| 【発明の名称】 |
施肥機 |
| 【発明者】 |
【氏名】西村 洋
【氏名】林 和信
【氏名】仲 弘和
【氏名】塩崎 孝秀
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| 【要約】 |
【課題】肥料ホッパ内の肥料を肥料繰出部から肥料移送管を介して施肥部へ肥料を移送して前記施肥部から肥料を吐出することにより圃場に施肥を行う施肥機において、繰出量調節ハンドルの操作により繰出量を変更調節するものであるため、オペレ−タが繰出量の変更を要する度に施肥作業を停止させて前記繰出量調節ハンドルを操作しなければならず、この操作が煩わしく、また作業能率が低下したりこの操作を忘れて適正な繰出量で施肥が行えなかったりするおそれがある。そこで、肥料繰出部を駆動するアクチュエ−タの作動速度を制御装置により制御して自動的に肥料繰出部の繰出量を変更する構成とすると、アクチュエ−タに駆動力を要し、該アクチュエ−タが大容量となってしまうおそれがある。
【解決手段】施肥機において、肥料繰出部32の肥料の繰出量を調節する繰出量調節機構140を設けると共に、該繰出量調節機構140を作動させる電動モ−タ141を設けたことを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 肥料ホッパ内の肥料を肥料繰出部から肥料移送管を介して施肥部へ肥料を移送して前記施肥部から肥料を吐出することにより圃場に施肥を行う施肥機において、前記肥料繰出部の肥料の繰出量を調節する繰出量調節機構を設けると共に、該繰出量調節機構を作動させるアクチュエ−タを設けたことを特徴とする施肥機。 【請求項2】 アクチュエ−タにより繰出量調節機構を作動させるとき、繰出量調節機構における繰出量の増減に拘らず、アクチュエ−タが繰出量の増減の一方からの作動で目標値に達すると停止するように制御する制御装置を設けたことを特徴とする請求項1に記載の施肥機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、肥料ホッパ内の肥料を肥料繰出部から肥料移送管を介して施肥部へ肥料を移送して前記施肥部から肥料を吐出することにより圃場に施肥を行う施肥機に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、田植機や直播機等の農作業機に備え、田植作業や直播作業と同時に圃場の複数の位置に施肥を行うようにした施肥機がある。この施肥機において、圃場の複数の位置に施肥を行うべく、肥料ホッパ内の肥料を左右に並列して設けた複数の肥料繰出部からそれぞれの肥料移送管を介してそれぞれの施肥部へ肥料を供給して前記施肥部から肥料を吐出するようになっている。そして、前記施肥機において、前記肥料繰出部の肥料の繰出量を調節する繰出量調節機構を複数の肥料繰出部の各々に設け、この複数の繰出量調節機構を施肥作業を停止させた状態で単一の繰出量調節ハンドルの操作により作動させて繰出量を変更調節するものがある。 【0003】また、肥料繰出部を駆動する電動モ−タの回転数を制御装置により制御して、自動的に肥料繰出部の繰出量を変更するものが知られている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】上記従来技術の前者においては、繰出量調節ハンドルの操作により繰出量を変更調節するものであるため、オペレ−タが繰出量の変更を要する度に施肥作業を停止させて前記繰出量調節ハンドルを操作しなければならず、この操作が煩わしく、また作業能率が低下したりこの操作を忘れて適正な繰出量で施肥が行えなかったりするおそれがある。 【0005】そこで、上記従来技術の後者のように、肥料繰出部を駆動するアクチュエ−タの作動速度を制御装置により制御して自動的に肥料繰出部の繰出量を変更するものがあるが、前記アクチュエ−タが肥料繰出部を駆動する構成であるので、アクチュエ−タに駆動力を要し、該アクチュエ−タが大容量となってしまうおそれがある。 【0006】 【課題を解決するための手段】この発明は、上記課題を解決すべく次の技術的手段を講じた。すなわち、請求項1に係る発明は、肥料ホッパ内の肥料を肥料繰出部から肥料移送管を介して施肥部へ肥料を移送して前記施肥部から肥料を吐出することにより圃場に施肥を行う施肥機において、前記肥料繰出部の肥料の繰出量を調節する繰出量調節機構を設けると共に、該繰出量調節機構を作動させるアクチュエ−タを設けたことを特徴とする施肥機とした。 【0007】また、請求項2に係る発明は、アクチュエ−タにより繰出量調節機構を作動させるとき、繰出量調節機構における繰出量の増減に拘らず、アクチュエ−タが繰出量の増減の一方からの作動で目標値に達すると停止するように制御する制御装置を設けたことを特徴とする請求項1に記載の施肥機とした。 【0008】従って、請求項1に記載の施肥機は、肥料繰出部の作動により、肥料ホッパ内の肥料を肥料移送管を介して施肥部から吐出して圃場に施肥を行う。そして、アクチュエ−タの作動により繰出量調節機構を作動させ、前記肥料繰出部の肥料の繰出量を調節することができる。 【0009】従って、請求項2に記載の施肥機は、繰出量調節機構における繰出量の増減に拘らず、制御装置により繰出量調節機構における繰出量の増減の一方から目標値へ向けてアクチュエ−タを作動させ、前記目標値に達するとアクチュエ−タを停止させる。 【0010】 【発明の効果】よって、請求項1に記載の施肥機は、アクチュエ−タの作動により繰出量調節機構を作動させて肥料繰出部の肥料の繰出量を調節することができるので、施肥作業を停止させなくても繰出量の変更ができ、この変更操作を簡単に行え、この繰出量の変更操作を忘れて適正な繰出量で施肥が行えないようなことを防止できる。しかも、アクチュエ−タにより繰出量調節機構を作動させるものであるので、小さい駆動力でアクチュエ−タを作動させることができ、該アクチュエ−タを低容量なものにできると共に、精度良くアクチュエ−タを作動させることができて繰出量の適正化を図ることができる。 【0011】また、請求項2に記載の施肥機は、繰出量調節機構における繰出量の増減に拘らず、繰出量調節機構における繰出量の増減の一方から目標値へ向けてアクチュエ−タを作動させて前記目標値に達すると停止するので、アクチュエ−タの作動による繰出量の増減の両方向において繰出量調節機構のガタにより繰出量が相違するのを抑えることができ、繰出量調節機構のガタの影響を小さく抑えることができて繰出量の適正化を図ることができる。 【0012】 【発明の実施の形態】この発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。図1は、施肥機の一例として乗用型の田植機に粒状の肥料を圃場に散布する施肥装置1が装着された施肥装置付きの乗用型田植機2を示している。この乗用型田植機2は、主として前記施肥装置1と走行車体3と6条植えの苗植付部4とで構成される。 【0013】走行車体3の前後左右略中央に駆動源であるエンジン5が備えられ、このエンジン5からの動力により油圧式無断変速装置6、主ミッションケ−ス7を介して前輪8,8及び後輪9,9が駆動されて走行車体3が走行する構成となっている。前記エンジン5の上方には、操縦席110を設けている。 【0014】また、この走行車体3の後部にリンク機構10を介して前記苗植付部4が装着され、この苗植付部4は油圧昇降シリンダ11の伸縮により上下に昇降するように設けられている。また、該苗植付部4は、前記主ミッションケ−ス7内からの動力を伝達する作業伝動軸12、植付クラッチケ−ス13を介して植付伝動軸14により伝動されて作動する構成となっている。尚、苗植付部4の駆動の入切を行う植付クラッチ体124が前記植付クラッチケ−ス13内に設けられている。操縦席110の右側方には、施肥装置1及び苗植付部4の駆動の入切操作と苗植付部4の昇降操作とをするための植付・昇降レバー111を設けている。操縦席110の左側方には、機体の走行速度に対する苗植付部4の作動速度を変速する株間切替レバー112を設けている。 【0015】植付クラッチケ−ス13には、作業伝動軸12の動力を入力する入力軸113と植付伝動軸14へ動力を出力する出力軸114と施肥装置1の施肥伝動軸49へ動力を出力する施肥出力軸115とを備えている。植付クラッチケ−ス13内の伝動構成について説明すると、前記入力軸113に歯数の異なる4個の株間切替入力ギヤ116を設けると共に、それぞれの株間切替入力ギヤ116と噛み合う計4個の株間切替出力ギヤ117を出力軸114に設けている。そして、入力軸113に設けたキー溝113aに嵌合するスライドキー118が4個の株間切替入力ギヤ116のうちの1個の株間切替入力ギヤ116へ係合し、該1個の株間切替入力ギヤ116が入力軸113と一体回転して入力軸113からの動力が伝達されるようになっている。前記スライドキー118は入力軸方向にスライド可能に設けており、株間切替レバー112の操作により、回動支点119a回りに回動する株間切替アーム119、該アーム119の回動により入力軸113方向にスライドする株間切替シフタ軸120、該株間切替シフタ軸120に連結された連結プレート121、該連結プレート121に対して入力軸113回りに回転自在で入力軸113方向にスライドしないように設けた株間切替シフタ122を介して該株間切替シフタ122を入力軸113方向にスライドさせることでスライドキー118をスライドさせ、入力軸113と一体回転する株間切替入力ギヤ116を切り替えて選択できるようになっている。4個の株間切替出力ギヤ117は、出力軸114を挿入する筒状の筒軸123と一体回転する構成となっており、スライドキー118により選択された株間切替入力ギヤ116と噛み合う1個の株間切替出力ギヤ117により同時に回転するようになっている。尚、前記筒軸123は、出力軸114に対して遊転するようになっている。 【0016】そして、4個の株間切替出力ギヤ117のうち最後位に設けた株間切替出力ギヤ117の後面にはクラッチ爪117aを設けており、このクラッチ爪117aが該株間切替出力ギヤ117の後に設けた植付クラッチ体124の植付クラッチ爪124aと噛み合うようになっている。尚、前記植付クラッチ体124は、出力軸114と一体回転するように設けられると共に出力軸114方向にスライド可能に設けられ、植付クラッチスプリング109により前方に(クラッチ爪117a,124aが噛み合う方向に)付勢されている。そして、植付・昇降レバー111の操作により、回動支点125a回りに回動する植付クラッチアーム125、該アーム125の回動により植付クラッチケ−ス13に対してスライドする植付クラッチピン126を介して植付クラッチ体124をスライドさせ、植付クラッチ爪124aと株間切替出力ギヤ117のクラッチ爪117aとが噛み合う状態と噛み合わない状態とに切り替えるようになっている。従って、植付「入」のとき、株間切替出力ギヤ117から植付クラッチ体124を介して出力軸114へ動力が伝達されるようになっている。 【0017】入力軸113の後端部には一対のベベルギヤ127を設けており、該ベベルギヤ127により施肥出力軸115へ動力が伝達されるようになっている。尚、前記ベベルギヤ127のうち駆動側のベベルギヤ127は、入力軸113に対して遊転するように設けられると共に、該ギヤ127の前端にクラッチ爪127aを備えている。このクラッチ爪127aが、駆動側のベベルギヤ127の前に設けた施肥クラッチ体128の施肥クラッチ爪128aと噛み合うようになっている。尚、前記施肥クラッチ体128は、入力軸113と一体回転するように設けられると共に入力軸113方向にスライド可能に設けられ、施肥クラッチスプリング129により後方に(クラッチ爪127a,128aが噛み合う方向に)付勢されている。そして、植付・昇降レバー111の操作により、回動支点130a回りに回動する施肥クラッチアーム130、該アーム130の回動により植付クラッチケ−ス13に対してスライドする施肥クラッチピン131を介して施肥クラッチ体128をスライドさせ、施肥クラッチ爪128aとベベルギヤ127のクラッチ爪127aとが噛み合う状態と噛み合わない状態とに切り替えるようになっている。従って、植付「入」のとき、入力軸113から施肥クラッチ体128を介して施肥出力軸115へ動力が伝達されるようになっている。 【0018】従って、出力軸114は株間切替入力ギヤ116及び株間切替出力ギヤ117を介して入力軸113の回転速度に対して速度を切り替えて駆動可能になっており、機体の走行速度に対して苗植付部4の作動速度を変速できる。一方、施肥出力軸115は入力軸113から所定の伝動比で伝動されるようになっており、株間切替レバー112の操作に拘らず、機体の走行速度に対して所定の速度で施肥装置1の肥料繰出部32…が作動するようになっている。 【0019】植付クラッチピン126は植付クラッチアーム125の回動に即して植付クラッチケ−ス13の外方へ向けてスライドする構成となっている一方、施肥クラッチピン131は該ピン131に設けた融通部131aにより施肥クラッチアーム130の回動に遅れて植付クラッチケ−ス13の外方へ向けてスライドし始める構成となっている。従って、植付クラッチ体124により伝動を断った後、施肥クラッチ体128により伝動を断つようになっているので、植付・昇降レバー111の植付「入」の操作で植付クラッチ体124と施肥クラッチ体128とが同時に作動せず、これらの作動の負荷による植付・昇降レバー111の操作荷重が局部的に大きくなることを抑えて植付・昇降レバー111をスムーズに操作できるようにしている。尚、従来は、植付クラッチ体と施肥クラッチ体とを単一のクラッチ体により兼用していたので、このクラッチ体の作動負荷が大きくなり、植付・昇降レバーの操作荷重が局部的に大きくなることがあった。更に、植付クラッチアーム125及び施肥クラッチアーム130の回動による植付クラッチピン126及び施肥クラッチピン131の植付クラッチケ−ス13の内方へのスライドにより、植付クラッチ体124により出力軸114へ伝動される前に施肥クラッチ体128により施肥出力軸115へ伝動されるようになっている。従って、苗植付部4が作動している間は確実に施肥装置1を作動させることができ、施肥装置1の肥料移送管38…の屈曲状態の相違により該移送管38…での肥料の移送速度が変化しても圃場に未施肥域が発生するのを防止することができる。 【0020】苗植付部4は、主として苗載置台16と植付伝動部17及び6条分の苗植付装置18…からなり、前記植付伝動軸14の動力が入力される植付伝動部17を介して伝動され作動する構成となっている。また、苗植付部4の下部には中央部にセンタ−フロ−ト19及び両側部にサイドフロ−ト20,20が設けられており、圃場面を滑走するようになっている。また、該苗植付装置18…が作動に伴って、植付伝動部17からの動力により左右移動する左右移動棒21により苗載置台16を該苗載置台の下端部に設けた苗載置台左右移動ガイド22に沿って左右移動させ、マット状の苗を前記苗載置台左右移動ガイド22に設ける苗掻き取り口22a…から苗植付装置18…により一株づつ掻き取る構成となっている。 【0021】苗載置台16には、各条に苗送りベルト23…が設けられている。各条の前記苗送りベルト23…は、下側の駆動ロ−ラ24…と上側の従動ロ−ラ25…とに巻回されている。苗載置台16の左右移動終端において、植付伝動部17の植付伝動ケ−ス17a内から左右に突出した出力軸26,26と一体回転する左右の苗送り駆動カム27,27が回転することにより該カム27,27に当接して左右それぞれの苗送り伝達ア−ム28,28が所定角度回転することにより、前記駆動ロ−ラ25…が所定量回転して苗送りベルト23…が苗を苗植付装置18…側に所定量づつ順次移送する構成となっている。 【0022】前記施肥装置1は、苗植付部4の前方に設けられている。この施肥装置1は、圃場に散布する粒状肥料を貯留する肥料ホッパ31と各条毎の肥料繰出部32…と肥料の搬送を案内する各条毎の案内管33…と該案内管33…に圧力風を供給する施肥エアチャンバ−34と該エアチャンバ−34に圧力風を供給する送風機35とを備えて構成される。尚、前記施肥エアチャンバ−34は前記肥料繰出部32…の前側で左右方向に長く構成され、該エアチャンバ−34の左端部に前記送風機35が取り付けられた構成となっている。尚、前記施肥エアチャンバ−34は、後述する肥料回収管36と一体に構成され、側断面が略長方形の形状に構成されている。前記肥料ホッパ31及び前記肥料繰出部32…は、走行車体3の操縦席37の直ぐ後側となる走行車体3の後部に設けられている。該肥料ホッパ31の下に設けた各条毎の肥料繰出部32…の繰出ロ−ラ32a…が回転することにより所定量毎に肥料を各条の繰出口32b…を介して前記案内管33…に供給される。 【0023】前記案内管33…に供給された粒状肥料は、前記施肥エアチャンバ−34からの圧力風により該案内管33…、肥料移送管38…を介して該肥料移送管38…終端に設けられた施肥部39…へ搬送されて圃場に散布される。尚、前記肥料移送管38…は、フレキシブルなチュ−ブにより構成されている。 【0024】前記施肥部39…は、作溝器40を備えて構成され、この作溝器40が前記肥料移送管38…とブ−ツ41…により接続され、苗植付部4による各条の圃場の苗植付位置の側部に肥料が供給されるように前記フロ−ト19,20,20に取り付けられている。該作溝器40…の前側には作溝突起40a…が設けられ、この作溝突起40a…が機体前進に伴って圃場の泥土を横方向及び下方向に押し分けて作溝し、その作溝された溝内に肥料が供給されるようになっている。また、作溝器40…の溝を覆土する覆土体42…が作溝器40…と同様にフロ−ト19,20,20に設けられている。従って、この乗用型田植機2は、圃場に苗を移植するため圃場内を田植機2が走行するのに伴って圃場内へ肥料の散布を行う構成となっている。 【0025】前記複数の肥料繰出部32…の本体となる繰出部ケ−ス32c…は、前部を左右方向に延びる施肥エアチャンバ−34の上方の肥料回収管36に支持され、後部を左右方向に延びる肥料繰出部支持フレ−ム43に締付ボルト43a…により取り付けられ支持された構成となっている。また、前記肥料ホッパ31は、前記繰出部ケ−ス32c…の前後に設けられた固定フック44…により取り付けられた構成となっている。従って、施肥エアチャンバ−34、肥料回収管36、送風機35、肥料繰出部支持フレ−ム43、肥料ホッパ31、肥料繰出部32…及び案内管33…は、一体的に構成されている。 【0026】前記送風機35は走行車体3の前部に配置したバッテリ−45の電源により駆動される構成となっており、この送風機35の吐出口35aと施肥エアチャンバ−34の左端とが後述するエア切替部46を介して接続され、前記送風機35からの圧力風を施肥エアチャンバ−34ヘ供給可能に構成している。尚、施肥エアチャンバ−34の右端は、閉鎖されている。 【0027】また、エンジン5の後方に送風機35の吸気口47を設け、該吸気口47から肥料繰出部支持フレ−ム43内の空洞部43bと該フレ−ム43の左端に取り付けた屈曲管48とを介して機体の左側にある送風機35内に吸気されるようになっており、エンジン5周辺で温められたエアが送風機35ひいては肥料移送管38…へ供給されるようにしている。 【0028】前記肥料繰出部32…の駆動構成について説明すると、前記植付クラッチケ−ス13内からの伝動により駆動する上下方向の施肥伝動軸49の動力によりベベルギヤ等が内蔵された繰出駆動ケ−ス50を介して施肥駆動軸51が駆動される。尚、前記施肥伝動軸49は、該軸49方向に伸縮可能であると共に両端部がユニバ−サルジョイント49a,49aにより屈曲可能に構成されている。前記施肥駆動軸51から該駆動軸51と一体回転する各2条毎の駆動ギヤ52…を設け、各2条毎の該駆動ギヤ52…とそれぞれ噛み合う各2条毎の従動ギヤ53…とそれぞれ一体回転するな各2条毎の繰出軸54…が駆動され、繰出ロ−ラ32a…が駆動回転される構成となっている。尚、前記各2条毎の従動ギヤ53…は、前記繰出軸54…に沿って摺動可能に設けられており、肥料繰出部32…間に設けた各2条毎の植付作業及び施肥作業の入切が行える条クラッチレバ−55…の下方への回動操作で該レバ−55…の突出部55a…が前記従動ギヤ53…の側方から退避して従動ギヤ53…に対して前記条クラッチレバ−55…の反対側に設けた圧縮スプリング56…により条クラッチレバ−55…側に付勢されて移動し、駆動ギヤ52…との噛み合いを解除して各2条毎の肥料繰出部32…への伝動を断つようになっている。逆に、条クラッチレバ−55…を切位置から上方へ回動操作することにより、該レバ−55…の突出部55a…が前記従動ギヤ53…の側面に当接して前記従動ギヤ53…を前記圧縮スプリング56…に抗して駆動ギヤ52…と噛み合う位置まで移動させるようになっている。尚、条クラッチレバ−55…には各2条毎の苗植付装置連動用ワイヤ57…及び苗送りベルト連動用ワイヤ58…がそれぞれ連結され、条クラッチレバ−55…の操作により各2条毎の施肥作業の入切に連動して苗植付装置18…及び苗送りベルト23…の駆動が入切されるようになっている。 【0029】次に、肥料繰出部32の構成について説明する。肥料繰出部32の繰出ロ−ラ32aの外周面には、回転方向の一定角度毎に繰出溝61…が設けられており、その繰出溝61…に肥料ホッパ31から落下供給される粒状肥料を溜めて該繰出ロ−ラ32aを回動することによって繰出口32bヘ肥料が繰り出される構成となっている。尚、繰出ローラ32aの上側の外周に接するように左右に流下案内壁62,62を設けており、この左右の流下案内壁62,62間に案内されて肥料ホッパ31内の粒状肥料が繰出溝61…に供給される。肥料繰出部32における条クラッチレバ−55の左右反対側には、開度調節歯車63が設けられている。該開度調節歯車63は、前記従動ギヤ53と一体回転する繰出軸51に嵌合する歯車回動軸64回りに回転して左右移動する構成となっている。前記開度調節歯車63は、開度調節軸65の小歯車66と噛み合う。開度調節歯車63に設けられた調節輪67から突出し前記繰出溝61…に嵌合する複数の突子68…が前記開度調節歯車63の回動によって繰出溝61…方向に移動可能とすることで繰出溝61…の有効長さを変更し、肥料の繰出量を調節するようになっている。従って、前記開度調節歯車63、小歯車66、調節輪67及び突子68等により肥料繰出部32の肥料の繰出量を調節する繰出量調節機構140を構成している。 【0030】前記開度調節軸65は、施肥装置1の右端部に設けたアクチュエータとなる電動モータ141の駆動により、該電動モータ141の出力軸141aと一体回転する出力ギヤ142、該出力ギヤ142と噛み合う中継ギヤ143を介して駆動される。従って、前記電動モータ141の駆動により、開度調節軸65を回動させて各条の繰出量調節機構140を作動させ、各条の肥料繰出部32…の肥料の繰出量を同時に調節する構成となっている。尚、前記電動モータ141は、正逆転可能なモータである。電動モータ141の出力軸141aには外周にネジ溝144aを備えるネジ軸144を左右の軸受部145により該軸144方向に移動しないように設けており、ネジ軸144は前記出力軸141aと一体回転する構成となっている。前記ネジ軸144には内周面にネジ溝146aを備える移動体146を螺合しており、該移動体146がネジ軸144の回動に伴って左右移動するようになっている。前記移動体146の左側には、該移動体146の左右方向の位置を検出するストロークセンサ147を連結している。従って、該ストロークセンサ147により開度調節軸65の回動量を検出できるようになっている。 【0031】また、繰出ロ−ラ32aの前側には、該ロ−ラ32a外周面と接触するブラシ70が設けられており、繰出溝61…から溢れた肥料を掻き除くように構成される。このブラシ70は、左右の流下案内壁62,62間に該流下案内壁62,62の間隔と同幅に設けられ、繰出部ケ−ス32cの外側に設けたブラシ回動レバ−71の回動操作により左右方向のブラシ回動軸71a回りに繰出部ケ−ス32cに対して前後に回動可能な構成となっている。従って、前記ブラシ回動レバ−71の操作により、ブラシ70が繰出ロ−ラ32aの外周面から退避可能に設けられている。 【0032】また、繰出ロ−ラ32aの外周面に繰出軸54回りに回動可能な肥料供給停止用シャッタ72を設け、図10に示すように該シャッタ72を繰出ロ−ラ32aの上方に回動させることにより肥料ホッパ31内の肥料を該繰出ロ−ラ32aの繰出溝61…に供給せず肥料の繰出を停止することができる。前記肥料供給停止用シャッタ72は繰出部ケ−ス32cの外側に設けた肥料供給停止用レバ−73により回動操作され、各条の前記肥料供給停止用レバ−73により各条毎の施肥作業の入切が行えるようになっている。 【0033】また、前記繰出ロ−ラ32aの前側には、作業終了後等に肥料ホッパ31及び肥料繰出部32…に残存する粒状肥料を取り出し回収するための肥料回収部となる肥料回収管36と該肥料回収管36へ肥料を供給するための取出口74…とを設けている。肥料繰出部32…の前部には前方へ突出する取出口開閉操作具75…を設け、該取出口開閉操作具75…を繰出ロ−ラ32a…側に押し操作することにより該操作具75…と一体のスライド部材76…を繰出ロ−ラ32a…の外周面に接触させ、繰出ロ−ラ32a…上方から繰出口32b…への肥料流路を遮断すると共に繰出ロ−ラ32a…上方から前記取出口74…への肥料流路を構成するようになっている。従って、前記スライド部材76…を繰出ロ−ラ32a…の外周面に接触させた状態でブラシ70…を前方に回動させて繰出ロ−ラ32a…の外周面から退避させることにより、肥料ホッパ31内及び繰出ロ−ラ32a…上方の粒状肥料が自重により下降して前記取出口74…を経由して肥料回収管36に供給される。尚、前記スライド部材76…の前部は前下がりの傾斜面76a…に構成されると共に前記傾斜面76a…の左右に立上壁76b…が設けられ、該立上壁76b…間を前記傾斜面76a…に沿って肥料が流下するようになっている。また、取出口開閉操作具75…には、通常作業状態、肥料回収状態それぞれのスライド部材76…の位置決めのための位置決め用溝75a…,75b…を設けている。 【0034】肥料繰出部32…の繰出部ケース32c…の前側部分は着脱可能なカバー77…により構成されており、前記カバー77…を外すのに伴って前記取出口開閉操作具75…及び前記スライド部材76…が一体的に繰出部ケース32c…から外れるようになっている。そして、前記カバー77…を外した状態で、前側から繰出ローラ32a…、ブラシ70…及び肥料流路の清掃等のメンテナンスを行うことができる。尚、前記カバー77は、上端の係止部77a及び左右両側の取付ピン78,78にそれぞれ嵌め込む嵌込部77b,77bにより装着し固定するようになっている。 【0035】肥料回収管36は、施肥エアチャンバ−34の上方に該エアチャンバ−34と一体構成され、前記施肥エアチャンバ−34と同様に側断面が略長方形の形状に構成されている。また、肥料回収管36の左端は送風機35の吐出口35aとエア切替部46を介して接続され、送風機35からの圧力風を施肥エアチャンバ−34から切り替えて前記肥料回収管36に供給可能に構成している。肥料回収管36の右端には下方に屈曲した屈曲管86を接続して下向きの肥料回収口87を設け、該肥料回収口87から出てくる粒状肥料を袋や容器等で受けて肥料を回収するようになっている。 【0036】肥料ホッパ31の前側には肥料の比重を計量するための肥料計量カップ150を設けており、該肥料計量カップ150にいっぱいに肥料を入れることにより該カップ150を支持する計量アーム151の回動量を比重センサ152(ポテンショメータ)により検出し、肥料の比重を検出できるようになっている。尚、前記計量アーム151は、引張スプリング153により肥料計量カップ150を上動させる側へ付勢されている。従って、肥料の種類が異なっても、オペレータが肥料計量カップ150にいっぱいに肥料を入れることにより肥料の比重を検出することができる。 【0037】また、肥料ホッパ31の前側には、圃場の単位面積当たりの施肥量(肥料重量)を入力設定するための入力部154と前記施肥量(肥料重量)や比重センサ152の検出による肥料の比重を表示する表示部155とを備える繰出量制御ボックス156を設けている。前記入力部154は、施肥量(肥料重量)を変更設定可能な施肥量設定ダイヤル154aと施肥量(肥料重量)や肥料の比重を入力するための入力ボタン154bを備えている。尚、繰出量制御ボックス156には、前記入力部154や比重センサ152や開度調節軸65の回動量を検出するストロークセンサ147からの入力信号に基づいて開度調節軸65を回動させる電動モータ141へ出力信号を出力するCPU(制御部)157を設けている。従って、前記CPU(制御部)157により、肥料の比重に基づいて設定された施肥量(肥料重量)となるストロークセンサ147の検出値となるように電動モータ141を作動させて各条の繰出量調節機構140を作動させるようになっている。 【0038】施肥作業前には、オペレータが肥料計量カップ150により肥料の比重を検出すると、比重センサ152の検出値が表示部155に表示される。その状態で入力ボタン154bを押すと、表示部155に表示された肥料の比重値がCPU(制御部)157に入力され、表示部155の表示が施肥量(肥料重量)に切り替わる。そして、所望の施肥量(肥料重量)となるよう施肥量設定ダイヤル154aを操作し、その状態で入力ボタン154bを押すと、表示部155に表示された施肥量(肥料重量)がCPU(制御部)157に入力される。すると、肥料繰出部32…の繰出量が所望の施肥量(肥料重量)となるように、ストロークセンサ147の検出値に応じてCPU(制御部)157により電動モータ141を作動させるのである。尚、肥料繰出部32…を作動させている施肥作業中であっても、施肥量設定ダイヤル154aを操作して入力ボタン154bを押すことにより、施肥量(肥料重量)を変更設定できるようになっている。 【0039】尚、ストロークセンサ147の制御目標値への電動モータ141へのCPU(制御部)157の出力信号が繰出量が大きくなる側への出力のとき、電動モータ141を繰出量が大きくなる側へ作動させて前記制御目標値に達すると停止させる。一方、ストロークセンサ147の制御目標値への電動モータ141へのCPU(制御部)157の出力信号が繰出量が小さくなる側への出力のとき、電動モータ141を繰出量が小さくなる側へ前記制御目標値を超えて該目標値より若干繰出量が小さくなる位置まで作動させ、その後電動モータ141を繰出量が大きくなる側へ作動させて前記制御目標値に達すると停止させる。従って、ストロークセンサ147の制御目標値への電動モータ141へのCPU(制御部)157の出力信号が繰出量が大きくなる側への出力であっても繰出量が小さくなる側への出力であっても、電動モータ141を必ず繰出量が大きくなる側へ作動させてから停止させるようになっている。 【0040】以上により、この施肥装置付きの乗用型田植機2は、肥料ホッパ31内の肥料を左右に並列して設けた6個の肥料繰出部32…からそれぞれの肥料移送管38…を介してそれぞれの施肥部39…へ肥料を移送して前記施肥部39…から肥料を吐出することにより圃場に6条分の施肥を行う。そして、前記肥料繰出部32…の肥料の繰出量を調節する繰出量調節機構140を設けると共に、該繰出量調節機構140を作動させる電動モータ141を設けている。そして、施肥作業中であっても、圃場の肥沃状態の相違等に応じて、繰出量制御ボックス156の入力部154により、施肥量(肥料重量)を変更設定することができる。尚、圃場の肥沃状態の相違により施肥量(肥料重量)を変更設定する一例として、圃場の畦際で重複して機体を走行させるために肥料の繰出量を減らしたりすることが挙げられる。 【0041】よって、電動モータ141の作動により繰出量調節機構140を作動させて肥料繰出部32…の肥料の繰出量を調節することができるので、施肥作業を停止させなくても操縦席110に座ったままでオペレータが繰出量制御ボックス156の入力部154を操作して繰出量の変更ができ、この変更操作を簡単に行え、この繰出量の変更操作を忘れて適正な繰出量で施肥が行えないようなことを防止できる。しかも、電動モータ141により繰出量調節機構140を作動させるものであるので、小さい駆動力で電動モータ141を作動させることができ、該電動モータ141を低容量なものにできると共に、ストロークセンサ147が制御目標値となるよう精度良く電動モータ141を作動させることができて繰出量の適正化を図ることができる。 【0042】また、電動モータ141により繰出量調節機構140を作動させるとき、繰出量調節機構140における繰出量の増減に拘らず、電動モータ141が繰出量の増方向からの作動で目標値に達すると停止するように制御するCPU(制御部)157を設けている。従って、繰出量調節機構140における繰出量の増減に拘らず、CPU(制御部)157により繰出量調節機構140における繰出量の増方向から目標値へ向けて電動モータ141を作動させ、前記目標値に達すると電動モータ141を停止させる。 【0043】よって、繰出量調節機構140における繰出量の増減に拘らず、繰出量調節機構140における繰出量の増方向から目標値へ向けて電動モータ141を作動させて前記目標値に達すると停止するので、電動モータ141の作動による繰出量の増減の両方向において繰出量調節機構140の開度調節歯車63と小歯車66との噛み合いのバックラッシュによるガタや電動モータ141の出力ギヤ142と中継ギヤ143との噛み合いのバックラッシュによるガタあるいはネジ軸144とストロークセンサ147が検出する移動体146との螺合によるガタにより繰出量が相違するのを抑えることができ、これらのガタの影響を小さく抑えることができて繰出量の適正化を図ることができる。 【0044】尚、肥料繰出部32の繰出口32bや肥料移送管38や施肥部39等の繰り出された肥料を検出できる部位に実際の肥料の繰出量を検出する繰出量センサを設け、該センサの検出によりストロークセンサ147の制御目標値を補正して電動モータ141を作動させ、より繰出量の適正化を図る構成としてもよい。 【0045】尚、この発明の実施の形態は電動モータ141を必ず繰出量が大きくなる側へ作動させてから停止させるものであるが、電動モータを必ず繰出量が小さくなる側へ作動させてから停止させる構成のものであってもよい。尚、この発明の実施の形態は肥料ホッパ31の外部にある肥料計量カップ150及び比重センサ152により肥料の比重を検出するものについて説明したが、肥料ホッパ31内部に肥料を充填することにより肥料の比重を検出できる比重検出装置を設けた構成としてもよい。 【0046】尚、この発明の実施の形態は6条植えの施肥装置付きの乗用型田植機2について詳述したが、本発明は6条植えのものに限定されるものではない。尚、本発明は、田植機に備える施肥機に限定されるものではない。尚、施肥機に代えて、粒状の薬剤を散布する薬剤散布機としても使用できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000125 【氏名又は名称】井関農機株式会社 【識別番号】000195568 【氏名又は名称】生物系特定産業技術研究推進機構
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| 【出願日】 |
平成13年3月21日(2001.3.21) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2002−272231(P2002−272231A) |
| 【公開日】 |
平成14年9月24日(2002.9.24) |
| 【出願番号】 |
特願2001−80943(P2001−80943) |
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