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【発明の名称】 玉葱収獲機
【発明者】 【氏名】河村 修

【氏名】岸 徹

【氏名】大原 研二

【要約】 【課題】大型コンテナを載設しても積載状況を作業台から視認して、収穫物の落下位置を任意に選択することで、コンテナを満載にし易くした玉葱収獲機の提供するものである。

【解決手段】掘起した玉葱を揚上搬送装置(A)で拾上げて機体上部に装備した根菜選別装置(1)に供給する移送経路にし、終端部(3)に対設したコンテナ(16)に均等満載するために、前記根菜選別装置(1)を円弧移動するように回動支点(P)を始端部(2)に設けた玉葱収獲機である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 機体前方に掘起部を設け揚上搬送装置を連設した機体上面に根菜選別装置を搭載し、終端部にコンテナを配設した玉葱収獲機において、根菜選別装置(1)の始端部(2)に回動支点(P)を設け、終端部(3)を円弧移動させたことを特徴とする玉葱収獲機。
【請求項2】 コンベア軸(5)に入力する伝動軸(6)を延設した旋回ケース(7)を根菜選別装置(1)の始端部(2)中央に回動自在に設置したことを特徴とする請求項1に記載の玉葱収獲機。
【請求項3】機体枠(23)の前方に回動支点(P)を設け、後方に根菜選別装置(1)を狭持するガイドレール(27)を対設した支持構造にし、前記回動支点(P)の上方に受継用の搬送ロール(57)と、シューター(63)の先端部(65)を臨ませたことを特徴とする請求項1に記載の玉葱収獲機。
【請求項4】 根菜選別装置(1)の円弧移動を作業台(8)に設けた操作盤(10)で運転席(D)の操作よりも優先して作動させたことを特徴とする請求項1に記載の玉葱収獲機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】多条植付けをした玉葱を機体先端で掘起し、連設する揚上搬送装置と根菜選別装置で分別して後端に搭載するコンテナに連続収納できる自走式の玉葱収獲機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】機体の後端にコンテナを搭載した玉葱収獲機では、収納落差を低めて衝撃を緩和させ損傷を防止するとともに、満載にし易くするためにリフトアップや容器の傾斜設定を行なうものが特開平7−75421号公報に開示されているが、コンテナの順次下降に伴う積載では両側に安息角による空間が生じ満載になり難く、人力による落下位置の調整や移動の手間を要する。又、前記コンテナの大型化して作業効率を高める手段では、全幅が拡張し前述する両側の空間が更に増加して満載にする手間が多くなる問題点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】大型コンテナを載設しても積載状況を作業台から視認し、収穫物の落下位置を任意に補助者が選択することで、コンテナを満載にし易くした玉葱収獲機の提供を目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】コンテナに収穫物の落下位置を臨ませた根菜選別装置を移動可能にし、大型コンテナに均等満載をし易くする玉葱収獲機の構成にしたものである。
【0005】根菜選別装置の始端部中央に回動支点を設け、コンテナに対し終端部の落下位置を左右に円弧移動させるとともに、両側の作業台にはみ出す部位を縮少する構成にした。又、はみ出し部に安全カバーを設置すると補助作業者の安全性が一層向上する。
【0006】根菜選別装置のコンベア軸に入力する伝動軸を延設した旋回ケースを前記根菜選別装置の始端部中央に設置し、収穫物の受継変動を少なくした構造にするとともに駆動装置の簡素化をした。
【0007】根菜選別装置の始端部に受継用の搬送ロールを並設し、揚上搬送装置の終端に連設したシューターの先端部を臨ませ、回動支点に対して垂直配置にし受継部の屈折による変位量を最少にしてあるが、シューターを円弧移動に連動させれば更に受継性が向上する。
【0008】根菜選別装置の底面に円弧移動をするローラを複数装着し、機体枠の上面に設けたガイドレールで前記ローラを狭持する構成にして走行中の煽りを防止したが、より強度を増加させるには回動支点からの設置を離間させるほど効果的である。
【0009】根菜選別装置の移動操作を作業台に設けた操作盤で電動モータに出力する構成にしてあるが、油圧装置によるシリンダの伸縮で回動させても同様の結果が得られるものである。
【0010】
【発明実施の形態】
【実施例】図3は、玉葱収獲機の全体側面図であって、一対のクローラ走行装置(11)の前方に昇降自在の掘起部(12)を機台(13)からリンクアーム(15)で支持し、揚上搬送装置(A)に連結したものであり、掘起した根菜類を拾上げ前記機台(13)の上方に載設した根菜選別装置(1)の搬送ロール(57)に受継ぎ、選別コンベア(60)に後送して石や不良作物を分別した後に機体後部の昇降リフト(17)に搭載したコンテナ(16)に収納する山形状の移送経路(B)にしたものである。この移送経路(B)の下方空域(14)にエンジン(E)を搭載してカウンター軸(20)に出力し、各作業部に動力を伝達する駆動装置にしてあり、これらを包囲するエンジンルーム(21)を形成するとともに右側方に運転席(D)を並設し、ハンドル(22)や操作レバー等を装備して操縦するようにした玉葱収穫機の構成である。
【0011】図1は、要部を断面した根菜選別装置の平面図であって、旋回ケース(7)を根菜選別装置(1)の始端部(2)中央に固着し、機体枠(23)に設けた入力ケース(25)に回動自在に嵌着させて回動支点(P)を形成し、前記根菜選別装置(1)を図示する鎖線位置に円弧移動させる構成にしてあり、両側板(34)の後方下面に取付座(24)が架設され、複数のブラケット(39)を移動軌跡上に設けてローラ軸(29)を溶着し、回転自在のローラ(26)を遊嵌するとともに、上下を狭持するガイドレール(27)を移動軌跡に沿って前記機体枠(23)の上面に設置することにより、走行中の煽りによる離脱を防止した根菜選別装置(1)の保持構造にしたものである。
【0012】円弧移動をする構造と操作を図1と、図2に示す入力ケースの断面図で説明すると、旋回ケース(7)と一体成形したギア大(28)に機体枠(23)に装着した電動モータ(30)のピニオンギア(31)を噛合させ、コンテナ(16)の積載状況を補助者が視認して作業台(8)に配設した操作盤(10)のレバー(32)を傾倒操作することで通電し、制御装置(C)を介し前記電動モータ(30)に出力して終端部(3)の落下位置を円弧移動させ、コンテナ(16)に生じる末載積の空間(18)に収納し易くしたものである。尚(19)は旋回ケース(7)の浮上がりを防止する金具であってギア大(28)の数箇所に接当させて旋回摺動する構成にしてある。
【0013】移動位置の保持は、根菜選別装置(1)の中央位置と左右に移動した図示鎖線位置で感知するリミットスイッチ(53)をガイドレール(27)の上部に配設し、両側板(34)に架設した取付座(24)の中央部に検出板(43)を突設させ、円弧移動によって前記中央と左右の3個所に設けたリミットスイッチ(53)に接触し、通電の「入」、「切」を制御装置(C)を介して行ない移動位置の設定をするものである。
【0014】自動積載を行なう別途の実施例として、コンテナ(16)の積載状態を根菜選別装置(1)の後方に反射センサー(図示をせず)を装着し、左右の重量バランスを維持するために先ず中央部の積載高さを検出し、収穫物の安息角で生じた両側の空間(18)に移動信号を順次発信する制御装置(C)を設け、前記コンテナ(16)の中央から積載を開始し、次行程で左右に円弧移動させて均等満載にする制御手段を講じた自動化装置を併設することができる。
【0015】動力伝達の構造は、機体枠(23)内に搭載したエンジン(E)からカウンター軸(20)に出力し、入力ケース(25)の下部に横設したギア軸(33)の軸端に入力プーリ(35)を固着するとともに、他端に一対のベベルギア(36)を噛合させる支点軸(37)を立設したものである。その上方に設けたベベルギアA(38)を周回するようにベベルギアB(40)を旋回ケース(7)の伝動軸(6)端に設け、根菜選別装置(1)の側面まで延長した他側に駆動スプロケット(41)を固着してチェン(42)を巻装し、旋回移動しながらコンベア軸(5)に回転動力を伝達する駆動ケースの構造にしたものである。
【0016】図4の要部を断面した昇降リフトの平面図と、図5の側面図でコンテナ(16)の傾倒構造を説明すると、機台(13)の後端を下支点(45)にした支柱(46)を立設し、第一シリンダー(47)の伸縮で矢印(イ)方向に傾倒させるものであり、先端に設けた上支点(48)を中心に回動するスライダー(50)を復列に添設し、格子状のリフト枠(51)が嵌着して第二シリンダー(52)で昇降する案内構造にしたものである。更に、図示する上昇位置から前記第二シリンダー(52)が伸長すれば上支点(48)に接当して上昇が停止した後に、コンテナ(16)は前記スライダー(50)とともに矢印(ロ)方向の図示鎖線位置まで傾斜し、根菜選別装置(1)の終端部(3)に供給口が嵌入して収穫物の落下衝撃を緩和させるようにした構成である。尚(L)は、根菜選別装置(1)の移動幅を示したものである。
【0017】図6は、作業台に設けた操作盤の斜視図であり、作業台(8)のコーナ部に配設する操作盤(10)に電源スイッチ(55)と、十字方向の操作が行なえるレバー(35)を設け、左右方向の傾倒操作による通電を制御装置(C)を介して電動モータ(30)の正逆回転を出力することにより、根菜選別装置(1)を左右に移動させるとともに、前後傾倒操作による昇降リフト(17)の作動を運転席(D)の操作よりも補助者の手動操作を優先作動するようにしたものである。
【0018】図7は、受継部に並設した搬送ロールの平面図であって、根菜選別装置(1)の選別コンベア(60)に接近して搬送ロール前後(57a),(57b)を並設し、外周に弾性体で成形した送り棒(58)を植設して重合するように対設させ、機外に落下する収穫物の損失を防止しながら前記選別コンベア(60)に受継がせる回転搬送体にしてある。この入力構造は、伝動軸(6)の軸端にスプロケット(61)を固設してロールチェン(62)を捲掛けた駆動構造にしてあり、平面視において揚上搬送装置(A)の終端に連設したシューター(63)の下方位置に収設し、移送経路(B)が屈折しても搬送隙間を生じないように根菜選別装置(1)と一体回動する復列ロールの搬送構造にしたものである。
【0019】回動支点とシューターの配置は、根菜選別装置(1)の始端部(2)に設けた搬送ロール前後(57a),(57b)が円弧移動によって生じる屈折した移送経路(B)を鎖線位置で図示してあり、搬送隙間を発生させないために機体枠(23)の前方に設けた回動支点(P)の垂直上方に前記搬送ロール(57)の作用幅(H)を配設し、更に揚上搬送装置(A)に連設したシューター(63)の先端部(65)を臨ませた垂直配置にしたので屈折位量が最少になり、前記根菜選別装置(1)の受継部に搬送隙間が発生しない構造になった。
【0020】
【発明の効果】掘起した玉葱を揚上搬送して機体上部に装備した根菜選別装置に供給する移送経路にし、コンテナを機体後部に設けて前記根菜選別装置の終端を臨ませ、円弧移動することにより、均等満載をし易くする構成にしたので以下に掲げる効果を発揮するものである。
【0021】根菜選別装置の始端部に回動支点を設け、終端部が円弧移動するようにしたので、コンテナが大型化しても収穫物を満載し易くなり、両側の空間に移動させる手間が省け作業効率が向上した。
【0022】コンベア軸に入力する伝動軸を延設した旋回ケースを根菜選別装置の始端部中央に設置したので、受継部の変位量が少なく左右移動位置でも搬送が乱れず、しかも、作業台にはみ出しが縮少され補助者の安全性が維持された。
【0023】根菜選別装置の始端部に受継用の搬送ロールを設け、揚上搬送装置の終端に形設したシューターの下方に配設したので、回動支点に対し前記搬送ロールとシューターの先端部が垂直配置になり、受継部の屈折変位量を最少にしたことで収穫物の搬送停滞が発生せずに機外に落下する収穫物を防止できた。
【0024】根菜選別装置の底面に設けたローラを回動支点から離間したガイドレールで狭持したので、走行中の煽りが防止され複数のローラによって収穫物の重量を均等に受け捻じれを生じない根菜選別装置の剛性になった。
【0025】根菜選別装置の移動操作を作業台に設けた操作盤で行なえるようにしたので、コンテナから作物が逸落しなくなり、未載空間の発生も防止できた。
【出願人】 【識別番号】000005164
【氏名又は名称】セイレイ工業株式会社
【出願日】 平成12年11月1日(2000.11.1)
【代理人】
【公開番号】 特開2002−136207(P2002−136207A)
【公開日】 平成14年5月14日(2002.5.14)
【出願番号】 特願2000−334483(P2000−334483)