| 【発明の名称】 |
剪除枝幹の処理を改善した茶畝跨走型茶刈装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】杉本 虎雄
|
| 【要約】 |
【課題】ロータリー型刈刃を具えた茶畝跨走型茶刈装置において、剪除枝幹の刈刃後方への送り込みを可能とし、いったん上昇移送させた後、畝間スペースに送り込むことのできる、新規な剪除枝幹の処理を改善した茶畝跨走型茶刈装置の開発を技術課題とした。
【解決手段】剪枝作業に供する剪枝機ユニット3Aはロータリー刃30Aを具えたものであり、このロータリー刃30Aの上方後方側にファン23からの送風をロータリー刃30A長手方向全域にわたって後方側に吹き出す送風管を具えることにより、中継移送装置5に向かう送り込み風Wを供給するようにしたことを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 茶畝を跨いで走行する走行機ユニットと、この走行機ユニットに搭載され摘採作業または剪枝作業を実質的に行う茶刈機ユニットと、この茶刈機ユニットの後方に設けられ摘採茶葉を収容するコンテナ型の収容部と、摘採茶葉や剪除枝幹等を茶刈機ユニットから収容部の上方まで上昇移送する中継移送装置とを具え、作業目的に応じて摘採機ユニットまたは剪枝機ユニットのいずれか一方を茶刈機ユニットとして取り付け、いずれの作業をも選択的に行えるように構成し、更に前記収容部におけるコンテナを、剪枝作業時には収容部の上部まで上昇移送されてきた剪除枝幹をコンテナの内部を通って吐出口まで送り、更に畝間スペース上に至る移送路を形成するように構成した乗用型の茶刈装置において、前記剪枝作業に供する剪枝機ユニットはロータリー型の刈刃を具えたものであり、この刈刃の上方後方側に、ファンからの送風を刈刃長手方向全域にわたって刈刃の後方側に吹き出す送風管を具えることにより、前記中継移送装置に向かう送り込み風を供給するようにしたことを特徴とする剪除枝幹の処理を改善した茶畝跨走型茶刈装置。 【請求項2】 前記送風管はチャンバであり、このチャンバは刈刃の後方に位置する案内胴上に配され、且つ、これらチャンバと案内胴とは、案内胴の上面に形成した通気口を通じて連通状態とされるものであり、この通気口を案内胴の長手方向に沿って複数形成するとともに、個々の通気口に対しては導風板及び風向板を具えたことを特徴とする請求項1記載の剪除枝幹の処理を改善した茶畝跨走型茶刈装置。 【請求項3】 前記案内胴に形成された通気口は、案内胴の長手方向中心部から両端部に向かって先細り状態に形成したものであることを特徴とする請求項2記載の剪除枝幹の処理を改善した茶畝跨走型茶刈装置。 【請求項4】 前記チャンバは、案内胴の長手方向中心部において二室に分割されるものであり、これら個々のチャンバに対してそれぞれファンからの送風を供給することを特徴とする請求項2または3記載の剪除枝幹の処理を改善した茶畝跨走型茶刈装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は茶畝跨走型茶刈装置に関するものであって、特に茶刈機ユニットとしてロータリー型剪枝機を装着した場合の剪除枝幹の送り込み構造に係るものである。 【0002】 【発明の背景】比較的大規模な茶園において摘採作業や剪枝作業等の茶刈作業を行うにあたっては、一挙に大量の刈取茶を収容し得る茶刈装置が適用されることが多い。このような茶刈装置としては、作業者が直接茶刈装置上に乗って作業を行う乗用タイプのものが一般に普及している。このものは通常、茶畝を跨ぐように走行する走行機ユニットに対して、実質的に茶刈り作業を行う適宜の茶刈機ユニットが取り付けられている。また茶刈機ユニットの後方には、大量の摘採茶葉を収容し得るとともに、摘採茶葉をより容易にトラック荷台に排出できるようにしたコンテナ型の収容部が構成されることが多い。 【0003】ところで前記茶刈作業のうち、茶樹の枝幹を剪除する剪枝作業を行うにあたっては、通常、剪除した枝幹を畝間スペース等に落下させたまま放置して施肥効果の一部としたり、畑地管理としての表土に供することが一般的である。そして上述した乗用型の茶刈装置によってこのような剪枝作業を行うには、まず茶刈機ユニットとして剪枝機ユニットを取り付けるのはもちろんのこと、コンテナ型の収容部に剪除枝幹を畝間スペースへと落下させるためのダクトを具えるものである。すなわち剪枝機ユニットにより剪除された枝幹は、中継移送装置によっていったん上昇移送された後、ダクト内を通って畝間スペースまで至り、廃棄されるものであった。 【0004】このようにコンテナ型の収容部を具えた乗用型の茶刈装置は、構成部材を適宜取り替えることにより、摘採作業と剪枝作業との双方が行える点で、相応の評価が得られるものの、以下に示すような改善の余地も残されていた。すなわち、従来より茶刈り作業の摘採及び剪枝を行う刈刃としては、図7に示すいわゆるバリカン型のものと、図8に示すいわゆるロータリー型のものとがあり、既存の茶刈機ユニットは主にこれらいずれかの型の刈刃を適用して構成されている。そして特に前記ロータリー型の刈刃を用いた場合には、茶樹の刈り跡が綺麗に仕上がるため、摘採作業をバリカン刃型の刈刃で行い、その後の剪枝作業をロータリー型の刈刃で行いたいという要請が茶農家等から成され始めている。 【0005】ところでバリカン刃型の刈刃を適用した剪枝機ユニット3Bは、刈刃の前方に分風管38を具えるものであり、刈刃30前方からの送風によって剪除枝幹Aを刈刃30後方に送り込むものである。一方、ロータリー型の刈刃を適用した剪枝機ユニット3A′は、ロータリー刃30A′が邪魔になるため刈刃前方からの送風によって剪除枝幹Aをロータリー刃30A′の後方に送り込むことができない。このため、図8に示すようにファンからの送風を、案内胴33′内において剪枝機ユニット3A′の中心部付近から両端部に向けて送ることにより、剪除枝幹Aを剪枝機ユニット3A′の両側から畝間スペースSに落下させる構造が採られている。しかし、このような剪除枝幹Aの移送形態は、走行装置21′上等に剪除枝幹Aが堆積してしまうため好ましい形態とはいえなかった。もとより上述した乗用型の茶刈装置は、バリカン型の剪枝機ユニット3Bを搭載した場合には、剪除枝幹Aを中継移送装置5によっていったん上昇移送させた後、ダクト内を通して畝間スペースSに送り込むことのできる構造を有し、走行装置21上等に剪除枝幹Aが堆積してしまうことを回避することができるものである。このように、上記剪除枝幹Aを剪枝機ユニット3Aの両側から畝間スペースSに落下させるといった手法は、装置全体の持つ機能を十分に活かした合理的なものとはいえなかった。 【0006】 【開発を試みた技術的課題】本発明はこのような背景を認識してなされたものであって、ロータリー型の刈刃を適用した剪枝機ユニットを具えた茶畝跨走型茶刈装置において、従来行われることのなかった剪除枝幹を刈刃後方に送り込むことを可能とし、剪枝機ユニットの後方に位置する中継移送装置によっていったん上昇移送させた後、ダクト内を通して畝間スペースに送り込むことのできる、新規な剪除枝幹の処理を改善した茶畝跨走型茶刈装置の開発を試みたものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】すなわち請求項1記載の剪除枝幹の処理を改善した茶畝跨走型茶刈装置は、茶畝を跨いで走行する走行機ユニットと、この走行機ユニットに搭載され摘採作業または剪枝作業を実質的に行う茶刈機ユニットと、この茶刈機ユニットの後方に設けられ摘採茶葉を収容するコンテナ型の収容部と、摘採茶葉や剪除枝幹等を茶刈機ユニットから収容部の上方まで上昇移送する中継移送装置とを具え、作業目的に応じて摘採機ユニットまたは剪枝機ユニットのいずれか一方を茶刈機ユニットとして取り付け、いずれの作業をも選択的に行えるように構成し、更に前記収容部におけるコンテナを、剪枝作業時には収容部の上部まで上昇移送されてきた剪除枝幹をコンテナの内部を通って吐出口まで送り、更に畝間スペース上に至る移送路を形成するように構成した乗用型の茶刈装置において、前記剪枝作業に供する剪枝機ユニットはロータリー型の刈刃を具えたものであり、この刈刃の上方後方側に、ファンからの送風を刈刃長手方向全域にわたって刈刃の後方側に吹き出す送風管を具えることにより、前記中継移送装置に向かう送り込み風を供給するようにしたことを特徴として成るものである。この発明によれば、剪除枝幹を刈刃後方に送り込むことにより、刈刃の後方に位置する中継移送装置によっていったん上昇移送させた後、ダクト内を通して畝間スペースに送り込むことができるため装置全体の持つ機能を活かし、走行装置上等に剪除枝幹が堆積してしまうことを回避することができる。 【0008】また請求項2記載の剪除枝幹の処理を改善した茶畝跨走型茶刈装置は、前記要件に加え、前記送風管はチャンバであり、このチャンバは刈刃の後方に位置する案内胴上に配され、且つ、これらチャンバと案内胴とは、案内胴の上面に形成した通気口を通じて連通状態とされるものであり、この通気口を案内胴の長手方向に沿って複数形成するとともに、個々の通気口に対しては導風板及び風向板を具えたことを特徴として成るものである。この発明によれば、刈刃の後方全域に対する送風量を均一にすることができ、剪除枝幹の後方への送り込みを円滑に行うことができる。 【0009】更にまた請求項3記載の剪除枝幹の処理を改善した茶畝跨走型茶刈装置は、前記請求項2記載の要件に加え、前記案内胴に形成された通気口は、案内胴の長手方向中心部から両端部に向かって先細り状態に形成したものであることを特徴として成るものである。この発明によれば、刈刃の後方全域に対する送風をよりいっそう均一にすることができ、剪除枝幹の後方への送り込みを更に円滑に行うことができる。 【0010】更にまた請求項4記載の剪除枝幹の処理を改善した茶畝跨走型茶刈装置は、前記請求項2または3記載の要件に加え、前記チャンバは、案内胴の長手方向中心部において二室に分割されるものであり、これら個々のチャンバに対してそれぞれファンからの送風を供給することを特徴として成るものである。この発明によれば、チャンバ内での送風の流れを単純化することにより、個々の通気口への送風供給を確実且つ円滑に行うことができ、剪除枝幹の後方への送り込みを更に円滑に行うことができる。そしてこれら各請求項記載の発明の構成を手段として前記課題の解決が図られる。 【0011】 【発明の実施の形態】以下本発明の剪除枝幹の処理を改善した茶畝跨走型茶刈装置について図示の実施の形態に基づいて説明する。なおこの説明にあたっては、まず本発明の適用対象である茶畝跨走型茶刈装置1の全体構成について説明した後、本発明の構造について説明する。前記茶畝跨走型茶刈装置1は、一例として図1〜3に示すように、茶畝Tを跨ぐように走行する走行機ユニット2と、この走行機ユニット2によって支持される茶刈機ユニット3と、この茶刈機ユニット3の後方に設けられ摘採茶葉を収容するコンテナ型の収容部4と、茶刈機ユニット3から収容部4まで刈取茶Aを移送する中継移送装置5とを主要部材として具えて成る。 【0012】そして前記茶刈機ユニット3を適宜取り替えることによって剪枝作業または摘採作業が選択的に行えるようにしたものであり、剪枝作業を行う際には茶刈機ユニット3として剪枝機ユニット3Aを取り付け、中継移送装置5によって収容部4の上部まで上昇移送されてきた剪除枝幹Aを畝間スペースSまで移送し廃棄するものである。一方、摘採作業を行う際には、茶刈機ユニット3として摘採機ユニット3Bを取り付け、中継移送装置5によって収容部4の上部まで上昇移送されてきた摘採茶葉を、ほぼ自然落下させてコンテナ41内に収容するものである。 【0013】このように本明細書中において、茶刈機ユニット3とは、樹形を整え樹勢の回復を図るため枝幹を剪除する剪枝機ユニット3Aと、茶葉の摘採を行う摘採機ユニット3Bとを総称するものとする。また本明細書中に記載する刈取茶Aとは、摘採茶葉と剪除枝幹との双方を総称するものである(符号は、剪除枝幹にも刈取茶と同じAを用いて示す)。 【0014】まず前記走行機ユニット2について概略を説明する。この走行機ユニット2は、茶畝Tを跨いで走行できるようにするために走行方向から見てほぼ門形を成すフレーム20を機枠部材とする。このフレーム20は畝間スペースS上に立ち上がるように位置する左右の脚部フレーム20Aと、その脚部フレーム20Aの上端を水平に結ぶような上部フレーム20Bと、更に脚部フレーム20Aに対し昇降自在に取り付けられる昇降フレーム20Cとを具えて成る。そして前記脚部フレーム20Aの下端には一例としてクローラを適用した走行装置21を設ける。もちろんこの走行装置21は、このようなクローラに限らず、畝間スペースSの畑地を過剰に押し付けないような空気タイヤ、あるいは双方を適用した形態(例えば前側に空気タイヤ、後側にクローラを適用した形態)等が適宜採り得る。 【0015】更に前記上部フレーム20Bの上部には茶刈装置に乗車した作業者が座る操縦席25や、この操縦のためのコントロールボックス26を設けるものである。そして操縦席25の側傍には、例えばディーゼルエンジン等を適用した原動機22を搭載するものであり、一例としてこの原動機22により図示を省略する油圧ポンプを駆動し、この油圧ポンプにより供給される作動油により前記走行装置21の駆動や茶刈機ユニット3における刈刃30の駆動、更には前記昇降フレーム20Cの昇降シフトのためのシリンダ(図示略)の駆動を行う。更に茶刈機ユニット3によって刈った刈取茶Aを風送するためのファン23を前記上部フレーム20B上に設けるものであって、このものは一例として直接原動機22の回転により駆動される。そしてファン23からは送風ダクト24を介して圧力風が茶刈機ユニット3側に供給される。なおこの送風ダクト24は、後述する茶刈機ユニット3が茶畝Tに応じて適宜の高さに設定されることから、その位置の変化に対応できるようにすべく、一部がフレキシブルダクトや入れ子状のダクトによって構成される。また前記原動機22の回転により駆動されるファン27を、上部フレーム20B上の側部側にも具えるものであり、このものは図2に示すように、前記ファン23が刈取茶Aを中継移送装置5まで風送する送り込み風Wの供給源となるのに対して、中継移送装置5以降の刈取茶Aの風送を担うものである。従ってファン27によって生起した圧力風は、適宜のダクトを通じて中継移送装置5の下部に供給される。 【0016】次に茶刈機ユニット3について説明すると、このものは茶葉の摘採や枝幹の剪除を行うものであり、上述したように仕様に応じて剪枝機ユニット3Aまたは摘採機ユニット3Bが用意される。まず前記剪枝機ユニット3Aについて説明すると、このものは図4に示すようにらせん状に形成した板材のエッジ部分に刃を付したロータリー刃30Aが回転して枝幹を送り込み、後述する案内フレーム32に付した受け刃30aとの挟切作用によって刈り取りを行ういわゆるロータリー型のものが適用される。 【0017】前記ロータリー刃30Aは正面視で偏平なアーチ状に湾曲した矩形状の案内フレーム32に対し軸受け34を用いて取り付けられるものであり、この実施の形態では四基のロータリー刃30Aを具えるものとし、更にそのうちの二基ずつがジョイント35によって連動するように構成するとともに、二基一対のロータリー刃30A二群を、それぞれ一対のオイルモータ36及び減速機37を用いて駆動するように構成した。もちろん四基のロータリー刃30Aを一括して、一基の駆動原によって駆動するようにしてもよく、この場合には図4中の軸受け34はジョイント35に置き換えられる。 【0018】そして前記案内フレーム32の後方側を取り囲むようにトンネル状の案内胴33が設けられ、この案内胴33の後方には、後述する中継移送装置5の受入口51aが位置することとなる。 【0019】そして前記ロータリー刃30Aの上方後方側、一例として前記案内胴33上にファン23からの送風を、ロータリー刃30Aの長手方向全域にわたって後方側に送り込み風Wとして吹き出すように構成した送風管の一例であるチャンバ31を具えるものである。これらチャンバ31と案内胴33とは、案内胴33の上面に形成した通気口311を通じて連通状態とされるものであり、この通気口311は案内胴33の長手方向に沿って複数が形成される。 【0020】更に個々の通気口311に対しては、図5に示すように導風板312及び風向板313を具えるものであり、導風板312によってチャンバ31の長手方向に流れる風流を分流するとともに、その流れ方向を風向板313によって後方側に変換して送り込み風Wとするものである。従って前記導風板312は案内胴33の上面に対して取り付けられるものであり、通気口301に覆い被さるように、チャンバ31の前面中央部付近に開口した給気口314側に前傾した状態で設置される。この実施の形態では案内胴33の長手方向の中心部側から二番目及び三番目の通気口311に対してそれぞれ二枚の導風板312を設置したが、その設置個所及び数に関してはファン23の能力等に応じて適宜選択し得るものである。また前記風向板313は平面視での通気口311の前方辺に対して後傾状態に設置されるものであり、その長さ及び後傾角度に関してはファン23の能力等に応じて適宜選択し得るものである。 【0021】またこの実施の形態では、前記案内胴33に形成した通気口311の形状を、案内胴33の長手方向中心部から両端部に向かって先細り状態となるようにするものであり、図5(a)の平面図に示す実施の形態では、上底が端部側となる台形状とした。通気口311の形状はこの他にも、図6に示すように台形の任意の二辺を曲線状としたものや、三角形状等とすることもできる。 【0022】更に前記チャンバ31を案内胴33の長手方向中心部において二室に分割するものであり、これら個々のチャンバ31L、31Rに対してそれぞれホース315を接続し、ファン23からの送風を個別に供給するように構成した。もちろんこのようなチャンバ31の分割を行わずに、チャンバ31における長手方向中心部一カ所にファン23からの送風を供給するようにしてもよい。またこの実施の形態では、ロータリー刃30Aの長手方向全域にわたって後方側に送り込み風Wとして吹き出すように構成した送風管としてチャンバ31を採用したが、後述するバリカン刃30Bを適用した剪枝機ユニット3Bに具える分風管38と同様のものを刈刃30Aの上方後方側に具える様にしてもよい。但しこの場合には、吹出管38aの長さ及び吹出口38bの指向方向等を、前記送り込み風Wを吹き出すように設定する必要があり、剪枝機ユニット3Bに具えるものとは細部において異なった形状となる。 【0023】茶刈機ユニット3のうち剪枝機ユニット3Aは一例として上述したような構造を有するものであり、剪枝作業時にはファン23によって生起された送風が給気口314に接続されたホース315を通じてチャンバ31内を通過し、更に案内胴33内に供給され、刈取茶Aを後方に送り込むものである。 【0024】一方、前記摘採機ユニット3Bは、このものは図7に示す様に、二枚の上下一対に組み合わせた長杆状の部材に多数の歯を形成し、これらを往復摺動させることによって、刈り取りを行ういわゆるバリカン刃30Bを主要部材とする。そしてバリカン刃30Bの前側上方には多数の吹出管38aを有する分風管38を有するものであり、この分風管38はバリカン刃30Bの長手方向全域にわたる管路に対して吹出管38aを複数具え、この吹出管38aの先端部に形成した吹出口38bをバリカン刃30B側に指向するように形成したものである。摘採機ユニット3Bにおいてはバリカン刃30Bの上方空間が広く空いているため、茶刈作業時には、分風管38から前記ファン23によって生起された送風を分風してバリカン刃30Bの前方から送り込み風Wとして供給して、刈取茶Aを後方に送り込むことができるものである。 【0025】なお前記ロータリー刃30Aまたはバリカン刃30Bの駆動にあたっては、前述したように走行機ユニット2に搭載された原動機22によって駆動される油圧を受けてオイルモータ36により駆動することが望ましいが、別途設けた専用のエンジンによって駆動することもできる。 【0026】以上のように構成される茶刈機ユニット3は、前記昇降フレーム20Cに対し取り付けられることによって昇降動され、実質的な刈り取り作用高さが調整される。なお茶刈機ユニット3を着脱自在に取り付ける昇降フレーム20Cには、適宜のコロが設けられ、このものが脚部フレーム20Aに沿って転接するように構成され、茶刈機ユニット3、収容部4、中継移送装置5を全体的にチェーン等により吊持した状態で昇降動するものである。 【0027】次に収容部4について説明する。このものは摘採作業時に収穫された摘採茶葉を収容する部位であり、この実施の形態においては上方が開口されたコンテナ41を主要部材として構成されるものであって、このコンテナ41の上方に受入開口41aを形成する。そしてコンテナ41は、一例として350kg程度の大量の摘採茶葉を収容し得るものであり、図1、2、3に示すように、コンテナフレーム42を骨格部材とし、その内側に複数の通気孔を穿設した金属パネル43を張設して成り、積層状態に収容される摘採茶葉の通気性を確保している。 【0028】因みにこの実施の形態では、上部パネルの側面部分を着脱自在に構成するものであり、この部分を上部側方パネル43aとし、これに伴い上部パネルの後方部分を上部後方パネル43bとして区別している。またこのようなコンテナ41の上部には、後述する中継移送装置5の吐出口51bから吐き出された刈取茶Aをコンテナ41の上部開口41aに案内するガイド体46が設けられるものである。 【0029】また本発明では、剪枝作業を行う際、上記コンテナ41を取り外さないで剪除枝幹Aを収容部4の上部から畝間スペースSに移送する形態を採るものであり、一例として図1、2、3に示すように、上部側方パネル43aを着脱自在に構成し、ここに後述する移送路11の連絡移送部12を取り付けるものである。すなわちこの実施の形態では、上部側方パネル43aを取り外して、この側部をコンテナ41内における剪除枝幹Aの吐出口48とするものである。 【0030】次に中継移送装置5について説明する。このものは刈取茶Aを茶刈機ユニット3の後方から収容部4の上部まで上昇移送するものであり、図3に示すように、茶刈機ユニット3の案内胴33から収容部4の上部まで立ち上げられた中継ダクト51によって構成される。この中継ダクト51は、刈取茶Aの受入口51aが茶刈機ユニット3の案内胴33に接続されるとともに、吐出口51bが収容部4のガイド体46に接続され、受入口51aからファン27による送風が吹き込まれて、刈取茶Aを収容部4のガイド体46まで上昇移送する。 【0031】次に剪除枝幹の移送構造について説明すると、この構造は移送路11を主たる構成要素とするものであり、この移送路11は、一例として図1、2、3に示すように、主にコンテナ41内において剪除枝幹Aを収容部4の上部から吐出口48へと案内する連絡移送部12と、この連絡移送部12に接続され、剪除枝幹Aを畝間スペースSに落下させる排出移送部13とを具えて成るものである。 【0032】連絡移送部12は、上述したように剪除枝幹Aの移送方向を収容部4の上部から吐出口48に連絡するものであって、一例として図2に示すように、コンテナ41の受入開口41aに面する受入側12aが上方に開口されるとともに、吐出口48に面する吐出側12bが側部に開口されて成る。なおこの実施の形態では連絡移送部12は、コンテナ41の前後に折り返し部12cを有した移送板12dを傾斜状態に取り付けて成るものである。一方、排出移送部13は、吐出口48を経由してきた剪除枝幹Aを、主にコンテナ41の外部において畝間スペースSまで移送するものであり、例えばステンレス板等によってダクト状に形成され、この実施の形態ではコンテナ41の側部に設けられる。なお排出移送部13の最終的な吐出端には、排出される剪除枝幹Aの飛散を効果的に防止し、より確実に畝間スペースSに排出するためのネット13aを設けるものである。 【0033】このように移送構造は、移送路11を主要部材とし、収容部4のコンテナ41等も含め、剪除枝幹Aを収容部4の上部から畝間スペースSまで移送する部材を総称するものである。 【0034】本発明の剪除枝幹の処理を改善した茶畝跨走型茶刈装置1は一例として後述のように構成されるものであり、以下この茶刈装置によって刈り取った剪除枝幹Aの送り込み態様について説明する。なおこの説明にあたっては、主に茶刈機ユニット3として剪枝機ユニット3Aを搭載することにより、剪枝装置として仕様設定した茶畝跨走型茶刈装置1について説明する。 【0035】(1)仕様変更まず剪枝作業を行うに先立ち、茶刈装置を剪枝装置に仕様変更する。具体的には摘採機ユニット3Bを取り外して、剪枝機ユニット3Aを取り付けるとともに、移送路11を取り付ける。この移送路11の取り付けにあたっては、例えばコンテナ41の上部側方パネル43aが取り外されて、連絡移送部12が、コンテナ41の受入開口41aと吐出口48を連絡するように、コンテナフレーム42に対して取り付けられる。次いで排出移送部13を、この連絡移送部12の吐出側12bに接続するように、コンテナフレーム41に取り付ける。 【0036】(2)剪除開始このように仕様変更を終了した後、作業者が茶畝跨走型茶刈装置1に搭乗し、原動機22を起動する。そして作業すべき茶畝Tの高さに応じて昇降フレーム20Cを適宜昇降させ、剪枝機ユニット3Aにおけるロータリー刃30Aの位置合わせを行った後、茶畝跨走型茶刈装置1を茶畝Tに入れて剪枝作業を開始する。 【0037】(3)枝幹の送り込み剪枝作業を開始すると、ファン23によって生起された圧力風が、送風ダクト24、ホース315を通じてチャンバ31に供給される。そしてチャンバ31内を進行した圧力風は、導風板312によって分流され、更に風向板313によってその流路をロータリー刃30Aの後方側に進行するように変換される。このためロータリー刃30Aによって刈り取られた剪除枝幹Aは、この送り込み風Wによって引き寄せられるとともに、そのまま案内胴33更には中継移送装置5へと送り込まれ、収容部4の上部まで上昇移送される。そして収容部4の上部には、通気孔を有したガイド体46が取り付けられているため、ここで移送風が効果的に外部に放出され、剪除枝幹Aがほぼ自然落下状態で受入開口41aからコンテナ41の内部に送られる。そして剪除枝幹Aは、コンテナ41内部において、連絡移送部12によって受入開口41aから側方の吐出口48へと移送方向が変更され、排出移送部13に至り、その吐出口から走行装置21後方の畝間スペースSに排出される。 【0038】 【発明の効果】本発明によれば、ロータリー刃30Aを適用した剪枝機ユニット3Aを具えた茶畝跨走型茶刈装置1において、従来行われることのなかった剪除枝幹Aをロータリー刃30Aの後方に送り込むことを可能とし、剪枝機ユニット3Aの後方に位置する中継移送装置5によっていったん上昇移送させた後、ダクト内を通して畝間スペースSに送り込むことができる。この結果装置全体の持つ機能を活かし、走行装置21上等に剪除枝幹Aが堆積してしまうことを回避することができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000104386 【氏名又は名称】カワサキ技研株式会社
|
| 【出願日】 |
平成13年2月13日(2001.2.13) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100086438 【弁理士】 【氏名又は名称】東山 喬彦
|
| 【公開番号】 |
特開2002−238328(P2002−238328A) |
| 【公開日】 |
平成14年8月27日(2002.8.27) |
| 【出願番号】 |
特願2001−35093(P2001−35093) |
|