| 【発明の名称】 |
植物剪断機 |
| 【発明者】 |
【氏名】金井 洋一
【氏名】吉久 三男
【氏名】清野 祐治
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| 【要約】 |
【課題】植物剪断機において、剪断刃により植物が機体の進行方向に押されて曲がったりあるいは機体の進行方向に傾斜した状態で剪断されると、植物の剪断の高さが揃わず適正な高さで安定して剪断できなくなるおそれがある。
【解決手段】接地して機体を走行させる走行車輪を設けると共に植物を剪断する剪断刃13を備える植物剪断機において、機体の進行方向に対して剪断刃13を下側に向けて傾斜させて設けた。また、剪断刃13の機体の進行方向に対する角度を変更調節可能な角度変更手段を設けた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 接地して機体を走行させる走行体2を設けると共に植物を剪断する剪断刃13を備える植物剪断機であって、機体の進行方向に対して剪断刃13を下側に向けて傾斜させて設けたことを特徴とする植物剪断機。 【請求項2】 接地して機体を走行させる走行体2を設けると共に植物を剪断する剪断刃13を備える植物剪断機であって、剪断刃13の機体の進行方向に対する角度を変更調節可能な角度変更手段を設けたことを特徴とする植物剪断機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、剪断刃により植物を所定の高さで剪断する植物剪断機の技術分野に属する。 【0002】 【従来の技術】栽培ハウスあるいは路地等の圃場で栽培された植物を所定の高さで剪断する植物剪断機は、特開平10−136743号で開示されている。この植物剪断機は、左右の走行体である走行車輪間に植物を剪断する剪断刃を機体の進行方向に対して水平に設け、機体を走行させながら植物を所定の高さで剪断していく構成となっている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記従来技術の構成において、圃場の地面に敷き詰めるように栽培されている植物を所定の高さで剪断するとき、機体の走行により剪断刃が植物を機体の進行方向に押しながら剪断することとなり、剪断刃により植物が機体の進行方向に押されて曲がったりあるいは機体の進行方向に傾斜した状態で剪断される傾向がある。この状態で剪断される植物の剪断面は、剪断中に剪断刃が機体の進行方向に対して水平に設けられているため水平となるが、剪断された後に押されていた植物が剪断刃から解放されるため植物が曲がったりあるいは機体の進行方向に傾斜した状態から元の状態に復帰し、その結果傾斜した状態となる。また、植物が曲がったあるいは機体の進行方向に傾斜した状態で剪断されるため、植物の丈に対する剪断位置が不安定となりやすい。よって、植物の剪断の高さが揃わず適正な高さで安定して剪断できなくなるおそれがある。 【0004】 【課題を解決するための手段】この発明は、上記課題を解決すべく次の技術的手段を講じた。すなわち、請求項1に係る発明は、接地して機体を走行させる走行体2を設けると共に植物を剪断する剪断刃13を備える植物剪断機であって、機体の進行方向に対して剪断刃13を下側に向けて傾斜させて設けたことを特徴とする植物剪断機とした。 【0005】また、請求項2に係る発明は、接地して機体を走行させる走行体2を設けると共に植物を剪断する剪断刃13を備える植物剪断機であって、剪断刃13の機体の進行方向に対する角度を変更調節可能な角度変更手段を設けたことを特徴とする植物剪断機とした。 【0006】 【発明の効果】よって、請求項1に記載の植物剪断機は、走行体2による機体の走行で剪断刃13により植物が機体の進行方向に押されて曲がったりあるいは機体の進行方向に傾斜した状態で剪断されるが、機体の進行方向に対して剪断刃13を下側に向けて傾斜させて設けたので、植物の剪断面は剪断中に機体の進行方向に対して下側へ傾斜した状態となるが剪断された後に押されていた植物が剪断刃13から解放されるため植物が曲がったりあるいは機体の進行方向に傾斜した状態から元の状態に復帰しその結果水平あるいは水平に近い状態となる。また、曲がったりあるいは機体の進行方向に傾斜した状態の植物に対して剪断刃13が下側に向けて傾斜した姿勢で剪断するため、植物の丈方向に対して垂直に剪断刃13を作用させることができ、植物の剪断位置の安定化を図ることができる。よって、植物の剪断の高さを揃えて適正な高さで安定して植物を剪断することができる。 【0007】また、請求項2に記載の植物剪断機は、走行体2による機体の走行で剪断刃13により植物が機体の進行方向に押されて曲がったりあるいは機体の進行方向に傾斜した状態で剪断されるが、剪断刃13の機体の進行方向に対する角度を変更調節可能な角度変更手段を設けたので、植物の剪断面を剪断中に機体の進行方向に対して適正に下側へ傾斜した状態となるよう剪断刃13の機体の進行方向に対する角度を変更調節にすることができ、剪断された後に植物が曲がったりあるいは機体の進行方向に傾斜した状態から元の状態に復帰したとき植物の剪断面が水平あるいは水平に近い状態となるようにすることができる。また、剪断刃13の機体の進行方向に対する角度を変更調節できるので、曲がったりあるいは機体の進行方向に傾斜した状態の植物の丈方向に対して垂直に剪断刃13を作用するように調節することができ、植物の剪断位置の安定化を図ることができる。よって、植物の剪断の高さを揃えて適正な高さで安定して植物を剪断することができる。 【0008】 【発明の実施の形態】この発明の実施の一形態を図面に基づき説明する。図は、植物剪断機1を示したものであり、この植物剪断機1は、栽培ハウスに敷き詰めて栽培された玉ねぎ苗やいぐさ苗等の植物を所定の高さに揃えて剪断するものである。前記植物剪断機1は、栽培ハウス内を走行する前後左右4個の走行体である走行車輪2を備えており、これらの走行車輪2を装着する左右それぞれの走行部フレ−ム3を設けている。左右の走行部フレ−ム3の上部を繋ぐように左右方向に延びる左右フレ−ム4を計2本設けており、該左右フレ−ム4の両端部にそれぞれ設けたフレーム連結プレート5により2本の左右フレ−ム4を固着連結している。また、下側の左右フレ−ム4の両端部から下方にそれぞれ上下フレーム6を延設している。尚、これらの左右フレ−ム4、フレーム連結プレート5及び上下フレーム6等により、機枠が構成されている。左右フレ−ム4の両端部には、左右フレ−ム4に対して走行部フレ−ム3を上下動させる上下調節ハンドル7を左右それぞれ設けている。尚、前記4個の走行車輪2は、遊転輪である。 【0009】前記走行部フレ−ム3には、上下方向の上フレ−ム部8と前後方向の下フレ−ム部9を備えている。該上フレ−ム部8には、上下調節ハンドル7を回動自在に装着している。そして、この上下調節ハンドル7の回動軸7aを左右フレ−ム4に対して螺合しており、該上下調節ハンドル7を回動することにより左右それぞれの走行車輪2に対して左右フレ−ム4を上下させ該左右フレ−ム4の高さを調節するようになっている。 【0010】走行車輪2は、下フレ−ム部9に設けた上下方向の軸2a回りに直角に操向可能に設けられると共に、左右それぞれの前後車輪2の操向軸2aを操向用リンク2b及び操向用ロッド2cにより連結し、前記前後車輪2が同時に操向するようになっている。尚、下フレ−ム部9の前後両端となる走行車輪2の操向軸2a部分には下フレ−ム部9側に固着されたストッパプレート9aを設けており、該ストッパプレート9aのストッパ溝9bに走行車輪2の上側に一体的に設けたホーク2dが当接して走行車輪2の操向可能角度を90度に規制するようになっている。そして、前記操向用リンク2bと下フレ−ム部9との間には引張スプリング2eを設けており、この引張スプリング2eにより前後の走行車輪2のホーク2dがストッパプレート9aのストッパ溝9bの一端に当接するように前後それぞれの走行車輪2の操向軸2aが回動付勢される。尚、図4に示すように、前記引張スプリング2eにより操向用リンク2bを図4視で左回りに回動付勢するとき、前後の走行車輪2は、共に機体の前後方向を向く状態で引張スプリング2e及びストッパプレート9aのストッパ溝9bの一端により向きが規制されて固定される。一方、図5に示すように、引張スプリング2eが図4の状態から死点越えして操向用リンク2bを図5視で右回りに回動付勢するとき、前後の走行車輪2は、共に機体の左右方向を向く状態で引張スプリング2e及びストッパプレート9aのストッパ溝9bの他端により向きが規制されて固定される。 【0011】従って、作業者が走行車輪2を把持して引張スプリング2eに抗して操向操作することにより、前記引張スプリング2eが死点越えして前後の走行車輪2を直角に操向させることができるので、格別に走行車輪2の向きを固定する必要もなくワンタッチで操向させることができ、走行車輪2の操向操作を容易に行える。また、前後一方の走行車輪2の操向操作に連動して他方の走行車輪2も同方向へ向くように操向するので、ワンタッチで前後双方の走行車輪2の操向操作が行え、前後の走行車輪2の操向操作を容易に行える。 【0012】2本の左右フレ−ム4は、互いに上下位置及び前後位置を異ならせて配置されて互いに平行に設けられている。左右フレ−ム4は、角形のパイプで構成されると共に、左右両端部4aの筒部に左右中央部4bの軸部が挿入され、全体の左右長さを変更可能に構成されている。尚、所望の左右長さで固定できるように、左右フレ−ム4の左右両端部4aの筒部に対して左右中央部4bの軸部を固定するチョウボルト4cを設けている。2本の左右フレ−ム4間には、左右方向の適宜の位置に補強部材10を設けている。そして、この左右フレ−ム4に沿って左右移動可能な左右移動体11を設けている。この左右移動体11は、基部11aと左右フレ−ム4に沿って該左右移動体11を案内する案内ロ−ラ11b、11cとを備えている。尚、前記案内ロ−ラ11b、11cは、上側の左右フレ−ム4の前後に接する4個11bと下側の左右フレ−ム4の上に接する2個11cとで計6個設けられている。従って、左右移動体11は、前記案内ロ−ラ11b、11cにより左右フレ−ム4に沿って左右移動する。尚、左右移動体11は、左右フレ−ム4の左右中央部4bの軸部上のみ左右移動するようになっている。また、左右フレ−ム4は、左右長さを最も縮小した状態でも左右移動体11が位置するべく前記左右中央部4bの軸部が左右フレ−ム4の左右両端部4aの筒部から露出するように構成されている。 【0013】剪断刃13は、左右の走行車輪2間で左右フレ−ム4の下側に左右水平に長く設けられると共に刃面が機体の進行方向に向いており、機体の進行によって植物を所定の高さで剪断していく構成となっている。尚、この剪断刃13は、上下方向の出力軸を備えるエンジン14の駆動によりクランク機構15等を介して伝動されて小さく揺動することにより、植物の剪断能力を向上させている。また、剪断刃13の前側には左右に複数個配列されたエアノズル16を設けており、エンジン14の直下に設けた送風機17からの送風により左右方向のエアチャンバ−18を介して前記エアノズル16へ圧力風が供給され、該エアノズル16により圧力風を後方へ向けて吐出するようになっている。尚、前記エアチャンバー18は、送風機17から離れるに従って細くなるように構成され、左右に配列された複数のエアノズル16の圧力風の圧力が互いに均等になるように構成されている。また、剪断刃13の後側には、植物の剪断された部分を収容する収容袋19が装着されている。尚、この収容袋19は、網状に構成されると共に前側(剪断刃13側)が開放され、エアノズル16からの圧力風を前側の開口部から受け入れると共にその圧力風を網状部分から袋の外方へ逃がす構成となっている。従って、剪断刃13によって剪断された部分が前記エアノズル16により後方へ吹き飛ばされて前記収容袋19へ供給され、剪断された部分を該収容袋19へ回収していくようになっている。尚、前記収容袋19を載置するための収容袋載置台20を設けている。 【0014】前記収容袋載置台20は、左右方向の長さが1.6mに設定されており、左右に2袋の収容袋19を載置できるようになっている。そして、収容袋19を前記収容袋載置台20に装着するにあたり、略長方形の枠体である袋支持環19aを収容袋19の開口部19bの周縁の内側に入れ、前記周縁を収容袋19の内側に巻き込むように前記袋支持環19aに周縁全周にわたって巻き込み、その状態で前記袋支持環19aを植物剪断機1の機体に固定する構成となっている。尚、袋支持環19aの外周の長さは、収容袋19の開口部19bの周縁よりも若干短くなっている。一方、収容袋載置台20の前端部には、上下2枚のプレ−トで構成され、該上下のプレ−トの間隔が後方へいくにつれて広くなるくさびを構成する下部袋支持具20aを設けている。尚、前記上下2枚のプレ−トのうち下側のプレ−トの後端と収容袋載置台20の前端とが近接して配置されると共に、前記下側のプレ−トの上面は収容袋載置台20の載置面と略同一平面上に位置するように配置されている。また、下部袋支持具20aの上側には、上面に左右方向の係止用溝20bを備える板バネで構成される上部袋支持具20cを設けている。そして、収容袋19の開口部19bの周縁を巻き込んだ袋支持環19aの下部を機体の後方から収容袋載置台20に沿って前方へ移動させて下部袋支持具20aのくさびに挿入してくさび効果により固定すると共に、前記袋支持環19aの上部を上部袋支持具20cを撓ませながら該上部袋支持具20cの係止用溝20bに嵌め込み、収容袋19を機体に固定するようになっている。 【0015】この収容袋19は、左右方向に長い収容袋載置台20に対して複数(2個)に分割されて設けられているので、収容袋載置台20への装着や植物の剪断された部分(切り屑)の回収時に過大に重くならずに取扱性が良い。また、収容袋19を袋支持環19aにより簡単に収容袋載置台20に装着できるようにしたので、該収容袋19の取扱性が良い。 【0016】収容袋載置台20の前端の左右方向の中央部には、植物の剪断された部分がエアノズル16からの圧力風により左右の収容袋に仕分けして案内されるように分離板20dを設けている。この分離板20dは、平面視でV字型に構成されており、植物の剪断された部分が確実に左右の収容袋19に供給されるようにし、植物の剪断された部分が左右の収容袋19の間に供給されて該収容袋19に回収されないようなことを防止している。また、収容袋載置台20の左右両端部には側面視で収容袋載置台20の後端と上部袋支持具20cとを繋ぐように配置した収容袋ガ−ドフレ−ム20eを設けており、この収容袋ガ−ドフレ−ム20eにより収容袋載置台20上の収容袋19が左右方向に移動して前記収容袋載置台20から脱落しないようにガ−ドしている。 【0017】剪断刃13は、後述する上下方向の剪断刃回動軸21に対して左右方向の支点軸13a回りに回動可能に設けられている。詳述すると、前記剪断刃回動軸21側には前記支点軸13aを取り付けた基部プレ−ト13bを設けており、該基部プレ−ト13bの前記支点軸13aより前側には左右方向に出入可能な角度固定用ピン13cを取り付けている。一方、剪断刃13側には、剪断刃13と一体で前記基部プレ−ト13bの直ぐ側方に回動プレ−ト13dを設けている。該回動プレ−ト13dは、前記支点軸13a回りに回動する構成となっており、前記支点軸13aを中心とする側面視同一円周上に配置した3個の角度調節孔13eを備え、基部プレ−ト13d側の前記角度固定用ピン13cを前記3個の角度調節孔13eのうちのいずれかに挿入することにより回動が規制されるようになっている。従って、作業者が、剪断刃13ひいては回動プレ−ト13dを支点軸13a回りに上下に回動させて所望の位置で角度固定用ピン13cを操作して固定するようになっている。尚、前記3個の角度調節孔13eにより、剪断刃13の前後水平方向に対する前下がりの角度が9度、14度、19度の角度となる3位置に固定できるようになっている。従って、前記角度調節孔13e及び角度固定用ピン13c等により、剪断刃13の機体の進行方向に対する角度を変更調節可能な角度変更手段を構成している。 【0018】これらの剪断刃13、エンジン14、エアノズル16、送風機17、エアチャンバ−18及び収容袋載置台20等は、左右移動体11に上下方向の剪断刃回動軸21を介して設けられた剪断刃フレ−ム22に支持されており、走行車輪2に対して左右移動可能で前記剪断刃回動軸21回りの回動により前後の向きを変更できるようになっている。従って、剪断刃13、エンジン14、エアノズル16、送風機17、エアチャンバ−18、収容袋載置台20及び収容袋19等により、回動部23が構成されている。尚、回動部23全体の重心位置は左右方向で剪断刃13の左右中心よりエンジン14及び送風機17側に設けられ、図2視(平面視)でこの重心位置と剪断刃回動軸21とを同位置に設けている。そして、剪断刃フレ−ム22の端部が左右の上下フレ−ム6の下端部に設けた左右それぞれの固定用板バネ24により位置固定されることにより、剪断刃13が左右移動及び回動しないよう位置固定されるようになっている。従って、前記剪断刃フレ−ム22が回動部23に設けた被係合部材、前記固定用板バネ24が機枠側に設けた係合具となり、剪断刃フレ−ム22と固定用板バネ24とを係合させることにより回動部23が左右移動及び回動しないように機枠側に固定される。 【0019】また、剪断刃フレ−ム22には、操縦ハンドル25を設けている。この操縦ハンドル25にはエンジン14の回転数を変更するためのスロットルレバ−26を設けており、このスロットルレバ−26により植物の剪断状況や剪断作業速度に応じて剪断刃13の駆動速度やエアノズル16からの圧力風の圧力を適切に変更できるようになっている。前記操縦ハンドル25は、上下方向の軸25a回りに回動可能に設けられ、作業者の位置により位置変更できるようになっている。そして、作業者がこの操縦ハンドル25を把持して機体を前進させることにより、植物の剪断作業を行っていくことができるようになっている。 【0020】また、上側の左右フレーム4の左右両端部の上面側に設けた逆U字型の金具28に左右それぞれ牽引用のロ−プ27を装着できるようになっており、作業者がこの左右のロ−プ27を引っ張って機体を前進させることもできる。尚、左右一方のロ−プ27は標準ロープ27aのみで構成されるのに対し、他方のロ−プ27は別途設けた前記標準ロープ27aと該標準ロープ27aの先端部に設けた有効長の調節が可能な変長ロープ27bとで構成される。前記標準ロープ27aの一端には装着用フック29を設けており、この装着用フック29を前記逆U字型の金具28にひっかけて標準ロープ27aを機体に装着するようになっている。そして、標準ロープ27aの他端を折り返して構成したループ状部分30に把持グリップ31を設けており、この把持グリップ31を作業者が把持して機体を牽引するようになっている。また、前記変長ロープ27bは、その一端に装着用フック29、他端を折り返して構成したループ状部分32に把持グリップ31を備えており、前記装着用フック29を標準ロープ27aのループ状部分30にひっかけて連結する構成となっている。尚、変長ロープ27bのループ状部分32は、三角形の固定具33の頂点部の3個の孔33a,33bのうちの2個の孔33aに該ロープ27bの中途部を通すと共に残りの1個の孔33bに該ロープ27bの端を固結し、このロープ27bの中途部と端との間で構成される。そして、変長ロープ27bの中途部において前記固定具33を該ロープ27bに沿って移動させることにより、ループ状部分32のロープの長さを変更して装着用フック29と把持グリップ31との間隔を変更し、変長ロープ27bの有効長の変更調節が行えるようになっている。尚、前記把持グリップ31は、ループ状部分32のロープに沿って摺動自在に設けられ、変長ロープ27bの有効長の変更に伴ってロープに対して位置変更できるようになっている。尚、変長ロープ27bを引くことによって固定具33に図2のA方向に回動力が作用し、変長ロープ27bの有効長が変化しないように固定される。従って、左右の牽引用のロ−プ27は互いに有効長を異ならせており、必要に応じて変長ロープ27bの有効長を変更することにより、左右の走行車輪2のうちの一方の前方を歩く作業者が左右双方の牽引用ロ−プ27の把持グリップ31を把持できるようになっている。 【0021】一例として、栽培ハウスに多数敷設された育苗箱pに育苗されたたまねぎ苗の葉hを一定の高さに切り揃える場合について説明すると、走行車輪2を栽培ハウス内の育苗箱pが敷設されていない所を左右の走行車輪2が走行するように左右フレ−ム4を伸縮させて調整しチョウボルト4cにより固定する。尚、図1の場合、左右方向で5枚分の育苗箱pを左右の走行車輪2が跨ぐようにしている。そして、左右移動体11を左右移動させて固定用板バネ24により剪断刃フレ−ム22を固定して、剪断刃13を含む回動部23を固定する。また、剪断刃13が左右方向にわたってたまねぎ苗の葉hを一定の高さに剪断できるように(剪断刃13が左右水平となるように)、左右の上下調節ハンドル7を操作して上下調節する。その後、エンジン14を始動し、作業者が牽引用のロ−プ27により栽培ハウス内の通路などを歩きながら機体を前方に牽引して機体を走行させる。すると、剪断刃13により左右方向で2.5枚分の育苗箱pのたまねぎ苗を所定の高さで剪断していき、エアノズル16からの圧力風により剪断された部分を収容袋19へ回収していく。そして、栽培ハウスの端に到達すると、隣接する次行程の剪断作業を行うべく、左右移動体11を左右移動させると共に剪断刃回動軸21回りに剪断刃フレ−ム22すなわち回動部23を前後反対側に回動し、固定用板バネ24による剪断刃フレ−ム22すなわち回動部23の固定を解除すると共に左右反対側の固定用板バネ24により剪断刃フレ−ム22すなわち回動部23を機枠に固定する。そして、作業者が牽引用のロ−プ27により牽引して機体を前行程とは逆方向へ走行させる。すると、剪断刃13により左右の走行車輪2が跨ぐ左右方向で5枚分の育苗箱pのうちの前行程で剪断作業を行わなかった残りの2.5枚分の育苗箱pのたまねぎ苗を所定の高さで剪断していき、エアノズル16からの圧力風により剪断された部分を収容袋19へ回収していく。このようにして、機体の往復走行で左右の走行車輪2が跨ぐ部分の剪断作業を行う。続いて、左右方向に隣接する他の未作業部分の剪断作業を行うときは、4個の走行車輪2を直角に操向させて左右方向へ向け、機体を左右方向へ押して又は牽引して所望の位置まで移動させ、走行車輪2の向きを元に戻す。そして、必要に応じて、左右移動体11を左右移動させたり剪断刃回動軸21回りに剪断刃フレ−ム22を前後反対側に回動させたりして、剪断刃13の向きや左右位置を変更すると共に固定用板バネ24により剪断刃フレ−ム22を機枠に固定する。そして、作業者が牽引用のロ−プ27等により機体を走行させ、剪断作業を行っていく。以下、同様にたまねぎ苗の葉hの剪断作業を行っていく。尚、左右の牽引用のロ−プ27により一人の作業者で機体を牽引するときには、左右の走行車輪2に対して回動部23が左右一方に偏るので左右の走行車輪2の機体分担荷重が異なるため、機体を牽引しやすいように、回動部23が偏位した側の走行車輪2の前方を歩行しながら機体を牽引するのが好ましい。 【0022】尚、左右の牽引用のロ−プ27は、上側の左右フレーム4の上面側に装着されているので、剪断刃13を備える回動部23を前後反対側に回動して機体を逆方向に走行させるとき、機体の上側から容易に前後反対側に向けることができる。また、機体を左右方向に移動させて隣接する他の未作業部分の剪断作業を行うとき、牽引用ロ−プ27の変長ロープ27bを標準ロープ27aから取り外して他方の牽引用ロ−プ27の標準ロープ27aの先端に取り付けることにより左右の牽引用ロ−プ27の有効長を逆にすることができ、左右の牽引用ロ−プ27を入れ替えて装着する必要がないためこの左右の牽引用ロ−プ27の有効長の入れ替えを容易にでき、作業者が前行程と栽培ハウス内の同じ通路を歩いて作業をすることができ、栽培ハウス内の通路を少なくすることができるので栽培ハウス内での栽培域を増やすことができる。 【0023】また、収容袋19は、左右方向に長い収容袋載置台20に対して複数(2個)に分割されて設けられているので、収容袋載置台20への装着や植物の剪断された部分(切り屑)の回収時に過大に重くならずに取扱性が良い。以上により、この植物剪断機1は、接地して機体を走行させる走行車輪2を設けると共に植物を剪断する剪断刃13を備え、機体の進行方向に対して剪断刃13を9度、14度あるいは19度の角度で下側に向けて傾斜させて設けている。従って、機体の走行で剪断刃13によりたまねぎ苗の葉hが機体の進行方向に押されて曲がったりあるいは機体の進行方向に傾斜した状態となるのに対し、たまねぎ苗の葉hの剪断面は剪断中に機体の進行方向に対して下側へ傾斜した状態となるが剪断された後に押されていたたまねぎ苗の葉hが剪断刃から解放されるためたまねぎ苗の葉hが曲がったりあるいは機体の進行方向に傾斜した状態から元の状態に復帰しその結果水平あるいは水平に近い状態となる。また、曲がったりあるいは機体の進行方向に傾斜した状態のたまねぎ苗の葉hに対して剪断刃13が下側に向けて傾斜した姿勢で剪断するため、たまねぎ苗の葉hの苗丈方向に対して垂直に剪断刃13を作用させることができ、たまねぎ苗の剪断位置の安定化を図ることができる。よって、たまねぎ苗の剪断の高さを揃えて適正な高さで安定してたまねぎ苗を剪断することができる。 【0024】また、この植物剪断機1は、剪断刃13の機体の進行方向に対する角度を下側へ傾斜した9度、14度あるいは19度の角度に変更調節可能な角度変更手段を設けている。従って、たまねぎ苗の葉hの剪断面を剪断中に機体の進行方向に対して適正に下側へ傾斜した状態となるよう剪断刃13の機体の進行方向に対する角度を変更調節にすることができ、剪断された後に植物が曲がったりあるいは機体の進行方向に傾斜した状態から元の状態に復帰したときたまねぎ苗の葉hの剪断面が水平あるいは水平に近い状態となるようにすることができる。また、剪断刃13の機体の進行方向に対する角度を変更調節できるので、栽培状況に応じてたまねぎ苗(植物)の固さが異なってたまねぎ苗(植物)が曲がったりあるいは機体の進行方向に傾斜する角度が異なっても、曲がったりあるいは機体の進行方向に傾斜した状態のたまねぎ苗の葉hの苗丈方向に対して垂直に剪断刃13を作用するように調節することができ、たまねぎ苗の剪断位置の安定化を図ることができる。よって、たまねぎ苗の剪断の高さを揃えて適正な高さで安定して植物を剪断することができる。 【0025】また、植物の丈方向に対して垂直に剪断刃13を作用させることができるので、剪断された植物の剪断面が丈方向に対して垂直になって小さくでき、植物の樹液が剪断刃13に付着しにくくなり、剪断刃13の切れ味を良好に維持することができる。 【0026】また、この植物剪断機1は、剪断刃13と複数の走行車輪2とを設け、該走行車輪2の全てを直角に操向させて左右方向の同方向に向けることができるので、栽培ハウスの端で、剪断刃13が未作業位置を通過するように前記走行車輪2の全てを左右方向に向けて機体を左右移動させることができ、機体全体を旋回させることなく容易に剪断刃13の左右位置を変更でき、栽培ハウスの端でも該ハウスの壁等が邪魔にならずに容易に小スペースで機体を左右移動させることができ、その後、走行車輪2の全ての向きを元の方向に操向させて戻して機体を走行させることができ、能率良く剪断作業を行うことができる。また、左右方向に長い機体を作業者が押して又は牽引して左右方向へ走行させられるようにしたので、運搬等のために栽培ハウスの出入口や狭い通路を走行させることができるばかりでなく、作業者が機体を押したり牽引したりしやすくなり、機体の運搬作業の容易化を図ることができる。 【0027】また、左右フレ−ム4を伸縮することにより左右の走行車輪2の間隔を変更調節可能に構成しているので、栽培ハウスの広さや形状等によって植物が栽培されていない部分の配置や栽培スペースの広さや形状等が異なっても機体を走行させることができ、植物の剪断作業における汎用性を得ることができる。 【0028】また、左右の牽引用ロ−プ27により、作業者が育苗箱pが敷設されていない所を歩行しながら剪断作業が一人で行え、また左右それぞれの走行車輪2を前側へ向けて移動させることができるので機体の進行を円滑に行うことができる。尚、前記走行車輪2に代えて図9に示すような栽培ハウス内のレールr上を走行する走行輪40を設けることができる。この走行輪40は、リム41の外周にレールr上を走行するべく中央が凹んだゴム材42を装着している。前記リム41の外周より半径方向の外側に、ゴム材42の中央の凹み部分を設けている。従って、前記ゴム材42により機体の走行による振動を発生させずに吸収して安定した走行を行え、植物の剪断作業を適正に安定して行うことができる。従来は、リム41とレールrとの干渉により機体の走行による振動が発生するおそれがあった。尚、図10に示すように、栽培ハウスによりレールrの間隔が異なっても、左右フレ−ム4を伸縮することにより左右の走行輪40の間隔を変更調節して走行輪40がレールr上を走行するようにできる。 【0029】尚、この発明の実施の形態は作業者が機体を牽引して走行させる植物剪断機について詳述したが、エンジン等の動力により駆動走行する自走式のものであってもよい。尚、この発明の実施の形態における剪断刃13はエンジンにより駆動する構成のものを示したが、本発明はこれに限定されるものではない。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000125 【氏名又は名称】井関農機株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年2月26日(2001.2.26) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2002−247906(P2002−247906A) |
| 【公開日】 |
平成14年9月3日(2002.9.3) |
| 【出願番号】 |
特願2001−50450(P2001−50450) |
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