| 【発明の名称】 |
田植機の苗植付装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】井上 強
【氏名】三木 博幸
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| 【要約】 |
【課題】田植機の苗植付装置において、植付アームへの伝動系における上手側の伝動軸のベベルギヤと下手側の伝動軸のベベルギヤとが咬合する部分を、簡素な構造で支持できるように構成する。
【解決手段】上手側及び下手側の伝動軸26,34のうちの一方を支持する第1滑り軸受け部36aと、上手側及び下手側の伝動軸26,34のうちの他方を支持する第2滑り軸受け部36bとを、一体的に備えた軸受け部材36を用意する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 機体から動力が伝達されてくるフィードケースと、前記フィードケースから右及び左横方向に延出された支持ケースと、前記支持ケースから後方に延出されて後部に植付アームを備えた植付ケースとを備えると共に、前記フィードケース又は支持ケース又は植付ケースの内部に配置された前記フィードケースから前記植付アームへの動力の伝動系で、上手側の伝動軸のベベルギヤと下手側の伝動軸のベベルギヤとが咬合する部分において、前記上手側及び下手側の伝動軸のうちの一方を支持する第1滑り軸受け部と、前記上手側及び下手側の伝動軸のうちの他方を支持する第2滑り軸受け部とを、一体的に備えた軸受け部材を備えてある田植機の苗植付装置。 【請求項2】 前記上手側及び下手側の伝動軸のうちの一方の側面に、前記上手側及び下手側の伝動軸のうちの他方の端部を対向するように配置して、前記上手側の伝動軸のベベルギヤと下手側の伝動軸のベベルギヤとを咬合させると共に、前記上手側及び下手側の伝動軸のうちの他方の軸芯方向と交差する横側から嵌め込み可能な開放部を、前記第2滑り軸受け部に備えて、前記上手側及び下手側の伝動軸のうちの一方の軸芯方向に沿って、前記第1滑り軸受け部を前記上手側及び下手側の伝動軸のうちの一方に嵌め込み可能、且つ、前記上手側及び下手側の伝動軸のうちの他方の軸芯方向と交差する横側から、前記第2滑り軸受け部を前記上手側及び下手側の伝動軸のうちの他方に嵌め込み可能に構成してある請求項1に記載の田植機の苗植付装置。 【請求項3】 前記上手側の伝動軸を前記支持ケースの内部に配置して、前記支持ケースの植付ケース側の端部から突出させ、前記支持ケースの植付ケース側の端部に、前記上手側の伝動軸の軸芯方向に沿うスタッドボルトを備えると共に、前記下手側の伝動軸を前記植付ケースの内部に配置し、前記植付ケースの支持ケース側の端部にボルト挿入孔と開口部とを備えて、前記スタッドボルトを前記植付ケースのボルト挿入孔に挿入し、前記上手側の伝動軸を前記植付ケースの開口部に挿入して、前記上手側の伝動軸のベベルギヤと下手側の伝動軸のベベルギヤとを咬合可能に構成し、前記植付ケースの開口部から前記軸受け部材を挿入して、前記第1滑り軸受け部を前記上手側の伝動軸に嵌め込み可能、且つ、前記第2滑り軸受け部を前記下手側の伝動軸に嵌め込み可能に構成してある請求項2に記載の田植機の苗植付装置。 【請求項4】 機体から動力が伝達されてくるフィードケースを苗植付装置の左右中央に配置し、前記フィードケースから右及び左横方向に右及び左の支持ケースを延出すると共に、後部に植付アームを備えた植付ケースを、前記右及び左の支持ケースから後方に延出して、前記フィードケースの動力を前記右及び左の支持ケースの内部に配置された伝動機構、及び前記植付ケースの内部に配置された伝動機構を介して、前記植付アームに伝達するように構成してある田植機の苗植付装置。 【請求項5】 機体から動力が伝達されてくるフィードケースを苗植付装置の左右中央に配置し、前記フィードケースを右側部分及び左側部分の分割構造に構成して、前記フィードケースの右側部分に右の支持ケースを一体的に形成して右横方向に延出し、前記フィードケースの左側部分に左の支持ケースを一体的に形成して左横方向に延出すると共に、後部に植付アームを備えた植付ケースを、前記右及び左の支持ケースの端部に連結可能に構成して、前記フィードケースの動力を前記右及び左の支持ケースの内部に配置された伝動機構、及び前記植付ケースの内部に配置された伝動機構を介して、前記植付アームに伝達するように構成してある田植機の苗植付装置。 【請求項6】 機体から動力が伝達されてくるフィードケースと、前記フィードケースから右及び左横方向に延出された支持ケースと、前記支持ケースから後方に延出されて後部に植付アームを備えた植付ケースとを備えて、前記支持ケース又は植付ケースに備えられた支持部材の横軸芯周りに、接地フロートを上下揺動自在に支持すると共に、前記植付ケースの後部の開口部に蓋部材を取り付けて、前記支持部材の横軸芯よりも後側の接地フロートの部分に接当することにより前記接地フロートの前部の下方への揺動を所定位置で止めるストッパーを、前記蓋部材に備えてある田植機の苗植付装置。 【請求項7】 機体から動力が伝達されてくるフィードケースを苗植付装置の左右中央に配置し、前記フィードケースから右及び左に縦送り軸を突出させて、前記縦送り軸の右及び左の端部に駆動アームを備えると共に、左右に往復横送り駆動される苗のせ台の苗のせ面の各々に苗の縦送り機構を備え、前記縦送り機構の入力部を前記苗のせ台の左右中央に備えて、前記苗のせ台が左右に往復横送り駆動されることにより、前記苗のせ台が右又は左の移動限度に達すると、前記縦送り機構の入力部が前記右又は左の駆動アームの位置に達して、前記右又は左の駆動アームにより前記縦送り機構の入力部が駆動され、前記縦送り機構が駆動されるように構成してある田植機の苗植付装置。 【請求項8】 植付爪とスライド自在な苗押し出し具とを植付アームに備えて、前記苗押し出し具を前記植付アームの内部に挿入し、前記苗押し出し具を突出側に付勢するバネと、前記バネに抗して前記苗押し出し具を前記植付アームの内部にスライド操作し前記バネによる前記苗押し出し具の突出側へのスライド操作を許容するカム機構とを、前記植付アームの内部に配置して、前記植付アームの内部において弾性材製のリング部材を前記苗押し出し具に外嵌し、前記バネにより前記苗押し出し具が突出側にスライド操作されると、前記カム機構又は前記苗押し出し具が前記リング部材を前記植付アームの内壁に押圧することにより、前記苗押し出し具の突出側へのスライド操作を止めるように構成すると共に、前記リング部材における植付アームの内壁側の端面に、前記リング部材の外端部に達する放射状の溝部を備えてある田植機の苗植付装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、乗用型や歩行型の田植機における苗植付装置の構成に関する。 【0002】 【従来の技術】田植機の苗植付装置においては、機体から動力が伝達されてくるフィードケース、フィードケースから右及び左横方向に延出された支持ケース、支持ケースから後方に延出された植付ケースを備え、田面に苗を植え付ける植付アームを植付ケースの後部に備えたものがある。この場合、フィードケースの動力がフィードケース、支持ケース及び植付ケースの内部に配置された伝動系を介して、植付アームに伝達されるように構成されている。支持ケース又は植付ケースに支持部材が備えられ、支持部材が下方に延出されて、接地フロートが支持部材の横軸芯周りに上下揺動自在に支持されている。 【0003】田植機の苗植付装置においては、苗のせ台の苗のせ面の各々に苗の縦送り機構が備えられており、フィードケースから縦送り軸が突出され、縦送り軸の端部に駆動アームが備えられている。これにより、苗のせ台が左右に往復横送り駆動されて、苗のせ台が右又は左の移動限度に達すると、縦送り機構の入力部が駆動アームの位置に達し、駆動アームにより縦送り機構の入力部が駆動されて、縦送り機構が駆動される。 【0004】田植機の苗植付装置においては、苗を田面に植え付ける植付アームに、植付爪とスライド自在な苗押し出し具とを備えて、苗押し出し具を植付アームの内部に挿入し、苗押し出し具を突出側に付勢するバネ、バネに抗して苗押し出し具を植付アームの内部にスライド操作しバネによる苗押し出し具の突出側への操作を許容するカム機構を、植付アームの内部に配置したものがある。これによって、カム機構により苗押し出し部が植付アームの内部にスライド操作された状態で、植付爪及び苗押し出し具により苗のせ台から苗が取り出され、植付アームが田面に突入した際、バネにより苗押し出し具が突出側にスライド操作されて、植付爪及び苗押し出し具から苗が離れて田面に植え付けられる。 【0005】この場合、バネにより苗押し出し具が突出側にスライド操作された際の衝撃の吸収の為に、弾性材製のリング部材を苗押し出し具に外嵌して、バネにより苗押し出し具が突出側にスライド操作されると、カム機構又は苗押し出し具がリング部材を植付アームの内壁に押圧することにより、苗押し出し具の突出側へのスライド操作が止められるように構成したものがある。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】前述のようにフィードケース、支持ケース及び植付ケースを備えた場合、上手側の伝動軸のベベルギヤと下手側の伝動軸のベベルギヤとが咬合する部分が存在する。本発明は田植機の苗植付装置において、上手側の伝動軸のベベルギヤと下手側の伝動軸のベベルギヤとが咬合する部分を、簡素な構造で支持できるように構成することを目的としている。 【0007】前述のようにフィードケース、支持ケース及び植付ケースを備えた場合、各部をできるだけ共用化して構造の簡素化を図ると言う面で、改善の余地がある。本発明は田植機の苗植付装置において、特にフィードケース、支持ケース及び植付ケースのうち、共用化できるものが得られるように構成することを目的としている。 【0008】前述のようにフィードケース、支持ケース及び植付ケースを備えた場合、各部をできるだけ一体化して構造の簡素化を図ると言う面で、改善の余地がある。本発明は田植機の苗植付装置において、特にフィードケース、支持ケース及び植付ケースのうち、一体化できるものが得られるように構成することを目的としている。 【0009】前述のようにフィードケース、支持ケース及び植付ケースを備え、支持ケース又は植付ケースに備えられた支持部材の横軸芯周りに、接地フロートを上下揺動自在に支持した場合、接地フロートの前部の下方への揺動を所定位置で止めるストッパーが必要になる。本発明は田植機の苗植付装置において、接地フロートの前部の下方への揺動を所定位置で止めるストッパーを、簡素な構造によって得ることができるように構成することを目的としている。 【0010】前述のように縦送り機構及び縦送り機構の入力部、フィードケース、縦送り軸及び駆動アームを備えた場合、フィードケース及び縦送り軸等の構造の簡素化と言う面で、改善の余地がある。本発明は田植機の苗植付装置において、フィードケース及び縦送り軸等の構造の簡素化を図ることを目的としている。 【0011】前述のように植付アームの内部において、弾性材製のリング部材を苗押し出し具に外嵌した場合、苗押し出し具の植付ケースの内部へのスライド操作及び突出側へのスライド操作が繰り返されると、苗押し出し具と一緒にリング部材も移動することになる。このような状態でバネにより苗押し出し具(リング部材)が突出側にスライド操作されて、カム機構又は苗押し出し具がリング部材を植付アームの内壁に押圧すると、苗押し出し具や植付アームの内壁に塗布されていたグリスが、リング部材の押圧作用によって、植付アームにおける苗押し出し具の挿通孔を通り植付アームの外部に出てくるような状態の生じることがある。本発明は田植機の苗植付装置において、植付アームにおける苗押し出し具の挿通孔を通り、グリスが植付アームの外部に出てくるような状態を防止することを目的としている。 【0012】 【課題を解決するための手段】[I]請求項1の特徴によると、機体から動力が伝達されてくるフィードケース、フィードケースから右及び左横方向に延出された支持ケース、支持ケースから後方に延出されて後部に植付アームを備えた植付ケースを備え、フィードケース又は支持ケース又は植付ケースの内部に配置されたフィードケースから植付アームへの動力の伝動系で、上手側の伝動軸のベベルギヤと下手側の伝動軸のベベルギヤとが咬合する部分において、上手側及び下手側の伝動軸のうちの一方を支持する第1滑り軸受け部と、上手側及び下手側の伝動軸のうちの他方を支持する第2滑り軸受け部とを、一体的に備えた軸受け部材を備えている。 【0013】例えば、第1及び第2滑り軸受け部を別々に構成すると、第1及び第2滑り軸受け部をフィードケース(又は支持ケース)(又は植付ケース)に取り付ける場合、第1及び第2滑り軸受け部の各々に対応した取付部を、フィードケース(又は支持ケース)(又は植付ケース)を別々に備える必要がある。請求項1の特徴によると、第1及び第2滑り軸受け部を一体的に備えた軸受け部材を備えているので、軸受け部材をフィードケース(又は支持ケース)(又は植付ケース)に取り付ける場合、前述のような第1及び第2滑り軸受け部の各々に対応した取付部をある程度共用化して、軸受け部材の取付部として使用することが可能になり、軸受け部材の取付部を少なくすることができる。 【0014】請求項1の特徴によると、軸受け部材はベアリングを介して伝動軸を支持するものではなく、伝動軸を直接に支持する第1及び第2滑り軸受け部を備えて構成されるので、比較的単純な形状になる。これにより、請求項1の特徴によると、軸受け部材を生産する為の金型があまり複雑なものにならないのであり、第1及び第2滑り軸受け部を生産する為の金型を別々に用意する必要もない。 【0015】[II]請求項2の特徴によると、請求項1の場合と同様に前項[I]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。請求項2の特徴によると、上手側及び下手側の伝動軸のうちの一方の側面に、上手側及び下手側の伝動軸のうちの他方の端部を対向するように配置して、上手側の伝動軸のベベルギヤと下手側の伝動軸のベベルギヤとを咬合させており、上手側及び下手側の伝動軸のうちの他方の軸芯方向と交差する横側から嵌め込み可能な開放部を、第2滑り軸受け部に備えている。 【0016】これにより、請求項2の特徴によると、上手側及び下手側の伝動軸のうちの一方の軸芯方向に沿って、第1滑り軸受け部を上手側及び下手側の伝動軸のうちの一方に挿入するようにして嵌め込みながら、上手側及び下手側の伝動軸のうちの他方の軸芯方向と交差する横側から、開放部を通して第2滑り軸受け部を、上手側及び下手側の伝動軸のうちの他方に無理なく嵌め込むことができる。 【0017】[III]請求項3の特徴によると、請求項2の場合と同様に前項[I][II]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。請求項3の特徴によると、上手側の伝動軸を支持ケースの内部に配置して、支持ケースの植付ケース側の端部から突出させ、支持ケースの植付ケース側の端部に、上手側の伝動軸の軸芯方向に沿うスタッドボルトを備えている。下手側の伝動軸を植付ケースの内部に配置し、植付ケースの支持ケース側の端部にボルト挿入孔と開口部とを備えている。 【0018】これにより、請求項3の特徴によると、スタッドボルトに植付ケースのボルト挿入孔に挿入し、上手側の伝動軸を植付ケースの開口部に挿入して、上手側の伝動軸のベベルギヤと下手側の伝動軸のベベルギヤとを咬合させる。この状態でスタッドボルトにより、植付ケースが支持ケースに仮保持された状態となる。この後、植付ケースの開口部から軸受け部材を挿入して、第1滑り軸受け部を上手側の伝動軸に嵌め込み、第2滑り軸受け部を下手側の伝動軸に嵌め込む。この場合、植付ケースが支持ケースに仮保持された状態で、植付ケースの開口部から軸受け部材を挿入することができるので、植付ケースの向きが変わったりして軸受け部材の取り付けが行い難くなると言うような状態は生じない。 【0019】[IV]請求項4の特徴によると、機体から動力が伝達されてくるフィードケース、フィードケースから右及び左横方向に延出された支持ケース、支持ケースから後方に延出されて後部に植付アームを備えた植付ケースを備えた場合、フィードケースを苗植付装置の左右中央に配置し、フィードケースから右及び左横方向に右及び左の支持ケースを延出して、後部に植付アームを備えた植付ケースを、右及び左の支持ケースから後方に延出している。 【0020】苗植付装置において、植付アーム、右及び左の植付ケースの位置は決まっており、左右対称に配置されているので、請求項4の特徴にようにフィードケースを苗植付装置の左右中央に配置すると、フィードケースと右の植付ケースとの間の距離、及びフィードケースと左の植付ケースとの間の距離を等しいものにすることが可能になり、右及び左の支持ケースを同じものして共用化することが可能になる。前述のようにフィードケースを苗植付装置の左右中央に配置して、右及び左の支持ケースを共用化することができれば、右及び左の支持ケースの内部に配置された伝動機構も、左右対称に構成することが可能になる。 【0021】[V]請求項5の特徴によると、機体から動力が伝達されてくるフィードケース、フィードケースから右及び左横方向に延出された支持ケース、支持ケースから後方に延出されて後部に植付アームを備えた植付ケースを備えた場合、フィードケースを苗植付装置の左右中央に配置し、フィードケースを右側部分及び左側部分の分割構造に構成して、フィードケースの右側部分に右の支持ケースを一体的に形成して右横方向に延出し、フィードケースの左側部分に左の支持ケースを一体的に形成して左横方向に延出している。 【0022】請求項5の特徴のように、フィードケースの右側部分に右の支持ケースを一体的に形成し、フィードケースの左側部分に左の支持ケースを一体的に形成することにより、フィードケース(右側部分及び左側部分)に右及び左の支持ケースに連結する為のボルト及びナット等が不要になる。この場合、フィードケースを右側部分及び左側部分の分割構造に構成することは一般的なので、フィードケースの右側部分及び左側部分に右及び左の支持ケースを一体的に形成しても、フィードケースの内部や右及び左の支持ケースの内部に、伝動機構を支障なく配置することができて、この後にフィードケースの右及び左側部分を連結することができる。 【0023】苗植付装置において、植付アーム、右及び左の植付ケースの位置は決まっており、左右対称に配置されているので、請求項5の特徴のようにフィードケースを苗植付装置の左右中央に配置すると、フィードケースと右の植付ケースとの間の距離、及びフィードケースと左の植付ケースとの間の距離を等しいものにすることが可能になり、右及び左の支持ケースを同じような形状にすることが可能になる。前述のようにフィードケースを苗植付装置の左右中央に配置して、右及び左の支持ケースを同じような形状にすることができれば、右及び左の支持ケースの内部に配置された伝動機構も、左右対称に構成することが可能になる。 【0024】[VI]請求項6の特徴によると、機体から動力が伝達されてくるフィードケース、フィードケースから右及び左横方向に延出された支持ケース、支持ケースから後方に延出されて後部に植付アームを備えた植付ケースを備えた場合、植付ケースの後部の開口部に蓋部材を取り付け、蓋部材にストッパーを備えて、支持部材の横軸芯よりも後側の接地フロートの部分にストッパーが接当することにより、接地フロートの前部の下方への揺動を所定位置で止めるように構成している。 【0025】植付ケースは一般に筒状に構成されることがあり、植付ケースの後部に開口部が形成されることがあるので、植付ケースの後部の開口部に蓋部材を取り付けることがある。これにより、請求項6の特徴によると、既存の部材と言ってよい植付ケースの後部の開口部の蓋部材に、ストッパーを備えることにより、ストッパーを支持する為の専用の部材を備える必要がない。 【0026】[VII]請求項7の特徴によると、縦送り機構及び縦送り機構の入力部、フィードケース、縦送り軸及び駆動アームを備えた場合、フィードケースを苗植付装置の左右中央に配置し、フィードケースから右及び左に縦送り軸を突出させて、縦送り軸の右及び左の端部に駆動アームを備えており、縦送り機構の入力部を苗のせ台の左右中央に備えている。これによって、苗のせ台が左右に往復横送り駆動されることにより、苗のせ台が右又は左の移動限度に達すると、縦送り機構の入力部が右又は左の駆動アームの位置に達して、右又は左の駆動アームにより縦送り機構の入力部が駆動され、縦送り機構が駆動される。 【0027】請求項7の特徴によると、縦送り軸、右及び左の駆動アーム、縦送り機構及び入力部等を略左右対称に配置することが可能になるので、縦送り軸、右及び左の駆動アーム、縦送り機構及び入力部、これらに関連する部分において、右及び左の構成部分を共用化することが可能になる。 【0028】[VIII]請求項8の特徴によれば、植付アームの内部において弾性材製のリング部材を苗押し出し具に外嵌し、バネにより苗押し出し具が突出側にスライド操作されると、カム機構又は苗押し出し具がリング部材を植付アームの内壁に押圧することによって、苗押し出し具の突出側へのスライド操作を止めるように構成した場合に、リング部材における植付アームの内壁側の端面に、リング部材の外端部に達する放射状の溝部を備えている。 【0029】請求項8の特徴によると、バネにより苗押し出し具が突出側にスライド操作されて、カム機構又は苗押し出し具によりリング部材が植付アームの内壁に押圧された際、リング部材における植付アームの内壁側の端面と植付アームの内壁との間のグリスが、リング部材の押圧作用によって、リング部材における植付アームの内壁側の端面の溝部に沿ってリング部材の外端部に案内されるのであり、前述のグリスがリング部材の押圧作用によって植付アームにおける苗押し出し具の挿通孔に押し込まれると言う状態が少なくなる。 【0030】この場合、前述の溝部を植付アームの内壁(植付アームにおける苗押し出し具の挿通孔の周囲部分)に形成することも考えられるが、この部分は植付アームの奥まった部分になるので、前述の溝部を形成することが困難なことが多い。請求項1の特徴によると、植付アームや苗押し出し具とは別部材であるリング部材において、このリング部材における植付アームの内壁側の端面に溝部を形成するように構成しているので、前述の溝部の形成が行い易い。 【0031】 【発明の実施の形態】[1]図1に示すように、前輪1及び後輪2で支持された機体の前部にエンジン3が備えられ、操縦ハンドル4及び運転座席5等により構成された運転部6が機体に備えられており、リンク機構8が油圧シリンダ7により昇降駆動自在に機体の後部に連結され、苗植付装置9がリンク機構8に支持されて、4条植型式の乗用型の田植機が構成されている。 【0032】図2及び図3に示すように、苗植付装置9はフィードケース10、フィードケース10から右及び左横方向に延出された右及び左の支持ケース11、支持ケース11から後方に延出された右及び左の植付ケース12、植付ケース12の後部に回転駆動自在に支持された右及び左の植付アーム13、左右に往復横送り駆動される苗のせ台14、センターフロート15及び右及び左のサイドフロート16等を備えて構成されている。これにより、苗のせ台14が左右に往復横送り駆動されるのに伴って、植付アーム13が苗取り出し口62aから苗を取り出して田面に植え付ける。 【0033】[2]次に、フィードケース10の構造について説明する。図3,6,7に示すように、フィードケース10は右側部分10R及び左側部分10Lの二分割構造に構成されており、フィードケース10の右及び左側部分10R,10Lの複数箇所が、ボルト及びナット(図示せず)によって連結されている。フィードケース10の右及び左側部分10R,10Lの合わせ面が、機体及び苗植付装置9の左右中央のセンターラインCLに位置している。 【0034】図6に示すように、フィードケース10の前部に入力軸17が支持され、リンク機構8の後端下部に備えられたボス部8aに、入力軸17が回転自在に支持されており、エンジン3の動力が伝達されてくるPTO軸18(図1及び図2参照)が、入力軸17に接続されている。これにより、苗植付装置9(フィードケース10)が、入力軸17の軸芯周りにローリング自在に、リンク機構8に支持される。 【0035】図6に示すように、フィードケース10の内部に配置された伝動軸19と入力軸17との間に、植付クラッチ20が構成されている。伝動軸19にベベルギヤ21が相対回転自在に外嵌されて、ベベルギヤ21が入力軸17のベベルギヤ17aに咬合している。クラッチ部材22がキー23により、伝動軸19にスライド自在及び一体回転自在に外嵌されて、バネ24によりクラッチ部材22がベベルギヤ21側に付勢されている。 【0036】図6に示す状態は、クラッチ部材22がベベルギヤ21に咬合して、入力軸17の動力がベベルギヤ21及びクラッチ部材22を介して、伝動軸19に伝達される状態である(植付クラッチ20を伝動側に操作した状態)。図6に示す状態から操作ピン25が挿入されると、操作ピン25がクラッチ部材22のカム面22aに接当し、操作ピン25とクラッチ部材22のカム面22aとのカム作用によって、クラッチ部材22がバネ24に抗してベベルギヤ21から離間操作されて所定の回転位相で保持される。この状態が植付クラッチ20を伝動遮断側に操作した状態であり、植付アーム13が田面から上方に位置した状態(図1及び図2参照)で停止する。 【0037】図6に示すように、フィードケース10の下部に伝動軸26が支持されて、伝動軸19のスプロケット19aと伝動軸26のスプロケット26aとに亘って、伝動チェーン27が巻回されている。図3及び図7に示すように、フィードケース10に横送り軸28及び縦送り軸29が支持されている。 【0038】[3]次に、フィードケース10から植付アーム13への伝動系の構造について説明する。図3及び図6に示すように、フィードケース10の左側部分10Lにおいて伝動軸26の周囲の部分に、複数のスタッドボルト30が取り付けられており、右の支持ケース11がスタッドボルト30に、フィードケース10の右側部分10Rを挟み込むようにナット31により連結され、左の支持ケース11がスタッドボルト30にナット31により連結されて、右及び左の支持ケース11が右及び左横方向に延出されている。この場合、右及び左の支持ケース11は同じものである。 【0039】図3及び図6に示すように、伝動軸26がフィードケース10から右及び左の支持ケース11の内部に配置されて、図9に示すように伝動軸26の端部が支持ケース11の端部から突出しており、伝動軸26の端部にベベルギヤ32が支持ケース11の端部から出た位置に固定されている。支持ケース11の端部に、伝動軸26の軸芯方向に沿う複数のスタッドボルト33が取り付けられている。 【0040】図9に示すように、右及び左の植付ケース12において前端部の左右に、第1及び第2開口部12a,12bが形成されており、複数のボルト挿入孔12cが形成されている。植付ケース12の内部に伝動軸34が配置され、伝動軸34の端部が、第1及び第2開口部12a,12bの間に位置するように配置されており、伝動軸34の端部にベベルギヤ35が固定されている。 【0041】図11,12,13に示すように、軸受け部材36が用意されている。軸受け部材36は樹脂により一体的に形成されており、貫通孔36cを備えた第1滑り軸受け部36aと、架橋部36d及び円弧状の凹部36eを備えた第2滑り軸受け部36bとを備えて、第1及び第2滑り軸受け部36a,36bが一対の接続部36fにより一体的に接続されている。第1滑り軸受け部36aに凸部36gが一体的に形成され、接続部36fに凸部36hが一体的に形成されている。 【0042】以上の構造により軸受け部材36において、図9及び図10に示すように、第1滑り軸受け部36aの貫通孔36cに伝動軸26が挿入されており、植付ケース12の凹部状の係止部12dに第1滑り軸受け部36aの凸部36gが挿入されている。ベベルギヤ35が第1及び第2滑り軸受け部36a,36bの間に位置した状態(ベベルギヤ32,35が咬合した状態)で、第2滑り軸受け部36bの凹部36eに伝動軸34が挿入されている。図3及び図9に示すように、支持板37が第2開口部12bに当て付けられ、ナット38がスタッドボルト33に取り付けられて、支持板37が植付ケース12を挟み込むようにして支持ケース11に連結されている。 【0043】図9及び図10に示す状態において、第1滑り軸受け部36aの凸部36gが植付ケース12の係止部12dに挿入されている点、植付ケース12の凸部12eが接続部36fに接当している点、第2滑り軸受け部36bが植付ケース12の内壁に接当している点、第1滑り軸受け部36aの凸部36g及び接続部36fの凸部36hが支持板37に接当している点により、軸受け部材36が動かないように支持されている。 【0044】これにより、図3,6,9に示すように、フィードケース10の左側部分10Lのボールベアリング39、右及び左の支持ケース11の端部の軸受け部材36(第1滑り軸受け部36a)によって、伝動軸26が支持される状態となる。図3,9,14に示すように、植付ケース12の前端部の軸受け部材36(第2滑り軸受け部36b)、植付ケース12の後端部の滑り軸受け部材40によって、伝動軸34が支持される状態となる。 【0045】図3及び図14に示すように、右及び左の植付ケース12の後端部に、駆動軸41が横向きに支持され、駆動軸41の両端に右及び左の植付アーム13が支持されており、伝動軸34の端部に固定されたベベルギヤ42が、駆動軸41に固定されたベベルギヤ43に咬合している。以上の構造により、図3及び図6に示すように、入力軸17の動力が植付クラッチ20、伝動軸19、伝動チェーン27、伝動軸26、ベベルギヤ32,35、伝動軸34、ベベルギヤ42,43を介して駆動軸41に伝達され、駆動軸41が回転駆動されて、植付アーム13が苗取り出し口62aから苗を取り出して田面に植え付ける。この場合、8個のベベルギヤ32,35,42,43は同じ歯数及び外径の同じものが使用されており、冷鍛加工によって製造されている。 【0046】図9,12,13に示すように、軸受け部材36において第2滑り軸受け部36bに架橋部36dが備えられ、第2滑り軸受け部36bに伝動軸34を支持しない部分(架橋部36d)が存在している。しかしながら、伝動軸26の動力が回転によりベベルギヤ32,35を介して伝動軸34に伝達される際、ベベルギヤ32,35の咬合作用により伝動軸34が図9の紙面左方に押される状態となり、第2滑り軸受け部36bの凹部36eの内方側(架橋部36dとは反対側)に押圧される状態となるので、第2滑り軸受け部36bに伝動軸34を支持しない部分(架橋部36d)が存在していても、伝動軸34が第2滑り軸受け部36bに支障なく支持される。 【0047】[4]次に、植付アーム13の構造について説明する。図2,3,14に示すように、駆動軸41の端部に駆動アーム44が固定されて、駆動アーム44に固定された支持軸45に、植付アーム13が回転自在に支持されている。植付ケース12の後端部に後斜め上方向きに支持部12fが延出され、支持部12fの横軸芯P1周りに揺動自在に支持されたアーム46が、植付アーム13から下方に延出されたアーム13aに、横軸芯P2周りに揺動自在に連結されている。これにより、駆動軸41が回転駆動されることによって、植付アーム13が上下に往復駆動される。 【0048】図14及び図15(イ)に示すように、植付アーム13に植付爪46が固定され、植付アーム13の挿通孔13bに苗押し出し具47がスライド自在に支持されており、挿通孔13bにブッシュ48が内装され、挿通孔13bの端部にシール部材49が取り付けられている。植付アーム13の内部において横軸芯P3周りに、カムアーム50が揺動自在に支持され、苗押し出し具47の後端とカムアーム50とがリンク部材51を介して接続されており、カムアーム50を介して苗押し出し具47を突出側に付勢するバネ52が備えられている。植付アーム13の内部において、支持軸45にカム部材53が固定されており、カムアーム50の下部50aがカム部材53に接当している。 【0049】以上の構造により、駆動軸41が回転駆動されることによって、植付アーム13の内部で支持軸45及びカム部材53が回転駆動されることになる。これにより、植付アーム13が苗取り出し口62aを通過する際、カム部材53の作用によりカムアーム50がバネ52に抗して図15(イ)の紙面時計方向に揺動操作され、苗押し出し具47が植付アーム13の内部にスライド操作されて(図15(イ)の実線に示す状態)、植付爪46及び苗押し出し具47の先端に苗が保持される。次に植付爪46及び苗押し出し具47が田面に突入すると、カム部材53がカムアーム50の下部50aから外れて、バネ52により苗押し出し具47が突出側にスライド操作され(図15(イ)の二点鎖線に示す状態参照)、植付爪46及び苗押し出し具47から苗が離れて田面に植え付けられる。 【0050】図14及び図15(イ)に示すように、植付アーム13の内部において、硬質ゴム製のリング部材54が苗押し出し具47に外嵌されており、リング部材54に金属製の受け板54aが取り付けられている。これによって、前述のようにバネ52により苗押し出し具47が突出側にスライド操作された際、リンク部材51が受け板54aに当たり、リング部材54を植付アーム13の内壁に押圧することで、バネ52により苗押し出し具47が突出側にスライド操作された際の衝撃が吸収されて、苗押し出し具47の突出側へのスライド操作が止められる。 【0051】この場合、図15(イ)(ロ)に示すように、リング部材54における植付アーム13の内壁側の端面に、リング部材54の内端部から外端部に亘る放射状の複数の溝部54bが形成されている。これにより、前述のようにバネ52により苗押し出し具47が突出側にスライド操作され、リング部材54が植付アーム13の内壁に押圧された際、リング部材54における植付アーム13の内壁側の端面と植付アーム13の内壁との間のグリスが、リング部材54の押圧作用により溝部54bに沿ってリング部材54の外端部に案内されるのであり、グリスがリング部材54の押圧作用によって挿通孔13bに押し込まれると言う状態が少なくなる。 【0052】[5]次に、苗のせ台14の往復横送り構造について説明する。図2及び図5に示すように、左右方向にガイドレール62が支持されて、ガイドレール62に苗取り出し口62aが形成されており、苗のせ台14の下部がガイドレール62に沿って横移動自在に支持されている。図2及び図4に示すように、右及び左の支持板37から上方にフレーム63が延出され、苗のせ台14の上部の裏面に固定された横フレーム64に、フレーム63の上端のローラー63aが挿入されて、苗のせ台14の上部がフレーム63のローラー63a及び横フレーム64により、横移動自在に支持されている。 【0053】図3及び図7に示すように、フィードケース10に支持された横送り軸28がフィードケース10の左側部分10Lから突出され、フレーム63に固定されたフレーム55の端部の軸受け部55aに、横送り軸28の端部が回転自在に支持されている。横送り軸28に螺旋溝28aが形成されており、螺旋溝28aに係合する送り部材56が横送り軸28に外嵌されている。苗のせ台14と送り部材56とが連結されており、送り部材56とフィードケース10の左側部分10Lとの間及び送り部材56と軸受け部55aとの間に、伸縮自在なゴム製のカバー57が取り付けられている。 【0054】図7に示すように、伝動軸19及び横送り軸28がフィードケース10の右側部分10Rから突出して、伝動軸19の端部に取り付けられた伝動ギヤ58と、横送り軸28の端部に取り付けられた伝動ギヤ59とが咬合しており、伝動ギヤ58,59を覆うカバー60が備えられている。 【0055】以上の構造により、入力軸17の動力が植付クラッチ20、伝動軸19、伝動ギヤ58,59を介して横送り軸28に伝達され、横送り軸28が回転駆動される。これにより、送り部材56が横送り軸28に沿って往復横送り駆動されるのであり、苗のせ台14が所定の移動範囲(後述する右及び左の駆動アーム29aの間隔)で往復横送り駆動される。この場合、カバー60を取り外し、伝動ギヤ58,59を減速比の異なる伝動ギヤ58,59に交換することにより、苗のせ台14の横送り速度を変更して、植付アーム13が苗取り出し口62aを通過して取り出す苗の量を変更することができる。 【0056】[6]次に、苗のせ台14に載置された苗の縦送り構造について説明する。図3,4,7に示すように、フィードケース10に支持された縦送り軸29がフィードケース10の右及び左側部分10R,10Lから左右に突出しており、縦送り軸29においてセンターラインCLから右及び左に等距離の位置に、右及び左の駆動アーム29aが取り付けられ、右及び左の駆動アーム29aが苗のせ台14に向けて延出されている。図7及び図8に示すように、フィードケース10の内部において縦送り軸29にアーム29bが取り付けられ、縦送り軸29を図8の紙面時計方向に付勢するバネ61が備えられており、横送り軸28にカム部材28bが取り付けられている。 【0057】以上の構造により、横送り軸28が図8の紙面時計方向に回転駆動され、カム部材28bがアーム29bに接当することにより、縦送り軸29がバネ61に抗して図8の紙面反時計方向に回転駆動される(右及び左の駆動アーム29aが上方に揺動駆動される)。カム部材28bがアーム29bから外れることにより、縦送り軸29がバネ61によって図8の紙面時計方向に回転駆動される(右及び左の駆動アーム29aが下方に揺動駆動される)。このようにして、縦送り軸29が往復で回転駆動される(右及び左の駆動アーム29aが上下に揺動駆動される)。 【0058】図4及び図5に示すように、苗のせ台14は5つの仕切り部14a及び4つの苗のせ面14bを備えて構成されて、苗のせ面14bの下部に開口部14dが形成されている。開口部14dの下部に亘って1本の駆動軸65が架設され、駆動プーリー66が開口部14dに入り込むように駆動軸65に固定されている。 【0059】図4及び図5に示すように、苗のせ台14の裏面に下向きのコ字状の保持部14cが備えられ、1本の従動軸67が保持部14cに入れ込まれており、従動軸67と横フレーム64とに亘ってバネ68が架設されて、従動軸67が支持されている。従動プーリー69が開口部14dに入り込むように、従動軸67に外嵌されている。表面に多数の凸部70aを備えた幅広の縦送りベルト70が1つの苗のせ面14bに1つずつ用意されており、縦送りベルト70が駆動及び従動プーリー66,69に巻回されて開口部14dに配置されている。図3,4,5に示すように、苗のせ台14(駆動軸67)の左右中央にワンウェイクラッチ71が外嵌され、ワンウェイクラッチ71に従動アーム71aが備えられており、従動アーム71aが右及び左の駆動アーム29aの間に配置されている。 【0060】以上の構造により、前項[5]に記載のように苗のせ台14が左右に往復横送り駆動されるのに伴って、苗のせ台14が右(左)の移動限度に達すると、従動アーム71aが右(左)の駆動アーム29aの位置に達して、右(左)の駆動アーム29aにより従動アーム71aが上方に操作され、ワンウェイクラッチ71を介して駆動軸65、駆動プーリー66及び縦送りベルト70が図4の紙面時計方向に所定角度だけ回転駆動されて、苗のせ面14bに載置された苗が苗取り出し口62a(ガイドレール62)に向けて送られる。 【0061】[7]次に、センターフロート15及びサイドフロート16の支持構造について説明する。図2及び図17に示すように、右及び左の支持板37にパイプ状の支持軸72が回転自在に支持され、支持軸72に固定されたアーム72aが斜め後方下方に延出されている。アーム72aの後部の横軸芯P4周りに、センターフロート15及びサイドフロート16の後部が上下揺動自在に支持されて、センターフロート15及びサイドフロート16の前部を持ち上げ方向に付勢するバネ73が取り付けられており、センターフロート15及びサイドフロート16の前部が上下動自在に、フィードケース10や支持ケース11に支持されている。 【0062】図2に示すように、支持軸72に取り付けられた操作レバー74が運転座席5に向けて延出されており、操作レバー74が上下に操作及び所望の位置に固定自在に構成されている。これにより、操作レバー74を上下に操作し、支持軸72を回転操作して、アーム72aを上下に揺動操作することにより、苗植付装置9に対するセンターフロート15及びサイドフロート16の後部の位置(横軸芯P4の位置)を上下に変更することができるのであり、これによって植付アーム13による苗の植付深さを変更することができる。 【0063】図14及び図16に示すように、右及び左の植付ケース12において、金型等の関係から後端部に開口部12gが形成されている。開口部12gを塞ぐ蓋部材75がボルト76により植付ケース12の後端部に取り付けられており、蓋部材75にストッパー75aが一体的に形成されて、図2及び図16に示すように、ストッパー75aが下方に延出されている。右及び左の植付ケース12は右及び左のサイドフロート16の上方に位置しており、ストッパー75aの下方に、横軸芯P4よりも後側の右及び左のサイドフロート16の部分が位置している。 【0064】以上の構造により、苗植付装置9が田面から大きく上昇駆動されて、横軸芯P4周りにサイドフロート16の前部が下方に揺動した際、横軸芯P4よりも後側のサイドフロート16の部分がストッパー75aに接当して、サイドフロート16の前部の下方への揺動が所定位置で止められる。 【0065】[発明の実施の第1別形態]図3及び図6に示す構造では、フィードケース10と右及び左の支持ケース11を別部材に構成して、スタッドボルト30及びナット31によって連結するように構成しているが、図18に示すように、フィードケース10の右側部分10Rに右の支持ケース11を一体的に形成して右横方向に延出し、フィードケース10の左側部分10Lに左の支持ケース11を一体的に形成して左横方向に延出するように構成してもよい。この場合、フィードケース10の右及び左側部分10R,10Lの合わせ面をセンターラインCLに位置させ、センターラインCLから右の支持ケース11の端部までの距離Lと、センターラインCLから左の支持ケース11の端部までの距離Lとが同じになるように構成する。 【0066】[発明の実施の第2別形態]図9,10,11,12に示す軸受け部材36において架橋部36dを廃止して、図19及び図20に示すように軸受け部材36において、架橋部36dの部分に開放部36iを形成してもよい。次に軸受け部材36に開放部36iを形成した場合において、植付ケース12及び軸受け部材36の取り付けについて説明する。 【0067】図19に示すように、伝動軸26がフィードケース10から右及び左の支持ケース11の内部に配置され、伝動軸26の端部が支持ケース11の端部から突出しており、伝動軸26の端部にベベルギヤ32が支持ケース11の端部から出た位置に固定されている。支持ケース11の端部に、伝動軸26の軸芯方向に沿う複数のスタッドボルト33が取り付けられている。右及び左の植付ケース12において前端部の左右に、第1及び第2開口部12a,12bが形成されており、複数のボルト挿入孔12cが形成されている。植付ケース12の内部に伝動軸34が配置され、伝動軸34の端部が、第1及び第2開口部12a,12bの間に位置するように配置されており、伝動軸34の端部にベベルギヤ35が固定されている。 【0068】以上の状態において図19に示すように紙面左方から紙面右方に植付ケース12を移動させて、スタッドボルト33をボルト挿入孔12cに挿入し、第1開口部12aに伝動軸26を挿入して、ベベルギヤ32,35を咬合させる。この状態で、伝動軸26の側面に伝動軸34の端部が対向する状態となり、スタッドボルト33により植付ケース12が支持ケース11に仮保持された状態となる。 【0069】次にスタッドボルト33により植付ケース12が支持ケース11に仮保持された状態で、第2開放部12bから軸受け部材36を挿入しながら、第1滑り軸受け部36aの貫通孔36cに伝動軸26の端部に挿入して、第1滑り軸受け部36aを伝動軸26に嵌め込み、植付ケース12の凹部状の係止部12dに第1滑り軸受け部36aの凸部36gを挿入する。これに伴って伝動軸34の軸芯方向と交差する横側から、第2滑り軸受け部36bの開放部36iに伝動軸34を入れ込み、ベベルギヤ35を第1及び第2滑り軸受け部36a,36bの間に位置させて、第2滑り軸受け部36bの凹部36eに伝動軸34を嵌め込む。支持板37を第2開口部12bに当て付け、ナット38をスタッドボルト33に取り付けて、植付ケース12を挟み込むようにして支持板37を支持ケース11に連結する。 【0070】図19に示す状態において、第1滑り軸受け部36aの凸部36gが植付ケース12の係止部12dに挿入されている点(図10参照)、植付ケース12の凸部12eが接続部36fに接当している点(図10参照)、第2滑り軸受け部36bが植付ケース12の内壁に接当している点、第1滑り軸受け部36aの凸部36g及び接続部36fの凸部36hが支持板37に接当している点により、軸受け部材36が動かないように支持されている。 【0071】図3,6,19に示すように、フィードケース10の左側部分10Lのボールベアリング39、右及び左の支持ケース11の端部の軸受け部材36(第1滑り軸受け部36a)によって、伝動軸26が支持される状態となる。図3,14,19に示すように、植付ケース12の前端部の軸受け部材36(第2滑り軸受け部36b)、植付ケース12の後端部の滑り軸受け部材40によって、伝動軸34が支持される状態となる。 【0072】[発明の実施の第3別形態]前述の[発明の実施の形態]及び[発明の実施の第2別形態]の軸受け部材36を樹脂ではなく、金属(例えばアルミニウム等)により一体的に形成してもよい。このように構成すると、図20に示す第2滑り軸受け部36bにおいて、開放部36iの幅を凹部36eの幅と同じものに設定する必要がある。又、軸受け部材36を、図14に示す伝動軸34(ベベルギヤ42)及び駆動軸41(ベベルギヤ43)に取り付けるように構成してもよい。 【0073】 【発明の効果】請求項1の特徴によると、田植機の苗植付装置において、フィードケース、支持ケース及び植付ケースを備えた場合に、上手側の伝動軸のベベルギヤと下手側の伝動軸のベベルギヤとが咬合する部分に、上手側及び下手側の伝動軸を支持する第1及び第2滑り軸受け部を一体的に備えた軸受け部材を用意することによって、軸受け部材の取付部を少なくすることができ、苗植付装置の構造の簡素化の面で有利なものとなった。請求項1の特徴によると、軸受け部材を生産する為の金型があまり複雑なものにならない点、及び第1及び第2滑り軸受け部を生産する為の金型を別々に用意する必要がない点によって、苗植付装置の構造の簡素化の面でさらに有利なものとなる。 【0074】請求項2の特徴によると、請求項1の場合と同様に前述の請求項1の「発明の効果」を備えており、この「発明の効果」に加えて以下のような「発明の効果」を備えている。請求項2の特徴によると、上手側及び下手側の伝動軸のうちの一方の軸芯方向に沿って、第1滑り軸受け部を上手側及び下手側の伝動軸のうちの一方に挿入するようにして嵌め込みながら、上手側及び下手側の伝動軸のうちの他方の軸芯方向と交差する横側から、開放部を通して第2滑り軸受け部を、上手側及び下手側の伝動軸のうちの他方に無理なく嵌め込むことができるので、軸受け部材の取り付けの作業性を良いものにすることができた。 【0075】請求項3の特徴によると、請求項2の場合と同様に前述の請求項2の「発明の効果」を備えており、この「発明の効果」に加えて以下のような「発明の効果」を備えている。請求項3の特徴によると、スタッドボルトにより植付ケースが支持ケースに仮保持された状態で、植付ケースの開口部から軸受け部材を挿入して取り付けることができ、植付ケースの向きが変わったりして軸受け部材の取り付けが行い難くなると言うような状態が生じないので、軸受け部材の取り付けの作業性を良いものにすることができた。 【0076】請求項4の特徴によると、田植機の苗植付装置において、フィードケース、右及び左の支持ケース、右及び左の植付ケースを備えた場合に、フィードケースを苗植付装置の左右中央に配置することにより、右及び左の支持ケースを共用化することができて、苗植付装置の構造の簡素化の面で有利なものとなった。請求項4の特徴によると、右及び左の支持ケースの内部に配置された伝動機構を左右対称に構成することが可能になるので、苗植付装置の構造の簡素化の面でさらに有利なものとなる。 【0077】請求項5の特徴によると、田植機の苗植付装置において、フィードケース、右及び左の支持ケース、右及び左の植付ケースを備えた場合に、フィードケースを右側部分及び左側部分の分割構造に構成して、フィードケースの右側部分に右の支持ケースを一体的に形成し、フィードケースの左側部分に左の支持ケースを一体的に形成することにより、フィードケース(右側部分及び左側部分)に右及び左の支持ケースに連結する為のボルト及びナット等が不要になって、苗植付装置の構造の簡素化の面で有利なものとなった。請求項5の特徴によると、右及び左の支持ケースを同じような形状にすることが可能になる点、及び右及び左の支持ケースの内部に配置された伝動機構を左右対称に構成することが可能になる点により、苗植付装置の構造の簡素化の面でさらに有利なものとなる。 【0078】請求項6の特徴によると、田植機の苗植付装置において、フィードケース、支持ケース及び植付ケースを備えた場合に、植付ケースの後部の開放部に蓋部材を取り付け、蓋部材にストッパーを備えて、支持部材の横軸芯よりも後側の接地フロートの部分にストッパーが接当することにより、接地フロートの前部の下方への揺動を所定位置で止めるように構成することによって、ストッパーを支持する為の専用の部材を備える必要がなくなり、苗植付装置の構造の簡素化の面で有利なものとなった。 【0079】請求項7の特徴によると、田植機の苗植付装置において、縦送り機構及び縦送り機構の入力部、フィードケース、縦送り軸及び駆動アームを備えた場合に、フィードケースを苗植付装置の左右中央に配置し、フィードケースから右及び左に縦送り軸を突出させて、縦送り軸の右及び左の端部に駆動アームを備え、縦送り機構の入力部を苗のせ台の左右中央に備えることにより、右及び左の構成部分を共用化することが可能になって、苗植付装置の構造の簡素化の面で有利なものとなった。 【0080】請求項8の特徴によると、田植機の苗植付装置において、弾性材製のリング部材を苗押し出し具に外嵌した場合に、リング部材における植付アームの内壁側の端面に、リング部材の外端部に達する放射状の溝部を備えることにより、グリスがリング部材の押圧作用によって植付アームにおける苗押し出し具の挿通孔に押し込まれると言う状態を少なくすることができ、植付アームにおける苗押し出し具の挿通孔を通り、グリスが植付アームの外部に出てくるような状態を少なくすることができて、グリスが不足することによる耐久性の低下を防止することができた。請求項8の特徴によると、植付アームの内壁(植付アームにおける苗押し出し具の挿通孔の周囲部分)よりも、リング部材における植付アームの内壁側の端面の方が、溝部の形成が行い易いので、生産性の面で有利なものとなる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ
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| 【出願日】 |
平成13年5月17日(2001.5.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100107308 【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修一郎
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| 【公開番号】 |
特開2002−335728(P2002−335728A) |
| 【公開日】 |
平成14年11月26日(2002.11.26) |
| 【出願番号】 |
特願2001−147639(P2001−147639) |
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