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【発明の名称】 集草容器
【発明者】 【氏名】藤井 隆司

【氏名】柴田 隆史

【氏名】富山 芳雄

【要約】 【課題】集草容器からの刈草の排出をスムーズにするとともに、集草容器の耐久性の向上と、集草容器内部空間を有効利用しての効率の良い刈り草充填を行えるようにする。

【解決手段】刈草搬送用のダクト16に接続される集草位置と、ダクト16から分離された排出位置とに、位置移動自在に走行機体1に装着してあり、入口開口27と出口開口28とを備えた箱状の容器本体20と、出口開口28を開閉自在な後部蓋21とから構成され、後部蓋21は、集草位置にある状態で上方箇所に設けられた無孔の案内面部分21Aと、その下方で刈草の通過を阻止しながら通気可能に構成された多孔面部分21Bとを備えて構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行機体に装備されているモーアから風力搬送されてきた刈草を収集するように走行機体側の刈草搬送用のダクトに接続される集草位置と、前記ダクトから分離された排出位置とに、位置移動自在に走行機体に装着してある集草容器であって、前記集草位置で走行機体側に向く入り口開口とその反対側に向く出口開口とを備えた箱状の容器本体と、その容器本体に形成された出口開口を開閉自在な後部蓋とから構成され、後部蓋は、集草位置にある状態で上方箇所に設けられた無孔の案内面部分と、その下方で刈草の通過を阻止しながら通気可能に構成された多孔面部分とを備えて構成されている集草容器。
【請求項2】 後部蓋の無孔の案内面部分は、集草位置にある状態でダクト側から吹き出された供給刈草が衝突するようにダクト開口に対向する箇所にあり、かつ、その刈草を下方に案内するように凹曲面形状に形成されている請求項1記載の集草容器。
【請求項3】 集草位置では入口開口が機体前方に向く刈草集草姿勢にあり、排出位置では出口開口が下方に向く刈草排出姿勢となるように容器姿勢が切り替え自在に構成され、かつ、前記排出姿勢で後部蓋が出口開口の上部近くの回動支点周りで揺動して出口開口を開放するように構成してある請求項1または2記載の集草容器。
【請求項4】容器本体の上面側の上方を覆う導風カバー、及び後部蓋の上半部を覆う導風ガイドを備え、かつ、前記上面側の導風カバーの左右方向でのほぼ中央位置に、前後方向に沿い、かつ上方へ凸曲した断面形状の突条溝を形成し、前記導風ガイドの左右方向でのほぼ中央位置にも、前記突条溝に引き続く状態で突条溝を形成してある請求項1,2または3記載の集草容器。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ミッドマウント型やフロントマウント型の草刈り機において用いられる集草容器の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】刈芝等の刈草を集める集草容器としては、走行機体後端側の送風ダクトに対して入口開口を接続するようにし、かつ、入口側を除くほぼ全体が網状体で構成された集草容器を、上下一対のリンク部材と油圧シリンダーとで支持したものが従来より知られている。このように構成されたものでは、集草容器がその入口開口を走行機体側に向けた集草姿勢と、その集草姿勢から油圧シリンダーで集草容器を押し上げ操作することで、揺動リンクの揺動限界まで押し上げ、その後に入口側上端部の横軸芯周りで集草容器を回動操作することにより、前記入口開口を下向きにした排出姿勢とに姿勢切換自在に構成されていた。(例えば、特開平11−89385号公報参照)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来構造の集草容器では、刈草の排出に際して走行機体側の送風ダクトとの接続を外して、その入口側上端部の横軸芯周りで集草容器を回動操作することにより、入口開口から刈草を落下放出させるものであるため、刈草が充満して集草容器が重くなっても、これを着脱する手数を要することなく刈草を排出することができる点では有用なものである。特に、集草容器を高く持ち上げた状態で刈草を排出できるようにしたものでは、排出刈草を運搬車に積んで所定箇所にまで搬送する場合などに便利に用いることができる。しかしながら、このように入口側を下向きに姿勢変更して、下方に向いた入口開口から刈草を排出する形態のものでは、刈草の排出がスムーズに行われ難い傾向がある。つまり、集草容器は、走行機体側で刈り取られた刈草を、送風ダクトを介して送風状態で風に乗せて送り込まれるものであるが、送風ダクトとしては、送風速度を低下させずに、かつ車体下部の狭い空間を通す必要性などから、あまり大きな通路断面積のものを用いることができない。このため、そのダクト径とほぼ同等に形成される入口開口の大きさも、集草容器の大きさの割には小径のものとなる傾向がある。したがって、この入口開口からの刈草の排出は、あまり効率良く行われるものではない。また、ダクトから吹き出す搬送風に乗って送り込まれる刈り草は、ダクト開口に対向する部位の容器内面部分に集中的に衝突する傾向があり、これに伴って次のような問題が生じる。つまり、ダクトから吹き出す搬送風に乗る飛散物には、刈り草だけではなく、小石などの比較的硬い物体が混入していることがあり、これらの硬い物体が繰り返し衝突すると、集草容器を構成する網体を破損するおそれがある。そして、この搬送風が衝突する部位の容器内面では最初に刈り草が付着堆積し始めるものであるが、一般に搬送風は前方下方から後方上方に向けて吹き込まれるものであるため、集草容器の後部上方に吹き付けられた刈り草がその後部上方の容器内面に集中的に付着堆積し、後部上方に到達するまでに拡散して途中で落下した刈り草、及び後部上方で付着堆積途中に自重で脱落した堆積途中の刈り草が容器下面側に堆積してゆくことになる。このようにして集草容器内では、概ね後部上方側と前部下方側とから刈り草の堆積物が成長しながら刈り草が充満されるものであるが、このとき後部下方の隅角部では堆積物が届きにくく、ここに堆積物のブリッジ現象による空隙部分が生じて、容器内の全体に刈り草を充填する際の阻害要因となる問題がある。さらにまた、上記のように構成した昇降用の揺動リンク構造を採用したものでは、排出高さを高くすることができる点では有効ではあるが、割合に走行機体に近い位置での排出であるため、刈草の排出の際に、搬送用の運搬車が近づき難かったり、走行機体上に刈草がふりかかり易いなどの不都合がある。
【0004】本発明の目的は、集草容器からの刈草の排出をスムーズにするとともに、集草容器の耐久性の向上と、集草容器内部空間を有効利用しての効率の良い刈り草充填を行えるようにした集草容器を提供することにあり、さらに、他の目的としては、集草容器からの刈り草の排出を良好に行い易くすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために本発明の集草容器では次の技術手段を講じたものである。
〔請求項1にかかる発明〕走行機体に装備されているモーアから風力搬送されてきた刈草を収集するように走行機体側の刈草搬送用のダクトに接続される集草位置と、前記ダクトから分離された排出位置とに、位置移動自在に走行機体に装着してある集草容器において、前記集草位置で走行機体側に向く入り口開口とその反対側に向く出口開口とを備えた箱状の容器本体と、その容器本体に形成された出口開口を開閉自在な後部蓋とから構成され、後部蓋は、集草位置にある状態で上方箇所に設けられた無孔の案内面部分と、その下方で刈草の通過を阻止しながら通気可能に構成された多孔面部分とを備えて構成されている。
【0006】上記のように構成したことにより、集草容器に、走行機体側の刈草搬送用ダクトの径寸法とは関係なく開口寸法を大きく設定できる出口開口を備えて、その出口開口から刈草をスムーズに排出することができる。しかも、入口開口の反対側で走行機体から遠い側に位置する出口開口から刈草を排出することができるので、その刈草排出位置も走行機体から離れた位置となる。そして、刈り草搬送用ダクトからの搬送風によって送り込まれる刈り草は、集草容器内部空間の上部箇所に相当する後部蓋上半部では無孔の案内面部分によって下方の多孔面部分側へと案内され、搬送風がその多孔面部分を通過することによって刈り草は集草容器下面と後部蓋とで構成される後部下方の隅角部近くから堆積され始める傾向を有することになる。その後、次第に容器中央側へと刈り草が堆積してゆくことになり、集草容器の後部下方の隅角部に空隙部が生じることによる容器充填状態が不十分となる問題を回避し易い。
【0007】〔請求項2にかかる発明〕請求項2にかかる発明では、請求項1記載の集草容器において、後部蓋の無孔の案内面部分を、集草容器が集草位置にある状態でダクト側から吹き出された供給刈草が衝突するようにダクト開口に対向する箇所に位置させ、かつ、その刈草を下方に案内するように凹曲面形状に形成している。
【0008】上記のように、後部蓋の無孔の案内面部分を構成したことにより、ダクトから吹き出す搬送風に乗る飛散物として、刈り草だけではなく、小石などの比較的硬い物体が混入している場合であっても、後部蓋を高強度に構成することが容易な無孔の案内面で構成しているので、集草容器の耐久性の向上を図ることができる。しかも無孔の案内面が凹曲面形状であることにより、刈り草の案内がスムーズである。
【0009】〔請求項3にかかる発明〕請求項3にかかる発明では、請求項1または2の構成において、集草位置では入口開口が機体前方に向く刈草集草姿勢にあり、排出位置では出口開口が下方に向く刈草排出姿勢となるように容器姿勢が切り替え自在に構成され、かつ、前記排出姿勢で後部蓋が出口開口の上部近くの回動支点周りで揺動して出口開口を開放するように構成してある。
【0010】上記のように、容器姿勢を切り換えて出口開口から集草刈り草を排出するにあたり、排出姿勢で後部蓋が出口開口の上部近くの回動支点周りで揺動して出口を開放するように構成してあるので、スムーズな刈り草の排出が容易となる。つまり、後部蓋の回動支点近くは、無孔の案内面部分で構成されており、この回動支点近くにおける刈り草の圧密度合いは、回動支点から遠い後部蓋下端近くよりも低くなる傾向がある。したがって、集草容器内において刈り草の堆積物が、後部蓋の下端から上端までほぼ均一に圧密状態となっている場合に比べて、圧密度合いのアンバランスが生じていることによって、刈り草の堆積物が集草容器内部で動き易くなっており、しかも回動支点がわよりも先に開放される量が大きくなる後部蓋の下端側での圧密度合いが高く重くなる傾向によって、その下端側の圧密度合いの高い刈り草が先にズレ動いてスムーズな排出が行われる。
【0011】〔請求項4にかかる発明〕請求項4にかかる発明では、請求項1〜3の構成において、容器本体の上面側の上方を覆う導風カバー、及び後部蓋の上半部を覆う導風ガイドを備え、かつ、前記上面側の導風カバーの左右方向でのほぼ中央位置に、前後方向に沿い、かつ上方へ凸曲した断面形状の突条溝を形成し、前記導風ガイドの左右方向でのほぼ中央位置にも、前記突条溝に引き続く状態で突条溝を形成してある。
【0012】上記のように、導風カバー及び導風ガイドに突条溝を備えることにより、集草容器内の大部分に刈り草が堆積してきたとき、導風カバー及び導風ガイドを容器本体に近接させ過ぎると、ダクトからの排風量が多いと、容器本体と導風カバー及び導風ガイドとの隙間を通って外部へ排出される排風通路が狭くなって通気抵抗が大きくなる傾向があるが、本発明では、前記突条溝が存在することによって、集草容器と導風カバー及び導風ガイドとの間における通路面積を確保し、無用な通気抵抗の増大化を招くことなく円滑な排風を行うことができる。しかも、排風のための突条溝が存在することで、導風カバー及び導風ガイドの保形強度を増大する上でも有効である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態の一例を図面に基づいて説明する。
〔草刈り機の構造〕図1に、本発明に係る集草容器を備えた草刈り機の一例である乗用型のミッドマウント型芝刈り機が示されている。この芝刈り機は、乗用型の走行機体1の前輪2と後輪3との間に、モーア4が昇降操作可能に吊り下げ装着されるとともに、機体後部に平行四連式のリンク機構5介して集草容器6が昇降自在に連結された構造となっている。
【0014】走行機体1の前部にはエンジン7が搭載され、このエンジン7の前部出力軸8から取出された動力がベルト伝動装置9を介して機体前部の下方に配備した作業用動力取出し軸10に伝達され、この作業用動力取出し軸10の動力がモーア4に軸伝達されている。また、ベルト伝動装置9にはテンションクラッチからなる作業クラッチ11が装備されており、この作業クラッチ11は走行機体1における運転座席12の右側に配備された作業クラッチレバー13にワイヤ連係されている。なお、作業クラッチレバー13は、前方操作で「クラッチ入り」、後方操作で「クラッチ切り」となる。
【0015】図2に示すように、モーア4は、3枚の回転ブレード14を左右に並列してデッキ15に収容した構造のものが利用されており、左側2枚の回転ブレード14が時計回りに駆動されるに対して、右側の1枚の回転ブレード14が反時計回りに駆動されることで、刈草がブレード回転によって発生した搬送風に乗ってデッキ15の後部中央近くに形成した出口15Aから排出され、左右の後輪3の間に配備されたダクト16を介して集草容器6に導かれるようになっている。
【0016】前記リンク機構5は上部リンク17、下部リンク18、および、これらの後端同士を連結する縦リンク19からなり、機体後部に連結固定された支持フレーム24における上部に左右2組が連結装備されている。そして、支持フレーム24の下部と下部リンク18とに亘って架設した油圧シリンダ25の伸縮作動によってリンク機構5が平行に昇降駆動されるようになっている。なお、この油圧シリンダ25の後側には、油圧シリンダ25の伸縮に伴って上下動するガード棒35が平行に配備されており、油圧シリンダ25のピストンロッド25aと他物との接触を防止して、ピストンロッド25aが損傷することが防止されている。
【0017】この左右のリンク機構5における各上部リンク17と縦リンク19との連結点aに、前記集草容器6における左右側面の後部に備えた側板26が枢支連結され、集草容器6が前記連結点aを中心にして回動可能に支持されている。
【0018】〔集草容器〕上記のようにリンク機構5に連結された集草容器6は、走行機体1に装備されているモーアから風力搬送されてきた刈草を収集するように走行機体1側の刈草搬送用のダクト16に接続される集草位置と、前記ダクト16から分離された排出位置とにわたって位置移動自在構成してある。この集草容器6は、前記集草位置で走行機体1側に向きダクト16に外嵌して接続される入口開口27とその反対側に向く出口開口28とを備えた箱状の容器本体20と、その容器本体20に形成された出口開口28を開閉自在な後部蓋21とから構成されている。
【0019】前記容器本体20は、箱状の容器本体20の外郭を構成する金属製の容器本体フレーム60と、通風可能な状態で刈草の通過を阻止するように容器本体20の左右側面及び上面に設けた金網あるいはパンチングメタル等からなる多孔面板61とを備えて構成されている。前記容器本体フレーム60は、上下左右の前後方向に沿うフレーム部分が箱状容器外縁の稜線部分を形成するように断面L字状に構成された金属製の前後方向フレーム部分60aと、箱状の容器本体20の矩形状側面に相当する部分で、前側上方の隅から同じ側面で対角位置にある後側下方の隅に向けて筋交い状に延設された補強斜材部分60bとを備えて周枠62部分が構成され、この周枠62の前側で容器本体20の入口開口27を備えた前面を形成する前向き板63と、容器下面側を閉塞する金属製の底板64とを、ボルトナットによる着脱自在な連結、あるいは溶接による接合固定などによって一体化して構成されている。このように構成された容器本体フレーム60の内面側に、前記多孔面板61がボルト・ナットなどの連結手段を用いて着脱自在に装着されている。容器本体20の後端面は、その全体が開放されているとともに、支点b周りに揺動自在な前記後部蓋21で後端面を開閉自在に構成されている。なお、集草容器6の上方は合成樹脂製の導風カバー22で覆われており、容器上面の多孔面板61の通気部から抜け出てくる刈草搬送風を後方に案内して、刈草が周囲に飛散するのを防止するよう構成されている。
【0020】集草容器6の容器本体フレーム60の後部では、上下の前後方向フレーム部分60aに亘って上下側板26が一体的に連結固定されている。この上下側板26から延出したブラケット26aと、リンク機構5における縦リンク19の上方延出端とに亘って油圧シリンダ30が架設されており、この油圧シリンダ30が短縮されることで集草容器6が入口開口27を前にして前後方向に沿った集草姿勢になり、油圧シリンダ30が伸長されることで集草容器6が出口開口28を下方に向けた後ろ下がりの排出姿勢に回動(ダンプ)されるようになっている。つまり、後部蓋21から一体延出された支持アーム21aの先端が、集草容器6の側板26から延出したブラケット26bに、前記支点bを中心に回動可能に連結されるとともに、前記支持アーム21bの中間部位と縦リンク19から突設した支持部19aとに亘って連係リンク31が架設されており、図3に示すように、集草容器6が前後方向に沿う集草姿勢にある時には後部蓋21は閉じ姿勢にあり、図4に示すように、集草容器6が排出姿勢に回動されると、支点bが移動することで相対的に連係リンク31が突き上げられて、後部蓋21が開放されるのである。
【0021】前記後部蓋21は、集草容器6が集草位置にある状態でダクト16に対向する上方箇所に設けられた無孔の案内面部分21Aと、その下方で刈草の通過を阻止しながら通気可能であるように、下半部にのみパンチングメタルもしくは金属網が張られた多孔面部分21Bとを備えており、図6に矢印群で送風方向を示すように、ダクト16から勢いよく容器内に吹き出された刈草を後部蓋21の上半部の内面に凹曲面形状に形成された無孔の案内面部分21Aで受け止めて下向きに案内し、下半部に設けられた多孔面部分21Bから搬送風が排出されるよう構成されている。また、この後部蓋21の上部後側には、容器閉塞状態にある時に前記導風カバー22で後方に案内された刈草搬送風を下向きに案内する合成樹脂製の導風ガイド23が一体的に連設され、前記集草容器6の回動に連動して後部蓋21とともに自動的に作動するように構成されている。
【0022】前記導風カバー22及び導風ガイド23は、図5及び6に示すように、導風カバー22の左右方向でのほぼ中央位置に、前後方向に沿い、かつ上方へ凸曲した断面形状の突条溝22aを形成し、前記導風ガイド23の左右方向でのほぼ中央位置にも、前記突条溝22aに引き続く通路を形成するように、前端側が前記突条溝22a部分の外側に重なる相似形断面の突条溝23aを形成してある。この突条溝22a及び突条溝23aが存在することによって、集草容器6内の大部分に刈り草が堆積してきて、刈り草堆積部分の上面と導風カバー22内面との間隔が狭くなってきたとき、ダクト16からの排風は容器本体20上面と突条溝22a及び突条溝23aとの間に形成される通路を通って、集草容器6内に刈り草がほぼ満杯になるまで通気抵抗の大幅増大を招くことなく排出されることになる。
【0023】〔別実施形態〕次に、本発明の別の実施形態を列記する。
[ 1] 集草容器を適用する草刈り機としては、実施の形態で示したミッドマウント型式のモーアに限らず、フロントマウント型式のモーアを採用したものであってもよい。
[ 2] 回動させて持ち上げ排出姿勢とした後の出口開口13の開放は、回動と同時に駆動力で開放されるものに限らず、回動とは無関係にして、人為的な操作で出口開口13の開放をロックする操作と、そのロックを解除する操作で行うものでも良い。
[ 3] 多孔面板としては、所要の強度を有した金属板製のものに限らず、合成樹脂製板状のものでもよく、また、その多孔面の開口孔径の変更は、多孔面板を取り外して別の開口孔寸法を有した多孔面板に取り替えるのみならず、大きい開口孔寸法の多孔面板に重ねて小さい開口孔寸法の板面材を取り付けるなどによって開口孔寸法を変更するものであってもよい。
[ 4] 補強用斜材部分は、実施の形態で示したように、集草容器の前側上方の隅から同じ側面で対角位置にある後側下方の隅に向けて筋交い状に延設されたものに限らず、前側下方の隅から同じ側面で対角位置にある後側上方の隅に向けて筋交い状に延設されたもの、あるいは、前側上下の各隅部から対角位置の後側上下の隅に向けて筋交い状に延設するなど、適宜の構成を採用することができる。
[ 5] 後部蓋に形成される多孔面部分は、後部蓋の無孔の案内面部分を構成する金属板の下部に小孔を形成したものでも、後部蓋の無孔の案内面部分を構成する金属板とは別体で構成されたパンチングプレート、または網を着脱自在に構成したものであってもよい。
【0024】
【発明の効果】請求項1のように構成したことにより、入口開口に比べて開口寸法の設定に制約がなく、開口寸法を入口開口に比べて大きく設定することのできる出口開口を利用してスムーズな刈草排出が可能となると共に、トラック荷台やプラットフォーム等の、機体から若干離れた高い位置にも良好に刈草を排出し易い利点がある。そして、刈り草搬送用ダクトからの搬送風によって送り込まれる刈り草を、集草容器内部空間の上部箇所に相当する後部蓋上半部では無孔の案内面部分によって受け、これを下方の多孔面部分側へと案内し、刈り草が集草容器下面と後部蓋とで構成される後部下方の隅角部近くから堆積され始めるようにしたので、刈り草搬送風に混入する小石などによって集草容器の耐久性が低下することを回避できるとともに、集草容器の後部下方の隅角部に空隙部が生じることによる容器充填状態が不十分となる問題を回避し、容器内空間を有効に利用した刈草収容を行い得る効果がある。
【0025】請求項2のように、刈り草搬送用ダクトに対向する箇所の後部蓋の上半部に、高強度に構成することが容易な無孔の案内面部分を構成したことにより、ダクトから吹き出す搬送風に乗る飛散物として、刈り草だけではなく、小石などの比較的硬い物体が混入している場合であっても、これらとの接触による損耗を回避し、集草容器の耐久性の向上を図ることができる。しかも無孔の案内面が凹曲面形状であることにより、刈り草の案内もスムーズに行える利点がある。
【0026】請求項3のように、排出姿勢で後部蓋が出口開口の上部近くの回動支点周りで揺動して出口を開放するように構成してあるので、集草容器内において刈り草の堆積物が、後部蓋の下端から上端までほぼ均一に圧密状態となっている場合に比べて、圧密度合いのアンバランスが生じていることによって、刈り草の堆積物が集草容器内部で動き易くなっており、しかも回動支点がわよりも先に開放される量が大きくなる後部蓋の下端側での圧密度合いが高く重くなる傾向によって、その下端側の圧密度合いの高い刈草部分が先にズレ動き、スムーズな刈り草の排出が容易となる。
【0027】請求項4のように、導風カバー及び導風ガイドに突条溝を備えることにより、集草容器内の大部分に刈り草が堆積してきた場合にも、集草容器と導風カバー及び導風ガイドとの間における通路面積を確保し、無用な通気抵抗の増大化を招くことなく円滑な排風を行うことができる。しかも、排風のための突条溝が存在することで、導風カバー及び導風ガイドの保形強度を増大する上でも有効である。
【出願人】 【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
【出願日】 平成13年2月14日(2001.2.14)
【代理人】 【識別番号】100107308
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎
【公開番号】 特開2002−238322(P2002−238322A)
【公開日】 平成14年8月27日(2002.8.27)
【出願番号】 特願2001−37134(P2001−37134)