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【発明の名称】 刈払機のハンドルホルダー構造
【発明者】 【氏名】藁科 誠

【氏名】内谷 博明

【氏名】佐々木 英志

【要約】 【課題】

【解決手段】ハンドルホルダー19は、第1・第2ホルダー部材31,32と、ボルト33とからなり、第1ホルダー部材31に、操作杆挿通孔35と、溝36と、ハンドル受け溝38と、を設け、第2ホルダー部材32に、くさび部41と、ハンドル押え溝42と、を設け、くさび部を溝に挿入することで、第1ホルダー部材を操作杆11に固定でき、ハンドル受け溝とハンドル押え溝とでハンドル18を挟持することで、ハンドルを第1ホルダー部材に固定するようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 パイプ状の操作杆に駆動軸を通し、この駆動軸を操作杆の一端に設けた原動機で回転させることで、操作杆の他端に設けた刈刃を回転させる形式の刈払機で、前記操作杆の途中にパイプ又はバーからなるハンドルを固定するハンドルホルダーにおいて、このハンドルホルダーは、分離可能な第1・第2ホルダー部材並びにこれらを結合する複数本のボルトとからなり、前記第1ホルダー部材に、前記操作杆を挿通させる操作杆挿通孔と、この操作杆挿通孔に沿って形成した溝と、前記操作杆挿通孔に直交させるとともに、前記ハンドルの全周のほぼ1/2をカバーするハンドル受け溝と、を設け、前記第2ホルダー部材に、前記溝に挿入するくさび部と、前記ハンドル受け溝に対向させるとともに、前記ハンドルの全周のほぼ1/2をカバーするハンドル押え溝と、を設け、前記くさび部を前記溝に挿入することで、第1ホルダー部材を操作杆に固定でき、このような第1ホルダー部材のハンドル受け溝と前記第2ホルダー部材のハンドル押え溝とでハンドルを挟持することで、ハンドルを第1ホルダー部材に固定するようにしたことを特徴とする刈払機のハンドルホルダー構造。
【請求項2】 前記第2ホルダー部材は、原動機側から第1ホルダー部材へ取付けることを特徴とする請求項1記載の刈払機のハンドルホルダー構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は刈払機のハンドルホルダー構造に関する。
【0002】
【従来の技術】刈払機のハンドルホルダー構造には、例えば、実公平6−5699号公報「刈払機の操作ハンドル取付け構造」や■実公平1−32511号公報「ハンドル取付装置」に示されたものがある。
【0003】上記■の技術は、同公報の第1図によれば、上固定金具6a(符号は公報記載のものを流用した。以下同様。)のボルト孔14,14に固定ボルト15,15を通し、下固定金具6bのネジ孔13,13に捩じ込むだけで、操作杆3、右・左操作ハンドル5a,5bを共締めすることができ、容易に固定することができるというものである。また、上記■では、上固定金具6aの受孔9に右・左操作ハンドル5a,5bの基部を挿入し、座金11をすり割部10に差し込み、座金11の外れ止め凸部11b,11bを右・左操作ハンドル5a,5bの嵌合部12,12に嵌合することで、操作ハンドルの回動や抜け落ちを防止することができる。
【0004】上記■の技術は、同公報の第2図によれば、ドライブシヤフト6を挿通したアウタパイプ4にハンドル取付装置8の下側ブラケット9をブラケツト12及びボルト13で取付け、下側ブラケット9にハンドルバー7をハンドル取付装置8の上側ブラケツト10及び締付ボルト11A,11B(第3図)で取付けたもので、上側ブラケツト10の一方に係合フック10Bを形成し、他方を締付ボルト11A,11Bで締付けるので、一方と他方との間で締付け力のアンバランスが発生せず、ハンドルバー7を強固に取付けることができるというものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記■は、右・左操作ハンドル5a,5bを操作する際の荷重が直接固定ボルト15,15に作用する構造であり、この場合、固定ボルト15,15を太くするか、ボルトの本数を増すことになり、刈払機の重量は増加する。従って、刈払機を長時間肩に掛けたときの疲れ具合や振り回しの容易性など刈払機の操作性が低下する。また、組立ての際に、座金11に右・左操作ハンドル5a,5bの嵌合部12,12を各々嵌め込む必要があり、かつ、座金11をボルト孔にも一致させる必要があり、組立てに手間がかかる。
【0006】上記■は、アウタパイプ4側の取付けにボルト13を用い、ハンドルバー7側の取付けに締付ボルト11A,11Bを用いた構造であり、ハンドルバー7を取付けるためのボルトの本数が多く、刈払機の重量は増加する。従って、ハンドル取付装置の軽量化は図り難い。
【0007】そこで、本発明の目的は、ハンドルホルダーの軽量化を図ることができ、生産効率の向上を図ることができる刈払機のハンドルホルダー構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために請求項1では、パイプ状の操作杆に駆動軸を通し、この駆動軸を操作杆の一端に設けた原動機で回転させることで、操作杆の他端に設けた刈刃を回転させる形式の刈払機で、操作杆の途中にパイプ又はバーからなるハンドルを固定するハンドルホルダーにおいて、ハンドルホルダーは、分離可能な第1・第2ホルダー部材並びにこれらを結合する複数本のボルトとからなり、第1ホルダー部材に、操作杆を挿通させる操作杆挿通孔と、この操作杆挿通孔に沿って形成した溝と、操作杆挿通孔に直交させるとともに、ハンドルの全周のほぼ1/2をカバーするハンドル受け溝と、を設け、第2ホルダー部材に、溝に挿入するくさび部と、ハンドル受け溝に対向させるとともに、ハンドルの全周のほぼ1/2をカバーするハンドル押え溝と、を設け、くさび部を溝に挿入することで、第1ホルダー部材を操作杆に固定でき、このような第1ホルダー部材のハンドル受け溝と第2ホルダー部材のハンドル押え溝とでハンドルを挟持することで、ハンドルを第1ホルダー部材に固定するようにしたことを特徴とする。
【0009】操作杆にハンドルホルダーを介してハンドルを固定する。このとき、ハンドルを第1・第2ホルダー部材に挟めた上で、第1・第2ホルダー部材をボルト締めするが、操作杆とハンドルホルダーとは、くさび部を溝に圧入することによる、くさび作用で固定する。
【0010】すなわち、操作杆にハンドルホルダーを固定するための専用のボルトを省略することができる。この結果、ボルト数が半減し、部品コスト及び組立て工数を下げることができる。
【0011】請求項2では、第2ホルダー部材は、原動機側から第1ホルダー部材へ取付けることを特徴とする。作業者は、刈払う草などの対象に向って操作杆を前進させると、この動作によりハンドルホルダーへ前傾の力が作用する。この結果、第1・第2ホルダー部材を連結するボルトには、引張り力が作用せず、ボルトを小径にすることができ、ハンドルホルダーの小型化を図ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。図1は本発明に係るハンドルホルダー構造を用いた刈払機の側面図であり、刈払機10は、パイプ状の操作杆11に駆動軸12を通し、この駆動軸12を操作杆11の一端13に設けた原動機14で回転させることで、操作杆11の他端15に設けた刈刃16を回転させる形式のもので、操作杆11の途中である中央部17にハンドル18を十文字を呈するようにハンドルホルダー19で固定したものである。21は、肩掛け用吊りベルトを取付けるための吊り金具である。
【0013】図2は図1の2−2線断面図であり、操作杆11にハンドル18をハンドルホルダー19で固定したことを示す。ハンドル18は、パイプ又はバーからなるハンドル本体22の左端23に左グリップ24を設け、右端25に操作部26を設けたものである。操作部26は、原動機14の回転数を制御するスロットルレバー27を有する。なお、スロットルレバー27に連結した図示せぬワイヤはハンドルホルダー19側に沿わせて原動機14に連結する。
【0014】ハンドルホルダー19は、分離可能な第1ホルダー部材31と、第2ホルダー部材32(図3参照)と、これらの第1・第2ホルダー部材31,32を結合する4本のボルト33・・・(・・・は複数を示す。以下同様。)とからなる。これらを次図で具体的に説明する。
【0015】図3は本発明に係るハンドルホルダーの分解図であり、第1ホルダー部材31、第2ホルダー部材32及びボルト33・・・を示す。第1ホルダー部材31は、操作杆11を挿通させる操作杆挿通孔35と、この操作杆挿通孔35に沿って形成した溝36(図4参照)と、操作杆挿通孔35に直交させるとともに、ハンドル18の全周37のほぼ1/2をカバーするハンドル受け溝38と、を設けたもので、ハンドル受け溝38を刈刃16(図1参照)側に配置したものである。39・・・は、めねじである。
【0016】第2ホルダー部材32は、第1ホルダー部材31の溝36に挿入するくさび部41と、第1ホルダー部材31のハンドル受け溝38に対向させるとともに、ハンドル18の全周37のほぼ1/2をカバーするハンドル押え溝42と、を設けたもので、ハンドル押え溝42を原動機14(図1参照)側に配置したものである。43・・・はわずかに長い長孔、44は分割面である。くさび部41は、くさび面45と、このくさび面45の裏側に形成した操作杆当接部46とからなる。
【0017】図4は本発明に係る第1ホルダー部材の斜視図であり、第1ホルダー部材31の操作杆挿通孔35及び溝36を示す。47は、分割面である。操作杆挿通孔35は、操作杆11の外周51のほぼ1/2をカバーする操作杆受け溝52を有する。溝36は、操作杆受け溝52の対向側に傾斜面53を形成したものである。
【0018】図5は図2の5−5線断面図であり、第2ホルダー部材32の長孔43・・・にボルト33・・・を通し、ボルト33・・・を第1ホルダー部材31のめねじ39・・・に捩じ込み、第1ホルダー部材31のハンドル受け溝38と第2ホルダー部材32のハンドル押え溝42とでハンドル18を挟持し、ハンドル18を第1ホルダー部材31に固定したことを示す。
【0019】図6は図2の6−6線断面図であり、操作杆挿通孔35に操作杆11を通し、溝36にくさび部41を挿入し、操作杆11に第1ホルダー部材31を固定したことを示す。
【0020】以上に述べた刈払機のハンドルホルダー構造の作用を次に説明する。図7(a),(b)は本発明に係るハンドルホルダー構造の作用図である。(a)において、操作杆11にハンドルホルダー19を介してハンドル18を組付ける。組付けに用いるハンドルホルダー19は、第1・第2ホルダー部材31,32と、4本のボルト33・・・とからなるので、部品点数は極めて少ない。
【0021】組付ける際には、操作杆11に第1ホルダー部材31の操作杆挿通孔35を矢印■の如く組付け、上方のハンドル受け溝38にハンドル18を矢印■の如く当て、ハンドル18に第2ホルダー部材32のハンドル押え溝42を矢印■の如く当てるとともに、下方の溝36にくさび部41を嵌め込み、4本のボルト33・・・を捩じ込むだけでよい。すなわち、ハンドル18を第1・第2ホルダー部材31,32に挟めた上で、第1・第2ホルダー部材31,32をボルト締めする。
【0022】(b)において、操作杆11とハンドルホルダー19とは、くさび部41を溝36に圧入することによる、くさび作用で固定する。具体的には、ボルト33・・・を捩じ込むと、ボルトの軸力Fによって、第2ホルダー部材32は第1ホルダー部材31側(矢印■の方向)にスライドし、第2ホルダー部材32のくさび部41は溝36の傾斜面53を滑りつつ、スライドする。その結果、第2ホルダー部材32は操作杆11に直交する矢印■方向に移動するので、操作杆当接部46が操作杆11を押付け、第1・第2ホルダー部材31,32を操作杆11に固定することができる。
【0023】その際、第2ホルダー部材32がスライドすることによってハンドル押え溝42でハンドル18を押付けつつ、ハンドル受け溝38との間でハンドル18を挟持することができる。このように、操作杆11にハンドルホルダー19を固定するための専用のボルトを省略することができる。この結果、ボルト数が半減し、部品コスト及び組立て工数を下げることができる。また、ボルト33・・・のみで操作杆11に対しての固定と、ハンドル18の固定とを同時に実施するので、取付けに手間がかからない。従って、生産効率の向上を図ることができる。
【0024】さらに、ボルト33・・・は操作杆11に対しての固定と、ハンドル18に対しての固定とを兼ねるので、ハンドルホルダーの軽量化を図ることができる。その上、ボルト33・・・は操作杆11に対しての固定と、ハンドル18に対しての固定とを兼ねるので、分解や再組立てに手間がかからず、組立て性や整備性の向上を図ることができる。
【0025】一方、第1ホルダー部材31のハンドル受け溝38によってハンドル18の全周のほぼ1/2をカバーし、第2ホルダー部材32のハンドル押え溝42によってハンドル18の全周のほぼ1/2をカバーするので、ハンドル受け溝38並びにハンドル押え溝42が刈り払い作業の際に、操作杆11に作用する重量Wを矢印■,■の如く伝達し、ボルト33・・・には重量Wによる引張り力が直接作用しない。その結果、ボルトの直径を小さく設定したり、ボルトの本数を少なくすることができる。従って、ハンドルホルダー19の軽量化を図ることができる。
【0026】図に示すように、第2ホルダー部材32は、原動機14(図1参照)側から矢印■の如く第1ホルダー部材31へ取付けるので、図に示していない作業者が刈払う草などの対象に向って操作杆11を前進させて、ハンドルホルダー19へ前傾の力が作用しても、第1・第2ホルダー部材31,32を連結するボルト33・・・には、引張り力が作用せず、ボルトを小径にすることができ、ハンドルホルダーの小型化を図ることができる。
【0027】尚、本発明の実施の形態に示した図3のハンドル受け溝38及びハンドル押え溝42に溝や凹部を形成してもよい。ボルトの本数は4本に限定しない。
【0028】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮する。請求項1では、パイプ状の操作杆の一端に設けた原動機で他端に設けた刈刃を回転させる形式の刈払機で、操作杆の途中にハンドルを固定するハンドルホルダーは、分離可能な第1・第2ホルダー部材並びにこれらを結合する複数本のボルトとからなり、第1ホルダー部材に、操作杆を挿通させる操作杆挿通孔と、この操作杆挿通孔に沿って形成した溝と、操作杆挿通孔に直交させるとともに、ハンドルの全周のほぼ1/2をカバーするハンドル受け溝と、を設け、第2ホルダー部材に、溝に挿入するくさび部と、ハンドル受け溝に対向させるとともに、ハンドルの全周のほぼ1/2をカバーするハンドル押え溝と、を設け、くさび部を溝に挿入することで、第1ホルダー部材を操作杆に固定でき、このような第1ホルダー部材のハンドル受け溝と第2ホルダー部材のハンドル押え溝とでハンドルを挟持することで、ハンドルを第1ホルダー部材に固定するようにした。このとき、ハンドルは第1・第2ホルダー部材に挟めた上で、第1・第2ホルダー部材をボルト締めするが、操作杆とハンドルホルダーとは、くさび部を溝に圧入することによるくさび作用で固定する。すなわち、操作杆にハンドルホルダーを固定するための専用のボルトを省略することができ、ボルト数が半減し、ハンドルホルダーの軽量化を図ることができる。また、ボルト数が半減するので、部品コスト及び組立て工数を下げることができる。
【0029】さらに、くさび部を溝に挿入することで、第1ホルダー部材を操作杆に固定でき、このような第1ホルダー部材のハンドル受け溝と第2ホルダー部材のハンドル押え溝とでハンドルを挟持することで、ハンドルを第1ホルダー部材に固定するようにしたので、第1・第2ホルダー部材を結合するボルトは操作杆に対する固定と、ハンドルに対する固定とを兼ねることができ、操作杆にハンドルを固定するのに手間がかからない。従って、生産効率の向上を図ることができる。
【0030】請求項2では、第2ホルダー部材は、原動機側から第1ホルダー部材へ取付けるので、作業者が刈払う草などの対象に向って操作杆を前進させてハンドルホルダーへ前傾の力が作用しても、第1・第2ホルダー部材を連結するボルトには、引張り力が作用せず、ボルトを小径にすることができ、ハンドルホルダーの小型化を図ることができる。
【出願人】 【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
【出願日】 平成13年1月24日(2001.1.24)
【代理人】 【識別番号】100067356
【弁理士】
【氏名又は名称】下田 容一郎 (外1名)
【公開番号】 特開2002−218813(P2002−218813A)
【公開日】 平成14年8月6日(2002.8.6)
【出願番号】 特願2001−15365(P2001−15365)