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【発明の名称】 施肥機
【発明者】 【氏名】大石 廣昭

【氏名】前田 茂義

【要約】 【課題】防水構造で、上下方向にスペースを取らずにロートを着脱することができる施肥機を提供する。

【解決手段】ホッパーに収納した肥料を、繰出装置38より所定量ずつ繰り出して、繰出装置と蓄圧装置42を接続するジョイント44に肥料を流入させて、空気流により施肥部まで運んで散布する施肥機において、施肥装置の繰出装置から繰り出される肥料と蓄圧装置からの空気とを混合するジョイントの上部に形成したロート部44aの上部と、繰出装置下部との間に弾性体で構成した接続部材43で連通連結した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ホッパーに収納した肥料を、繰出装置より所定量ずつ繰り出して、繰出装置と蓄圧装置を接続するジョイントに肥料を流入させて、空気流により施肥部まで運んで散布する施肥機において、施肥装置の繰出装置から繰り出される肥料と蓄圧装置からの空気とを混合するジョイントの上部に形成したロート部の上部と、繰出装置下部との間に弾性体で構成した接続部材で連通連結したことを特徴とする施肥機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気流により肥料を運んで散布する施肥機の繰出装置とロート部の間を連結する構成に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から田植機の座席後部や植付装置の苗載台上方に施肥機を配置して、該施肥機から繰り出した肥料をブロアやコンプレッサー等で得られる圧縮した空気の流れに載せて施肥位置まで搬送するようにした技術は公知となっている。この施肥機は繰出装置の上部にホッパーを配置し、繰出装置の下部にロートを連通し、該ロート下部は蓄圧装置(アエチャンバ)の吐出部と連通され、肥料と空気流を混合するように構成していた。例えば特開平10−295117の技術である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この施肥機を田植機の運転席の後部に設置する場合、ホッパーの上端高さは肥料を投入できる高さとしなければならないためあまり高くすることができず、また、後部ステップと同じ高さの位置に施肥機を載せて固定するため、下端位置も制限されている。このため繰出装置やその下部に配置するジョイントの上下長さはできるだけ短くなるように、繰出装置の下部とジョイントに一体的に形成したロートの上部とは一部重なるように嵌合して固定し、ジョイントの前部は蓄圧装置に嵌合して固定していた。
【0004】しかしこのような構成であると、ロートの部分に肥料が詰まったり、メンテナンスを行う場合には、ロートのみ脱着することはできず、繰出装置を取り外し、蓄圧装置からロートを引き抜くようにしてロートを外す構成としていたので、座席後部の狭い位置で作業しなければならず、大変面倒な作業となっていた。そこで本発明は、簡単な構成で、蓄圧装置や繰出装置を外すことなく、ロートのみ取り外せるようにして、メンテナンス等を簡単に行えるようにしようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。即ち、請求項1においては、ホッパーに収納した肥料を、繰出装置より所定量ずつ繰り出して、繰出装置と蓄圧装置を接続するジョイントに肥料を流入させて、空気流により施肥部まで運んで散布する施肥機において、施肥装置の繰出装置から繰り出される肥料と蓄圧装置からの空気とを混合するジョイントの上部に形成したロート部の上部と、繰出装置下部との間に弾性体で構成した接続部材で連通連結したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】次に、発明の実施の形態を説明する。図1は田植機の全体側面図、図2は繰出装置の側面一部断面図、図3は繰出装置の正面一部断面図、図4は繰出装置からロートを取り外した状態を示す側面断面図、図5は接続部材の平面図である。
【0007】まず、施肥機を搭載した乗用田植機について、図1により説明する。作業者が搭乗する走行機体である走行車1は、エンジン2を車体フレーム3中央部上方に搭載し、ミッションケース4前方にフロントアクスルケース5を介して水田走行用前輪6を支持すると共に、前記ミッションケース4の後部にリヤアクスルケース7を連設し、前記リヤアクスルケース7に水田走行用後輪8を支持している。そして、前記エンジン2上部に運転席9を取り付け、該運転席9の前方でボンネット10後部に操向ハンドル11を設けている。
【0008】また、植付部15は苗載台16並びに複数の植付爪17等を具備し、前高後低の傾斜式苗載台16を下部レール18及びガイドレール19を介して植付ケース20に左右往復摺動自在に支持させると共に、一方向に等速回転させるロータリケース21を前記植付ケース20に支持させ、該ケース21の回転軸心を中心に対称位置に一対の爪ケース22を配設し、該爪ケース22の先端に植付爪17を設けている。また、前記植付ケース20の前側にローリング支点軸23を介して支持フレーム24を設け、トップリンク25及びロワリンク26を含むリンク機構27を介して走行車1後側に支持フレーム24を連結させ、前記リンク機構27を介して植付部15を昇降させる昇降シリンダ28をロワリンク26に連結させている。
【0009】そして、前記前後輪6・8を走行駆動して移動すると同時に、左右に往復摺動させる苗載台16から一株分の苗を植付爪17によって取り出し連続的に苗植え作業を行うように構成している。また、前記運転席9の後部に施肥機36を搭載し、植付部15の下方には二条分均平用センターフロート34、二条分均平用サイドフロート35・35を設けて植付作業と同時に施肥作業も行えるようにしている。
【0010】次に、前記施肥機36について、その概略構成を説明する。前記施肥機36は、肥料を入れる施肥ホッパー37と、肥料を一定量ずつ繰り出す肥料繰出部である肥料繰出装置38と、該肥料繰出装置38の下部に本発明の接続部材43を介して接続するジョイント44と、該ジョイント44に接続するフレキシブル型搬送ホース40と、該搬送ホース40の他端に接続する作溝器39と、前記ジョイント44に圧縮空気を送る円筒形のエアチャンバ42と、該エアチャンバ42に圧縮空気を供給するターボブロワ型送風機41から構成される。
【0011】前記作溝器39は植付部15のフロート34・35・35の底部にそれぞれ配置され、肥料を落下させる溝を成形して施肥部を形成してする。前記エアチャンバ42は肥料繰出装置38の前部で運転席9の後部に横設され、該エアチャンバ42の左右一側端には送風機41が取り付けられ、該送風機41はモータまたはエンジンからの動力によって駆動される。
【0012】そして、図2〜図5において、前記繰出装置38は繰出ケース31内に繰出ロール32を回転自在に軸支し、該繰出ロール32の外周には肥料を挿入できる凹部32a・32a・・・が一定間隔をおいて形成され、該繰出ロール32の駆動軸がモータ等により回転駆動され、凹部32aに入った一定量の肥料をホッパー側から下方へ搬送して繰り出せるようにしている。
【0013】前記繰出ケース31の下部には本発明の接続部材43を介してジョイント44が着脱可能に取り付けられている。即ち、前記繰出ケース31の下部は開放され、下部周囲に接続部材43の上部周囲を嵌合して漏れが生じないようにするための断面視「h」状の嵌合部31aを形成している。
【0014】また、前記ジョイント44は上部をラッパ状のロート部44aを形成し、下部を円筒状のパイプ部44bとして合成樹脂等により一体的に構成し、該ロート部44aの下端とパイプ部44bの前後中途部の上部を連通している。つまり、ロート部44aの軸心とパイプ部44bの軸心は直交するように配設している。該パイプ部44bの前部はシール部材56を介してエアチャンバ42に開口した吐出孔に挿入して連通し、パイプ部44bの後端には搬送ホース40を嵌着させ、前記送風機41からの空気をエアチャンバ42からジョイント44を介してホース40に送れるようにしている。前記ロート部44aの上端はパイプ部44bとの連通孔より大きな開口部とし、上端周囲に縁部44cを形成して接続部材43の下部をはめ込むように構成している。
【0015】前記接続部材43はゴムまたは合成樹脂等の弾性体で構成され、該接続部材43の上部は前記嵌合部31aに形状を合わせて嵌合できるようにし、下部はロート部44aの上部に形成した縁部44cの形状に合わせて嵌合できるようにし、連結時において接続部材43の上下で漏れが生じないようにしている。即ち、接続部材43の上端周囲43aは前記嵌合部31aに挿入できるようにし、該接続部材の43のエアチャンバ42側に位置する前部と左右両外側には縁部43bを形成して断面視で凹形状とし、該縁部43bの外側に平面視コ字状の固定プレート45を嵌合して押さえつけるようにしている。該固定プレート45の前端部には係止部を形成して繰出ケース31の前端に設けたピン46に係合し、固定プレート45の両側は断面視L字状に構成して接続部材43の縁部43bを押さえつけて外れないようにし、密着して漏れが生じないようにしている。また、接続部材43の後部外側面には三角形状の凸部43dを形成し、繰出ケース31の後部に形成したフック部31bに係合できるようにしている。
【0016】また、接合部材43の下端は前記ロート部44aの上端に形成した縁部44cに合わせて載置する平面部を形成し、その外側には縁部44cの外周を包み込む如く傘状の縁部43cを形成し、接続部材下端にロート部44aの上端に嵌合させた状態では密着されて防水性を高める構成としている。そして、繰出ケース31の後面より後方へ延設した突片31cにはワンタッチ係止具33が取り付けられ、ジョイント44より上後方へ突設した突片44cに設けたピンに係合可能として、繰出ケース31に接続部材43を介してジョイント44を取り付けてワンタッチ係止具33で固定できるようにしている。
【0017】このような構成において、図4に示す如く、ワンタッチ係止具33を外すことによって、ジョイント44は後方へ引っ張ることによって、パイプ部44bはシール部材56から抜け、同時にロート部44aは接続部材43が弾性変形することによって外すことができるのである。このようにして、繰出装置38やエアチャンバ42を外すことなくジョイント44を容易に外すことができるのである。逆に取り付けるときには、パイプ部44b前端をエアチャンバ42の孔に、ロート部44aは接続部材43の縁部43cにそれぞれ合わせて前方へ押し込むことにより容易に装着できるのである。そして、繰出装置38及びエアチャンバ42はそのままでジョイント44を着脱できるため、大きなスペースを必要としないのである。
【0018】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。即ち、請求項1に示す如く、ホッパーに収納した肥料を、繰出装置より所定量ずつ繰り出して、繰出装置と蓄圧装置を接続するジョイントに肥料を流入させて、空気流により施肥部まで運んで散布する施肥機において、施肥装置の繰出装置から繰り出される肥料と蓄圧装置からの空気とを混合するジョイントの上部に形成したロート部の上部と、繰出装置下部との間に弾性体で構成した接続部材で連通連結したので、ジョイントを前後方向に引っ張ったり、押し込んだりするだけで、接続部材が変形して容易に着脱することができ、接続部材の有する弾性によって互いに密着して防水性及び気密性を確保することができる。そして、一方向に押し引き操作することにより着脱できるので、上下方向にスペースを取らず、繰出装置や蓄圧装置を外す必要もなく簡単にジョイントを取り外すことができる。また、着脱のためのスペースが小さくて済むため、ホッパーを小さくして着脱のスペースを設ける必要がなく、ホッパーの容量を十分に確保することができる。
【出願人】 【識別番号】597041747
【氏名又は名称】アグリテクノ矢崎株式会社
【出願日】 平成13年4月23日(2001.4.23)
【代理人】 【識別番号】100080621
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 寿一郎
【公開番号】 特開2002−315414(P2002−315414A)
【公開日】 平成14年10月29日(2002.10.29)
【出願番号】 特願2001−124710(P2001−124710)