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【発明の名称】 コンバインの刈取部昇降制御装置
【発明者】 【氏名】錦織 将浩

【要約】 【課題】刈高さ自動制御手段、ポジション制御手段及び緊急上昇制御手段を、使用者の好みの応じて選択できるコンバインの刈取部の昇降制御装置を提供する。

【解決手段】コンバイン11の刈取部昇降制御装置で、刈高さ自動制御手段26を作動、非作動に切りかえる刈高さ自動スイッチ32と、刈高さを設定する刈高さ設定ダイヤル33と、刈高さ自動スイッチ32のオンとオフにおいて、それぞれ独立して緊急上昇制御手段28を作動する制御部25を備え、刈高さ自動制御手段26と、緊急上昇制御手段28をそれぞれ独立して選択する。刈高さ自動制御手段26と緊急上昇制御手段28をそれぞれ単独で、また刈高さ自動制御手段26と緊急上昇制御手段28を組み合わせて選択する。刈高さ自動制御手段26と緊急上昇制御手段28の両方を非作動にすることもできる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 刈取部の刈高さを自動的に所定高さに制御する刈高さ自動制御手段と、刈取部の地面との接触による抵抗に基づき刈取部を上昇する緊急上昇制御手段と、を備えたコンバインの刈取部昇降制御装置において、前記刈高さ自動制御手段を作動、非作動に切替える刈高さ自動スイッチと、前記刈高さ自動制御手段の刈高さを設定する設定手段と、前記自動スイッチのオンにおいて、また前記自動スイッチのオフにおいて、それぞれ独立して前記緊急上昇制御手段が作動する制御部と、を備えたことを特徴とするコンバインの刈取部昇降制御装置。
【請求項2】 前記刈取部を前記設定手段にて設定された高さに保持するポジション制御手段を備え、前記制御部は、前記刈高さ自動スイッチのオフにおいて、前記ポジション制御手段が作動する、ことを特徴とする請求項1記載のコンバインの刈取部昇降制御装置。
【請求項3】 刈取部の刈高さを所定高さに制御するポジション制御手段と、刈取部の地面との接触による抵抗に基づき刈取部を上昇する緊急上昇制御手段と、を備えたコンバインの刈取部昇降制御装置において、前記ポジション制御手段を作動、非作動に切替える刈高さ自動スイッチと、前記ポジション制御手段の刈高さを設定する設定手段と、前記自動スイッチのオンにおいて、また前記自動スイッチのオフにおいて、それぞれ独立して前記緊急上昇制御手段が作動する制御部と、を備えたことを特徴とするコンバインの刈取部昇降制御装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、刈取部(前処理部)の高さを制御する刈高さ自動制御手段とポジション制御手段及び緊急上昇制御手段を有するコンバインの刈取部の昇降制御装置に係り、詳しくは、これらの制御手段の作動、非作動を使用者の好みに応じて選択できるようにしたコンバインの刈取部の昇降制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンバインの刈取部の高さを制御するための制御手段として、刈高さ自動制御手段、ポジション制御手段がある。また、刈取部が圃場の地面に突っ込むのを回避するための緊急上昇制御手段もある。
【0003】刈高さ自動制御手段は、超音波センサ等で圃場の地表位置を検出し、この地表位置に対して、刈取部の位置を一定の高さに制御する制御手段である。
【0004】また、ポジション制御手段は、コンバインに設定された基準位置に対して刈取部を一定の高さに位置決めする制御手段である。
【0005】また、緊急上昇制御手段は、機械的な位置センサで圃場の地面と刈取部に配置されたデバイダの接触を検知して、刈取部が地面に突っ込みそうになったとき、刈取部を緊急上昇させ、デバイダを地面から逃がす制御手段である。
【0006】上記の3つの制御手段は、それぞれ単独で、あるいは必要とする制御手段を組み合わせて使用する。しかし、刈高さ自動制御手段とポジション制御手段は、互いに排他的な関係にあるため、刈高さ自動制御手段とポジション制御手段を組み合わせて使用することはない。
【0007】従来のコンバインでは、刈高さ自動制御手段を作動もしくは非作動にする刈高さ自動スイッチと、穀稈の刈高さを設定する刈高さ設定ダイヤルを有している。この刈高さ設定ダイヤルは、ポテンショメータ等を介して、つまみの操作位置が読み取られるようになっている。
【0008】そして、刈高さ自動スイッチのON、OFFと刈高さ設定ダイヤルの操作位置により、刈高さ自動制御手段、ポジション制御手段及び緊急上昇制御手段の作動、非作動を設定するようになっている。
【0009】図9に示すように、刈高さ自動スイッチをONにした場合には、刈高さ設定ダイヤルの操作位置にかかわらず、刈高さ自動制御手段と緊急上昇制御手段が作動になる。このとき、ポジション制御手段は非作動になる。
【0010】また、刈高さ自動スイッチをOFFにした場合には、刈高さ設定ダイヤルをOFFにしたときのみ、全ての制御手段が非作動になり、刈高さ設定ダイヤルがONに設定されているときには、ポジション制御手段が作動になる。このとき、刈高さ自動制御手段と緊急上昇制御手段は非作動になるように構成されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】実際にコンバインを使用する使用者には、前記刈高さ自動制御手段、ポジション制御手段及び緊急上昇制御手段を、それぞれ単独で、あるいは組み合わせ(刈高さ自動制御手段と緊急上昇制御手段、ポジション制御手段と緊急上昇制御手段の組み合わせ)て使用したり、全ての制御手段を非作動にして使用したいという要望がある。
【0012】しかし、従来のコンバインでは、前述のような構成になっているため、ポジション制御手段単独の作動、刈高さ自動制御手段の作動と緊急上昇制御手段の作動の組み合わせ、あるいは、全ての制御手段を非作動にする3通りの設定が可能であるだけで、使用者の要望に沿った使い方ができない。
【0013】上記の事情に鑑み、本発明は、コンバインの刈取部の高さ制御を、使用者の好みに応じて、それぞれ単独あるいは必要な制御手段の組み合わせを選択して使用できるようにしたコンバインの刈取部の昇降制御装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明の請求項1は、刈取部(18)の刈高さを自動的に所定高さに制御する刈高さ自動制御手段(26)と、刈取部(18)の地面との接触による抵抗に基づき刈取部(18)を上昇する緊急上昇制御手段(28)と、を備えたコンバイン(11)の刈取部昇降制御装置において、前記刈高さ自動制御手段(26)を作動、非作動に切替える刈高さ自動スイッチ(32)と、前記刈高さ自動制御手段(26)の刈高さを設定する設定手段(33)と、前記自動スイッチ(32)のオンにおいて、また前記自動スイッチ(32)のオフにおいて、それぞれ独立して前記緊急上昇制御手段(28)が作動する制御部(25)と、を備えたことを特徴とする。
【0015】また、本発明の請求項2は、前記刈取部(18)を前記設定手段(33)にて設定された高さに保持するポジション制御手段(27)を備え、前記制御部(25)は、前記刈高さ自動スイッチ(32)のオフにおいて前記ポジション制御手段(27)が作動する、ことを特徴とする。
【0016】また、本発明の請求項3は、刈取部(18)の刈高さを所定高さに制御するポジション制御手段(27)と、刈取部(18)の地面との接触による抵抗に基づき刈取部(18)を上昇する緊急上昇制御手段(28)と、を備えたコンバイン(11)の刈取部昇降制御装置において、前記ポジション制御手段(27)を作動、非作動に切替える刈高さ自動スイッチ(32)と、前記ポジション制御手段(27)の刈高さを設定する設定手段(33)と、前記自動スイッチ(32)のオンにおいて、また前記自動スイッチ(32)のオフにおいて、それぞれ独立して前記緊急上昇制御手段(28)が作動する制御部(25)と、を備えたことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、コンバインの斜視図、図2は、コンバインの刈取部におけるデバイダの斜視図、図3は、コンバインの運転席に配置されたコントロールパネルの正面図、図4は、刈高さ自動スイッチをONにしたときの刈高さ設定ダイヤルの操作範囲を示す説明図、図5は、刈高さ自動スイッチをOFFにしたときの刈高さ設定ダイヤルの操作範囲を示す説明図、図6は、本発明の制御系統を示す機能ブロック図、図7は、制御手段の選択手順を示すフローチャート、図8は、刈高さ自動スイッチと刈高さ設定ダイヤルで選択された制御手段の作動、非作動の関係を示すを示す説明図である。
【0018】図1に示すように、コンバイン11は、左右一対のクローラ走行装置12と、これら一対のクローラ走行装置12上に配置された機体13を備えている。この機体13の上部には、運転席14が配置され、その前面にある運転操作パネル15には、運転操作レバー16と、副変速レバー17が配置されている。また、機体13の前面には、刈取部(前処理部)18が昇降可能に配置されている。この刈取部18の先端(下端)部には、デバイダ19が刈取部18に対し相対移動可能に配置されている。
【0019】図2に示すように、刈取部18の先端には、刈取部18の下端に支持された軸20を介してリンク21が揺動自在に支持され、このリンク21の一端は、デバイダ19に連結されている。また、軸20には、レバー22が揺動自在に支持され、デバイダ19の揺動に連動して揺動する。検知手段23は、その感知部23aが、レバー22の自由端22aの揺動軌跡上に位置するように配置されている。
【0020】コンバイン11の運転席14には、図3に示すように、コントロールパネル30が配置されている。このコントロールパネル30には、コンバイン11を運転操作する上で必要なの各種の機能(例えば、水平自動、方向自動、選別自動、こぎ深さ自動、標準/中割切換、減速ターン)を有効又は無効するための複数のスイッチ31と、刈高さ自動スイッチ32と、刈高さ設定ダイヤル33が配置されている。なお、刈高さ設定ダイヤル33は、下記の選択を行うように、その操作範囲が設定されている。
【0021】図4及び図5に示すように、刈高さ設定ダイヤル33のつまみ33aが、図4、図5の紙面で上方「高」を指している場合、穀稈の刈高さ(地面から刈取り位置までの高さ)が最も高くなる。そして、つまみ33aを左右いずれに回しても、刈高さは次第に低くなり、その操作範囲の最も左(最左)位置もしくは最も右(最右)位置で、穀稈の刈高さが最も低くなる。
【0022】刈高さ自動スイッチ32がONされているときは、図4に示すように、刈高さ設定ダイヤル33のつまみ33aの操作範囲Aで刈高さ自動制御手段の作動を指示する。また、つまみ33aが「高」を指す位置から最右位置までの右側の操作範囲Bで緊急上昇制御手段の作動を指示する。なお、つまみ33aの「高」を指す位置から最左位置までの左側の操作範囲は、緊急上昇制御手段の非作動を指示する。
【0023】刈高さ自動スイッチ32がOFFされているときは、図5に示すように、刈高さ設定ダイヤル33のつまみ33aが最左位置又は最右位置を指すとき、ポジション制御手段の非作動を指示し、それ以外の操作範囲Cでポジション制御手段の作動を指示する。また、つまみ33aが「高」を指す位置から最右位置までの右側の操作範囲Bで緊急上昇制御手段の作動を指示する。なお、つまみ33aが「高」を指す位置から最左位置までの左側の操作範囲は、緊急上昇制御手段の非作動を指示する。
【0024】図6に示すように、制御手段25は、刈高さ自動スイッチ32と刈高さ設定ダイヤル33に接続されている。そして、これら刈高さ自動スイッチ32と刈高さ設定ダイヤル33からの信号に基づいて、刈高さ自動制御手段26と、ポジション制御手段27及び緊急上昇制御手段28の作動、非作動を制御する。
【0025】このような構成で、コンバイン11の刈取部18の高さを制御する刈高さ自動制御手段26と、ポジション制御手段27及び緊急上昇制御手段28の選択手順を、図7に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0026】刈高さ自動スイッチ32のON、OFFを判定する(ステップS1)。刈高さ自動スイッチ32がONになっていると判定された場合には、刈高さ設定ダイヤル33のつまみ33aが指している位置を判定する(ステップS2)。そして、ステップS2において、つまみ33aが最右位置を指していると判定された場合には、刈高さ自動制御手段26を非作動とする。つまみ33aが最右位置以外の操作範囲Aを指していると判定された場合には、刈高さ自動制御手段26を作動とする(ステップS3)。
【0027】ステップ2において、刈高さ設定ダイヤル33のつまみ33aが、最右位置を指していると判定された場合には、つまみ33aの指している位置が「高」より左側の操作範囲を指しているか否かを判定する(ステップS4)。そして、ステップS4において、刈高さ設定ダイヤル33のつまみ33aが、「高」より右側の操作範囲Bを指していると判定された場合には、緊急上昇制御手段28を作動にする(ステップS5)。また、刈高設定ダイヤル33のつまみ33aが「高」より左側の操作範囲を指していると判定された場合には、緊急上昇制御手段28を非作動にする。
【0028】一方、ステップS1で刈高さ自動スイッチ32がOFFになっていると判定された場合には、刈高さ設定ダイヤル33のつまみ33aが指している位置を判定する(ステップS6)。そして、ステップS6において、刈高さ設定ダイヤル33つまみ33aが最左位置もしくは最右位置以外の操作範囲Cを指していると判定された場合には、ポジション制御手段27を作動にする(ステップS7)。ステップS6で刈高さ設定ダイヤル33のつまみ33aが最左位置もしくは最右位置を指していると判定された場合には、ポジション制御手段27を非作動とする。
【0029】そして、ポジション制御手段27の作動、非作動に拘わらず、前記ステップ4に移行して、前述のように緊急上昇制御手段28の作動、非作動を選択する。
【0030】即ち、図8に示すように、刈高さ自動スイッチ32がONになっている場合、刈高さ設定ダイヤル33の操作位置に拘わらず、ポジション制御手段27が非作動になる。また、刈高さ設定ダイヤル33のつまみ33aが、最右以外の位置を指しているとき、刈高さ自動制御手段26が作動になる。また、つまみ33aが刈高さ設定ダイヤル33の右半分(最右を含む)を指していると、緊急上昇制御手段28が作動となる。
【0031】刈高さ設定ダイヤル33のつまみ33aが、「高」より左側(最左を含む)を指しているときには、刈高さ自動制御手段26のみが作動になる。また、刈高さ設定ダイヤル33のつまみ33aが、最右を指しているときには、緊急上昇制御手段28のみが作動になる。
【0032】刈高さ設定ダイヤル33のつまみ33aが、「高」より右側(最右を除く)を指している場合には、刈高さ自動制御手段26と緊急上昇制御手段28が作動になる。
【0033】また、刈高さ自動スイッチ32がOFFになっている場合、刈高さ設定ダイヤル33のつまみ33aが、最左を指しているときには、刈高さ自動制御手段26、ポジション制御手段27及び緊急上昇制御手段28の全ての手段が非作動になる。また、刈高さ設定ダイヤル33のつまみ33aが、「高」より左側で最左以外を指しているときには、ポジション制御手段27のみが作動になる。
【0034】また、刈高設定ダイヤル33のつまみ33aが、「高」より右側で最右以外の位置を指しているときには、ポジション制御手段27と緊急上昇制御手段28が作動になる。さらに、刈高さ設定ダイヤル33のつまみ33aが最右を指しているときには、緊急上昇制御手段28のみが作動になる。
【0035】上記のように、刈高さ自動スイッチ32のON、OFFと刈高さ設定ダイヤル33のつまみ33aの操作位置を組み合わせることにより、(a)刈高さ自動制御手段26、(b)ポジション制御手段27、(c)緊急上昇制御手段28を、それぞれ単独で選択することができる。また、(d)刈高さ自動制御手段26と緊急上昇制御手段28、(e)ポジション制御手段27と緊急上昇制御手段28、の組み合わせを選択することもできる。さらに、(f)全手段非作動、とすることもできる。
【0036】刈高さ自動制御手段26を単独で作動にして、コンバイン11を運転操作した場合、超音波センサ等の検出手段で圃場の地面を検出し、地面と刈取部18の間隔が一定になるように刈取部18の位置を上下に移動させる。従って、圃場に凹凸があっても、地面から穀稈の刈取り位置までの高さを一定にすることができる。
【0037】ポジション制御手段27を単独で作動にして、コンバイン11を運転操作した場合、刈取部18はコンバイン11に対し一定の高さに位置決めされる。即ち、コンバイン11を運転操作している間の刈取部18の上下移動がない。従って、圃場にコンバイン11が追従しない小さな凹凸があると、地面から穀稈の刈取り位置までの高さにバラツキが発生する。しかし、刈取部18がコンバイン11に対して一定の高さに設定されているので、コンバイン11の運転操作がしやすくなる。
【0038】緊急上昇制御手段28を単独で作動にして、コンバイン11を運転操作した場合、刈取部18に設けられたデバイダ19の先端が地面に押し付けられると、刈取部18に対してデバイダ19の先端が相対的に押し上げられる。そして、この刈取部18とデバイダ19の先端の相対移動により、デバイダ19に連結されたリンク21の一端を移動させる。
【0039】すると、リンク21が軸20を中心として揺動し、この揺動が軸20を介してレバー22に伝達される。このレバー22の揺動により、その自由端22aが検知手段23の感知部23aを押す。すると、検知手段23は、デバイダ19が、予め設定された量(例えば、5mm〜10mm)より大きく押し上げられたことを検知する。
【0040】この検知信号に基づいて、緊急上昇制御手段28が作動して、刈取部18を上昇させデバイダ19を上昇させる。すると、デバイダ19は、その自重で刈取部18に対し相対的に下降する。そして、デバイダ19の先端が地面から離れると、デバイダ19に対する地面からの押し上げ力が解除される。
【0041】このとき、デバイダ19に連結されたリンク21が揺動し、軸20を介してレバー22を揺動させる。このレバー22の揺動により、その自由端22aが検知手段23の感知部23aから離れる。すると、検知手段23は、地面とデバイダ19との接触が開放されたことを検知し、緊急上昇終了信号を出力する。
【0042】この検知手段23の緊急上昇終了信号に基づいて、コンバイン11は刈取り部18を手動で設定された位置へ移動させ、穀稈の刈取りを継続する。
【0043】刈高さ自動制御手段26と緊急上昇制御手段28とを組み合わせて選択し、コンバイン11を運転操作した場合、刈高さ自動制御手段26が優先される。刈取部18は、刈高さ設定ダイヤル33で設定された位置に位置決めされて穀稈の刈取を行う。
【0044】コンバイン11の移動により、デバイダ19が地面と接触して押し上げられ、その移動が検知手段23で検知されると、刈高さ自動制御手段26より緊急上昇制御手段28が優先される。そして、前述したように緊急上昇制御手段28により、デバイダ19を地面から逃がすように刈取部18を上昇させる。
【0045】刈取部18が上昇し、地面とデバイダ19との接触が開放されると、検知手段23から緊急上昇終了信号が出力される。すると、再び緊急上昇制御手段28より刈高さ自動制御手段26が優先される。従って、刈取部18は、刈高さ設定ダイヤル33で設定された位置へ復帰して穀稈の刈取りを行う。
【0046】また、ポジション制御手段27と緊急上昇制御手段28とを組み合わせて選択し、コンバイン11を運転操作した場合、ポジション制御手段27が優先される。刈取部18は、ポジション制御手段27によって予め設定された位置に位置決めされて穀稈の刈取を行う。
【0047】デバイダ19が地面と接触して押し上げられ、その移動が検知手段23で検知されると、ポジション制御手段27より緊急上昇制御手段28が優先される。そして、前述したように、緊急上昇制御手段28により、デバイダ19を地面から逃がすように刈取部18を上昇させる。
【0048】緊急上昇制御手段28により刈取部18が上昇し、地面とデバイダ19との接触が開放されると、検知手段23から緊急上昇終了信号が出力される。すると、再び緊急上昇制御手段28よりポジション制御手段27が優先される。従って、刈取部18は、ポジション制御手段27によって設定された位置に復帰して穀稈の刈取を行う。
【0049】上述のように、刈高さ自動スイッチ32のON、OFFと刈高さ設定ダイヤル33の操作により、刈高さ自動制御手段26とポジション制御手段27及び緊急上昇制御手段28の作動、非作動を、使用者の好みに合わせて任意に選択することができる。
【0050】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の請求項1によれば、刈取部の刈高さを自動的に所定高さに制御する刈高さ自動制御手段と、刈取部の地面との接触による抵抗に基づき刈取部を上昇する緊急上昇制御手段と、を備えたコンバインの刈取部昇降制御装置において、前記刈高さ自動制御手段を作動、非作動に切替える刈高さ自動スイッチと、前記刈高さ自動制御手段の刈高さを設定する設定手段と、前記自動スイッチのオンにおいて、また前記自動スイッチのオフにおいて、それぞれ独立して前記緊急上昇制御手段が作動する制御部とを備え、刈高さ自動制御手段の作動、非作動と、緊急上昇制御手段の作動、非作動を独立して制御するようにしたので、コンバインを使用する使用者の好みに合わせて、刈高さ自動制御手段と緊急上昇制御手段をそれぞれ単独で、あるいはそれらの手段を組み合わせて使用することができる。また、刈高さ自動制御手段と緊急上昇制御手段の両方を非作動にして使用することもできる。
【0051】また、本発明の請求項2によれば、前記刈取部を前記設定手段にて設定された高さに保持するポジション制御手段を備え、前記制御部は、前記刈高さ自動スイッチのオフにおいて前記ポジション制御手段が作動する、ようにしたので、刈高さ自動制御手段の非作動と、ポジション制御手段の作動、非作動を独立して制御することができ、コンバインを使用する使用者の好みに合わせて、ポジション制御手段を単独で使用することができる。また、刈高さ自動制御手段とポジション制御手段の両方を非作動にして使用することもできる。
【0052】また、本発明の請求項3によれば、刈取部の刈高さを所定高さに制御するポジション制御手段と、刈取部の地面との接触による抵抗に基づき刈取部を上昇する緊急上昇制御手段と、を備えたコンバインの刈取部昇降制御装置において、前記ポジション制御手段を作動、非作動に切替える刈高さ自動スイッチと、前記ポジション制御手段の刈高さを設定する設定手段と、前記自動スイッチのオンにおいて、また前記自動スイッチのオフにおいて、それぞれ独立して前記緊急上昇制御手段が作動する制御部とを備え、ポジション制御手段の作動、非作動と、緊急上昇制御手段の作動、非作動を独立して制御するようにしたので、コンバインを使用する使用者の好みに合わせて、ポジション制御手段と緊急上昇制御手段をそれぞれ単独で、あるいはそれらの手段を組み合わせて使用することができる。また、ポジション制御手段と緊急上昇制御手段の両方を非作動として使用することもできる。
【出願人】 【識別番号】000001878
【氏名又は名称】三菱農機株式会社
【出願日】 平成13年5月17日(2001.5.17)
【代理人】 【識別番号】100082337
【弁理士】
【氏名又は名称】近島 一夫 (外1名)
【公開番号】 特開2002−335731(P2002−335731A)
【公開日】 平成14年11月26日(2002.11.26)
【出願番号】 特願2001−147666(P2001−147666)