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【発明の名称】 土除去装置および収穫機
【発明者】 【氏名】滝沢 芳則

【要約】 【課題】効率よく土除去作業ができる土除去装置を提供する。

【解決手段】土除去装置1は、左右一対の突起付きコンベヤユニット11および突起付きローラユニット12を備える。突起付きコンベヤユニット11は、往路面部26が水平方向に対して所定角度傾斜した傾斜面に沿って位置するように配置した無端形状で可撓性の弾性ベルト25を有する。弾性ベルト25の外面には複数の棒状のベルト側弾性突起30が突設する。突起付きローラユニット12は、往路面部26との間に作業空間部31を形成するように配置したローラ33を有する。ローラ33の外周面には複数の棒状のローラ側弾性突起35を突設する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 少なくとも上側の往路面部が水平方向に対して所定角度傾斜した傾斜面に沿って位置するように配置され、外面に複数の棒状の弾性突起が設けられ、所定方向に駆動回転する構成とされた無端体と、この無端体の前記往路面部との間に作業空間部を形成するとともにこの作業空間部に位置する土付着物を落下しないよう支持する支持手段とを備え、表面に土が付着した土付着物が前記作業空間部に供給された場合に、前記無端体と一体となって駆動回転する前記弾性突起によって土付着物を回転させながら、この土付着物の表面から土を除去することを特徴とする土除去装置。
【請求項2】 少なくとも上側の往路面部が水平方向に対して所定角度傾斜した傾斜面に沿って位置するように配置され、外面に複数の棒状のベルト側弾性突起が設けられ、所定方向に駆動回転する構成とされた無端形状で可撓性の弾性ベルトと、この弾性ベルトの前記往路面部との間に作業空間部を形成するとともにこの作業空間部に位置する土付着物を落下しないよう支持する支持手段とを備え、表面に土が付着した土付着物が前記作業空間部に供給された場合に、前記往路面部側がやや内方に向って撓んだ状態となった前記弾性ベルトと一体となって駆動回転する前記ベルト側弾性突起によって土付着物を回転させながら、この土付着物の表面から土を除去することを特徴とする土除去装置。
【請求項3】 少なくとも上側の往路面部が水平方向に対して所定角度傾斜した傾斜面に沿って位置するように配置され、外面に複数の棒状のベルト側弾性突起が設けられ、所定方向に駆動回転する構成とされた無端形状で可撓性の弾性ベルトと、この弾性ベルトの前記往路面部との間に作業空間部を形成するように配置され、外周面に複数の棒状のローラ側弾性突起が設けられ、前記弾性ベルトと同じ方向に駆動回転する構成とされたローラとを備え、表面に土が付着した土付着物が前記作業空間部に供給された場合に、前記往路面部側がやや内方に向って撓んだ状態となった前記弾性ベルトと一体となって駆動回転する前記ベルト側弾性突起と前記ローラと一体となって駆動回転する前記ローラ側弾性突起とによって土付着物を回転させながら、この土付着物の表面から土を除去することを特徴とする土除去装置。
【請求項4】 弾性ベルトは、往路面部が斜め上方に向う方向に駆動回転する構成とされ、ローラは、前記弾性ベルトより遅い速度で、前記弾性ベルトと同じ方向である前記弾性ベルトとの対向面側が下方に向う方向に駆動回転する構成とされていることを特徴とする請求項3記載の土除去装置。
【請求項5】 ローラ側弾性突起は、先端ほど回転方向下流に位置するようにローラの径方向に対して所定角度傾斜していることを特徴とする請求項3または4記載の土除去装置。
【請求項6】 ローラ側弾性突起およびベルト側弾性突起の少なくとも一方は、土付着物が作業空間部に沿って搬送されるように螺旋状に並設されていることを特徴とする請求項3ないし5のいずれか一に記載の土除去装置。
【請求項7】 圃場から土付着物である農作物を受け取って搬送する受取り搬送手段と、この受取り搬送手段からの農作物を受け入れ、この受け入れた農作物の表面に付着した土を除去する請求項1ないし6のいずれか一に記載の土除去装置と、この土除去装置にて土の除去された農作物を収容する収容手段とを具備したことを特徴とする収穫機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土付着物に付着した土を除去する土除去装置およびこれを具備した収穫機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の土除去装置は、例えば、作業空間部を介して互いに離間対向した状態に配置された対をなす側部ブラシローラを備えているとともに、作業空間部の下方位置で両側部ブラシローラにて挟持された状態に配置された搬送ブラシローラを備えている。また、側部ブラシローラおよび搬送ブラシローラは、それぞれ同じ方向に駆動回転する構成となっている。
【0003】そして、表面に土が付着した土付着物である馬鈴薯等の農作物が作業空間部に供給されると、この農作物は、搬送ブラシローラにて搬送されながら、各ブラシローラのブラシ毛にてその表面が擦られ、その結果、農作物の表面から土が除去される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の土除去装置のように複数のブラシローラを用いた構成では、各ブラシローラのブラシ毛間に土が詰まりやすく、目詰まりが発生しやすいため、効率よく土除去作業を行えないという問題がある。
【0005】本発明は、このような点に鑑みなされたもので、効率よく土除去作業ができる土除去装置および収穫機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の土除去装置は、少なくとも上側の往路面部が水平方向に対して所定角度傾斜した傾斜面に沿って位置するように配置され、外面に複数の棒状の弾性突起が設けられ、所定方向に駆動回転する構成とされた無端体と、この無端体の前記往路面部との間に作業空間部を形成するとともにこの作業空間部に位置する土付着物を落下しないよう支持する支持手段とを備え、表面に土が付着した土付着物が前記作業空間部に供給された場合に、前記無端体と一体となって駆動回転する前記弾性突起によって土付着物を回転させながら、この土付着物の表面から土を除去するものである。
【0007】そして、この構成では、無端体と一体となって駆動回転する弾性突起によって土付着物を回転させながら、この土付着物の表面から土を除去するので、従来のブラシローラを用いた構成のように目詰まりが発生するようなことがなく、効率よく土除去作業が行われる。
【0008】請求項2記載の土除去装置は、少なくとも上側の往路面部が水平方向に対して所定角度傾斜した傾斜面に沿って位置するように配置され、外面に複数の棒状のベルト側弾性突起が設けられ、所定方向に駆動回転する構成とされた無端形状で可撓性の弾性ベルトと、この弾性ベルトの前記往路面部との間に作業空間部を形成するとともにこの作業空間部に位置する土付着物を落下しないよう支持する支持手段とを備え、表面に土が付着した土付着物が前記作業空間部に供給された場合に、前記往路面部側がやや内方に向って撓んだ状態となった前記弾性ベルトと一体となって駆動回転する前記ベルト側弾性突起によって土付着物を回転させながら、この土付着物の表面から土を除去するものである。
【0009】そして、この構成では、往路面部側がやや内方に向って撓んだ状態となった弾性ベルトと一体となって駆動回転するベルト側弾性突起によって土付着物を回転させながら、この土付着物の表面から土を除去するので、従来のブラシローラを用いた構成のように目詰まりが発生するようなことがなく、しかも、弾性ベルトの弾性作用に基いてベルト側弾性突起で土付着物の表面が効果的に擦られ、よって、効率よく土除去作業が行われる。
【0010】請求項3記載の土除去装置は、少なくとも上側の往路面部が水平方向に対して所定角度傾斜した傾斜面に沿って位置するように配置され、外面に複数の棒状のベルト側弾性突起が設けられ、所定方向に駆動回転する構成とされた無端形状で可撓性の弾性ベルトと、この弾性ベルトの前記往路面部との間に作業空間部を形成するように配置され、外周面に複数の棒状のローラ側弾性突起が設けられ、前記弾性ベルトと同じ方向に駆動回転する構成とされたローラとを備え、表面に土が付着した土付着物が前記作業空間部に供給された場合に、前記往路面部側がやや内方に向って撓んだ状態となった前記弾性ベルトと一体となって駆動回転する前記ベルト側弾性突起と前記ローラと一体となって駆動回転する前記ローラ側弾性突起とによって土付着物を回転させながら、この土付着物の表面から土を除去するものである。
【0011】そして、この構成では、往路面部側がやや内方に向って撓んだ状態となった弾性ベルトと一体となって駆動回転するベルト側弾性突起とローラと一体となって駆動回転するローラ側弾性突起とによって土付着物を回転させながら、この土付着物の表面から土を除去するので、従来のブラシローラを用いた構成のように目詰まりが発生するようなことがなく、しかも、弾性ベルトの弾性作用に基いてベルト側弾性突起およびローラ側弾性突起で土付着物の表面が効果的に擦られ、よって、効率よく土除去作業が行われる。
【0012】請求項4記載の土除去装置は、請求項3記載の土除去装置において、弾性ベルトは、往路面部が斜め上方に向う方向に駆動回転する構成とされ、ローラは、前記弾性ベルトより遅い速度で、前記弾性ベルトと同じ方向である前記弾性ベルトとの対向面側が下方に向う方向に駆動回転する構成とされているものである。
【0013】そして、高速側の弾性ベルトのベルト側弾性突起によって土付着物が断続的に跳ね上げられるので、土除去能力が向上し、確実に効率よく土除去作業が行われる。
【0014】請求項5記載の土除去装置は、請求項3または4記載の土除去装置において、ローラ側弾性突起は、先端ほど回転方向下流に位置するようにローラの径方向に対して所定角度傾斜しているものである。
【0015】そして、この構成では、ローラ側弾性突起を先端ほど回転方向下流に位置するようにローラの径方向に対して所定角度傾斜させたので、ローラ側弾性突起で土付着物の表面をより一層効果的に擦ることが可能となる。
【0016】請求項6記載の土除去装置は、請求項3ないし5のいずれか一に記載の土除去装置において、ローラ側弾性突起およびベルト側弾性突起の少なくとも一方は、土付着物が作業空間部に沿って搬送されるように螺旋状に並設されているものである。
【0017】そして、この構成では、ローラ側弾性突起およびベルト側弾性突起の少なくとも一方を土付着物が作業空間部に沿って搬送されるように螺旋状に並設したので、土付着物を搬送する搬送装置を必ずしも別に設ける必要がなく、構成が簡単になる。
【0018】請求項7記載の収穫機は、圃場から土付着物である農作物を受け取って搬送する受取り搬送手段と、この受取り搬送手段からの農作物を受け入れ、この受け入れた農作物の表面に付着した土を除去する請求項1ないし6のいずれか一に記載の土除去装置と、この土除去装置にて土の除去された農作物を収容する収容手段とを具備したものであり、効率よく土除去作業が行われ、収穫作業性が良好になる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の土除去装置の一実施の形態の構成を図面を参照して説明する。
【0020】図1および図2において、1は土除去装置で、この土除去装置1は、図4に示す略球形状の土付着物である農作物W、例えば馬鈴薯等の根菜類の表面に付着した土を除去する装置である。
【0021】そして、この土除去装置1は、図1および図2に示すように、上面を開口した水平方向に細長い箱形状の機枠2を備えており、この機枠2は、複数の脚部材3等からなる支持体4によって支持されている。
【0022】また、機枠2の長手方向一端部である前端部の上面には、表面に土が付着した農作物Wを供給するための供給口6が上方に向って開口形成されている。また、機枠2の長手方向他端部である後端部の端面には、表面から土が除去された農作物Wを排出するための排出口7が後方に向って開口形成されており、この排出口7から排出された農作物Wはシュート8上を滑り落ちる。
【0023】さらに、機枠2の幅方向一端側(図1中、右側)には、いわゆるイボコン等の一方側の回転ユニットとしての突起付きコンベヤユニット11が機枠2の長手方向に沿って上昇傾斜状に設けられ、機枠2の幅方向他端側(図1中、左側)には、他方側の回転ユニットとしての突起付きローラユニット12が機枠2の長手方向に沿って水平状に設けられており、これら左右一対の両ユニット11,12には、1つの駆動モータ等の駆動源13からの駆動力が、スプロケット14,15,16、チェーン17等にて構成された伝動機構18を介して伝達されるようになっている。
【0024】ここで、突起付きコンベヤユニット11は、第1の回転体である駆動ローラ21を有している。この駆動ローラ21は、軸受22,22を介して機枠2の前後板部2a,2bに水平状に軸支され、機枠2の長手方向に一致した水平方向に沿った回転中心軸線Aを中心として回転可能な構成となっている。なお、駆動ローラ21の軸方向一端部に、チェーン17が巻かれたスプロケット16が固着されている。
【0025】また、突起付きコンベヤユニット11は、駆動ローラ21より高い位置に位置する第2の回転体である従動ローラ23を有している。この従動ローラ23は、軸受24,24を介して機枠2の前後板部2a,2bに水平状に軸支され、駆動ローラ21の回転中心軸線Aと平行な回転中心軸線Bを中心として回転可能な構成となっている。
【0026】そして、これら互いに高さの異なる一対の駆動ローラ21および従動ローラ23間には、幅広状で無端形状に形成された可撓性を有する軟質ゴム製の平ベルト等の無端体であるベルトとしての弾性ベルト25が回行可能つまり回転可能に巻き掛けられている。
【0027】この弾性ベルト25は、上側の平面状の往路面部26とこの往路面部26に円弧状の巻き掛け部27,27を介して連設された下側の平面状の復路面部28とにて構成されており、上下の往路面部26および復路面部28の各々は、機枠2の幅方向に沿った水平方向に対して所定角度α(例えば、約60度)だけ傾斜した傾斜面に沿って位置している。
【0028】そして、弾性ベルト25は、駆動ローラ21および従動ローラ23の回転によって、往路面部26が突起付きローラユニット12側から離れるように斜め上方に向う方向イ(図1中、時計回り)に駆動回転する構成となっている。
【0029】また、弾性ベルト25の外面の略全体には、複数の棒状の軟質ゴム製の弾性突起である第1弾性突起としてのベルト側弾性突起30が、弾性ベルト25の外面に対して略垂直状にこの弾性ベルト25と同材質で一体に突設されている。各ベルト側弾性突起30は、断面略円形状で、基端から先端に向って徐々に縮径した略截頭円錐形状となっている。
【0030】次いで、突起付きローラユニット12は、弾性ベルト25の往路面部26との間に機枠2の長手方向に細長い搬送路である作業空間部31を形成するように配置されたローラ33を有している。なお、作業空間部31の一端側が供給口6に連通され他端側が排出口7に連通されている。
【0031】このローラ33は、駆動ローラ21より高くかつ従動ローラ23より低い位置で、軸受34,34を介して機枠2の前後板部2a,2bに水平状に軸支され、各ローラ21,23の回転中心軸線A,Bと平行な回転中心軸線Cを中心として回転可能な構成となっている。すなわち、このローラ33は、弾性ベルト25より遅い回転速度で、弾性ベルト25と同じ方向である弾性ベルト25との対向面側が下方に向う方向ロ(図1中、時計回り)に駆動回転する構成とされている。
【0032】また、ローラ33の円筒面状の外周面の略全体には、複数の棒状の軟質ゴム製の弾性突起である第2弾性突起としてのローラ側弾性突起35が、軟質ゴム製の円筒状の取付け部36を介して一体に突設されている。
【0033】すなわち、図3に示されるように、2列に並んだローラ側弾性突起35を一体に形成した軟質ゴム製の帯状部材38がローラ33の外周面に巻き付けられており、複数のローラ側弾性突起35は、農作物Wがローラ側弾性突起35にて押されて作業空間部31の長手方向に沿って搬送されるようにローラ33の外周面に螺旋状に配設されている。
【0034】各ローラ側弾性突起35は、図4に示されるように、先端ほど回転方向下流に位置するようにローラ33の径方向に対して所定角度β(例えば、約20度)だけ傾斜している。また、各ローラ側弾性突起35は、断面略円形状で、基端から先端に向って徐々に縮径した略截頭円錐形状となっている。
【0035】なお、ローラ側弾性突起35の長さはベルト側弾性突起30の長さの約半分である。また、ローラ33およびローラ側弾性突起35にて、弾性ベルト25の往路面部26との間に作業空間部31を形成するとともにこの作業空間部31に位置する農作物Wをこの農作物Wが落下しないよう支持する支持手段39が構成されている。
【0036】次に、上記構成の土除去装置1で農作物Wの土除去作業をする場合について説明する。
【0037】弾性ベルト25およびローラ33の駆動回転時に、表面に土が付着した農作物Wが、供給口6を介して上方から作業空間部31内に供給されると、農作物Wは、やや弾性変形したベルト側弾性突起30の先端側とやや弾性変形したローラ側弾性突起35の先端側とで、この農作物Wが落下しないよう両側から支持された状態で、螺旋状のローラ側弾性突起35で押圧され、作業空間部31に沿って排出口7側に向って搬送される。
【0038】そして、この搬送途中において、農作物Wは、図4に示すように、この農作物Wの質量、形状等に応じて往路面部26の移動方向中央側がやや内方に向って撓んだ状態となった弾性ベルト25と一体となって駆動回転するベルト側弾性突起30と、ローラ33と一体となって駆動回転するローラ側弾性突起35とによって、図4の矢印方向ハに向って強制的に回転させられながら、その表面が傷付かない程度に強く擦られ、その結果、農作物Wの表面全体から土が掻き落とされるようにして分離除去される。
【0039】また、農作物Wは、高速側の弾性ベルト25に一体的に設けられたベルト側弾性突起30の弾性作用によって断続的に上方に跳ね上がり、これが各突起30,35による土除去を助長している。
【0040】そして、表面全体から土が分離除去された農作物Wは、自重によってシュート8上を滑り落ち、図示しない容器等に収容される。
【0041】このようにして、上記実施の形態の土除去装置1によれば、従来のブラシローラを用いた構成のように目詰まりが発生するようなことがなく、頻繁に清掃作業をする必要がなく、土除去作業性を向上できる。
【0042】また、弾性ベルト25の往路面部26側を内方に向けてやや撓み弾性変形させることで、農作物Wとベルト側弾性突起30との接触面積を増大させた状態で、ベルト側弾性突起30およびローラ側弾性突起35で農作物Wを強制的に回転させつつ断続的に跳ね上げながらその表面から土を除去するので、例えば弾性ベルト25を設けることなく突起付きローラユニット12を一対設けた構成等に比べても、農作物Wの表面から土を効果的に除去でき、効率よく土除去作業ができる。
【0043】さらに、高速側の突起付きコンベヤユニット11の弾性ベルト25のベルト側弾性突起30によって農作物Wが断続的に跳ね上げられるので、土除去能力が向上し、確実に効率よく土除去作業ができ、かつ、低速側の突起付きローラユニット12のローラ側弾性突起35で農作物Wを下方に引き込んでしまうおそれがなく、農作物Wを傷付けることもない。
【0044】また、ローラ側弾性突起35を先端ほど回転方向下流に位置するようにローラ33の径方向に対して所定角度βだけ傾斜させたので、ローラ側弾性突起35で農作物Wの表面をより一層効果的に擦ることができ、土除去作業性を確実に向上できる。
【0045】さらに、ローラ側弾性突起35を農作物Wが作業空間部31に沿って搬送されるようにローラ33の外周面に螺旋状に並設したので、農作物Wを搬送する搬送装置を必ずしも別に設ける必要がなく、構成が簡単で、部品点数が少なく、組立て作業を容易にでき、製造コストを低減できる。
【0046】次に、図5および図6は、本発明の一実施の形態の収穫機40を示している。
【0047】この収穫機40は、機枠41を備え、この機枠41の下部には、エンジン42にて駆動される走行手段であるクローラ43が設けられており、このクローラ43の駆動で収穫機40全体が圃場を移動するようになっている。
【0048】また、機枠41の前端部から略中央部にわたって、圃場から農作物Wを受け取って搬送する受取り搬送手段44が設けられている。
【0049】この受取り搬送手段44は、圃場から農作物Wを掘り取って斜め上方に搬送する接地輪45付きの傾斜コンベヤ46と、この傾斜コンベヤ46からの農作物Wを受け入れて略鉛直に近い上方に搬送する持上げコンベヤ47と、この持上げコンベヤ47からの農作物Wを受け入れて略水平に搬送する選別コンベヤ48とにて構成されている。
【0050】さらに、機枠41の略中央部における左右両側には、受取り搬送手段44からの農作物Wを受け入れてこの受け入れた農作物Wの表面に付着した土を除去する一対の土除去装置51a,51bが、選別コンベヤ48の近傍位置にこの選別コンベヤ48に沿って設けられている。
【0051】この機枠41右側の土除去装置51aは、上述した土除去装置1と比べて、脚部材3等からなる支持体4がない点等で異なるが、基本的には同一構造のものであり、同一符号を付してその説明を省略する。また、機枠41左側の土除去装置51bは、上述した土除去装置1と比べて、左右対称となっている点、脚部材3等からなる支持体4がない点等で異なるが、基本的には同一構造のものであり、同一符号を付してその説明を省略する。
【0052】なお、各土除去装置51a,51bは、機枠41の上部からガイド板52が立ち上がっている。また、機枠41の左右両側にはステップ53a,53bが突設されており、作業者は、ステップ53a,53b上にそれぞれ立ち、選別コンベヤ48上で農作物Wの選別作業を行い、選別した商品価値のある農作物Wのみを土除去装置51a,51bの供給口6から作業空間部31内に供給する。
【0053】また、機枠41の後端部には、コンテナ載置台55が設けられ、このコンテナ載置台55上に収容手段としてのコンテナ56が載置されている。土除去装置51a,51bにて土が除去された農作物Wは、排出口7から排出された後、シュート57および可動シュート58上を滑り落ち、そのコンテナ56内に収容されるようになっている。
【0054】次に、上記構成の収穫機40で農作物Wの収穫作業をする場合について説明する。
【0055】クローラ43の駆動で収穫機40全体が圃場を移動すると、圃場の土中に植生された農作物Wは、収穫機40の傾斜コンベヤ46にて順次掘り取られて斜め上方に搬送され、その後、持上げコンベヤ47にて持上げ搬送され、選別コンベヤ48上に移送される。
【0056】この選別コンベヤ48上において、作業者の手作業で農作物Wの選別作業が行われ、商品価値のある農作物Wのみが土除去装置51a,51bに供給される。そして、この土除去装置51a,51bによって、上述の土除去装置1と同様、効率よく土除去作業が行われ、この土除去装置51a,51bにて土が除去された農作物Wは、シュート57および可動シュート58上を滑り落ち、コンテナ56内に収容される。
【0057】このように、この収穫機40によれば、効率よく土除去作業ができ、収穫作業性が良好になる。
【0058】なお、上記実施の形態では、土除去装置1,51a,51bは、農作物等の土付着物Wが作業空間部31に供給された場合に、往路面部26側が土付着物Wに押される形でやや内方に向って撓んだ状態となった弾性ベルト25と一体となって駆動回転するベルト側弾性突起30によって土付着物Wをハ方向に強制的に回転させながらこの土付着物Wの表面から土を除去する構成について説明したが、例えば、図7に示すように、土除去作業時に往路面部26が内方に向って撓まないベルト、紐或いはチェーン等の無端体25aを備え、表面に土が付着した土付着物Wが作業空間部31に供給された場合に、無端体25aの外面に一体的に設けられこの無端体25aと一体となって駆動回転する弾性突起30によって、土付着物Wをハ方向に強制的に回転させながらこの土付着物Wの表面から土を除去する構成でもよく、この構成としても従来の構成に比べて効率よく土除去作業ができる。なお、無端体25aは弾性ベルト25の張力を大きくしたものでもよい。
【0059】また、土付着物Wは、馬鈴薯等の農作物には限定されず、球根等の植物等でもよい。
【0060】さらに、ローラ側弾性突起35は、土付着物Wが作業空間部31に沿って搬送されるようにローラ33の外周面に螺旋状に並設したとして説明したが、例えば、ローラ側弾性突起35を螺旋状とせず、土付着物Wがその自重で搬送されるように搬送路である作業空間部31を下降傾斜させてもよい。すなわち、3つの駆動ローラ21、従動ローラ23およびローラ33のそれぞれの回転中心軸線A,B,Cを機枠2の長手方向に沿った水平方向に対して所定角度傾斜させてもよい。
【0061】また、ローラ側弾性突起35の代わりにベルト側弾性突起30をこのベルト側弾性突起30で土付着物Wが作業空間部31に沿って搬送されるように螺旋状に並設してもよく、さらには、ローラ側弾性突起35およびベルト側弾性突起30の両方をこれら両方で土付着物が作業空間部31に沿って搬送されるように螺旋状に並設してもよい。
【0062】さらに、支持手段39は、ローラ33およびローラ側弾性突起35にて構成したものには限定されず、例えば、図示しないが、単なる傾斜状の支持板や、弾性突起を有さないローラ、或いは、弾性ベルト25およびベルト側弾性突起30と左右対称の構造とされたもの等でもよい。
【0063】さらに、収穫機40の傾斜コンベヤ46は、圃場から農作物Wを掘り取ることで受け取るものには限定されず、圃場上に地干しされた農作物Wを掬い上げて受け取るものでもよい。
【0064】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、無端体と一体となって駆動回転する弾性突起によって土付着物を回転させながら、この土付着物の表面から土を除去するので、従来のブラシローラを用いた構成のように目詰まりが発生するようなことがなく、効率よく土除去作業ができる。
【0065】請求項2記載の発明によれば、往路面部側がやや内方に向って撓んだ状態となった弾性ベルトと一体となって駆動回転するベルト側弾性突起によって土付着物を回転させながら、この土付着物の表面から土を除去するので、従来のブラシローラを用いた構成のように目詰まりが発生するようなことがなく、しかも、弾性ベルトの弾性作用に基いてベルト側弾性突起で土付着物の表面が効果的に擦られ、よって、効率よく土除去作業ができる。
【0066】請求項3記載の発明によれば、往路面部側がやや内方に向って撓んだ状態となった弾性ベルトと一体となって駆動回転するベルト側弾性突起とローラと一体となって駆動回転するローラ側弾性突起とによって土付着物を回転させながら、この土付着物の表面から土を除去するので、従来のブラシローラを用いた構成のように目詰まりが発生するようなことがなく、しかも、弾性ベルトの弾性作用に基いてベルト側弾性突起およびローラ側弾性突起で土付着物の表面を効果的に擦ることができ、よって、効率よく土除去作業ができる。
【0067】請求項4記載の発明によれば、高速側の弾性ベルトのベルト側弾性突起によって土付着物が断続的に跳ね上げられるので、土除去能力が向上し、確実に効率よく土除去作業ができる。
【0068】請求項5記載の発明によれば、ローラ側弾性突起を先端ほど回転方向下流に位置するようにローラの径方向に対して所定角度傾斜させたので、ローラ側弾性突起で土付着物の表面をより一層効果的に擦ることができ、確実に効率よく土除去作業ができる。
【0069】請求項6記載の発明によれば、ローラ側弾性突起およびベルト側弾性突起の少なくとも一方を土付着物が作業空間部に沿って搬送されるように螺旋状に並設したので、土付着物を搬送する搬送装置を必ずしも別に設ける必要がなく、構成を簡単にできる。
【0070】請求項7記載の発明によれば、圃場から土付着物である農作物を受け取って搬送する受取り搬送手段と、この受取り搬送手段からの農作物を受け入れ、この受け入れた農作物の表面に付着した土を除去する請求項1ないし6のいずれか一に記載の土除去装置と、この土除去装置にて土の除去された農作物を収容する収容手段とを具備するので、効率よく土除去作業ができ、収穫作業性が良好になる。
【出願人】 【識別番号】000188009
【氏名又は名称】松山株式会社
【出願日】 平成14年2月18日(2002.2.18)
【代理人】 【識別番号】100062764
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 襄 (外2名)
【公開番号】 特開2002−345316(P2002−345316A)
【公開日】 平成14年12月3日(2002.12.3)
【出願番号】 特願2002−40186(P2002−40186)