を回転させ、該スプロケット20aの回転を、駆動入力チェン28を介してスプロケット20bに伝達する。そして、スプロケット20bの回転により、引起入力軸38を駆動し、該引起入力軸38の駆動を、ベベルギア26a・26bを介して引起出力軸27に伝え、該引起出力軸27に備えるスプロケット20c・20cを回転させ、タイン付チェン24・24を駆動する構成としている。 【0031】また、図7に示す構成は、図2に示す6条刈の構成を示すものであって、合計4個の引起駆動伝達装置30・43を備えたものを示している。ここで、上述したごとく、引起駆動伝達装置30・43を構成する引起入力ケース39は、配置場所に応じて、具備する分岐ケース22の数を選択できる構成としているので、コンバインに備える全ての引起駆動伝達装置30・43の引起入力ケース39は共通の構造となっており、また、分岐ケース22においても、引起入力軸38の長さを除いては共通の構造としているのである。このように、引起駆動伝達装置30・43は、共通の引起入力ケース39及び分岐ケース22からなることから、製作部品の点数を削減することができ、コンバインの製作コストを低減させることができる。 【0032】さらに、図4及び図5に示すごとく、引起入力ケース39及び分岐ケース22は、半割に構成しており、組み付け作業においても容易に行える構成となっているのである。 【0033】また、以上の実施例では、6条刈のコンバインについて適用する実施例を示したが、本発明の引起駆動伝達装置30・43は、コンバインの刈取条数を選ばないのである。例えば、図8に示すような二条刈の構成であれば、二つ必要となる引起駆動伝達装置43・43において、それぞれの引起入力ケース39から導出させる駆動は一つで足りることから、図5で示した構成、即ち、一つの分岐ケース22を引起入力ケース39に備える構成とすればよい。このように、本発明の引起駆動伝達装置30・43は、分岐ケース22を引起入力ケース39と別体で構成しているので、コンバインの刈取条数を選ばず、刈取条数の少ないコンバインから、刈取条数の多いコンバインまで適用させることができる。 【0034】以下に、引起駆動伝達装置の他の実施例の構成を説明する。図9に示す引起駆動伝達装置50の構成は、一つの引起入力ケース59から、一つの引起入力軸57を導出する構成であって、横駆動軸ケース56内に横設する横駆動軸に軸装した横駆動軸ベベルギア53からの駆動を、第一入力軸61、第二入力軸62等を介して引起入力軸57に伝動し、該引起入力軸57に備えるスプロケット58に巻回するタイン付チェン(不図示)を駆動する構成である。 【0035】該構成の詳細を、駆動の入力側から順に説明すると、横駆動軸に軸装される横駆動軸ベベルギア53に、第一入力軸61の上部側に備える駆動入力ベベルギア61aが噛合している。そして、第一入力軸61の下部側に備える駆動伝達ベベルギア61bは、第二入力軸62の上部側に備える駆動伝達ベベルギア62aと噛合している。さらに、第二入力軸62の下部側に備える駆動出力ベベルギア62bは、引起入力軸57の一側の駆動導出ベベルギア57aに噛合している。ここで、第一入力軸61と第二入力軸62が側面視において形成する角度であって、引起入力軸57を導出する側の角度Rは、180度よりも小さく形成されている。 【0036】以上の構成で、横駆動軸の駆動が、横駆動軸ベベルギア53→駆動入力ベベルギア61a→第一入力軸61→駆動伝達ベベルギア61b→駆動伝達ベベルギア62a→第二入力軸62→駆動出力ベベルギア62b→駆動導出ベベルギア57a→引起入力軸57→スプロケット58、といった順に伝達する構成としている。 【0037】そして、上記引起駆動伝達装置50の構成で、図10に示すごとく、引起入力ケース69の形状(外形)を両入力軸の連結部55で曲げた形状とすることが可能となることから、引起入力ケース59の背面側に形成される穀稈搬送スペースSA(引起入力ケース59と穂先ガイド64との間のスペース)を、スペースSBの分だけ広く形成することが可能となり、穂先が引起入力ケース59や穂先ガイド64に擦れることで発生する脱粒を防ぐことができる。 【0038】次に、同じく、引起駆動伝達装置の他の構成で考えられるものを述べる。図11に示す引起駆動伝達装置70の構成は、一つの引起入力ケース79から、一つの引起入力軸77を導出する構成であって、横駆動軸ケース76内に横設する横駆動軸に軸装した横駆動軸ベベルギア73からの駆動を、第一入力軸71、第二入力軸72等を介して引起入力軸77に伝動し、該引起入力軸77に備えるスプロケット78に巻回するタイン付チェン(不図示)を駆動する構成である。 【0039】該構成の詳細を、駆動の入力側から順に説明すると、横駆動軸に軸装される横駆動軸ベベルギア73に、第一入力軸71の上部側に備える駆動入力ベベルギア71aが噛合している。そして、第一入力軸71の下部側に備える駆動伝達ベベルギア71bは、第二入力軸72の上部側に備える駆動伝達ベベルギア72aと噛合している。さらに、第二入力軸72の下部側に備える駆動出力ベベルギア72bは、引起入力軸77の一側の駆動導出ベベルギア77aに噛合している。ここで、第一入力軸71と第二入力軸72が側面視において形成する角度であって、機体進行方向における右側面視における後方側の角度R2は、180度よりも小さく形成されている。言い換えるならば、該右側面視において、第二入力軸72が、第一入力軸71よりも前方に構成されているのである。 【0040】以上の構成で、横駆動軸の駆動が、横駆動軸ベベルギア73→駆動入力ベベルギア71a→第一入力軸71→駆動伝達ベベルギア71b→駆動伝達ベベルギア72a→第二入力軸72→駆動出力ベベルギア72b→駆動導出ベベルギア77a→引起入力軸77→スプロケット78、といった順に伝達する構成としている。 【0041】そして、上記引起駆動伝達装置70の構成で、第二入力軸72が、第一入力軸71よりも前方に構成されるので、図12に示すごとく、引起入力ケース79の背面側に形成される穀稈搬送スペースSA(引起入力ケース79と穂先ガイド75との間のスペース)を、スペースSBの分だけ広く形成することが可能となり、穂先が引起入力ケース59や穂先ガイド64に擦れることで発生する脱粒を防ぐことができる。 【0042】次に、同じく、引起駆動伝達装置の他の構成で考えられるものを述べる。図13及び図14に示す引起駆動伝達装置80の構成は、一つの引起入力ケース89から、一つの引起入力軸87を導出する構成であって、横駆動軸ケース86内に横設する横駆動軸74に軸装した横駆動軸ベベルギア83からの駆動を、第一入力軸81、第二入力軸82等を介して引起入力軸87に伝動し、該引起入力軸87に備えるスプロケット88に巻回するタイン付チェン(不図示)を駆動する構成である。 【0043】該構成の詳細を、駆動の入力側から順に説明すると、横駆動軸74に軸装される横駆動軸ベベルギア83に、引起入力ケース89の上部側に横設する第一入力軸81の一側端部に軸装する駆動入力ベベルギア81a(図14)が噛合している。そして、第一入力軸81における駆動入力ベベルギア81aと反対側の軸端に備える駆動伝達ベベルギア81bは、第二入力軸82の上部側に備える駆動伝達ベベルギア82aと噛合している。さらに、第二入力軸82の下部側に備える駆動出力ベベルギア82bは、引起入力軸87の一側の駆動導出ベベルギア87aに噛合している。 【0044】以上の構成で、横駆動軸の駆動が、横駆動軸ベベルギア83→駆動入力ベベルギア81a→第一入力軸81→駆動伝達ベベルギア81b→駆動伝達ベベルギア82a→第二入力軸82→駆動出力ベベルギア82b→駆動導出ベベルギア87a→引起入力軸87→スプロケット88、といった順に伝達する構成としている。 【0045】ここで、図13に示すごとく、横駆動軸74に対する第一入力軸81の配置関係を、機体進行方向における右側面視において、第一入力軸81が、横駆動軸74の前側下方となるようにするとともに、第二入力軸82をも横駆動軸74に対し前方下方となるように構成している。 【0046】このように、第二入力軸62を前方に配置させているので、図14に示すごとく、引起入力ケース89の背面側に形成される穀稈搬送スペースSA(引起入力ケース89と穂先ガイド85との間のスペース)を、スペースSBの分だけ広く形成することが可能となり、穂先が引起入力ケース89や穂先ガイド85に擦れることで発生する脱粒を防ぐことができる。 【0047】 【発明の効果】本発明は以上のごとく構成したので、次のような効果を奏するのである。すなわち、請求項1のごとく、多条型コンバインの前方に横架する横駆動軸の動力を、引起し・刈取装置の前部に複数立設する引起ケースに伝達して、該引起ケース内のタイン付チェンを駆動する引起駆動伝達装置であって、該引起駆動伝達装置は、前記横駆動軸より垂設する引起入力ケースと、一側を該引起入力ケース側面に固設し、他側を前記引起ケースの上部後面に固設する分岐ケースより構成したので、一つの横駆動軸より同一構成の引起入力ケースと分岐ケースにより各引起ケースを駆動できるようになり、各条の引起入力ケースと分岐ケースを共通構造として、条数に応じて組み立てれば良く、部品の種類を少なくして、組立性も向上できて、コスト低減化を図ることができる。 【0048】また、請求項2に記載のごとく、前記引起駆動伝達装置のうち、左右両側に配する引起ケースに動力を伝達する引起駆動伝達装置は、引起入力ケースの下部内側面に分岐ケースを固設する構成としたので、外側及び中央側を共通の引起入力ケース及び分岐ケースで構成できるとともに、穀稈を引起してから搬送装置へ送る時に、引起入力ケースが邪魔になることがない。 【0049】また、請求項3に記載のごとく、前記引起駆動伝達装置のうち、中央側に配する引起ケースに動力を伝達する引起駆動伝達装置は、偶数条型のコンバインの場合下部両側面に分岐ケースを固定し、奇数条型のコンバインの場合下部側面の一側に分岐ケースを固定し、他側を蓋体で覆うので、全て同じ部品を用いることができて部品の種類を低減できるとともに、偶数条型のコンバインの場合、左右対称に構成できることから左右の重量バランスも向上し、安定した搬送装置とすることができる。また、奇数条型のコンバインの場合、中央に位置する引起入力ケースの分岐ケースを取付けない側は蓋するだけの簡単な構成で同一部品を用いて動力を伝達できる。 【0050】また、請求項4に記載のごとく、前記引起入力ケースの構造であって、ケース内部表面に耐摩耗処理を施すとともに、前記横駆動軸の駆動を入力する駆動入力チェンの内周側に、チェンガイドを備えたので、駆動入力チェンが、引起入力ケースに擦れることにより生じうる、引起入力ケースの摩耗を防ぐことができる。また、樹脂による耐摩耗処理を施すことにより、コーティングを選択することにより、駆動入力チェンが引起入力ケースの内面に当たった際の干渉音を抑えることができる。さらに、チェンガイドにより、引起入力チェンの左右方向のブレを無くすことができる。また、適切なテンションに保つことにより、駆動入力チェンに遊び(緩み)がなくなり、引起入力ケースの内面に当たることによる干渉音の発生を防止できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006851 【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社 【識別番号】000005164 【氏名又は名称】セイレイ工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年5月29日(2001.5.29) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080621 【弁理士】 【氏名又は名称】矢野 寿一郎
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| 【公開番号】 |
特開2002−345319(P2002−345319A) |
| 【公開日】 |
平成14年12月3日(2002.12.3) |
| 【出願番号】 |
特願2001−160040(P2001−160040) |
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