| 【発明の名称】 |
農作業車 |
| 【発明者】 |
【氏名】佐藤 茂夫
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| 【要約】 |
【課題】複数の制御対象部を目標設定操作状態に維持されるように駆動手段を操作する自動制御を実行し、かつ、自動制御に優先して、複数の制御対象部を操作指令に対応する操作状態にされるように駆動手段を操作する手動制御を実行する制御手段を設けた農作業車において、各制御対象部の目標設定操作状態を操作容易に変更したり、標準設定操作状態を操作簡単にリセットできるようにする。
【解決手段】刈取昇降レバー28aや変速レバー31aを操作すると、制御手段100はリフトシリンダCや変速モータ22を作動させる手動制御を実行する。この後、制御手段100は、手動制御によって現出された刈高さや車速を自動制御の目標設定刈高さや目標設定上限車速とする。標準設定スイッチ35を操作すると、制御手段100は、目標設定刈高さを標準設定刈高さに、目標設定上限車速を標準設定上限車速にそれぞれ変更する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数の制御対象部を各別に操作する複数の駆動手段と、前記複数の制御対象部を制御するための検出手段と、前記複数の制御対象部の各別操作を指令する複数の手動式の操作指令手段と、前記検出手段の検出情報に基づいて、前記複数の制御対象部が目標設定操作状態に維持されるように前記複数の駆動手段の作動を制御する自動制御を実行し、かつ、前記複数の操作指令手段の操作指令に基づいて、前記自動制御に優先して、前記複数の駆動手段の作動を制御する手動制御を実行する制御手段とが設けられた農作業車であって、前記自動制御の目標設定操作状態の変更を指令する設定変更指令手段が設けられ、前記制御手段は、前記複数の制御対象部それぞれの制御において、手動制御を実行した後は、手動制御によって現出された制御対象部の操作状態を自動制御の前記目標設定操作状態とするように構成され、かつ、前記設定変更指令手段によって操作指令されると、前記複数の制御対象部それぞれの目標設定操作状態を予め設定されている標準設定操作状態に変更するように構成されている農作業車。 【請求項2】 前記複数の制御対象部から一部の制御対象部を選択して指令する選択指令手段が設けられ、前記制御手段は、前記設定変更指令手段の操作指令と、前記選択指令手段の選択指令とに基づいて、前記複数の制御対象部から選択した一部の制御対象部の前記目標設定操作状態を前記標準設定操作状態に変更するように、又は、前記複数の制御対象部から選択した一部の制御対象部の前記目標設定操作状態を前記標準設定操作状態に変更しないように構成されている請求項1 記載の農作業車。 【請求項3】 前記選択指令手段は、前記複数の制御対象部それぞれに対応させて設けられ、かつ、対応する制御対象部の前記自動制御を入りにする操作を指令することによって、対応する制御対象部を前記標準設定操作状態に変更するように指令し、対応する制御対象部の前記自動制御を切りにする操作を指令することによって、対応する制御対象部を前記標準設定操作状態に変更する制御対象部から除外するように指令するよう構成されている請求項2記載の農作業車。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、複数の制御対象部を各別に操作する複数の駆動手段と、前記複数の制御対象部を制御するための検出手段と、前記複数の制御対象部の各別操作を指令する複数の手動式の操作指令手段と、前記検出手段の検出情報に基づいて、前記複数の制御対象部が目標設定操作状態に維持されるように前記複数の駆動手段の作動を制御する自動制御を実行し、かつ、前記複数の操作指令手段の操作指令に基づいて、前記自動制御に優先して、前記複数の駆動手段の作動を制御する手動制御を実行する制御手段とが設けられた農作業車に関する。 【0002】 【従来の技術】上記農作業車は、各制御対象部を自動制御によって目標設定操作状態に維持しながら作業したり走行している場合でも、操作指令手段を操作して指令すれば、自動制御の目標設定操作状態とは異なる所望の操作状態に調節できるものである。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】たとえばコンバインにおいて、機体本体の前後傾斜にかかわらず刈取部の対地高さが目標設定高さに維持されて刈高さが一定になるように自動刈高さ制御を実行させながら、かつ、エンジンに過負荷が掛からないように自動車速制御を実行させながら作業するに当たり、自動刈高さ制御の目標設定高さや、自動車速制御の目標設定上限車速を予め設定してから作業を開始される。しかし、作業を開始した後にも、植立穀稈や走行地面の実際の状況が予測していたものとは異なるなどにより、先に設定した目標設定高さや目標設定上限車速を変更することを希望される場合がある。 【0004】従来、このように自動制御の目標設定操作状態を変更する場合、作業開始前に目標設定操作状態を設定したときと同様に、各制御対象部に対応させて設けられている設定手段を操作して行なうようになっていたことから、また、前記設定手段は、一般にコンパクトに構成されるとか不用意に操作されないように構成されていることから、実際問題としては、作業中には変更できないとか、変更できても非常に操作しにくくなっていた。 【0005】本発明の目的は、たとえ作業中であっても各制御対象部の目標設定操作状態を操作簡単に変更でき、さらには、各制御対象部を元の標準設定操作状態に操作簡単にリセットできる農作業車を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】請求項1によれば、冒頭に記した農作業車において、前記自動制御の目標設定操作状態の変更を指令する設定変更指令手段が設けられ、前記制御手段は、前記複数の制御対象部それぞれの制御において、手動制御を実行した後は、手動制御によって現出された制御対象部の操作状態を自動制御の前記目標設定操作状態とするように構成され、かつ、前記設定変更指令手段によって操作指令されると、前記複数の制御対象部それぞれの目標設定操作状態を予め設定されている標準設定操作状態に変更するように構成されている。 【0007】すなわち、複数の制御対象部のいずれにおいても、操作指令手段によって操作指令をし、制御手段の手動制御によって制御対象部を所望の操作状態に操作すれば、この後は、制御手段が手動制御によって現出された制御対象部の操作状態を目標設定操作状態として自動制御を実行する。すなわち、制御対象部が先に操作指令手段を操作して調節した操作状態に自動制御によって維持される。 【0008】この状態において、設定変更指令手段を操作して変更指令をすれば、制御手段は複数の制御対象部それぞれの目標設定操作状態を標準設定操作状態に変更して自動制御を実行する。すなわち、各制御対象部が標準設定操作状態に維持されるように自動制御される。 【0009】従って、冒頭に記した如くたとえば刈取り走行を開始してから刈高さや上限車速を変更する場合など、たとえ作業中であっても、操作指令手段を容易に取り扱って操作簡単に各制御対象部の目標設定操作状態を所望の操作状態に変更し、この変更設定のために作業を中断する必要がなくて能率よく作業していける。 【0010】そして、異なる圃場に移動して作業する場合など、複数の制御対象部を標準設定操作状態に自動制御されるようにリセットするに当たり、設定変更指令手段を操作するだけで操作簡単に一挙にリセットし、作業を迅速に開始していける。 【0011】請求項2によれば、請求項1において、前記複数の制御対象部から一部の制御対象部を選択して指令する選択指令手段が設けられ、前記制御手段は、前記設定変更指令手段の操作指令と、前記選択指令手段の選択指令とに基づいて、前記複数の制御対象部から選択した一部の制御対象部の前記目標設定操作状態を前記標準設定操作状態に変更するように、又は、前記複数の制御対象部から選択した一部の制御対象部の前記目標設定操作状態を前記標準設定操作状態に変更しないように構成されている。 【0012】すなわち、選択指令手段を操作して選択指令をすれば、設定変更指令手段によって変更指令をしても、全ての制御対象部が標準設定操作状態を自動制御されるようにリセットされるのではなく、選択した一部の制御対象部だけがリセットされる。 【0013】従って、たとえば異なる圃場に移動し、作物の品種が同じで刈高さは変更する必要がないが、走行面の状況が異なっていて車速制御の条件を変更する必要が生じた場合など、複数の制御対象部における一部の制御対象部の目標設定操作状態を先に設定したままにしながら、他の制御対象部だけを標準設定操作状態に自動制御されるようにリセットし、複数の制御対象部を適切な操作状態に自動制御させながらの作業を迅速に開始していける。 【0014】請求項3によれば、請求項2において、前記選択指令手段は、前記複数の制御対象部それぞれに対応させて設けられ、かつ、対応する制御対象部の前記自動制御を入りにする操作を指令することによって、対応する制御対象部を前記標準設定操作状態に変更するように指令し、対応する制御対象部の前記自動制御を切りにする操作を指令することによって、対応する制御対象部を前記標準設定操作状態に変更する制御対象部から除外するように指令するよう構成されている。 【0015】すなわち、選択指令手段を操作すると、制御対象部の自動制御が入りと切りに切り換え操作される。そして、入りに操作された制御対象部は、設定変更指令手段を操作すれば、標準設定操作状態に自動制御されるようにリセットされるものになり、切りに操作された制御対象部は、設定変更指令手段を操作しても、標準設定操作状態にリセットされないで目標設定操作状態に自動制御されるものになる。 【0016】従って、リセット対象の制御対象部を選択することも、各制御対象部の自動制御を入り切りすることもできるものが、選択指令手段と自動制御入り切り手段とを兼用して安価かつ構造簡単に得られる。 【0017】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように、左右一対のクローラ走行装置1L,1Rによって支持されるように構成してあるとともに搭乗型の運転部2、運転座席の下方に位置する原動部を備えている機体本体Vの機体フレーム11に脱穀装置3や穀粒タンク4などを搭載し、引起装置5やバリカン型の刈取装置7などを備える刈取部10の刈取部フレーム10aの基端部を、前記機体フレーム11の前部に位置する支持部11aに機体横向きの軸芯P1まわりで回動自在に連結し、刈取部フレーム10aに一端側が連結している屈伸自在なリンク機構10bと、機体フレーム11とにわたって油圧式のリフトシリンダCを取付け、機体本体Vの原動部から刈取部10に動力伝達するように構成して、コンバインを構成してある。このコンバインは、稲・麦などの収穫作業を行うものであり、詳しくは次の如く構成してある。 【0018】すなわち、リフトシリンダCによって刈取部フレーム10aを軸芯P1まわりで上下に揺動操作することにより、刈取部10を機体本体Vに対して昇降操作する。つまり、引起装置5の下端や刈取装置7が地面上近くに位置して穀稈の刈取りを行なう下降作業位置と、機体本体Vに対して上昇エンドやその近くまで上昇して刈取りしないで走行する上昇非作業位置とに昇降操作する。そして、刈取部10を作業位置にして機体本体Vを走行させると、刈取部10は、分草具6によって稲・麦などの植立穀稈を刈取り対象と非刈取り対象とに分草し、刈取り対象の植立穀稈を引起装置5によって引起こし処理するとともにその株元を刈取装置7によって切断し、刈取装置7からの刈取穀稈を株元側に挟持搬送作用する株元側搬送部と、穂先側に係止搬送作用する穂先側搬送部とで成る搬送装置8によって機体後方に搬送して脱穀装置3の脱穀フィードチェーン3aの搬送始端部に供給する。脱穀装置3は、前記搬送装置8からの刈取穀稈の株元側を脱穀フィードチェーン3aによって挟持して搬送しながら穂先側を扱室に供給して回動する扱胴によって扱き処理し、脱穀排ワラを脱穀フィードチェーン3aによって扱室から搬出する。脱穀装置3からの脱穀粒をコンベアによって穀粒タンク4に搬送して貯留していく。 【0019】機体本体Vの原動部に搭載したエンジンEの出力を、図2に示す伝動構造によって左右の走行装置1L,1R、刈取部10、脱穀装置3に伝達するように構成してある。すなわち、エンジンEの出力軸15の回動力を、ベルトテンションクラッチで成る脱穀クラッチ16を介して脱穀装置3の駆動軸3bに、ベルトテンションクラッチで成る刈取りクラッチ17を介して刈取部10の駆動軸10cにそれぞれ伝達する。また、エンジンEの前記出力軸15の回動力を、ベルト伝動機構を介して静油圧式無段変速装置で成る走行用変速装置18の入力軸18aに伝達し、この走行用変速装置18の出力軸18bの回動力を、ギヤ伝動機構を介して走行用ミッション19の入力軸に伝達し、この走行用ミッション19の左側の出力軸を左側の走行装置1Lのクローラ駆動スプロケットに、右側の出力軸を右側の走行装置1Rのクローラ駆動スプロケットにそれぞれ連結してある。 【0020】走行用変速装置18の変速操作部18cにリンク式連動機構20及び減速機構21を介して電動変速モータ22の正回転及び逆回転方向の駆動力を伝達するように構成し、この変速モータ22によって走行用変速装置18を増減速操作できるようにしてある。 【0021】図3に示すように、前記リフトシリンダCを制御する電磁制御弁25、及び、前記変速モータ22に操作信号を出力するように構成したマイクロコンピュータ利用の制御装置26に、刈取昇降レバー28aを有する手動式の昇降操作指令手段28、刈高さセンサ29、刈高さ設定器30、変速レバー31aを有する手動式の変速操作指令手段31、上限車速設定器32、車速センサ33、回転数センサ34、標準設定スイッチ35、車速自動スイッチ36、刈高さ自動スイッチ37のそれぞれを連係させてある。 【0022】昇降操作指令手段28は、運転部に機体本体Vの前後方向に揺動操作できるように設けた前記刈取昇降レバー28aと、この刈取昇降レバー28aによって操作される上昇スイッチ28b及び下降スイッチ28cとで成り、刈取昇降レバー28aを中立位置から後方側に揺動操作して上昇位置にすると、上昇スイッチ28bがオンして刈取部10を上昇させる操作(刈高さを高刈り側に変更させる操作)の指令を制御装置26に出力し、刈取昇降レバー28aを中立位置から前方側に揺動操作して下降位置にすると、下降スイッチ28cがオンして刈取部10を下降させる操作(刈高さを低刈り側に変更させる操作)の指令を制御装置25に出力する。 【0023】刈高さセンサ29は、図1に示す如く刈取部10の前記分草具6の後側に設けた超音波式センサで成り、刈取部10の地面に対する高さを検出し、この検出情報を制御装置26に出力する。 【0024】刈高さ設定器30は、運転部に設けた可変抵抗器で成り、後述する自動刈高さ制御によって維持させる刈取部10の対地高さ、すなわち目標設定刈高さを変更自在に設定し、この情報を制御装置26に出力する。 【0025】変速操作指令手段31は、運転部2に機体本体Vの前後方向に揺動操作できるように設けた前記変速レバー31aと、この変速レバー31aに連動しているポテンショメータ31bとで成り、変速レバー31aを揺動操作すると、ポテンショメータ31bが変速レバー31aの操作方向と操作位置とを検出し、この検出結果を走行用変速装置18を変速させる操作の指令として制御装置26に出力する。 【0026】上限車速設定器32は、運転部に設けた可変抵抗器で成り、後述する自動車速制御によって現出される上限車速を変更自在に設定し、この情報を制御装置26に出力する。 【0027】車速センサ33は、図2に示す如く前記走行ミッション19に付設してあり、この走行ミッション19の伝動軸の回転数に基づいて機体本体Vの走行速度を検出し、検出情報を制御装置26に出力する。 【0028】回転数センサ34は、図2に示す如く前記エンジンEに付設してあり、このエンジンEの回転数に基づいてエンジンEに掛かる負荷を検出し、この検出情報を制御装置26に出力する。 【0029】標準設定スイッチ35、車速自動スイッチ36、刈高さ自動スイッチ37は、運転部の運転パネルに設けてある。この運転パネルには、標準設定ランプ35a、車速自動ランプ36a、刈高さ自動ランプ37aを設けてある。 【0030】標準設定スイッチ35は、押し操作する毎にオンとオフとに切り換わる押しボタンスイッチで成り、オンすると、後述する自動刈高さ制御の目標設定刈高さ、及び、後述する自動車速制御の目標設定上限車速を変更させる指令を制御装置26に出力する。この標準設定スイッチ35がオンした場合、前記標準設定ランプ35aが点灯し、後述する標準設定刈高さ及び標準設定上限車速が設定されたことを表示する。 【0031】車速自動スイッチ36は、押し操作する毎にオンとオフとに切り換わる押しボタンスイッチで成り、オンすると、後述する自動車速制御を入りにする指令を制御装置26に出力し、オフすると、後述する自動車速制御を切りにする指令を制御装置26に出力する。この車速自動スイッチ36がオンした場合、前記車速自動ランプ36aが点灯し、自動車速制御が入りになったことを表示する。 【0032】刈高さ自動スイッチ37は、押し操作する毎にオンとオフとに切り換わる押しボタンスイッチで成り、オンすると、後述する自動刈高さ制御を入りにする指令を制御装置26に出力し、オフすると、後述する自動刈高さ制御を切りにする指令を制御装置26に出力する。この刈高さ自動スイッチ37がオンした場合、前記刈高さランプ36aが点灯し、自動刈高さ制御が入りになったことを表示する。 【0033】前記制御装置26を利用し、刈高さセンサ29の検出情報、刈高さ設定器30の設定情報、制御装置26の記憶部26aの記憶情報のそれぞれに基づいて、刈取部10が目標設定刈高さに維持されるようにリフトシリンダCの作動を制御する自動刈高さ制御と、昇降操作指令手段28の操作指令、刈高さセンサ29の検出情報のそれぞれに基づいて、刈取部10が操作指令に対応する刈高さになるようにリフトシリンダCの作動を制御する手動刈高さ制御と、車速センサ33及び回転数センサ34の検出情報、制御装置26の記憶部26aの記憶情報のそれぞれに基づいて、エンジンEの負荷が予め設定してある適正範囲になるように、車速が目標設定上限車速を越えないようにしながら変速モータ22の作動を制御する自動車速制御と、変速操作指令手段31の操作指令に基づいて、走行用変速装置18が操作指令に対応する速度状態になるように変速モータ22の作動を制御する手動車速制御との各自動及び手動制御を実行する制御手段100を構成されている。 【0034】前記制御手段100は、刈高さ自動スイッチ37による自動制御切り操作を指令されていると、前記自動刈高さ制御と前記手動刈高さ制御のうち、自動刈高さ制御の実行を停止して手動刈高さ制御だけを実行し、刈高さ自動スイッチ37による自動制御入り操作を指令されていると、前記自動刈高さ制御に優先して前記手動刈高さ制御を実行する状態で自動刈高さ制御と手動刈高さ制御の両制御を実行するように構成されている。また、車速自動スイッチ36による自動制御切り操作を指令されていると、前記自動車速制御と前記手動車速制御のうち、自動車速制御の実行を停止して手動車速制御だけを実行し、車速自動スイッチ36による自動制御入り操作を指令されていると、前記自動車速制御に優先して前記手動車速制御を実行する状態で自動車速制御と手動車速制御の両制御を実行するように構成されている。 【0035】前記制御手段100は、前記自動刈高さ制御と前記手動刈高さ制御の両制御を実行する状態にある場合、手動刈高さ制御を実行すると、この後は、この手動刈高さ制御によって現出された刈取部10の刈高さを自動刈高さ制御の目標設定刈高さとして設定して自動刈高さ制御を実行するように、かつ、刈高さ設定器30によって目標設定刈高さの変更がされた場合は、この刈高さ設定器30よって設定された目標設定刈高さを採用して自動刈高さ制御を実行するように構成されている。そして、このように前記目標設定刈高さを設定している状態において、標準設定スイッチ35によって標準設定操作を指令されると、この後は、前記目標設定刈高さを制御装置26の記憶部26aに予め設定されている標準設定刈高さに変更して自動刈高さ制御を実行するように構成されている。また、刈高さ自動スイッチ37によって自動制御切り操作を指令されている場合には、標準設定スイッチ35によって標準設定操作を指令されても、設定している目標設定刈高さを制御装置26に設定されている標準設定刈高さに変更せず、この後、刈高さ自動スイッチ37によって自動制御入り操作を指令されて自動刈高さ制御を入りに切り換えた場合、先に自動刈高さ制御を切りに切り換えたときに設定していた目標設定刈高さをそのまま採用して自動刈高さ制御を実行するように構成されている。 【0036】前記制御手段100は、前記自動車速制御と前記手動車速制御の両制御を実行する状態にある場合、手動車速制御を実行すると、この後は、この手動車速制御によって現出された車速を自動車速制御の目標設定上限車速として設定して自動車速制御を実行するように、かつ、上限車速設定器32によって目標設定上限車速の変更がされた場合には、この上限車速設定器32によって設定された目標設定上限車速を採用して自動車速制御を実行するように構成されている。そして、このように前記目標設定上限車速を設定してい状態にある場合、標準設定スイッチ35によって標準設定操作を指令されると、この後は、前記目標設定上限車速を制御装置26の記憶部26aに予め設定されている標準設定上限車速に変更して自動車速制御を実行するように構成されている。また、車速自動スイッチ36によって自動制御切り操作を指令されている場合には、標準設定スイッチ35によって標準設定操作を指令されても、設定している目標設定上限車速を上限車速設定器32によって設定されている標準設定上限車速に変更せず、この後、車速自動スイッチ36によって自動制御入り操作を指令されて自動車速制御を入りに切り換えた場合、先に自動車速制御を切りに切り換えたときに設定していた目標設定上限車速をそのまま採用して自動車速制御を実行するように構成されている。 【0037】次に、制御装置26による車速変更及び刈高さ変更動作について、図4〜図8のフローチャートに基づいて説明する。 【0038】図4に示すように、各種制御パラメータを初期設定する初期化処理を行なった後、車速制御と刈高さ制御とを繰り返して実行する。 【0039】図5に示すように、車速制御では、前回の制御モードが手動モードであったか否かを調べ、手動モードであった場合、前記手動車速制御によって現出された車速を、車速センサ33の検出情報に基づいて調べ、この車速を自動車速制御の目標設定上限車速として設定する。前回が手動モードでなかった場合、上限車速設定器32の設定情報に基づいて、目標設定上限車速が変更されているか否かを調べ、変更されている場合には、この目標設定上限車速を自動車速制御に設定する。目標設定上限車速が変更されていない場合、標準設定スイッチ35及び車速自動スイッチ36の状態を調べてリセット条件が満たされているか否かを判断する。すなわち、車速自動スイッチ36がオンして自動車速制御入りの操作を指令し、標準設定スイッチ35がオンして変更設定操作を指令すると、リセット条件が満たされていると判断し、車速自動スイッチ36と標準設定スイッチ35の少なくとも一方がオフであると、リセット条件が満たされていないと判断する。リセット条件が満たされていると判断した場合には、手動車速制御や上限車速設定器32によって設定された前記目標設定上限車速に替え、制御装置26の記憶部26aに予め入力されている標準設定上限車速を採用する。リセット条件が満たされていないと判断した場合には、手動車速制御や上限車速設定器32によって設定された前記目標設定上限車速を前記標準設定上限車速に変更しないで採用する。 【0040】次に、変速操作指令手段31の指令情報に基づいて、手動変速指令がされたか否かを判断し、手動変速指令がされた場合には手動車速制御を実行する。手動変速指令がされていない場合は、車速自動スイッチ36がオンか否かを調べ、車速自動スイッチ36がオンしている場合、自動車速制御を実行する。すなわち、回転数センサ34の検出情報に基づいて、エンジンEの負荷の大きさを調べ、エンジン負荷が適正範囲より大であると判断した場合、回転数センサ34による検出負荷が適正範囲に入るまで変速モータ22を減速側に駆動させる。エンジン負荷が適正範囲より小であると判断した場合、回転数センサ34による検出負荷が適正範囲に入るか、又は、車速センサ33による検出車速が前記目標設定上限車速又は前記標準設定上限車速になるまで変速モータ22を増速側に駆動させる。 【0041】図6に示すように、手動車速制御では、変速操作指令手段31の指令情報を調べ、増速操作の指令がされていると判断すれば、車速センサ33による検出車速が増速指令に対応する車速になるまで、変速モータ22を増速側に駆動させる。そして、減速操作の指令がされていると判断すれば、車速センサ33による検出車速が減速指令に対応する車速になるまで、変速モータ22を減速側に駆動させる。 【0042】図7に示すように、刈高さ制御では、前回の制御モードが手動モードであったか否かを調べ、手動モードであった場合、前記手動刈高さ制御によって現出された刈高さを、刈高さセンサ29の検出情報に基づいて調べ、この刈高さを自動刈高さ制御の目標設定刈高さとして設定する。前回が手動モードでなかった場合、刈高さ設定器30の設定情報に基づいて、目標設定刈高さが変更されているか否かを調べ、変更されている場合には、この目標設定刈高さを自動刈高さ制御に設定する。目標設定刈高さが変更されていない場合、標準設定スイッチ35及び刈高さ自動スイッチ37の状態を調べてリセット条件が満たされているか否かを判断する。すなわち、刈高さ自動スイッチ37がオンして自動刈高さ制御入りの操作を指令し、標準設定スイッチ35がオンして変更設定操作を指令すると、リセット条件が満たされいると判断し、刈高さ自動スイッチ37と標準設定スイッチ35の少なくとも一方がオフであると、リセット条件が満たされていないと判断する。リセット条件が満たされていると判断した場合には、手動刈高さ制御や刈高さ設定器30によって設定された前記目標設定刈高さに替え、制御装置26の記憶部26aに予め入力されている標準設定刈高さを採用する。リセット条件が満たされていないと判断した場合には、手動刈高さ制御や刈高さ設定器30によって設定された前記目標設定刈高さを前記標準設定刈高さに変更しないで採用する。 【0043】次に、昇降操作指令手段28の指令情報に基づいて、手動操作指令がされたか否かを判断し、手動操作指令がされた場合には手動刈高さ制御を実行する。手動操作指令がされていない場合は、刈高さ自動スイッチ37がオンか否かを調べ、刈高さ自動スイッチ37がオンしている場合、自動刈高さ制御を実行する。すなわち、刈高さセンサ29の検出値と、目標設定刈高さ又は標準設定刈高さとを比較して、その高さ偏差が不感帯内になく、高い方に出ておれば、高さ偏差が不感帯に入るまで、リフトシリダCを短縮作動させる。低い方に出ておれば、高さ偏差が不感帯に入るまで、リフトシリンダCを伸長作動させる。 【0044】図8に示すように、手動刈高さ制御では、昇降操作指令手段28の指令情報を調べ、高刈り操作の指令がされていると判断すれば、刈高さセンサ29による検出高さが操作指令に対応する高さになるまで、リフトシリンダCを伸長側に作動させる。そして、低刈り操作の指令がされていると判断すれば、刈高さセンサ29による検出高さが操作指令に対応する高さになるまで、リフトシリンダCを短縮側に作動させる。 【0045】これにより、収穫作業を行なうに当り、刈高さ設定器30によって所望の刈高さを、上限車速設定器32によって所望の上限車速をそれぞれ設定し、そして、刈高さ自動スイッチ37及び車速自動スイッチ36をそれぞれ入りにして走行する。すると、機体本体Vが前後に傾斜しても、制御手段100が自動刈高さ制御を実行して刈取部10が所望の刈高さに維持され、切り株の高さが所望高さ又はそれに近い高さになっていく。そして、走行装置1L,1Rや脱穀装置3の駆動負荷が変化しても、制御手段100が自動車速制御を実行して車速が所望の上限車速を越えないようにしながらエンジンEの負荷が適正範囲に維持され、所望の上限車速より高速で走行しないようにしながらエンジン出力を有効に利用されていく。 【0046】刈取り中や走行中において刈高さを変更する場合、刈取昇降レバー28aを操作して制御手段100に手動刈高さ制御を実行させ、刈取部10を所望の刈高さに上昇調節したり下降調節する。すると、この後は、制御手段100がこの刈高さを目標設定刈高さに設定して自動刈高さ制御を実行していき、機体本体Vの前後傾斜にかかわらず、切り株の高さが調節後の所望高さ又はそれに近い高さになっていく。上限車速を変更する場合、変速レバー31aを操作して制御手段100に手動車速制御を実行させ、走行用変速装置18を所望の速度状態に減速調節したり増速調節して車速を所望速度に調節する。すると、この後は、制御手段100がこの車速を目標設定上限車速として設定して自動車速制御を実行していき、エンジン負荷が適正範囲になるように車速制御されても、調節した車速より高速では走行しなくなる。 【0047】そして、刈取昇降レバー28aや刈高さ設定器30によって前記目標設定刈高さを設定し、かつ、変速レバー31aや上限車速設定器32によって前記目標設定上限車速を設定した後に、標準設定スイッチ35と車速自動スイッチ36と刈高さ自動スイッチ37とを適切に操作することにより、刈取部10の目標設定刈高さを標準設定刈高さに、変速装置18の目標設定上限車速を標準設定上限車速にそれぞれ一挙に変更したり、刈取部10と変速装置18の一方を選択してこれの目標設定操作状態としての目標設定刈高さと目標設定上限車速を、標準設定操作状態としての標準設定刈高さや標準設定上限車速に変更できる。 【0048】すなわち、標準設定スイッチ35は、オン操作すると、自動刈高さ制御の目標設定刈高さを標準設定刈高さに変更させる操作を指令し、自動車速制御の目標設定上限車速を標準設定上限車速に変更させる操作を指令する。 【0049】刈高さ自動スイッチ37は、オン操作すると、前記自動刈高さ制御を入りにする操作を指令することによって、刈取部10を自動的に昇降制御するための目標設定刈高さを標準設定刈高さに変更するように指令し、オフ操作すると、刈取部10の自動制御を切りにする操作を指令することによって、刈取部10の目標設定刈高さを標準設定刈高さに変更しないように指令する。 【0050】車速自動スイッチ36は、オン操作すると、前記自動車速制御を入りにする操作を指令することによって、変速装置18を自動的に変速制御するための目標設定上限車速を標準設定上限車速に変更するように指令し、オフ操作すると、変速装置18の自動制御を切りにする操作を指令することによって、変速装置18の目標設定上限車速を標準設定上限車速に変更しないように指令する。 【0051】これにより、刈高さ自動スイッチ37及び車速自動スイッチ36をオンにしておいて、標準設定スイッチ35をオン操作する。すると、制御手段100は、刈高さ自動スイッチ37及び車速自動スイッチ36の変更操作指令と、標準設定スイッチ35の変更操作指令とに基づいて、刈取部10と変速装置18の両方を変更操作するべき制御対象部として選択し、自動刈高さ制御の目標設定刈高さを標準設定刈高さに変更する動作を実行し、かつ、自動車速制御の目標設定上限車速を標準設定上限車速に変更する動作を実行する。 【0052】刈高さ自動スイッチ37をオンに、車速自動スイッチ36をオフにそれぞれしておいて、標準設定スイッチ35をオン操作する。すると、制御手段100は、刈高さ自動スイッチ37の変更操作指令と、車速自動スイッチ36の変更停止指令と、標準設定スイッチ35の変更操作指令とに基づいて、刈取部10と変速装置18から刈取部10だけを制御目標の変更をするべき制御対象部として選択し、刈取部10の目標設定刈高さを標準設定刈高さに変更する動作を実行する。 【0053】刈高さ自動スイッチ37をオフに、車速自動スイッチ36をオンにそれぞれしておいて、標準設定スイッチ35をオン操作する。すると、制御手段100は、刈高さ自動スイッチ37の変更停止指令と、車速自動スイッチ36の変更操作指令と、標準設定スイッチ35の変更操作指令とに基づいて、刈取部10と変速装置18から変速装置18だけを制御目標の変更をするべき制御対象部として選択し、変速装置18の目標設定上限車速を標準設定上限車速に変更する動作を実行する。 【0054】刈取部10の前記搬送装置8の始端部に、刈取穀稈に当接すればオン状態になり、刈取穀稈が外れるとオフ状態になる株元センサ40を設けてある。この株元センサ40によって作業状態であるか非作業状態であるかが検出され、この検出情報が制御装置26に入力されるように構成してある。そして、制御部100は、作業状態であると検出されると、前記自動刈高さ制御及び前記自走車速制御を実行し、非作業状態であると検出されると、前記自動刈高さ制御及び前記自動車速制御を停止するように構成されている。 【0055】〔別実施形態〕上記実施形態に示した刈高さ制御や車速制御に替えて次の如き自動及び手動制御を可能にするとか、上記実施形態に示した刈高さ制御や車速制御に加えて次の如き自動及び手動制御をも可能にした農作業車の場合にも、本発明は適用できる。すなわち、左右の走行装置1LA,1Rの接地部に対する機体本体Vの左右傾斜角や前後傾斜角を変更操作するローリングシリンダやピッチングシリダを設け、機体本体Vの水平基準面に対する左右傾斜角や前後傾斜角を検出するセンサによる検出情報に基づいて、機体本体Vの水平基準面に対する左右傾斜角や前後傾斜角が目標設定傾斜角に維持されるようにローリングシリンダやピッチングシリンダの作動を制御する自動ローリング制御や自動ピッチング制御を実行し、かつ、機体本体Vの水平基準面に対する左右傾斜角や前後傾斜角の変更操作を指令する手動式の操作指令手段の指令情報に基づいて、ローリングシリンダやピッチングシリンダの作動を制御する手動ローリング制御や手動ピッチング制御を実行する制御手段を設けて、機体本体の自動及び手動ローリング制御とか、自動及び手動ピッチング制御を可能にしたものにも適用できる。また、脱穀装置の唐箕の回転数やチャフシーブの開度を変更操作自在な選別モータを設け、脱穀装置に供給される処理物量を検出するセンサの検出情報に基づいて、唐箕回転数やチャフシーブ開度が目標設定状態に維持されるように選別モータの作動を制御する自動脱穀制御を実行し、かつ、唐箕回転数やチャフシーブ開度の変更操作を指令する手動式の操作指令手段の指令情報に基づいて、選別モータの作動を制御する手動脱穀制御を実行する制御手段を設け、脱穀装置の自動選別制御や手動選別制御を可能にしたものにも適用できる。従って、走行用変速装置18、刈取部10、機体本体V、脱穀装置3などを総称して制御対象部10,18と呼称し、変速モータ22、リフトシリンダC、ローリングシリンダ、ピッチングシリンダ、選別モータなどを総称して駆動手段22,Cと呼称する。 【0056】複数の制御対象部から一部を選択して目標設定操作状態が標準設定操作状態に変更されるように構成するのに、上記実施形態の如くスイッチ36,37がオン操作されると、制御手段100が複数の制御対象部から選択した一部の制御対象部の目標設定操作状態を標準設定操作状態に変更するように構成する他、スイッチ36,37がオン操作されると、制御手段100が複数の制御対象部から選択した一部の制御対象部の目標設定操作状態を標準設定操作状態に変更しないように構成して実施してもよい。 【0057】上記実施形態の如く標準設定スイッチ35、車速自動スイッチ36、刈高さ自動スイッチ37の操作によって目標設定操作状態を標準設定操作状態に変更する指令をするとか、自動制御を入り切りしたり、標準設定操作状態に変更される制御対象部を選択する指令をするように構成するに替え、液晶式の表示面に操作部が表示され、この操作部をタッチ操作することにより、目標設定操作状態を標準設定操作状態に変更する指令をするとか、自動制御を入り切りしたり、標準設定操作状態に変更される制御対象部を選択する指令をするように構成して実施してもよい。従って、したがって、標準設定スイッチ35、車速自動スイッチ36、刈高さ自動スイッチ37、タッチパネルなどを総称して、設定変更指令手段35、選択指令手段36,37と呼称する。 【0058】コンバインの他、稲や麦以外の各種の作物を収穫対象物とする収穫機や、耕耘機などにも本発明は適用できる。従って、これらを総称して農作業車と呼称する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成13年4月24日(2001.4.24) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100107308 【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修一郎
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| 【公開番号】 |
特開2002−315415(P2002−315415A) |
| 【公開日】 |
平成14年10月29日(2002.10.29) |
| 【出願番号】 |
特願2001−125389(P2001−125389) |
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