| 【発明の名称】 |
刈払機 |
| 【発明者】 |
【氏名】藁科 誠
【氏名】内谷 博明
【氏名】佐々木 英志
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| 【要約】 |
【課題】刈払機におけるバー状ハンドルからグリップへ伝わる振動を、簡単な構成でより低減できること。
【解決手段】刈払機10は、パイプ状の操作杆に駆動軸を通し、この駆動軸を操作杆の一端に設けた原動機で回転させることで、操作杆の他端に設けた刈刃を回転させるものである。操作杆の途中にバー状のハンドル18をハンドルホルダ19で固定し、このハンドル18の先端部にグリップ20,30を設けた。ハンドル18の固定点PL1,PR1から先端PL2,PR2までのハンドル質量にグリップ20,30の質量を加えた質量和の重心GL,GRに、グリップ20,30を取付けた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 パイプ状の操作杆に駆動軸を通し、この駆動軸を操作杆の一端に設けた原動機で回転させることで、操作杆の他端に設けた刈刃を回転させる形式の刈払機であって、前記操作杆の途中にバー状のハンドルを固定し、このハンドルの先端部にグリップを設けた刈払機において、前記ハンドルの固定点から先端までのハンドル質量に前記グリップの質量を加えた質量和の重心又は重心近傍に前記グリップを取付けたことを特徴とする刈払機。 【請求項2】 前記グリップは、前記ハンドルに取付ける部分を除いて、他の部分がハンドルに触れないようにする逃げ部を設けたことを特徴とする請求項1記載の刈払機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、刈払機のハンドルに取付けるグリップの取付構造の改良に関する。 【0002】 【従来の技術】田畑の畦等における雑草は病害虫の巣になりやすいことから、年に数回は刈る必要がある。この作業は重労働であることから、様々な機械が提案され、実用に供されている。そのような機械のうち、刈払機は小型で取扱いが容易であることから、多く用いられている。刈払機としては例えば、特開昭61−231039号公報「振動吸収グリップ」(以下、「従来の技術■」と言う。)や実開昭51−144446号公報「刈払機におけるハンドルの防振装置」(以下、「従来の技術■」と言う。)が知られている。 【0003】上記従来の技術■は、同公報の第2図に示される通り、パイプ状の操作杆5(番号は公報に記載されたものを引用した。以下同じ。)に駆動軸を通し、この駆動軸を操作杆5の一端に設けた原動機3で回転させることで、操作杆5の他端に設けた刈刃4を回転させるようにしたというものである。作業者は肩に刈払機を吊り下げ、操作杆5の途中に設けたバー状ハンドルのグリップ1,1を握って操作杆5を前後左右に振ることで、刈刃4にて雑草を刈ることができる。さらに上記従来の技術■は、グリップ1,1を粘弾性体とすることで、振動吸収を図ったものである。 【0004】上記従来の技術■は、同公報の第5図に示される通り、刈払機におけるバー状ハンドル2,2の先端1,1にグリップ6,6を設けたというものである。グリップ6の構造としては、同公報の第1図及び第3図に示される通り、バー状ハンドル2の先端1から細長い芯杆5を延し、芯杆5に筒状のグリップ6をスライド可能に嵌合し、芯杆5とグリップ6との間にスプリング又はスポンジ等の防振体9を介在させるようにしたというものである。防振体9によって、バー状ハンドル2の長手方向の振動吸収を図ったものである。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ところで近年、農作業における労働環境をより一層改善することが求められている。刈払機においても作業者の負担を軽減する上で、バー状ハンドルからグリップに伝わる振動を、より低減するという要求が高まっている。 【0006】これに対して上記従来の技術■は、バー状ハンドルに粘弾性体のグリップ1,1を取付けたものであるから、ある程度の振動の低減が期待できるものの、弾力性だけに依存するので限界がある。また上記従来の技術■は、バー状ハンドル2の長手方向の振動を防振体9で吸収するものであるから、同方向の振動についてはある程度の低減が期待できるものの、異なる方向の振動低減にはほとんど期待できない。しかも上記従来の技術■は複雑な構造である。 【0007】そこで本発明の目的は、刈払機におけるバー状ハンドルからグリップへ伝わる振動を、簡単な構成でより低減できる技術を提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために請求項1は、パイプ状の操作杆に駆動軸を通し、この駆動軸を操作杆の一端に設けた原動機で回転させることで、操作杆の他端に設けた刈刃を回転させる形式の刈払機であって、操作杆の途中にバー状のハンドルを固定し、このハンドルの先端部にグリップを設けた刈払機において、ハンドルの固定点から先端までのハンドル質量にグリップの質量を加えた質量和の重心又は重心近傍にグリップを取付けたことを特徴とする。 【0009】振動が伝わる棒状部材に節や鍔があると、その部分だけ振幅が小さくなる現象は知られている。本発明者等は、このような現象を発揮することが棒状部材の重心又はその近傍にも存在することを見出した。そこで請求項1では、質量和の重心又は重心近傍にグリップを取付けたので、ハンドルからグリップへ伝わる振動の振幅は極めて小さい。このようにして、バー状のハンドルからグリップへ伝わる振動を、極めて簡単な構成で、より一層低減させることができる。 【0010】請求項2は、グリップに、ハンドルに取付ける部分を除いて、他の部分がハンドルに触れないようにする逃げ部を設けたことを特徴とする。ハンドルに取付ける部分から外れた部位では、ハンドルにグリップが触れない。このため、ハンドルからグリップへ大きい振幅の振動が伝わることはない。従って、バー状ハンドルからグリップへ伝わる振動を低減した状態で、維持することができる。 【0011】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。図1は本発明に係る刈払機の側面図である。刈払機10は、パイプ状の操作杆11に駆動軸12を通し、この駆動軸12を操作杆11の一端13に設けた原動機14で回転させることで、操作杆11の他端15に設けた刈刃16を回転させる形式の刈払機である。さらに刈払機10は、操作杆11の途中である長手中央部17にハンドル18を平面視十文字を呈するようにハンドルホルダ19で固定したものである。原動機14はエンジン又は電動モータである。 【0012】図2は図1の2−2線断面図である。パイプ材や丸棒等のバー状のハンドル18は正面視略U字状を呈し、中央部を操作杆11に取付けるとともに左右に延びる1本のパイプ材又はバー部材からなり、左右の先端にグリップ(左のグリップ20及び右のグリップ30)を設けたものである。右のグリップ30は原動機14を制御するスロットルレバー41やロックレバー42を備える操作部である。 【0013】図3は本発明に係る刈払機の使用状態を示す説明図である。作業者Mは、操作杆11の長手途中に備える肩掛け用吊りベルト43を肩に掛けることで刈払機10を吊り下げることができる。そして、左右のグリップ20,30を握って操作杆11を前後左右に振りながら、原動機14で刈刃16を回転させることで、雑草grを刈ることができる。 【0014】ところで、原動機14の回転に伴って発生した振動は、ハンドル18から左右のグリップ20,30を介して作業者Mに伝わる。特に、原動機14で駆動軸12を介して刈刃16を回転させるものであるから、操作杆11からハンドル18を介してグリップ20,30に伝わる振動は、一般に回転方向の振幅が大きい。このため、この方向の振動をできるだけ抑制することが好ましい。本発明はこのような振動を低減させるようにしたものである。以下、この点について説明する。 【0015】図4は本発明に係るハンドル並びにグリップの正面図兼作用図であり、上記図2に対応させて表したものである。ここで、左右のグリップ20,30の取付位置について説明する。先ず、ハンドル18の左半分を考える。ハンドルホルダ19に対するハンドル18の左の固定点PL1から左の先端PL2までのハンドル質量をmL1(以下、「左ハンドル質量mL1」と言う。)とし、左のグリップ20の質量をmL2(以下、「左グリップ質量mL2」と言う。)とする。左ハンドル質量mL1に左のグリップ質量mL2を加えた、左の質量和はmL3である(mL3=mL1+mL2)。左の質量和mL3の重心はGLである。本発明は、左の質量和mL3の重心GL又は重心GLの近傍に左のグリップ20を取付けたことを特徴とする。 【0016】次に、ハンドル18の右半分を考える。ハンドルホルダ19に対するハンドル18の右の固定点PR1から右の先端PR2までのハンドル質量をmR1(以下、「右ハンドル質量mR1」と言う。)とし、右のグリップ30の質量をmR2(以下、「右グリップ質量mR2」と言う。)とする。右ハンドル質量mR1に右グリップの質量mR2を加えた、右の質量和はmR3である(mR3=mR1+mR2)。右の質量和mR3の重心はGRである。本発明は、右の質量和mR3の重心GR又は重心GRの近傍に右のグリップ30を取付けたことを特徴とする。 【0017】なお、右グリップ質量mR2は、左グリップ質量mL2よりも大きい。左のグリップ20はロックレバー42等の操作部材を備えるので、比較的大型で重いからである。このため、右の質量和mR3の重心GRは左の質量和mL3の重心GLよりもハンドルホルダ19から離れた位置にある。 【0018】操作杆11(図2参照)にバー状のハンドル18の中央部を固定したので、このハンドル18の左先端部に左のグリップ20を設けた構造体、及び、ハンドル18の右先端部に右のグリップ30を設けた構造体は、片持ち梁と見做すことができる。本発明は、これら片持ち梁の重心GL,GR又は重心GL,GRの近傍にグリップ20,30を取付けたものである。 【0019】一般に、振動が伝わる棒状部材に節や鍔があると、その部分だけ振幅が小さくなる現象は知られている。本発明者等は、このような現象を発揮することが棒状部材の重心又はその近傍にも存在することを見出した。なお、曲線VLi,VRiは、ハンドル18の概略の振動波形を模式的に表したものである。 【0020】本発明は、重心GL,GR又は重心GL,GRの近傍にグリップ20,30を取付けたので、ハンドル18からグリップ20,30へ伝わる振動の振幅は極めて小さい。このようにして、バー状ハンドル18からグリップ20,30へ伝わる振動を、より一層低減させることができる。しかも、ハンドル18からグリップ20,30へ伝わる振動を低減させる構成は、重心GL,GR又は重心GL,GRの近傍にグリップ20,30を取付けるだけであるから、極めて簡単な構成である。振動低減のための特別の部品を設ける必要がないので、刈払機10の軽量化並びに低価格化を図ることができる。 【0021】さらにまた本発明は、左右のグリップ20,30に、ハンドル18に取付ける部分25,35を除いて、他の部分26,36がハンドル18に触れないようにする逃げ部29,39を設けたことを特徴とする。ハンドル18に取付ける部分25,35から外れた部位では、ハンドル18にグリップ20,30が触れない。このため、ハンドル18からグリップ20,30へ大きい振幅の振動が伝わることはない。従って、バー状ハンドル18からグリップ20,30へ伝わる振動を低減した状態で、維持することができる。逃げ部29,39の詳細については後述する。 【0022】図5(a),(b)は本発明に係る左のグリップの構成図であり、(a)は左のグリップの断面構造を示し、(b)は(a)のb−b線断面構造を示す。(b)に示すように左のグリップ20は、ハンドル18を挟み込むようにした2分割グリップであり、第1グリップ半体21と第2グリップ半体22とを重ね合わせて上下2個のビス23,24にて固定したものである。 【0023】さらに左のグリップ20は、左の質量和mL3の重心GL(図4参照)において、ハンドル18に下のビス24にて取付ける部分25を除いて、他の部分26がハンドル18に触れないようにする逃げ部29・・・(・・・は複数を示す。以下同じ。)を設けたものである。詳しくは、ハンドル18に取付ける部分25は、第1・第2グリップ半体21,22のうちハンドル18の外周面に挟み込むように当たる内周面である。ハンドル18に開けた貫通孔27に通した下のビス24で、ハンドル18及び第1・第2グリップ半体21,22を共締めすることにより、ハンドル18に左のグリップ20を取付けることができる。 【0024】一方、第1・第2グリップ半体21,22は、長手方向に一定の間隔を有してハンドル18の外周面に対向する、複数の環状リブ28・・・を一体に形成したものである。ハンドル18の外周面と環状リブ28・・・の先端との間の隙間が、逃げ部29・・・である。このように左のグリップ20は、ハンドル18に取付ける部分25を除いて、他の部分26がハンドル18に触れない。上記図4に示す右のグリップ30についても同様の構成であり、説明を省略する。 【0025】なお、上記本発明の実施の形態において、ハンドル18はバー状であればよく、形状、寸法、材質、操作杆11に対する固定構造は任意である。また、グリップ20,30の形状、寸法、材質、ハンドル18に対する固定構造は任意である。 【0026】 【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮する。請求項1は、操作杆にバー状のハンドルを固定した刈払機において、ハンドルの固定点から先端までのハンドル質量にグリップの質量を加えた質量和の重心又は重心近傍にグリップを取付けたことを特徴とする。振動が伝わる棒状部材に節や鍔があると、その部分だけ振幅が小さくなる現象は知られている。本発明者等は、このような現象を発揮することが棒状部材の重心又はその近傍にも存在することを見出したものである。 【0027】請求項1は、質量和の重心又は重心近傍にグリップを取付けたので、ハンドルからグリップへ伝わる振動の振幅を極めて小さくすることができる。しかも、ハンドルからグリップへ伝わる振動を低減させる構成は、質量和の重心又は重心近傍にグリップを取付けるだけであるから、極めて簡単な構成であり、コストダウンになる。このようにして、バー状ハンドルからグリップへ伝わる振動を、極めて簡単な構成で、より一層低減させることができる。 【0028】請求項2は、グリップに、ハンドルに取付ける部分を除いて、他の部分がハンドルに触れないようにする逃げ部を設けたので、ハンドルに取付ける部分から外れた部位では、ハンドルにグリップが触れないようにすることができる。このため、ハンドルからグリップへ大きい振幅の振動が伝わることはない。従って、ハンドルからグリップへ伝わる振動を低減した状態で、維持することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005326 【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年2月7日(2001.2.7) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100067356 【弁理士】 【氏名又は名称】下田 容一郎 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−233223(P2002−233223A) |
| 【公開日】 |
平成14年8月20日(2002.8.20) |
| 【出願番号】 |
特願2001−31493(P2001−31493) |
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