| 【発明の名称】 |
乗用移動式草刈機 |
| 【発明者】 |
【氏名】伊東 一夫
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| 【要約】 |
【課題】トラクターなどの乗用移動機械に取り付けて能率的に、かつ安全に作業を行うことができる草刈機を提供する。
【解決手段】乗用が可能な移動機械1の前端部に起伏自在のアームを設け、アームの先端に首振り自在の状態に草刈りヘッド2を装着する。この草刈りヘッド2は、同一軸心上に配置した上刃板16と下刃板17を逆方向に低速で回転させることにより上刃板の外周部に突出させた切刃と下刃板の外周部に突出させた切刃とで草木などを切断する。起伏自在のアームは複数のアームで構成したり回動可能とすることによって、広い範囲の草刈り作業を行うことができる。また、草刈りヘッドは、移動機械の回転駆動力利用して駆動する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】乗用が可能な移動機械の前端部に起伏自在のアームを設け、該アームの先端に同一軸心上に配置した上刃板と下刃板を逆方向に低速で回転させることにより上刃板の外周部に突出させた複数の切刃と下刃板の外周部に突出させた複数の切刃とで草木などを切断する草刈りヘッドを装着し、該アームの先端に装着する草刈りヘッドはアームに対して首振り自在としたことを特徴とする乗用移動式草刈機。 【請求項2】起伏自在のアームは回動可能に連結する複数のアームで構成し、移動機械の回転駆動力をフレキシブルシャフトを介してアームの先端に装着した草刈りヘッドに接続して上刃板と下刃板を回転駆動することを特徴とする請求項1記載の乗用移動式草刈機。 【請求項3】起伏自在のアームに伸縮アームを用い、フレキシブルシャフトを介して回転駆動される移動機械の回転駆動力を前記伸縮アーム部分にスプライン軸による動力伝達機構を介在させてアーム先端の草刈りヘッドの上刃板と下刃板を回転駆動することを特徴とする請求項1又は2記載の乗用移動式草刈機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、トラクターや耕運機といった乗用が可能な移動機械に起伏自在のアームを設け、アームの先端に草刈りヘッドを装着して能率的な草刈り作業を行うことができる草刈機に関する発明である。 【0002】 【従来の技術】従来から、乗用が可能な移動機械を使用する草刈装置は知られており、移動機自体のアーム(ブーム)の先端に草刈装置ユニットを取り付ける方式のものも知られている。また、実開平2−83714号に開示されるように、アームの先端に回転式のカッターブレードを装着する油圧式草刈機も提案されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】従来実用化されている乗用が可能な移動式の草刈装置は、移動機自体のアームの先端に草刈装置ユニットを装着するものであるため、移動機は大型のものが多く、かつ草刈装置ユニットも大がかりなものであり、誰でも簡単に使用することが困難であった。また、狭い場所や傾斜地、凹凸のある場所では刈り残しや刈り高さが不均等となる等の問題があった。さらに、実開平2−83714号に開示されている草刈装置では、高速回転をするカッターブレードを機械的に操作するアームの先端に装着しているため、カッターブレードを障害物に接触させたときなどは非常に危険であるという欠点があった。上記、従来技術の欠点に鑑み、刈り残しや刈り高さが不均等となるようなことがなく、しかも比較的簡単に使用することができる安全な乗用移動式草刈機を提供することを目的とするものである。 【0004】 【課題を解決するための手段】乗用が可能な移動機械の前端部に起伏自在のアームを設ける。このアームの先端に、同一軸心上に配置した上刃板16と下刃板17を逆方向に低速で回転させることにより上刃板の外周部に突出させた複数の切刃19と下刃板の外周部に突出させた複数の切刃20とで草木を切断する草刈りヘッド2を装着する。アームの先端に装着する草刈りヘッド2は、アームに対して首振り自在とする。 【0005】起伏自在のアームは、一本のアームで構成してもよいが、回動可能に連結する複数のアームで構成すると広範囲の草刈り作業を行うことができる。また、移動機械1の回転駆動力をフレキシブルシャフト12を介してアームの先端に装着した草刈りヘッド2に接続し、上刃板16と下刃板17を回転駆動すると特別な駆動装置を必要としない。さらに、起伏自在のアームに伸縮アームを用いると、より広範囲の草刈り作業を行うことができる。このとき、伸縮アーム部分における動力伝達手段としてスプライン軸29による動力伝達機構を採用すると、草刈りヘッドに装着している上刃板16と下刃板17の回転駆動に支障を生じることなくアームを伸縮させることができる。 【0006】 【発明の実施の形態】以下、本発明の乗用移動式草刈機の実施形態を、添付の図面に基づいて説明する。図1はトラクターなどの乗用が可能な移動機械1の前端部に装着した草刈機全体の側面図、図2は草刈りヘッド2の平面図、図3は草刈りヘッド2の縦断面図である。 【0007】図1に示すように、移動機械1の前端部に取付台3を突出させ、取付台3に装着した回転台4の上に第一アーム5の基端部を軸6によって起伏自在に装着するとともに、第一アーム5の先端に第二アーム7の基端部を軸8によって回動自在に連結し、第二アーム7の先端に草刈りヘッド2を首振り自在に装着する。軸6によって起伏自在に装着する第一アーム5は、回転台4と第一アーム5の中間部にわたって配置するシリンダー9によって起伏させるとともに、第一アーム5の中間部と第二アーム7の中間部にわたって配置するシリンダー10によって折曲角度を自由に設定することができるようにしている。これにより、第二アーム7の先端に装着した草刈りヘッド2を作業面の前後方向に移動させることができる。また、回転台4を回動させることによって草刈りヘッド2を作業面の左右方向に移動させることができる。したがって、アームの折曲操作と回転台4の回動操作の組合せによって、広範囲の作業面に草刈りヘッド2を移動させて草刈り作業を行うことができる。 【0008】第二アーム7の先端に装着する草刈りヘッド2の駆動は、独自の駆動装置を設けるものであってもよいが、移動機械に搭載している動力源を利用することができる。すなわち、トラクターのエンジンなどで回転する出力軸11を設けておき、出力軸11と草刈りヘッド2とを第一アーム5及び第二アーム7に沿って配置したフレキシブルシャフト12で接続することによって起伏自在のアーム先端に装着した草刈りヘッド2に動力を供給する。なお、起伏自在のアームを一本の長いアームで構成し、移動機械の移動だけで草刈り作業を進めるものであってもよい。 【0009】第二アーム7の先端に装着する草刈りヘッド2は、同一軸心上に配置した上刃板16と下刃板17を逆方向に低速で回転させることにより上刃板16の外周部に突出させた複数の切刃19と下刃板17の外周部に突出させた複数の切刃20とで草木などを切断する方式とし、草刈りヘッド2全体を首振り自在とする。草刈りヘッド2の具体的な構造の一例を図2及び図3に示している。 【0010】図2及び図3に示す草刈りヘッド2は、同心円上に配置するサンギア13(環状の外歯歯車)と、大径のリングギア14(環状の内歯歯車)と、サンギア13及びリングギア14に噛合する複数の小ギア15で構成し、小ギアの一つを回転駆動することによって、サンギア13とリングギア14を逆方向に回転駆動させている。逆方向に回転駆動されるリングギア14に上刃板16を、サンギア13に下面に突出する連結板18を介して下刃板17をそれぞれ装着する。したがって、小ギア15の一つをフレキシブルシャフト12で回転駆動することによって上刃板16と下刃板17を低速度で逆方向に回転させ、上刃板16の外周部に突出させた複数の切刃19と下刃板17の外周部に突出させた複数の切刃20との剪断作用によって鋏で切るように草木などを切断することができる。上刃板16と下刃板17の駆動方法は上記構造に特定されるものではないが、少なくとも上刃板16と下刃板17は剪断作用を行う関係で低速で逆方向に回転駆動されるものとする。 【0011】前記のギア機構は、図3に示すように中心部に貫通孔21を穿設して円環状とした本体ケース22に支持させ、本体ケース22をアームの先端に首振り自在に装着する。図2,図3に示す実施形態では、バランスを考慮して草刈りヘッド2の本体ケース22を三本の支持杆23で支持し、これを水平横方向の軸24によって吊り下げ杆25に軸支するとともに吊り下げ杆25を水平縦方向の軸26によって第二アーム7の先端に軸支している。これにより草刈りヘッド2は全方向に対して首振りが可能であり、かつ比較的バランスよく装着されることになる。もっとも、草刈りヘッドは全方向ではなく一定の方向にみの首振り可能であってもよく、首振り機構そのものはユニバーサルジョイントその他首振り可能な任意構造の連結機構とすることができる。 【0012】前記、全方向に対して首振りが可能な草刈りヘッド2を備えた草刈機による草刈り作業を図4及び図5について説明する。本発明に係る草刈りヘッド2は、切刃よりも下方の一部、図示例の場合、下刃板の連結板18が草刈りの作業面Aに接地する状態で使用する。アームの起伏操作によって先端に装着している草刈りヘッド2を作業面に近づけると、草刈りヘッドが傾いた状態であっても図4の(a) に示すように連結板18が作業面Aに沿った姿勢で接地する。その状態で、アームを倒して草刈りヘッド2を前方に押し出して行くと、草刈りヘッド2は軸26を中心として回動し、移動方向にある草を刈り取りながら作業面Aに沿って移動して行く。このとき、作業面Aの傾斜が前後方向に変化するものであっても、図4の(b) に示すように草刈りヘッド2は作業面Aに沿って姿勢を矯正しながら移動するため、常に一定の高さで草刈り作業が行われる。すなわち、図示実施形態の草刈りヘッドでは、下刃板17の連結板18が接地部材として機能しているが、草刈りヘッドの具体的構造によっては下方に突出する別の接地部材、例えばローラなどを設けることもできる。 【0013】草刈りヘッド2を移動させる方向には、アームの起伏操作もしくは移動機械の前後移動による図4に示す縦方向移動と、アームを装着している回転台4の回動操作による横方向移動とが考えられる。この場合、作業面Aの傾斜状態が左右方向に変化していると、図5の(a) と(b) に示すように軸24を中心として草刈りヘッド2が回動し、作業面Aの傾斜に沿って移動するため一定高さの草刈り作業が行われる。すなわち、草刈りヘッド2を全方向に対して首振り可能としておくと、縦横両方の移動に際して草刈りヘッド2を作業面と平行な状態に保ちながら移動させることが可能となる。しかしながら草刈りヘッド2を一定方向にのみ移動させて草刈り作業を行うようなものでは、必ずしも全方向に首振り自在であることを要しない。 【0014】本発明に係る草刈り機の草刈りヘッド2は、上刃板16と下刃板17を逆方向に低速で回転させ、上刃板16の外周部に突出させた複数の切刃19と下刃板17の外周部に突出させた複数の切刃20とで草木などを切断する方式としている。移動機械の運転席に座っている作業者にとって、作業面の状況に応じて草刈りヘッド2を微妙に動かす操作を行うことは極めて困難である。そのため、アーム先端に装着した草刈りヘッド2の切刃が障害物に接触するような自体が発生する可能性は十分にある。この場合、従来の切刃が高速回転をするようなものでは、刃板が破損して周辺に飛散したり障害物を撥ね飛ばすといった危険性があるが、本発明の草刈り機ではそのようなことがなく、安全に草刈り作業を進めることができる。 【0015】図6に示す実施形態の乗用移動式草刈り機は、起伏自在のアームを三つのアームで構成している。すなわち、この実施形態では、図1に示す実施形態の第二アーム7に伸縮自在の第三アーム27を設け、第三アーム27の先端に草刈りヘッド2を装着している。したがって、アーム操作によって草刈りヘッド2を作業面のより広い範囲に移動させることができるものである。 【0016】第一アーム5及び第二アーム7の起伏操作は、図1に示す実施形態と同様にシリンダー9及び10の伸縮操作によって軸6及び8を中心として回動させるが、第三アーム27の伸縮操作はシリンダー28の伸縮操作によって行う。第一アームと第二アームの回動操作では、その全長に変化がないためフレキシブルシャフト12による動力伝達が可能であるが、第二アーム7と第三アーム27の関係では全長が変化するためフレキシブルシャフトのみによる動力伝達を行うことができない。そこで図6に示す実施形態では、スプライン軸29とスプラインボス30の組合せによって伸縮する第三アーム27の先端に装着した草刈りヘッド2に対して動力伝達を行う。 【0017】具体的には、フレキシブルシャフト12の先端部に装着したギア31と第二アーム7の定位置に配置したスプラインボス30のギア32とを噛合させることによってスプラインボス30を駆動する。また、スプラインボス30に対して第三アーム27に設けたスプライン軸29を噛合させることによって、軸方向に移動可能な状態、すなわち伸縮する第二アーム7と第三アーム27内部において動力伝達を可能としている。スプライン軸29の先端部にはフレキシブルシャフト33を接続し、このフレキシブルシャフト33で草刈りヘッド2の上下の刃板を回転駆動することにより、草刈りヘッド2が自由に首振り動作をを行うことができるようにしている。 【0018】起伏自在のアームの駆動及び草刈りヘッド2の上刃板と下刃板は、いずれも移動機械の動力によって駆動することができる。すなわち、草刈りヘッド2の上刃板と下刃板は先に説明したように移動機械のエンジンの回転を取り出した出力軸11によって回転駆動することができる。一方、シリンダー9,10及び28は移動機械のエンジンによって油圧ポンプ(図示していない)を駆動し、この油圧によって駆動する。また、リンダーを駆動する油圧ポンプの油圧を利用し、草刈りヘッドの上下の刃板を油圧モータによって回転駆動することも可能である。 【0019】 【発明の効果】請求項1記載の本発明乗用移動式草刈機によれば、トラクターなどの移動機械装着し、アームの起伏操作などによって広い範囲にわたって能率的に草刈り作業を行うことができる。このとき、アームの先端に装着した草刈りヘッドを首振り自在としたため、作業面の傾斜変化などに対応して草刈りヘッドが首を振る。そのため、複雑な地形の作業面であっても一定の高さに揃った状態で草刈り作業を行うことができる。また、草刈り作業は上刃板と下刃板を逆方向に低速で回転させ挟みのように切断するものであるため、切刃が障害物に接触するようなことがあっても、刃板が破損したり障害物を撥ね飛ばすといった危険性がなく、安全に草刈り作業を進めることができる。 【0020】請求項2記載の発明によれば、複数のアームで構成し広い範囲の作業を行うことができるものであって、移動機械の動力をそのまま草刈機の切断作用に利用することができる。 【0021】請求項3記載の発明によれば、起伏自在のアームの一部に伸縮アームを用いて作業範囲をより広範囲にカバーすることができるようにしたものであっても、移動機械の動力を支障なく草刈機の切断作用に利用することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】592026819 【氏名又は名称】伊東電機株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年3月6日(2001.3.6) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100103654 【弁理士】 【氏名又は名称】藤田 邦彦 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−262634(P2002−262634A) |
| 【公開日】 |
平成14年9月17日(2002.9.17) |
| 【出願番号】 |
特願2001−62190(P2001−62190) |
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