| 【発明の名称】 |
コンバインの動力伝達機構 |
| 【発明者】 |
【氏名】久保 誠二
【氏名】小郷 浩行
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| 【要約】 |
【課題】時間当たり収穫量の少ないとき、特に刈取穀物条列の終端での機体回行時において、人手を要することなく、いわゆる3番ロスを抑制する。
【解決手段】エンジン39から発出された動力伝達経路40を走行部1と脱穀部14等とに分岐させたコンバインにおいて、脱穀選別部9で処理される時間当たり穀物量の大小に関連して脱穀選別部9の空気選別及び揺動選別併用装置15に入力される回転速度を大小に変化させるものとした回転速度変更手段43を設ける。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 エンジンから発出された動力伝達経路を走行部と脱穀部や選別部等に分岐させたコンバインにおいて、脱穀選別部で処理される時間当たり穀物量の大小に関連して脱穀選別部の空気選別及び揺動選別併用装置に入力される回転速度を大小に変化させるものとした回転速度変更手段を設けたことを特徴とするコンバインにおける動力伝達機構。 【請求項2】 エンジンから発出された動力伝達経路を走行部と選別部等に分岐させたコンバインにおいて、フィードチェンで搬送される時間当たり穀物量の大小、及び又は、排藁チェンで搬送される時間当たり排藁量の大小に関連して空気選別及び揺動選別併用装置に入力される回転速度を大小に変化させるものとした回転速度変更手段を設けたことを特徴とするコンバインにおける動力伝達機構。 【請求項3】 回転速度変更手段が、フィードチェンで搬送される時間当たり穀物量の大小を検出するためのセンサと、排藁チェンで搬送される時間当たり排藁量の大小を検出するためのセンサとの双方或いは何れかを備えると共に、前記センサの双方或いは何れかの検出情報に関連して空気選別及び揺動選別併用装置に入力される回転速度を大小に変化させる無段変速装置を備えてなることを特徴とする請求項2記載のコンバインにおける動力伝達機構。 【請求項4】 空気選別及び揺動選別併用装置が唐箕ファンを備えると共に、この唐箕ファンの空気吸引口の開口面積が、フィードチェンで搬送される時間当たり穀物量の大小、及び又は、排藁チェンで搬送される時間当たり排藁量の大小に関連して入力される回転速度を大小に変更される構成であることを特徴とする請求項2又は3記載のコンバインにおける動力伝達機構。 【請求項5】 エンジンから発出された動力伝達経路を走行部と選別部等に分岐させたコンバインにおいて、脱穀選別部で処理される時間当たり穀物量の大小を検出するためのセンサと、このセンサの変位に連動されるワイヤと、このワイヤの変位量に関連してプーリの実効径を変化させることにより脱穀選別部の空気選別及び揺動選別併用装置に入力される回転速度を大小に変化させるものとした伝動ベルト式無段変速装置とを設けたことを特徴とするコンバインにおける動力伝達機構。 【請求項6】 エンジンから発出された動力伝達経路を走行部と脱穀部等に分岐させたコンバインにおいて、脱穀選別部で処理される時間当たり穀物量の大小を検出するためのセンサと、このセンサの変位に連動されるワイヤと、このワイヤの変位量に関連して伝動ベルトのテンションを変更させることにより脱穀選別部の空気選別及び揺動選別併用装置に入力される回転速度を大小に変化させるものとした伝動ベルト式無段変速装置とを設けたことを特徴とするコンバインにおける動力伝達機構。 【請求項7】 エンジンから発出された動力伝達経路を走行部と脱穀部等に分岐させたコンバインにおいて、脱穀選別部で処理される時間当たり穀物量の大小を検出するためのセンサと、このセンサの変位に連動されるワイヤと、プーリの断面v形のベルト溝の一方又は双方の可動側壁部のベルト溝巾方向位置を前記ワイヤの変位に関連させて変更させることにより脱穀選別部の空気選別及び揺動選別併用装置に入力される回転速度を大小に変化させるものとした伝動ベルト式無段変速装置とを設けたことを特徴とするコンバインにおける動力伝達機構。 【請求項8】 エンジンから発出された動力伝達経路を走行部と脱穀部等に分岐させたコンバインにおいて、脱穀選別部で処理される時間当たり穀物量の大小を検出するためのセンサと、このセンサの変位に連動して作動するモータやシリンダなどのアクチュエータと、このアクチュエータの作動量に関連してプーリの実効径を変化させることにより脱穀選別部の空気選別及び揺動選別併用装置に入力される回転速度を大小に変化させるものとした伝動ベルト式無段変速装置とを設けたことを特徴とするコンバインにおける動力伝達機構。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、コンバインにおける動力伝達機構に関する。 【0002】 【従来の技術】エンジンから発出された動力伝達経路を走行部と脱穀選別部とに分岐させた構造のコンバインは存在している。この種のコンバインでは、エンジンの回転は走行部に伝達されて機体を走行移動させる一方、脱穀選別部には走行部を経ることなく伝達されて揺動選別盤や唐箕ファンなどを駆動するものとなる。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記した従来のコンバインにおいては、収穫中における時間当たり収穫量や機体走行速度の大小とは無関係に脱穀選別部の選別装置が一定速度で駆動されるのであり、従って時間当たり収穫量の少ないとき、特に刈取穀物の植生条列の終端での機体回行時において選別装置の駆動速度が相対的に過大となり、いわゆる3番ロスが多くなるのである。本発明は上記問題点に合理的に対処し得るものとしたコンバインにおける動力伝達機構を提供することを目的とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明では次のようになす。即ち、請求項1に記載した発明では、エンジンから発出された動力伝達経路を走行部と脱穀部等に分岐させたコンバインにおいて、脱穀選別部で処理される時間当たり穀物量の大小に関連して脱穀選別部の空気選別及び揺動選別併用装置に入力される回転速度を大小に変化させるものとした回転速度変更手段を設ける。 【0005】この発明によれば、脱穀選別部で処理される時間当たり穀物量が小になると、空気選別及び揺動選別併用装置に入力される回転速度が自動的に小となり、穀物の精粒が機外へ無駄に放出される現象(いわゆる三番ロス)が人手を要することなく阻止される。 【0006】請求項2に記載した発明では、エンジンから発出された動力伝達経路を走行部と選別部等に分岐させたコンバインにおいて、フィードチェンで搬送される時間当たり穀物量の大小、及び又は、排藁チェンで搬送される時間当たり排藁量の大小に関連して空気選別及び揺動選別併用装置に入力される回転速度を大小に変化させるものとした回転速度変更手段を設ける。 【0007】この発明によれば、フィードチェンで搬送される時間当たり穀物量が小となったり、或いは、排藁チェンで搬送される時間当たり排藁量が小となったとき、空気選別及び揺動選別併用装置に入力される回転速度が自動的に小となり、請求項1記載の発明に準じた作用が人手を要することなく得られるものとなる。この際、フィードチェンで搬送される時間当たり穀物量の大小や、排藁チェンで搬送される時間当たり排藁量の大小は従来のコンバインの構造を利用することにより容易に把握されるものである。 【0008】この発明は次のように具体化することができるのであり、即ち、請求項3に記載したように、回転速度変更手段が、フィードチェンで搬送される時間当たり穀物量の大小を検出するためのセンサと、排藁チェンで搬送される時間当たり排藁量の大小を検出するためのセンサとの双方或いは何れかを備えると共に、前記センサの双方或いは何れかの検出情報に関連して空気選別及び揺動選別併用装置に入力される回転速度を大小に変化させる無段変速装置を備えた構成となす。 【0009】このようにすれば、空気選別及び揺動選別併用装置が、フィードチェンで搬送される時間当たり穀物量の大小や、排藁チェンで搬送される時間当たり排藁量の大小に対応した最適速度の回転を入力され、空気選別及び揺動選別併用装置で処理される穀物量の大小に拘わらず、効率的な選別作用が得られるようになる。 【0010】また請求項4に記載したように、空気選別及び揺動選別併用装置が唐箕ファンを備えると共に、この唐箕ファンの空気吸引口の開口面積が、フィードチェンで搬送される時間当たり穀物量の大小、及び又は、排藁チェンで搬送される時間当たり排藁量の大小に関連して入力される回転速度を大小に変更される構成となす。 【0011】このようにすれば、空気選別及び揺動選別併用装置がフィードチェンで搬送される時間当たり穀物量の大小や、排藁チェンで搬送される時間当たり排藁量の大小に対応した最適速度の回転を入力され、また唐箕ファンがその空気吸引口の開口面積を選別装置で処理される穀物量の大小に関連した最適大きさとなされることにより最適強さの選別風を生じさせ、従って空気選別及び揺動選別併用装置の選別作用が一層最適化される。 【0012】請求項5に記載した発明では、エンジンから発出された動力伝達経路を走行部と脱穀部等とに分岐させたコンバインにおいて、脱穀選別部で処理される時間当たり穀物量の大小を検出するためのセンサと、このセンサの変位に連動されるワイヤと、このワイヤの変位量に関連してプーリの実効径を変化させることにより脱穀選別部の空気選別及び揺動選別併用装置に入力される回転速度を大小に変化させるものとした伝動ベルト式無段変速装置とを設ける。この発明によれば、比較的安価で電気を使用しない簡易な構造により、請求項1記載の発明と同様な作用が得られるものとなる。 【0013】請求項6に記載した発明では、エンジンから発出された動力伝達経路を走行部と脱穀部等に分岐させたコンバインにおいて、脱穀選別部で処理される時間当たり穀物量の大小を検出するためのセンサと、このセンサの変位に連動されるワイヤと、このワイヤの変位量に関連して伝動ベルトのテンションを変更させることにより脱穀選別部の空気選別及び揺動選別併用装置に入力される回転速度を大小に変化させるものとした伝動ベルト式無段変速装置とを設ける。この発明によっても、電気を使用しない比較的安価で簡易な構造により、請求項1記載の発明と同様な作用が得られるものとなる。 【0014】請求項7に記載した発明では、エンジンから発出された動力伝達経路を走行部と脱穀部等に分岐させたコンバインにおいて、脱穀選別部で処理される時間当たり穀物量の大小を検出するためのセンサと、このセンサの変位に連動されるワイヤと、プーリの断面v形のベルト溝の一方又は双方の可動側壁部のベルト溝巾方向位置を前記ワイヤの変位に関連させて変更させることにより脱穀選別部の空気選別及び揺動選別併用装置に入力される回転速度を大小に変化させるものとした伝動ベルト式無段変速装置とを設ける。 【0015】この発明によっても、電気を使用しない比較的安価で簡易な構造により、請求項1記載の発明と同様な作用が得られるものとなる。この際、脱穀選別部の空気選別及び揺動選別併用装置に入力される回転速度はプーリのベルト溝に掛け回される伝動ベルトのテンションに必ずしも影響されないものとなる。 【0016】さらに請求項8に記載した発明では、エンジンから発出された動力伝達経路を走行部と脱穀部等に分岐させたコンバインにおいて、脱穀選別部で処理される時間当たり穀物量の大小を検出するためのセンサと、このセンサの変位に連動して作動するモータやシリンダなどのアクチュエータと、このアクチュエータの作動量に関連してプーリの実効径を変化させることにより脱穀選別部の空気選別及び揺動選別併用装置に入力される回転速度を大小に変化させるものとした伝動ベルト式無段変速装置とを設ける。 【0017】この発明によれば、請求項1記載の発明と同様な作用が得られるものとなる。この際、伝動ベルト式無段変速装置は静油圧式の無段変速装置に較べて安価に形成されるものであり、またセンサとアクチュエータとは必ずしもワイヤで連係される必要のないものである。 【0018】 【発明の実施の形態】図1は本発明に係るコンバインを示す側面図、図2は前記コンバインのフィードチェン周辺を示す側面図、図3は前記コンバインの回転速度変更手段を示す図、図4は前記コンバインの動力伝達経路を示す説明図である。 【0019】本発明に係るコンバインの概要について説明すると、図1に示すように、左右一対の走行クローラからなる走行部1を備え、この走行部1に機台2を支持させ、機台2前部には刈取部3を前方張出状の上下変位可能に設け、また機台2上方の前部右側に操縦操作レバー4や主変速操作レバー5及び運転席6等からなる操縦部7を設け、前部左側に穀稈縦搬送部8を設け、また機台2上方でこの穀稈縦搬送部8の後方に脱穀選別部9及び排藁処理部10を設けると共に、操縦部7の後方に穀粒タンク11を設けている。12は排藁搬送部であり、13は穀粒タンク11内の穀粒を外方へ排出するための排出オーガである。 【0020】穀物の収穫においては、走行部1で圃場を走行しつつ、刈取部3で圃場に植生した穀稈を刈り取り、この刈り取った穀稈を穀稈縦搬送部8で脱穀選別部9まで搬送し、ここで刈取穀稈の脱穀処理を行い、こうして脱穀された穀物の穀粒は穀粒タンク11内に蓄積させ、一方では、脱穀選別部9から送り出された排藁を排藁処理部10で寸断する等して圃場へ排出するように作動する。 【0021】上記脱穀選別部9についてさらに詳細に説明すると、次のとおりである。即ち、図1及び図2に示すように、脱穀選別部9は脱穀部14と空気選別及び揺動選別併用装置(以下単に、「選別部」という)15からなっており、脱穀部14は扱室16内に扱胴17を軸架して、この扱胴17の左側部に沿わせてフィードチェン18を設け、扱室16の右寄り後部に処理胴室19を形成し、この処理胴室19内に処理胴20を軸架するほか、扱胴17の下方に受け網21を張架したものとなされている。選別部15は受け網21の下方から後方へ向けて形成されていて、揺動選別盤22を前後揺動駆動可能に装設すると共に、揺動選別盤22の下方にその前方から順に、斜め後上方へ風を送り出すものとした唐箕ファン23、一番樋内に落下した穀粒を穀粒タンク11内へ送り込むための一番コンベア24、二番樋内に落下した穀粒を処理胴室19に還元するものとした二番コンベア25を設けるほか、扱室16後部の選別空間にこの選別空間内の塵埃を吸引排出するための吸排塵ファン26を設けたものとなされている。 【0022】フィードチェン18の周辺構造について説明すると、図2に示すように、複数の案内車27に案内された無端状のフィードチェン18の搬送部18aの上側に扱室16の覆い壁に固定された藁押さえ台28があり、この藁押さえ台28に案内棒部材29及び圧縮スプリング30を介して前後方向へ長い藁押さえ板31を上下変位自在で下方へ付勢した状態に装着している。そして、藁押さえ台28の前部にはこれと同体状に支持された支点軸32を介しガイドホルダ33を揺動可能に支持させ、このガイドホルダ33に供給ガイド34を装着している。 【0023】上記フィードチェン18は穀稈縦搬送装置8で搬送された刈取穀稈の株元をその搬送部18aの前部上面に受け取って後方へ搬送するものとなされ、供給ガイド34はこのフィードチェン18による搬送初期の株元を押圧するものとなされ、藁押さえ板31は供給ガイド34を通過した後に脱穀部14で脱穀処理される藁の株元を押圧するものとなされており、また供給ガイド34及び藁押さえ板31はフィードチェン18で搬送される時間当たり穀稈量の大小に応じて上下変位するようになされている。 【0024】排藁搬送部12は扱室16から送り出された排藁を排藁処理部10まで搬送するためのもので、排藁の株元を挟持搬送するものとした図3Aに示す排藁株元搬送装置35と排藁先端部を搬送するものとした図示しない排藁先部搬送装置からなっている。排藁株元搬送装置35は脱穀選別部9の覆い壁に支持され一定軌道上を周回移動される無端状の排藁チェン36と、このチェン36の搬送部36aの下面に対向状に沿わせて配置した排藁受け棒37とを備えており、この排藁受け棒37は前後箇所に固着された起立部材38、38を介して上下変位自在に且つ図示しないスプリングの弾力で上方へ付勢された状態に支持されている。 【0025】この排藁株元搬送装置35はフィードチェン18の搬送終端に達した排藁を排藁チェン36と排藁受け棒37との間に受け取り、その後、排藁チェン36がそれを送り移動させ、排藁チェン36の搬送終端から排藁処理部10に落下させるものであり、この際、排藁受け棒37は排藁株元搬送装置35の搬送する時間当たり排藁量の大小に応じて上下変位するものとなされている。 【0026】次に上記コンバインの動力伝達経路について説明する。図4に示すように、機台2上の適所に設けられたエンジン39から動力伝達経路40を発出させ、この動力伝達経路40は走行部1と、脱穀選別部9と、排出オーガ13とに分岐させてある。走行部1に供給されたエンジン39の回転はミッションケース41を経て前記走行クローラ1を回転させるようになしてある。この際、走行クローラ1の回転速度はミッションケース41により任意大きさに変更される。 【0027】脱穀選別部9に供給されたエンジン39の回転は選別部15の唐箕ファン23と脱穀部14の扱胴17とに伝達され、次に唐箕ファン23からフィードチェン18、一番コンベア24及び、揺動選別盤22を揺動駆動するための揺動駆動軸42に伝達され、この後、フィードチェン18から刈取部9へ、そして一番コンベア24から二番コンベア25へ伝達され、また扱胴17から処理胴20を経て排藁チェン36に伝達されるようになっている。 【0028】以上に説明したコンバインの構造は公知のものと実質的な差違はない。次にこのコンバインの特徴的構成について説明する。図3及び図4等に示すように、選別部15に入力されるエンジン回転を変更させるための回転速度変更手段43が形成してある。この回転速度変更手段43は、排藁チェン36で搬送される時間当たり排藁量の大小を検出するためのセンサ44と、このセンサ44の検出情報に関連して選別部15に入力されるエンジン回転の速度を大小に変化させる無段変速装置45を備えてなる。 【0029】上記センサ44は脱穀選別部9の覆い壁に支軸46を設け、この支軸46に鈎形の揺動部材47を枢着し、この揺動部材47の一端部aを排藁受け棒37の起立部材38に係合させ、他端部bを出力部となした機械式のものとなしてある。 【0030】上記無段変速装置45は伝動ベルト式となされてあって、エンジン回転を伝達される原動側プーリ48と、脱穀選別部9の入力軸に固定された従動側プーリ49とを備え、これらプーリ48、49に断面v形の伝動ベルト50を掛け回すと共に、この伝動ベルト50にテンションを付与するためのテンションプーリ51を支点軸52回りへの揺動変位可能に支持したプーリ支持アーム53を設け、且つ、図3Bに示すように原動側プーリ48のベルト溝cの断面形状をv形となし、このベルト溝cの一側壁部48aをベルト溝巾方向への変位自在になすと共にこの一側壁部48aを圧縮スプリング54により他側壁部48bに近接する側へ付勢してあり、且つ、プーリ支持アーム53が矢印側d1へ揺動されると伝動ベルト50のテンションが減少して原動側プーリ48の有効径が増大し、逆にプーリ支持アーム53が矢印側d2へ揺動されると伝動ベルト50のテンションが増大して原動側プーリ48の有効径が減少するものとなされている。 【0031】前記センサ44の出力部bと無段変速装置45のプーリ支持アーム53とはワイヤ55を介して連動連結し、排藁受け棒37が降下変位したときプーリ支持アーム53が矢印側d1へ揺動し、逆に排藁受け棒37が上昇変位したときプーリ支持アーム53が矢印側d2へ揺動するようになしてある。さらに、このワイヤ55は唐箕ファン23の吸引口の開口面積を変更させるためのファン開口面積変更手段56の入力部にも連係させてあって、排藁受け棒37が降下変位したとき前記開口面積が増大され、逆に排藁受け棒37が上昇変位したとき前記開口面積が減少されるようになしてある。 【0032】上記のように構成した本発明に係るコンバインによる穀物収穫作業中では、一般に、エンジン39の回転速度は一定に保持されるのであり、また刈取作物の実りむらやコンバインの運転状況により脱穀選別部9で処理される時間当たり穀物量は大小に変化するものとなる。 【0033】この時間当たり穀物量の大小に関連して、排藁株元搬送装置35により搬送される排藁量は大小に変化するのであり、この排藁量が大であるときは、排藁受け棒37が大きく降下変位され、従ってプーリ支持アーム53が矢印側d1へ揺動変位されて、伝動ベルト50のテンションが減少される。この減少により、原動側プーリ48の有効径が大となり、これにより原動側プーリ48の回転速度が一定であるにも拘わらず、従動側プーリ49の回転速度が大となり、脱穀選別部9に入力されるエンジン回転の速度は大となる。そして、これに関連して唐箕ファン23の空気吸引口の開口面積も大となる。この結果、唐箕ファン23の選別風や、揺動選別盤22の揺動速度などが大となり、選別部15内の大量の穀物は適当な選別作用を受けるものとなる。 【0034】一方、排藁株元搬送装置35により搬送される排藁量が小であるときは、排藁受け棒37が大きく上昇変位されて、プーリ支持アーム53が矢印側d2へ揺動変位され、伝動ベルト50のテンションが増大される。この増大により、原動側プーリ48の有効径が小となり、これにより原動側プーリ48の回転速度が一定であるにも拘わらず、従動側プーリ49の回転速度が小となり、脱穀選別部9に入力されるエンジン回転の速度は小となる。そして、これに関連して唐箕ファン23の空気吸引口の開口面積も小となる。この結果、唐箕ファン23の選別風や、揺動選別盤22の揺動速度なども小となり、選別部15内の小量の穀物は適度な選別作用を受けるものとなり、いわゆる3番ロスは生じないのである。 【0035】次に上記コンバインの変形例について説明する。 (1) 図3に示すように、前記センサ44の代わりに電気式センサ44Aを設けると共にこのセンサ44Aから発せられる電気情報に関連して作動されるモータやシリンダなどのアクチュエータ57を設け、このアクチュエータ57でローラ支持アーム53を揺動させるようになすこともできる。この際、電気式センサ44Aは排藁チェン36で搬送される排藁量に応じて傾斜変位される接触子58と、この接触子58の変位を認識して前記排藁量に対応した電気情報を発出するものとした検出要部59とを有するものとなす。 【0036】(2) 無段変速装置45のプーリ支持アーム53に何らの制御力をも付与せず伝動ベルト50にスプリンブなどによる適当なテンションを付与するのみとなしておき、一方では図3Bに示すように支点軸60回りへ揺動される鈎形の揺動部材61を設け、この揺動部材61の一端eを原動側プーリ48のプーリ溝cの一側壁部48aに結合し、他端fに前記ワイヤ55を結合させるようになしてもよい。上記他端fにワイヤ55を結合しないでモータやシリンダなどのアクチュエータ62を結合し、原動側プーリ48の一側壁部48aをアクチュエータ62により変位させるようになすこともできる。 【0037】(3) 原動側プーリ48のプーリ溝cの一側壁部48aのみをプーリ溝巾方向へ変位させることに代えて、プーリ溝cの他側壁部48bをも一側壁部48aに関連させて変位させることにより原動側プーリ48の有効径を変化させるようになすことも差し支えない。 【0038】(4) 前記センサ44、44Aの代わりに、図2に示すように、上記電気式センサ44Aに準じたセンサ44Bをフィードチェン18の近傍に設け、このセンサ44Bでローラ支持アーム53を揺動させるようになすこともできる。この際、センサ44Bは脱穀選別部9内で処理される時間当たり穀物量の大小をフィードチェン18で搬送される藁量で判断するものである。このセンサ44Bは前記センサ44と同様に機械式のものとなしても差し支えない。 【0039】(5) 排藁チェン36近傍に設けたセンサ44又は44Aと、フィードチェン18近傍に設けたセンサ44Bとの双方の検出情報に関連させて無段変速装置45を変速制御するようになすこともできる。この場合は、例えば排藁チェン36近傍に設けたセンサ44又は44Aと、フィードチェン18近傍に設けたセンサ44Bとからなる二つのセンサの検出情報のうち藁量が大である方の検出情報に基づいて無段変速装置45を変速制御するようになす。 【0040】(6) 無段変速装置45は上記したベルト式のものに代えて、静油圧式変速装置(いわゆるHST)のような他の方式のものとなすことも差し支えない。 【0041】 【発明の効果】上記した本発明によれば、時間当たり穀物収穫量の少ないとき、特に刈取穀物の植生条列の終端での機体回行時において、穀物の精粒が過大な選別風や選別揺動作用により機外へ無駄に放出される現象(いわゆる3番ロス)を機械的且つ効率的に阻止することができるのである。 【0042】請求項2の発明によれば、従来のコンバインに存在するフィードチェンや排藁チェンを利用することで比較的容易に請求項1記載の発明の効果を得ることができる。 【0043】請求項3の発明によれば、フィードチェンで搬送される時間当たり穀物量の大小や、排藁チェンで搬送される時間当たり排藁量の大小に対応した最適速度の回転を選別装置に入力して適当な強さの選別風や揺動選別盤の揺動速度を得ることができ、選別装置で処理される穀物量の大小に拘わらず、効率的な選別処理を行わせることができる。 【0044】請求項4の発明によれば、選別装置で処理される穀物量の大小に拘わらず唐箕ファンの空気吸引口の開口面積を最適大きさとなして、選別装置の選別処理を一層効率的となすことができる。 【0045】請求項5の発明によれば、電気を使用しない比較的安価で簡易な構造により、請求項1記載の発明の効果を得ることができる。 【0046】請求項6の発明によれば、伝動ベルトのテンションを制御することにより比較的簡易に請求項1記載の発明の効果を得ることができる。 【0047】請求項7の発明によれば、プーリのベルト溝巾を変化させるため、伝動ベルトのテンションに必ずしも影響されない比較的安価で簡易な構造により、請求項1記載の発明の効果を得ることができる。 【0048】請求項8の発明によれば、センサとアクチュエータとを結ぶためのワイヤを使用しないでも、請求項1記載の発明の効果を得ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005164 【氏名又は名称】セイレイ工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年1月17日(2001.1.17) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2002−209423(P2002−209423A) |
| 【公開日】 |
平成14年7月30日(2002.7.30) |
| 【出願番号】 |
特願2001−8564(P2001−8564) |
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