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【発明の名称】 草刈機
【発明者】 【氏名】丹治 光彦

【氏名】新古 忠之

【氏名】早田 裕光

【氏名】中村 正美

【要約】 【課題】労力及びコツを必要とせず、遠隔操作によって少なくとも機体本体の旋回可能な草刈機を提供することである。

【解決手段】エンジンと刈取部と左右走行車輪とから構成される機体本体にハンドル基部を形成し、該ハンドル基部に左右及び上下方向に回転可能にハンドルを取り付けた草刈機であって、少なくとも機体本体の左右旋回操作は遠隔操縦により制御されることを特徴とする草刈機である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 エンジンと刈取部と左右走行車輪とから構成される機体本体にハンドル基部を形成し、該ハンドル基部に左右及び上下方向に回転可能にハンドルを取り付けた草刈機であって、少なくとも機体本体の左右旋回操作は遠隔操縦により制御されることを特徴とする草刈機。
【請求項2】 前記遠隔操縦は、ハンドル基部に設けた制御部により制御されることを特徴とする請求項1に記載の草刈機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、畦や農道等の草刈り作業を行う歩行型の草刈機に関するものである。
【0002】 【従来の技術】従来より、畦や農道等の草刈り作業を行うために歩行型の草刈機が各種提案されている。例えば、特開平10−150824号公報或いは特開平10−210834号公報に開示されている歩行型草刈機においては、歩行輪の上にエンジンとハンドルを配置し、この機体を操向操作するために設けられているハンドルは、左右方向及び上下方向にのみ回動調整可能に構成され、直進走行に身長や作業に合わせて、ハンドルの左右角度や上下角度を作業前に調製していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような従来技術において、作業行程の終端で草刈機を旋回させるためには、作業者がハンドルを握ったまま作業者自ら転回しつつ草刈機も旋回させて進行方向に向ける操作を必要としていた。そして、このような旋回操作においては、作業者が機体本体を支えるため、労力を必要とするので疲れ易く、また、旋回操作にコツを必要とするので、旋回操作技術の習得に経験を要するという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上のような問題を解決すべくなされたもので、労力やコツ等を必要とせず、作業者の手元にある送信器等のスイッチを介して遠隔操縦による旋回可能な草刈機を提供することにある。すなわち、エンジンと刈取部と左右走行車輪とから構成される機体本体にハンドル基部を形成し、該ハンドル基部に左右及び上下方向に回転可能にハンドルを取り付けた草刈機であって、少なくとも機体本体の左右旋回操作は遠隔操縦により制御されることを特徴とする草刈機である。また、遠隔操縦は、ハンドル基部に設けた制御部により制御されることを特徴とする草刈機である。
【0005】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図面に示す実施例に基づいて説明する。図1は、草刈機の全体斜視図、図2は、同じく平面図、図3は、同じく側面図、図4は、同じく正面図である。草刈機(1)は、機体本体を車輪(17L)(17R)及びゲージ輪(25)の3輪で支えるよう構成され、該機体本体後部にはミッションケース(10)が配設され、該ミッションケース(10)上にエンジン(11)が搭載されている。前記エンジン(11)へはその後方の燃料タンク(19)より給油され、ミッションケース(10)は機体左右両側方に延出されてエンジン(11)からの動力を車輪(17L)(17R)等へ伝達している。また、エンジン(11)の前方の機体本体前部よりハンドル杆(31)を立設し、その後端に操作部(3)を配設し、機体左右旋回操作並びに草刈り操作等を行っている。
【0006】図4に示すように、前記ミッションケース(10)の左右中途部より下方に刈刃駆動軸(12L)(12R)を突出してブレード刃またはディスク刃から成る刈刃(13L)(13L)(13R)(13R)をそれぞれ上下に固定し、該刈刃(13L)(13L)(13R)(13R)の上方及び側方をカバー(14)で覆って刈取部を構成している。
【0007】また、図3に示すように、前記カバー(14)の両側面における前部を後下方に切欠して傾斜部(14a)(14a)を形成し、該傾斜部(14a)(14a)よりそれぞれゴム等の弾性体(141L)(141R)を垂設し、さらに、該刈刃カバー(14)の前端及び後端にそれぞれフェンダ(142L)(142R)(143)が垂設されている。
【0008】このような構成により、雑草が繁茂する畝で除草する場合に、フェンダ(142L)(142R)(143)により泥等の刈取部(2)内への侵入を防止し、さらに、刈取部(2)内へその側方、または下方より侵入しようとする石や木材に対しては弾性体(141L)(141R)が歪んで、刈刃カバー(14)本体の破損を防止することができる。さらに、地面より石等が突出していたとしても、刈刃カバー(14)の傾斜部(14a)(14a)及び弾性体(141L)(141R)に案内されながら、草刈機(1)は難なく石を乗り越えることができる。
【0009】そして、図2及び図3に示されるように、ミッションケース(10)の外側に走行ケース(16L)(16R)の上部を固設し、該走行ケース(16L)(16R)を後下方へ突出させている。
【0010】このようにして、前記エンジン(11)の出力軸(111)がミッションケース(10)内に挿入・変速されて、刈刃(13L)(13R)及び車輪(17L)(17R)が駆動される構成とし、また、ミッションケース(10)内には操向手段として図示されないシフタクラッチを介して、旋回操作レバー(4L)(4R)の操作で動力を切り換えて左右操向を行うように構成されている。
【0011】また、図2及び図3に示すように、前記ミッションケース(10)の左右中央前部よりアーム(21)が前方へ延出され、該アーム(21)前端に略円筒形状のゲージ輪支持ホルダ(22)を設け、該ゲージ輪支持ホルダ(22)内に上下方向にゲージ輪支持パイプ(26)を嵌挿し、さらにゲージ輪支持パイプ(26)内にゲージ輪回動シャフト(27)を嵌挿している。そして、前記ゲージ輪回動シャフト(27)下端よりゲージ輪フレーム(28)を垂設し、該ゲージ輪フレーム(28)下端で安定輪となるゲージ輪(25)を回動自在に軸支している。このように、ゲージ輪(25)はゲージ輪支持パイプ(26)を中心に前後左右に回動し、所謂、キャスター輪として構成されている。
【0012】また、ゲージ輪支持パイプ(26)の側面には上下方向にピン孔(26a)(26a)・・・が配列され、該ピン孔(26a)(26a)・・・の一つに左右方向からインデックスピン(29)を嵌め込み、ゲージ輪(26)を適正高さに調節してゲージ輪支持ホルダー(22)に固定している。こうして、作業時にはゲージ輪(26)は前後左右に回動して、草刈機(1)の移動を容易にしている。
【0013】そうして、前記刈刃駆動軸(12L)(12R)の前方位置であって、前記アーム(21)の前後中央よりハンドル基部(32)が突設され、該ハンドル基部(32)上にハンドル杆(31)が上下回動可能、且つ、左右回動可能に取り付けられる。該ハンドル杆(31)の後部に操作部(3)を設け、各操作レバーを配置している。
【0014】前記操作部(3)は、ハンドル(30)、旋回操作レバー(4L)(4R)、ハンドル回動レバー(5)、ハンドル上下レバー(6)、アクセルレバー(7)等により構成されている。ハンドル(30)はパイプを平面視「0」字状に曲げたループ形状で、該ハンドル(30)をハンドル杆(31)後端部に横設し、該ハンドル(30)の直下方には、該ハンドル(30)と略同形にパイプを「0」字状に曲げたアクセルレバー(7)を配設する。該アクセルレバー(7)の前部パイプ部の左右中央より前方に基部(7a)を突出させ、該基部(7a)をハンドル杆(31)後端部に上下回動可能に取り付ける。
【0015】図5は、ハンドル操作部に遠隔操縦の制御部及びバック速レバーを設けた側面断面図、図6は、遠隔操縦の送信器の平面図である。図5に示すように、操作コラム(3c)内部には、遠隔操縦の送信器(Tr)から送信された制御信号を受信する受信器を備えた制御部(Cr)が内蔵され、該制御部(Cr)は、図示しないシフタクラッチを操作する旋回操作レバー(4L)(4R)のワイヤ(3z)(3z)を制御するモーター(Ml)(Mr)の駆動制御するものである。前記送信器(Tr)には、草刈機(1)の走行操作を切換える直進・中立・後進操作レバー(Sr)及び正逆転操作スイッチ(SW1)(SW2)等が配置されている。なお、(At)は受信用アンテナである。また、モータ(Ml)(Mr)の駆動軸先端部には伸縮自在なシリンダ(Sl)(Sr)が操作コラム(3c)内に左右対称に配置され、その先端はハンドルコラム(3c)内の後述する当接片(3x)(3x)に固着されている。
【0016】また、操作部(3)の終端部に設けられた操作コラム(3c)の長孔(3s)にはバック速レバー(Br)が挿嵌され、該レバー(Br)の一端には平板状の制御板(3k)が取着され、常時は左右両旋回操作レバー(4L)(4R)の制御バー(4s)(4s)に当接されている。さらに、操作コラム(3c)の稍先端下部には、左右に分割された回転パイプ(3m)(3m)が回動自在に固定軸(3n)に嵌合されている。そして、左右回転パイプ(3m)(3m)には放射状に当接片(3x)(3x)が立設され、該当設片(3x)(3x)とは略180度相対してワイヤ接続片(3y)(3y)が各々立設されている。
【0017】以上のような構成により、畦の法面等の傾斜部分の草刈作業を行う場合、機体本体のハンドル(30)を握ることなく、機体より離隔された位置で、操縦者が手元にある送信器(Tr)により所望の旋回方向或いは直進、後退等の制御信号を発信し、該発信信号は御部(Cr)内の受信器に受信される。前記受信信号に基づいて、制御部(Cr)はモータ(Ml)(Mr)の駆動軸先端部のシリンダ(Sl)(Sr)を各別に操作し、該シリンダ(Sl)(Sr)先端部に連結されている当接片(3x)(3x)を介してワイヤ(3z)(3z)を牽引し、左右旋回操作を行うのである。また、遠隔操作による機体本体の前進、後退については、従来から慣用されているリモコン操作方式を用い、操作ミッションケース(10)内のウォーム、ウォームホイール、チェーン等を作動すべく制御部(Cr)内に設けた制御回路を介して遠隔制御されるのはいうまでもない。
【0018】上記の説明は、電波による無線操縦方式の例であるが、送信器及び受信器を所定長さのケーブルで接続した有線操縦方式によっても無線操縦方式と同等の作用効果を奏するものである。これにより、従来のように、草刈機の旋回操作において、作業者が機体本体を支えるための労力或いは旋回操作に必要とするコツを必要とせずに、機体本体から離隔した位置で遠隔操縦により、容易に機体本体の旋回操作が得られるので、作業効率の向上に寄与し、かつ、作業の安全性が得られるのである。
【0019】
【発明の効果】以上のように、本発明の草刈機において、請求項1のものによれば、少なくとも機体本体の左右旋回操作は、作業者の手元送信器により、遠隔操縦されるので、作業者は機体本体を支えることなく、左右旋回時の労力及びコツ等を必要とせず簡単に操作ができるので、作業効率が向上し、かつ、作業の安全性が得られる。また、請求項2のものによれば、遠隔操縦は、ハンドル基部に設けたモータにより制御されるので、簡単な構成で確実な遠隔操作が得られる。
【出願人】 【識別番号】000006851
【氏名又は名称】ヤンマー農機株式会社
【出願日】 平成12年11月2日(2000.11.2)
【代理人】 【識別番号】100090893
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 敏
【公開番号】 特開2002−136211(P2002−136211A)
【公開日】 平成14年5月14日(2002.5.14)
【出願番号】 特願2000−335643(P2000−335643)