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【発明の名称】 作業車
【発明者】 【氏名】池田 博

【氏名】高原 一浩

【要約】 【課題】走行装置の接地部に対する機体本体の前後傾斜角を変更操作する姿勢変更操作手段100と、この姿勢変更操作手段100の作動を手動式の姿勢変更指令手段40a,40bからの指令に基づいて制御する制御手段200とを設けて、機体本体の手動ピッチング操作を可能にするのに、所望の前後傾斜角に正確かつ迅速にピッチング調節できるようにする。

【解決手段】機体本体の前後傾斜角を表示する表示手段41を備えてある。制御手段200が傾斜検出手段24によって検出される機体本体の前後傾斜角を表示手段41に表示させるように構成してある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行装置の接地部に対する機体本体の前後傾斜角を変更操作自在な姿勢変更操作手段と、前記機体本体の前後傾斜変更指令を指令する手動式の姿勢変更指令手段と、前記姿勢変更指令手段の指令情報に基づいて、前記姿勢変更操作手段の作動を制御する前後姿勢変更作動を実行する制御手段とが設けられている作業車であって、前記機体本体の前後傾斜を検出する傾斜検出手段と、前記機体本体の前後傾斜を表示する表示手段とが設けられ、前記制御手段が、前記傾斜検出手段にて検出される前記機体本体の前後傾斜を前記表示手段に表示させるように構成されている作業車。
【請求項2】 前記制御手段が、前記前後姿勢変更作動の実行中、及び、前記前後姿勢変更作動の実行を終了した後設定時間の間、前記傾斜検出手段にて検出される前記機体本体の前後傾斜を前記表示手段に表示させるように構成されている請求項1 記載の作業車。
【請求項3】 前記傾斜検出手段が、前記機体本体の前後傾斜量として前記機体本体の水平基準面に対する前後傾斜角を検出するように構成され、前記表示手段が、前記機体本体の前後傾斜の表示として、前記機体本体の水平基準面に対する前後傾斜角を表示するように構成されている請求項1又は2記載の作業車。
【請求項4】 前記姿勢変更操作手段が、前記機体本体における前端部及び後端部の夫々での前記走行装置の接地部に対する高さを各別に変更調節自在な2個の駆動手段を備えて構成され、前記傾斜検出手段が、前記各駆動手段の駆動操作量を検出する操作量検出手段に構成され、前記表示手段が、前記機体本体の前後傾斜の表示として、前記各駆動手段の駆動操作量を表示するように構成されている請求項1又は2記載の作業車。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行装置の接地部に対する機体本体の前後傾斜角を変更操作自在な姿勢変更操作手段と、前記機体本体の前後傾斜変更指令を指令する手動式の姿勢変更指令手段と、前記姿勢変更指令手段の指令情報に基づいて、前記姿勢変更操作手段の作動を制御する前後姿勢変更作動を実行する制御手段とが設けられている作業車に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえばコンバインにおいて、湿田で作業する際、機体本体が後傾斜の状態になり、刈取部を刈り高さ調節範囲の下限まで下降調節しても適切な刈り高さ位置にならないとか、脱穀装置が傾斜状態になって脱穀や選別不良が発生しやすくなることがある。この場合、機体本体を走行装置の接地部に対して前傾斜になった状態にピッチング調節すると、刈り高さ位置を適切にできるとか、脱穀や選別が適切に行なわれるようになることがある。このため、上記した作業車は、姿勢変更指令手段を操作することにより、この姿勢変更指令手段からの指令に基づいて制御手段が姿勢変更操作手段の作動を制御し、機体本体の走行装置の接地部に対する傾斜角を調節できるようになったものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、上記した作業車において、機体本体のピッチング調節を行う際、操縦者の体感とか、周辺に位置する植立穀稈などに対する機体本体の動きを見るとかによって機体本体がどのような前後傾斜状態になったかを判断しながら調節するようになっていたことから、また、前後傾斜の場合、このような視覚や体感によっては正確な角度判定がしにくいことから、機体本体が所望の傾斜状態になりにくいとか、所望の角度に合わせるのに時間が掛かるなど調節しにくくなっていた。
【0004】本発明の目的は、所望の傾斜状態に極力正確にかつ迅速にピッチング調節しやすい作業車を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1によれば、冒頭に記した作業車において、前記機体本体の前後傾斜を検出する傾斜検出手段と、前記機体本体の前後傾斜を表示する表示手段とが設けられ、前記制御手段が、前記傾斜検出手段にて検出される前記機体本体の前後傾斜を前記表示手段に表示させるように構成されている。
【0006】すなわち、機体本体の前後傾斜が傾斜検出手段によって検出され、検出された前後傾斜が表示手段によって表示されるものだから、機体本体が如何なる前後傾斜の状態にあるかを表示によって正確かつ容易に認識することができる。
【0007】これにより、たとえばコンバインにおいて、湿田作業を行なう際、機体本体が後傾斜状態になるとともにその傾斜角が大小異なる現象にかかわらず、機体本体がどのような前後傾斜状態になているかを表示によって正確かつ容易に認識し、ピッチング調節するべき方向とか角度を適切かつ容易に判断しながら姿勢変更指令手段を適切に操作して正確かつ迅速にピッチング調節し、機体本体の前後傾斜を適切にして機体本体が前下がりになり過ぎないようにしながら刈り高さ位置を適切にするとか脱穀装置を水平状態にすることができるなど、機体本体を所望の傾斜状態に正確かつ迅速にピッチング調節できる。
【0008】請求項2によれば、請求項1において、前記制御手段が、前記前後姿勢変更作動の実行中、及び、前記前後姿勢変更作動の実行を終了した後設定時間の間、前記傾斜検出手段にて検出される前記機体本体の前後傾斜を前記表示手段に表示させるように構成されている。
【0009】すなわち、前後姿勢変更作動の実行中、及び、前後姿勢変更作動の実行を終了した後設定時間の間に、傾斜検出手段によって検出される前後傾斜が表示手段によって表示されるから、姿勢変更指令手段を操作してピッチング調節を行なうときのみならず、姿勢変更指令手段の操作を停止してピッチング調節を終えた後にも機体本体がどのような前後傾斜状態になっているかを表示によって正確かつ容易に認識させられる。しかも、前後姿勢変更作動の実行中と、前後姿勢変更作動の実行を終了した後の設定時間との以外は、表示手段が前後傾斜以外を表示することを可能にしながら認識させられる。
【0010】したがって、ピッチング調節を実行する際には、機体本体がどのような前後傾斜状態にあるかを正確かつ容易に認識して調節するべき方向とか角度を適切かつ容易に判断しながら姿勢変更指令手段を適切に操作して、さらに、ピッチング調節を終えた後に、機体本体がどのような前後傾斜状態になったかを正確かつ容易に確認して、機体本体を所望の傾斜状態に正確かつ迅速にピッチング調節できる。
【0011】しかも、表示手段を前後傾斜以外の表示にも使用できるようにコンパクト化やコストダウンを図ることができる。
【0012】請求項3によれば、請求項1又は2において、前記傾斜検出手段が、前記機体本体の前後傾斜量として前記機体本体の水平基準面に対する前後傾斜角を検出するように構成され、前記表示手段が、前記機体本体の前後傾斜の表示として、前記機体本体の水平基準面に対する前後傾斜角を表示するように構成されている。
【0013】すなわち、傾斜検出手段によって機体本体の水平基準面に対する前後傾斜角が検出され、この前後傾斜角が表示手段によって表示されるものだから、機体本体が前後方向で水平でない姿勢に変化した場合、その姿勢変化があったことやその変化した角度を表示によって容易に認識でき、かつ、如何なる角度をピッチング調節すれば水平姿勢に修正できるかを正確かつ容易に判断できる。
【0014】したがって、機体本体が前後方向に傾斜した状態になった場合、その姿勢変化があったことを容易に認識するとともに水平状態への修正に必要なピッチング調節量を正確かつ容易に判断して水平状態に迅速かつ正確にピッチング調節して修正できるなど、機体本体の水平基準面に対するピッチング調節を適切かつ迅速に行なえる。
【0015】請求項4によれば、請求項1又は2において、前記姿勢変更操作手段が、前記機体本体における前端部及び後端部の夫々での前記走行装置の接地部に対する高さを各別に変更調節自在な2個の駆動手段を備えて構成され、前記傾斜検出手段が、前記各駆動手段の駆動操作量を検出する操作量検出手段に構成され、前記表示手段が、前記機体本体の前後傾斜の表示として、前記各駆動手段の駆動操作量を表示するように構成されている。
【0016】すなわち、姿勢変更操作手段が、機体本体における前端部及び後端部の夫々での走行装置の接地部に対する高さを各別に変更調節自在な2個の駆動手段を備えて構成されているものだから、機体本体の前後方向での一端部を走行装置に対して下降限界まで移動調節してなった傾斜姿勢の状態と、他端部を走行装置に対して上昇限界まで移動調節してなった傾斜姿勢の状態との間で機体本体の前後傾斜角が変化するようにしてピッチング調節ができる。これにより、機体本体が走行装置の接地部に対して移動する最大ストロークを小にしながら、かつ、機体本体が水平姿勢にあるときの機体重心を低くしながら前後傾斜角の変化量を大きくできる。
【0017】また、傾斜検出手段によって各駆動手段の駆動操作量が検出され、この各駆動操作量が表示手段によって表示されるものだから、各駆動手段が如何なる駆動操作量の状態にあるかを表示によって正確かつ容易に認識できる。
【0018】したがって、たとえばコンバインによる湿田作業の際、機体本体が後傾斜状態になるとともにその角度が大小異なる現象にかかわらず、機体本体の前後傾斜が適切になって機体本体が前下がりになり過ぎないように、かつ、刈り高さ位置が適切になるように適切な前後傾斜の姿勢にピッチング調節できるなど、機体本体を広い調節範囲にわたってピッチング調節できる。その割には、機体本体が水平姿勢になったときの機体重心が低くなって安定よく走行できるのみならず、ストロークが比較的小さい小型の駆動手段を採用する他に、駆動力の省力化や制御の簡略化などを図ってコンパクトにかつ安価に得られる。
【0019】しかも、ピッチング調節をする際、各駆動手段が如何なる駆動操作量の状態にあるかを正確かつ容易に認識しながら調節し、機体本体を適切な傾斜状態に容易かつ迅速にピッチング調節できる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1に示すように、左右一対のクローラ走行装置1L,1Rによって支持されうように構成してあるとともに搭乗型の運転部2、運転座席の下方に位置する原動部を備えている機体本体Vの機体フレーム11に脱穀装置3や穀粒タンク4などを搭載し、引起装置5やバリカン型の刈取装置7などを備える刈取部10の刈取部フレーム10aの基端部を、前記機体フレーム11の前部に位置する支持部11aに機体横向きの軸芯P1まわりで回動自在に連結し、刈取部フレーム10aに一端側が連結し、他端側が機体フレーム11に連結している屈伸自在なリンク機構10bと機体フレーム11とにわたって油圧式のリフトシリンダC1を取付け、機体本体Vの原動部から刈取部10に動力伝達するように構成して、コンバインを構成してある。このコンバインは、稲・麦などの収穫作業を行うものであり、詳しくは次の如く構成してある。
【0021】すなわち、リフトシリンダC1によって刈取部フレーム10aを軸芯P1まわりで上下に揺動操作することにより、刈取部10を機体本体Vに対して昇降操作する。つまり、引起装置5の下端や刈取装置7が地面上近くに位置して穀稈の刈取りができる下降作業位置と、機体本体Vに対して上昇エンドやその近くまで上昇して刈取りしないで走行する上昇非作業位置とに昇降操作する。そして、刈取部10を作業位置にして機体本体Vを走行させると、刈取部10は、分草具6によって稲・麦などの植立穀稈を刈取り対象と非刈取り対象とに分草し、刈取り対象の植立穀稈を引起装置5によって引起こし処理するとともにその株元を刈取装置7によって切断し、刈取装置7からの刈取穀稈を株元側に挟持搬送作用する株元側搬送部と、穂先側に係止搬送作用する穂先側搬送部とで成る搬送装置8によって機体後方に搬送して脱穀装置3の脱穀フィードチェーン3aの搬送始端部に供給する。脱穀装置3は、前記搬送装置8からの刈取穀稈の株元側を脱穀フィードチェーン3aによって挟持して搬送しながら穂先側を扱室に供給して回動する扱胴によって扱き処理し、脱穀排ワラを脱穀フィードチェーン3aによって扱室から搬出する。脱穀装置3からの脱穀粒をコンベアによって穀粒タンク4に搬送して貯留していく。
【0022】図2に示すように、左側のクローラ走行装置1Lは、機体本体Vの機体フレーム11が備えている支持フレーム12の前端側に前ベルクランク17aを介して前端側が連結し、前記支持フレーム12の後端側に後ベルクランク17bと補助リンク17b1とを介して後端側が連結している機体本体Vの前後方向に長いトラックフレーム16と、前記支持フレーム12の前端部によって回動自在に支持されている駆動自在なクローラ駆動スプロケット13と、前記支持フレーム12の前後方向での中間部に遊転自在に支持されている上部転輪14aと、前記トラックフレーム16の長手方向での複数箇所に遊転自在に支持されている接地転輪14と、前記トラックフレーム16の後端部に遊転自在に支持されているクローラ緊張輪15と、前記複数個の輪体13,14,14a,15の全てにわたって巻回しているゴム製の無端クローラベルトBとによって構成してある。
【0023】前ベルクランク17aのうち、支持フレーム12に回動自在に連結している回転支軸部からトラックフレーム16の方とは反対側に一体回動自在に延出している揺動自在なアーム部と、支持フレーム12によって支持されているシリンダブラケットとにわたって油圧式で複動型の前シリンダC2を取付け、後リンク17bのうち、支持フレーム12に回動自在に連結している回転支軸部からトラックフレーム16の方とは反対側に一体回動自在に延出している揺動自在なアーム部と、支持フレーム12によって支持されているシリンダブラケットとにわたって油圧式で複動型の後シリンダC3を取付けてある。すなわち、前シリンダC2が前ベルクランク17aを軸芯P2まわりで支持フレーム12に対して回動操作してトラックフレーム16の前端側を機体フレーム11に対して昇降操作し、後シリンダC3が後ベルクランク17bを軸芯P3まわりで支持フレーム12に対して回動操作してトラックフレーム16の後端側を機体フレーム12に対して昇降操作するように構成してある。
【0024】右側のクローラ走行装置1Rは、左側のクローラ走行装置1Lと同一の構成を備えており、左側のクローラ走行装置1Lにおいても、右側のクローラ走行装置1Rにおいても、前シリンダC2,C4と後シリンダC3,C5とを駆動操作することにより、前シリンダC2,C4と後シリンダC3,C5の駆動力によってトラックフレーム12が機体フレーム11に対して昇降する。
【0025】これにより、図2に示すように、左右の前シリンダC2,C4を最も伸張させ、且つ、左右の後シリンダC3,C5を最も短縮させると、左右走行装置1L,1Rのトラックフレーム16が機体フレーム11に最も近づいてほぼ平行になった状態になる。このときの機体本体Vの姿勢が下限基準姿勢である。
【0026】図3に示すように、前記下限基準姿勢にある状態から、左右の後シリンダC3,C5をそのままの状態に維持しながら左右の前シリンダC2,C4を短縮作動させると、左右走行装置1L,1Rのトラックフレーム16の前端側が後端側より機体フレーム11に対して下降した状態になる。すなわち、機体本体Vを前部側がクローラ走行装置1L,1Rの接地部に対して離間する方向に姿勢変更(前上昇操作)することになる。図4に示すように、前記下限基準姿勢にある状態から、左右の前シリンダC2,C4をそのままの状態に維持しながら左右の後シリンダC3,C5を伸長作動させると、左右走行装置1L,1Rのトラックフレーム16の後端側が前端側より機体フレーム11に対して下降した状態になる。機体本体Vを後部側がクローラ走行装置1L,1Rの接地部に対して離間する方向に姿勢変更(後上昇操作)することになる。図5に示すように、前記下限基準姿勢にある状態から、左右の前シリンダC2,C4を短縮作動させ、且つ、左右の後シリンダC3,C5を伸長作動させると、左右走行装置1L,1Rのトラックフレーム16が機体フレーム11に対してほぼ平行に下降した状態になる。機体本体Vを走行装置1L,1Rの接地部に対して平行姿勢のまま離間する方向に姿勢変更(上昇操作)することになる。
【0027】左側のクローラ走行装置1Lにおけるトラックフレーム16と機体フレーム11との上下間隔が、右側のクローラ走行装置1Rにおけるトラックフレーム16のそれより小になる側に各油圧シリンダC2〜C5を操作させると、機体本体Vを走行装置1L,1Rの接地部に対して右上げ方向に姿勢変更(左傾斜操作)することになる。
【0028】右側のクローラ走行装置1Rにおけるトラックフレーム16と機体フレーム11との上下間隔が、左側のクローラ走行装置1Lにおけるトラックフレーム16のそれより小になる側に各油圧シリンダC2〜C5を操作させると、機体本体Vを走行装置1L,1Rの接地部に対して左上げ方向に姿勢変更(右傾斜操作)することになる。
【0029】したがって、左側の前シリンダC2(以下、単に左前シリンダC2と呼称する。)と、左側の後シリンダC3(以下、単に左後シリンダC3と呼称する。)と、右側の前シリンダC4(以下、単に右前シリンダC4と呼称する。)と、右側の後シリンダC5(以下、単に右後シリンダC5と呼称する。)とが、走行装置1L,1Rの接地部に対する機体本体Vの左右傾斜角及び前後傾斜角を変更操作する姿勢変更操作手段100を構成している。そして、左前シリンダC2が、機体本体Vにおける左側前部に昇降操作するべく作用する駆動手段となっており、機体本体Vにおける左側前部の走行装置1L,1Rの接地部に対する高さを変更調節する。左後シリンダC3が、機体本体Vにおける左側後部に昇降操作するべく作用する駆動手段となっており、機体本体Vにおける左側後部の走行装置1L,1Rの接地部に対する高さを変更調節する。右前シリンダC4が、機体本体Vにおける右側前部に昇降操作するべく作用する駆動手段となっており、機体本体Vにおける右側前部での走行装置1L,1Rの接地部に対する高さを変更調節する。右後シリンダC5が、機体本体における右側後部に昇降操作するべく作用する駆動手段になっており、機体本体における右側後部での走行装置1L,1Rの接地部に対する高さを変更調節する。
【0030】左右のクローラ走行装置1L,1Rにおける前記各ベルクランク17a,17bの回転支軸部に対応する箇所に、その回転支軸部の回動量に基づいて前記各油圧シリンダC2,C3,C4,C5の操作量(油圧シリンダC2〜C5の伸縮作動したストローク量)を検出する操作量検出手段としてのポテンショメータ形のストロ−クセンサ18,19,20,21が設けられている。又、機体本体Vには、機体本体Vの水平基準面に対する左右傾斜角を検出する左右傾斜角検出手段としての重力式の左右傾斜角センサ23、及び、機体本体Vの水平基準面に対する前後傾斜角を検出する前後傾斜角検出手段としての重力式の前後傾斜角センサ24が備えられている。
【0031】図6に示すように、機体本体Vに設けたマイクロコンピュータ利用の制御装置22に、前記各ストロークセンサ18〜21、左右傾斜角センサ23、前後傾斜角センサ24の各検出情報が入力されている。又、運転部2の操作パネルには、図7に示す姿勢変更スイッチユニットSUと、前上げスイッチ40a及び後上げスイッチ40bが設けられ、それらの情報が制御装置22に入力されている。
【0032】図7に示すように、前記姿勢変更スイッチユニットSUには、機体本体Vの水平基準面に対する左右傾斜角を設定する左右傾斜角設定器25、水平制御(後述の自動ローリング作動)を入り切りする水平自動スイッチ26、水平制御の入り状態を示す水平ランプ26a、前後制御(後述の自動ピッチング作動)を入り切りする前後自動スイッチ27、前後制御の入り状態を示す前後ランプ27a、上記水平制御及び前後制御の作動モードを上限基準モードと下限基準モードとに切り換える上げ基準スイッチ35、及び、上限基準モードであることを示す上げ基準ランプ35aが設けられ、さらに、十字レバー式の操作具36にて作動する右上げスイッチ37a、左上げスイッチ37b、機体上げスイッチ38a及び機体下げスイッチ38bが設けられている。尚、後述の手動操作による姿勢制御は、下限基準モードで実行される。
【0033】前記操作具36を左側に倒したときに、右上げスイッチ37aがオン作動して右上げ操作(左傾斜操作)が指令され、操作具36を右側に倒したときに、左上げスイッチ37bがオン作動して左上げ操作(右傾斜操作)が指令される。又、操作具36を後方側に倒したときに、機体上げスイッチ38aがオン作動して機体上げ操作が指令され、操作具36を前方側に倒したときに、機体下げスイッチ38bがオン作動して機体下げ操作が指令される。
【0034】前記前上げスイッチ40aと後上げスイッチ40bとは、前記操作具36の握り部に設けてある。そして、前上げスイッチ40aがオンすると機体前上げ操作(後傾斜操作)が指令され、後上げスイッチ40bがオンすると機体後上げ操作(前傾斜操作)が指令される。
【0035】したがって、右上げスイッチ37aと左上げスイッチ37bと前上げスイッチ40aと後上げスイッチ40bとが、オン操作すればその操作を継続している間、機体本体の傾斜作動指令として、左傾斜指令、右傾斜指令、前傾斜指令、及び後傾斜指令を指令する手動操作式の姿勢変更指令手段300を構成している。
【0036】また、前記左右傾斜角設定器25には、水平スイッチ25a、左傾斜スイッチ25b及び右傾斜スイッチ25cが備えられている。つまり、水平スイッチ25aを押すと、左右傾斜角として水平状態に対応する傾斜角が設定され、左傾斜スイッチ25bを押すと、現在設定されている左右傾斜角が設定角度づつ左傾斜方向に修正され、右傾斜スイッチ25cを押すと、現在設定されている左右傾斜角が設定角度づつ右傾斜方向に修正される。
【0037】一方、制御装置22からは、前記4個の機体姿勢変更用の油圧シリンダC2〜C5を制御するための電磁制御弁29〜32に対する駆動信号が夫々出力されている。
【0038】前記制御装置22を利用して、前記姿勢変更操作手段100の作動を制御する制御手段200が構成され、この制御手段200が、前記4個の油圧シリンダC2〜C5のうち、機体本体Vの左側前部と左側後部とに作用する2個の油圧シリンダ(左前シリンダC2と左後シリンダC3)と、右側前部と右側後部とに作用する2個の油圧シリンダ(右前シリンダC4と右後シリンダC5)のいずれか一方の2個の油圧シリンダC2〜C5を駆動停止させた状態で、他方の2個の油圧シリンダC2〜C5を駆動操作するローリング作動、及び、前記4個の油圧シリンダC2〜C5のうち、機体本体Vの左側前部と右側前部とに各別に作用する2個の油圧シリンダ(左前シリンダC2と右前シリンダC4)と、左側後部と右側後部とに各別に作用する2個の油圧シリンダ(左後シリンダC3と右後シリンダC5)のいずれか一方の2個の油圧シリンダC2〜C5を駆動停止させた状態で、他方の2個の油圧シリンダC2〜C5を駆動操作するピッチング作動を実行可能に構成されている。
【0039】前記制御手段200がローリング作動及びピッチング作動を実行する制御形態として、自動制御による場合と、手動の操作指令に基づいて実行する手動制御の場合とがある。自動制御の場合には、前記制御手段200が、前記ローリング作動として、前記左右傾斜角センサ23の検出情報に基づいて機体本体Vの左右傾斜角を前記左右傾斜角設定器25によって設定されている設定左右傾斜角に維持する自動ローリング作動を実行し、前記ピッチング作動として、前記前後傾斜角センサ24の検出情報に基づいて機体本体Vを機体前後方向で水平な姿勢に維持する自動ピッチング作動を実行するように構成されている。尚、上記自動ローリング作動の実行は前記水平自動スイッチ26がオン作動しているときに指令され、上記自動ピッチング作動の実行は前記前後自動スイッチ27のオン作動しているときに指令される。そして、上記自動ローリング作動及び上記自動ピッチング作動の実行が同時に指令されたときは、自動ローリング作動を優先して実行した後に、自動ピッチング作動を実行する。
【0040】手動制御の場合には、前記制御手段200が、前記ローリング作動として、前記右上げスイッチ37aによって左傾斜指令(右上げ指令)が指令された場合には機体本体Vの左右傾斜角を左傾斜側に変更する手動ローリング作動を実行し、前記左上げスイッチ37bによって右傾斜指令(左上げ指令)が指令された場合には機体本体Vの左右傾斜角を右傾斜側に変更する手動ローリング作動を実行し、前記ピッチング作動として、前記後上げスイッチ40bによって前傾斜指令(機体後上げ指令)が指令された場合に機体本体Vの前後傾斜角を前傾斜側に変更する手動ピッチング作動を実行し、前記前上げスイッチ40aによって後傾斜指令(機体前上げ指令)が指令された場合に機体本体Vの前後傾斜角を後傾斜側に変更する手動ピッチング作動を実行するように構成されている。
【0041】制御手段200は、前記機体上げスイッチ38aにて上昇指令が指令された場合には、前記4個の油圧シリンダC2〜C5を同時に駆動操作して走行装置1L,1Rの接地部に対する機体本体Vの高さを上昇させるとともに、前記機体下げスイッチ38bにて下降指令が指令された場合には、前記4個の油圧シリンダC2〜C5を同時に駆動操作して走行装置1L,1Rの接地部に対する機体本体Vの高さを下降させる平行上下作動を実行する。そして、上記手動ローリング作動、手動ピッチング作動、及び平行上下作動は、前記自動ローリング作動及び前記自動ピッチング作動に優先して実行される。
【0042】次に、下限基準モードにおける前記ローリング作動、及びピッチング作動について説明する。即ち、ローリング作動の場合は、前記下限基準姿勢(図2)にある状態から、左前シリンダC2を短縮作動させ、且つ、左後シリンダC3を伸長作動させると、図11(イ)に示すように、機体本体Vが接地部に対して左上り傾斜姿勢(右傾斜姿勢)に変化することになる。又、前記下限基準姿勢にある状態から、右前シリンダC4を短縮作動させ、且つ、右後シリンダC5を伸長作動させると、図11(ロ)に示すように、機体本体Vが接地部に対して右上り傾斜姿勢(左傾斜姿勢)に変化することになる。このようにして、機体本体Vを走行装置1L,1Rの接地部に対して左右方向に傾けるローリング作動を実行することができる。
【0043】一方、ピッチング作動の場合は、前記下限基準姿勢(図2)にある状態から、左後シリンダC3及び右後シリンダC5をそのままの状態に維持しながら、左前シリンダC2及び右前シリンダC4を同時に短縮作動させると、機体本体Vの前部側が左右のクローラ走行装置1L,1Rの夫々の接地部に対して上昇して後傾姿勢に姿勢変化することになる。又、前記下限基準姿勢にある状態から、左前シリンダC2及び右前シリンダC4をそのままの状態に維持しながら、左後シリンダC3及び右後シリンダC5を同時に伸長作動させると、機体本体Vの後部側が左右のクローラ走行装置1L,1Rの夫々の接地部に対して上昇して前傾姿勢に姿勢変化することになる。このようにして、機体本体Vを走行装置1L,1Rの接地部に対して前後方向に傾けるピッチング作動を実行することができる。
【0044】尚、上限基準モードにおけるローリング作動、及びピッチング作動についての説明は省略するが、機体本体Vが左右のクローラ走行装置1L,1Rにおいて接地部に対して平行姿勢のまま最も離間した姿勢状態(図5参照)から、各シリンダC2〜C5の作動方向を、上記下限基準モードにおけるローリング作動及びピッチング作動での作動方向と逆の方向に作動させることにより実行される。
【0045】前記姿勢制御手段200は、前記ローリング作動及び前記ピッチング作動のいずれかの実行中に、前記各ストロークセンサ18〜21の検出情報に基づいて、前記駆動操作している2個の油圧シリンダC2〜C5のいずれか一方がその駆動操作可能範囲の終端位置に到達したことが検出されるに伴って、実行中の前記ローリング作動及び前記ピッチング作動のいずれかの実行を停止させた後、その停止させた前記ローリング作動及び前記ピッチング作動のいずれかの実行の継続が指令された場合には、前記駆動操作可能範囲の終端位置に到達した油圧シリンダC2〜C5をその終端位置に保持した状態で前記駆動操作可能範囲の終端位置に到達していない他方の油圧シリンダC2〜C5をその終端位置に到達させる終端到達作動を実行するように構成されている。各油圧シリンダC2〜C5の駆動操作可能範囲の終端位置は、具体的には、各油圧シリンダC2〜C5の全ストロークの上限位置及び下限位置に対応する。
【0046】そして、前記制御手段200が、手動制御による姿勢変更制御を実行している場合と、自動制御による姿勢変更制御を実行している場合とに応じて、上記終端到達作動が下記のように実行される。手動制御の場合には、前記姿勢制御手段200が、前記駆動操作している2個の油圧シリンダC2〜C5のいずれか一方がその駆動操作可能範囲の終端位置に到達したことによって、前記手動ローリング作動及び前記手動ピッチング作動のいずれかの実行を停止させた後、前記姿勢変更指令手段300にて、停止させた前記手動ローリング作動及び前記手動ピッチング作動のいずれかの停止前の作動方向と同じ向きの前記傾斜作動指令が設定時間(例えば1.5秒)以上継続して指令されたときに、前記実行の継続が指令されたものと判断して前記終端到達作動を実行するように構成されている。
【0047】自動制御の場合には、前記姿勢制御手段200が、前記駆動操作している2個の油圧シリンダC2〜C5のいずれか一方がその駆動操作可能範囲の終端位置に到達したことによって、前記自動ローリング作動及び前記自動ピッチング作動のいずれかの実行を停止させた後、前記姿勢変更指令手段300にて、停止させた前記自動ローリング作動及び前記自動ピッチング作動のいずれかの停止前の作動方向と同じ向きの前記傾斜作動指令が指令されたときに、前記実行の継続が指令されたものと判断して前記終端到達作動を実行するように構成されている。
【0048】上記終端到達作動について、具体的に説明すると、手動制御の場合では、例えば、図12(イ)に示すように、走行機体Vが左傾斜状態であるときに後上げスイッチ40bにて後上げ指令を指令して、機体姿勢を後上げ状態に変更させる手動ピッチング作動を実行する場合には、図12(ロ)に示すように、機体後部の上昇に伴って、駆動操作される左後シリンダC3と右後シリンダC5のうち、右後シリンダC5の方が先に上限位置に到達して、手動ピッチング作動が停止する。そこで、後上げスイッチ40bにて前記設定時間(例えば1.5秒)以上継続して後上げ指令を指令すると、上記手動ピッチング作動が再開されて、図12(ハ)に示すように、左後シリンダC3と右後シリンダC5が共に上限位置に到達するように作動され、機体姿勢を後上げ方向のエンド位置まで変更することができる。
【0049】図6に示すように、前記制御装置22から、運転部に設けた表示手段としての表示装置41を操作させるべき信号が表示装置41の駆動部に出力されている。そして、前記制御手段200は、前上げスイッチ40a及び後上げスイッチ40bによる指令に基づいて前記4個の油圧シリンダC2〜C5の作動を制御する前記手動ピッチング作動を実行する際、そのピッチンング作動の実行中と、そのピッチング作動の実行を終了した後の設定時間の間とにおいて、前後傾斜角センサ24によって検出される機体本体Vの水平基準面に対する前後傾斜角を表示装置41によって表示させる表示処理作動を実行し、かつ、前記各ストロークセンサ18〜21を機体本体Vの走行装置1L,1Rの接地部に対する前後傾斜を検出する傾斜検出手段とし、機体本体Vの走行装置1L,1Rの接地部に対する前後傾斜として各油圧シリンダC2,C3,C4,C5の駆動操作量を表示装置41によって表示させる表示処理作動を実行するように構成してある。前記設定時間としては、制御手段200によるピッチング作動の実行を終了した後にも傾斜状態の確認ができるように表示を継続して行なわせる必要があるものとしての設定終了後表示時間を設定してある。具体的には約5秒を設定してある。
【0050】すなわち、図8などに示すように、表示装置41は、第1〜第3表示部42〜44を備える液晶表示装置によって構成してある。第1表示部42は、水平基準面を示すラインLと、コンバインの機体本体Vを示す図形Kとをグラフィック表示するとともに、機体本体Vを示す図形Kの前記ラインLに対する前後傾斜角が前後傾斜センサ24によって検出される前後傾斜角に等しくなるようにグラフィック表示することにより、前後傾斜角センサ24によって検出される機体本体Vの水平基準面に対する前後傾斜を表示する。すなわち、機体本体Vが水平基準面に対して後傾斜の状態にあることを検出されると、図8に示す如くグラフィック表示し、機体本体Vが水平基準面に対して平行な状態にあることを検出されると、図9に示す如くグラフィック表示し、機体本体Vが水平基準面に対して前傾斜の状態にあることを検出されると、図10に示す如くグラフィック表示する。
【0051】第2表示部43は、図8、図9、図10に示す如くコンバインの機体本体Vを示す図形Kと、左右の前シリンダC2,C4を示す図形FCと、左右の後シリンダC3,C5を示す図形RCとをグラフィック表示するとともに、左右の前シリンダC2,C4を示す図形FC及び左右の後シリンダC3,C5を示す図形RCが各油圧シリンダC2〜C5の伸縮長さに対応する長さを備えるようにグラフィック表示することにより、機体本体Vの走行装置1L,1Rの接地部に対する前後傾斜として、前側の左右の油圧シリンダC2,C4の駆動操作量と、後側の左右の油圧シリンダC3,C5の駆動操作量とを表示する。
【0052】第3表示部44は、図8、図9、図10に示す如く機体本体Vの水平基準面に対する前後傾斜の方向を示す文字Aと、機体本体Vの水平基準面に対する傾斜角の値を示す数値Sとを表示することにより、前後傾斜角センサ24によって検出される機体本体Vの水平基準面に対する前後傾斜角を表示する。
【0053】次に、制御装置22による姿勢制御動作及び表示動作について、図13〜図19のフローチャートに基づいて説明する。図13に示すように、先ず、手動操作指令(左右傾斜、前後傾斜、上下昇降)がされた否かを判断し、手動操作指令がされた場合には、手動姿勢制御処理を実行する。上記手動操作指令がされていない場合は、水平自動スイッチ26と前後自動スイッチ27の状態を調べて、水平自動スイッチ26だけがオンしているときは自動ローリング作動だけを実行し、両方がオンしているときは、自動ローリング作動を優先して先に実行し、その後、自動ピッチング作動を実行する。
【0054】図14に示すように、手動姿勢制御処理では、左右傾斜指令として、左上げスイッチ37bにて左上げが指令されていれば、右傾斜処理を実行し、右上げスイッチ37aにて右上げが指令されていれば、左傾斜処理を実行する。前後傾斜指令として、後上げスイッチ40bにて後上げが指令されていれば、前傾斜処理を実行し、前上げスイッチ40aにて前上げが指令されていれば、後傾斜処理を実行する。上下昇降指令として、機体上げスイッチ38aにて機体上げが指令されていれば、機体上昇処理を実行し、機体下げスイッチ38bにて機体下げが指令されていれば、機体下降処理を実行する。
【0055】図15に示すように、右傾斜処理では、機体右側の前後の各ストロークセンサ20、21の検出情報に基づいて、右前シリンダC4及び右後シリンダC5のいずれか一方が下限位置に操作されているか否かを判断し、両シリンダC4,C5がいずれも下限位置に操作されていなければ、その両シリンダC4,C5のいずれかが下限位置に達するまで、右前シリンダC4を伸長作動させるとともに右後シリンダC5を短縮作動させる。右前シリンダC4及び右後シリンダC5のいずれかが下限位置に操作されれば、左前シリンダC2及び左後シリンダC3のいずれか一方が上限位置に達するまで、左前シリンダC2を短縮作動させるとともに左後シリンダC3を伸長作動させる。
【0056】次に、各シリンダC2〜C5が駆動停止しているときに、左上げが設定時間(1.5秒)以上継続して指令されると、右前シリンダC4と右後シリンダC5のうちストロークの下限位置に到達したシリンダをその下限位置に保持しながら、下限位置に到達していない方のシリンダを下限位置まで駆動させる(例えば、右前シリンダC4が下限位置に到達していれば、右後シリンダC5を短縮作動させる)。これとともに、左前シリンダC2と左後シリンダC3のうちストロークの上限位置に到達したシリンダをその上限位置に保持しながら、上限位置に到達していない方のシリンダを上限位置まで駆動させる(例えば、左前シリンダC2が上限位置に到達していれば、左後シリンダC3を伸長作動させる)。
【0057】図16に示すように、左傾斜処理では、機体左側の前後の各ストロークセンサ18、19の検出情報に基づいて、左前シリンダC2及び左後シリンダC3のいずれか一方が下限位置に操作されているか否かを判断し、両シリンダC2,C3がいずれも下限位置に操作されていなければ、その両シリンダC2,C3のいずれかが下限位置に達するまで、左前シリンダC2を伸長作動させるとともに左後シリンダC3を短縮作動させる。左前シリンダC2及び左後シリンダC3のいずれか一方が下限位置に操作されれば、右前シリンダC4及び右後シリンダC5のいずれかが上限位置に達するまで、右前シリンダC4を短縮作動させるとともに右後シリンダC5を伸長作動させる。
【0058】次に、各シリンダC2〜C5が駆動停止しているときに、右上げが設定時間(1.5秒)以上継続して指令されると、左前シリンダC2と左後シリンダC3のうちストロークの下限位置に到達したシリンダをその下限位置に保持しながら、下限位置に到達していない方のシリンダを下限位置まで駆動させる(例えば、左前シリンダC2が下限位置に到達していれば、左後シリンダC3を短縮作動させる)。これとともに、右前シリンダC4と右後シリンダC5のうちストロークの上限位置に到達したシリンダをその上限位置に保持しながら、上限位置に到達していない方のシリンダを上限位置まで駆動させる(例えば、右前シリンダC4が上限位置に到達していれば、右後シリンダC5を伸長作動させる)。
【0059】図17に示すように、前傾斜処理では、機体前側の左右の各ストロークセンサ18、20の検出情報に基づいて、左前シリンダC2及び右前シリンダC4のいずれか一方が下限位置に操作されているか否かを判断し、両シリンダC2,C4がいずれも下限位置に操作されていなければ、その両シリンダC2,C4のいずれかが下限位置に達するまで、左前シリンダC2及び右前シリンダC4を伸長作動させる。左前シリンダC2及び右前シリンダC4のいずれか一方が下限位置に操作されれば、左後シリンダC3及び右後シリンダC5のいずれかが上限位置に達するまで、左後シリンダC3及び右後シリンダC5を伸長作動させる。
【0060】次に、上記各シリンダC2〜C5が駆動停止しているときに、後上げが設定時間(1.5秒)以上継続して指令されると、左前シリンダC2と右前シリンダC4のうちストロークの下限位置に到達したシリンダをその下限位置に保持しながら、下限位置に到達していない方のシリンダを下限位置まで駆動させる(例えば、左前シリンダC2が下限位置に到達していれば、右前シリンダC4を伸長作動させる)。これとともに、左後シリンダC3と右後シリンダC5のうちストロークの上限位置に到達したシリンダをその上限位置に保持しながら、上限位置に到達していない方のシリンダを上限位置まで駆動させる(例えば、左後シリンダC3が上限位置に到達していれば、右後シリンダC5を伸長作動させる)。
【0061】図18に示すように、後傾斜処理では、機体後側の左右の各ストロークセンサ19、21の検出情報に基づいて、左後シリンダC3及び右後シリンダC5のいずれか一方が下限位置に操作されているか否かを判断し、両シリンダC3,C5がいずれも下限位置に操作されていなければ、その両シリンダC3,C5のいずれかが下限位置に達するまで、左後シリンダC3及び右後シリンダC5を短縮作動させる。左後シリンダC3及び右後シリンダC5のいずれか一方が下限位置に操作されれば、左前シリンダC2及び右前シリンダC4のいずれかが上限位置に達するまで、左前シリンダC2及び右前シリンダC4を短縮作動させる。
【0062】次に、上記各シリンダC2〜C5が駆動停止しているときに、前上げが設定時間(1.5秒)以上継続して指令されると、左後シリンダC3と右後シリンダC5のうちストロークの下限位置に到達したシリンダをその下限位置に保持しながら、下限位置に到達していない方のシリンダを下限位置まで駆動させ(例えば、左後シリンダC3が下限位置に到達していれば、右後シリンダC5を短縮作動させる)、左前シリンダC2と右前シリンダC4のうちストロークの上限位置に到達したシリンダをその上限位置に保持しながら、上限位置に到達していない方のシリンダを上限位置まで駆動させる(例えば、左前シリンダC2が上限位置に到達していれば、右前シリンダC4を短縮作動させる)。
【0063】図19に示すように、後上げスイッチ40bによって後上げが指令され、機体本体を前傾斜側に姿勢変更させるべく4個の油圧シリンダC2〜C5を操作する前記手動ピッチング作動を実行する前傾斜処理を行なっている間は、前後傾斜角センサ24が検出している検出前後傾斜角を読み取り、この検出前後傾斜角が表示装置41の第1 表示部42と第3表示部44とによって表示されるように表示装置41に表示作動を行なわせ、かつ、駆動操作されている油圧シリンダC2〜C5の操作量を検出するストロークセンサ18〜21の検出駆動操作量を読み取り、この検出駆動操作量が表示装置41の第2表示部43によって表示されるように表示装置41に表示作動を行なわせる。後上げスイッチ40bによる後上げ指令が停止するとか、駆動操作する油圧シリンダC2〜C5が終端位置に到達して前傾斜処理が終了すると、この前傾斜処理が終了してから前記設定終了後表示時間(約5秒)が経過したか否かを判断し、前傾斜処理が終了してからその設定終了後表示時間がまだ経過していないと判断した場合には、その間は、前傾斜処理を終了したときの機体本体Vの前後傾斜を検出している前後傾斜角センサ24の検出前後傾斜角と、前傾斜処理を終了したときの油圧シリンダC2〜C5の操作量を検出しているストロークセンサ18〜21の検出駆動操作量とを読み取り、その検出前後傾斜角が表示装置41の第1 表示部42と第3表示部44とによって、その駆動操作量が表示装置41の第2表示部43によってそれぞれ表示されるように表示装置41に表示作動を続行して行なわせる。前傾斜処理が終了してから前記設定終了後表示時間が経過したと判断すると、表示装置41が前後傾斜角センサ24及びスロトークセンサ18〜21による検出結果を表示する表示作動を停止させ、表示装置41が前後傾斜角センサ24及びスロトークセンサ18〜21による検出結果以外のことを表示することを可能にする。
【0064】また、前上げスイッチ40aによって前上げが指令され、機体本体を後傾斜側に姿勢変更させるべく4個の油圧シリンダC2〜C5を操作する前記手動ピッチング作動を実行する後傾斜処理を行なっている間は、前後傾斜角センサ24が検出している検出前後傾斜角を読み取り、この検出前後傾斜角が表示装置41の第1 表示部42と第3表示部44とによって表示されるように表示装置41に表示作動を行なわせ、かつ、駆動操作されている油圧シリンダC2〜C5の操作量を検出するストロークセンサ18〜21が検出している駆動操作量を読み取り、この駆動操作量が表示装置41の第2表示部43によって表示されるように表示装置41に表示作動を行なわせる。前上げスイッチ40aによる前上げ指令が停止するとか、駆動操作する油圧シリンダC2〜C5が終端位置に到達して後傾斜処理が終了すると、この後傾斜処理が終了してから前記設定終了後表示時間(約5秒)が経過したか否かを判断し、後傾斜処理が終了してからその設定終了後表示時間(約5秒)がまだ経過していないと判断した場合には、後傾斜処理が終了したときの機体本体Vの前後傾斜角を検出している前後傾斜角センサ24の検出前後傾斜角と、後傾斜処理を終了したときの油圧シリンダC2〜C5の操作量を検出しているストロークセンサ18〜21の検出駆動操作量とを読み取り、その検出前後傾斜角が表示装置41の第1 表示部42と第3表示部44とによって、その駆動操作量が表示装置41の第2表示部43によってそれぞれ表示されるように表示装置41に表示作動を続行して行なわせる。後傾斜処理が終了してから前記設定終了後表示時間(約5秒)が経過したと判断すると、表示装置41が前後傾斜角センサ24及びスロトークセンサ18〜21による検出結果を表示する表示作動を停止させ、表示装置41が前後傾斜角センサ24及びスロトークセンサ18〜21による検出結果以外のことを表示することを可能にする。
【0065】〔別実施形態〕次に別実施形態を列記する。上記実施形態では、走行装置を、左右一対のクローラ走行装置1L,1Rで構成したが、これに限るものではなく、例えば、単一の走行装置でもよく、又、クローラ式ではなく車輪式の走行装置でもよい。
【0066】上記実施形態では、姿勢変更操作手段100を構成する4個の駆動手段C2〜C5を油圧シリンダにて構成したが、これに限るものではなく、電動モータとネジ送り機構等からなる他の駆動手段にて構成してもよい。
【0067】上記実施形態では、制御手段200が自動ピッチング作動及び自動ローリング作動、手動ピッチング作動及び手動ローリング作動を実行するように構成したが、自動ピッチング作動、自動ローリング作動、手動ローリング作動を除き、手動ピッチング作動のみを実行するように構成してもよい。
【0068】上記実施形態では、作業車としてコンバインを例示したが、コンバインに限らず、苗移植機やトラクター等の他の農作業車でもよく、農作業車に限らず、建設用の作業車や土木用の作業車であってもよい。
【出願人】 【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
【出願日】 平成13年3月9日(2001.3.9)
【代理人】 【識別番号】100107308
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎
【公開番号】 特開2002−262641(P2002−262641A)
【公開日】 平成14年9月17日(2002.9.17)
【出願番号】 特願2001−66426(P2001−66426)