| 【発明の名称】 |
コンバイン |
| 【発明者】 |
【氏名】里路 久幸
【氏名】奥本 康治
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| 【要約】 |
【課題】扱深さ調節装置の注油機構を改善して、扱深さ調節するために調節チェーンを移動させる時にも注油ホースに藁くずがブリッジを作らないようにしたコンバインを提供すること。
【解決手段】クローラと、該クローラの上部に設けた穀稈を刈り取る刈取装置と、刈り取った穀稈を挟持して脱穀、選別する脱穀装置と、刈取装置で刈り取った穀稈を調節チェーン51を設けた扱深さ調節装置26で扱ぎ深さを調節して、脱穀装置に引き継ぎ搬送する供給搬送装置30を備え、調節チェーン51への注油ホース50を扱深さ調節装置26に設けられた回動軸52に並行して配索したコンバインである。調節チェーン51が回動軸52に対して上下回動しても注油ホース50が回動軸52と平行で、かつ、その外周に配索されるため、注油ホース50の長さに変化が無く、注油ホース50をたるませておく必要がないので、注油ホース50への籾・藁くずなどのブリッジが形成されない。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行部4と、該走行部4の上部に設けた穀稈を刈り取る刈取装置6と、刈り取った穀稈を挟持して脱穀、選別する脱穀装置15と、刈取装置6で刈り取った穀稈を扱ぎ深さを調節して脱穀装置15に引き継ぎ搬送する搬送装置を備えたコンバインにおいて、前記搬送装置は、調節チェーン51を設けた扱深さ調節装置26であり、前記調節チェーン51に注油するための注油ホース50を扱深さ調節装置26に設けられた該装置回動用の回動軸52に並行して配索したことを特徴とするコンバイン。 【請求項2】 前記注油ホース50を扱深さ調節装置26の調節チェーン51用の軌道として設けられたレール54の内側であって、該レール54の下方から上方に向けて配索することを特徴とする請求項1記載のコンバイン。 【請求項3】 前記注油ホース50及びその先端に設けられた注油ノズル55を覆うカバー56を扱深さ調節装置26の上方に設けたことを特徴とする請求項1記載のコンバイン。 【請求項4】 走行部4と、該走行部4の上部に設けた穀稈を刈り取る刈取装置6と、刈り取った穀稈を挟持して脱穀、選別する脱穀装置15と、刈取装置6で刈り取った穀稈を扱ぎ深さを調節して脱穀装置15に引き継ぎ搬送する搬送装置を備えたコンバインにおいて、前記搬送装置は、前部搬送装置22と供給搬送装置30であり、該前部搬送装置22と供給搬送装置30の穀稈搬送をしない部分である非作用側部分の下方に縦方向に伸びる壁面を有し、かつ底部前方に向けて下向きに傾斜壁面を有する籾・藁くず誘導用のガイド67を設けたことを特徴とするコンバイン。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、圃場において穀類の収穫作業を行う農業用のコンバインに関する。 【0002】 【従来の技術】コンバインは、機体フレームの下部側に土壌面を走行する左右一対の走行クローラを有する走行部を配設し、機体フレームの前端側に刈取装置と供給搬送装置が設けられている。前記刈取装置は、植立穀稈を分草する分草具と、植立穀稈を引き起こす引き起こしケースと、植立穀稈を刈り取る刈刃と、該刈刃により刈取られた穀稈を挟持して後方に搬送する株元搬送装置から構成されている。この株元搬送装置の後方には、該株元搬送装置から搬送されてくる穀稈を引き継いで搬送する供給搬送装置が設けられ、供給搬送装置からフィードチェーンに穀稈を引き継がせ、脱穀装置に供給し、脱穀、選別を行っている。また脱穀装置で脱穀された穀粒は一時的にグレンタンクに溜められ、またグレンタンクの後部には縦オーガと横オーガとからなる排出オーガを設け、該排出オーガによりグレンタンク内に一時貯留してある穀粒をコンバインの外部に排出する。 【0003】脱穀装置は回転する扱胴を持ち、扱胴の扱歯によりフィードチェーンで供給搬送されてきた穀稈から穀粒を脱穀し、排藁、塵埃などを分離し、扱胴の下部に設けた揺動棚、唐箕送風機、シーブなどの作用により穀粒の選別を行い、選別された穀粒をグレンタンクに一時貯留する。コンバインの走行、刈取、脱穀、穀粒排出運転などは、コンバインの車体フレーム上の運転席に搭乗するオペレータが運転席の操作装置を操作して行う。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】圃場に植立する穀稈は、品種、生育状況などにより背丈すなわち穀稈長さが変化する。したがって、オペレータが刈取装置を上下に操作して一定高さで刈り取るようにしても、脱穀装置に供給搬送される穀稈の長さは変化することになる。また、コンバインは平坦な圃場の穀稈を一定高さで刈り取るだけでなく、畦際など平面よりも上昇した枕地では、刈取装置の分草具を畦などの枕地に衝突させないように、刈取装置を上昇させて、いわゆる高刈りをする。高刈りした穀稈の長さは、通常の刈取穀稈よりも短いものとなる。 【0005】刈取した穀稈から高回収率で穀粒を脱穀して収穫するために、脱穀装置の扱胴に対して適切な位置になるように穀稈を供給搬送することが必要であり、このため刈取前装置に扱深さ調節装置及び供給搬送装置を設け、扱深さを自動的に調節することができる構成になっている。扱深さの調節は、刈取した穀稈の搬送中に穀稈の長さ方向位置の調節移動をすることにより行い、供給搬送装置から穀稈を引き継ぐフィードチェーンで穀稈を適切位置で把持して脱穀装置へ供給搬送し、扱残しの少ない、最適な脱穀が行われるようにしている。 【0006】このとき供給搬送装置だけでなく扱深さ調節装置を用いて穀稈を搬送するには無端ベルト状のチェーンを用いて穀稈を挟持しながら搬送している。従ってこれらの装置に用いるチェーンは注油することで、円滑に作動する。 【0007】従来の扱深さ調節装置の注油機構は、図15の平面図に示すように駆動メタル軸に直交する方向で、扱深さ調節装置26のカバー56’上に注油ホース50を配策していたので、扱深さ調節装置26が深扱ぎ調整と浅扱ぎ調整に応じて移動する時に注油ホース50がたるみ、そのホース50上に籾・藁くずがブリッジを形成し易かった。 【0008】また、注油ホース50は余裕のある長さを持っていないと調節チェーン51を移動させることができないので、どうしても注油ホース50に藁くずがたまり、ブリッジを作ることが多くあった。 【0009】そこで、本発明の課題は、扱深さ調節装置の注油機構を改善して、扱深さ調節するために調節チェーンを移動させる時にも注油ホースに藁くずがブリッジを作らないようにしたコンバインを提供することである。 【0010】また、本発明の課題は、脱穀装置に穀稈を搬送する前の各種装置で生じた藁くずを速やかに外部に廃棄することが可能なコンバインを提供することである。 【0011】 【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、次の構成で解決される。すなわち、走行部4と、該走行部4の上部に設けた穀稈を刈り取る刈取装置6と、刈り取った穀稈を挟持して脱穀、選別する脱穀装置15と、刈取装置6で刈り取った穀稈を扱ぎ深さを調節して脱穀装置15に引き継ぎ搬送する搬送装置を備えたコンバインにおいて、前記搬送装置は、調節チェーン51を設けた扱深さ調節装置26であり、前記調節チェーン51に注油するための注油ホース50を扱深さ調節装置26に設けられた該装置回動用の回動軸52に並行して配索したコンバインである。 【0012】前記注油ホース50は扱深さ調節装置26の調節チェーン51用の軌道として設けられたレール54の内側であって、該レール54の下方から上方に向けて配索することが望ましい。また、前記注油ホース50及びその先端に設けられた注油ノズル55を覆うカバー56を扱深さ調節装置26の上方に設けることが望ましい。 【0013】また、本発明の上記課題は次の構成により解決される。すなわち、走行部4と、該走行部4の上部に設けた穀稈を刈り取る刈取装置6と、刈り取った穀稈を挟持して脱穀、選別する脱穀装置15と、刈取装置6で刈り取った穀稈を扱ぎ深さを調節して脱穀装置15に引き継ぎ搬送する搬送装置を備えたコンバインにおいて、前記搬送装置は、前部搬送装置22と供給搬送装置30であり、前部搬送装置22と供給搬送装置30の穀稈搬送をしない部分である非作用側部分の下方に縦方向に伸びる壁面を有し、かつ底部前方に向けて下向きに傾斜壁面を有する籾・藁くず誘導用のガイド67を設けたコンバインである。 【0014】 【発明の効果】請求項1記載の構成により、調節チェーン51が回動軸52に対して上下回動しても注油ホース50が回動軸52と平行で、かつ、その外周に配索されるため、注油ホース50の長さに変化が無く、注油ホース50をたるませておく必要がないので、注油ホース50への籾・藁くずなどのブリッジが形成されない(図5)。 【0015】請求項2記載の構成により、注油ホース50は調節チェーン51用の軌道であるレール54内で、該レール54の下側から上方に向けて回動軸52の外周近傍に配索され、又、注油ホース50は主にレール54の下側に配索されるので籾・藁くずなどのブリッジが形成されない(図5)。 【0016】請求項3記載の発明により、注油ホース50及びその先端に設ける注油ノズル55の上方を調節チェーンカバー56で覆うため、ガバー56上には突起物が無く、籾・藁くずなどが溜まることがない(図5)。 【0017】請求項4記載の前部搬送装置22と供給搬送装置30の穂先ラグ22bと根元チェーン31の穀稈搬送をしない非作用側である部分の下方に底部前方に向けて下向きに傾斜面を有するガイド67を設ける構成で、根元チェーン31、穂先ラグ22bにより、根元チェーン31及び穂先ラグ22bの非作用側に送られ、下方に落下した籾・藁くず等はガイド67の上に落ちる。ガイド67の底部が前傾しているので籾・藁くずはガイド67から容易に圃場上に落下する。また根元チェーン31に連れ回されて前記ガイド67の上に落ちた籾・藁くずのかき出し作用で連続的に圃場上に排出され、籾・藁くずがガイド67上に溜ることが無い(図11)。 【0018】また、上記ガイド67の傾斜面を有する底部前方端部が左クローラ4上に位置するように配置すると(図12)、クローラ4上に籾・藁くずが落下してクローラ4により前方へ移送され、圃場に落下するので、籾・藁くずの排出が連続的に行われ、かつ湿田等で籾・藁くずの上をコンバイン1が走行する事になるので沈下が少なくなり湿田での作業性能を高めることができる。 【0019】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面により説明する。図1に本発明の実施の形態の穀類の収穫作業を行うコンバイン1の側面図を示し、図2はその正面図であり、図3はその内部の刈取装置、脱穀装置の一部を示す側面略図であり、図4は図1の内部の刈取装置、脱穀装置の一部を示す平面略図である。 【0020】図1に示すコンバイン1の車体フレーム2の下部には、ゴムなどの可撓性材料材を素材として無端帯状に成型したクローラ3を駆動して走行する走行部4を備え、車体フレーム2の前部には刈取装置6を搭載し、車体フレーム2の上部には脱穀装置15を搭載する。該脱穀装置15はフィードチェーン14を有し、図示していないが、上側に扱胴を軸架した扱室を配置し、下側に選別室を設け、供給された刈取穀稈を脱穀選別する。 【0021】図4に示すように、脱穀装置15にはフィードチェーン14の内側に沿わせて補助フィードチェーン17を設け、始端部をフィードチェーン14から伝動される伝動スプロケット17aに巻回し,終端部を脱穀装置15内の扱室への供給口の近くまで延長して設け、後述する供給搬送装置30から受け継いだ穀稈をフィードチェーン14と共同して、又は、単独で脱穀装置15内の扱室へ供給する。 【0022】また、車体フレーム2の上部側部で刈取装置6と脱穀装置15との間に操縦席20を設ける構成としている(図1参照)。 【0023】刈取装置6は、図3に示すように車体フレーム2の前部に設けた刈取支持台7に前方下方へ延長した刈取支持フレーム13の後部を上下に回動自由に枢着して、この刈取支持フレーム13に刈刃11や後述の各穀稈搬送、調節装置を装着している。 【0024】刈取装置6は、前端下部に分草具8を、その背後に傾斜状にした穀稈引起装置9を、その後方底部には刈刃11を配置し、さらに図4に示すような刈刃11と前述のフィードチェーン14及び補助フィードチェーン17の始端部との間に、掻込搬送装置21(21a、21b)と、前部搬送装置22と、扱深さ調節装置26と、供給搬送装置30とを順次穀稈の受継搬送と扱深さ調節とができるように配置して、かつ前述の刈取支持フレーム13に取り付けて伝動可能に構成している。 【0025】掻込搬送装置21は、図3と図4に示すように、下部の掻込輪体21aと上部の掻込無端帯21bとからなり、各刈取穀稈条列ごとに前記刈刃11の上方に設け、穀稈を後方へ掻込搬送する構成としている。 【0026】前部搬送装置22は、株元搬送チェーン22aと穂先搬送ラグ22bとからなり、その始端部を前記掻込搬送装置21の終端部に受継可能に臨ませ、多条の刈取穀稈を後方上方へ搬送して終端部分において左右の搬送穀稈を合流する構成としている。前記穂先搬送ラグ22bは平面視において、進行方向に向かって前部の右側からフィードチェーン14の始端部側に傾斜して設けた一方側を刈取装置6の後部まで延長して設け、連続状態で穀稈穂部を搬送する構成としている。 【0027】扱深さ調節装置26は、始端部を前記前部搬送装置22の株元搬送チェーン22aの終端部に搬送穀稈の株元を受継可能に臨ませて設け、後方上方に延長して終端部を後述する供給搬送装置30の始端部に臨ませて設けている。該扱深さ調節装置26は始端部を刈取支持フレーム13に枢着して終端側が搬送穀稈の稈身方向に沿って上下に揺動する構成としている(図3参照)。扱深さ調節装置制御アクチュエータM1は、図4に示すように前記扱深さ調節装置26の近傍で上側に装備しており、連杆27を介してその扱深さ調節装置26に連動可能に連結して設け、図14に示すような制御装置100のCPU101から出力される操作信号に基づいて駆動され、扱深さ調節装置26による扱深さ調節を行う構成としている。 【0028】本発明の実施の形態では、扱深さ調節装置26の調節チェーン51に注油するために、注油ホース50は図5の側面図(図5(a)は扱深さ調節装置26の側面図、図5(b)は図5(a)のA−A線矢視図)と図6の平面図に示すように調節チェーン51用の軌道であるレール54内で、該レール54の下側から上方に向けて回動軸52近傍に導き、該回動軸52に平行に、かつ、外周近傍に配索することに特徴がある。また、注油ホース50及びその先端に設ける注油ノズル55の上方を調節チェーンカバー56で覆う。調節チェーンカバー56は図7の側面図に示すように傾斜面を設ける。 【0029】上記構成で、調節チェーン51が回動軸52に対して上下回動しても注油ホース50が回動軸52と平行で、かつ、その外周に配索されるため、注油ホース50の長さに変化が無く、注油ホース50をたるませておく必要がないので、注油ホース50への藁くずなどのブリッジが形成されない。 【0030】また、注油ホース50は調節チェーン51用の軌道であるレール54内で、該レール54の下側から上方に向けて回動軸52の外周近傍に配索され、さらに注油ホース50は主にレール54の下側に配索されるので籾・藁くずなどのブリッジが形成されない。 【0031】さらに、注油ホース50及びその先端に設ける注油ノズル55の上方を、傾斜面を有する調節チェーンカバー56で覆うため、該カバー56上には突起物が無く、上方から落下してくる籾・藁くずがカバー56上に溜まることがない。 【0032】図8(a)に示す扱深さ調節装置26の平面図と図8(b)に示す図8(a)のA−A線矢視図から分かるように、扱深さ調節装置26の調節チェーン51を断面コの字状の挟持桿58で覆い、また、該挟持稈58の上面を傾斜面とする構成にしてもよい。この挟持桿58と調節チェーン51との間に穀稈の株元側を挟持して供給搬送装置30側へ搬送する。挟持桿58が傾斜面であると、この挟持桿58に籾・藁くずが溜ることが無くなる。 【0033】図9(a)の扱深さ調節装置26の側面概略図、図9(b)の図9(a)のA−A線矢視図、図9(c)の図9(a)のB−B線矢視図に示すように、平面状の調節チェーンカバー59に傾斜面をつけ、該調節チェーンカバー59の平面の長辺側の一辺にヒンジ60を設け、それに対向する一辺近傍の裏面にスプリング61を配置して、調節チェーンカバー59が傾斜面を維持できるようにスプリング61で付勢させておく構成を採用しても良い。上記構成により、該調節チェーンカバー59上に籾又は藁くずが溜ることを防止できる。 【0034】上記構成で扱深さ調節装置26を図9(a)の点線で示す位置に上げ、穀稈の深扱ぎをするときには、上記カバー59と供給搬送装置30の根元チェーン31とが干渉して、深扱ぎ側への移動が規制されることになる。 【0035】そこで本実施の形態では、前記不具合を解消するために、カバー59を開閉自在とし、供給搬送装置30の根元チェーン31と干渉する位置にカバー59が移動すると、該カバー59の上面が供給搬送装置30に設けたストッパー63に当接して、スプリング61の付勢力に抗して該カバー59を閉じるようにした。 【0036】こうして調節チェーンカバー59上に籾・藁くずが溜ることがなくなり、且つ扱深さ調節装置26による扱深さ調節の範囲を拡大することができるようになった。 【0037】また、図10(a)の扱深さ調節装置26の平面図、図10(b)の図10(a)のB−B線矢視図に示すように、扱深さ調節装置26には調節チェーン51のチェーンカバー59を調節チェーン51側に付勢するためにアーム62とスプリング68で付勢するスプリングホルダ64が設けられているが、スプリングホルダ64の上面に傾斜したカバー65を設けることで、傾斜面上に籾・藁くずが溜まることがなくなる。 【0038】図11(a)にガイド部材設置部正面図、図11(b)のコンバイン前半部平面図、図11(c)のコンバイン前半部側面図に示すように、供給搬送装置30と前部搬送装置22にはそれぞれ根元チェーン31と穂先ラグ22bを設けているが、これら根元チェーン31と穂先搬送ラグ22bが穀稈搬送をしない非作用側である部分の下方に縦方向及び底部前方に向けて下向きに傾斜面を有するガイド67を設けても良い。 【0039】上記傾斜面を有するガイド67が無いと、無端ベルト状の根元チェーン31及び穂先ラグ22bの回動方向に、これらのチェーン31とラグ22bに籾・藁くずが連れ回され、根元チェーン31及び穂先ラグ22bの非作用側へ搬送された籾・藁くずが刈取支持フレーム13の上面及び扱深さ調整装置26の調節装置制御用アクチェータM1(図4)の上部、注油ホース50等の上にブリッジを形成して穀稈の搬送不具合を生じることがある。 【0040】しかし、上記傾斜面を有するガイド67があるので、根元チェーン31、穂先ラグ22bにより、根元チェーン31及び穂先ラグ22bの非作用側に送られ、下方に落下した籾・藁くず等はガイド67の上に落ち、底部が前傾しているガイド67から籾・藁くずが容易に圃場上に落下する。また根元チェーン31に連れ回されて前記ガイド67の上に落ちた籾・藁くずのかき出し作用で連続的に圃場上に排出され、籾・藁くずがガイド67上に溜ることが無い。 【0041】また、図12のコンバイン前方部の側面図に示すように、上記ガイド67の傾斜面を有する底部前方端部が左クローラ4上に位置するように配置すると、クローラ4上に籾・藁くずが落下してクローラ4により前方へ移送され、圃場に落下するので、籾・藁くずの排出が連続的に行われ、かつ湿田等で籾・藁くずの上をコンバイン1が走行する事になるので沈下が少なくなり湿田での作業性能を高めることができる。 【0042】供給搬送装置30は図3、図4に示すように、根元チェーン31と挟持杆32とによって穀稈を挟持して搬送するように設け、扱深さ調節装置26の終端部から受け継いだ穀稈をフィードチェーン14および補助フィードチェーン17の始端部に受け渡して供給調節を行う構成としている。そして、供給搬送装置30の配置位置を制御するために、従来設けていた制御アクチュエータ及びそれに付随する部材を省略して、手動で供給搬送装置30を動かし、扱深さ調節を行う。そのとき、扱深さ調節装置26と共同して、あるいは供給搬送装置30単独で扱深さ調節を行うことは従来の供給搬送装置と同じ機能を有するものである。 【0043】図6に示すように供給搬送装置30は前述の刈取支持フレーム13の基部からフィードチェーン14および補助フィードチェーン17側へ位置している供給装置フレーム36内に設けた図示しない伝動ボックスに軸架した駆動スプロケット37と、根元チェーン31の搬送側を内面から案内するための三日月状のプレートを備えたチェンレール38の先端に軸架した転輪39と、それらよりコンバイン進行方向前方に位置してテンション機能を持つテンションローラ40とに根元チェーン31を巻回して構成している。 【0044】そして、チェンレール38は根元チェーン31の搬送側を内面から案内するもので、供給装置フレーム36に設けた回動中心軸38aを中心に回動自由に支持して設け、先端部の前記転輪39側が、補助フィードチェン17の始端部に対して遠近移動できる構成としている。チェンレール38の回動は手動で行い、コンバインの運転の前に予め短桿用又は標準穀稈用に調整しておく。 【0045】さらに、テンションローラ40は、前記図示しない伝動ボックスから斜め前方側に突出して延長した固定の支持部材(図示せず)に一端を回動自由に枢着したテンションアーム43の他端に回転自由に取り付け、テンションアーム43をテンションスプリング44によって外側(根元チェーン31を張る方向)に張圧して構成している。 【0046】つぎに各検出手段と、マイクロコンピューターCPU101を利用した制御装置100について、主として図13および図14に基づいて説明する。図13はコンバイン1の側面図においてのセンサおよびアクチュエータの配置を示す概略図である。また、図14は本発明の実施の形態の制御回路のブロック図である。 【0047】まず、刈取位置検出センサS9は、ポテンショメータを利用して刈取支持フレーム13の回動角度を検出して刈取装置6の高さ位置を計測できるように刈取支持フレーム13の基部に設けている。前部穀稈センサS1と後部穀稈センサS2(穀稈の有無検出手段)は、穀稈引起装置9の裏側の低位置と、後方まで延長させた穂先搬送ラグ22bのカバー下側位置とにそれぞれ設け、前部搬送装置22の搬送経路の始端部分と終端部分とにおいて、搬送穀稈の有無を検出する構成としている。前部穀稈センサS1は図4に示すように、左右一対のセンサS1a、S1bからなる。 【0048】短稈センサS3(稈長検出手段)は、前記穀稈引起装置9の裏側に設け、刈取直後の穀稈の稈長を検出でき、このセンサS3が非検出状態では短稈が搬送されている状態である。穂先センサS4と株元センサS5(稈長検出手段)は、前述した後方まで延長させた穂先搬送ラグ22bのカバー上方に位置する連結機枠47から穀稈の搬送通路に垂下して設け、搬送中の穀稈丈を検出する構成としている。超音波センサS10は、刈取装置6の前端部下部の分草具8の中央付近の分草パイプ8aに取り付け(図4)、刈取装置6の圃場からの絶対高さ(穀稈の刈高さ)を検出する。 【0049】つぎに、制御装置100は、マイクロコンピューターCPU101を利用した制御手段であって、基本的には入力側に各センサ類を接続して検出情報を入力し、予め設定記憶させている情報と各センサからの入力情報に基づいて、出力側に接続している各アクチュエータM1やM2の動作を制御しながら、伝動自動停止制御、扱深さ調節、高刈制御を行う構成となっている。 【0050】すなわち図14に示すように、制御装置100のCPU101は、入力側に前部穀稈センサS1、後部穀稈センサS2、短稈センサS3、穂先センサS4、株元センサS5、刈取クラッチセンサS6、脱穀クラッチセンサS7、車速センサS8、刈取位置検出センサS9、超音波センサS10及び畦際スイッチS13などをそれぞれ接続している。そして、制御装置100のCPU101は、出力側に扱深さ調節アクチュエータM1、刈取装置6とフィードチェーン14の自動停止アクチュエータM2(図14)、刈取昇降シリンダ13aを接続している。 【0051】扱深さ調節装置制御アクチュエータM1は、短稈センサS3、穂先センサS4と株元センサS5の検出情報に基づいて制御され、基本的には穀稈穂部の先端が穂先センサS4と株元センサS5との間を通過する位置をニュートラルゾーンとして最適の扱深さ位置と判断して調節する構成としている。 【0052】自動停止アクチュエータM2は、刈取装置6が道路などを走行するために所定の高さ(H)になることを刈取位置検出センサS9が検出すると、刈取装置6とフィードチェーン14の作動を停止させる(刈取自動停止モード)ものである。 【0053】図13に示すセンサおよびアクチュエータのうち、刈取位置検出センサS9(位置検出手段、以下同じ)は、ポテンショメータを利用して刈取支持フレーム13の回動角度を検出して刈取装置6の高さ位置を計測できるように刈取支持フレーム13の基部に設けている。前部穀稈センサS1と後部穀稈センサS2(穀稈の有無検出手段、以下同じ)は、穀稈引起装置9の裏側の低位置と、後方まで延長させた穂先搬送ラグ22bのカバー下側位置とにそれぞれ設け、搬送経路の始端部分と終端部分とにおいて、搬送穀稈の有無を検出する。 【0054】制御装置100はCPU101を利用した制御手段であって、基本的には入力側に各センサ類を接続して検出情報を入力し、予め設定記憶させている情報と各センサからの入力情報に基づいて、出力側に接続しているアクチュエータM1やM2の動作を制御しながら、伝動自動停止制御、扱深さ調節、高刈制御を行う構成とする。 【0055】また、操縦席20にある畦際スイッチS13(図14)を押すと刈取昇降シリンダ13aが作動して、刈取装置6を畦際での穀稈刈取に合わせた高さに設定する。 【0056】穀稈の扱深さ調節の手順を含め、本実施例の形態のコンバイン1の作動は次のように行われる。まず、エンジン(図示せず)を始動して、図示しない刈取クラッチ装置や脱穀クラッチ装置を入り操作して機体の回転各部を伝動しながら、コンバイン1を前進走行に操作すると、CPU101は、刈取クラッチセンサS6、脱穀クラッチセンサS7、車速センサS8からそれぞれ作業開始の信号が入力されて立ち上がり、制御作動を開始する(図3参照)。 【0057】コンバイン1が刈取脱穀作業を開始すると、圃場の穀稈は刈取装置6の前端下部にある分草具8によって分草作用を受け、次いで穀稈引起装置9の引起作用によって倒伏状態から直立状態に引起こされ、穀稈の株元が刈刃11に達して刈取られ、掻込搬送装置21の掻込輪体21aと掻込無端帯21bとの作用を受けて掻込まれ、前部搬送装置22に受け継がれて順次連続状態で後部上方に搬送される(図3参照)。 【0058】穀稈は左右の前部搬送装置22によって多数の条列が集められながら搬送されて、前部搬送装置22の後部で合流し、扱深さ調節装置26から供給搬送装置30に順次連続状態で受け継がれ、フィードチェーン14の始端部に達して脱穀装置15に供給される。 【0059】脱穀装置15において、穀稈は株元がフィードチェーン14に挟持された状態で搬送されながら、穂先部分が図示しない扱胴内に挿入されて通過する過程で、回転する扱胴の扱歯によって脱穀される。そして、脱穀処理物は下方の図示しない選別室に達して選別風と揺動選別装置の作用を受けて選別処理され、脱穀選別した穀粒はグレンタンク(図示せず)に一時貯留され、貯留量が蓄積したらオーガ19(図1)によりコンバイン1の外部に搬出する。 【0060】刈取装置6の操作レバー20c(図13)を「入」にすると、刈取クラッチ(図示せず)が入り、走行トランスミッション装置(図示せず)の動力の一部が、図示しないプーリ群を経由して刈取装置支持フレーム13内に設けられた図示しない駆動軸から刈取装置6へ伝達される。ここで、刈取自動停止モードに入るととパワステレバー20d(図13)を手前に引いて刈取装置支持フレーム13の刈取昇降シリンダー13a(図3)を押し出して刈取装置6を上昇させると、図4に示す自動停止アクチュエータM2が作動して、刈取クラッチを切りとして刈取装置6とフィードチェーン14の駆動を停止させる。このとき、レバー20cは「入」のままである。 【0061】平坦な圃場において、通常の刈取脱穀作業が行われているとき、刈取装置6は、通常作業位置の高さに保持されており、刈取装置支持フレーム13の位置が刈取位置検出センサS9および超音波センサS10からCPU101に入力され、前部穀稈センサS1及び後部穀稈センサS2は、それぞれ搬送穀稈が検出されて入力され、また、短稈センサS3は穀稈丈を検出して入力しているが、扱深さ調節装置26(図3)は、穂先センサS4と株元センサS5からの検出出力がCPU101に入力され、それに基づいてCPU101から出力される操作信号によって扱深さ調節装置制御アクチュエータM1が制御作動され、連杆27(図3)を介して自動的に扱深さが調節されている。この場合、制御装置100は、搬送穀稈の穂先位置が穂先センサS4と株元センサS5との間を通過する位置が最も適する扱深さの位置と判断し、その位置に扱深さ調節装置26の調節位置を合わせるように制御している。 【0062】つぎに、コンバイン1が圃場の畦際に達して枕地の刈取に移ると、分草具8の先端を圃場の端に隆起している畦に衝突させないために、畦際スイッチS13を入れている間、刈取昇降シリンダー13a(図3)が伸長して刈取装置6を上昇させることができ、所定の高さ(t)になると畦際スイッチS13を切ると刈取装置6の上昇は止まり、穀稈の高刈作業に移る。 【0063】すなわち畦際の高刈作業において、刈取装置6を所定量だけ上昇させ、枕地の穀稈刈取りを開始すると、CPU101には、刈取位置検出センサS9からの刈取装置6の位置情報と、前部穀稈センサS1からの穀稈が送り込まれている検出情報が入力される。 【0064】ここで、制御装置100に、短稈センサS3からの穀稈検出情報が入力されると、基準値より長い穀稈丈と判断して扱深さ調節装置26のみの制御を行い、また、短稈センサS3からの穀稈検出情報が入力されない(非検出情報)ときは、基準値より短い穀稈丈と判断して扱深さ調節装置26と供給搬送装置30との両装置による制御を同時に行い、最も深扱ぎの位置に調節され、ごく短い穀稈を脱穀装置15に供給できるようにする。この場合、ごく短い穀稈はフィードチェーン14では挟持できないので、補助フィードチェーン17によって搬送され、そのまま図示しない扱室に全稈が投入され、脱穀選別される。 【0065】通常の平坦な圃場において、上述のようにコンバイン1により連続的に刈取脱穀作業が行われているとき、刈取装置6は、通常作業位置の高さに保持されており、その位置は刈取位置検出センサS9および超音波センサS10から制御装置100に入力されている。そして、前部穀稈センサS1および後部穀稈センサS2からそれぞれ搬送穀稈が検出されて入力され、短稈センサS3は穀稈丈が規定以上の穀稈を検出して入力している。 【0066】扱深さ調節装置26は、穂先センサS4と株元センサS5からの検出情報が制御装置100に入力され、それに基づいて制御装置100から出力される操作信号によって扱深さ調節装置制御アクチュエータM1が制御作動され、連杆27を介して自動的に扱深さが調節されている。この場合、CPU101は、搬送穀稈の穂先位置が穂先センサS4と株元センサS5との間を通過する位置が最も適する扱深さの位置と判断し、その位置に扱深さ調節装置26の調節位置を合わせるように調節制御していて、通常は扱深さの調節を扱深さ調節装置26だけで行い、供給搬送装置30による調節は必要としない。 【0067】つぎに、コンバイン1が圃場の畦際に達して枕地の刈取りに移ると、分草具8の先端を、圃場の端に隆起している畦に衝突させないために、オペレータが畦際スイッチS13をONして手動により刈取昇降シリンダー13aを伸長して、刈取装置6を所定位置まで上昇しながら穀稈の高刈作業に移る。 【0068】畦際スイッチS13をONにすると、制御装置100は扱深さの調節を穂先センサS4と株元センサS5からの検出情報によって制御することを停止し、前部穀稈センサS1と短稈センサS3からの検出情報を基準として、扱深さ調節装置26および供給搬送装置30の両者を調節制御して行う。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000125 【氏名又は名称】井関農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年4月12日(2001.4.12) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100096541 【弁理士】 【氏名又は名称】松永 孝義
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| 【公開番号】 |
特開2002−305939(P2002−305939A) |
| 【公開日】 |
平成14年10月22日(2002.10.22) |
| 【出願番号】 |
特願2001−113784(P2001−113784) |
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