| 【発明の名称】 |
刈り払い機の回転盤 |
| 【発明者】 |
【氏名】宇良 唯保
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| 【要約】 |
【課題】サトウキビの茎部に着いている枯れ葉を除去したり、生えている雑草を刈ったりするのに適する刈り払い機の回転盤に関し、回転盤の外周に凹溝無しに、しかも線材が折損しにくい構造の回転盤を実現する。また、線材基端が回転盤の面から突出しない構造を実現する。
【解決手段】回転盤8の外周から可撓性の線材12を延ばして使用する回転盤において、前記の回転盤8が多角形をしており、その隣接する角部9・9間の辺10から前記の線材12を延ばす構造とする。線材12の基端は、熱軟化させた状態で平坦な面に押しつけて偏平状とすることで、回転盤の面から突出しないようにする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 回転盤の外周から可撓性の線材を延ばして使用する回転盤において、前記の回転盤が多角形をしており、その隣接する角部間の辺から前記の線材を延ばす構造としたことを特徴とする刈り払い機の回転盤。 【請求項2】 前記の回転盤の外周の各辺が凹凸の無い平坦な形状になっていることを特徴とする請求項1に記載の刈り払い機の回転盤。 【請求項3】 前記の回転盤には、その厚み方向の貫通孔が開いており、前記の隣接する角部間の辺に放射方向の貫通孔が開いており、前記の厚み方向の貫通孔に挿通した線材を放射方向の貫通孔の内端から放射方向に挿通する構造となっていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の刈り払い機の回転盤。 【請求項4】 前記の線材の基端を加熱軟化させて鍔状に形成し、抜け止めにしてなることを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3に記載の刈り払い機の回転盤。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、サトウキビの茎部に着いている枯れ葉を除去したり、生えている雑草を刈ったりするのに適する刈り払い機の回転盤に関する。 【0002】 【従来の技術】図1は従来の刈り払い機の回転盤であり、(1)は平面図、(2)正面図である。2枚の鉄板1、2を重ねて、加締め部3で一体に加締め固定されてなる回転盤4の外周から可撓性の線材5が延びている。 【0003】この線材5の基端には、鍔付きのパイプ6を被せて加締め固定してある。したがって、線材5を、加締め部3の孔に下から上向きに挿通し、回転盤の中心向けに導いてから、5aのように、外向きに折り曲げて、2枚の鉄板1、2間に形成された放射方向の孔に外向けに挿通してある。この線材5は、回転盤の外周から20cm程度の長さになっている。1aは、前記の放射方向の孔を形成するための膨出部である。 【0004】この回転盤4を、通常の刈り払い機のアーム先端の回転軸に取り付けて回転させると、線材5の回転によって雑草などを刈り払いすることができる。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の回転盤の場合は、雑草刈りだけを想定しているため、サトウキビの枯れ葉を刈り払いする場合は、サトウキビを損傷するため、適用できなかった。すなわち、回転盤4の外周は、2枚の鉄板1、2間に凹溝7を形成して、その中から線材5を延長させているため、凹溝6の両側の突出部すなわち縁部が刃物となって、サトウキビの茎を削ってしまい、傷つけることが多い。 【0006】回転盤4が高速回転して、雑草その他の物体に当たった場合、線材5が回転盤4の外周で直角に曲がると線材5が折れてしまい、寿命が短かくなる。そこで、凹溝7を形成して、その中に線材5が逃げ込めるような退避用の空間を形成してある。この凹溝6を形成したために、その両側の縁がエッジになってしまう。 【0007】このように、草刈り用の刈り払い機でサトウキビの枯れ葉の刈り払いを行なうと、凹溝7の両側が刃物となって、サトウキビの茎を削ってしまうという致命的な欠陥がある。 【0008】また、線材5の抜け防止のために、線材の基端に鍔つきのパイプ6を加締め固定してあるが、この鍔つきのパイプ6が回転盤4から突出しているために、雑草に引っ掛かって折れ曲がって抜けたり、蔓草が巻きついたりする弊害がある。 【0009】本発明の技術的課題は、このような問題に着目し、回転盤の外周に凹溝無しに、しかも線材が折損しにくい構造の回転盤を実現することにある。また、線材基端が回転盤の面から突出しない構造を実現する。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明の技術的課題は次のような手段によって解決される。請求項1は、回転盤の外周から可撓性の線材を延ばして使用する回転盤において、前記の回転盤が多角形をしており、その隣接する角部間の辺から前記の線材を延ばす構造の回転盤である。 【0011】このように、回転盤が多角形をしており、その隣接する角部間の辺から前記の線材を延ばす構造になっているので、雑草その他の物体には、最も突出している各角部が当たり、各角部間の辺は何物にも当たらない。その結果、遠心力と回転力で線材が雑草その他の物体に当たっても、線材の根元が急に曲がったり、大きな外力が作用することはなく、線材の折損を防止できる。 【0012】また、多角形の角部は凹溝の両側の縁と違って、サトウキビの茎に当たっても傷つける恐れはない。特に、使用している間に、角部は磨耗して次第に丸くなるので、益々サトウキビなどを損傷しにくくなる。しかも、サトウキビなどに当たった際の抵抗も低減していく。 【0013】請求項2は、請求項1に記載の回転盤の外周の各辺が凹凸の無い平坦な形状になっている回転盤である。前記のように多角形の各辺から線材を延長させるので、回転盤の外周を凹溝にする必要がなく、その結果、回転盤の外周の各辺を、凹凸の無い平坦な形状にできる。平坦なため、回転盤がサトウキビの茎に直接当たっても傷つける恐れがない。 【0014】請求項3は、請求項1または請求項2に記載の回転盤には、その厚み方向の貫通孔が開いており、前記の隣接する角部間の辺に放射方向の貫通孔が開いており、前記の厚み方向の貫通孔に挿通した線材を放射方向の貫通孔の内端から放射方向に挿通する構造となっている回転盤である。 【0015】このように、回転盤の厚み方向の貫通孔に挿通した線材を放射方向の貫通孔の内端から放射方向に挿通する構造となっているので、各線材を多角形の回転盤の外周の各辺から放射状に延ばすことができる。すなわち、請求項1、2のような構造を実現できる。 【0016】請求項4は、請求項1、請求項2または請求項3に記載の線材の基端を加熱軟化させて鍔状に形成し、抜け止めにしてなる回転盤である。 【0017】このように、線材の基端に別体のパイプを加締めたりすることなく、加熱軟化させて鍔状に形成し、抜け止めにしているので、回転盤から突出する部分が無い。したがって、従来のように突出部が折損したり、蔓草が巻きついたりすることがない。 【0018】 【発明の実施の形態】次に本発明による刈り払い機の回転盤が実際上どのように具体化されるか実施形態を説明する。図2は本発明による回転盤を駆動部に装着した状態の斜視図であり、回転盤8は正8角形になっている。 【0019】そして、各角部9・9間の辺10に放射方向の孔11が開いており、この孔11から線材12が延びている。線材12は、1本しか図示してないが、全ての放射方向孔11に取り付けてもよい。なお、孔11は、必ずしも全ての辺に設ける必要はない。また、各辺10は、従来の凹溝のような凹凸は存在せず、平坦な形状になっている。 【0020】図3は、前記回転盤の詳細を示す図で、(1)平面図、(2)は底面図、(3)は正面図、(4)は(1)図のA−A断面図である。(3)(4)図から明らかなように、図示の回転盤8は、正8角形の底板13と外周が正8角形の厚肉のリング14を重ねて一体化した構造になっている。 【0021】図4の(1)はリング14を裏返した平面図、(2)は底板13の平面図である。 【0022】底板13の中心には、図2の回転駆動部への取り付け孔15が開いている。また、リング14の内径は、前記の取り付け孔15より大径になっている。そして、リング14の内面、すなわち底板13との合わせ面には、図4(1)のように、放射方向の凹溝11aを形成してある。 【0023】したがって、このリング14と底板13とを重ねて、溶接などで一体化すると、図2、図3のような回転盤8となる。こうして重ねて一体化した状態で、リング14の部分で厚み方向の貫通孔16を開けてある。 【0024】貫通孔16に挿通する線材12は、図5のような方法で、基端に鍔部を形成してある。図5(1)のように、線材12の下端を炎などであぶって加熱し、熱軟化させる。次に、平らな面に押しつけて、軟化した部分を偏平状にする。この状態で冷却させると、下端に鍔部12fが形成される。 【0025】また、図5(2)のように、線材12を金属パイプ17などに挿通しておき、熱軟化した下端を平坦面に押しつける際に、パイプ17で押しつけると、鍔部12fを平坦化できる。 【0026】このように、線材12自体で鍔部12fを形成してあるので、図3(4)のように、回転盤8からの鍔部12fの突出量はわずかであり、物体に当たって折損したり、蔓草が巻きついたりする恐れはない。 【0027】以上のように、本発明の回転盤8は、回転盤が多角形をしており、その隣接する角部9間の辺10から線材12を延ばす構造になっているので、雑草その他の物体には、最も突出している各角部9が当たり、各角部間の辺10は何物にも当たらない。その結果、線材12が雑草その他の物体に当たっても、線材12の根元が急に曲がったり、大きな外力が作用することはなく、線材の折損を防止できる。 【0028】図4(1)に示すように、凹溝11aの回転盤外周側をラッパ状に拡大してあるので、線材12が急激に折れるのを防止できる。また、凹溝11aの回転盤内周側をラッパ状に拡大してあるので、線材12を放射方向の孔11に挿入するのが容易になり、また図3(1)の線材の湾曲部12aが急に折れるのを防止できる。 【0029】このように多角形の各辺から線材を延長させることで、回転盤の外周を凹溝にする必要がなくなるので、厚さTの回転盤の外周を凹凸の無い平坦な形状にできる。平坦なため、回転盤の外周がサトウキビの茎に当たっても傷つける恐れがない。また、この厚さTは、凹溝両側の縁に比べると充分に厚いため、エッジとなってサトウキビを傷つけることはない。 【0030】回転盤8の各角部9は、多少面取りして、丸みをつけておくと、サトウキビなどを損傷するのをより確実に防止でき、周囲の物体から受ける抵抗も軽減され、駆動力を低減できる。なお、使用している間にも、各角部9が磨耗して自然と丸みがついてる。 【0031】線材12を回転盤8に取り付けるには、鍔部12fつきの線材12を回転盤8の孔16に底板13側から挿通する。次いで、図3(1)に矢印で示すように、リング14の内側から放射方向貫通孔11中に挿入し、回転盤8の外周から放射状に突出させ、外側に延ばす。その結果、回転盤8が回転すると、線材12は遠心力で伸直した状態で回転するので、雑草を刈ったり、サトウキビの茎に着いている枯れ葉などを刈り落とすことができる。 【0032】図1に示す従来の回転盤4は、外径が約12cmであるのに対し、本発明の回転盤8は、角部9の部分の外径でも10cm前後以下に小型化できる。その結果、石垣などの中のような狭い空間にでも回転盤8の部分を挿入して、狭い空間に生えている雑草でも容易に刈り取ることができる。 【0033】また、サトウキビの茎が入り組んでいる複雑な領域でも、回転盤8の部分を挿入して、枯れ葉を刈り落とすことができる。なお、サトウキビの枯れ葉は、線材によって短く分断された状態で刈り落とされるので、サトウキビの収穫後、そのまま土壌の中に鋤き込んで、土壌改良できる。 【0034】また、線材12として、太さの異なる線材を数種類用意しておき、線材12で損傷する恐れがある場合は、細い線材を使用すれば、周囲の物体を損傷することなしに、目的の雑草だけを刈り払うことができる。使用する本数は、全ての放射方向孔11に取り付けてもよいし、一部の放射方向孔11だけに取り付けてもよい。線材12の材質は、従来の刈り払い機用の線材でもよいが、はえ縄漁などに使用するテグスなども切れ難く、効果的である。 【0035】図のリング14は、外周が正8角形の厚肉のリングを用い、放射方向の凹溝11aを削って形成することで、回転盤8を実現した実施形態になっている。その結果、完成状態では、図3(3)のように、リング14と底板13との2枚重ねとなっている。 【0036】これに対し、図6のように、3枚重ねの構造も可能である。すなわち、前記のリング14が、板リング14rとスペーサ14sを重ねた構造になっている。この場合、図7のように、板リング14rは、外周が底板13と同じ形状をしたリングであり、板厚も底板13と同程度でよい。また、スペーサ14sは、図4のリング14の放射方向凹溝11aの部分が無く、4つの部品14sに分離した形状をしている。底板13および板リング14rの板厚が約1.2mmとすると、スペーサ14sの板厚は約3.0mm程度が適している。 【0037】4個のスペーサ14sと、底板13および板リング14rには、連結固定用の貫通孔18を開けてある。したがって、図7(3)の底板13の上に、6(2)のスペーサ14sを載せ、その上に図6(1)の板リング14rを載せた状態で、前記の貫通孔18に鋲を挿通して、鋲打ち固定すると、図2の回転盤8と同等の回転盤が完成する。 【0038】このとき、隣接するスペーサ14sと14sとの間の空間によって前記の放射方向孔11が形成されることになる。 【0039】なお、底板13から舌片を起こし、この舌片を前記のスペーサ14sおよび板リング14rの貫通孔18に挿通してから、先端を板リング14rの上に折り曲げて固定することも可能である。また、これらの固定構造に加えて、それぞれの部品の間を溶接固定することによって、より確実に固定できる。 【0040】以上のように、図3のリング14を予め一体構造に形成し、底板13を重ねて2枚構造にしてもよいし、図7のように3枚重ねで構成してもよい。 【0041】このほか、底板13に相当する薄い鉄板を2枚重ねて貼り合わせ固定することによって回転盤8を構成することもできる。すなわち、底板13の上に、放射方向凹溝11a付きの鉄板を重ねて接合する。この場合、凹溝11a付きの鉄板の外縁を直角に折り曲げて、底板13の外周面とぴったり一致させることによって平坦な辺10を形成することは言うまでもない。 【0042】なお、放射方向凹溝11aは、プレス加工によって半円筒状に形成することによって、容易に実現できる。そして、放射方向凹溝11aの上に底板13を重ねて一体化することで、放射方向孔11が形成される。 【0043】 【発明の効果】請求項1のように、回転盤が多角形をしており、その隣接する角部間の辺から前記の線材を延ばす構造になっているので、雑草その他の物体には、最も突出している各角部が当たり、各角部間の辺は何物にも当たらない。その結果、遠心力と回転力で線材が雑草その他の物体に当たっても、線材の根元が急に曲がったり、大きな外力が作用することはなく、線材の折損を防止できる。 【0044】また、多角形の角部は凹溝の両側の縁と違って、サトウキビの茎に当たっても傷つける恐れはない。特に、使用している間に、角部は磨耗して次第に丸くなるので、益々サトウキビなどを損傷しにくくなる。しかも、サトウキビなどに当たった際の抵抗も低減していく。 【0045】請求項2のように、多角形の各辺から線材を延長させるので、回転盤の外周を凹溝にする必要がなく、その結果、回転盤の外周の各辺を、凹凸の無い平坦な形状にできる。平坦なため、回転盤がサトウキビの茎に直接当たっても傷つける恐れがない。 【0046】請求項3のように、回転盤の厚み方向の貫通孔に挿通した線材を放射方向の貫通孔の内端から放射方向に挿通する構造となっているので、各線材を多角形の回転盤の外周の各辺から放射状に延ばすことができる。すなわち、請求項1、2のような構造を実現できる。 【0047】請求項4のように、線材の基端に別体のパイプを加締めたりすることなく、加熱軟化させて鍔状に形成し、抜け止めにしているので、回転盤から突出する部分が無い。したがって、従来のように突出部が折損したり、蔓草が巻きついたりすることがない。
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| 【出願人】 |
【識別番号】501025311 【氏名又は名称】宇良 唯保
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| 【出願日】 |
平成14年1月18日(2002.1.18) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100076082 【弁理士】 【氏名又は名称】福島 康文
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| 【公開番号】 |
特開2002−281812(P2002−281812A) |
| 【公開日】 |
平成14年10月2日(2002.10.2) |
| 【出願番号】 |
特願2002−10897(P2002−10897) |
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