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【発明の名称】 刈払機の接地円板構造
【発明者】 【氏名】西出 政幸

【要約】 【課題】刈刃を固定する接地円板の取付孔が形成された中央部分から外周部分の分離および飛散を防止し、また、該分離および飛散を事前に感知して安全を確保でき、さらにまた、前記接地円板の交換時期を容易に知ることができる刈払機の接地円板を提供する。

【解決手段】中央部に取付孔2が形成され、その周囲にドーナツ状の接地膨出部3が形成された接地円板1であり、前記ドーナツ状の接地膨出部3の一部分に凹部4を形成してなり、好ましくは、前記凹部4が複数個形成され、さらに好ましくは、前記複数個の凹部4を均等間隔に配置してなる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 中央部に取付孔が形成され、その周囲にドーナツ状の接地膨出部が成形された接地円板であり、前記ドーナツ状の接地膨出部の一部分に凹部を形成したことを特徴とする刈払機の接地円板構造。
【請求項2】 前記凹部が複数個であることを特徴とする請求項1に記載の刈払機の接地円板構造。
【請求項3】 前記複数個の凹部を均等間隔に配置したことを特徴とする請求項2に記載の接地円板構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、刈払機の刈刃を固定する円板(以下「接地円板」と言う。)の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】刈払機は、図3に示すように、原動機として小型空冷2サイクル等のエンジン本体11と、該エンジン本体11から延長された伝動軸12と、該伝動軸12を内蔵した操作桿13と、それらの先端に設けられた歯車室14と、該歯車室14から突出させられた回転軸15と、該回転軸15の先端に取り付けられた刈刃16と、前記操作桿13の適位置に設けられた操作ハンドル17等によって構成されている。そして、前記回転軸15の先端に取り付けられる刈刃16は、従来、前記接地円板とナットにより着脱自在に固定されている(実公平2−6735号参照)。
【0003】前記接地円板として、軽量化、コストダウンのために、金属、プラスチック等により、中央部に取付孔を形成し、その周囲にドーナツ状の接地膨出部を形成した中空状の接地円板も提案されている。
【0004】前記中空状の接地円板においては、前記ドーナツ状の接地膨出部の頂部が、地面と接触および回転させられることにより摩耗が進行し、前記取付孔が形成された中央部分から前記ドーナツ状の接地膨出部の外周部分が分離し、周囲に飛散して危険を伴う場合があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記事情に鑑み、前記取付孔が形成された中央部分からの前記外周部分の分離および飛散を防止し、さらに該分離および飛散を事前に感知して安全を確保でき、さらにまた、接地円板の交換時期を容易に知ることができる刈払機の接地円板を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため、請求項1に示す刈払機の接地円板は、中央部に取付孔が形成され、その周囲にドーナツ状の接地膨出部が形成された接地円板であり、前記ドーナツ状の接地膨出部の一部分に凹部を形成したものである。
【0007】この請求項1によれば、長期間の作業により前記ドーナツ状の接地膨出部の頂部が地面との接触により摩耗させられて薄板化した場合にも、前記凹部は摩耗させられることなく連結状態が保たれ突然の分離及び飛散が防止される。
【0008】さらに、前記摩耗が進行して、前記取付孔が形成された中央部分と前記外周部分との一部に間隙が生じ、分離状態になった場合にも、前記凹部は摩耗させられることなく連結状態が保たれている。そして、前記一部に間隙が生じ、分離状態となった場合には、必然的に作業音、操作ハンドルの触感等に異常が生じ、作業者はその異常を感知して前記エンジン本体を止める等の手段を講じて危険を回避することができる。
【0009】請求項2に示す実施の一形態は、前記請求項1の接地円板において、前記凹部を複数個形成したことを特徴とする。この請求項2によれば、前記ドーナツ状の接地膨出部の頂部の摩耗が進行し、前記取付孔が形成された中央部分と前記外周部間に間隙が生じ、分離状態になった場合にも容易に完全分離させられることがなく、前記複数の凹部により連結状態が保持される。
【0010】したがって、前記外周部分の分離及び飛散を防止することができるとともに、前記分離及び飛散の可能性を予知することができ、作業者に新たな接地円板に交換する時間が提供される。
【0011】請求項3に示す実施の一形態は、前記請求2の接地円板において、前記複数個の凹部を均等間隔に配置したことを特徴とする。この請求項3によれば、前記ドーナツ状の接地膨出部の頂部の摩耗及び接地負荷の均等化が図られる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態を示す接地円板の一部切欠斜視図、図2は、図1に示す接地円板の使用状態を示す一部を断面にした側面図、図3は、刈払機の斜視図である。
【0013】図1に示す接地円板1は、好ましくは、弾性を有する金属、強靭なプラスチック等により成形され、中央部に取付孔2が形成され、該取付孔2の周囲にドーナツ状の接地膨出部3が形成される。本発明では、前記ドーナツ状の接地膨出部3の一部分に凹部4が形成される。
【0014】図面実施の一形態では、前記凹部4が前記ドーナツ状の接地膨出部3の頂部に均等間隔をあけて3個配置されている。もっとも、前記凹部4は、前記のごとく、前記ドーナツ状の接地膨出部3の頂部の一部分に形成してもよく、また、前記凹部4の形状も円凹部のほか、前記ドーナツ状の接地膨出部3の頂部を横断する凹溝状であってもよい。
【0015】前記構成の接地円板1の使用状態が図2に示されている。すなわち、歯車室14から突出させられた回転軸15に嵌装された刈刃16に続いて、前記回転軸15に、前記接地円板1が嵌装され、さらに、ナット5が螺合されて、前記刈刃16が固定される。
【0016】前記構成の接地円板1は、多くの場合、刈払い作業中に地面と接触回転させられる。該接地回転が度重なると、前記ドーナツ状の接地膨出部3の頂部が摩耗させられる。そして摩耗が進行すると、前記ドーナツ状の接地膨出部3の頂部が薄板状態になり、やがては前記取付孔2が形成された中央部分Aと外周部分Bとの一部に間隙が生じて分離状態になる。しかしながら、前記ドーナツ状の接地膨出部3に形成された凹部4は摩耗させられることはなく、前記取付孔2が形成された中央部分Aと外周部分Bとの連結状態を保持する。
【0017】前記のごとく、前記外周部分Bが分離状態になると、その作業音、操作ハンドルの触感等により、異常状態が感知され、エンジン本体11の停止等の手段により、その後の前記取付孔2が形成された中央部分Aからの外周部分Bの分離及び飛散が防止され、接地円板1の交換等が行われる。さらに、本発明によれば、前記接地円板1の交換時期を容易に知ることができ、安全が確保される。
【0018】
【発明の効果】本発明の前記接地円板によれば、取付孔が形成された中央部分からの前記外周部分の分離および飛散を防止でき、さらに該分離および飛散の危険性を事前に感知して安全が確保され、さらにまた、接地円板の交換時期を容易に知ることができる。
【出願人】 【識別番号】000215187
【氏名又は名称】追浜工業株式会社
【出願日】 平成12年11月6日(2000.11.6)
【代理人】 【識別番号】100067677
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 彰司
【公開番号】 特開2002−136208(P2002−136208A)
【公開日】 平成14年5月14日(2002.5.14)
【出願番号】 特願2000−336924(P2000−336924)