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【発明の名称】 コンバインの電装部品取付構造
【発明者】 【氏名】山崎 弘章

【氏名】江田 秀弥

【氏名】錦織 将浩

【要約】 【課題】作業部に対応して配設された多数のリレーのうち、いずれかのリレーに故障が発生した場合にも、短時間で応急処置がとれるようにする。

【解決手段】コンバイン10は、植立穀稈を刈取る前処理部16と、刈取った穀稈を脱穀・選別する脱穀部26と、選別穀粒を貯蔵する穀粒タンク22と、貯蔵された穀粒を搬出するオーガ排出筒32と、排藁を処理する排藁処理装置30等の作業部を備えている。この作業部には、目的に応じて各部を駆動するアクチュエータ(例えばオーガ排出筒32を旋回駆動する電動モータ46等)が設けられていて、このアクチュエータに対応して多数のリレー38a〜38dが適位置に集中配置されている。これらのリレー38a〜38dのいずれかに故障が発生した場合、該故障したリレー(例えばリレー38a)とは同時駆動されない他のリレー(例えばリレー38b)を差替えて対応可能とした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 機体走行に伴い植立穀稈を刈取る刈取部と、該刈取った穀稈を穀稈搬送部を介して扱室に供給し、該扱室にて脱穀・選別する脱穀選別部と、該選別された穀粒を一時的に貯蔵する貯蔵部と、該貯蔵された穀粒を機外に搬出する穀粒排出部と、前記扱室にて脱穀された後の排藁を機体後方に移送して処理する排藁処理部等の作業部を備えたコンバインにおいて、前記作業部に配設されたアクチュエータに対応して設けられ、該アクチュエータを独立して制御可能な多数のリレーを適位置に集中配置し、該多数のリレーのいずれかに故障が発生した場合に、該故障したリレーとは同時駆動されない他のリレーを差替えて対応可能とした、ことを特徴とするコンバインの電装部品取付構造。
【請求項2】 前記リレーは、前記穀稈搬送部に設けられフィードチエン変速用のアクチュエータを制御するリレーと、前記脱穀選別部に設けられ選別フィン開度用のアクチュエータを制御するリレーと、前記穀粒排出部に設けられオーガ排出筒の駆動用のアクチュエータを制御するリレー、及び穀粒排出クラッチアクチュエータを制御するリレーである、ことを特徴とする請求項1記載のコンバインの電装部品取付構造。
【請求項3】 機体走行に伴い植立穀稈を刈取る刈取部と、該刈取った穀稈を穀稈搬送部を介して扱室に供給し、該扱室にて脱穀・選別する脱穀選別部と、該選別された穀粒を一時的に貯蔵する貯蔵部と、該貯蔵された穀粒を機外に搬出する穀粒排出部と、前記扱室にて脱穀された後の排藁を機体後方に移送して処理する排藁処理部等の作業部を備えたコンバインにおいて、前記作業部に配設されたアクチュエータに対応して設けられ、該アクチュエータを独立して制御可能な多数の電装部品を、前記排藁処理部を支持するカッタ支持部材に集中配置した、ことを特徴とするコンバインの電装部品取付構造。
【請求項4】 前記電装部品はリレーである、ことを特徴とする請求項3記載のコンバインの電装部品取付構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンバインの電装部品取付構造に関し、詳しくは各作業部に設けられたアクチュエータを制御するリレーを集中配置したコンバインの電装部品取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】コンバインには、揺動選別部に設けられた選別フィンの開度を制御するモータや、オーガ排出筒を旋回駆動するモータ等、使用目的に応じて多数の各種モータが用いられており、これら各種モータ等は、例えば各作業部毎の別々の位置に設けられたリレーを介して制御されるようになっていた。
【0003】そして、例えばオーガモータの制御リレーは、穀粒タンクを開放することによって確認できる位置に取付けられていると共に、選別フィン開度モータの制御用リレーや、穀粒排出クラッチモータの制御用リレーは、マイコン内蔵のリレーであったため、リレーの交換に伴い同時にマイコンの交換も行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、コンバイン作業時に、作業目的に応じて使用される各種機能のリレーのいずれかが故障した場合、従来は新品のリレーを準備するか、若しくは別の場所からリレーを外して交換する等の作業が必要であった。このため、応急措置をとるのが困難であると共に、交換等に多大の時間を要するという課題があった。
【0005】また、従来は、使用目的に応じて機体中の夫々別々の位置に各種リレーが配置されていたため、いずれかのリレーが故障した場合には、リレーの種類によって穀粒タンクを開放する等、夫々別な作業が必要であつた。更に、メインテナンスしにくいリレーが取付けられていたため、交換作業に多大の労力を要していた。
【0006】本発明は、斯かる課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、作業部に対応して配設された多数のリレーのうち、いずれかのリレーに故障が発生した場合においても、短時間で応急処置をとることのできるコンバインの電装部品取付構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、機体走行に伴い植立穀稈を刈取る刈取部(16)と、該刈取った穀稈を穀稈搬送部(24)を介して扱室(26a)に供給し、該扱室(26a)にて脱穀・選別する脱穀選別部(26)と、該選別された穀粒を一時的に貯蔵する貯蔵部(22)と、該貯蔵された穀粒を機外に搬出する穀粒排出部(32)と、前記扱室(26a)にて脱穀された後の排藁を機体後方に移送して処理する排藁処理部(30)等の作業部を備えたコンバイン(10)において、前記作業部に配設されたアクチュエータ(46等)に対応して設けられ、該アクチュエータ(46等)を独立して制御可能な多数のリレー(38a〜38d)を適位置に集中配置し、該多数のリレー(38a〜38d)のいずれかに故障が発生した場合に、該故障したリレーとは同時駆動されない他のリレーを差替えて対応可能とした、ことを特徴とする。
【0008】請求項2記載の発明は、前記リレー(38a〜38d)は、前記穀稈搬送部(24)に設けられフィードチエン変速用のアクチュエータを制御するリレーと、前記脱穀選別部(26)に設けられ選別フィン開度用のアクチュエータを制御するリレーと、前記穀粒排出部(32)に設けられオーガ排出筒の駆動用のアクチュエータ(46)を制御するリレー、及び穀粒排出クラッチアクチュエータを制御するリレーである、ことを特徴とする。
【0009】請求項3記載の発明は、機体走行に伴い植立穀稈を刈取る刈取部(16)と、該刈取った穀稈を穀稈搬送部(24)を介して扱室(26a)に供給し、該扱室(26a)にて脱穀・選別する脱穀選別部(26)と、該選別された穀粒を一時的に貯蔵する貯蔵部(22)と、該貯蔵された穀粒を機外に搬出する穀粒排出部(32)と、前記扱室(26a)にて脱穀された後の排藁を機体後方に移送して処理する排藁処理部(30)等の作業部を備えたコンバイン(10)において、前記作業部に配設されたアクチュエータ(46等)に対応して設けられ、該アクチュエータ(46等)を独立して制御可能な多数の電装部品を、前記排藁処理部(30)を支持するカッタ支持部材(34,35,36)に集中配置した、ことを特徴とする。
【0010】[作用]本発明によれば、脱穀選別部(26)、穀粒排出部(32)等の作業部に配設されたアクチュエータ(46等)に対応して、これらのアクチュエータ(46等)を独立して制御可能な多数のリレー(38a〜38d)を機体の適所に集中配置し、これらのリレー(38a〜38d)のいずれかに故障が発生した場合に、該故障したリレー(例えば38a)とは同時駆動されない他のリレー(例えば38b)を差替えて対応可能としたことで、いずれかのリレー(例えば38a)に故障が発生した場合においても、該故障したリレーとは同時駆動されない他のリレー(例えば38b)のコネクタを差替えるのみで、短時間に応急処置をとることが可能となり、作業能率の向上が図られる。
【0011】なお、括弧内の符号は図面を参照するためのものであって、本発明を何ら限定するものではない。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
【0013】図1は、本発明が適用されたコンバインの外観を示している。同図において、コンバイン10は、左右一対のクローラ走行装置12,12に支持された走行機体14を有しており、該走行機体14の前方には、穀稈を刈取る前処理部(刈取部)16が昇降自在に支持されている。この前処理部16には、走行機体14の略々全幅にわたって穀稈を分草する多数のデバイダ18と、走行機体14の左右端側にナローガイド19が設けられている。
【0014】また、前処理部16の後方の機体右側には、運転席20とその後方に穀粒タンク(貯蔵部)22が夫々配設されていて、前処理部16の後方の機体左側には、前処理部16にて刈取られた穀稈を機体上部に搬送すべく、機体前後方向に沿って張設されたフィードチエン24、及び該フィードチエン24により供給された穀稈を扱室26a内で脱穀・選別する脱穀選別部26が配設されている。この脱穀部26にて脱穀された穀粒は、揚穀筒(図示せず)を介して揚上移送され、穀粒タンク22内に一時的に貯留される。また、脱穀部26の後部で、フィードチエン24の終端側には、図示しない排藁チエンが連接されていて、処理済の排藁は、機体後部に設置された排藁処理装置(排藁処理部)30に搬送されて切断処理される。
【0015】すなわち、機体前方の前処理部16にて刈取られた穀稈は、前記フィードチエン24に引継がれ、該フィードチエン24により脱穀部26に供給されて脱穀・選別され、該脱穀・選別された穀粒は、穀粒タンク22に一時的に貯留される。この穀粒タンク22に貯留された穀粒は、オーガ排出筒(穀粒排出部)32により機外に搬出されるが、このオーガ排出筒32は、縦筒32aと、該縦筒32aに対し起伏自在かつ旋回自在な排出筒32bを有している(図2参照)。なお、穀粒タンク22は、前記縦筒32aを中心として機体側方に開放可能とされている。
【0016】そして、これら前処理部16、脱穀選別部26、穀粒排出部32、排藁処理装置30等の各作業部には、夫々の作業部の作業目的に応じ、各部を駆動制御するアクチュエータ(モータ等)が設けられている。
【0017】例えば、前処理部16には、フィードチエン24の搬送速度をプーリ径の変更により変速するフィードチエン変速モータが設けられ、また、脱穀選別部26には、選別フィンの開度を変更可能な選別フィン開度モータが設けられ、更に、オーガ排出筒32の近傍には、該オーガ排出筒32を旋回駆動するモータ、及び穀粒タンク22からの穀粒排出を制御する穀粒排出クラッチモータ等が設けられている。
【0018】すなわち、例えばオーガ排出筒32に関しては、図2に示すように、前記縦筒32aは、穀粒タンク22の底部から立設されたラセン駆動ケース45と、旋回支持部44を介して連結されていて、この旋回支持部44には、排出筒32bを旋回駆動する電動モータ46が取付けられている。また、前記縦筒32aと排出筒32bとの連結部には、該排出筒32bを起伏駆動する油圧シリンダ47が設けられている。なお、この図2では、排藁処理装置30の図示は省略している。
【0019】本実施の形態では、前記作業部に配設されたアクチュエータに対応して設けられ、該アクチュエータを独立して制御可能な多数のリレーを適位置に集中配置し、該多数のリレーのいずれかに故障が発生した場合に、該故障したリレーとは同時駆動されない他のリレーを差替えて対応可能とした。
【0020】図3〜図5において、縦筒32aの右側方はカバー33にて覆われていて、この縦筒32aに近接して、その後方にカッタステー34が立設されていると共に、カッタブラケット35が設けられている。そして、これらカッタステー34とカッタブラケット35との間に、取付プレート36が架け渡されていて、この取付プレート36に、前記電動モータ46を含む各種モータ等を制御する各種リレー38が集中配置されている。
【0021】すなわち、このリレー38は、フィードチエン変速モータリレー38aと、オーガモータリレー38bと、選別フィン開度モータリレー38cと、穀粒排出クラッチモータリレー38dとを有している。そして、前記フィードチエン変速モータリレー38aとオーガモータリレー38bとは、同一のリレーが用いられておれ、また、選別フィン開度モータリレー38cと穀粒排出クラッチモータリレー38dとは、同一のリレーが用いられている。なお、これらのリレー38の上方はプレート40にて覆われている。
【0022】以上により、フィードチエン変速モータリレー38aと選別フィン開度モータリレー38cとは、刈取作業時に使用されるリレーであり、また、オーガモータリレー38bと穀粒排出クラッチモータリレー38dとは、穀粒排出時に使用されるリレーであるので、前者のリレー38a,38cと後者のリレー38b,38dとが同時に使用できなくても、とりあえずは問題は生じない。
【0023】このため、例えば刈取作業時に、前者のリレー38a,38cのいずれか一方が故障した場合には、後者のリレー38b,38dのいずれかを差し替えることで、とりあえず刈取作業を続行することができ、また、例えば穀粒排出時に、後者のリレー38b,38dのいずれか一方が故障した場合には、前者のリレー38a,38cのいずれかを差し替えることで、とりあえず穀粒排出作業を続行することができる。
【0024】そして、これらの各種リレー38a〜38dは、縦筒32aの裏側のカッタステー34とカッタブラケット35間に集中配置されているので、交換作業の際には、縦筒32aの側方のカバー33を開放し、コネクタを差し替えるのみで容易に交換することができる。
【0025】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、作業部に配設されたアクチュエータを独立して制御可能な多数のリレーを適位置に集中配置したので、万一いずれかのリレーに故障が発生した場合においても、該故障したリレーとは同時駆動されない他のリレーのコネクタを差替えるのみで、短時間に応急処置をとることができ、作業能率の向上を図ることができる。
【0026】請求項2記載の発明によれば、前記リレーは、フィードチエン変速用のリレーと、選別フィン開度用のリレーと、オーガ排出筒の駆動用のリレー、及び穀粒排出クラッチ用のリレーであり、フィードチエン変速用と選別フィン開度用のリレー(前者のリレー)は刈取作業時に用いられ、また、オーガ排出筒の駆動用と穀粒排出クラッチ用のリレー(後者のリレー)は穀粒排出時に用いられるものであり、前者と後者のリレーが同時使用されることはほとんどないため、いずれかのリレーが故障したとしても、作業には支障のない範囲で互いのリレーを差替えて使用することができる。
【0027】請求項3記載の発明によれば、作業部に配設されたアクチュエータを独立して制御可能な多数の電装部品を、排藁処理部を支持するカッタ支持部材に集中配置したことで、多数の電装部品が1箇所に配置されているため、いずれかの電装部品に故障が発生した場合においても、別の場所で電装部品を外して交換する必要がなく、短時間で応急処置をとることができる。
【0028】請求項4記載の発明によれば、前記電装部品はリレーであることにより、作業の種類によって使用されるリレーが異なるため、いずれかのリレーに故障が発生したとしても、該故障したリレーとは同時使用しない別のリレーを交換してとりあえず作業を続行することができる。
【出願人】 【識別番号】000001878
【氏名又は名称】三菱農機株式会社
【出願日】 平成13年4月23日(2001.4.23)
【代理人】 【識別番号】100082337
【弁理士】
【氏名又は名称】近島 一夫 (外1名)
【公開番号】 特開2002−315425(P2002−315425A)
【公開日】 平成14年10月29日(2002.10.29)
【出願番号】 特願2001−124858(P2001−124858)