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【発明の名称】 草刈機
【発明者】 【氏名】今村 健二

【氏名】田尻 益夫

【要約】 【課題】草刈作業中にサブカッターユニットが障害物に当たった場合でも、草刈機の走行が妨げられたり、サブカッターユニットが破損したりすることはなく、樹木の幹の周りなどの草刈を高能率で行うことができる草刈機を提供する。

【解決手段】草刈機はメインカッター(10)を有する走行車(1)と、サブカッター(21,22,23)を有するサブカッターユニット(2)を備えている。サブカッターユニット(2)は、側方へ開閉移動可能かつ上下に揺動可能である。サブカッターユニット(2)はエアシリンダー(3)で開閉される。サブカッターユニット(2)には接触センサ(27)が設けられている。サブカッターユニット(2)は、側方へ開いているときに障害物が接触センサ(27)に触れると、内方へ閉じるようにしてある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 メインカッター(10)を有する走行車(1)と、走行車(1)の一方または双方の側部に設けられ、側方へ向けて一部または全体が開閉可能なサブカッターユニット(2)とを備えた自走式の草刈機であって、サブカッターユニット(2)を開閉駆動する駆動手段と、駆動手段を駆動させ、サブカッターユニット(2)の開閉操作を行う操作部(4)と、を備えていることを特徴とする、草刈機。
【請求項2】 メインカッター(10)を有する走行車(1)と、走行車(1)の一方または双方の側部に設けられ、側方へ向けて一部または全体が開閉可能なサブカッターユニット(2)とを備えた自走式の草刈機であって、サブカッターユニット(2)を開閉駆動する駆動手段と、サブカッターユニット(2)が側方へ開いたときの走行方向側に設けられている接触センサ(27)と、駆動手段を駆動させ、サブカッターユニット(2)の開閉操作を行う操作部(4)と、を備えており、サブカッターユニット(2)が側方へ開いているときに、障害物が接触センサ(27)に触れると、サブカッターユニット(2)が内方へ閉じるようにしてあることを特徴とする、草刈機。
【請求項3】 草刈機が後退するときに、サブカッターユニット(2)が閉じるようにしてあることを特徴とする、請求項1または2記載の草刈機。
【請求項4】 草刈機の後退するときの速度が所定の速度を超えたときに、サブカッターユニット(2)が閉じるようにしてあることを特徴とする、請求項1または2記載の草刈機。
【請求項5】 サブカッターユニット(2)は、上下方向に揺動可能であることを特徴とする、請求項1、2、3または4記載の草刈機。
【請求項6】 駆動手段は、アクチュエータを使用していることを特徴とする、請求項1、2、3、4または5記載の草刈機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は草刈機に関する。更に詳しくは、メインカッターを有する走行車に、サブカッターを有し、一部または全体が側方へ開閉移動可能なサブカッターユニットを備えた自走式の草刈機において、草刈作業中にサブカッターユニットが障害物に当たった場合でも、草刈機の走行が妨げられず、障害物の周りの草刈りができると共に、その衝撃で運転者が運転を誤って事故を起こすこともなく、更には、サブカッターユニットが破損したり、障害物に傷を付けてしまうことを防止できるものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、樹木などの障害物の近傍に生えている草を刈り取ることができる草刈機としては、例えば、走行車にスライド機構により側方に移動可能なサブカッターユニットを有し、サブカッターユニットにはサブカッターが設けられている構造のものがある。このような草刈機によれば、サブカッターユニットを動かして走行車の側方に突出させ、草刈機を運転してサブカッターによって障害物の周りの草を刈り取ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記した従来の草刈機には、次のような課題があった、すなわち、草刈作業中に、過ってサブカッターユニットを樹木などの障害物に接触させてしまうことがあるが、従来のものでは、サブカッターユニットが障害物と接触すると、草刈機の走行が妨げられるだけでなく、その際の衝撃によって運転者が運転を誤って事故を引き起こす危険があった。また、サブカッターユニットが破損したり、障害物に傷を付けてしまうこともあった。また、障害物を避けながら草刈を行うと、刈り残した草を背負い式等の草刈機で刈ったり、あるいは除草剤を根の周りに散布するという二度手間な作業が必要であった。
【0004】(本発明の目的)本発明の目的は、草刈作業中にサブカッターユニットが障害物に当たった場合でも、草刈機の走行が妨げられたり、その衝撃で運転者が運転を誤って事故を起こすこともなく、また、サブカッターユニットが破損したり、障害物に傷を付けてしまうことなく、樹木の幹の周りなどの草刈を高能率で行うことができる草刈機を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために講じた本発明の手段は次のとおりである。第1の発明にあっては、メインカッターを有する走行車と、走行車の一方または双方の側部に設けられ、側方へ向けて一部または全体が開閉可能なサブカッターユニットとを備えた自走式の草刈機であって、サブカッターユニットを開閉駆動する駆動手段と、駆動手段を駆動させ、サブカッターユニットの開閉操作を行う操作部と、を備えていることを特徴とする、草刈機である。
【0006】第2の発明にあっては、メインカッターを有する走行車と、走行車の一方または双方の側部に設けられ、側方へ向けて一部または全体が開閉可能なサブカッターユニットとを備えた自走式の草刈機であって、サブカッターユニットを開閉駆動する駆動手段と、サブカッターユニットが側方へ開いたときの走行方向側に設けられている接触センサと、駆動手段を駆動させ、サブカッターユニットの開閉操作を行う操作部と、を備えており、サブカッターユニットが側方へ開いているときに、障害物が接触センサに触れると、サブカッターユニットが内方へ閉じるようにしてあることを特徴とする、草刈機である。
【0007】第3の発明にあっては、草刈機が後退するときに、サブカッターユニットが閉じるようにしてあることを特徴とする、第1または第2の発明に係る草刈機である。
【0008】第4の発明にあっては、草刈機の後退するときの速度が所定の速度を超えたときに、サブカッターユニットが閉じるようにしてあることを特徴とする、第1または第2の発明に係る草刈機である。
【0009】第5の発明にあっては、サブカッターユニットは、上下方向に揺動可能であることを特徴とする、第1、第2、第3または第4の発明に係る草刈機である。
【0010】第6の発明にあっては、駆動手段は、アクチュエータを使用していることを特徴とする、第1、第2、第3、第4または第5の発明に係る草刈機である。
【0011】サブカッターは、サブカッターユニットに単数基設けることもできるし、複数基設けることもできる。メインカッター及びサブカッターの構造は特に限定しないが、例えば刃が水平方向に回転するもの、あるいはロータリー式(縦回転)のものを使用することができる。サブカッターユニットを設ける側は、左右どちらかに限定するものではなく、必要に応じて左右のどちらか一方に設けてもよいし、左右両方に設けることもできる。また、サブカッターユニットは、全体が開閉作動する構造でもよいし、一部は開閉作動せず、他の一部が開閉作動する構造でもよい。
【0012】接触センサが設けられる位置は、サブカッターユニットが側方へ開いたときの走行方向側であれば、特に限定するものではない。例えば、サブカッターユニットに設けることもできるし、走行車に設けることもできる。なお、「走行方向側」とは、走行車が前進する場合ではサブカッターユニットより前方にあり、後退する場合ではサブカッターユニットより後方にあるという意味を含むものである。
【0013】駆動手段は特に限定するものではないが、例えば、強い駆動力が得られるアクチュエータが使用される。アクチュエータは、電気、油圧、圧縮空気などを用いる原動機であり、例えば、油圧シリンダやエアシリンダなど、流体のエネルギーを利用して機械的な仕事を行うもの(流体機器)や、モーターを使用するボールネジ式シリンダーなどであるが、これらに限定するものではない。
【0014】(作 用)本発明に係る草刈機は次のように作用する。草刈機で、樹木などの障害物の周りにある草を刈るときは、駆動手段を操作部の操作により作動させてサブカッターユニットを開き、走行車の側方へ突出させる。草刈機を前進または後退させて障害物の周りにある草を刈る。また、作業中に、側方へ開いているサブカッターユニットが障害物に当たり、そのままの状態では作業ができない場合は、サブカッターユニットを閉じておけば、短時間での頻繁な障害物との接触によってサブカッターユニットが破損したり、障害物に傷を付けてしまうことを防止できる。
【0015】接触センサを備えたものでは、草刈作業中に接触センサが障害物に触れると、駆動手段が作動して、サブカッターユニットは自動的に動いて内方向へ閉じる。サブカッターユニットが自動的に閉じることにより、走行車がそのまま前進または後退を続けても、サブカッターユニットが邪魔にならない。また、サブカッターユニットが予め回避しているので、サブカッターユニットが破損したり、障害物に傷を付けてしまうことを防止できる。これにより、障害物が邪魔になって草刈機の走行が妨げられることなく障害物の周りの草刈作業を高能率で行うことができ、障害物との衝突による衝撃を受けて、運転者が運転を誤って事故を引き起こしてしまうような危険もない。そして、サブカッターユニットが閉じて接触センサの障害物との接触が解除されると、サブカッターユニットは自動的または運転者の操作によって開き、継続して障害物同士の間を広く草刈作業を行うことができるようになる。これにより、スムーズな草刈作業が可能になる。
【0016】草刈機が後退するときに、サブカッターユニットが閉じるようにしてあるものは、後退しているときにサブカッターユニットが障害物などに引っ掛かって破損することを防止できる。つまり、サブカッターユニットは、開いた状態では、通常は閉じる方向と反対方向へ動くようにはなっていない。このため、サブカッターユニットを開いた状態で後退し、障害物に接触すると、サブカッターユニットが動けない方向の力を受けて破損してしまう可能性があるが、後退するときにサブカッターユニットが閉じることによって、このような事態も回避できる。
【0017】草刈機の後退するときの速度が所定の速度を超えたときに、サブカッターユニットが閉じるようにしてあるものは、サブカッターユニットを開いた状態から後退するとき、後退速度が所定の速度に満たない低速であればサブカッターユニットは開いた状態のままである。つまり、後退するときに、所定の速度を超えないようにすれば、サブカッターユニットが閉じることはないので、継続して草刈作業を行うことができる。従って、作業能率を向上させることができ、よりスムーズな作業が可能になる。
【0018】サブカッターユニットが上下方向に揺動可能であるものは、障害物の周りにおいても、草を刈る地面の盛り上がりやうねりに沿うように上下動できるので、刈り残しが少なく、草刈作業が高能率でできる。
【0019】駆動手段が原動機としてアクチュエータを使用しているものは、駆動力が大きく、より確実で円滑な開閉が可能である。また、アクチュエータを使用することにより、開閉するときの応答速度を速くすることが可能になるので、草刈り能力を上げるために車速を早くした場合などに特に有用である。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明を図面に示した実施の形態に基づき更に詳細に説明する。図1は本発明に係る草刈機の実施の形態を示す概略平面説明図、図2はサブカッターユニットが閉じた状態を示す平面視説明図、図3はサブカッターユニットが開いた状態を示す平面視説明図、図4はサブカッターユニットの要部斜視説明図、図5は接触センサの構造を示す説明図、図6は操作部の構造を示す斜視説明図、図7はサブカッターユニットの作用を示す説明図である。なお、図7においては、便宜上、エアシリンダーなどの図示を省略している。また、図6は図1において右斜め前方から見た図である。
【0021】符号Aは、草刈機で、メインカッター10を有する走行車1と、走行車1の一方の側部に側方へ向けて開閉(回動)可能なサブカッターユニット2と、サブカッターユニット2を駆動するエアシリンダ3と、エアシリンダ3を作動させてサブカッターユニット2を開閉する操作部4を備えている。走行車1は、メインカッター10の他、エンジン11、走行駆動機構部(図示省略)、メインカッター駆動機構部(図示省略)、座席12、ハンドル13などを備えている。
【0022】サブカッターユニット2の構造を説明する。サブカッターユニット2は、回転軸の位置がサブカッターユニット2の開閉によっては移動しない不動サブカッター21と、サブカッターユニット2の開閉によって回転軸の位置が動く移動サブカッター22、23を備えている。なお、上記メインカッター10、不動サブカッター21と移動サブカッター22、23の各カッターは、水平方向に回転する回転刃(図示省略)を有する構造である。各カッターの刃先は、草刈作業をするときに刈り残しが出ないように、軌跡が重なるように設定されている。
【0023】不動サブカッター21は、走行車1の一方側の側部に蝶番200を介して上下方向に揺動可能に取り付けられた基体20に設けられている。不動サブカッター21の回転軸210は、軸受(図示省略)によって垂直に軸支されており、基体20上面へ突出した端部にはプーリー211が取り付けられている。また、回転軸210の下部には回転刃が取り付けられている。プーリー211には、メインカッター10の駆動プーリー(図示省略)との間に回し掛けられるベルトB1用の溝と、移動サブカッター22、23のプーリーとの間に回し掛けられるベルトB2用の溝が上下二段に設けられている。
【0024】基体20には、可動体24が回動可能に設けられている。可動体24は、回転中心が回転軸210と同じである軸受(図示省略)を介して、水平方向に一定の角度範囲(本実施の形態では、約80°)で回動可能である。なお、可動体24が回動可能な角度範囲は適宜設定されるもので、特に限定されるものではない。上記基体20と可動体24は、回転刃を覆うカバーとしての機能を有している。可動体24は、縁部が下方へ折曲されており、その下端部の高さは後述の移動サブカッター22、23の回転刃よりやや上に位置するように設定されている。可動体24の前後の縁部には、ゴム板240が垂設されている。ゴム板240の下端部は、移動サブカッター22、23の回転刃とほぼ同じ高さに位置するように設定されている(図5参照)。
【0025】移動サブカッター22、23は、可動体24の長手方向に所要の間隔で並設されている。移動サブカッター22、23の回転軸220、230は、軸受(図示省略)によって垂直に軸支されており、可動体24の上面へ突出した端部にはプーリー221、231が取り付けられている。また、回転軸220、230の下部には回転刃が取り付けられている。プーリー221、231には、プーリー211との間に回し掛けられるベルトB2用の溝が設けられている。
【0026】そして、メインカッター10の駆動プーリー(図示省略)とプーリー211間には、ベルトB1が回し掛けられ、プーリー211とプーリー221、231間には、ベルトB2が回し掛けられている。なお、基体20が揺動することによるベルトB1のテンションの変動は、公知手段によって好適に調整される。また、プーリー211とプーリー221間、及びプーリー221とプーリー231間には、プーリー221寄りにテンションプーリー25、26が設けられている。これにより、メインカッター10の回転力が、可動体24の角度にかかわらず、不動サブカッター21と移動サブカッター22、23に伝達される。なお、サブカッターユニット2には、各プーリー211、221、231及びベルトB2を覆うカバー28が設けられている。
【0027】可動体24の側部(開いた時の走行方向側)の先部側には、接触センサ27が設けられている。また、可動体24の基部側には、接触センサ27に隣接して金属製の固定ガード29が設けられている。固定ガード29の両端側は可動体24側へ緩やかに折曲されている。接触センサ27は、金属板をプレスして形成された可動ガード273を備えている。可動ガード273の外面側の下端部には、全幅にわたり、例えばゴム製のクッション274が設けられている。
【0028】可動体24の先端側の前部側面には、接触センサ27が当たったときの衝撃をやわらげるためのゴム製のクッション板277が取り付けられている。可動ガード273の上端部の内面側には、両側二箇所に取付片275が設けられている。また、固定ガード29に近い側の取付片275とは反対側(外面側)には、ワイヤ取付片276が設けられている。
【0029】接触センサ27は、可動体24上面に両側二箇所に設けられた取付ブラケット270に、取付片275を軸ピン272を介して取り付け、回動可能に設けられている。取付ブラケット270には、可動ガード273へ向けて斜めにコイルバネ278が設けてある。また、固定ガード29に近い側の取付ブラケット270には、ワイヤ45を取り付けるための取付部271が設けられている。ワイヤ45は、アウターチューブ450の先端部が取付部271に固定され、インナーワイヤ451の先端部がワイヤ取付片276に固着されている。
【0030】ワイヤ45の基端側は、後述する操作部4まで延長されており、接触センサ27の動きは、後述する操作板44に伝えられる。操作板44で操作されるメカニカルバルブ43は、後述するエアシリンダー3のロッドの伸縮を制御するものである。接触センサ27は、常態においては図5に示すようにコイルバネ278で押されて所要の角度で開いている。そして、接触センサ27に障害物が当たるなど外力が作用すると、接触センサ27が可動体24側へ回動し、インナーワイヤ451が引かれる。なお、接触センサ27は、外力がなくなれば、コイルバネ278の作用により元の位置に復帰する。
【0031】基体20と可動体24の間には、可動体24の開閉を行う駆動手段を構成するエアシリンダー3を備えている。エアシリンダー3は、シリンダーの基端部を水平方向に回動可能にピン30で軸支して基体20に取り付け、ロッドの先端部を水平方向に回動可能にピン31で軸支して可動体24に取り付けられている。これにより、エアシリンダー3のロッドが縮んだ状態では、サブカッターユニット2は閉じ(図1において実線で表した部分と図2参照)、ロッドが伸張した状態では、サブカッターユニット2は開く(図1において仮想線で表した部分と図3参照)。
【0032】上記操作部4は、座席12の右側に設けられている。操作部4には、図6に示すように、草刈機Aの前進、後退を操作する操作レバー41と、サブカッターユニット2の開閉操作を行う開閉レバー42と、メカニカルバルブ43と操作板44を備えている。操作板44は、メカニカルバルブ43のスイッチ430に近接して設けられており、上端部を中心として回動可能に垂下されている。また、操作板44には、上記した接触センサ27に先端部が接続されたインナーワイヤ451の基端部が接続されている。
【0033】操作板44は、接触センサ27が可動体24側へ回動すると、引っ張られたインナーワイヤ451によって回動してスイッチ430を押し、メカニカルバルブ43によってエアシリンダー3のロッドは縮む。なお、スイッチ430はスプリングリターン式スイッチで、ボタンが押されたとき(引っ込んだ状態)とボタンの押圧が解放されたとき(出た状態)で、制御回路が切り替わるようになっている。また、メカニカルバルブ43は、通常はエアシリンダー3のロッドが伸張する側へエアを送っており、スイッチ430が押されて制御回路が切り替わると、エアシリンダー3のロッドが縮む側へエアを送る。
【0034】開閉レバー42は、操作板44側(矢印a方向)へ回動させることにより操作板44に接触して、操作板44をスイッチ430側へ回動させることができる。これにより、操作板44がスイッチ430を押し、エアシリンダー3のロッドを縮めてサブカッターユニット2を閉じる操作をすることができる。操作レバー41の中間部には、開閉レバー42側へ突出した操作ピン410が設けられている。操作ピン410は、操作レバー41を後退側へ回動させると開閉レバー42に接触するようになっている。
【0035】また、操作レバー41は、ほぼ直立する位置にN(ニュートラル)があり、F方向へ倒せば草刈機Aは前進し、R方向へ倒せば後退する。なお、操作レバー41は、N(ニュートラル)から離れるほど(傾斜角度が大きくなるほど)走行速度が速くなる構造である。この構造によれば、操作レバー41をR方向へ倒し、後退速度が所定の速度になると、操作ピン410が開閉レバー42に接触して開閉レバー42を動かし、開閉レバー42が操作板44を動かしてスイッチ430が押されて制御回路が切り替わることにより、エアシリンダー3のロッドが縮む。なお、操作ピン410と開閉レバー42に接触するタイミングを操作レバー41のN(ニュートラル)位置にすることもできる。また、開閉レバー42は、サブカッターユニット2が閉じる位置で固定する構造とすることもできる。
【0036】(作用)図1ないし図7を参照して、草刈機Aの作用を説明する。草刈機Aは、原動機を駆動すると、エアシリンダー3にエアが送られ、ロッドが伸びてサブカッターユニット2が開く。そして、駐車しているときや移動走行するときには、サブカッターユニット2は開閉レバー42を操作することによって必要に応じて閉じられる(図1、図2参照)。草刈機Aで、例えば樹木などの障害物の周りにある草を刈るときは、開閉レバー42を操作してスイッチ430の押圧を解放してメカニカルバルブ43によりエアシリンダー3のロッドを伸張させ、サブカッターユニット2を開いて走行車1の側方へ突出させる(図1、図3参照)。このように、エアシリンダー3によって、サブカッターユニット2は開いた状態になる。そして、作業者が草刈機Aを運転して、樹木などの障害物の周りにある草を刈る。なお、サブカッターユニット2は上下方向に揺動可能であるので、樹木などの障害物の周りにおいても、草を刈る地面の盛り上がりやうねりに沿うように上下動できるので、刈り残しが少なく、草刈作業が高能率でできる。
【0037】図7を参照してサブカッターユニット2の作用を説明する。草刈り作業中に、障害物である樹木Wに接近し(図7(a)参照)、樹木Wに接触センサ27が触れると、接触センサ27が可動体24側へ回動し、ワイヤ45のインナーワイヤ451で引っ張られた操作板44が回動し、メカニカルバルブ43のスイッチ430が押されて制御回路が切り替わる。これによってエアシリンダー3が作動し、ロッドが縮むことにより、サブカッターユニット2は内方向へ回動して閉じる。樹木Wが走行車1にやや近い場合は、サブカッターユニット2が閉じても、樹木Wが固定ガード29に接触する(図7(b)参照)。更に、走行車1が走行したときに、樹木Wは、固定ガード29の作用で接触センサ27の真横に当たることはなく、接触センサ27は樹木Wで押されて内側へ回動して逃げることができる(図7(c)参照)。これにより、接触センサ27の破損を防止できる。
【0038】このようにして、サブカッターユニット2は樹木Wをすり抜けることができ、樹木Wが邪魔になって草刈機Aの走行が妨げられることはない。なお、サブカッターユニット2は駆動力の大きいエアシリンダーで駆動されるので、サブカッターユニット2の閉じる動作が速く、障害物との接触による衝撃もほとんどない。このため、草刈作業を継続して高能率で行うことができると共に、運転者が運転を誤って事故を引き起こしてしまうような危険もない。また、サブカッターユニット2が接触センサ27が障害物に触れることにより自動的に閉じるので、サブカッターユニット2が破損したり、障害物に傷を付けてしまうことを防止できる。そして、サブカッターユニット2が樹木Wをすり抜けることにより、接触センサ27が元の状態に戻り、スイッチ430の押圧が解放され、エアシリンダー3のロッドが伸びてサブカッターユニット2は元のように開く。これにより、樹木Wなどの障害物の周りの草刈作業を継続して行うことができる。
【0039】更に、草刈機Aが後退するとき、サブカッターユニット2が自動的に閉じるようになっている場合には、例えばサブカッターユニット2を開いた状態で、うねった路面などを後退すると、サブカッターユニット2が動けない方向の力を路面から受けて破損してしまう可能性があるが、後退するときにサブカッターユニット2を閉じることによって、このような事態も回避できる。
【0040】また、サブカッターユニット2を開いた状態で後退するとき、後退速度が所定の速度に満たない低速であればサブカッターユニット2が閉じないようになっている場合には、樹木Wなどの障害物がない場所での方向転換など、短時間の後退において所定の速度を超えないようにすれば、サブカッターユニット2が閉じることはなく、上記のような草刈作業を継続する場合に、より高能率でスムーズな作業が可能になる。
【0041】なお、本明細書で使用している用語と表現は、あくまで説明上のものであって限定的なものではなく、上記用語、表現と等価の用語、表現を除外するものではない。また、本発明は図示されている実施の形態に限定されるものではなく、技術思想の範囲内において種々の変形が可能である。
【0042】
【発明の効果】本発明に係る草刈機は次のような効果を有する。
(a)草刈機で、樹木などの障害物の周りにある草を刈るときに、側方へ開いているサブカッターユニットが障害物に当たり、そのままの状態では作業ができない場合は、サブカッターユニットを閉じておけば、短時間での頻繁な障害物との接触によってサブカッターユニットが破損したり、障害物に傷を付けてしまうことを防止できる。
【0043】(b)接触センサを備えたものでは、草刈作業中に接触センサが障害物に触れると、駆動手段が作動して、サブカッターユニットは自動的に動いて内方向へ閉じる。サブカッターユニットが自動的に閉じることにより、走行車がそのまま前進または後退を続けても、サブカッターユニットが邪魔にならない。また、サブカッターユニットが予め回避しているので、サブカッターユニットが破損したり、障害物に傷を付けてしまうことを防止できる。これにより、障害物が邪魔になって草刈機の走行が妨げられることなく障害物の周りの草刈作業を高能率で行うことができ、障害物との衝突による衝撃を受けて、運転者が運転を誤って事故を引き起こしてしまうような危険もない。
【0044】(c)草刈機が後退するときに、サブカッターユニットが閉じるようにしてあるものは、後退しているときにサブカッターユニットが障害物などに引っ掛かって破損することを防止できる。
【0045】(d)草刈機の後退するときの速度が所定の速度を超えたときに、サブカッターユニットが閉じるようにしてあるものは、サブカッターユニットを開いた状態から後退するとき、後退速度が所定の速度に満たない低速であればサブカッターユニットは開いた状態のままである。つまり、後退するときに、所定の速度を超えないようにすれば、サブカッターユニットが閉じることはないので、継続して草刈作業を行うことができる。従って、作業能率を向上させることができ、よりスムーズな作業が可能になる。
【0046】(e)サブカッターユニットが上下方向に揺動可能であるものは、障害物の周りにおいても、草を刈る地面の盛り上がりやうねりに沿うように上下動できるので、刈り残しが少なく、草刈作業が高能率でできる。
【0047】(f)駆動手段が原動機としてアクチュエータを使用しているものは、駆動力が大きいので、より確実で円滑なサブカッターユニットの開閉が可能である。また、アクチュエータを使用することにより、開閉するときの応答速度を速くすることが可能になるので、草刈り能力を上げるために車速を早くした場合などに特に有用である。
【出願人】 【識別番号】393000984
【氏名又は名称】株式会社オーレック
【出願日】 平成13年4月24日(2001.4.24)
【代理人】 【識別番号】100085327
【弁理士】
【氏名又は名称】梶原 克彦
【公開番号】 特開2002−315417(P2002−315417A)
【公開日】 平成14年10月29日(2002.10.29)
【出願番号】 特願2001−126631(P2001−126631)